特許第6096614号(P6096614)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6096614パワー半導体モジュールおよびそれを用いた電力変換装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6096614
(24)【登録日】2017年2月24日
(45)【発行日】2017年3月15日
(54)【発明の名称】パワー半導体モジュールおよびそれを用いた電力変換装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 25/07 20060101AFI20170306BHJP
   H01L 25/18 20060101ALI20170306BHJP
   H01L 23/36 20060101ALI20170306BHJP
   H02M 7/48 20070101ALI20170306BHJP
   H02M 1/00 20070101ALI20170306BHJP
【FI】
   H01L25/04 C
   H01L23/36 C
   H02M7/48 Z
   H02M1/00 F
   H02M1/00 M
【請求項の数】7
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2013-145257(P2013-145257)
(22)【出願日】2013年7月11日
(65)【公開番号】特開2015-18943(P2015-18943A)
(43)【公開日】2015年1月29日
【審査請求日】2016年1月14日
(73)【特許権者】
【識別番号】000233273
【氏名又は名称】株式会社 日立パワーデバイス
(74)【代理人】
【識別番号】110000350
【氏名又は名称】ポレール特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】行武 正剛
(72)【発明者】
【氏名】国広 真実
(72)【発明者】
【氏名】石川 勝美
【審査官】 小山 和俊
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−119651(JP,A)
【文献】 特開2013−219139(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 25/07
H01L 23/36
H01L 25/18
H02M 1/00
H02M 7/48
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
回路基板と、
それぞれ第1主電極および第2主電極を備え、前記第1主電極が前記回路基板に対向するように前記回路基板上に載置される第1半導体素子および第2半導体素子と、
前記第1半導体素子の表面上を覆い、かつ前記回路基板に対向する第1領域を有し、前記第1領域が前記第1半導体素子の前記第2主電極に電気的に接触すると共に前記第2半導体素子の前記第1主電極に電気的に接続される第1配線層と、
前記第2半導体素子の表面上を覆い、かつ前記回路基板に対向する第2領域を有し、前記第2領域が前記第2半導体素子の前記第2主電極に電気的に接触する第2配線層と
前記第1半導体素子および前記第2半導体素子の各表面上を覆い、かつ前記回路基板に対向する第3領域を有し、前記回路基板の端部上において、前記第2配線層と電気的に接続される第3配線層と
を備え、
前記第3領域は前記第1領域および前記第2領域と対向することを特徴とするパワー半導体モジュール。
【請求項2】
請求項1に記載のパワー半導体モジュールにおいて、
前記第3領域に流れる電流の向きと前記第1領域および前記第2領域に流れる電流の向きとが互いに逆方向であることを特徴とするパワー半導体モジュール。
【請求項3】
請求項2に記載のパワー半導体モジュールにおいて、
前記第2配線層および前記第3配線層は、1配線層が前記回路基板の前記端部上で折り返されて構成されることを特徴とするパワー半導体モジュール。
【請求項4】
請求項2に記載のパワー半導体モジュールにおいて、
前記第3配線層は、前記回路基板の前記端部上において、前記第2配線層と接合されることを特徴とするパワー半導体モジュール。
【請求項5】
請求項2に記載のパワー半導体モジュールにおいて、
前記第1領域が、第1導体板を介して、前記第1半導体素子の前記第2主電極電気的に接触し、前記第2領域が、第2導体板を介して、前記第2半導体素子の前記第2主電極に電気的に接触することを特徴とするパワー半導体モジュール。
【請求項6】
請求項2に記載のパワー半導体モジュールにおいて、
前記第1半導体素子はスイッチング素子であり、前記第2半導体素子はワイドギャップ半導体からなるショットキーダイオードであることを特徴とするパワー半導体モジュール。
【請求項7】
交流の相数分の交流端子と一対の直流端子とを備え、
第1半導体素子と第2半導体素子とを備え、前記第1半導体素子がスイッチング素子であり、前記第2半導体素子がダイオードであり、前記スイッチング素子と前記ダイオードとが逆並列に接続されるアームが2個直列に接続される直列接続回路を、前記交流の前記相数分備え、
前記直列接続回路の各々の両端が前記一対の直流端子に接続され、
前記直列接続回路の各々における、前記2個のアームの接続点が前記交流端子に接続され、
前記直列接続回路が請求項1に記載のパワー半導体モジュールであることを特徴とする電力変換装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体スイッチング素子を内蔵したパワー半導体モジュールおよびそれを用いたインバータ装置などの電力変換装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、電流経路を対向させることによって、電流が発生する磁束を相殺させ、電流経路のインダクタンスを低減させる技術が知られている。本技術を応用して、回路基板を多層化し、表層配線と内層配線の電流を対向させて、回路基板のインダクタンスを低減する従来技術が、例えば特許文献1に開示されている。この従来技術では、グランドと電源の2層の配線が積層された配線基板において、電源ラインとグランドラインとに対向電流を流すことでインダクタンスを低減する。また、他の従来技術として、特許文献2に記載されたパワー半導体モジュールにおいては、多層配線基板が用いられ、基板表面の回路パターンと、グランド配線となる内層配線とに、半導体素子を接続する(特許文献2の図6を参照)。これら回路パターンおよび内層配線に対向電流が流れることにより、配線基板のインダクタンスが低減される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−144440号公報
【特許文献2】特開2007−234690号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
パワー半導体モジュールを大容量化する場合、回路基板あるいは配線基板上に多数の半導体素子が並列に配置される。また、炭化ケイ素(SiC)や窒化ガリウム(GaN)からなるワイドギャップ半導体素子を搭載したパワー半導体モジュールでは、ワイドギャップ半導体素子が、製造歩留まりの制約上、小容量のものに限られるため、所定の容量を得るために、回路基板あるいは配線基板上に多数のワイドギャップ半導体素子が並列に配置される。
【0005】
特許文献1およびに特許文献2に記載された上記従来技術においては、多数の半導体素子が並列に配置される場合について、特段考慮されていない。
【0006】
このため、特許文献1に記載された従来技術においては、配線基板のインダクタンスが低減する一方で、半導体素子間のインダクタンスのばらつきが大きくなり、各半導体素子の負荷や発熱のばらつきを生じるおそれがある。また、電流ループが大きくなり、相殺する磁束数が少なくなってインダクタンスの低減が不十分となるおそれもある。
【0007】
また、上記の特許文献2に記載された従来技術においては、回路パターンから半導体素子を経由して形成される電流ループの大きさが不均一になるため、等価的にインダクタンスがばらついて各半導体素子に流れる電流がアンバランスになる。
【0008】
そこで、本発明は、パワー半導体モジュールのインダクタンスを低減でき、かつ、半導体素子間の電流バランスを改善するパワー半導体モジュールおよびこれを用いた電力変換装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明のパワー半導体モジュールは、回路基板と、それぞれ第1主電極および第2主電極を備え、前記第1主電極が前記回路基板に対向するように前記回路基板上に載置される第1半導体素子および第2半導体素子と、前記第1半導体素子の表面上を覆い、かつ前記回路基板に対向する第1領域を有し、前記第1領域が前記第1半導体素子の前記第2主電極に電気的に接触すると共に前記第2半導体素子の前記第1主電極に電気的に接続される第1配線層と、前記第2半導体素子の表面上を覆い、かつ前記回路基板に対向する第2領域を有し、前記第2領域が前記第2の半導体素子の前記第2主電極に電気的に接触する第2の配線層と、前記第1半導体素子および前記第2半導体素子の各表面上を覆い、かつ前記回路基板に対向する第3領域を有し、前記回路基板の端部上において、前記第2配線層と電気的に接続される第3の配線層とを備え、前記第3領域は前記第1領域および前記第2領域と対向することを特徴とする。
【0010】
また、本発明の電力変換装置は、交流の相数分の交流端子と一対の直流端子とを備え、第1半導体素子と第2半導体素子とを備え、かつ前記第1半導体素子がスイッチング素子であり、前記第2半導体素子がダイオードであり、前記スイッチング素子と前記ダイオードとが逆並列に接続されるアームが2個直列に接続される直列接続回路を、前記交流の前記相数分備え、前記直列接続回路の各々の両端が前記一対の直流端子に接続され、前記直列接続回路の各々における、前記2個のアームの接続点が前記交流端子に接続され、前記アームが本発明の上記の特徴を有するパワー半導体モジュールであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、配線インダクタンスを低減することが可能となると共に、半導体素子間の電流バランスを改善することが可能となる。
【0012】
上記した以外の課題、構成および効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の第1の実施例であるパワー半導体モジュールの断面構成を示す。
図2】本発明の第2の実施例であるパワー半導体モジュールの断面構成を示す。
図3】本発明の第3の実施例であるパワー半導体モジュールの断面構成を示す。
図4】参考例であるパワー半導体モジュールの断面構成を示す。
図5】本発明の第4の実施例であるパワー半導体モジュールの配線部の組立図である。
図6(a)】図5の実施例の変形例を示す。
図6(b)】図5の実施例の変形例を示す。
図7】本発明の第5の実施例であるパワー半導体モジュールの断面構成を示す。
図8】本発明の第6の実施例である電力変換装置の主回路構成を示す。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明によるパワー半導体モジュールは、回路基板に載置される複数の半導体素子の表面上を覆い、かつこれら複数の半導体素子に電気的に接触する配線層と、この配線層に、対向すると共に回路基板の端部上で同配線と電気的に接続され、かつ複数の半導体素子の表面上を覆う配線層とを備える。
【0015】
これにより、これら配線層に逆方向の対向電流が流れ、かつ配線層の幅を広げることができるので、配線のインダクタンスが低減され、複数の半導体素子の配線インダクタンスのばらつきが低減できる。
【0016】
上記本発明の一態様である半導体パワーモジュールは、回路基板と、それぞれ第1主電極および第2主電極を備え、第1主電極が回路基板に対向するように回路基板上に載置される第1半導体素子および第2半導体素子と、を備える。さらに、本パワー半導体モジュールは、第1および第2配線層を備える。第1配線層は、第1および第2半導体素子の各表面を覆い、かつ回路基板に対向する第1領域を有し、第1領域は第1および第2半導体素子の各々における第2主電極に電気的に接触する。また、第2配線層は、第1および第2半導体素子の各表面を覆い、かつ回路基板に対向する第2領域を有し、回路基板の端部上において第1配線層と電気的に接続される。これら、第1領域および第2領域は互いに対向し、第1領域に流れる電流の向きと第2領域に流れる電流の向きとが互いに逆方向である。
【0017】
以上の構成により、配線のインダクタンスが低減され、複数の半導体素子の配線インダクタンスのばらつきが低減できるため、リンギング、ノイズ及び共振等の電流または電圧振動を抑制できると共に、複数の素子の電流バランスを改善できる。また、本発明による半導体パワーモジュールを電力変換装置に適用することにより、電力変換装置の誤動作や故障を防止することができるので、電力変換装置の信頼性を向上することができる。
【0018】
以下、本発明の実施例について図面を用いて説明する。なお、各図面中で同一の構成要素には同じ符号を記す。
【実施例1】
【0019】
図1は、本発明の第1の実施例であるパワー半導体モジュールの断面構成を示す。本図では、配線層を備える主要部を示し、電極端子,封止樹脂や樹脂ケースなどの他の部材は記載を省略している。
【0020】
本実施例の回路基板100において、放熱板8上に板状の絶縁層6が配置され、さらに、絶縁層6上に板状の配線層1が配置される。例えば、放熱板8および配線層1は銅などの金属導体からなり、絶縁層6はセラミック(例えば、窒化アルミニウム)などの絶縁体からなる。この場合、放熱板8および配線層1は、第1の絶縁層6に、ろう付けなどの公知の方法によって固着される。なお、配線層1は、放熱板との間の絶縁耐力を確保するための絶縁層6の沿面部を除いて、絶縁層6の略全面に設けられる。
【0021】
半導体素子5a,5bの各々においては、シリコン(以下Siと記す)や炭化ケイ素(以下SiCと記す)などからなる半導体基板110の両面に主電極が設けられ、主電極間に主回路電流が流れる。半導体素子5aが絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(以下、IGBTと記す)である場合、一方および他方の主電極は、それぞれ、コレクタ電極およびエミッタ電極である。半導体素子5a,5aが備える一方の主電極120が配線層1と、例えばはんだ付けによって、電気的に接続される。すなわち、半導体素子5a,5bは、各々の一方の主電極120が回路基板100における配線層1が設けられる面に対向するように、回路基板100上に載置される。
【0022】
半導体素子5a,5b上には、導体板9が、半導体素子5a,5bのターミネーション部を除く領域である他方の主電極130に接触する。さらに、導体板9は板状の配線層2に接触する。これにより、導体板9を介して、半導体素子5a,5bの他方の主電極130は配線層2と電気的に接触する。また、導体板9の厚みの分、配線層2と半導体素子5a,5bのターミネーション部が離れるため、配線層2と半導体素子5a,5bのターミネーション部との絶縁が確保される。なお、半導体素子の他方の主電極130および配線層2と、導体板9とは、はんだや導電性接着材などによって接合しても良いし、押圧力を加えて圧接しても良い。
【0023】
配線層2は、半導体素子5a,5bの各表面上を覆うように配置される。配線層2においては、図中のA部を除いたほぼ全領域が、回路基板100における各半導体素子が載置される面に平行に対向する。従って、配線層2は、配線層1とも平行に対向する。ここで、配線層2は、配線層1と同様に、金属導体からなる。
【0024】
配線層2上には、板状の配線層3が、配線層2の表面上を覆うように、従って半導体素子5a,5bの各表面上を覆うように、配置される。配線層3においても、図中のA部を除いたほぼ全領域が、回路基板100における各半導体素子が載置される面に平行に対向する。従って、配線層3は、配線層1とも平行に対向する。配線層2と配線層3との間には、薄板状あるいはシート状の厚みが均一な絶縁層7が挟持される。従って、配線層2において回路基板100と平行に対向する領域と配線層3において回路基板100と平行に対向する領域は、第2の絶縁層7を挟んで、平行に対向する。後述するように、両領域における電流は互いに逆方向に流れるため、配線インダクタンスが低減される。なお、配線層3は、配線層1や配線層2と同様に、金属導体からなり、絶縁層7は、例えば樹脂フィルムなどの絶縁体からなる。
【0025】
配線層2と配線層3は、図中A部が示すように、回路基板100の1端部上で、互いに連結される。1端部とは、本図では図示されないが、長方形状の回路基板100の、電流の流れる向きに直交する一長辺部である。これによって、配線層2と配線層3は電気的に接続される。なお、本実施例において、配線層2および配線層3並びに両者の連結部は、一枚の板状の連続した配線層からなる。この1枚の配線層が、回路基板100の1端部上で折り返されることによって、互いに連結された配線層2と配線層3が構成される。
【0026】
なお、配線層3は、配線層2および配線層の連結部とは反対側の回路基板100の端部上、すなわち図示されない回路基板100のもう一つの長辺上に位置する配線層3の端部T3において、図示されない2個の主電極端子の一方と電気的に接続される。また、配線層1は、配線層3と同様に、端部T1において、図示されない他方の主電極端子と電気的に接続される。
【0027】
次に、本実施例の動作について説明する。
【0028】
例えば半導体素子5a,5bがIGBTであり、IGBTのコレクタ電極およびエミッタ電極が、それぞれ、配線層1および配線層2と電気的に接続されている場合について、図1中に矢印によって、IGBTがオンしている時に流れる電流の向きを示している。電流は、配線層1の端部T1から配線層1内を通って、半導体素子5a,5bの各コレクタ電極(120)に入り、各エミッタ電極(130)から配線層2に流れ、配線層2と配線層3との連結部に至り、次に配線層3内を流れて、配線層3の端部T3に至る。配線層3における電流の流れる向きが、配線層1及び配線層2に流れる電流とは平行でかつ逆方向である。このため、配線層2と配線層3のインダクタンスが低減される。
【0029】
なお、本実施例においては、配線層2と配線層3とが同電位であるため、絶縁層7の厚さを、配線層1と放熱板8との間における絶縁耐力を確保するための絶縁層6よりもかなり薄くできる。このため、配線層2と配線層3を近接させることができるので、平行電流によるインダクタンス低減効果を高めることができる。
【0030】
また、本実施例においては、半導体素子5a,5bと接触する配線層2と、配線層3とが、半導体素子5a,5bを覆うように設けられるので、配線層2,3の幅を、回路基板の長辺の長さとほぼ同等に広くできる。さらに、配線層1が絶縁層6の略全面に設けられので、配線層1の幅も、回路基板の長辺の長さとほぼ同等に広くできる。これらにより、電流経路における配線のインダクタンスを大幅に低減できるので、半導体素子5a,5bにおける配線インダクタンスのばらつきを低減できる。
【0031】
さらに、図中の矢印をたどると判るように、半導体素子5aを通る電流経路の経路長と、半導体素子5bを通る電流経路の経路長とが実質的に等しくなる。このため、半導体素子5aと半導体素子5bとで配線インダクタンスが実質的に等しくなるので、回路基板100上に配置される複数の半導体素子5a,5bの配線インダクタンスを均一化することができる。従って、半導体素子5a,5bの動作のばらつきを低減することができる。これにより、複数の半導体素子の一部の半導体素子に電流や発熱が集中することが抑制されるので、パワー半導体モジュールの特性劣化や故障が防止できる。従って、パワー半導体モジュールの信頼性が向上する。
【0032】
図4は、参考例として、配線層1および配線層2を備えているが、図1の実施例とは異なり、配線層3を備えていないパワー半導体モジュールを示す。図4においても、図1と同様に、矢印によって電流の向きを示している。
【0033】
本参考例においては、配線層1の端部T1から半導体素子5aを通って配線層2の端部T2に至る電流経路の経路長が、配線層1の端部T1から半導体素子5bを通って配線層2の端部T2に至る電流経路の経路長よりも短い。このため、両経路の配線インダクタンスが異なり、複数の半導体素子の配線インダクタンスの大きさにばらつきが生じる。これに対し、図1の実施例では、回路基板100の1端部で配線層2と連結される配線層3を設けることにより、配線層1の端部T1と配線層3の端部T3で見たときの、各半導体素子の配線インダクタンスが均一化できる。
【実施例2】
【0034】
図2は、本発明の第2の実施例であるパワー半導体モジュールの断面構成を示す。本実施例においては、図1の実施例とは異なり、配線層2と配線層3とが別体の板状導体である。これらの板状導体は、連結部Aにおいて、はんだ付けや超音波接合などにより接合されることにより、互いに電気的に接続される。本実施例おいても、配線層2と配線層3とに流れる、平行で逆向きの電流により、配線インダクタンスを低減できる。また、図2中に、図1と同様に記した矢印をたどると判るように、前実施例と同様に、複数の半導体素子5a,5bで配線インダクタンスを均一化することができる。
【0035】
なお、本実施例においては、配線層2と配線層3とをそれぞれ別体とするため、製造工程において、まず配線層2,絶縁層7および配線層3からなる配線体を製作してから、この配線体を半導体素子5a,5bに接合したり、まず配線層2を半導体素子5a,5bに接合してから、配線層2に配線層3を接合したりすることができる。すなわち、パワー半導体モジュール製作工程の自由度を確保することができる。
【実施例3】
【0036】
図3は、本発明の第3の実施例であるパワー半導体モジュールの断面構成を示す。本実施例は、インバータ装置などの電力変換装置において高電位側に接続される上アームと低電位側に接続される下アームを一体化した、いわゆる2in1タイプのパワー半導体モジュールである。なお、上アームおよび下アームはスイッチング素子とダイオードの逆並列回路からなるが、本図は断面構成を示すため、どちらか一方を上アーム用半導体素子5Uおよび下アーム用半導体素子5Lとして図示する。例えば、半導体素子5Uおよび5Lは、それぞれスイッチング素子およびダイオードである。
【0037】
本図においても、図1と同様に、パワー半導体モジュールが備える電極端子,封止樹脂や樹脂ケースなどの他の部材は記載を省略している。また、上アーム用半導体素子5Uおよび下アーム用半導体素子5Lは、図1の半導体素子5a,5bと同様に、半導体基板の両面に主電極が設けられ、主電極間に主回路電流が流れる。また、各配線層は、実施例1と同様に、金属導体からなる。
【0038】
本実施例の回路基板100において、絶縁層6上に板状の配線層11が配置される。配線層11は、絶縁層6における上アーム用半導体素子5Uの直下およびその周辺部を含む領域において、配線層11と放熱板8との間の絶縁耐力を確保するための沿面部を除いた領域に設けられる。すなわち、配線層11は、長方形状の回路基板の長辺の長さに相当する広い幅を有する。
【0039】
配線層11は、図示していない電力変換装置の高電位側の直流端子に接続される。板状の配線層11には、上アーム用半導体素子5Uの一方の主電極が、例えば、はんだ付けにより、電気的に接続される。すなわち、半導体素子5Uは、一方の主電極が回路基板100における配線層11が設けられる面に対向するように、回路基板100上に載置される。
【0040】
上アーム用半導体素子5Uの他方の主電極および下アーム用半導体素子5Lの一方の主電極は、板状の配線層12と、電気的に接続される。この配線層12は、図示していない電力変換装置の交流端子に電気的に接続される。ここで、配線層12における、半導体素子5Uの他方の主電極と、図1の実施例と同様の導体板9を介して接触する領域12aは、半導体素子5Uの他方の主電極側の表面上を覆い、かつ回路基板100における半導体素子5Uが載置される面に平行に対向する。また、配線層12における、半導体素子5Lの一方の主電極と電気的に接続される領域12bは、半導体素子5Lの一方の主電極側の表面上を覆い、かつ回路基板100における半導体素子5Lが載置される面に平行に対向する。すなわち、半導体素子5Lも、一方の主電極が回路基板100に対向するように、回路基板100上に載置されている。
【0041】
なお、本実施例においては、配線層12の領域12bは、絶縁層6の表面に接触するように配置されると共に、半導体素子5Lの一方の主電極と、例えばはんだ付けにより、電気的に接続される。なお、配線層12は、半導体素子5U,5Lおよび導体板9の厚みに応じて、半導体素子5U,5L間で折り曲げられている。
【0042】
下アーム用半導体素子5L上には、板状の配線層13が、半導体素子5Lにおける他方の主電極側の表面上を覆うように配置される。この配線層13は、図1の実施例と同様の導体板9を介して、半導体素子5Lの他方の主電極と電気的に接触する。配線層13においては、図中のA部を除いたほぼ全領域が、回路基板100における半導体素子5Uが載置される面に平行に対向する。従って、配線層13は、配線層12の領域12bとも平行に対向する。
【0043】
配線層12の領域12a上、および配線層13上、すなわち半導体素子5U,5L上には、板状の配線層14が、半導体素子5U,5Lにおける他方の主電極側の各表面上を覆うように配置される。配線層14においても、図中のA部を除いたほぼ全領域が、回路基板100における半導体素子5U,5Lが載置される面に平行に対向する。従って、配線層14は、配線層12の領域12aおよび配線層13とも平行に対向する。なお、配線層13は図示していない低電位側の直流端子に電気的に接続される。
【0044】
配線層13と配線層14は、図中A部が示すように、回路基板100の1端部上で、互いに連結される。1端部とは、本図では図示されないが、長方形状の回路基板100の一長辺部である。これによって、配線層13と配線層14は電気的に接続される。なお、本実施例において、配線層13および配線層14並びに両者の連結部は、一枚の板状の連続した配線層からなる。この1枚の配線層が、回路基板100の1端部上で折り返されることによって、互いに連結された配線層13と配線層14が構成される。なお、図2の実施例と同様に、別体の配線層13と配線層14を互いに接合しても良い。
【0045】
配線層14と、配線層12の領域12aおよび配線層13との間には、絶縁層17が挟持される。絶縁層17は、例えば樹脂フィルムなどの絶縁体からなる。ここで、配線層14と配線層13は同電位であり、配線層14と配線層12の領域12aとの間には、半導体素子5Uを含む上アームが電圧阻止状態の場合、電源電圧が印加される。このため、絶縁層17において、配線層14と配線層13との間に位置する領域17aの厚みは、配線層14と配線層12の領域12aとの間に位置する領域17bの厚みよりも薄くできるので、後述する平行電流によるインダクタンス低減効果が高まる。
【0046】
本実施例によれば、配線層11と配線層14の間に電流が流れるとき、配線層12の領域12aおよび配線層13における電流と、配線層14における電流とが、互いに平行でかつ逆方向に流れる。このため、配線層11と配線層14との間の配線インダクタンスを低減することができるので、半導体素子のスイッチング時、例えばリカバリー時に発生する電圧や電流の振動を抑制することができる。また、各配線層は半導体素子の表面を覆うように設けられるので、第1の実施例と同様に、各配線層の幅を広くすることができる。これにより、各配線層のインダクタンスが低減され、半導体素子ごとの配線インダクタンスのばらつきが低減される。
【実施例4】
【0047】
図5は本発明の第4の実施例であるパワー半導体モジュールの3次元構造を示すための配線部の組立図である。なお、本実施例においては、第1または第2の実施例における配線構造が適用される。
【0048】
回路基板100の絶縁層6上に設けられる配線層1上に半導体素子5s,5dの一方の主電極が電気的に接続されている。配線層1は、絶縁耐力を確保するための絶縁層6の沿面部を除く、絶縁層6の表面のほぼ全領域に設けられる。ここで、半導体素子5sおよび5dは、それぞれ、スイッチング素子およびダイオードである。
【0049】
半導体素子5s,5d上には、長方形の板状の配線層2が、複数の半導体素子5s,5d、本実施例では総数6個の半導体素子の表面上を覆うように配置される。半導体素子5sの他方の主電極および半導体素子5dの他方の主電極は、それぞれ導体板9eおよび9aを介して、配線層2に電気的に接触する。導体板9e,9aによって、半導体素子5s,5dのターミネーション領域と配線層2との間の絶縁を確保できる。配線層2は、回路基板100上でこれら複数の半導体素子が占める領域と同等の形状および広さの長方形状である。
【0050】
さらに、配線層2上、すなわち、半導体素子5s,5d上には、長方形の板状の配線層3が、配線層2を覆うように、すなわち複数の半導体素子5s,5d、本実施例では総数6個の半導体素子の表面上を覆うように配置される。配線層2および3は、実施例1および2と同様に、長方形の回路基板100の長辺a1上で電気的に連結される。
【0051】
配線層2と配線層3の間には、配線層2,3と同等の形状および広さの長方形状で均一な厚みの絶縁層7が挟持される。絶縁層7を間にして、配線層2および3は互いに平行に対向する。また、配線層1および3は、回路基板100の他方の長辺a2側の端部において、それぞれ、図示しない一方および他方の主電極端子に電気的に接続される。
【0052】
本実施例においては、上記の配線構造により、複数のスイッチング素子どうしが並列に接続されると共に、複数のダイオードどうしが並列に接続される。なお、複数のスイッチング素子と複数のダイオードは、互いに逆並列に接続される。すなわち、本実施例のパワー半導体モジュールは、図3の実施例における上アームおよび下アームの内の一つのアームに相当する。
【0053】
半導体素子5sの制御電極には導体板9gを介して配線層4gが電気的に接触する。この配線層4gと配線層2とを、接触しないように分離して配置するため、配線層2には、配線層4gの形状に応じた切れ込みが設けられる。
【0054】
本実施例によれば、第1および第2の実施例と同様に、配線層2,3に流れる電流が、互いに平行かつ逆方向に流れるため、配線インダクタンスを低減できる。また、配線層2,3は同電位となるため、絶縁層7の厚みを薄くできるので、配線層2,3を近接させることができる。これにより、配線層2,3を流れる平行電流によるインダクタンス低減効果を高めることができる。また、各配線層の幅を広くすることができ、かつ各半導体素子の電流経路の経路長を均一化できるので、各半導体素子における配線インダクタンスのばらつきを低減できる。
【0055】
図6(a)および図6(b)は、図5の実施例の変形例を示し、特に回路基板上における半導体素子のレイアウトを示す。
【0056】
図6(a)に示すレイアウトにおいては、長方形状の配線層1上に、4個の半導体素子5sすなわちスイッチング素子が、配線層1の長辺方向に沿って1列に並ぶ。同様に、4個の半導体素子5dすなわちダイオードが1列に並ぶ。正方形状の半導体素子5sは、その角部に制御電極を有する。各制御電極上には、導体板9gが配される。本変形例では、導体板9gが1長辺部近くに一列に並ぶ。このため、制御信号配線の構成を、例えば図5で示したように、簡略な構成にできる。従って、制御信号配線の抵抗やインダクタンスの調整が容易であり、制御のタイミングの調整が容易である。
【0057】
図6(b)に示すレイアウトにおいては、配線層1の長辺方向に沿って、2個の半導体素子5sすなわちスイッチング素子と2個の半導体素子5dすなわちダイオードとが並ぶ列が2列配置される。各列内において、半導体素子5sおよび半導体素子5dは1個ずつ交互に並ぶ。また、一方の列の半導体素子5sと他方の列における半導体素子5dが、配線層の長辺方向に沿って向かい合う。すなわち、配線層1の平面内において、スイッチング素子およびダイオードは交互に並ぶ。これにより、発熱量が異なるスイッチング素子およびダイオードが分散配置されるので、回路基板の面内において熱の集中が抑制される。従って、放熱および最大動作温度仕様の保障に有利となる。
【実施例5】
【0058】
図7は、本発明の第5の実施例であるパワー半導体モジュールの断面構成を示す。本実施例は、両面に放熱板8U,8Lを備える両面放熱型のパワー半導体モジュールである。なお、主要部となる配線構造は実施例2と同様である。
【0059】
本実施例において、放熱板8L上に絶縁層6を介して配線層1が配置され、配線層1上に複数の半導体素子5a,5bが電気的に接続される。半導体素子5a,5b上には、導体板9が、半導体素子5a,5bのターミネーション部を除く主電極領域に接触する。これら導体板9は配線層2に接触する。これにより、導体板9を介して、半導体素子5a,5bは配線層2と電気的に接触する。
【0060】
配線層2上には、配線層3が位置する。配線層2と配線層3の間には絶縁層7が位置し、この絶縁層7は配線層2および3によって挟持される。配線層2と配線層3は、実施例2と同様に、長方形の回路基板100の長辺上で電気的に接合される。ここで、配線層2,3は、他の実施例と同様に、配線層1に接続される複数の半導体素子を覆う。
【0061】
さらに、配線層3上には、絶縁層26が配置され、絶縁層26上には放熱板8Uが配置される。放熱板8L,8Uの間には、枠体28が介在する。半導体素子や絶縁層および配線層は、放熱板8L,8Uおよび枠体28からなる箱体内に収納される。配線層1および3において枠体28の外部に延びた部分は、それぞれ主電極端子PおよびNとなる。
【0062】
本実施例によれば、実施例1,2,4と同様に、配線インダクタンスが低減されると共に、各半導体素子における配線インダクタンスのばらつきを低減できる。また、配線層2,3が複数の半導体素子を覆うので、半導体素子と放熱板8U間の熱抵抗が低減でき、かつ半導体素子が発生する熱を半導体モジュールの両面から放熱できるので、半導体素子の最高動作温度のマージンを確保することができたり、電力変換装置の放熱器の構成を簡略化できてコストが低減されたりする。なお、枠体28を、金属などの高熱伝導材料を用いることにより、放熱性を向上できる。この場合、枠体28は熱伝導率が200W・m−1・K−1以上の部材であることが好ましい。
【実施例6】
【0063】
図8は、本発明の第6の実施例である電力変換装置の主回路構成を示す。本実施例において、スイッチング素子101〜106はSiからなるIGBTであり、ダイオード201〜206はSiCからなるショットキーバリアダイオードである。本実施例の電力変換装置は、スイッチング素子101〜106をオン・オフ制御することにより、直流電力を三相交流電力に変換したり、三相交流電力を直流電力に変換したりする。
【0064】
本実施例は、スイッチング素子101とダイオード201とが逆並列に接続される上アームと、スイッチング素子102とダイオード202とが逆並列に接続される下アームと、を備える。上アームと下アームとの直列接続回路の両端は直流端子P,N(P:高電位側,N:低電位側)に接続され、上アームと下アームとの接続点はU相の交流端子Uに接続される。また、スイッチング素子103とダイオード203からなる上アームと、スイッチング素子104とダイオード204からなる下アームとの直列接続回路の両端および接続点が、それぞれ直流端子P,NおよびV相の交流端子Vに接続される。さらに、スイッチング素子105とダイオード205からなる上アームと、スイッチング素子106とダイオード206からなる下アームとの直列接続回路の両端および接続点が、それぞれ直流端子P,NおよびW相の交流端子Wに接続される。
【0065】
すなわち、本実施例は、上アームと下アームとの直列接続回路を、交流の相数に応じて3個備える。なお、図8においては、一つのアームについて、スイッチング素子を1個、ダイオードを1個、図示しているが、本実施例では、電力容量に応じて、複数個のスイッチング素子が並列接続されると共に、複数個のダイオードが並列に接続される。
【0066】
本実施例においては、各アームを実施例1,2,4,5のいずれかのパワー半導体モジュールによって構成する。例えば、スイッチング素子101とダイオード201からなるU相の上アームをパワー半導体モジュールPMとする。これにより、各アームにおける配線インダクタンスが低減されるので、高速動作するSiCショットキーバリアダイオードを用いても、スイッチング時の電圧・電流振動を低減できる。このため、電力変換装置のノイズ発生や誤動作が抑制され、電力変換装置の信頼性が向上する。また、パワー半導体モジュールに内蔵される複数の半導体素子の動作が均一化され、パワー半導体モジュールの信頼性が向上するため、電力変換装置の信頼性が向上する。
【0067】
なお、本実施例における上アームと下アームとの直列接続回路を実施例3のパワー半導体モジュールとすることもできる。これによっても、同様に、電力変換装置の信頼性が向上する。
【0068】
なお、本発明は前述した各実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、前述した各実施形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、さらに、ある実施形態の構成に他の実形態の構成を加えることも可能である。さらにまた、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置き換えをすることが可能である。
【0069】
例えば、回路基板上の半導体素子の個数は実施例に記載したものに限らず、パワー半導体モジュールの電流容量に応じて、任意の複数個にできる。また、スイッチング素子は、SiからなるIGBTのほか、SiCなどのワイドギャップ半導体やSiからなるMOSFETでもよい。さらに、ダイオードはSiCなどのワイドギャップ半導体からなるショットキーバリアダイオードのほか、Siからなるショットキーバリアダイオードや、SiCなどのワイドギャップ半導体やSiからなるpnダイオードでもよい。また、電力変換装置における交流の相数は、3相のほか、単相あるいは3相以上の複数相でも良い。
【符号の説明】
【0070】
1,2,3,11,12,13,14 … 配線層
5a,5b,5s,5d,5U,5L … 半導体素子
6,7,17,26 … 絶縁層
8,8U,8L … 放熱板
9,9a,9e,9g … 導体板
28 … 枠体
100 … 回路基板
110 … 半導体基板
120,130 … 主電極
101,102,103,104,105,106 … スイッチング素子
201,202,203,204,205,206 … ダイオード
図1
図2
図3
図4
図5
図6(a)】
図6(b)】
図7
図8