特許第6096387号(P6096387)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ▲広▼西玉柴机器股▲フン▼有限公司の特許一覧

特許6096387電気制御エンジンのアイドリングインギヤフレームアウトシステム及びその制御方法
<>
  • 特許6096387-電気制御エンジンのアイドリングインギヤフレームアウトシステム及びその制御方法 図000003
  • 特許6096387-電気制御エンジンのアイドリングインギヤフレームアウトシステム及びその制御方法 図000004
  • 特許6096387-電気制御エンジンのアイドリングインギヤフレームアウトシステム及びその制御方法 図000005
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6096387
(24)【登録日】2017年2月24日
(45)【発行日】2017年3月15日
(54)【発明の名称】電気制御エンジンのアイドリングインギヤフレームアウトシステム及びその制御方法
(51)【国際特許分類】
   F02D 29/02 20060101AFI20170306BHJP
【FI】
   F02D29/02 K
   F02D29/02 331Z
【請求項の数】7
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2016-520690(P2016-520690)
(86)(22)【出願日】2014年8月1日
(65)【公表番号】特表2016-529433(P2016-529433A)
(43)【公表日】2016年9月23日
(86)【国際出願番号】CN2014083534
(87)【国際公開番号】WO2015027791
(87)【国際公開日】20150305
【審査請求日】2016年4月5日
(31)【優先権主張番号】201310394607.8
(32)【優先日】2013年8月30日
(33)【優先権主張国】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】516060691
【氏名又は名称】▲広▼西玉柴机器股▲フン▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼ 文
(72)【発明者】
【氏名】安 利▲強▼
(72)【発明者】
【氏名】▲蘇▼ 立永
(72)【発明者】
【氏名】沈 建▲ジュ▼
(72)【発明者】
【氏名】熊 毅
(72)【発明者】
【氏名】▲陳▼ 俊▲紅▼
【審査官】 藤村 泰智
(56)【参考文献】
【文献】 中国特許出願公開第103485903(CN,A)
【文献】 中国実用新案第203403960(CN,U)
【文献】 中国特許第103485907(CN,B)
【文献】 中国実用新案第203403962(CN,U)
【文献】 特開2000−220487(JP,A)
【文献】 特開2003−184601(JP,A)
【文献】 特開2009−275664(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F02D 13/00−29/06
F02D 41/00−45/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エンジン制御装置と、
第1の温度信号入力ハーネスと第2の温度信号入力ハーネスとにより、前記エンジン制御装置の入力端に接続された出力端を備え、且つエンジンの熱保護システムを形成する温度センサと、
第1の温度制御抵抗、第2の温度制御抵抗、選択スイッチ、及びリレーを含むアイドリングインギヤフレームアウト制御システムと、を含んだ、電気制御エンジンのアイドリングインギヤフレームアウトシステムであって、
前記選択スイッチは、リレー形式選択スイッチであり、自動車の強制アイドリング信号ポートは、リレーの制御入力端とエンジン制御装置とのそれぞれに接続され、前記リレーの固定接点は、前記第2の温度信号入力ハーネスに接続され、前記リレーの可動接点、は前記リレー形式選択スイッチの固定接点に接続され、前記リレー形式選択スイッチの可動接点は、前記第1の温度制御抵抗及び第2の温度制御抵抗の一方の端部にそれぞれ接続され、前記第1の温度制御抵抗及び第2の温度制御抵抗の他の端部は、それぞれ前記第1の温度信号入力ハーネスに接続され、前記自動車の強制アイドリング信号ポートの信号に応答して、前記第1の温度制御抵抗は、前記リレー形式選択スイッチとリレーとにより、選択的に温度センサに並列に接続されることを特徴とする電気制御エンジンのアイドリングインギヤフレームアウトシステム。
【請求項2】
前記温度センサは水温センサ、燃料油温度センサ、流入ガス温度センサ、またはエンジンオイル温度センサであることを特徴とする請求項1に記載の電気制御エンジンのアイドリングインギヤフレームアウトシステム。
【請求項3】
前記自動車の強制アイドリング信号ポートからの信号は、24V+であることを特徴とする請求項1に記載の電気制御エンジンのアイドリングインギヤフレームアウトシステム。
【請求項4】
自動車の空調信号ポートは、前記リレー形式選択スイッチの制御端子接点に接続され、前記自動車の空調信号ポートの信号に応答して、第2の温度制御抵抗は、前記リレー形式選択スイッチとリレーにより、選択的に前記温度センサに並列に接続されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の電気制御エンジンのアイドリングインギヤフレームアウトシステム。
【請求項5】
前記自動車の空調信号端は、24V+であることを特徴とする請求項4に記載の電気制御エンジンのアイドリングインギヤフレームアウトシステム。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか一項に記載の電気制御エンジンのアイドリングインギヤフレームアウトシステムを適用した制御方法であって、
自動車の強制アイドリング信号ポートからの自動車の強制アイドリング信号に応答して、エンジン制御装置により強制アイドリング状態に維持するようにエンジンを制御するステップと、
前記リレーが、前記強制アイドリング信号ポートからの前記自動車の強制アイドリング信号に応答して閉じた後に、リレー形式選択スイッチが接続されて、前記第1の温度制御抵抗を温度センサに並列に接続させるステップと、
前記エンジン制御装置により、熱保護をスタートし、燃料を制限するステップと、を含むことを特徴とする制御方法。
【請求項7】
前記リレー形式選択スイッチの制御端接点が、前記自動車の空調信号ポートからの信号を受けた際に、前記リレー形式選択スイッチを第2の温度制御抵抗に選択的に接続するとともに、前記第1の温度制御抵抗をオフして、前記第2の温度制御抵抗を前記温度センサと並列に接続させるステップを更に含むことを特徴とする請求項6に記載の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エンジン分野に関し、特に、電気制御エンジンのアイドリングインギヤフレームアウトシステム(idle-running in-gear flameout system)及びその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の自動車の電気制御エンジンは、強制アイドリング機能を使用する場合には、自動車操作のエラー防止機能を持たない、すなわち、エンジンがアイドリング状態にあることだけが保証でき、自動車の走行状態を制限することができない。ギヤの入れ間違い時に、車両の前進を開始する。例えば、ドライバは、すべての乗客がバスに乗る前に、ギヤを入れ前進を開始し、危険な事故が発生する恐れがある。
【0003】
従来の車両始動を制限しているツール、例えば、GPS測位システムが交通制限に対するフィードバックを行い、また、車速センサが車速信号の交通制限に対するフィードバックを行い、精度が低い。これにより、車両始動の瞬間に対し、フィードバック処理をすぐに実行することができない。また、従来の車両始動を制限しているツールのコストが相対的に高い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は前述の課題を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、構造が簡単で、精度及び感度が高く、エンジンはアイドリング状態でギヤの入れ間違い時にフレームアウトでき、車両始動による事故を避けることができ、かつ、コストが低い電気制御エンジンのアイドリングインギヤフレームアウトシステム及びその制御方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前述の目的を達成するために、本発明の一態様は、エンジン制御装置と、第1の温度信号入力ハーネスと第2の温度信号入力ハーネスとにより、エンジン制御装置の入力端に接続された入力端を備え、且つエンジンの熱保護システムを形成する温度センサと、第1の温度制御抵抗、第2の温度制御抵抗、リ選択スイッチ、及びリレーを含むアイドリングインギヤフレームアウト制御システムと、を含んだ、電気制御エンジンのアイドリングインギヤフレームアウトシステムであって、選択スイッチは、リレー形式選択スイッチであり、自動車の強制アイドリング信号ポートはリレーの制御入力端とエンジン制御装置とそれぞれ接続され、リレーの固定接点は第2の温度信号入力ハーネスに接続され、リレーの可動接点はリレー形式選択スイッチの固定接点に接続され、リレー形式選択スイッチの可動接点は、第1の温度制御抵抗及び第2の温度制御抵抗の一方の端部にそれぞれ接続され、第1の温度制御抵抗及び第2の温度制御抵抗の他の端部は、それぞれ第1の温度信号入力ハーネスに接続され、自動車の強制アイドリング信号ポートの信号に応答して、第1の温度制御抵抗は、リレー形式選択スイッチとリレーとにより、選択的に温度センサに並列に接続される電気制御エンジンのアイドリングインギヤフレームアウトシステムに関係する。
【0006】
本発明の一態様では、温度センサは水温センサ、燃料油温度センサ、流入ガス温度センサ、またはエンジンオイル温度センサである。
【0007】
また本発明の一態様では、自動車の強制アイドリング信号は24V+である
【0008】
また本発明の一態様では、自動車の空調信号ポートは、リレー形式選択スイッチの制御端子接点に接続する。
【0009】
また本発明の一態様では、自動車の空調信号ポートは24V+である。
【0010】
本発明の他の態様は、前記いずれか1つの電気制御エンジンのアイドリングインギヤフレームアウトシステムを適用した制御方法であって、自動車の強制アイドリング信号ポートからの自動車の強制アイドリング信号に応答して、エンジン制御装置により、強制アイドリング状態に維持するようにエンジンを制御するステップと、リレーが、すべての自動車の強制アイドリング信号ポートからの自動車の強制アイドリング信号に応答して閉じた後に、リレー形式選択スイッチが接続されて、第1の温度制御抵抗を温度センサに並列に接続させるステップと、エンジン制御装置により、熱保護をスタートし、オイルを制限するステップと、を含む制御方法に関係する。
【0011】
また本発明の他の態様では、リレー形式選択スイッチの制御端子接点は自動車の空調信号ポートからの制御信号を受けた際に、リレー形式選択スイッチを、第2の温度制御抵抗に選択的に接続するとともに、第1の温度制御抵抗をオフして、第2の温度制御抵抗を温度センサと並列に接続させるステップを更に含む。
【0012】
従来の技術と比べて、該電気制御エンジンのアイドリングインギヤフレームアウトシステムは、エンジンを強制的にアイドリングする際にオイル噴射を制限するために設計され、電気制御システムの熱保護オイル制限の原理を利用して、車両始動の時にエンジンの燃料油噴射特性を人為的に熱保護オイル量制限するとともに、車両の空調装置に対し異なる設置を行い、その結果、エンジンは車両始動に対するパワー出力を行ず、これにより、ギヤの入れ間違い時のフレームアウトが実現される。当該システムの精度と感度が高く、危険な事故の発生を避けることができ、且つ制御コストが低い。
【0013】
以下、本発明を添付図面と添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の電気制御エンジンのアイドリングインギヤフレームアウトシステムの構造を示す概略図である。
図2】本発明の電気制御エンジンのアイドリングインギヤフレームアウトシステムのオイル量図である。
図3】本発明の電気制御エンジンのアイドリングインギヤフレームアウトシステムのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の好適な実施形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に説明する本実施形態は特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではなく、本実施形態で説明される構成の全てが本発明の解決手段として必須であるとは限らない。なお、添付図面は、本発明の内容を不当に限定するものではなく、明細書の一部であり、本発明の好適な実施形態とともに本発明の内容を説明するものであり。
【0016】
本発明にかかる電気制御エンジンのアイドリングインギヤフレームアウトシステムは、エンジンを強制的にアイドリングする際にオイル噴射を制限するために設計され、電気制御システムの熱保護オイル制限の原理を利用して、車両始動の時にエンジンの燃料油噴射特性を人為的に熱保護オイル量制限するとともに、車両の空調装置に対し異なる設置を行い、その結果、エンジンは車両始動に対するパワー出力を行わず、これにより、ギヤの入れ間違い時のフレームアウトが実現される。当該システムの精度及び感度が高く、危険な事故の発生を避けることができ、且つ制御コストが低い。
【0017】
図1のように、当該電気制御エンジンのアイドリングインギヤフレームアウトシステムは、電気制御システムの熱保護戦略を利用して、エンジンのオイル量を制限することによって、アイドリング状態において正常運行しようとしたが、ギヤの入れ間違い時にすぐフレームアウトできるという目的が達成する。具体的に、温度センサ1とエンジン制御装置(ECU)2から成る熱保護システム、及び、当該熱保護システムに取り付けたアイドリングインギヤフレームアウト制御システム3を含み、アイドリングインギヤフレームアウト制御システム3は、自動車の強制アイドリング信号を受けると、温度制御抵抗を温度センサ1に並列に接続させることによって、エンジン制御装置2の温度の採集信号値を変え、電気制御システムの熱保護戦略を利用して、エンジンのオイル量を制限することによって、アイドリング状態において正常運行しようとしたが、ギヤの入れ間違い時にすぐフレームアウトできるという目的が達成する。
【0018】
電気制御システムの温度センサの抵抗特性に応じて、対応する抵抗を有する抵抗を温度センサ1の温度信号ピンに並列に接続することによって、目前の温度信号値を人為的に変更する目的が達成する。例えば、通常の水の温度が89℃であるが、一つの抵抗を並列に接続した後、エンジン制御装置2によって実際に収集された温度信号が125℃に達する可能性があり、エンジンに対し、すぐにオイルの70%が制限され、30%だけが利用可能である。同様に、エンジン制御装置2によって実際に収集された温度信号が並列に接続した抵抗によって140℃に達する可能性がある時に、オイルの85%が制限され、残りは15%になるという目的が達成する。
【0019】
温度センサ1は水温センサ、燃料油温度センサ、流入ガス温度センサやエンジンオイル温度センサであり、その入力端は、第1の温度信号入力ハーネス11と第2の温度信号入力ハーネス12によりエンジン制御装置2の入力端に接続することによって、エンジンの熱保護システムを形成する。
【0020】
アイドリングインギヤフレームアウト制御システム3は、第1の温度制御抵抗4、第2の温度制御抵抗5、リレー形式選択スイッチ6、及びリレー7を含む。リレー7の制御入力端子は自動車の強制アイドリング信号ポート8と接続することによって、自動車の強制アイドリング信号(24V+)を受信し、同時に、自動車の強制アイドリング信号ポート8はエンジン制御装置2と接続する。リレー7の固定接点は第2の温度信号入力ハーネス12に接続し、リレー7の可動接点はリレー形式選択スイッチ6の固定接点に接続し、リレー形式選択スイッチ6の可動接点は、第1の温度制御抵抗4及び第2の温度制御抵抗5の一方の端部にそれぞれ接続し、第1の温度制御抵抗4及び第2の温度制御抵抗5の他の端部は、それぞれ第1の温度信号入力ハーネス11に接続する。
【0021】
また、自動車の空調信号ポート9(24V+)は、リレー形式選択スイッチ6の制御端子接点に接続する。
【0022】
図3のように、アイドリングインギヤフレームアウトの制御プロセスは以下の通りにする。すなわち、アイドリングインギヤフレームアウト制御システム3のリレー7の制御入力端は、自動車の強制アイドリング信号ポート8の自動車の強制アイドリング信号(24V+)を受信しなかった時に、リレー7は閉合しない、言い換えれば、温度センサ1は影響を受けずに、直接に原始信号をエンジン制御装置2に入力し、エンジンは正常に働いている。
【0023】
図2のように、アイドリングインギヤフレームアウト制御システム3のリレー7の制御入力端は、自動車の強制アイドリング信号ポート8の自動車の強制アイドリング信号(24V+)を受信した時に、エンジン制御装置2は強制アイドリング状態にするようにエンジンを制御する。同時に、リレー7は制御信号を受信した後に閉合し、リレー形式選択スイッチ6が接続されることによって、第1の温度制御抵抗4が接続されて、温度センサ1がエンジン制御装置2に入力した目前の温度信号値を変える。エンジン制御装置2は、熱保護を開始し、オイルを制限する。熱保護オイル量は、本来車両の発進のための最小のオイル量より低い。エンジンは熱保護を開始しオイルを制限する状態において車両は誤操作でスタートする時、オイルが制限され、車両は失速する。これにより、アイドリング状態において正常に運行したが、ギヤの入れ間違い後にすぐフレームアウトできるという目的が達成する。
【0024】
接続された抵抗は、エンジンの熱保護温度領域に達し、かつ、各抵抗熱保護温度領域が重ならないことを確保するために、温度センサ1の温度特性抵抗プロフィールによって、第1の温度制御抵抗4及び第2の温度制御抵抗5の抵抗値を柔軟に選択する必要がある。オイル量制限値は、車両のエンジンの特定要件に応じて柔軟かつ正確に設定される。
【0025】
オイル量制限値は以下の表に示される。
【0026】
【表1】
【0027】
当該制限されたオイル量は、通常のエンジンのアイドリングを保証できる。しかし、自動車の始動に必要なオイル量を満たすことができない、これにより、モジュールのインギヤフレームアウト機能が実現される。
【0028】
空調に対する制御プロセスは以下の通りである。
【0029】
リレー形式選択スイッチ6の制御端子接点は自動車の空調信号ポート9の制御信号を受けなかった際に、すなわち、自動車は強制アイドリング状態におかれる際に、空調はオフにされ、リレー形式選択スイッチ6は元の状態で第1の温度制御抵抗4に接続されることによって、第1の温度制御抵抗4を温度センサ1に並列に接続させる。このように、新しい温度特性信号を形成し、エンジン制御装置2に入力される(調整することによって、当該温度特性は、エンジン制御装置2においてエンジンの熱保護温度領域におかれる)。エンジン制御装置2におけるソフトウェアの熱保護機能策を利用することによって、エンジンの強制アイドリング時のオイル量の制限が実現される。
【0030】
リレー形式選択スイッチ6の制御端子接点は自動車の空調信号ポート9の制御信号を受けた際に、すなわち、自動車は強制アイドリング状態におかれる際に、空調はオンにされ(空調などのパワーの影響を考慮し)、リレー形式選択スイッチ6は第2の温度制御抵抗5に接続される(同時に、第1の温度制御抵抗4を遮断する)ことによって、第2の温度制御抵抗5を温度センサ1に並列に接続させる。このように、新しい温度特性信号を形成し、エンジン制御装置2に入力される(調整することによって、当該温度特性は、エンジン制御装置2においてエンジンの熱保護温度領域におかれるとともに、第1の温度制御抵抗4が並列に接続された時の温度領域と重ならない)。同様に、エンジン制御装置2におけるソフトウェアの熱保護機能策を利用することによって、エンジンの強制アイドリング時のオイル量の制限が実現される。これにより、モジュールのインギヤフレームアウト機能が実現される。
【0031】
本発明にかかる電気制御エンジンのアイドリングインギヤフレームアウトシステムは、エンジンを強制的にアイドリングする際にオイル噴射を制限するために設計され、電気制御システムの熱保護オイル制限の原理を利用して、車両始動の時にエンジンの燃料油噴射特性を人為的に熱保護オイル量制限するとともに、車両の空調装置に対し異なる設置を行い、その結果、エンジンは車両始動に対するパワー出力を行ず、これにより、ギヤの入れ間違い時のフレームアウトが実現される。当該システムの精度と感度が高く、危険な事故の発生を避けることができ、且つ制御コストが低い。
【0032】
なお、上記の実施形態は、本発明の内容を不当に限定するものではなく、本発明の内容を説明するものである。上記の実施例を参照し本発明を詳細に説明したが、本発明の新規事項および効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であること、本発明の趣旨を逸脱することなく、変更、置換され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは当業者には容易に理解できるであろう。これら変形や置換は本発明の範囲および趣旨から実体的に逸脱しないものである。
【符号の説明】
【0033】
1 ・・・温度センサ 11 ・・・第1の温度信号入力ハーネス 12 ・・・第2の温度信号入力ハーネス 2 ・・・エンジン制御装置 3 ・・・アイドリングインギヤフレームアウト制御システム 4 ・・・第1の温度制御抵抗 5 ・・・第2の温度制御抵抗 6 ・・・リレー形式選択スイッチ 7 ・・・リレー 8 ・・・自動車の強制アイドリング信号ポート 9 ・・・自動車の空調信号ポート
図1
図2
図3