特許第6096172号(P6096172)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6096172
(24)【登録日】2017年2月24日
(45)【発行日】2017年3月15日
(54)【発明の名称】伸縮積層体の製造方法および装置
(51)【国際特許分類】
   A61F 13/15 20060101AFI20170306BHJP
   B32B 37/00 20060101ALI20170306BHJP
   A61F 13/49 20060101ALI20170306BHJP
【FI】
   A61F13/15 311A
   B32B37/00
   A61F13/49 310
【請求項の数】20
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2014-503757(P2014-503757)
(86)(22)【出願日】2013年2月21日
(86)【国際出願番号】JP2013054327
(87)【国際公開番号】WO2013133034
(87)【国際公開日】20130912
【審査請求日】2016年1月21日
(31)【優先権主張番号】特願2012-53180(P2012-53180)
(32)【優先日】2012年3月9日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】591040708
【氏名又は名称】株式会社瑞光
(74)【代理人】
【識別番号】110001265
【氏名又は名称】特許業務法人山村特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100102060
【弁理士】
【氏名又は名称】山村 喜信
(72)【発明者】
【氏名】牧村 員利
【審査官】 山下 浩平
(56)【参考文献】
【文献】 特表平09−511478(JP,A)
【文献】 特開昭63−243309(JP,A)
【文献】 特開2011−127240(JP,A)
【文献】 特表平10−507154(JP,A)
【文献】 特表平09−502913(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F 13/15 − 13/84
A61L 15/16 − 15/64
B65H 37/00 − 37/06、41/00
B65H 45/00 − 47/00
B32b 1/00 − 43/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一対のシートの間に、前記シートの搬送方向を横切る幅方向に延びる線状の弾性部材が挟まれて前記幅方向に伸縮する伸縮積層体の製造装置であって、
互いに前記幅方向に離間した一対のコンベヤベルトと、
前記一対のコンベヤベルトに張架状態で前記弾性部材を螺旋状に巻回するスピンナと、
前記張架状態の弾性部材を前記コンベヤベルトの搬送方向の下流に向かって搬送するために前記一対のコンベヤベルトを回転させる駆動装置と、
前記一対のシートを前記一対のコンベヤベルト間に導入し前記弾性部材を前記一対のシートの間で挟むと共に前記シートに付着させて前記伸縮積層体を形成する一対のニップロールと、
前記一対のニップロールのうちの少なくとも一方のニップロールに設けられ、前記弾性部材に前記一方のニップロールの接線方向の成分を含む方向に係合する係合部とを備える、製造装置。
【請求項2】
請求項の装置において、
前記係合部は前記ニップロールにおける前記シートを挟むニップ部の前記幅方向の外側の両端部に配置されている、ことを特徴とする製造装置。
【請求項3】
請求項の装置において、
前記係合部は前記ニップロールの径方向に突出する複数の凸部により形成され、前記複数の凸部のうちの各凸部が前記弾性部材に対し前記接線方向の成分を含む方向に係合する、ことを特徴とする製造装置。
【請求項4】
請求項の装置において、
前記各凸部は前記ニップロールの径方向の外方に向かうに従い厚さが小さいテーパ状に形成され、前記各凸部が前記弾性部材に対し係合する、ことを特徴とする製造装置。
【請求項5】
請求項の装置において、
前記各凸部は前記ニップ部の外表面よりも前記径方向の外方に突出している、ことを特徴とする製造装置。
【請求項6】
請求項の装置において、
前記複数の凸部は前記各ニップロールごとに設けられ、前記各ニップロールごとに設けられた各凸部同士が前記ニップロールの軸方向に互いに離間した位置に設けられている、ことを特徴とする製造装置。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか1項の装置において、
前記コンベヤベルトは、前記弾性部材の第1部と前記弾性部材の第2部とが前記シートの厚さ方向に離間した状態で前記2枚のシートの間に前記弾性部材を供給する、ことを特徴とする製造装置。
【請求項8】
請求項の装置において、
前記係合部は前記一対のニップロールの双方に設けられている、ことを特徴とする製造装置。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか1項の装置において、
前記弾性部材が前記一対のシートの間に挟まれた後に、前記一対のシートよりも外側において前記弾性部材を切断するカッタを更に備える、ことを特徴とする製造装置。
【請求項10】
2枚のシートの間に前記シートの搬送方向を横切る幅方向に延びる線状の弾性部材が挟まれて前記幅方向に伸縮する伸縮積層体の製造方法であって、
前記2枚のシートを一対のニップロールの間に供給する工程と、
前記弾性部材の一部と他部とが前記搬送方向に互いに離間した状態で前記弾性部材を前記2枚のシートの間に供給する工程と、
前記一対のニップロールにより前記弾性部材を前記2枚のシートの間に挟む工程と、
前記一対のニップロールの双方のニップロールの両端部に、各々、設けられた係合部が、前記挟む工程に先立って、前記弾性部材に前記ニップロールの接線方向の成分を含む方向に係合して、前記弾性部材を前記ニップロールの周方向に搬送する工程とを備える、製造方法。
【請求項11】
2枚のシートの間に前記シートの搬送方向を横切る幅方向に延びる線状の弾性部材が挟まれて前記幅方向に伸縮する伸縮積層体の製造方法であって、
前記2枚のシートを一対のニップロールの間に供給する工程と、
前記弾性部材の一部と他部とが前記搬送方向に互いに離間した状態で前記弾性部材を前記2枚のシートの間に供給する工程と、
前記一対のニップロールにより前記弾性部材を前記2枚のシートの間に挟む工程と、
前記ニップロールのうちの少なくとも一方のニップロールの両端部に、各々、設けられた係合部が、前記挟む工程に先立って、前記弾性部材に前記ニップロールの接線方向の成分を含む方向に係合して、前記弾性部材を前記ニップロールの周方向に搬送する工程とを備え
ここにおいて、
前記弾性部材の前記一部と前記他部とは前記シートの厚さ方向に互いに離間した状態で前記2枚のシートの間に供給される、ことを特徴とする製造方法。
【請求項12】
2枚のシートの間に前記シートの搬送方向を横切る幅方向に延びる線状の弾性部材が挟まれて前記幅方向に伸縮する伸縮積層体の製造方法であって、
前記2枚のシートを一対のニップロールの間に供給する工程と、
前記弾性部材の一部と他部とが前記搬送方向に互いに離間した状態で前記弾性部材を前記2枚のシートの間に供給する工程と、
前記一対のニップロールにより前記弾性部材を前記2枚のシートの間に挟む工程と、
前記ニップロールのうちの少なくとも一方のニップロールの両端部に、各々、設けられた係合部が、前記挟む工程に先立って、前記弾性部材に前記ニップロールの接線方向の成分を含む方向に係合して、前記弾性部材を前記ニップロールの周方向に搬送する工程とを備え
前記弾性部材が前記一対のシートの間に挟まれた後に、前記弾性部材の前記一部と前記他部との間で前記弾性部材が切断される工程を更に備える、ことを特徴とする製造方法。
【請求項13】
請求項12の方法おいて、
前記一方のニップロールは前記シートを挟むニップ部と、前記ニップ部の前記幅方向の外側に配置された前記係合部とを備え、
前記搬送する工程において、前記係合部は前記ニップ部の外側において前記弾性部材に係合する、ことを特徴とする製造方法。
【請求項14】
請求項13の方法において、
前記係合部は前記一方のニップロールの径方向に突出する複数の凸部により形成され、前記搬送する工程において、前記複数の凸部のうちの1つの凸部と他の凸部とが各々、前記弾性部材の前記一部と前記他部に対し前記接線方向の成分を含む方向に次々に係合する、ことを特徴とする製造方法。
【請求項15】
請求項14の方法において、
前記凸部は前記一方のニップロールの径方向の外方に向かうに従い前記周方向の厚さが小さいテーパ状に形成され、前記搬送する工程において、前記各凸部が前記弾性部材に対し係合する、ことを特徴とする製造方法。
【請求項16】
請求項15の方法において、
前記複数の凸部は前記ニップ部の外表面よりも前記径方向の外方に突出している、ことを特徴とする製造方法。
【請求項17】
請求項16の方法において、
前記複数の凸部は前記各ニップロールごとに設けられ、前記各ニップロールごとに設けられた凸部同士が前記ニップロールの軸方向に互いに離間した位置に設けられている、ことを特徴とする製造方法。
【請求項18】
2枚のシートの間に前記シートの搬送方向を横切る幅方向に延びる線状の弾性部材が挟まれて前記幅方向に伸縮する伸縮積層体の製造方法であって、
前記2枚のシートを一対のニップロールの間に供給するシート供給工程と、
前記弾性部材の一部と他部とが前記搬送方向に互いに離間した状態で前記弾性部材を前記2枚のシートの間に供給する弾性部材供給工程と、
前記一対のニップロールにより前記弾性部材を前記2枚のシートの間に挟む工程と、
前記ニップロールのうちの少なくとも一方のニップロールの両端部に、各々、設けられた係合部が、前記挟む工程に先立って、前記弾性部材に前記ニップロールの接線方向の成分を含む方向に係合して、前記弾性部材を前記ニップロールの周方向に搬送する工程とを備え
ここにおいて、前記弾性部材供給工程は、
互いに前記幅方向に離間した一対のコンベヤベルトに張架状態で前記弾性部材を螺旋状に巻回する工程と、
前記張架状態の弾性部材を前記コンベヤベルトの搬送方向の下流に向かって搬送するために前記一対のコンベヤベルトを回転させる工程とを含み、
前記挟む工程は、前記2枚のシートを前記一対のコンベヤベルト間に導入し前記一対のニップロールにより前記弾性部材を前記2枚のシートの間で挟むと共に前記シートに付着させて前記伸縮積層体を形成する工程を含むことを特徴とする、製造方法。
【請求項19】
少なくとも1枚のシートに前記シートの搬送方向を横切る幅方向に延びる線状の少なくとも1本の弾性部材が配置されて前記幅方向に伸縮する伸縮積層体の製造方法であって、
前記少なくとも1枚のシートを一対のニップロールの間に供給するシート供給工程と、
前記シートを横切る前記幅方向に延びた状態の前記少なくとも1本の弾性部材の一部と他部とが前記搬送方向に互いに離間した状態で、前記少なくとも1本の弾性部材を前記シートの表面に供給する弾性部材供給工程と、
前記一対のニップロールにより前記弾性部材の一部と他部をシートに付着させる工程と、
前記ニップロールのうちの少なくとも一方に設けられた係合部が、前記付着させる工程に先立って、前記弾性部材に係合して前記弾性部材を前記ニップロールの周方向に搬送する工程とを備え
ここにおいて、前記弾性部材供給工程は、
互いに前記幅方向に離間した一対のコンベヤベルトに張架状態で前記弾性部材を螺旋状に巻回する工程と、
前記張架状態の弾性部材を前記コンベヤベルトの搬送方向の下流に向かって搬送するために前記一対のコンベヤベルトを回転させる工程とを含み、
前記付着させる工程は、前記少なくとも1枚のシートを前記一対のコンベヤベルト間に導入し前記弾性部材を前記ニップロールにより前記少なくとも1枚のシートに付着させて前記伸縮積層体を形成する工程を含むことを特徴とする、製造方法。
【請求項20】
少なくとも1枚のシートに前記シートの搬送方向を横切る幅方向に延びる線状の少なくとも1本の弾性部材が配置されて前記幅方向に伸縮する伸縮積層体の製造方法であって、
前記少なくとも1枚のシートを一対のニップロールの間に供給するシート供給工程と、
前記少なくとも1本の弾性部材が前記シートを横切る前記幅方向に延びた状態で、前記少なくとも1本の弾性部材を前記シートの表面に供給する弾性部材供給工程と、
前記一対のニップロールにより前記弾性部材の少なくとも一部を前記シートに付着させる工程と、
前記ニップロールのうちの少なくとも一方に設けられた係合部が、前記付着させる工程に先立って、前記弾性部材に係合して前記弾性部材を前記ニップロールの周方向に搬送する工程とを備え
ここにおいて、前記弾性部材供給工程は、
互いに前記幅方向に離間した一対のコンベヤベルトに張架状態で前記弾性部材を螺旋状に巻回する工程と、
前記張架状態の弾性部材を前記コンベヤベルトの搬送方向の下流に向かって搬送するために前記一対のコンベヤベルトを回転させる工程とを含み、
前記付着させる工程は、前記少なくとも1枚のシートを前記一対のコンベヤベルト間に導入し前記弾性部材を前記一対のニップロールにより前記少なくとも1枚のシートに付着させて前記伸縮積層体を形成する工程を含むことを特徴とする、製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は伸縮積層体の製造方法および装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
使い捨てオムツやパンツにおいてはサイドパネルや本体部に伸縮積層体を配置して前記オムツ等が胴にフィットする構造を採用している。かかる伸縮積層体の製造方法として、ニップロールで挟まれる一対のテープの間に前記テープの搬送方向に交差する方向に線状の弾性部材を送り込み、その弾性部材を前記一対のテープ間で挟んで固定する方法が知られている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】JP63−243309A(第7図)
【発明の概要】
【0004】
しかし、前記テープの厚さ方向に前記ニップロールにより弾性部材が移送される際に、前記弾性部材が前記ニップロールの表面で滑り、そのため、弾性部材が所期の配列や配置とならず、弾性部材の配列等にバラツキが生じ易い。
また、弾性部材が1つのオムツの一部に1本設けられる場合においては、前記滑りにより弾性部材の配置が所期の配置とならず、そのため、所期の機能が得られないことがあるだろう。
【0005】
したがって、本発明の目的は弾性部材の配置や配列にバラツキの生じにくい伸縮積層体の製造方法および装置を提供することである。
【0006】
本製造方法はある局面において、少なくとも1枚のシートに前記シートの搬送方向を横切る幅方向に延びる線状の少なくとも1本の弾性部材が配置されて前記幅方向に伸縮する伸縮積層体の製造方法であって、
前記少なくとも1枚のシートを一対のニップロールの間に供給する工程と、
前記少なくとも1本の弾性部材が前記シートを横切る前記幅方向に延びた状態で、前記少なくとも1本の弾性部材を前記シートの表面に供給する工程と、
前記一対のニップロールにより前記弾性部材の少なくとも一部を前記シートに付着させる工程と、
前記ニップロールのうちの少なくとも一方に設けられた係合部が、前記付着させる工程に先立って、前記弾性部材に係合して前記弾性部材を前記ニップロールの周方向に搬送する工程とを備える。
本製造方法は、別の局面において、少なくとも1枚のシートに前記シートの搬送方向を横切る幅方向に延びる線状の少なくとも1本の弾性部材が配置されて前記幅方向に伸縮する伸縮積層体の製造方法であって、
前記少なくとも1枚のシートを一対のニップロールの間に供給する工程と、
前記シートを横切る前記幅方向に延びた状態の前記少なくとも1本の弾性部材の一部と他部とが前記搬送方向に互いに離間した状態で、前記少なくとも1本の弾性部材を前記シートの表面に供給する工程と、
前記一対のニップロールにより前記弾性部材の一部と他部をシートに付着させる工程と、
前記ニップロールのうちの少なくとも一方に設けられた係合部が、前記付着させる工程に先立って、前記弾性部材に係合して前記弾性部材を前記ニップロールの周方向に搬送する工程とを備える。
「少なくとも1本の弾性部材の一部と他部」の文言は、弾性部材が1本である場合の一部と他部を含むと共に、前記弾性部材が複数本である場合に1つの弾性部材と別の弾性部材を含むことを意味する。
また、「少なくとも1本の弾性部材が前記シートを横切る前記幅方向に延びた状態」の文言は、前記弾性部材が前記搬送方向に対して直交方向に延びた状態を含むと共に、前記弾性部材が前記搬送方向に対して斜め方向に延びた状態を含むことを意味する。
【0007】
これらの局面においては、前記ニップロールに設けられた係合部が前記線状の弾性部材にニップロールの接線方向の成分を含む方向に係合して、前記弾性部材をニップロールの周方向に搬送する。そのため、線状の弾性部材はニップロールやニップロール上のシートの表面において周方向に滑り難く、シートに配置される弾性部材の配置や配列にバラツキが生じにくい。
【0008】
一方、本発明装置は、ある局面において、一対のシートの間に、前記シートの搬送方向を横切る幅方向に延びる線状の弾性部材が挟まれて前記幅方向に伸縮する伸縮積層体の製造装置であって、
互いに前記幅方向に離間した一対のコンベヤベルトと、
前記一対のコンベヤベルトに張架状態で前記弾性部材を螺旋状に巻回するスピンナと、
前記張架状態の弾性部材を前記コンベヤベルトの搬送方向の下流に向かって搬送するために前記一対のコンベヤベルトを回転させる駆動装置と、
前記一対のシートを前記一対のコンベヤベルト間に導入し前記弾性部材を前記一対のシートの間で挟むと共に前記シートに付着させて前記伸縮積層体を形成する一対のニップロールと、
前記一対のニップロールのうちの少なくとも一方のニップロールに設けられ、前記弾性部材に前記一方のニップロールの接線方向の成分を含む方向に係合する係合部とを備える。
【0009】
この装置においては、コンベヤベルトに巻回された線状の弾性部材にニップロールの係合部がニップロールの接線方向の成分を含む方向に係合して、前記弾性部材がニップロールの周方向に搬送される。そのため、線状の弾性部材はニップロールの表面において周方向に滑り難く、一対のシートに挟まれて配置される弾性部材の配置や配列にバラツキが生じにくい。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は本発明にかかる製造装置を示す概略斜視図である。
図2図2は同装置の上流部分を示す概略斜視図である。
図3図3は同装置の一部であるスピンナの側面図である。
図4図4は同装置のコンベヤの下流部分示す概略斜視図である。
図5図5は同装置の上流部分を示す概略平面図である。
図6図6は一対のニップロールを示す概略斜視図である。
図7図7Aは同装置を示す概念的な側面図、図7Bは伸縮積層体の拡大側面図である。
図8図8は係合部が弾性部材を周方向に搬送する様子を示す概念的な拡大側面図である。
図9図9は係合部を示す一部断面した拡大正面図である。
図10図10A図10Cは係合部の他の例を部分的に示す側面図、図10Dは同概略斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本製造方法の好ましい実施例においては、前記係合部は前記ニップロールのうちの少なくとも一方のニップロールの軸方向の両端部に設けられ、
前記搬送する工程において、前記両端部の前記係合部が前記弾性部材に係合する。
【0012】
この場合、ニップロールの両端部の係合部が弾性部材に係合して当該弾性部材を周方向に搬送し、そのため、弾性部材の配列等のバラツキが更に小さい。
【0013】
好ましくは、本発明は別の局面において、2枚のシートの間に前記シートの搬送方向を横切る幅方向に延びる線状の弾性部材が挟まれて前記幅方向に伸縮する伸縮積層体の製造方法であって、
前記2枚のシートを一対のニップロールの間に供給する工程と、
前記弾性部材の一部と他部とが前記搬送方向に互いに離間した状態で前記弾性部材を前記2枚のシートの間に供給する工程と、
前記一対のニップロールにより前記弾性部材を前記2枚のシートの間に挟む工程と、
前記ニップロールのうちの少なくとも一方のニップロールの両端部に、各々、設けられた係合部が、前記挟む工程に先立って、前記弾性部材に前記ニップロールの接線方向の成分を含む方向に係合して、前記弾性部材を前記ニップロールの周方向に搬送する工程とを備える。
【0014】
この場合、弾性部材は一対のシート間に配置されながら、一対のシートに挟まれて固定される。そのため、シートに配置された後に弾性部材がシートに対して移動しにくく、弾性部材の配置にズレが生じにくい。
【0015】
本発明において好ましくは、前記一方のニップロールは前記シートを挟むニップ部と、前記ニップ部の前記幅方向の外側に配置された前記係合部とを備え、
前記搬送する工程において、前記係合部は前記ニップ部の外側において前記弾性部材に係合する。
【0016】
この場合、ニップ部の外側に配置された係合部は、一対のシートを挟む妨げになりにくい。
【0017】
更に好ましくは、前記係合部は前記一方のニップロールの径方向に突出する複数の凸部により形成され、前記搬送する工程において、前記複数の凸部のうちの1つの凸部と他の凸部とが各々、前記弾性部材の前記一部と前記他部に対し前記接線方向の成分を含む方向に次々に係合する。
【0018】
この場合、凸部が弾性部材に対し係合し、弾性部材が前記周方向に滑りにくい。
【0019】
更に好ましくは、前記凸部は前記一方のニップロールの径方向の外方に向かうに従い前記周方向の厚さが小さいテーパ状に形成され、前記搬送する工程において、前記各凸部が前記弾性部材に対し係合する。
【0020】
この場合、テーパ状の凸部と凸部との間の凹部に配置された弾性部材が凸部に引っ掛かって前記凹部から抜け出しにくくなるのを抑制し得るかもしれない。
【0021】
更に好ましくは、前記複数の凸部は前記ニップ部の外表面よりも前記径方向の外方に突出している。
この場合、弾性部材がニップロールやシートの面に接する前、同時及び/又は直後に係合部に係合しているだろう。そのため、弾性部材が前記周方向に更に滑りにくいだろう。
【0022】
更に好ましくは、前記複数の凸部は前記各ニップロールごとに設けられ、前記各ニップロールごとに設けられた凸部同士が前記ニップロールの軸方向に互いに離間した位置に設けられている。
【0023】
この場合、各凸部がニップロールの外表面よりも径方向の外方に突出しているにもかかわらず、前記各ニップロールに設けた凸部同士が互いに干渉しない。
【実施例】
【0024】
本発明は、添付の書類を参考にした以下の好的な実施例の説明からより明瞭に理解されるであろう。しかながら、実施例および図面は単なる図示および説明のためのものであり、本発明の範囲を定めるために利用されるべきものではない。本発明の範囲は請求の範囲のみによって定まる。添付図面において、複数の図面における同一の部品番号は、同一または相当部分を示す。
【0025】
以下、本発明の実施例が図面にしたがって説明される。
図1は伸縮積層体Wの製造装置を示す。
【0026】
本実施例の伸縮積層体Wは一対のシートS,Sの間に前記シートSの搬送方向Xを横切る幅方向Yに延びる線状の弾性部材Fが挟まれて前記幅方向Yに伸縮する。なお、前記伸縮積層体Wは、例えば切断されることで使い捨てオムツやパンツのサイドパネルとなる。
【0027】
前記シートSとしては搬送方向Xに連続する連続ウエブであってもよいし、搬送方向Xに不連続のウエブや樹脂シートであってもよい。本実施例の場合、前記弾性部材Fは、いわゆる糸ゴムであるが、ホットメルトなどの樹脂であってもよい。
【0028】
本製造装置はスピンナ2、コンベヤ1、一対のニップロール4,4およびカッタCなどを備える。前記コンベヤ1は、例えば4本の第1〜第4のコンベヤベルト11〜14および駆動装置3を備える。
【0029】
図2に明示するように、前記第1および第2コンベヤベルト11,12は上下に互いに接近して配置されている。また、第3および第4コンベヤベルト13,14は上下に互いに接近して配置されている。前記第1および2第コンベヤベルト11,12と第3および第4コンベヤベルト13,14はニップロール4の幅方向Yに互いに離間して配置されている。
【0030】
前記スピンナ2は、駆動中の前記一対のコンベヤベルト11〜14に張架状態で前記弾性部材Fを螺旋状に巻回する。たとえば、前記スピンナ2はカップ状の本体20が図3の中空軸21の回りに回転し、前記中空軸21内を挿通された弾性部材Fが前記本体20内に配置した案内用の滑車22の先端から繰り出される。
【0031】
一方、図2の各コンベヤベルト11〜14の外側面がシートSの搬送方向Xの下流に向かって回転している。そのため、弾性部材Fに張力が働いた状態、つまり弾性部材Fが伸張した状態で弾性部材Fはコンベヤベルト11〜14に螺旋状に連続的に巻回される。
【0032】
図1において、前記駆動装置3は、前記張架状態の弾性部材Fを前記コンベヤベルト11〜14の搬送方向の下流に向かって搬送するために前記4本のコンベヤベルト11〜14を回転させるためのものである。本実施例の場合、図5に示すように、弾性部材Fはコンベヤベルト11〜14の上面および下面に接する。図2の前記コンベヤベルト11〜14は、前記弾性部材の第1部F1と前記弾性部材Fの第2部F2とが前記シートSの厚さ方向Zに互いに離間した状態で、前記2枚のシートS,Sおよびニップロール4,4の間に前記弾性部材Fを供給する。また、弾性部材Fの第1部F1および第2部F2がニップロール4の軸方向Yと略平行になるように又は平行に近づくように、前記コンベヤベルト11〜14の回転速度が制御される。
【0033】
図4において、前記駆動装置3は第1および第2モータM1,M2を有する。前記第1モータM1は第1駆動ベルト31を介して第1および第4コンベヤベルト11,14を高速度VHで回転駆動させる。一方、前記第2モータM2は第2駆動ベルト32を介して第2および第3コンベヤベルト12,13を高速度VHよりも小さい低速度VLで回転駆動させる。このコンベヤベルトの速度差により、図5の前記ニップロール4に挟まれる部位の弾性部材Fの前記第1部F1と第2部F2とがニップロール4の軸心に略平行になる。
なお、図1および図4において、高速度VHで駆動されるベルト11,14,31には網点が施されている。
【0034】
図5の前記ニップロール4は、前記コンベヤベルト11〜14間の内側の空間において、一対の前記シートSを前記コンベヤベルト11〜14間に導入し、図6および図7に示すように、前記弾性部材Fを前記一対のシートSの間で挟むと共に前記シートSに付着させて図2の前記伸縮積層体Wを形成する。なお、前記シートSに弾性部材Fを付着させる方法としては、シートSの互いに対面する表面に接着剤が塗布されてもよいし、あるいは、両シートS,Sが互いに溶着されてもよい。
【0035】
図2の前記一対のニップロール4,4の下流には一対のカッタC,Cが配置されている。前記一対のカッタC,Cは、前記弾性部材Fが前記一対のシートS,Sの間に挟まれた後に、前記一対のシートS,Sよりも外側において、かつ、一対のコンベヤベルト11〜14の間の位置において前記弾性部材Fを切断する。
なお、カッタCは弾性部材Fが一対のシートS,Sに挟まれると同時ないし直後に弾性部材Fを切断してもよく、更に、コンベヤベルト11〜14の外側において弾性部材Fを切断してもよい。
また、切断された弾性部材FのシートS,Sから、食み出している部分は張力が取り除かれて縮む。
【0036】
こうして生成された伸縮積層体Wは、縦横に切断されて、前記サイドパネルなど一部として用いられる。
【0037】
つぎに、本発明の要部について説明される。
本製造装置は、以下に詳細に説明するように、ニップロール4に係合部5を有する。図8に示すように、前記係合部5は前記弾性部材Fの搬送中に前記弾性部材Fに前記ニップロール4の接線方向Tの成分を含む方向たとえば周方向Rに係合して、弾性部材Fがニップロール4の表面に対してスリップするのを抑制ないし防止するためのものである。
【0038】
本実施例の場合、前記係合部5は前記ニップロール4,4の径方向Nに突没する多数の凸部51と凹部50により形成され、前記凸部51が前記弾性部材Fに対し前記接線方向Tの成分を含む方向に係合する。前記凸部51は前記ニップロール4の径方向Nの外方に向かうに従い厚さが小さいテーパ状に形成され、前記凸部51は前記弾性部材Fに対し係合する。
【0039】
図1および図6に示すように、前記係合部5は前記ニップロール4,4の全周にわたって設けられ、前記各ニップロール4における前記シートSを挟むニップ部40の前記幅方向Yの外側の両端部41に配置されている。なお、図6においては弾性部材Fは1本のみが図示されている。
【0040】
図9に示すように、前記係合部5は前記ニップロール4のロール本体とは別のプレート53で形成されていてもよい。
前記係合部5を有するプレート53がニップロール4の軸方向Yの両端部41に設けられていることで、図6に示すように、前記係合部5がニップロール4の両端部41に配置されている。より詳しく説明すると、図9に示すように、前記各ニップロール4,4ごとに設けられた凸部51同士が前記ニップロール4,4の軸方向Yに互いに離間した位置となるように、一対のプレート53,53が軸方向Yに互いにオフセットされて配置されている。
【0041】
つぎに、前記凹部50および凸部51の好ましい詳細な構造が説明される。
図9に拡大して示すように、前記凸部51は前記ニップ部40の外表面42よりも前記径方向Nの外方に突出している。すなわち、前記プレート53の外径はニップ部40の外径よりも大きい。
【0042】
図8に示すように、前記凹部50におけるプレート53の外径はニップ部40の外径よりも大きくてもよいが、逆に小さくてもよいし、同じであってもよい。前記係合部5は波形の規則正しい凹凸を有する。
なお、図8においては弾性部材Fおよび凹部50が模式的に図示されている。
【0043】
前記凹部50は軸方向Y(図9)に延びる溝状であってもよい。たとえば、溝状の凹部50の深さは弾性部材Fの太さにもよるが、0.1〜0.5mm程度であってもよい。前記図9のプレート53の厚さは0.5mm〜5mm程度であってもよい。
【0044】
つぎに、製造方法が説明される。
図1のコンベヤベルト11〜14が駆動装置3により回転駆動されている状態で、スピンナ2から弾性部材Fが繰り出され、弾性部材Fがコンベヤベルト11〜14の周りに張設状態で巻き付けられる。これにより、弾性部材Fはコンベヤベルト11〜14の周りに螺旋状に巻き付けられながら、搬送方向Xの下流に向かって搬送される。
【0045】
すなわち、弾性部材Fの第1部F1と第2部F2は、軸方向Yに対して若干傾いた状態で、コンベヤベルト11〜14の上面と下面に沿って搬送される。その後、図4の高速度VHで駆動される第1および第4コンベヤベルト11,14と、低速度VLで駆動される第2および第3コンベヤベルト12,13との速度差により、図5に示すように、第1部F1と第2部F2とがニップロール4の軸方向Yに平行に近づきながら、ニップロール4,4間に供給される。
【0046】
すなわち、前記弾性部材Fの第1部F1と第2部F2とが前記搬送方向Xに互いに離間した状態で前記弾性部材Fが前記2枚のシートS,Sの間に供給される。この際、前記第1部F1と第2部F2とは図7Aに示す前記シートSの厚さ方向Zに互いに離間した状態で前記2枚のシートS,Sの間に供給される。
【0047】
換言すれば、図7Aの両ニップロール4,4の共通接線TLに対し厚さ方向Zにオフセットされた位置から前記第1部および第2部F1,F2がシートS,S間に供給される。
【0048】
一方、前記2枚のシートS,Sは一対のニップロール4,4の間に供給されるのであるが、前記シートS,Sと第1部および第2部F1,F2とがニップロール4,4のニップ点Oに至る間に、弾性部材FがシートSに対してスリップするのを抑制する必要がある。
【0049】
図7Aの弾性部材Fの一部が前記シートSを介してニップロール4に接する位置まで搬送されると、図6の弾性部材Fの一部の両端が係合部5の凹部50に入り込む。この状態で図8に示すように、ニップロール4,4に設けられた係合部5が、前記ニップ点Oに至る前に、前記弾性部材Fに前記ニップロール4の接線方向Tの成分を含む方向に係合して、前記弾性部材Fを前記ニップロール4の周方向Rに搬送する。
【0050】
そのため、弾性部材Fはニップロール4の周方向Rに殆どスリップすることなくニップ点Oまで搬送される。その後、前記一対のニップロール4,4により前記弾性部材Fが前記2枚のシートS,Sの間に挟まれて、図7Bの弾性部材Fが次々に2枚のシートS,Sに接着された状態で配置される。
【0051】
前記配置後、つまり、前記弾性部材Fが前記一対のシートS,Sの間に挟まれた後に、図2に示すように、前記第1部F1と第2部F2との間で前記弾性部材FがカッタCにより切断される。
こうして、第1部F1と第2部とF2とが交互に互いに平行に、かつ、所定のピッチで規則正しく配置された伸縮積層体Wが生成される。
【0052】
本発明において、前記係合部5の凹凸形状としては図10A図10Cの種々の形状を採用してもよい。なお、図8のような円弧状の溝の場合、丸い断面の弾性部材Fを保持し易く、かつ、ニップ点Oにおいて凹部50が弾性部材Fに引っ掛かりにくいだろう。
【0053】
また、本発明において、前記係合部5の凸部51の外径はニップロール4の外径よりも小さくてもよく、つまり、凸部51がニップロール4の外表面42に対して突出している必要はない。その理由は弾性部材Fがニップロール4に接触した後に、図9に示すように、弾性部材Fはニップロール4の端において屈曲して係合部5の凸部51に係合するからである。したがって、前記凸部51がニップロール4のニップ部40から退避していてもよい。
【0054】
同様の理由から、凸部51はニップロール4の径方向N(図8)に突出している必要はなく、ニップロール4の両端部41に設けられる場合、図10Dに示すように、ニップロール4の両端からニップロール4の軸方向Yに突出していてもよい。
【0055】
更に、前記係合部5はプレート53に形成される必要はなく、ニップロール4の両端部41の表面に溝が刻設されて形成されてもよい。
【0056】
また、前記係合部5は多数の溝で形成される必要はなく、たとえば雄面ファスナやワイヤブラシのような多数の針状突起が弾性部材Fに係合する構造であってもよい。
【0057】
また、前記係合部5は一対のニップロール4,4のうちの少なくとも一方に設ければよい。たとえば、図7Aの弾性部材Fの第1部F1と第2部F2のうち一方が共通接線TL上を搬送される場合、当該一方の弾性部材Fは前記係合部5による案内を必要としない。そのため、他方の弾性部材Fのみに対し係合部5を設ければよい。
なお、ニップ点Oの位置はコンベヤベルト11よりも上方に配置されてもよいし、逆にコンベヤベルト12よりも下方に配置されてもよい。
【0058】
更に、シートSが1枚である場合、当該シートSを導入するニップロール4にのみ係合部5が形成されていればよい。なお、シートSが1枚である場合などにおいて、弾性部材Fとしてはホットメルト樹脂などが採用されてもよいし、弾性部材Fが帯状に形成されたものであってもよい。
【0059】
また、ニップ点Oに供給される弾性部材Fは連続している必要はなく、不連続であってもよい。すなわち、スパゲティの乾麺のように互いに予め切断された多数の弾性部材Fがニップ点Oに供給されてもよい。たとえば、図5の連続した弾性部材Fの第1部F1と第2部F2の端部を各コンベヤベルト11〜14上で保持した状態で、前記弾性部材Fが予め切断されて、不連続の第1部および第2部F1,F2が形成されてニップ点Oに供給されてもよい。
【0060】
また、前記JP63−243309Aに開示されているように、前記シートSはテープのように帯状の幅の狭いものであってもよい。この場合、帯状の一対のシート(テープ)で弾性部材Fを挟んだ後に、別の幅広のシートで弾性部材Fを挟んでもよい。
【0061】
以上のとおり、図面を参照しながら好適な実施例を説明したが、当業者であれば本明細書を見て、自明な範囲で種々の変更および修正を容易に想定するであろう。
【0062】
たとえば、シートS,Sの一方又は両方が連続シートではなく、不連続シートであってもよい。また、本製造装置が並列に複数組設けられていてもよい。
また、本発明はサイドパネルではなく、いわゆるオムツの吸収性本体等に適用されてもよい。
また、弾性部材は溶断されて切断されてもよいし、更に、切断される必要もない。
また、弾性部材の第1部および第2部は互いに平行にされる必要はなく、斜めに傾いたままシートに配置されてもよい。この場合、コンベヤベルトは上下に一対設けられていなくてもよい。
また、スピンナに弾性部材の導出部を複数個設け、スピンナから複数本の弾性部材が導出されてもよい。
また、4本のコンベヤベルトが別々の4つの駆動モータで回転駆動されてもよい。
【0063】
したがって、以上のような変更および修正は、請求の範囲から定まる本発明の範囲内のものと解釈される。
【産業上の利用可能性】
【0064】
本発明はシート上に線状の弾性部材が複数本配置された伸縮積層体の製造に利用できる。
【符号の説明】
【0065】
1:コンベヤ 11〜14:第1〜第4コンベヤベルト
2:スピンナ 20:本体 21:中空軸 22:滑車
3:駆動装置 31:第1駆動ベルト 32:第2駆動ベルト
4:ニップロール 40:ニップ部 41:両端部 42:外表面
5:係合部 50:凹部 51:凸部 53:プレート
C:カッタ
F:弾性部材 F1:第1部 F2:第2部
M1:第1モータ M2:第2モータ
N:法線方向(径方向)
O:ニップ点
R:周方向
S:シート
T:接線方向 TL:共通接線
X:搬送方向 Y:幅方向,軸方向 Z:厚さ方向
W:伸縮積層体
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10