(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0011】
保管用フックを伴うクーラーの例示的実施形態について、ここで、添付図面を参照しながら詳述する。さまざまな図の中の類似しているものの必ずしも同じまたは同一でない要素には、一貫性を期して類似の参照番号が付されている。例示的実施形態の以下の詳細な説明においては、本明細書中の開示をより完全に理解できるようにするため、多くの具体的詳細が記されている。しかしながら、当業者にとっては、本明細書の例示的実施形態がこれらの具体的詳細が無くとも実施可能であることは明白である。他の例においては、説明を不必要に複雑にしないよう、周知の特徴については記載していない。本明細書中で使用される長さ、幅および高さは各々一般に側面方向で説明されている。
【0012】
本明細書中に記載されている例示的保管用フックは、クーラーを懸吊できるようにするため1つの物体に係合する。このような場合、クーラーの注ぎ口、ハンドル、および/または、他の構成要素に埃、泥、草、および/または、他の汚染物質を導入し得る地面や他のいずれかの表面上にクーラーを置かずにすむ。さらに、クーラーを地面の上に置くのではなくむしろ本明細書中に記載の例示的実施形態を用いてクーラーを懸吊することによって、クーラーは、予想外のまたは偶発的な動きにより転倒されずにすむ。クーラーを懸吊することのできるこのような物体の例としては、フェンス(例えば金網フェンス、木製フェンス、鉄製フェンス)、椅子の背(折畳み式他)、ベビーカーのハンドル、ジャングルジム、遊戯用構造(雲梯、すべり台)および見物席用フレームが含まれるが、これらに限定されない。
【0013】
例示的保管用フックと共に使用される例示的クーラーには、多くの特徴がある。クーラーは、食品、および/または、飲料を保存するための断熱容器である。ある例示的実施形態においては、食品、および/または、飲料を保存するのに使用されるクーラーは、断熱されていない。クーラーは、食品、および/または、飲料が内部に保存される空洞を形成する少なくとも1つの壁および底面を含む本体を有する。クーラーは同様に、クーラーの本体に機械的に連結される蓋(カバーとも呼ばれる)も有している。蓋と本体は、螺入可能な形、回転可能な形、ヒンジ式、摺動可能な形そして取外し可能な形を含めた(ただしこれらに限定されない)多くの方法のうちの1つ以上によって連結可能である。クーラーの本体および蓋は、1つ以上の硬質材料(例えばプラスチック、金属)、1つ以上の軟質材料(例えばビニル、ナイロン、ポリエステル、ネオプレン)、またはそれらの任意の好適な組合せで製造される。蓋と本体は、同じまたは異なる材料で製造可能である。
【0014】
クーラーの中味は、多くの方法のうちの1つ以上の方法で入手できる。1つの例示的実施形態において、蓋は、クーラーの中味を入手するために取外される。別の例としては、クーラーの蓋、および/または、本体の上に注ぎ口が配置される。このような場合、注ぎ口が係合された(例えば回転または延伸のいずれによってであれ第1の閉鎖位置から第2の開放位置まで移動させられた)時点で、クーラーの中味を入手することができる。注ぎ口は、多くのタイプのうちの1つ以上のタイプの注ぎ口であり得る。注ぎ口の例としては、フリップキャップ、孔、ストローおよび蛇口タイプが含まれるが、これらに限定されない。注ぎ口は、蓋およびクーラー本体のベースを含めた(ただしこれらに限定されない)クーラー上の任意の場所に配置され得る。注ぎ口がストローである場合、ストローは、クーラー内から液体を吸い出すために使用されてよい。このような場合、ストローは蓋、および/または、クーラーの本体内の孔を貫通し得る。ストローは、固定的および取外し可能な形を含めた(ただしこれらに限定されない)多くの方式のうちの1つ以上の方法で、クーラーに連結され得る。このようなストローは、剛性、および/または、可撓性であり得、ストローは真直ぐのもの、および/または、湾曲したものであり得る。
【0015】
図1A〜1Cは、ある例示的実施形態に係わる保管用フック120、122を伴う例示的クーラー100の斜視図である。クーラーは、本体102、本体102に対し螺入可能な形で連結された蓋104、蓋104に対して機械的に連結された任意の注ぎ口106、および本体102に対してヒンジ式に連結されたハンドルアセンブリ110を含む。ハンドルアセンブリ110は、ハンドルアーム112、ハンドル116および少なくとも1つのフック(例えばフック120、フック122)を含めた(ただしこれらに限定されない)多くの構成要素を含んでいる。
【0016】
ハンドルアセンブリ110の構成要素は各々、或る種の硬質材料(例えばプラスチック、金属)、或る種の軟質材料(例えばビニル、ナイロン、ポリエステル、ネオプレン)あるいはそれらの任意の好適な組合せで製造され得る。ハンドルアセンブリ110の各構成要素は、ハンドルアセンブリ110の他の構成要素と同じまたは異なる材料で製造され得る。さらに、ハンドルアセンブリの各構成要素は、ハンドルアセンブリ110の他の構成要素と同じまたは異なる色を有することができる。
【0017】
ハンドルアセンブリ110の構成要素が、いずれかの他の構成要素(例えば本体102、蓋104、ハンドルアセンブリ110の別の構成要素)に対して回転可能な形で連結されている場合、回転式連結は、締結用装置(例えばネジ、リベット、ネジ無しボルト)、圧縮嵌め、スナップ嵌め、別の構成要素のアパーチャ内に配置された1つの構成要素の突起、嵌め合いネジ山、を含む(ただしこれらに限定されない)多くの方法の1つ以上を用いて行なわれる。回転式連結は、取外し可能であるか、構成要素の1つに固定されているか、かつ/または回転可能な形で連結されている全ての構成要素に固定されている可能性がある。
【0018】
ハンドルアセンブリ110の構成要素が、いずれかの他の構成要素(例えば本体102、蓋104、ハンドルアセンブリ110の別の構成要素)に固定的に連結されている場合、固定的連結は、締結用装置(例えばネジ、ボルト)、エポキシ、融合、溶接、はんだづけ、圧縮嵌め、スナップ嵌め、別の構成要素のアパーチャ内に配置された1つの構成要素の突起、および嵌め合いネジ山を含めた(ただしこれらに限定されない)多くの方法の1つ以上を用いて行なわれる。さらに、または代替的に、以上で固定的に連結されているものとして記述されている構成要素は、構成要素の1つ以上と単一の構成要素として一体形成されている。ある例示的実施形態においては、構成要素の固定的連結の部域内に構成要素の材料を注入することにより構成要素のオーバーモールドが作り上げられ、固定的に連結されている構成要素間により強い結合が形成される。
【0019】
ある例示的実施形態において、ハンドルアセンブリ110がベース102にではなく蓋104に機械的に連結されている場合、ハンドルアセンブリ110は蓋104の一部分である。このような場合、ある例示的実施形態において、ハンドルアセンブリ110のハンドルアームは、蓋104のベース(蓋ベースとも呼ばれる)に対し機械的に連結される。
【0020】
ハンドルアセンブリ110の例示的ハンドルアーム112(
図1A〜1Cに2つ示されている)は、本体102に対して機械的に連結されている。ハンドルアーム112は、本体102(またはクーラー100のいずれかの他の部分)をハンドル116に機械的に連結する。ハンドルアーム112は、多くの形状、サイズ、および/または、寸法のうちの1つ以上を有することができる。例えば、形状に関しては、ハンドルアーム112は、真直ぐであるか、湾曲しているか、角度付きであるか、またはそれらの任意の好適な組合せであり得る。ハンドルアーム112は、枢着点111により画定された軸を中心にしてクーラー100の一部分(例えば本体102、蓋104)に対して機械的に連結されている。枢着点は、固定式、ヒンジ式および回転式を含めた(ただしこれらに限定されない)少なくとも2つの構成要素間の任意の連結点であり得る。ハンドルアーム112は、ハンドルアーム112、および/または、本体102に沿った任意の点において、本体102に対して機械的に連結される。この例において、ハンドルアーム112の遠位端部は、枢着点111において本体102の上部部分の外部表面に回転可能な形で連結される。ある例示的実施形態においては、ハンドルアーム112は蓋104に機械的に連結されている。
【0021】
クーラー100は、1本のみのハンドルアーム112、2本のハンドルアーム112または3本以上のハンドルアーム112を有することができる。多数のハンドルアーム112を有するハンドルアセンブリ110については、1本のハンドルアーム112は、他のハンドルアーム(単複)112と同じまたは異なるサイズ、形状、および/または、寸法を有することができる。ハンドルアーム112は、本体102に対して回転可能な形で連結されることに加えて、あるいはその代りに、固定的、摺動可能な形、取外し可能な形およびヒンジ式を含めた(ただしこれらに限定されない)ある他の方法で本体102に連結される可能性がある。ある例示的実施形態においては、ハンドルアーム112は、ハンドルアセンブリ110から削除される。
【0022】
例示的ハンドルアーム112は、フック120を収容、係止、および/または、保管するための1つ以上の係止機構114を含むことができる。係止機構114は、ハンドルアーム116(
図1A〜1Cに示されている通りの)の外部に面する表面上、ハンドルアーム112の内部に面する表面上、および/または、ハンドルアーム112の一部分(例えばスロット)の内側に配置され得る。例示的係止機構114には、フック120と連結された場合にフック120を係止機構114に係止する1つ以上の特徴が含まれる。例えば、
図1A〜1Cに示されている通り、係止機構114は、各ハンドルアーム112の外部に面する表面上に配置された切欠きである。
【0023】
ある例示的実施形態において、各係止機構114およびフック120は、密な許容誤差、および/または、フック120、および/または、係止機構114上の凹凸表面(例えば隆起、戻り止め)の適用によって発生する摩擦嵌めを互いに有する。フック120が係止機構114内に係止された場合に、フック120の望ましくない回転を防止することができる。
【0024】
例示的ハンドル116は、場所126においてハンドルアーム112に対し機械的に連結されている。ハンドル116は、ハンドル116、および/または、ハンドルアーム112に沿った任意の点においてハンドルアーム112に連結され得る。
図1A〜1Cに示されたこの例においては、ハンドル116の各端部(ハンドル端部と呼ばれる)は、場所126で各ハンドルアーム112の近位端部に回転可能な形で連結されている。ハンドル116は、1つのハンドル端部、2つのハンドル端部あるいは3つ以上のハンドル端部を有することができる。ハンドル116は、固定的に、回転可能な形で、摺動可能な形で、取外し可能な形で、およびヒンジ式を含めた(ただしこれらに限定されない)多くの方法の1つ以上を用いてハンドルアーム112に機械的に連結され得る。ハンドルアセンブリ110からハンドルアーム112が削除されている例示的実施形態においては、ハンドル116は、蓋104、および/または、本体102などのクーラー100のある他の構成要素に対して機械的に連結される。
【0025】
例示的フック120、122は、クーラーを懸吊できるようにする1つの物体に係合する。各フック120、122は、1つ以上の数の形状、および/または、特徴を有することができる。一例としては、例示的フック120、122は、湾曲している、角度が付いている、および/または、V字形をしている。別の非限定的例として、フック120、122の端部は、鋭っている、平滑である、矩形である、丸味が付いている、湾曲している、および/または、鈍端である。さらに別の例としては、フック120、122の表面は、平滑である、荒削りである、および/または、滑り止めコーティングなどの把持用手段を含んでいる。フック120、122は、固定された形状または融通性ある形状を有することができ、ここで例えばユーザーはフック120、122の形状を変更することができる。例示的フック120、122は、プラスチック、金属、ゴム、他のある好適な材料あるいはその任意の組合せで製造されている。
【0026】
例示的ハンドルアセンブリ110は、ハンドルアセンブリ110の1つ以上の構成要素に対して機械的に連結されている1つ以上のフック120、122を含む、2つ以上のフック120、122を、ハンドルアセンブリ110の単一の構成要素(例えばハンドルアーム112、ハンドル116)または多くの構成要素に対して機械的に連結することができる。例えば、フックがハンドル116に対して機械的に連結される場合、ハンドル116の中心に配置された1つのフック120、1つのハンドルに配置されたフック122、2つのハンドル端部の各々に配置されたフック120、122そしてハンドル116に沿って配置された多数のフック、を含めた(ただしこれらに限定されない)多数の構成が存在し得る。
【0027】
例示的フック120、122は、枢着点124により画定された軸を中心にして、ハンドル116、および/または、ハンドルアーム112に対して機械的に連結される。ここでは、枢着点124は、ハンドル端部においてハンドル116の長手方向軸にあるか、または実質的にこれに近いところにある。フック120、122がハンドル116およびハンドルアーム112に対して機械的に連結される場合には、枢着点124および枢着点126は、同じ枢着点であり得る。例えば、
図1Aに示されている通り、各フック120、122は、枢着点124においてハンドルアーム112の外部に面する表面(そして間接的にハンドル116のハンドル端部)に回転可能な形で連結される。ある例示的実施形態において、フック120、122は、互いに独立して回転し、かつ/または、ハンドル116がハンドルアーム112に対して回転可能な形で連結される場合にはハンドル116とは独立して回転する。いずれの場合においても、フック120、122の回転範囲は、係止機構114により制限され得る。別の例として、各フック120、122は、ハンドル116とハンドルアーム112の内部に面する表面との間に回転可能な形で連結される。このような場合、フック120、122は、互いに独立して、かつ/または、ハンドル116、および/または、ハンドルアーム112と独立して回転する。いずれの場合でも、フック120、122の回転範囲は、係止機構114によって制限され得る。フック120、122がハンドル116およびハンドルアーム112に機械的に連結されている場合には、枢着点124および枢着点126は同じかまたは実質的に同じ枢着点である。
【0028】
図1A〜1Cは、枢着点124でハンドルアーム112の外部に面する表面上に取付けられた、独立して回転可能なフック120、122を示す。具体的には、フック120、122は、枢着点124により画定される軸のまわりを回転する。さらに、ハンドルアセンブリ110は、各々遠位端部で枢着点111において本体102に対して回転可能な形で連結された2つのハンドルアーム112を含む。具体的には、ハンドルアーム112は、枢着点111によって画定される軸のまわりを回転する。
図1Aにおいて、ハンドルアセンブリ110は、蓋104から離れるように上向きに延在している。ハンドルアセンブリ110のフック120、122は、(フェンス、バーまたは他の構造上に係合するかまたは係留するような位置で)上向きに回転させられ、こうして各フック120、122は1つ以上の物体の上に配置されてクーラー100をフック120、122によってこの物体から懸吊できるようにすることができる。
【0029】
図1Bで、フック120、122は各々、一般に係止機構114として作用する位置ストッパに当接するまで下向きに回転させられる。フック120、122は、各々、係止機構114によって適切に係止されるように、時計回り方向、反時計回り方向、またはいずれの方向にも回転させられてよい。ハンドルアーム112は、
図1Aに比較した場合、
図1Bでは本体102に対して同じ位置に停止している。ハンドルアセンブリ110が
図1Bに示された構成にある場合、クーラー100はいつでも持ち運び可能な状態となる。
【0030】
図1Cにおいてハンドルアーム112は、ハンドル116がおおよそ本体102と接触するまで、下向きに回転させられている。
図1Bの場合と同様に、フック120、122は、係止機構114に接して配置されたままである。ハンドルアセンブリがこの位置にある状態で、クーラー100は保管可能となる。
【0031】
図2は、代替的なクーラー200の斜視図である。ここで
図2を参照すると、代替的なクーラー200は、注ぎ口206が蓋204の上ではなく本体202の底面(ベース)に対して機械的に連結されているという点を除いて、
図1A〜1Cのクーラー100と実質的に同じである。
【0032】
図3Aおよび
図3Bは、ある例示的実施形態に係わる例示的保管用フック320、322を使用する代替的クーラー300の部分的斜視図である。
図1および
図3を参照すると、本体102は、実質的に
図1A〜1Cのクーラー100の本体と同じである。蓋304は、クーラー100と比較して蓋304の上の異なる場所に配置された異なる注ぎ口306(この場合、フリップ注ぎ口)を有する。ハンドルアセンブリ310に関して言えば、この例では、フック320、322は、ハンドル316のハンドル端部に対し固定的に連結されている。例えば、
図3Aおよび3Bに示されたフック320、322とハンドル316は、単一のプラスチック部品として一体形成されている。
【0033】
ハンドル316とフック320、322の組合せは、ハンドルアーム312の近位端部326に、回転可能な形で連結される。このような場合、フック320、322は、ハンドルアーム312の内側に面する表面に隣接して配置される。代替的には、フック320、322は、ハンドルアーム312との関係においてハンドル316とフック320、322の組合せが回転できるような形で、ハンドル316の一部分、および/または、フック320、322がハンドルアーム312の一部分を貫通して延在する場合、ハンドルアーム312の外側に面する表面に隣接して配置される。フック320、322を係合させハンドル316とフック320、322の組合せの回転を制限することによって位置ストッパとして作用するように、ハンドルアーム312の内側に面する表面または外側に面する表面に沿って係止機構314が配置されている。さらに、ハンドルアーム312の遠位端部311は、本体102に対し回転可能な形で連結される。
【0034】
ある例示的実施形態において、フック320、322は、互いに固定的に連結されており、同様にフック320、322は、ハンドル316、および/または、ハンドルアーム312に対して回転可能な形で連結されている。例えば、ピン(図示せず)は、ハンドル316の長さに沿ってその内部の空洞を横断し、ここで、ピンの各端部は、フック320、322に対して固定的に連結されている。このような場合、ピンは、ハンドル316内を回転して、フック320、322を回転させることができる。
【0035】
図3Aにおいて、ハンドルアセンブリ310は、蓋304から離れるように上向きに延在している。ハンドルアセンブリ310のハンドル316およびフック320、322の組合せは、上向きに回転させられ、こうしてフック320、322は、フェンス、バーまたは他の物体または構造上に係合するかまたは係留するように配置され、クーラー300をフック320、322により物体から懸吊することができる。
【0036】
図3Bにおいて、ハンドル316およびフック320、322の組合せは、フック320、322が係止機構314と係合するかまたは接触するまで下向きに回転させられる。ハンドル316およびフック320、322の組合せは各々、係止機構314と適切に係合するように、時計回り方向、反時計回り方向あるいはいずれの方向に回転させられてもよい。
図3Aと比較した場合
図3Bでは、ハンドルアーム312は本体102に対して同じ位置に停止している。ハンドルアセンブリ310が
図3Bに示された構成にある場合、クーラー300はいつでも持ち運び可能な状態となる。
【0037】
図4は、ある例示的実施形態に係る保管用フック420、422を含む別の代替的クーラー400の部分的斜視図である。ここで
図1、3および4を参照すると、本体102、蓋304および注ぎ口306は、
図3Aおよび3Bに関して上述した対応する構成要素と実質的に類似するものである。ハンドルアセンブリ410に関しては、ハンドルアーム412の近位端部およびハンドル416のハンドル端部は互いに固定的に連結されている。例えば、
図4Aに示されたハンドルアーム412およびハンドル416は、単一のプラスチック部品として一体成形されている。
【0038】
例示的ハンドルアセンブリ410はストラップ430を含む。ストラップ430はフック422に対して機械的に連結されている。ストラップ430は、剛性でも可撓性でもあり得、固定長あるいは調整可能な長さを有することができる。ストラップ430は、1つのフック422または多数のフックに機械的に連結され得る。例えば、図示されてはいないものの、ストラップ430のもう一方の端部は、反対側のハンドルアーム412に沿って配置された第2のフックに対し機械的に連結される。ストラップ430は、ハンドル416およびハンドルアーム412の組合せに対して、取外し可能な形で、摺動可能な形で、および/または、固定的に連結され得る。ストラップ430は、ゴム、ナイロン、プラスチックおよびネオプレンを含めた(ただしこれらに限定されない)多くの材料のうちの1つ以上で製造可能である。
【0039】
ストラップ430は、ハンドル416の一部であり得、あるいはハンドル416とは別個の構成要素でもあり得る。ストラップ430がハンドル416と別個の構成要素である場合には、ストラップ430は、ハンドル416の一部または全体の長さを横断する。このような場合、ストラップ430は、1つ以上のタブ、スロット、溝、ハンドル416の1つ以上の隆起した側、および空洞を含めた(ただしこれらに限定されない)多くの係止機構のうちの1つ以上を用いて、ハンドル416に係止される。このような係止機構は、ハンドル416上、および/または、その内部の任意の点に配置され得る。ストラップ430は同様に、ハンドル416のいずれかの部分(例えばハンドル端部)に機械的に連結される可能性もある。このような場合、ストラップ430の遠位端部は、固定的、取外し可能な形、回転可能な形、ヒンジ式および摺動可能な形を含めた多くの方法の1つ以上を用いてハンドル416に連結される。
【0040】
ある例示的実施形態において、ストラップ430は、その長手方向端部443に沿って各フック422に機械的に連結される。ストラップ430は、固定的、回転可能な形および摺動可能な形での連結を含めた(ただしこれらに限定されない)1つ以上の方法を用いてフック422に連結され得る。フック422は、係止機構414を用いて、ハンドルまたはハンドルアーム412に取外し可能な形で連結される。
図4に示した例において、係止機構414は、ハンドルアーム412の遠位端部近くにある位置でハンドルアーム412の表面から外に延在する突起である。各フック422は、突起の全周にまたは周囲の一部分にフック422の湾曲した部分を配置することによって、そのそれぞれの突起を係合させる。ストラップ430が可撓性である場合には、ハンドルアーム412に沿って突起を位置設定した結果として、フック422が突起と係合した時にストラップに張力が加わり、こうしてフック422は突起と係合した状態に保たれることになる。
【0041】
さらに、ストラップ430は、ある例示的実施形態においてハンドルアーム412により係止され得る。例えば、
図4に示されているように、ハンドルアーム412の外部に面する表面はその長さに沿ってスロットを有することができ、これは、ストラップ430がスロット内部に配置された場合にストラップ430との摩擦嵌めを提供する。別の例としては、ハンドルアーム412は、ストラップ430の全てまたは一部分を係止できるクリップ、溝および空洞などの1つ以上の他の係止装置を有することができる。
【0042】
ある例示的実施形態において、ハンドルアーム412は、1つ以上のアパーチャを有し、このアパーチャ内をストラップ430が横断してハンドル416により係止されるかまたはハンドル416と係合状態に保持される。例えば、
図4でハンドルがハンドルアームへと推移する各ハンドル端部480に隣接して、ハンドルアーム412の近位端部は1つのアパーチャを有し、このアパーチャ内をストラップ430が横断して、ハンドル416の下側の長さに沿ってスロットにより係止される。ある例示的実施形態において、ストラップ430は剛性であり、ハンドル416のハンドル端部、および/または、ハンドルアーム412の近位端部に対してヒンジ式に連結される。
【0043】
ハンドル端部480は、ハンドルアーム412の近位端部に対し固定的に連結される。各ハンドルアーム412の遠位端部411は、枢着点411において本体102に回転可能な形で連結される。
図4に示されているクーラー400は、1本のみのハンドル422とストラップ440を有していてよい。代替的には、追加のハンドルおよびストラップが、クーラー400の向こう側でハンドルアーム412により視界から隠されている場合がある。
【0044】
図5は、ある例示的実施形態に係る保管用フック540、542を伴うハンドルアセンブリ575を有する例示的クーラー500の斜視図である。
図5の例示的クーラー501は、
図4のクーラー400と実質的に類似しており、ここでは差異についてのみ論述する。この例示的クーラー501において、フック540、542は、金網フェンスの形をした物体580と係合されている。ストラップ550は、ハンドル546の正面側の全長に沿って走りストラップ550を係止するスロット590を横断するバンジーコードである。ストラップ550は同様に、ハンドル546に対し固定的に連結されている各ハンドルアーム542の近位端部の側においてアパーチャを通して配置されている。各ハンドルアーム542の遠位端部は、本体502に対し回転可能な形で連結され、それぞれのハンドルアーム542の外向きに面した表面から外に延在しまわりにフック540、542の湾曲部分を配置することのできる突起の形をした係止機構514を含む。クーラー501は、本体502に対し回転可能な形で連結されている蓋504を含む。
【0045】
図6は、ある例示的実施形態に係わる保管用フック620を有するさらに別の代替的クーラー600の部分的斜視図である。
図1、3および6を参照すると、例示的クーラー600は、ハンドルアーム612に固定的に連結されたハンドル616を含む。各ハンドルアーム612は、アーム612の遠位端部611近くで本体102に対し回転可能な形で連結される。ハンドルアセンブリ610は、枢着点690においてハンドル616の長さの一部分のまわりを回転するフック620を含んでいる。ある例示的実施形態において、枢着点690は実質的に、ハンドル616の長手方向長さの中心である。枢着点690においてフック620に隣接して位置設定されているのは、係止機構614である。この場合、係止機構614は、フックが係止機構614に向かって時計回り方向に回転する場合にフック620を収容しかつ係止するために摩擦嵌めを使用する切欠きである。
【0046】
ある例示的実施形態において、ハンドル616は、その長さに沿って配置された多数のフック620を有する。例えば、
図6に示された例示的実施形態に加えて、ハンドル端部に1つのみのフック620を配置することができ、各々のハンドル端部に2つのフック620を配置することができ、ハンドル616の長さに沿ったさまざまな部分に2つのフック620を位置設定でき、かつハンドル616の長さに沿って3つのフック620を配置することができる。
【0047】
図7は、ある代替的な例示的実施形態に係る保管用フック720を伴うクーラー700についての別の変形実施形態の部分的斜視図である。ここで
図1、3および7を参照すると、例示的クーラー700は、相対するハンドル端部を伴う各々のそれぞれのハンドル712の片端(またはハンドル端部)において一対のハンドルアーム712に対して相対する端部で連結されたハンドル717を含んでいる。各ハンドル端部は、ハンドルアーム712の近位端部に固定的に連結され、フック720、722の一方に固定的に連結されている。さらに、ハンドルアーム712の遠位端部711に実質的に近い各アーム712上の一点が、本体102に対し回転可能な形で連結されている。フック720、722は、ハンドル716が本体102と接触するまで、ハンドルアセンブリ710を時計回り方向に回転させることによって、係止される。
【0048】
図8は、ある例示的実施形態に係わる例示的保管用フックを有するクーラーの斜視図である。
図1、3および8を参照すると、
図8の例示的ハンドルアセンブリ810は、クーラー800の本体102に対し機械的に連結されている。具体的には、ハンドルアセンブリ810は、その遠位端部811近くで本体102に対し回転可能な形で連結されている。ハンドルアセンブリ810は、各ハンドル端部においてハンドルアーム812に固定的に連結されているハンドル816を含む。係止部分827とアクチュエータ825を含むフック820をハンドルアーム812の内部で、摺動可能な形で調整することができる。具体的には、ハンドルアーム812は、スロット付き空洞830を有し、この空洞は、その内側に配置されたフック820の部分に対応するフック820の寸法よりもわずかに大きい寸法(例えば長さ、幅、高さ)を有する。スロット付き空洞830のスロット、および/または、収容部分は、フック820の収容部分、および/または、スロットに対応し、少なくともスロット付き空洞830の範囲内でフック820が摺動できるようにする。
図8に示された例において、フック820は、スロット付き空洞830の最も高い部分に配置されていることから完全に延伸されている。
【0049】
フック820は、アクチュエータ825を用いてスロット付き空洞830の内部を摺動する。具体的には、ユーザーは、内向きに押圧し(圧縮可能)かつ/または、スロット付き空洞830内でフック820が摺動することをユーザーが望んでいる方向にアクチュエータ825に対して力を加える。この例では、アクチュエータ825は、フック810の係止部分827に対し固定的に連結されている。アクチュエータ825は、フック820の一部であるか、またはフック820に対し機械的に連結されている別個の部品であり得る。アクチュエータ825は、プラスチック、ゴム、ナイロン、圧縮性シリコーンおよび金属を含めた(ただしこれらに限定されない)多くの材料のうちの1つ以上で製造され得る。アクチュエータ825は、フック820の残りの部分と同じまたは異なる材料で製造され得る。
【0050】
スロット付き空洞830、および/または、フック820は、スロット付き空洞830の内部でフック820が一定の位置(例えば、完全に延伸された位置、完全に格納された位置)で停止できるようにする1つ以上の特徴を有することができる。このような特徴の例としては、隆起、戻り止め、バネロック機構、摩擦嵌めおよび凹凸表面が含まれるが、これらに限定されない。各々の例示的フック820は、他のフック820とは独立してその対応するスロット付き空洞830の内部に配置される。ある例示的実施形態において、スロット付き空洞830は、ハンドルアーム812ではなくむしろハンドル816の内部に配置されている。
【0051】
図9Aおよび
図9Bは、クーラー用の異なる例示的ハンドルアセンブリ911の一部分の部分的斜視図である。
図9Aと
図9Bを参照すると、例示的ハンドルアーム932はハンドル926に対して固定的に連結されている。固定的連結の枢着点においてまたはその近くには、ハンドル926とハンドルアーム932の下側に配置された空洞943も存在する。空洞943は、フック934の係止部分935を収納する。フック934の係止部分935は、係止部分935が内部を通過できるような形で整形されたアパーチャ952を通って突出し、それを通って空洞943内部に格納される。
【0052】
ある例示的実施形態において、フック934の係止部分935は、フック934が懸吊される物体に対して係止部分935を導くように回転可能である。例えば、
図9Aに示されているように、係止部分935は、それが空洞943から完全に延伸された後、反時計回りにおよそ90°回転させられる。このような場合、係止部分935は、自由に回転するか、一定範囲内で回転するか、多くの離散的位置の1つ以上に回転するか、いずれかの他の好適な形で回転するか、またはそれらのいずれかの組合せで回転することができる。
図9Bに示されているように、係止部分935が空洞943内部に完全に格納された場合、係止部分935の上面は、アパーチャ952の内部でハンドル926の上部表面と実質的に同一平面に配置される。
【0053】
ある例示的実施形態において、空洞943はハンドルアセンブリ911から削除される。このような場合、フック934の係止部分935は、ハンドルアーム932内部の空洞に格納されこの空洞から離れるように延伸する。いずれの場合でも、スロット940は、アクチュエータを配置できる1つ以上の位置を有していてよい。例えば、スロットは、アクチュエータ942がスロット940の底端部に配置されている閉鎖位置を有することができ、この場合、フック934の係止部分935は完全に格納されている。別の例として、スロット940は、アクチュエータ942がスロット940の上端部に配置されている開放位置を有することができ、この場合、フック934の係止部分935は完全に延伸されている。
【0054】
フック934のアクチュエータ942は、ハンドルアーム932の外部に面する表面上に配置されたスロット940の内部を摺動する。具体的には、ユーザーは、内向きに押圧し(圧縮可能)かつ/または、スロット940内でアクチュエータ942(ひいては、フック934の係止部分935)が摺動することをユーザーが望んでいる方向にアクチュエータ942に対して力を加える。アクチュエータ942は、フック934の一部であるか、またはフック934に対し機械的に連結されている別個の部品であり得る。アクチュエータ942は、プラスチック、ゴム、ナイロンおよび金属を含めた(ただしこれらに限定されない)多くの材料のうちの1つ以上で製造され得る。アクチュエータ942は、フック934の残りの部分と同じまたは異なる材料で製造され得る。
【0055】
スロット940、および/または、アクチュエータ942は、スロット940の内部でアクチュエータ942が一定の位置(例えば、完全に延伸された位置、完全に格納された位置)で停止できるようにする1つ以上の特徴を有することができる。このような特徴の例としては、隆起、戻り止め、バネロック機構、摩擦嵌めおよび凹凸表面が含まれるが、これらに限定されない。フック934のための各アクチュエータ942は、他のフック934のためのアクチュエータ942とは独立してその対応するスロット940の内部に配置され得る。ある例示的実施形態においては、スロット940は、ハンドルアーム932ではなくむしろハンドル926上に配置されている。
【0056】
図10Aおよび
図10Bは、クーラー用の異なる例示的ハンドルアセンブリ1013の一部分の部分的斜視図である。
図10Aと
図10Bを参照すると、ハンドルアセンブリ1013は、スロット1040が、アクチュエータ1042をスロット940内部の1つ以上の位置に保持するための硬質の隆起、戻り止め、または突起の形をしたロック用特徴1071を含むという点を除いて、
図9Aと
図9Bのハンドルアセンブリ911と実質的に同じである。
【0057】
本明細書中に記載の例示的実施形態は、クーラーを地面の上に置くのではなく1つの物体から懸吊できるようにする。その結果、クーラーは地面上にある間に転倒させられることはなく、泥や埃の中に置かれずにすみ、また通路内の障害物となることが回避される。本明細書に記載の例示的な一体化された格納可能な保管用フックは、フックが使用されない場合、クーラーを安全に移動させ、持ち運びかつ/または保管できるようにする。