【実施例】
【0035】
以下、本発明にかかわるコンデンサ素子の実施例を図面を参照して説明する。
図1(a)は扁平柱状体9の正面図、
図1(b)は薄肉扁平巻芯部2aの正面図、
図2はコンデンサ素子Aの斜視図、
図3(a),(b),(c)および
図4(a),(b),(c)はコンデンサ素子Aの製造過程を示す正面図である。これらの図において、1は先巻用フィルム、2は巻芯、2aは薄肉扁平巻芯部、3は金属化フィルム、4は金属化フィルム巻回体、5は外装フィルム、6は複合フィルム巻回体、7は熱溶着箇所、8はシールヒータ、9は扁平柱状体、9aは扁平柱状体9における長径方向に沿った平坦面部、9bは扁平柱状体9の幅方向両側の円弧状曲面部、10は金属電極、Aはコンデンサ素子である。
【0036】
図1および
図2に示す薄肉扁平巻芯部2aは元は
図3(a)に示す円筒状の巻芯2であったものが
図4(a),(b),(c)の過程で扁平化されたものであり、
図1(b)に示すようにプラスチックフィルムの重ね巻きの薄肉な扁平体とされたものである。
図3(b)に示す金属化フィルム3は誘電体フィルムの片面または両面に金属蒸着電極を形成したもので、これが巻芯2の外周部で多重に巻回されて金属化フィルム巻回体4が構成されている。
図1、
図2に示す金属化フィルム巻回体4は細長小判状の扁平体に成形されているが、元は
図3(b),(c)に示すように、円筒状の巻芯2の外周部に金属化フィルム3を多重に巻回したもので、
図4(a),(b),(c)の過程で扁平化されたものである。外装フィルム5は金属化フィルム巻回体4の外周部に多重に巻回されたもので、
図1、
図2の状態では細長小判状の扁平体をなしている。巻芯2(薄肉扁平巻芯部2a)とその外周の金属化フィルム巻回体4とさらにその外周の外装フィルム5とで複合フィルム巻回体6が構成されている。複合フィルム巻回体6においては、
図3(c)の過程でシールヒータ8によって外装フィルム5の巻き終わりの複数箇所が熱溶着されている。この熱溶着は外装フィルム5をそれ自身の重なり部分どうしで巻回固定するものである。
図1および
図2ではその熱溶着箇所7は2つあり、細長小判状の複合フィルム巻回体6すなわち扁平柱状体9の周方向で分散配置されている。詳しくは、2つの熱溶着箇所7,7は扁平柱状体9の周方向において等間隔を隔てて均等に配置されている。あるいは、2つの熱溶着箇所7,7は扁平柱状体9の中心軸に関して互いに軸対称の位置に配置されている。細長小判状の扁平柱状体9は、上下方向で対向する長径方向に沿った平坦面部9a,9aと幅方向両側の2つの円弧状曲面部9b,9bからなるが、軸対称な2つの熱溶着箇所7,7は扁平柱状体9の上下方向で対向する長径方向に沿った平坦面部9a,9aにおいて、その長径方向の中央位置の2箇所となっている。つまり、本実施例では2つの熱溶着箇所7,7は、周方向で分散配置され、周方向において等間隔を隔てて均等に配置され、扁平柱状体9の中心軸に関して互いに軸対称の位置に配置され、扁平柱状体9の上下の平坦面部9a,9aの中央位置に配置されている。
【0037】
細長小判状の扁平柱状体9は
図4(a),(b),(c)の過程で複合フィルム巻回体6に対するプレスによって扁平加工されたものである。この扁平加工の際には、それに先立って
図3(c)に示すように、シールヒータ8によって周方向の2箇所7,7で熱溶着があらかじめ施されている。この扁平柱状体9は、その扁平率が0.6以上となる条件下で扁平加工されるのであるが、その条件に適合するように、2つの熱溶着箇所7,7での熱溶着領域の合計面積が複合フィルム巻回体6の外周全面積において占める面積割合を30パーセント以下に設定している。それゆえに、
図4(a),(b),(c)の過程を経て細長小判状に扁平加工された扁平柱状体9は、扁平化が進行するにつれて、金属化フィルム巻回体4の内部におけるフィルム重なり部分の相対滑りがスムーズなものとなり、その内部の金属化フィルム巻回体4の部分にス(鬆)、しわ・歪や薄肉扁平巻芯部2aの屈折・屈曲などの不具合が発生しないのである。
【0038】
以上のようにして高度に良好な扁平成形性のもとに得られた細長小判状の扁平柱状体9は、
図2に示すように、その軸方向両端に金属電極10が形成され、これをもって扁平成形性に優れ、高い耐電圧性能をもち、電圧印加時に静電容量の変化がなく、リプル電流時の作動音の発生も抑制されたコンデンサ素子Aが得られる。
【0039】
次に、
図3および
図4を用いて製造の過程を説明する。
図3(a)〜(c)と
図4(a)〜(c)は製造過程の一連の流れを示す。
【0040】
図3(a)に示すように、厚みが6〜25μmのポリエチレンテレフタレートフィルムなどの先巻用フィルム1を多重に巻回することにより、薄肉円筒状の巻芯2を作製する。次に、
図3(b)に示すように、巻芯2の外周に対して厚みが1〜10μmの金属化フィルム3を多重に巻回することにより、厚肉円筒状の金属化フィルム巻回体4を作製する。金属化フィルム3はポリプロピレンフィルムなどの誘電体フィルムの少なくとも片面に金属蒸着電極を形成したものである。金属化フィルム巻回体4はコンデンサ素子Aの主部を形成する。
【0041】
次に、
図3(c)に示すように、金属化フィルム巻回体4に対して厚みが10〜25μmの後巻用フィルムであるポリプロピレンフィルムなどの外装フィルム5を多重に巻回することにより、厚肉円筒状の複合フィルム巻回体6を作製する。外装フィルム5はコンデンサ素子Aの絶縁保護機能を有する。複合フィルム巻回体6は巻芯2と金属化フィルム巻回体4と外装フィルム5との複合体である。
【0042】
複合フィルム巻回体6において、その外装フィルム5は巻き終わり近くでの巻き止めとして熱溶着(ヒートシール)を行う。その熱溶着は外装フィルム5の周方向において均等に分散配置された複数箇所で行われている。図示例の場合は周方向の2箇所すなわち直径方向で対向する2箇所に熱溶着箇所7,7が定められている(
図4参照)。この熱溶着は
図3(c)に示すように、高温化したシールヒータ8の先端部を回転巻回中の外装フィルム5に突き当てることにより行う。図示例の場合は、一度シールヒータ8を突き当てて1回目の熱溶着を行い、シールヒータ8を退避し、複合フィルム巻回体6が半周回転したタイミングで再びシールヒータ8を突き当てて2回目の熱溶着を行い、再度シールヒータ8を退避させる。この熱溶着については、外装フィルム5の巻回固定を外装フィルム5自身の重なり部分どうしの熱溶着とする。なお、熱溶着箇所7の数は任意に設定可能であり、その数に応じてシールヒータ8の作動タイミングや周期(回数)、突き当て時間を調整する。
【0043】
この熱溶着において、複数箇所(図示例では2箇所)の熱溶着領域の合計面積Saが複合フィルム巻回体6の外周全面積Soにおいて占める面積割合αを30パーセント以下に設定している。すなわち、
α=(Sa/So)×100≦30[パーセント]
である。複数の熱溶着箇所7それぞれの熱溶着領域面積は互いに等しくするのが好ましい。
【0044】
複合フィルム巻回体6において、その外装フィルム5の周方向複数箇所(図示例の場合は2箇所)で巻き止めが行われている。これを
図4(a)に示す。それら2箇所の熱溶着箇所7,7は複合フィルム巻回体6の周方向において等間隔を隔てて均等配置となっている。換言すれば、厚肉円筒状の複合フィルム巻回体6の中心軸に関して互いに軸対称の位置に配置されている。
【0045】
次に、
図4(a),(b),(c)に示すように、プレス加工により複合フィルム巻回体6に対して直径方向両側から中心軸の方向に向かう押圧力F1,F2を加え、複合フィルム巻回体6を扁平成形する。このとき、2箇所の熱溶着箇所7,7が押圧力F1,F2の作用点となるようにプレス(加圧成形)することが望ましい。プレスにおいては、平行な平板状のプレス板(図示せず)を互いに接近させるようにして行う。
図4(a)→
図4(b)→
図4(c)のようにプレスによる加圧成形が進むにつれて複合フィルム巻回体6の扁平率が次第に大きくなり、細長い小判状の扁平柱状体9が得られる(
図4(c)参照)。この扁平柱状体9は加圧成形巻回体であるとも言える。
【0046】
プレスによる加圧成形は、仕上げられた扁平柱状体9において、その扁平率が0.6以上となるように行われる。この扁平率0.6以上を見越した扁平柱状体9の作製において、扁平成形性の劣化が生じないようにするための対策として、あらかじめ、上記のように、外装フィルム5の巻回固定について、周方向で分散配置された複数箇所(2箇所)での熱溶着とし、さらに、その複数箇所の熱溶着領域の合計面積Saが複合フィルム巻回体6の外周全面積Soにおいて占める面積割合αを30パーセント以下に設定しているのである。この熱溶着領域の合計面積Saの面積割合αを30パーセント以下でなく、30パーセントを超えたものとすると、外装フィルム5に覆われてコンデンサ素子Aの内部に巻回状態で存在する金属化フィルム巻回体4の部分において、ス(鬆)、しわ・歪や薄肉扁平巻芯部2aの屈折・屈曲などが発生することが実験で確かめられたからである。
【0047】
その実験につき、
図5および
図6を参照しながら次に説明する。コンデンサ素子Aの扁平率つまりは扁平柱状体9の扁平率について、4ポイントのサンプル値0.50と0.60と0.76と0.85を設定した。また、複合フィルム巻回体6の外周全面積Soに対する外装フィルム5での熱溶着領域合計面積Saの面積割合α(=(Sa/So)×100)について、5ポイントのサンプル値20と30と40と50と100(単位は[パーセント])を設定した。供試体(サンプル)の数は合計20である。実験結果を
図5、
図6に示す。面積割合α=30パーセントの欄は実質的には面積割合αの範囲〔20超〜30以下〕を表し、また面積割合α=40パーセントの欄は実質的には面積割合αの範囲〔30超〜40以下〕を表している。他のパーセンテージにおいても同様である。また、扁平率f=0.60の欄は実質的には扁平率fの範囲〔0.60以上〜0.76未満〕を表し、また扁平率f=0.50の欄は実質的には扁平率fの範囲〔0.00超〜0.60未満〕を表している。他の扁平率においても同様である。
【0048】
図5は扁平成形性の良否判定についての実験結果を表し、
図6は耐圧特性の良否判定についての実験結果を表している。これらの図において、扁平率0.50の欄では面積割合αの如何にかかわらず、すべて扁平成形性および耐圧特性が良好(○)である。これは、扁平率0.50では、より詳しくは扁平率0.60未満では、扁平柱状体9の金属化フィルム巻回体4の部分における前述のス(鬆)、しわ・歪や薄肉扁平巻芯部2aの屈折・屈曲などの問題はそもそも生じないもので、特別な工夫をしなくて従来の製造方法でも問題なく製造できるものであった。
図5、
図6で扁平率0.50の欄を設けているのは、このことを明示するためである。
【0049】
問題となるのは、〔発明が解決しようとする課題〕の項で説明したように、コンデンサの大容量化・小型薄型化を目指して体積効率の向上を図るべく扁平率を0.6以上の高扁平率とする場合にス(鬆)、しわ・歪や薄肉扁平巻芯部2aの屈折・屈曲などの不具合が不可避的に生じている、ということであり、これを解消するにはどのように対策を講じればよいかを追究している訳である。問題とすべき領域は
図5、
図6において太枠で囲んだ範囲である。
【0050】
さて、
図5での扁平成形性の良否判定についての実験においては、その良否判定はコンデンサ素子Aの外観状態の目視確認によっている。扁平柱状体9における金属化フィルム巻回体4の部分にス(鬆)、しわ・歪や薄肉扁平巻芯部2aの屈折・屈曲などがないことが扁平成形性良好(○)の判定条件である。
【0051】
扁平率fを0.60以上とする場合に面積割合αとの相関関係において扁平成形性が良好(○)となるのは、面積割合αが30パーセント以下のときである。扁平率fが0.60ちょうどの場合には面積割合αが40パーセントでも扁平成形性が良好(○)の結果が出てはいるが、面積割合αが40パーセントの場合に扁平率f=0.76、扁平率f=0.85では扁平成形性につき不適正(×)の結果があり、扁平率fを0.6以上とする高扁平領域で良好な扁平成形性を得るには面積割合αを30パーセント以下とするのが良いと結論できる。
【0052】
次に、
図6の耐圧特性試験は室温(RT)で1分間、電界強度400〔V/μm〕の電界を印加するもので、そのときのコンデンサの静電容量変化を見たものである。
図6(b)は静電容量変化を定量的に数値(パーセント)で表し、
図6(a)は
図6(b)の数値に対して良否の判定を加えたものである。耐圧特性良好(○)の判定条件は静電容量が減少しないことである。
【0053】
扁平率fを0.60以上とする場合に面積割合αとの相関関係において耐圧特性が良好(○)となるのは、面積割合αが30パーセント以下のときである。扁平率fが0.60ちょうどの場合には面積割合αが40パーセントでも静電容量変化がプラスの0.08パーセントの良好(○)の結果が出てはいるが、面積割合αが40パーセントの場合に扁平率f=0.76、扁平率f=0.85では耐圧特性につき不適正(×)の結果があり、扁平率fを0.6以上とする高扁平領域で良好な耐圧特性を得るには面積割合αを30パーセント以下とするのが良いと結論できる。
【0054】
図5の扁平成形性の評価と
図6の耐圧特性に評価とを総合すると、扁平率fが0.6以上のコンデンサ素子Aを作製する場合には、二重線の矩形枠で囲み点々の塗りつぶしを施した領域Qに入るように設定することが要件となる。すなわち、複数熱溶着領域の合計の面積割合αを30パーセント以下に設定することが要件となる。
【0055】
ちなみに、
図8は特許文献3(特開2003−59753号公報)において図示されているコンデンサ素子を評価した結果である。特許文献3に示されているコンデンサ素子にあっては、上下一対のプレス板の加圧面に横線状または格子状の凸部を形成して加圧面全体でフィルム巻回体を加圧成形していることから平坦面部全面が熱溶着領域であると認められる。その熱溶着領域の合計面積Saを計算してみると、以下のとおりとなる、例えば、同文献の
図5に示されるコンデンサ素子の長径寸法aを16、短径寸法bを6とみなすと(長径aと短径bの比がa:b=16:6となり、扁平率fはf=0.625となる)、Sa=10×2=20となる(軸方向長さを1と仮定する)。扁平柱状体の外周全面積Soは、So=20+π・6≒38.84となり、面積割合αは、α=(20/38.84)×100≒51.2〔パーセント〕となる。この計算と同様にして、熱溶着領域が扁平柱状体の上下の平坦面部全面であることを条件に、扁平率fと面積割合αとのいくつかの組み合わせを求めた結果を示したのが
図8(a),(b)である。ここで用いた計算式は、
α=2[(a−b)/{2(a−b)+πb}]×100
b=(1−f)a
の2式であり、これらから面積割合αと扁平率fの関係を求めると、
f=πα/{(π−2)α+200}
となる。これに基づいて
図8のデータ値がプロットされている。
【0056】
図8を参照すると、特許文献3のコンデンサ素子は、扁平率fと面積割合αとの相関関係について、扁平率fが0.6以上でかつ面積割合αが30パーセント以下の領域Qは対象外となっていることが分かる。すなわち、特許文献3には本発明の技術的思想は内在していない。
【0057】
本発明の上記実施例の説明では熱溶着箇所7を2つとしたが、これ以外に熱溶着箇所7の数は3つ以上任意である。以下、いくつかの例を説明する。すなわち、
図7(a)に示すように、扁平柱状体9の長径方向両端部の円弧状曲面部9b,9bにおいて、その円弧方向の中央位置の2箇所に2つの熱溶着箇所7,7を配置してもよい。
【0058】
また
図7(b)に示すように、扁平柱状体9の長径方向に沿った上下の平坦面部9a,9aにおいて、その長径方向の中央位置の2箇所に熱溶着箇所7,7を配置するとともに、扁平柱状体9の長径方向両端部の円弧状曲面部9b,9bにおいて、その円弧方向の中央位置の2箇所に2つの熱溶着箇所7,7を配置するのでもよい。これら4つの熱溶着箇所7…は周方向で均等配置となっている。
【0059】
また
図7(c)に示すように、扁平柱状体9の長径方向に沿った上下の平坦面部9a,9aのそれぞれにおいて、その長径方向の中央位置から等間隔隔てた2箇所の合計4箇所に熱溶着箇所7…を配置するとともに、扁平柱状体9の長径方向両端部の円弧状曲面部9b,9bにおいて、その円弧方向の中央位置の2箇所に2つの熱溶着箇所7,7を配置するのでもよい。これら6つの熱溶着箇所7…は周方向で均等配置となっている。
【0060】
また
図7(d)に示すように、扁平柱状体9の長径方向に沿った上下の平坦面部9a,9aのそれぞれにおいて、その長径方向の中央位置と中央位置から等間隔隔てた3箇所の合計6箇所に熱溶着箇所7…を配置するとともに、扁平柱状体9の長径方向両端部の円弧状曲面部9b,9bにおいて、その円弧方向の中央位置の2箇所に2つの熱溶着箇所7,7を配置するのでもよい。これら8つの熱溶着箇所7…は周方向で均等配置となっている。
【0061】
また
図7(e)に示すように、
図7(c)の場合の長径方向両端部の円弧状曲面部9b,9bでの2つの熱溶着箇所7,7を省略し、上下の平坦面部9a,9aのそれぞれにおいて、その長径方向の中央位置から等間隔隔てた2箇所の合計4箇所に熱溶着箇所7…を配置するのでもよい。これら4つの熱溶着箇所7…は周方向で均等配置となっている。
【0062】
また
図7(f)に示すように、
図7(d)の場合の長径方向両端部の円弧状曲面部9b,9bでの2つの熱溶着箇所7,7を省略し、上下の平坦面部9a,9aのそれぞれにおいて、その長径方向の中央位置と中央位置から等間隔隔てた3箇所の合計6箇所に熱溶着箇所7…を配置するのでもよい。これら6つの熱溶着箇所7…は周方向で均等配置となっている。
【0063】
以上の
図7(a)〜(f)のいずれにあっても、複数の熱溶着箇所7…は周方向において等間隔を隔てて均等に配置され、扁平柱状体9の中心軸に関して互いに軸対称の位置に配置されている。
【0064】
また
図7(g)に示すように、扁平柱状体9の長径方向に沿った上側の平坦面部9aにおいて、その長径方向の中央位置から等間隔隔てた2箇所に熱溶着箇所7,7を配置するとともに、下側の平坦面部9aにおいて、その長径方向の中央位置の1箇所に熱溶着箇所7を配置するのでもよい。
【0065】
あるいは
図7(h)に示すように、扁平柱状体9の長径方向に沿った上側の平坦面部9aにおいて、その長径方向の中央位置から等間隔隔てた2箇所に熱溶着箇所7,7を配置するとともに、下側の平坦面部9aにおいて、その長径方向の中央位置および該中央位置から等間隔隔てた2箇所を合わせた合計3箇所に熱溶着箇所7…を配置するのでもよい。
【0066】
以上の
図7(g),(h)のいずれにあっても、複数の熱溶着箇所7…は周方向において等間隔を隔てて均等に配置されている。
【0067】
上記の実施例では複合フィルム巻回体6の中央部に薄肉扁平巻芯部2aを配置した構成としたが、この薄肉扁平巻芯部2aを省略したコンデンサ素子としてもよい。