(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明を実施するための形態につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下の実施形態は、作業機械の一例として油圧ショベルを説明するが、以下の実施の形態で対象とされる作業機械は、地形の形状を変化させることが可能な作業機等を有していれば油圧ショベルに限定されるものではない。
【0018】
(作業機械の全体構成)
図1は、本実施の形態に係る油圧ショベル100の斜視図である。
図2は、油圧ショベル100の側面図である。
図3は、油圧ショベル100の背面図である。
図4は、油圧ショベル100が備える制御系を示すブロック図である。本実施の形態において、作業機械としての油圧ショベル100は、本体部としての車両本体1と作業機2とを有する。車両本体1は、旋回体としての上部旋回体3と走行体としての走行装置5とを有する。上部旋回体3は、機械室3EGの内部に、図示しない動力発生装置及び油圧ポンプ等の装置を収容している。機械室3EGは、上部旋回体3の一端側に配置されている。
【0019】
本実施形態において、油圧ショベル100は、例えばディーゼルエンジン等の内燃機関を動力発生装置としているが、油圧ショベル100はこのようなものに限定されない。油圧ショベル100は、例えば、内燃機関と発電電動機と蓄電装置とを組み合わせた、いわゆるハイブリッド方式の動力発生装置を備えるもの等であってもよい。
【0020】
上部旋回体3は、運転室4を有する。運転室4は、上部旋回体3の他端側に載置されている。すなわち、運転室4は、機械室3EGが配置されている側とは反対側に配置されている。運転室4内には、
図4に示す、表示入力装置38及び操作装置25が配置される。これらについては後述する。走行装置5は、履帯5a、5bを有している。走行装置5は、左右に設けられた油圧モータ5cの一方又は両方が駆動し、履帯5a、5bが回転することにより、油圧ショベル100を走行させる。作業機2は、上部旋回体3の運転室4の側方側に取り付けられている。
【0021】
油圧ショベル100は、履帯5a、5bの代わりにタイヤを備え、図示しないディーゼルエンジンの駆動力を、トランスミッションを介してタイヤへ伝達して走行が可能な走行装置を備えたものであってもよい。例えば、このような形態の油圧ショベル100としてホイール式油圧ショベルであってもよい。また、油圧ショベル100は、このようなタイヤを有した走行装置を備え、さらに車両本体(本体部)に作業機が取り付けられ、
図1のような上部旋回体3及びその旋回機構を備えていない構造を有する、例えばバックホウローダであってもよい。すなわち、バックホウローダは、車両本体に作業機が取り付けられ、車両本体の一部を構成する走行装置を備えたものである。
【0022】
上部旋回体3は、作業機2及び運転室4が配置されている側が前であり、機械室3EGが配置されている側が後である。前に向かって左側が上部旋回体3の左であり、前に向かって右側が上部旋回体3の右である。また、油圧ショベル100又は車両本体1は、上部旋回体3を基準として走行装置5側が下であり、走行装置5を基準として上部旋回体3側が上である。油圧ショベル100が水平面に設置されている場合、下は鉛直方向、すなわち重力の作用方向側であり、上は鉛直方向とは反対側である。
【0023】
作業機2は、ブーム6とアーム7とバケット8とブームシリンダ10とアームシリンダ11とバケットシリンダ12とを有する。ブーム6の基端部は、ブームピン13を介して車両本体1の前部に取り付けられている。アーム7の基端部は、アームピン14を介してブーム6の先端部に取り付けられている。アーム7の先端部には、バケットピン15を介してバケット8が取り付けられている。バケット8は、バケットピン15を支点として動作する。
【0024】
図2に示すように、ブーム6の長さ、すなわち、ブームピン13からアームピン14までの長さは、L1である。アーム7の長さ、すなわち、アームピン14の中心からバケットピン15の中心までの長さはL2である。バケット8の長さ、すなわち、バケットピン15の中心からバケット8の刃先8Tまでの長さはL3である。
図1に示すように、刃先8Tは、バケット8のバケットピン15とは反対側に取り付けられた刃8Bの先端である。バケット8は、複数の刃8Bを有している。複数の刃8Bは一列に配列されている。複数の刃先8Tの列を、適宜刃先列という。
【0025】
バケット8は、複数の刃8Bを有していなくてもよい。つまり、
図1に示すような刃8Bを有しておらず、刃先が鋼板によってストレート形状に形成されたようなバケットであってもよい。作業機2は、例えば、チルトバケットを備えていてもよい。チルトバケットとは、バケットチルトシリンダを備え、バケットが左右にチルト傾斜することが可能なバケットであり、チルトバケットによれば、油圧ショベル100が傾斜地にあっても、斜面、平地を自由な形に成形、整地をすることができる。この他にも、作業機2は、
図1に示すようなバケット8の代わりに、法面施工に適した法面バケット又は削岩用のチップを備えた削岩用のアタッチメント等を備えていてもよい。
【0026】
図1に示すブームシリンダ10とアームシリンダ11とバケットシリンダ12とは、それぞれ作動油の圧力(以下、適宜油圧という)によって駆動される油圧シリンダである。ブームシリンダ10はブーム6を駆動して、これを昇降させる。アームシリンダ11は、アーム7に連結され、アームピン14を支点としてアーム7を動作させる。バケットシリンダ12は、バケット8に連結され、バケットピン15を支点としてバケット8を動作させる。ブームシリンダ10、アームシリンダ11及びバケットシリンダ12等の油圧シリンダと図示しない油圧ポンプとの間には、
図4に示す走行用制御弁37D及び作業用制御弁37Wが配置されている。後述する車両用電子制御装置26が走行用制御弁37D及び作業用制御弁37Wを制御することにより、ブームシリンダ10、アームシリンダ11、バケットシリンダ12又は油圧モータ5cや図示しない旋回モータに供給される作動油の流量が制御される。その結果、ブームシリンダ10、アームシリンダ11及びバケットシリンダ12、あるいは上部旋回体3や走行装置5の動作が制御される。
【0027】
図2に示すように、ブーム6とアーム7とバケット8とには、それぞれ第1ストロークセンサ16と第2ストロークセンサ17と第3ストロークセンサ18とが設けられている。第1ストロークセンサ16、第2ストロークセンサ17及び第3ストロークセンサ18は、作業機2の姿勢を検出する姿勢検出部9である。第1ストロークセンサ16は、ブームシリンダ10のストローク長さを検出する。後述する表示制御装置39(
図4参照)は、第1ストロークセンサ16が検出したブームシリンダ10のストローク長さから、後述する車両本体座標系のZa軸に対するブーム6の傾斜角θ1を算出する。第2ストロークセンサ17は、アームシリンダ11のストローク長さを検出する。表示制御装置39は、第2ストロークセンサ17が検出したアームシリンダ11のストローク長さから、ブーム6に対するアーム7の傾斜角θ2を算出する。第3ストロークセンサ18は、バケットシリンダ12のストローク長さを検出する。表示制御装置39は、第3ストロークセンサ18が検出したバケットシリンダ12のストローク長さから、アーム7に対するバケット8の傾斜角θ3を算出する。
【0028】
車両本体1は、
図2に示すように位置検出部19を備える。位置検出部19は、油圧ショベル100の現在位置を検出する。位置検出部19は、RTK−GNSS(Real Time Kinematic - Global Navigation Satellite Systems、GNSSは全地球航法衛星システムをいう)用の2個のアンテナ21、22(以下、適宜GNSSアンテナ21、22という)と、3次元位置センサ23と、傾斜角センサ24とを有する。GNSSアンテナ21、22は、車両本体1、より具体的には上部旋回体3に設置される。車両本体座標系{Xa、Ya、Za}の原点は、車両本体1の設計寸法に従って任意の点に定められている。車両本体座標系{Xa、Ya、Za}の原点の座標の情報は、作業機側記憶部35に予め記憶されている。
【0029】
GNSSアンテナ21、22は上部旋回体3の上であって、油圧ショベル100の左右方向に離れた両端位置に設置されることが好ましい。また、上部旋回体3の上であって、図示しないカウンタウエイト(上部旋回体3の後端)又は運転室4の後方に設置されてもよい。いずれにしても、GNSSアンテナ21、22は、可能な限り離れた位置に設置される方が、油圧ショベル100の現在位置の検出精度は向上する。また、GNSSアンテナ21、22は、オペレータの視界を極力妨げない位置に設置されることが好ましい。車両状態検出部としての姿勢検出部9と位置検出部19とは、作業機械としての油圧ショベル100の位置(現在位置)及び作業機2の姿勢に関する情報としての車両状態を検出することができる。
【0030】
GNSSアンテナ21、22が受信したGNSS電波に応じた信号は、3次元位置センサ23に入力される。3次元位置センサ23は、GNSSアンテナ21、22の設置位置P1、P2の位置を検出する。
図3に示すように、傾斜角センサ24は、重力の作用する方向、すなわち鉛直方向Ngに対する車両本体1の幅方向の傾斜角θ4(以下、適宜ロール角θ4という)を検出する。なお、本実施形態において、幅方向とは、バケット8の幅方向を意味しており、上部旋回体3の幅方向、すなわち左右方向と一致している。
【0031】
上部旋回体3は、所定の軸Zrを中心として旋回する。所定の軸Zrを、適宜旋回中心軸Zrという。旋回中心軸Zrは、車両本体座標系のZa軸と平行な軸である。上部旋回体3は、GNSSアンテナ21、22の他に、アンテナ40Aを備えている。アンテナ40Aは、油圧ショベル100の外部との間で情報を無線通信するために用いられる。
【0032】
図4を用いて、油圧ショベル100の制御系について説明する。油圧ショベル100は、操作装置25と、車両用電子制御装置26と、車両制御装置27と、施工情報表示装置28と、通信部40と、作業機械の施工管理装置90とを備える。操作装置25は、操作部としての作業機操作部材31L、31R及び走行操作部材33L、33Rと、作業機操作検出部32L、32R及び走行操作検出部34L、34Rとを有する。本実施形態において、作業機操作部材31L、31R及び走行操作部材33L、33Rは、パイロット圧方式のレバーであるが、これに限定されない。作業機操作部材31L、31R及び走行操作部材33L、33Rは、例えば、電気方式のレバーであってもよい。この場合、作業機操作検出部32L、32R及び走行操作検出部34L、34Rは、操作部としての作業機操作部材31L、31R及び走行操作部材33L、33Rに対する入力を検出する操作検出部として機能する。
【0033】
作業機操作部材31L、31Rは、オペレータが作業機2あるいは上部旋回体3を動作させるための部材であり、例えば、ジョイスティックのような握り部分と棒材とを備えた操作レバーである。このような構造の作業機操作部材31L、31Rは、握り部を握って前後左右に傾倒させることが可能である。運転室4内の図示しない運転席の左右各々に作業機操作部材31L、31Rが設置されている。例えば左に設置された作業機操作部材31Lを操作することで、アーム7及び上部旋回体3を動作させることができ、右に設置された作業機操作部材31Rを操作することで、バケット8及びブーム6を動作させることができる。
【0034】
作業機操作検出部32L、32Rは、作業機操作部材31L、31Rに対する入力、すなわち操作内容に応じてパイロット圧を発生させ、車両制御装置27が備える作業用制御弁37Wに発生した作動油のパイロット圧を供給する。このパイロット圧の大きさに応じて、作業用制御弁37Wが動作して、
図1に示すブームシリンダ10、アームシリンダ11及びバケットシリンダ12等に、図示しない油圧ポンプから作動油が供給される。作業機操作部材31L、31Rが電気方式のレバーである場合、作業機操作検出部32L、32Rは、作業機操作部材31L、31Rに対する入力、すなわち操作内容を、例えば、ポテンショメータ等を用いて検出し、入力を電気信号(検出信号)に変換して車両用電子制御装置26へ送る。車両用電子制御装置26は、この検出信号に基づいて、作業用制御弁37Wを制御する。
【0035】
走行操作部材33L、33Rは、オペレータが油圧ショベル100の走行を操作するための部材である。走行操作部材33L、33Rは、例えば、握り部と棒材とを備えた操作レバー(以下、適宜走行レバーと称呼する)である。このような走行操作部材33L、33Rは、オペレータが握り部を握って前後に傾倒させることが可能である。走行操作部材33L、33Rは、2つの操作レバーを同時に前に傾倒すれば油圧ショベル100が前進し、後ろに傾倒すれば油圧ショベル100は後進する。また、走行操作部材33L、33Rは、オペレータが足で踏むことで操作が可能な図示しないペダルであって、シーソー式のペダルである。ペダルの前側又は後側のいずれかを踏むことで前述した操作レバーと同様にパイロット圧が発生し、走行用制御弁37Dが制御され、油圧モータ5cが駆動し油圧ショベル100を前進又は後進させることができる。2つのペダルを同時に、かつ前側を踏めば油圧ショベル100は前進し、後側を踏めば油圧ショベル100は後進する。あるいは、片方のペダルの前側又は後側を踏めば、履帯5a、5bの片側のみが回転し、油圧ショベル100を旋回させることができる。
【0036】
走行操作検出部34L、34Rは、走行操作部材33L、33Rに対する入力、すなわち操作内容に応じてパイロット圧を発生させ、車両制御装置27が備える走行用制御弁37Dに発生したパイロット圧を供給する。このパイロット圧の大きさに応じて、走行用制御弁37Dが動作して、走行用の油圧モータ5cに作動油が供給される。走行操作部材33L、33Rが電気方式のレバーである場合、走行操作検出部34L、34Rは、走行操作部材33L、33Rに対する入力、すなわち操作内容を、例えばポテンショメータ等を用いて検出し、入力を電気信号(検出信号)に変換して車両用電子制御装置26へ送る。車両用電子制御装置26は、この検出信号に基づいて、走行用制御弁37Dを制御する。
【0037】
車両用電子制御装置26は、RAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)の少なくとも一方を含む作業機側記憶部35及びCPU(Central Processing Unit)等の演算部36を有している。車両用電子制御装置26は、油圧ショベル100が備えるエンジン及び油圧ポンプを制御する。演算部36は、エンジン及び油圧ポンプを制御するためのコンピュータプログラムを実行する。作業機側記憶部35には、エンジン及び油圧ポンプを制御するためのコンピュータプログラム等が記憶されている。また、作業機側記憶部35には、前述したように、車両本体座標系COMの原点の座標の情報が記憶されている。さらに、作業機側記憶部35には、車両本体座標系COMにおける旋回中心位置の座標の情報も記憶されている。作業機操作部材31L、31R及び走行操作部材33L、33Rが電気方式のレバーである場合、車両用電子制御装置26は、作業機2、上部旋回体3及び走行装置5の動作も制御する。この場合、車両用電子制御装置26は、作業機操作部材31L、31R又は走行操作部材33L、33Rの操作に応じて作業機2又は走行装置5を動作させるための制御信号を生成して、車両制御装置27に出力する。
【0038】
車両制御装置27は、油圧制御弁等を備えた油圧機器であって、走行用制御弁37D及び作業用制御弁37Wを有している。これらは、作業機操作検出部32L、32R及び走行操作検出部34L、34Rからのパイロット圧によって制御される。作業機操作部材31L、31R及び走行操作部材33L、33Rが電気方式のレバーである場合、走行用制御弁37D及び作業用制御弁37Wは、車両用電子制御装置26からの制御信号に基づいて制御される。
【0039】
車両制御装置27は、走行用制御弁37Dに供給されるパイロット圧の大きさを検出して対応する電気信号を生成する油圧センサ37Slf、37Slb、37Srf、37Srbを備えている。油圧センサ37Slfは左前進のパイロット圧を検出し、油圧センサ37Slbは左後進のパイロット圧を検出し、油圧センサ37Srfは右前進のパイロット圧を検出し、油圧センサ37Srbは右後進のパイロット圧を検出する。車両用電子制御装置26は、油圧センサ37Slf、37Slb、37Srf、37Srbが検出し、生成した作動油のパイロット圧の大きさを示す電気信号を取得する。この電気信号は、エンジン又は油圧ポンプの制御又は後述する施工管理装置の動作等に使用される。前述したように、本実施形態では、作業機操作部材31L、31R及び走行操作部材33L、33Rは、パイロット圧方式のレバーである。この場合、油圧センサ37Slf、37Slb、37Srf、37Srb及び後述する油圧センサ37SBM、37SBK、37SAM、37SRMが、操作部としての作業機操作部材31L、31R及び走行操作部材33L、33Rに対する入力を検出する操作検出部として機能する。
【0040】
作業機操作部材31L、31Rがパイロット圧方式の操作レバーである場合、油圧ショベル100のオペレータがこれらの操作レバーを操作すると、作業機操作部材31L、31Rの操作に応じて発生したパイロット圧に対応した流量の作動油が作業用制御弁37Wから流出する。作業用制御弁37Wから流出した作動油は、ブームシリンダ10、アームシリンダ11、バケットシリンダ12及び旋回モータの少なくとも1つに供給される。そして、
図1に示すブームシリンダ10、アームシリンダ11、バケットシリンダ12及び旋回モータのうちの少なくとも1つは、作業用制御弁37Wから供給された作動油に応じて、各シリンダは伸縮動作し、旋回モータは旋回駆動される。その結果、作業機2及び上部旋回体3の少なくとも一方が動作する。
【0041】
車両制御装置27は、作業用制御弁37Wに供給されるパイロット圧の大きさを検出して電気信号を生成する油圧センサ37SBM、37SBK、37SAM、37SRMを備えている。油圧センサ37SBMはブームシリンダ10に対応するパイロット圧を検出し、油圧センサ37SBKはアームシリンダ11に対応するパイロット圧を検出し、油圧センサ37SAMはバケットシリンダ12に対応するパイロット圧を検出し、油圧センサ37SRMは旋回モータに対応するパイロット圧を検出する。車両用電子制御装置26は、油圧センサ37SBM、37SBK、37SAM、37SRMが検出し、生成したパイロット圧の大きさを示す電気信号を取得する。この電気信号は、エンジン又は油圧ポンプの制御又は後述する施工管理装置90の動作等に使用される。
【0042】
(施工管理装置90)
施工管理装置90は、処理部91と、記憶部92とを有する。施工管理装置90、より具体的には処理部91は、油圧ショベル100の施工管理情報を生成する。施工管理情報は、油圧ショベル100が施工対象を施工した結果を示す現況地形を含む情報である。施工対象とは、油圧ショベル100により施行される作業現場であって、土砂が掘削される場所、地面に溝を掘削して形成する場所又は法面整形などが施される場所等である。施工管理情報は、例えば、グローバル座標系で表される。なお、現況地形の情報は、油圧ショベル100によって施工された結果がほぼリアルタイムで反映され更新される。つまり、油圧ショベル100は、後述するようにバケット8の刃先位置Pを求めることができるため、施工対象を掘削するために作業機2を操作した場合、その刃先位置Pの軌跡を蓄積することで施工された結果、すなわち施工後の地形を示す情報(現況地形の情報)を逐次更新しながら取得することができる。なお、刃先位置8は、油圧ショベル100の所定位置を原点とした車体座標系で示されたものあり、処理部91によって、グローバル座標系に変換され、現況地形の情報として求められる。取得した現況地形の情報は、記憶部92に記憶することができる。なお、現況地形の情報は、後述する分布
図D1を含む。後述するように、グローバル座標系で示された現況地形の情報、すなわち、現況面SBに基づき、グローバル座標系による設計面S0からの高さhに応じて分布図を作成することができる。
【0043】
なお、バケット8の刃先位置Pといった現況地形の情報を、通信部40を介して外部のサーバに無線通信することで、サーバ側で現況地形の情報を蓄積したり、後述する分布
図D1を作成させてもよい。この場合、施工管理装置90の機能がサーバ側に備えられることになる。
【0044】
記憶部92は、処理部91が生成した施工管理情報及び予め作成された設計地形情報等を記憶している。設計地形情報とは、施工目標となる3次元の設計地形の形状及び位置に関する情報を含むものである。施工管理情報には初期現況地形が含まれる。初期現況地形とは、測量などによって予め求められた施工前の地形を示す情報である。この初期現況地形は、例えば、図示しない施工管理システムの管理サーバから通信手段を介して取得される。その後、初期現況地形をもとに施工が開始され、その後の施工管理情報の現況地形は、施工結果をほぼリアルタイムで反映した地形を示すものとして逐次更新される。なお、初期現況地形の情報は、後述する分布
図D1を含む。この場合、測量によって得られた施工前の地形を示す初期現況地形の情報に対し、後述する方法によって設計面S0から鉛直上方に向けた高さについて分布
図D1を生成することができる。
【0045】
施工管理装置90には、3次元位置センサ23と、姿勢検出部9としての第1ストロークセンサ16、第2ストロークセンサ17及び第3ストロークセンサ18と、傾斜角センサ24とが接続されている。さらに、施工管理装置90は、油圧センサ37Slf、37Slb、37Srf、37Srb及び油圧センサ37SBM、37SBK、37SAM、37SRMといった各油圧センサが生成する電気信号を受信することができる。施工管理装置90は、これらの各センサからの検出値を取得する。施工管理装置90には、前述したアンテナ40Aを備えた通信部40が接続されている。施工管理装置90は、通信部40を介して油圧ショベル100の外部、例えば、油圧ショベル100の施工を管理する施工管理システムとの間で無線通信により情報をやり取りする。無線通信は、地上波通信又は衛星通信を利用することができる。無線通信は、油圧ショベル100と施工管理システムとの間で、上述した施工管理情報等を相互通信することができる。施工管理システムの管理サーバは、複数の油圧ショベル100などの作業機械によって更新された現況地形を含む施工管理情報を取得し、1つの施工管理情報に更新する。この1つの施工管理情報は、各作業機械に送信される。すなわち、各作業機械による施工結果をもとに1つの施工結果が更新され、各作業機械は、更新された施工結果、つまり、現況地形の情報をほぼリアルタイムで入手し表示することができる。その結果、施工情報表示装置28は、入手した現況地形の情報に基づき、施工情報である、後述する分布
図D1を表示部42に表示させることができる。
【0046】
処理部91は、前述の車両状態検出部の検出結果に基づき、作業機2の位置に関する情報である作業機位置情報、特に刃先位置P3(
図2参照)を求め、この作業機位置情報を用いて、油圧ショベル100の施工結果である施工管理情報を生成する。
【0047】
(施工情報表示装置28)
施工情報表示装置28は、設計地形、あるいは施工対象となる目標面の地形形状を示す情報や作業機2の姿勢又は位置に関する情報をオペレータに示すものである。オペレータが、作業機2を操作して、施工対象の地面を掘削等して、設計地形となるように施工する際、オペレータは、施工情報表示装置28に示された情報を利用し、効率的な施工を行うことができる。つまり、施工情報表示装置28は、オペレータによる作業機2の操作を支援することができる装置であり、後述する目標面や部分分布図といった施工情報を表示するものである。施工情報表示装置28は、表示入力装置38と、表示制御装置39と、警報音を報知させるためのスピーカ等を含む音発生装置46とを有している。
【0048】
表示入力装置38は、タッチパネル式の入力部41と、LCD(Liquid Crystal Display)等の表示部42とを有する。表示入力装置38は、掘削等の施工を行うための情報を提供するための案内画面を表示する。また、案内画面には、各種のキーが表示される。油圧ショベル100のオペレータは、案内画面上の各種のキーに触れることにより、施工情報表示装置28の各種の機能を実行させることができる。なお、表示入力装置38は、表示部42として液晶画面で構成された表示装置と入力部41としてキースイッチで構成された入力装置とで構成されたものであってもよい。
【0049】
表示制御装置39は、施工情報表示装置28の各種の機能を実行する。表示制御装置39は、表示側記憶部43、表示処理部44を有する。
【0050】
表示制御装置39と車両用電子制御装置26とは、無線又は有線の通信手段を介して互いに通信可能となっている。有線の通信手段としては、例えば、車内LAN(Local Area Network)がある。表示制御装置39は、前述した設計地形情報及び前述した各種のセンサからの検出値等の情報に基づいて、案内画面を表示入力装置38の表示部42に表示させる。この場合、表示制御装置39は、例えば、施工管理装置90の記憶部92から設計地形情報を読み出して、案内画面の表示に用いる。設計地形は、例えば、
図5に示すように、三角形ポリゴンによってそれぞれ表現される複数の設計面S0を有している。施工対象(目標面SA)は、これらの設計面S0のうち1つ又は複数の設計面S0である。オペレータは、これらの設計面S0のうち1つ又は複数の設計面S0、すなわち、設計地形が表示された表示部42に対し、入力部41として機能する画面を、指先で触れることで目標面SAを選択する。ここでの目標面SAは、複数の設計面S0のうち、これから油圧ショベル100によって施工される面である。表示制御装置39は、目標面SAの位置や範囲をオペレータに知らせるための案内画面を表示入力装置38に表示させる。この他にも、表示制御装置39は、施工管理装置90の施工管理情報などを表示入力装置38の表示部42に表示させることもできる。
【0051】
(上面図表示処理)
表示入力装置38の表示部42は、表示制御装置39の表示処理部44の制御のもとに、
図6に示すように上面図の表示画面42aを表示することができる。この上面図は、鉛直上方からみた、油圧ショベル100が施工した現況地形を示す分布
図D1と油圧ショベル100が施工する設計地形を複数の設計面S0の枠線51によってポリゴン表示した設計地形
図D2とを有する。また、上面図には、油圧ショベル100を鉛直上方からみた画像が表示され、現況地形に対する油圧ショベル100の位置を視認することができる。ここで、何ら施工が行われていない場所を表示させる場合は、測量によって得られた施工前の地形を示す初期現況地形の情報に基づく分布
図D1を表示画面42aに表示させてもよい。
【0052】
また、表示部42の下部の表示画面42bには、例えば、画面切替ボタンB1、上面図切替ボタンB2、強調表示モード選択ボタンB3、アイソレーションモード選択ボタンB4、および設定ボタンB5が表示される。これらは、表示部42の設定等を設定する設定部である。
【0053】
画面切替ボタンB1は、上面図、側面図、3次元表示図等の各種画面への切替をサイクリックに選択するボタンである。上面図切替ボタンB2は、上面図(表示画面42a)に分布
図D1のみを表示するか、設計地形
図D2のみを表示するか、分布
図D1および設計地形
図D2の双方を表示するかを選択するボタンである。
【0054】
強調表示モード選択ボタンB3は、強調表示モードを選択するボタンである。強調表示モードとは、後述するように、表示部42に分布
図D1および設計地形
図D2が表示された状態で、施工対象である目標面SA(
図5、
図6参照)が選択された場合、表示処理部44は、表示部42に、選択された目標面SAを強調表示させ、選択された目標面SAの範囲を表示させるとともに、選択された目標面SA内の部分分布図を視認可能に表示させる。この場合、分布
図D1のうち、部分分布図は視認可能に表示させ、その部分分布図以外を表示させないようにしてもよい。
【0055】
アイソレーションモード選択ボタンB4は、後述するアイソレーションモードを選択するボタンである。設定ボタンB5は、サービスマンなどが、強調表示モードの詳細内容やアイソレーションモードの詳細内容を予め設定する際に、押下するボタンである。設定ボタンB5を押下すると、各種設定を行うためのガイダンス画面が表示される。
【0056】
(分布図の表示内容)
分布
図D1は、設計地形から鉛直上方の現況面までの深さを示す、濃淡を含む色表示を行ったものである。分布
図D1は現況地形を示す分布図である。表示処理部44は、この分布
図D1を表示部42に表示させるための処理を実行する。この結果、分布
図D1は、少なくとも設計地形に対する現況面を3次元表示で示すことができることになる。
【0057】
図7は、分布
図D1の表示を説明する説明図である。
図7に示すように、設計面S0上には、設計面S0から鉛直上方に向けた高さを示す仮想の等高線S1〜S3が設定される。表示制御装置39は、設計面S0から現況面SBまでの高さhが大きくなるに従って順次、分布
図D1の色を変化させている。例えば、高さhが大きくなるにしたがって色を濃くしたり、輝度を大きくする。例えば、高さhが大きくなるにしたがって、青色、青緑色、緑色、黄色、橙色、赤色の順で表示する。
図7では、高さhが設計面S0以下の領域E0、高さhが設計面S0を超えて等高線S1までの領域E1、高さhが等高線S1を超えて等高線S2までの領域E2、高さhが等高線S2を超えて等高線S3までの領域E3、高さhが等高線S3を超える領域E4の順で、濃い色に表示している。このような色表示は、施工の完了度合いを示すことになる。
【0058】
(半透明化による目標面SAの強調表示)
ここで、
図6において目標面SAが選択されると、
図8に示すように、表示処理部44は、表示部42に目標面SAを強調表示させる。仮に、目標面SAが選択され、目標面SAの領域が塗りつぶされると、目標面SAに対応する範囲の分布
図D1、すなわち、部分分布図が目標面SAに隠れて表示できない。そこで、本実施の形態では、
図8に示すように、表示処理部44は、表示部42が目標面SAを半透明化表示するための処理を実行し、目標面に対応する部分分布
図D1´が視認できるようにする。半透明化は、例えば、以下のような方法で実行することができる。目標面SAに対するブレンドファクターaと部分分布
図D1´に対するブレンドファクターbとの合計が1となるように分配し、ブレンドファクターaの目標面SAである目標面SAaとブレンドファクターbの部分分布
図D1´である部分分布
図D1aとを加算することによって実現している。ブレンドファクターa,bは、色要素R、G,Bの他に設定する要素である。ブレンドファクターa,bの値を変化させることによって、目標面SAaと部分分布
図D1aの透明度を変化させる。このような方法により、見た目上、目標面SAを半透明化表示させたようにすることができる。この透明度(比)は、上述した設定ボタンB5を押下して開いた設定画面で予め設定することができる。なお、この強調表示を行うか否かは強調表示モード選択ボタンB3によって切り替えることができる。また、
図8では、目標面SAをさらに強調表示するため、目標面SAの枠線61を表示している。ここに示した、半透明化表示の方法は一例であって他の方法で実行してもよい。
【0059】
本実施の形態では、選択された目標面SAの領域の半透明化による強調表示によって、選択された目標面SAの範囲を表示する。したがって、施工対象である目標面SAの領域と、目標面SAの領域に対する部分分布
図D1´の現況地形との双方を同時に視認することができ、オペレータの作業性を向上させることができる。
【0060】
(パターンによる目標面SAの強調表示)
図9に示すように、上述した半透明化による目標面SAの強調表示に替えてパターンによる目標面SAの強調表示を行い、選択された目標面SAの範囲を表示させるようにしてもよい。
図9では、目標面SA内の領域を斜線によるハッチングの描画処理している。そして、目標面SAの領域に対応する部分分布図は、ハッチングパターンが表示されない非表示領域に表示される。ハッチングパターンは、目標面SA内で分散された描画処理であり、非表示領域、すなわちハッチングパターンの分散された隙間から分布
図D1のうちの部分分布図を視認することができる。
【0061】
目標面SAのパターンには、ハッチングパターンに限らず、網掛けパターンやドットパターンなどの所定のパターンを用いることができる。つまり、描画の隙間が分散配置されるパターンを用いることによって部分分布図を視認できることになる。
【0062】
(枠線による強調表示)
また、
図10に示すように、選択された目標面SAの枠線61を表示し、目標面SA内の部分分布図の上に重なる目標面SAを透過させて選択された目標面SAの範囲を表示させるようにしてもよい。これによって、目標面SAの範囲を視認できるとともに、目標面SA内の部分分布図もそのまま同時に視認することができる。
【0063】
(支援領域の強調表示)
本実施形態に示したような油圧ショベル100は、刃先位置P3と目標面SAとの相対位置を演算することができる。したがって、作業機2を操作する際に、目標面SAを制御対象として、作業機2が目標面SAを侵食して掘削しないように作業機2の動作制限を実行する制御が可能である。例えば、
図11に示すように、目標面SAが斜面であり、目標面SAの周縁に角部70を有し、角部70を含め平面部FLと目標面SAを施工対象とする場合がある。この場合、作業機2の制御対象は、角部70を含めた、平面部FLと目標面SAとになる。作業機2が、この角部70を施工する際、作業機2の動作制限の制御が複雑になる。よって、このような施工対象を施工する場合、まずは目標面SAの斜面のみを制御対象として施工する。そこで、目標面SAを制御対象とするのではなく、動作制限を実行する制御を容易にするために、目標面SAの範囲に余裕度をもたせ、目標面SAと余裕度とを制御対象とする。以下のように、目標面SAに対し余裕度としての支援領域SSを形成する。このため、目標面SAの周縁(枠線61)から外側(
図11に示す矢印方向)に向けて目標面SAを仮想的に延長した支援領域SSを形成することによって目標面SAの施工を容易に行うことができる。支援領域SSそのものは設計面S0とは異なるものであり、この支援領域を形成するモードは、作業機2の動作制限を実行する制御のために設定されるモードである。以下の説明では、このモードをアイソレーションモードと称する。なお、アイソレーションモードの他の適用例では、例えば、溝を掘削する際、溝の底部の周縁から外側(溝の幅方向)に向けて、底部を仮想的に延長した支援領域を形成する。この支援領域を形成することによって、溝の縁が制御対象とならないため、溝の縁の位置とバケット8の刃先位置P3との位置関係に基づいて、溝掘削時のバケット8の動作制限が実行されなくなるため、過度に動作制限が実行されることなく施工を容易に行うことができる。
【0064】
アイソレーションモードを適用するか否かは、アイソレーションモード選択ボタンB4によって選択することができる。また、設定ボタンB5を用いてアイソレーションモード設定画面を開き、このアイソレーションモード設定画面を用いて、例えば、帯状の支援領域SSの幅などを予め設定することができる。また、支援領域SSの強調表示の詳細設定は、アイソレーションモードの強調表示設定画面を用いて行うことができる。さらに、強調表示モード選択ボタンB3を用いて支援領域SSの強調表示の切替を行ってもよいし、新たに支援領域SSの強調表示モード選択ボタンを設けてもよい。
【0065】
図12は、目標面SAおよび支援領域SSの領域を半透明化によって強調表示した表示画面を示す図である。
図12に示すように、目標面SAの領域は、
図8と同様な半透明化による強調表示によって示される。よって、目標面SAの範囲が認識できる。また、支援領域SSの領域も、半透明化して支援領域SSに対応する部分分布図も視認できるようにしている。この場合であっても、目標面SAの範囲と支援領域SSの範囲とを視認できるとともに、目標面SA内の部分分布図だけでなく、支援領域SS内の部分分布図もそのまま同時に視認することができる。この場合、分布
図D1のうち、部分分布図は視認可能に表示させ、その部分分布図以外を表示させないようにしてもよい。
【0066】
なお、支援領域SSは、目標面SAと異なり、仮想的な支援領域であるため、例えば、支援領域SSのブレンドファクターの値を、支援領域SSに対応する部分分布図のブレンドファクターの値に比して小さくして支援領域SSの透明度を高くすることが好ましい。また、支援領域SSのブレンドファクターは、目標面SAのブレンドファクターよりも小さくすることが好ましい。これによって、目標面SAが支援領域SSに対して相対的に強調表示されることになる。なお、目標面SAと支援領域SSの色彩を異ならせたうえで、目標面SAと支援領域SSとを半透明化表示させてもよい。このように、目標面SAの範囲と支援領域SSの範囲との表示は異なる表示形態とすることで両者を識別することができる。
【0067】
また、支援領域SSの強調表示は、目標面SAの強調表示と同様に、半透明化に限らず、パターンや枠線のみによって強調表示してもよい。パターンや枠線のみによって強調表示する場合であって、目標面SAが支援領域SSに対して相対的に強調表示しようとする場合、目標面SAの点や線の径や太さを支援領域SSに比して大きくすればよい。また、支援領域SSと目標面SAとの強調表示の描画方法を異ならせても良い。
【0068】
なお、本実施の形態では、施工情報表示装置28を作業機械である油圧ショベル100に搭載していたが、これに限らず、遠隔操作室から、油圧ショベル100などの作業機械を遠隔操作する場合、施工情報表示装置28は遠隔操作室に設けられる。
図13は、油圧ショベル100を遠隔操作する場合の施工情報表示装置280を説明する図である。油圧ショベル100と遠隔操作室300とは、図示しない通信装置を介して相互に無線通信可能である。
図13に示すように、遠隔操作室300には、運転席140が備えてあり、運転席140の近傍に作業機操作部材120L、120Rが設置されている。また、運転席140の前方には走行操作部材130L、130Rが設置されている。作業機操作部材120L、120Rを操作することで、操作量や操作内容を示す信号が油圧ショベル100に送信され、遠隔で作業機2や上部旋回体3を動作させることができる。また、走行操作部材130L、130Rを操作することで、操作量や操作内容を示す信号が油圧ショベル100に送信され、遠隔で走行装置5を動作させることができる。
【0069】
遠隔操作室300には、モニタ装置110が運転席140から見て斜め前方に設置されている。油圧ショベル100に設けられた各種センサによって検出されたデータが、通信装置を介して遠隔操作室300に無線送信され、そのデータに基づいた各種情報がモニタ装置110に表示される。さらに、運転席140の前方には施工情報表示装置280を含む表示装置が設置されている。遠隔操作室300の図示しない記憶装置に設計地形情報を記憶しておき、油圧ショベル100から通信装置を介してバケット8の刃先位置P3の情報を入手することで、遠隔操作室300の図示しない処理装置で分布
図D1を生成することができる。この場合、遠隔操作室300は、油圧ショベル100の施工管理装置90で生成された分布
図D1を、通信装置を介して入手して施工情報表示装置280に表示させてもよい。
【0070】
従って、上述した実施の形態に示した施工情報表示装置28と同様に、施工情報表示装置280は、目標面SAや部分分布図などを表示することができる。なお、
図14に示すように、遠隔操作室300に設置される施工情報表示装置280に代えて、少なくとも表示部を備えた携帯端末装置380を施工情報表示装置として用いてもよい。