特許第6096716号(P6096716)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6096716
(24)【登録日】2017年2月24日
(45)【発行日】2017年3月15日
(54)【発明の名称】電子機器
(51)【国際特許分類】
   H04L 12/28 20060101AFI20170306BHJP
   H04L 12/46 20060101ALI20170306BHJP
【FI】
   H04L12/28 200Z
   H04L12/46 100Z
【請求項の数】6
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2014-117753(P2014-117753)
(22)【出願日】2014年6月6日
(65)【公開番号】特開2015-231201(P2015-231201A)
(43)【公開日】2015年12月21日
【審査請求日】2015年10月15日
(73)【特許権者】
【識別番号】000227205
【氏名又は名称】NECプラットフォームズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109313
【弁理士】
【氏名又は名称】机 昌彦
(74)【代理人】
【識別番号】100124154
【弁理士】
【氏名又は名称】下坂 直樹
(72)【発明者】
【氏名】松田 吉史
【審査官】 岡 裕之
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−159197(JP,A)
【文献】 特開2003−110652(JP,A)
【文献】 特開2004−080482(JP,A)
【文献】 特開2004−157871(JP,A)
【文献】 特開2005−165535(JP,A)
【文献】 特開2009−065575(JP,A)
【文献】 特開2012−257182(JP,A)
【文献】 国際公開第2012/172431(WO,A2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 12/28
H04L 12/46
IEEE Xplore
CiNii
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の作業を行う電子機器であって
前記電子機器の再起動を要求する信号を受信すると所定の時間毎に前記電子機器が前記所定の作業中か否かを判定する判定手段と、
前記所定の作業中との判定が連続する回数を計数し、前記回数が所定の回数に達すると前記電子機器の再起動を指示する信号を発信する計数手段と、
前記再起動を指示する信号を受信すると、前記電子機器を再起動する再起動手段とを備え、
前記再起動を要求する信号の種類毎に、前記所定の回数または前記所定の時間を設定する
とを特徴とする電子機器。
【請求項2】
前記再起動を要求する信号の種類の内、特定の種類については前記所定の回数を無限大に設定する
ことを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記判定手段は、前記判定において前記電子機器が作業中でないと判定すれば、前記信号を発信する
ことを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の電子機器。
【請求項4】
所定の作業を行う電子機器の再起動方法において
前記電子機器の再起動を要求されると前記電子機器が所定の作業中か否かを判定し、
前記所定の作業中との判定が連続する回数を計数し、前記回数が所定の回数に達すると前
記電子機器は再起動し、
前記再起動を要求する信号の種類毎に、前記所定の回数または前記所定の時間が設定される
とを特徴とする電子機器の再起動方法。
【請求項5】
前記再起動を要求する信号の種類の内、特定の種類については前記所定の回数が無限大に設定される
ことを特徴とする請求項4に記載の電子機器の再起動方法。
【請求項6】
前記判定において前記電子機器が作業中でないと判定されれば、前記電子機器は再起動する
ことを特徴とする、請求項4または請求項5に記載の電子機器の再起動方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、再起動を必要とする電子機器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ソフトウェアを搭載する電子機器は、ソフトウェアの更新などに伴って再起動が必要となる場合がある。例えば、家庭向けの通信用ルータで使用者が設定変更を行ったり、装置のソフトウェアが更新されたりするときに、ルータは再起動を必要とする場合がある。しかし、使用者が通信を行っている最中に再起動が実行されると、通信が切断されてしまう。この問題を解決する方法が、特許文献1および特許文献2に開示されている。特許文献1ではルータが通信中の再起動を実行しない方法として、ルータが自身内部に通信のパケットが存在するか否かを監視して、パケットが存在する時にはルータが再起動を実行しない技術を開示している。また、特許文献2では、ルータが行う通信の中でも特に通話のための通信を行っている場合に限って、ルータが再起動を実行しない技術を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−60509号公報
【特許文献2】特開2010−259014号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の方法ではルータがソフトウェアの更新を必要としていても、ルータが常時通信している状況、例えばインターネット放送を常時受信している時などは、パケットがほぼ常時存在するため、ルータはいつまでも再起動を実行できない。その結果、ルータは更新ソフトウェアを適用できず、ルータ外部からのウィルス侵入の危険が増加したり、ルータの動作が不安定になるなどの問題が生じる。また、特許文献2の方法では、ルータが通話の通信を長時間行っている場合には、特許文献1と同様にルータはいつまでも再起動を実行できない。本発明の目的は、ルータなどの電子機器がいつまでも再起動を実行できない状況を回避し、適切に再起動をする電子機器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の電子機器は、所定の条件が満たされると前記電子機器が所定の作業中か否かを繰り返し判定する判定手段と、前記所定の作業中との判定が連続する回数を計数し、前記回数が所定の回数に達すると前記電子機器の再起動を指示する信号を発信する計数手段と、前記再起動を指示する信号を受信すると、前記電子機器を再起動する再起動手段とを備える。
【発明の効果】
【0006】
本発明の電子機器は必要な再起動が必ず実行されるため、電子機器の動作が不安定になるおそれがない。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の第1の実施形態におけるルータの構成例を示す図である。
図2】本発明の第1の実施形態におけるルータの動作例を示すフローチャートである。
図3】本発明の第2の実施例における基準テーブルの例を示す図である。
図4】本発明の第3の実施例における基準テーブルの例を示す図である。
図5】本発明の第4の実施例における基準テーブルの例を示す図である。
図6】本発明の第5の実施形態における電子機器の構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
[第1の実施形態]
以下、図面を参照しつつ本発明の一実施形態を説明する。
【0009】
本実施形態では、電子機器はインターネットに接続する家庭用通信ルータであり、ルータが再起動を行う場合について説明する。
[構成の説明]
図1に本発明の一実施形態に係るルータの構成を概略的に示す。
【0010】
ルータ1は、受信部11、判断部12、再起動部13、計数部14とを備える。ルータ1の各構成要素は、通常ソフトウェアで実現可能である。
[動作の説明]
次に第1の実施形態の動作について、図1図2を参照して詳細に説明する。
【0011】
図2は第1の実施形態の動作を示すフローチャートである。
【0012】
まず、ルータ1はインターネット経由で、自身の基本ソフトウェアの更新があることの通知を受信する。ルータ1は基本ソフトウェアの更新ソフトウェアを受信し、自身に更新ソフトウェアをインストールする。インストール後に再起動が必要な更新ソフトウェアは、インストール後に再起動要求信号100を受信部11に対して自動的に発信するプログラムになっている。尚、再起動要求信号100は、使用者が人為的にリセットスイッチを押すことで発信されても良い。また一定周期ごと、例えば一ヶ月に一度、自動的に再起動要求信号100を発信する設定になっているなどでも良い。受信部11は再起動要求信号100を受信し(S101)、受信部11は再起動要求信号100を受信したことを通知する信号を判断部12に発信する(S102)。次に判断部12は計数部14に対して後述の計数の準備として計数値Xを零に設定する信号を発信し、計数部14は計数値Xを零に設定する(S103)。続いて、判断部12は所定の回数Aを通知する信号を計数部14に発信し、計数部14は自身に所定の回数Aを設定する(S104)。さらに判断部12は所定の時間Bを通知する信号を計数部14に発信し、計数部14は自身に所定の時間Bを設定する(S105)。次に判断部12は、ルータ1が通信中でなければ(S106でN)再起動を指示する信号を再起動部13に発信し(S110)、再起動部13はルータ1の再起動を実行する(S111)。一方、ルータ1が通信中であれば(S106でY)再起動を禁止する信号を計数部14へ発信する(S107)。再起動を禁止する信号を受信した計数部14は計数値Xに1を加算し(S108)、計数部14は計数値Xが所定の回数Aに一致したか否かを判断する(S109)。計数値Xが所定の回数Aに一致すれば(S109でY)、計数部14は再起動を指示する信号を再起動部13に発信し(S110)、再起動部13はルータ1の再起動を実行する(S111)。また、S109の判断でXが所定の回数Aに一致していなければ(S109でN)、計数部14は所定の時間Bを計時する(S112)。計数部14は所定の時間Bの計時(S112)を完了すると、判断部12に対し、ステップS106の判断を行うことを指示する信号を発信する。
【0013】
以上説明したように、第2の実施形態のルータ1は、ルータ1が連続した通信を行っていても、判断部12が再起動禁止の信号を所定の回数だけ発信すると、ルータ1は必要な再起動を必ず実行する。従って、第1の実施形態によれば、特許文献1や特許文献2に示される電子機器のように、必要な再起動が実行されずにルータ1の動作が不安定になるおそれがない。
[第2の実施形態]
次に本発明の第2の実施形態について図を用いて説明する。
【0014】
第2の実施形態も第1の実施形態と同様に、電子機器はインターネットに接続する家庭用通信ルータであり、ルータが再起動を行う場合について説明する。
[構成の説明]
第2の実施形態の構成は第1の実施形態の構成を示す図1と同じである。
[動作の説明]
次に、第2の実施形態の動作について図1ないし図3を参照して説明する。第2の実施形態の動作は、第1の実施形態の動作を示す図2と同じである。
【0015】
まず、ルータ1はインターネット経由で、自身の基本ソフトウェアの更新があることの通知を受信する。ルータ1は基本ソフトウェアの更新ソフトウェアを受信し、自身に更新ソフトウェアをインストールする。インストール後に再起動が必要な更新ソフトウェアは、インストール後に再起動要求信号100を受信部11に対して自動的に発信するプログラムになっている。また、更新ソフトウェアが発信する再起動要求信号100は、再起動の緊急度情報を含んでいて、この緊急度情報は判断部12が保有する基準テーブルの緊急度に対応している。ここで基準テーブルとは、予め判断部12が保有する、緊急度と所定の回数Aの対応関係を示すテーブルである。基準テーブルの例を図3に示す。受信部11は再起動要求信号100を受信し(S101)、受信部11は再起動要求信号100を受信したことを通知する信号を判断部12に発信する(S102)。次に判断部12は計数部14に対して後述の計数の準備として計数値Xを零に設定する信号を発信し、計数部14は計数値Xを零に設定する(S103)。続いて、判断部12は再起動要求信号に含まれる緊急度を、判断部12が保有する前述の基準テーブルに当てはめて所定の回数Aを選択し、さらに判断部12は所定の回数Aを通知する信号を計数部14に発信し、計数部14は自身に所定の回数Aを設定する(S104)。ステップS105以降の動作は第1の実施形態と同一のため、説明を省略する。
【0016】
図3に示す基準テーブルに従うと、最重要の緊急ウィルス対策の様に緊急度が最も高い緊急度1に相当する再起動の場合は、ルータ1が連続して通信中の場合でも、判断部12が再起動禁止信号を連続して5回発信すると再起動部13は再起動を実行する。また、緊急度1より緊急度が低い緊急度2に相当する再起動の場合は、ルータ1が連続して通信中の場合でも、判断部12が再起動禁止信号を連続して10回発信すると、再起動部13は再起動を実行する。以下同様に緊急度に応じて再起動禁止回数Aを設定している。そして、現状で特にルータ1の不具合は無いが追加機能の提供を受けるための再起動のように緊急度が低い緊急度5に相当する再起動の場合は、所定の回数Aは無限回数であるのでルータ1が通信している間中、再起動部13は再起動を実行しない。
【0017】
以上説明したように、第2の実施形態のルータ1は、判断部12が再起動禁止の信号を所定の回数Aだけ発信すると、必要な再起動は必ず実行される。従って、特許文献1や特許文献2に示される電子機器のように必要な再起動が実行されずにルータ1の動作が不安定になるおそれがない。また、第1の実施形態では再起動の緊急度に関係なく所定の回数Aが一定であったが、第2の実施形態では所定の回数Aを再起動の緊急度に対応する変数としているため、ルータ1は第1の実施形態より細かな条件に基づいた再起動が可能となる。
[第3の実施形態]
次に本発明の第3の実施形態について図を用いて説明する。
【0018】
第3の実施形態も第1および第2の実施形態と同様に、電子機器はインターネットに接続する家庭用通信ルータであり、ルータが再起動を行う場合について説明する。
[構成の説明]
第3の実施形態の構成は第1の実施形態の構成を示す図1と同じである。
[動作の説明]
次に、第3の実施形態の動作について図1図2および図4を参照して説明する。第3の実施形態の動作は第1の実施形態の動作を示す図2と同じである。
【0019】
まず、ルータ1はインターネット経由で、自身の基本ソフトウェアの更新があることの通知を受信した後、判断部12は所定の回数Aを通知する信号を計数部14に発信する(S104)プロセスは、第2の実施形態で説明した通りである。ただし、第2の実施形態における基準テーブルは、緊急度と所定の回数Aの対応関係を示すテーブルであったが、第3の実施形態における基準テーブルは、緊急度と所定の時間Bの対応関係を示すテーブルであることが異なる。第3の実施形態における基準テーブルの例を図4に示す。ステップS104に続いて、判断部12は再起動要求信号に含まれる緊急度を、判断部12が保有する後述の基準テーブルに当てはめて所定の時間Bを選択し、さらに判断部12は所定の時間Bを通知する信号を計数部14に発信する。次に計数部14は自身に所定の時間Bを設定する(S105)。ステップS106以降の動作は第1の実施形態と同一のため、説明を省略する。
【0020】
図4に示す基準テーブルに従うと、最重要の緊急ウィルス対策の様に、緊急度が最も高い緊急度1に相当する再起動の場合は所定の時間Bは5分である。従って、再起動禁止信号の発信が連続して所定の回数未満の場合(S109でN)、ステップS112で計数部14は5分を計時するため、判断部12がS106の判断をしてから判断部12が次のS106の判断をするまでの時間は約5分間である。また、緊急度1より緊急度が劣る緊急度2に相当する再起動の場合は、所定の時間Bは10分である。以下同様に緊急度に応じて所定の時間Bを設定している。そして、緊急度の低い不具合改善のための再起動の様な緊急度4に相当する再起動や、現状で特にルータ1の不具合は無いが追加機能の提供を受けるための再起動のような緊急度5に相当する再起動の場合は、所定の時間Bは360分である。このように図4に示す基準テーブルの例では、最重要の緊急ウィルス対策の様に緊急度が高い対策に伴う再起動は、ルータ1は極力早く再起動を実行する。また、緊急度の低い場合のルータ1の再起動は、通信利用状況が変化していることを想定して、充分時間が経過した後に判断部12は再起動の実行か禁止の判断を行う。
【0021】
以上説明したように、第3の実施形態のルータ1は、判断部12が再起動禁止の信号を所定の回数だけ発信すると、必要な再起動は必ず実行される。従って、特許文献1や特許文献2に示される電子機器のように必要な再起動が実行されずにルータ1の動作が不安定になるおそれがない。また、第1の実施形態では再起動の緊急度に関係なく所定の時間Bが一定であるため再起動の判断(S106)を行う時間間隔が一定であったが、第3の実施形態では、所定の時間Bを再起動の緊急度に対応する変数としているため、ルータ1は第1の実施形態より細かな条件に基づいた再起動が可能となる。
[第4の実施形態]
次に本発明の第4の実施形態について図を用いて説明する。
【0022】
第4の実施形態も第1ないし第3の実施形態と同様に、電子機器はインターネットに接続する家庭用通信ルータであり、ルータが再起動を行う場合について説明する。
[構成の説明]
第4の実施形態の構成は第1の実施形態の構成を示す図1と同じである。
[動作の説明]
次に、第4の実施形態の動作について図1図2および図5を参照して説明する。第4の実施形態の動作は第1の実施形態の動作を示す図2と同じである。また、再起動要求信号は第2および第3の実施形態と同様に、再起動の要求とともに再起動の緊急度の情報を含む信号である。
【0023】
まず、ルータ1はインターネット経由で、自身の基本ソフトウェアの更新があることの通知を受信した後、判断部12は所定の回数Aを通知する信号を計数部14に発信する(S104)プロセスは、第2の実施形態で説明した通りである。
【0024】
第4の実施形態においては、ステップS104に次ぐステップ105における所定の時間Bの設定方法が第2の実施形態と異なる。第2の実施形態のステップ105で計数部14に通知する所定の時間Bは、再起動の緊急度に関係なく一定であった、しかし、第4の実施形態で判断部12が計数部14に通知する所定の時間Bは、再起動要求信号に含まれる緊急度の情報に対応した時間であり、所定の回数Aおよび所定の時間Bと緊急度の関係は、予め判断部12が対応関係を基準テーブルとして保有する。判断部12が保有する基準テーブルの例を図5に示す。ステップS106以降の動作は第1の実施形態と同一のため、説明を省略する。
【0025】
以上説明したように、第4の実施形態のルータ1は、判断部12が再起動禁止の信号を所定の回数だけ発信すると、必要な再起動は必ず実行される。従って、特許文献1や特許文献2に示される電子機器のように必要な再起動が実行されずにルータ1の動作が不安定になるおそれがない。また、第2の実施形態では再起動の緊急度と所定の回数Aが対応し、第3の実施形態では再起動の緊急度と所定の時間Bが対応していた。しかし、第4の実施形態では再起動の緊急度に対して、所定の回数Aと所定の時間Bの両方を変数としているため、ルータ1は第2および第3の実施形態より細かな条件に基づいた再起動が可能となる。
[第5の実施形態]
次に、第5の実施形態について図6を参照して説明する。
【0026】
本発明の電子機器2は、所定の条件が満されると前記電子機器2が所定の作業中か否かを繰り返し判定する判定手段21と、前記所定の作業中との判定が連続する回数を計数し、前記回数が所定の回数に達すると前記電子機器2の再起動を指示する信号を発信する計数手段22と、前記再起動を指示する信号を受信すると、前記電子機器2を再起動する再起動手段23とを備える。
【0027】
以上説明したように、第5の実施形態の電子機器2は、判定手段21が再起動禁止の信号を所定の回数だけ発信すると、必要な再起動は必ず実行される。従って、特許文献1や特許文献2に示される電子機器のように必要な再起動が実行されずに電子機器2の動作が不安定になるおそれがない。
【0028】
以上、本発明の好適な実施形態を説明したが、上記実施形態に限定されるものではなく、次のように拡張または変形できる。
【0029】
即ち、第1ないし第4の実施形態ではルータの再起動方法について説明したが、本発明はルータに限られることなく、再起動を必要とする電子機器全般に適用可能である。
【0030】
また、第1ないし第4の実施形態において、判断部12が保有する所定の回数、所定の時間、または基準テーブルは、ルータ1の提供元サーバからインターネットを経由してダウンロードされる情報とする、などの拡張も可能である。
【0031】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)
所定の作業を行う電子機器であって、
所定の条件が満たされると前記電子機器が前記所定の作業中か否かを繰り返し判定する判定手段と、
前記所定の作業中との判定が連続する回数を計数し、前記回数が所定の回数に達すると前記電子機器の再起動を指示する信号を発信する計数手段と、
前記再起動を指示する信号を受信すると、前記電子機器を再起動する再起動手段とを備える
ことを特徴とする電子機器。
(付記2)
前記判定手段は、前記判定において前記電子機器が作業中でないと判定すれば、前記信号を発信する
ことを特徴とする、付記1に記載の電子機器。
(付記3)
前記所定の条件は、前記判定手段が前記電子機器の再起動を要求する信号を受信することである
ことを特徴とする付記1または付記2に記載の電子機器。
(付記4)
前記判定手段は、所定の時間毎に前記電子機器が作業中か否かの判定を行う
ことを特徴とする、付記1乃至付記3のいずれかに記載の電子機器。
(付記5)
前記再起動を要求する信号の種類毎に、前記所定の回数または前記所定の時間を設定する
ことを特徴とする、付記4に記載の電子機器。
(付記6)
前記信号の種類の内、特定の種類については前記所定の回数を無限大に設定する
ことを特徴とする、付記4または付記5に記載の電子機器。
(付記7)
所定の作業を行う電子機器の再起動方法において、
所定の条件が満たされると前記電子機器が所定の作業中か否かを繰り返し判定し、
前記所定の作業中との判定が連続する回数を計数し、前記回数が所定の回数に達すると前記電子機器は再起動する
ことを特徴とする電子機器の再起動方法。
(付記8)
前記判定において前記電子機器が作業中でないと判定すれば、前記電子機器は再起動する
ことを特徴とする、付記7に記載の電子機器の再起動方法。
(付記9)
前記所定の条件は、前記判断手段が前記電子機器の再起動を要求する信号を受信することである
ことを特徴とする、付記7または付記8に記載の電子機器の再起動方法。
(付記10)
所定の時間毎に前記電子機器が作業中か否かの判定を行う
ことを特徴とする、付記7乃至付記9のいずれかに記載の電子機器の再起動方法。
(付記11)
前記再起動を要求する信号の種類毎に、前記所定の回数または前記所定の時間を設定する
ことを特徴とする、付記10に記載の電子機器の再起動方法。
(付記12)
前記信号の種類の内、特定の種類については前記所定の回数を無限大に設定する
ことを特徴とする、付記10または付記11に記載の電子機器の再起動方法。
【符号の説明】
【0032】
1 ルータ
2 電子機器
11 受信部
12 判断部
13 再起動部
14 計数部
21 判定手段
22 計数手段
23 再起動手段
100 再起動要求信号
図1
図2
図3
図4
図5
図6