(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6097580
(24)【登録日】2017年2月24日
(45)【発行日】2017年3月15日
(54)【発明の名称】コード式刈払機の刈払ヘッド
(51)【国際特許分類】
A01D 34/73 20060101AFI20170306BHJP
A01D 34/416 20060101ALI20170306BHJP
【FI】
A01D34/73 104
A01D34/416
【請求項の数】3
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2013-15837(P2013-15837)
(22)【出願日】2013年1月30日
(65)【公開番号】特開2014-143981(P2014-143981A)
(43)【公開日】2014年8月14日
【審査請求日】2015年12月21日
(73)【特許権者】
【識別番号】592013325
【氏名又は名称】ダイアトップ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100137327
【弁理士】
【氏名又は名称】松井 勝義
(72)【発明者】
【氏名】杉原 智仁
【審査官】
中村 圭伸
(56)【参考文献】
【文献】
実開昭52−085736(JP,U)
【文献】
米国特許出願公開第2012/0066915(US,A1)
【文献】
国際公開第2011/018953(WO,A1)
【文献】
特開2002−291315(JP,A)
【文献】
特開2008−253204(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01D 34/416
A01D 34/68
A01D 34/73
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
可撓性のコードを高速回転させて草を刈るコード式刈払機の刈払ヘッドにおいて、
該刈払ヘッドは、操作棹の先端部に取付けられたギアボックスに回転可能に取付けられ、
該コードは、該刈払ヘッドの外周部に設けられた出口部材から導出され、
該出口部材は、該刈払ヘッドの回転面と垂直に設けられた支持軸の軸心回りに回動可能に設けられ、
前記出口部材の中央部には、前記コードが導出される導出孔が貫設され、
該出口部材の該導出孔と垂直方向外側には、2つの前記支持軸が同一の軸心を有して反対方向に突設され、
前記刈払ヘッドの外周部には、該出口部材が取付けられる取付孔が設けられ、
該取付孔には、該支持軸を軸支可能な2つの軸穴が該刈払ヘッドの回転面と垂直に設けられていることを特徴とするコード式刈払機の刈払ヘッド。
【請求項2】
前記出口部材は、前記支持軸を含む第1部材と、前記導出孔を含み該第1部材に嵌入される第2部材とからなり、
該第1部材と該第2部材とは、異なる材質からなることを特徴とする請求項1記載のコード式刈払機の刈払ヘッド。
【請求項3】
前記刈払ヘッドには、リールに巻回された前記コードが内蔵され、
該コードの先端部が前記出口部材から導出されていることを特徴とする請求項1又は2記載のコード式刈払機の刈払ヘッド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、可撓性のコードを高速回転させて草を刈るコード式刈払機の刈払ヘッドに関する。
【背景技術】
【0002】
コード式刈払機には、一定の長さのナイロンコードを刈払ヘッドに差し込んでナイロンコードを交換するものと、所定の長さのナイロンコードが刈払ヘッドから繰り出されてナイロンコードを一定の長さに保つものとがある。前者のコード式刈払機の刈払ヘッドとしては、
図10に示すものがある。この刈払ヘッド82は、操作棹80の先端部に取付けられたギアボックス81に回転可能に取付けられている。また、刈払ヘッド82の外周部には、ナイロンコード84が導出される出口部材83が一体として設けられている。ナイロンコード84は、一端にストッパー84a(
図12参照)を有する一定の長さのナイロン製であり、刈払ヘッド82内から出口部材83に差し込まれて導出されている。この刈払ヘッド82では、図示しないモータやエンジン等の駆動源により刈払ヘッド82が矢印Aの方向に回転されることにより、ナイロンコード84が矢印Aの方向に高速回転されて草を刈ることができる。そして、ナイロンコード84が摩耗した場合、新しいナイロンコード84を刈払ヘッド82内から出口部材83に差し込んで交換する。このような刈払ヘッドとして、例えば、特許文献1に記載されたものがある。
【0003】
また、後者のコード式刈払機の刈払ヘッドとしては、
図11に示すものがある。この刈払ヘッド92は、操作棹90の先端部に取付けられたギアボックス91に回転可能に取付けられている。また、刈払ヘッド92の外周部には、ナイロンコード94が導出される出口部材93が設けられている。ナイロンコード94は、刈払ヘッド92に内蔵されたリール(図示なし)に巻回され、先端部が出口部材93から導出されている。また、刈払ヘッド92の底部には、打当部材95が下方に突設されている。この刈払ヘッド92では、図示しない駆動源により刈払ヘッド92が矢印Bの方向に回転されることにより、ナイロンコード94が矢印Bの方向に高速回転されて草を刈ることができる。そして、ナイロンコード94が摩耗した場合、打当部材95を地面に打ち当てることにより、所定の長さのナイロンコード94が出口部材93から繰り出されてナイロンコード94が一定の長さに保たれる。このような刈払ヘッドとして、例えば、特許文献2に記載されたものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−135418号公報(
図3、
図4)
【特許文献2】特開2002−291315号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上記特許文献1記載の刈払ヘッドでは、草刈作業中にナイロンコード84が草のみでなく地表の石や小径の雑木等に当たり大きな負荷を受ける。そして、
図12に示すように、ナイロンコード84は、矢印Aで示す回転方向と逆方向に屈曲する。ただし、
図12は、刈払ヘッド82を回転面に平行な面で切断した拡大断面図である。ここで、特に、出口部材83の開口部83aにおいて、ナイロンコード84は大きく屈曲するとともに集中的に負荷を受ける。こうして、ナイロンコード84は、出口部材83の開口部83aに当接する部分が他の部分より早く摩耗して、この部分で切断し易くなる。このため、ナイロンコード84を早期に交換しなければならず、その耐久性に問題を生じていた。
【0006】
また、特許文献2記載の刈払ヘッドにおいても、刈払ヘッド82と同様、
図11に示すように、ナイロンコード94が出口部材93の開口部93aに当接する部分が他の部分より早く摩耗するため、その耐久性に問題を生じていた。さらに、刈払ヘッド92においては、ナイロンコード94が出口部材93の開口部93aで切断すると、刈払ヘッド92内のナイロンコード94の受ける遠心力により、切断されたナイロンコード94の先端部が刈払ヘッド92内に入り込み易くなる。このような事態が発生すると、打当部材95を地面に打ち当てても所定の長さのナイロンコード94が出口部材93から繰り出されることがない。そのため、刈払ヘッド92を分解してリールを取り出し、ナイロンコード94をリールに巻き直した後、再度組立てなければならない。
【0007】
本発明はかかる従来の問題点に鑑みてなされたものであり、コードの耐久性を向上させることができるコード式刈払機の刈払ヘッドを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するために、請求項1に係るコード式刈払機の刈払ヘッドの特徴は、可撓性のコードを高速回転させて草を刈るコード式刈払機の刈払ヘッドにおいて、該刈払ヘッドは、操作棹の先端部に取付けられたギアボックスに回転可能に取付けられ、該コードは、該刈払ヘッドの外周部に設けられた出口部材から導出され、該出口部材は、該刈払ヘッドの回転面と垂直に設けられた支持軸の軸心回りに回動可能に設けられていることである。
【0009】
更に、前記出口部材の中央部には、前記コードが導出される導出孔が貫設され、該出口部材の該導出孔と垂直方向外側には、2つの前記支持軸が同一の軸心を有して反対方向に突設され、前記刈払ヘッドの外周部には、該出口部材が取付けられる取付孔が設けられ、該取付孔には、該支持軸を軸支可能な2つの軸穴が該刈払ヘッドの回転面と垂直に設けられていることである。
【0010】
請求項
2に係るコード式刈払機の刈払ヘッドの特徴は
、前記出口部材は、前記支持軸を含む第1部材と、前記導出孔を含み該第1部材に嵌入される第2部材とからなり、該第1部材と該第2部材とは、異なる材質からなることである。
【0011】
請求項
3に係るコード式刈払機の刈払ヘッドの特徴は、前記刈払ヘッドには、リールに巻回された前記コードが内蔵され、該コードの先端部が前記出口部材から導出されていることである。
【発明の効果】
【0012】
請求項1に係るコード式刈払機の刈払ヘッドにおいては、出口部材が刈払ヘッドの回転面と垂直に設けられた支持軸の軸心回りに回動可能に設けられている。そのため、草刈作業中にナイロンコードが地表の石や小径の雑木等に当たり、刈払ヘッドの回転方向と逆方向に回転された場合、出口部材も刈払ヘッドの回転方向と逆方向に回転する。これにより、ナイロンコードは、出口部材の開口部において大きく屈曲されることはなく、この部分で集中的に負荷を受けることもない。したがって、このコード式刈払機の刈払ヘッドによれば、コードの耐久性を向上させることができる。
【0013】
更に、出口部材の中央部にはコードが導出される導出孔が貫設され、出口部材の導出孔と垂直方向外側には2つの支持軸が同一の軸心を有して反対方向に突設されている。また、刈払ヘッドの外周部には出口部材が取付けられる取付孔が設けられ、この取付孔には支持軸を軸支可能な2つの軸穴が刈払ヘッドの回転面と垂直に設けられている。これにより、簡単な構造で、支持軸の軸心回りに回動可能な出口部材を製作することができる。
【0014】
請求項
2に係るコード式刈払機の刈払ヘッドにおいては、出口部材は、支持軸を含む第1部材と、導出孔を含み第1部材に嵌入される第2部材とからなり、第1部材と第2部材とは異なる材質からなっている。そのため、第1部材の材質として軽量の樹脂等を採用し、第2部材の材質として硬質のアルミやセラミック等を採用すれば、コードの耐久性を向上させることができるとともに、出口部材のコード出口部分の耐久性も向上でき、コスト低減、及び軽量化を実現することができる。
【0015】
請求項
3に係るコード式刈払機の刈払ヘッドにおいては、刈払ヘッドにはリールに巻回されたコードが内蔵され、コードの先端部が出口部材から導出されている。このような刈払ヘッドにおいては、コードが出口部材の開口部で切断され難い上、煩雑な分解・巻き直し・再組立の作業が減少し、作業効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図3】実施形態1の刈払ヘッドを用いたコード式刈払機の一部断面図。
【
図4】実施形態1の刈払ヘッドを用いたコード式刈払機に係り、作業時の斜視図。
【
図5】実施形態1、2の刈払ヘッドに係り、出口部材の斜視図。
【
図6】実施形態1、2の刈払ヘッドに係り、出口部材の分解斜視図。
【
図9】実施形態2の刈払ヘッドを用いたコード式刈払機に係り、作業時の斜視図。
【
図10】従来の刈払ヘッドを用いたコード式刈払機の斜視図。
【
図11】従来の刈払ヘッドを用いたコード式刈払機の斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明に係るコード式刈払機の刈払ヘッドを具体化した実施形態1及び実施形態2を図面に基づいて以下に説明する。ただし、実施形態1及び実施形態2において、
図10及び
図11と同様の構成については同じ記号を使用するものとする。まず、実施形態1の刈払ヘッドについて説明する。
図1は実施形態1の刈払ヘッド1の斜視図であり、
図2は刈払ヘッド1の分解斜視図である。
図1に示すように、刈払ヘッド1は、カバー2、ハウジング3、出口部材7、及びナイロンコード8を有している。また、カバー2とハウジング3とが組付けられることにより、出口部材7が取付けられる取付孔6が形成される。ここで、ナイロンコード8が「コード」である。
【0018】
刈払ヘッド1の構成について、
図2を用いて詳細に示す。カバー2は円盤状をなし、円周部には4個の軸穴2aが刈払ヘッド1の回転面と垂直に設けられている。ハウジング3は、薄肉の有蓋円筒状をなす本体部4と、本体部4の下端から全周に亘って外側に突出するフランジ部5とからなっている。そして、本体部4の外周部には、4個の挿入窓4aが長孔状に設けられている。また、フランジ部5には、カバー2の軸穴2aと対応した位置に4個の軸穴5aが刈払ヘッド1の回転面と垂直に設けられている。この軸穴2a、5aにより、後述する支持軸7aが軸支される。
【0019】
出口部材7は直方体をなし、ナイロンコード8が導出される導出孔7bが中央部に貫設されている。また、出口部材7の導出孔7bと垂直方向外側には、2個の支持軸7aが同一の軸心を有して反対方向に突設されている。ナイロンコード8は、紐状のコード本体8aと、コード本体8aの一端に設けられたストッパー8bとからなっている。このストッパー8bにより、刈払ヘッド1が回転した場合、ナイロンコード8が刈払ヘッド1から抜けるのを防止することができる。
【0020】
この刈払ヘッド1では、4個の出口部材7の支持軸7aが、刈払ヘッド1の回転面と垂直に設けられた軸穴2a、5aに軸支される。そのため、支持軸7aは刈払ヘッド1の回転面と垂直に取付けられ、出口部材7は支持軸7aの軸心回りに回動可能にされる。また、ナイロンコード8は、コード本体8aの先端(ストッパー8bと反対側)をハウジング3の内側から挿入窓4a及び導出孔7bに挿入して、ハウジング3に取付けられる。
【0021】
図3に示すように、この刈払ヘッド1は操作棹80の先端部に取付けられたギアボックス81に回転可能に取付けられ、コード式刈払機が完成する。このコード式刈払機では、ナイロンコード8が摩耗した場合、新しいナイロンコード8をハウジング3の内側から挿入窓4a及び導出孔7bに差し込んで交換することができる。
【0022】
図4に示すように、この刈払ヘッド1では、駆動源により刈払ヘッド1が矢印Cの方向に回転されることにより、ナイロンコード8が矢印Cの方向に高速回転されて草を刈ることができる。そして、草刈作業中にナイロンコード8が地表の石や小径の雑木等に当たり、矢印Cと逆方向に回転された場合、出口部材7も矢印Cと逆方向に回転する。
【0023】
また、この刈払ヘッド1では、出口部材7の代わりに、
図5に示す出口部材10を採用することもできる。この出口部材10は、支持軸11a、11bを含む第1部材11と、導出孔12bを含み第1部材11に嵌入される第2部材12とからなっている。
図6に示すように、第1部材11は、樹脂製の直方体をなし、第2部材12が嵌入される嵌入孔11cが中央部に貫設されている。また、第1部材11の嵌入孔11cと垂直方向外側には、2個の支持軸11a、11bが同一の軸心を有して反対方向に突設されている。第2部材12は、アルミ製の直方体をなす本体部12aと、本体部12aから一体として外側に突設された鍔部12cとからなり、本体部12aにはナイロンコード8が導出される導出孔12bが貫設されている。この第2部材12の本体部12aが第1部材11の嵌入孔11cに嵌入されて、
図5に示す出口部材10が完成する。なお、第1部材11と第2部材12とを組付け易くするため、第1部材11及び第2部材12の上部からスリットが切り込まれている。
【0024】
実施形態1の刈払ヘッド1では、出口部材7が刈払ヘッド1の回転面と垂直に設けられた支持軸7aの軸心回りに回動可能に設けられている。そのため、草刈作業中にナイロンコード8が地表の石や小径の雑木等に当たり、刈払ヘッド1の回転方向と逆方向に回転された場合、出口部材7も刈払ヘッド1の回転方向と逆方向に回転する。これにより、ナイロンコード8は、出口部材7の開口部において大きく屈曲されることはなく、この部分で集中的に負荷を受けることもない。したがって、実施形態1の刈払ヘッド1によれば、ナイロンコード8の耐久性を向上させることができる。
【0025】
また、この刈払ヘッド1では、出口部材7の中央部にはナイロンコード8が導出される導出孔7bが貫設され、出口部材7の導出孔7bと垂直方向外側には2つの支持軸7aが同一の軸心を有して反対方向に突設されている。また、刈払ヘッド1の外周部には出口部材7が取付けられる取付孔6が設けられ、この取付孔6を構成するカバー2及びハウジング3には、支持軸7aを軸支可能な2つの軸穴2a、5aが刈払ヘッド1の回転面と垂直に設けられている。これにより、簡単な構造で、支持軸7aの軸心回りに回動可能な出口部材7を製作することができる。
【0026】
さらに、この刈払ヘッド1では、出口部材7の代わりに出口部材10を採用することもできる。出口部材10は、支持軸11a、11bを含む第1部材11と、導出孔12bを含み第1部材11に嵌入される第2部材12とからなっている。そのため、第1部材11の材質として軽量の樹脂等を採用し、第2部材12の材質として硬質のアルミやセラミック等を採用すれば、ナイロンコード8の耐久性を向上させることができるとともに、出口部材のコード出口部分の耐久性も向上でき、コスト低減、及び軽量化を実現することができる。
【0027】
次に、実施形態2の刈払ヘッドについて説明する。
図7は実施形態2の刈払ヘッド20の斜視図であり、
図8は刈払ヘッド20の分解斜視図である。
図7に示すように、刈払ヘッド20は、ハウジング21、カバー28、出口部材27、及び出口部材27から導出されるナイロンコード26を有している。また、カバー28の底部からは、打当部材25aが下方に突出されている。ここで、ナイロンコード26が「コード」である。
【0028】
刈払ヘッド20の構成について、
図8を用いて詳細に示す。ハウジング21は、薄肉の有蓋円筒状をなし、蓋部22と、蓋部22と一体成形された円筒部23とから構成されている。円筒部23の2箇所には、出口部材27が取付けられる取付孔23aが設けられ、取付孔23aの上部には、軸穴23bが刈払ヘッド20の回転面と垂直に凹設されている。また、カバー28は略円盤状をなし、ハウジング21の軸穴22bと対応した位置に、2個の軸穴28aが刈払ヘッド20の回転面と垂直に設けられている。この軸穴23b、28aにより、後述する支持軸27aが軸支される。
【0029】
ハウジング21内には、ナット24a、スプリング24b、打当部材25aを有するリール25、及びナイロンコード26が収納されている。ナット24aはハウジング21をギアボックス91(
図9参照)に取付けるものであり、スプリング24bはリール25及びカバー28をハウジング21と離反する方向に押圧するものである。また、リール25の外周面にはナイロンコード26が巻回され、ハウジング21及びカバー28に取付けられる2つの出口部材27からナイロンコード26の先端が導出される。
【0030】
出口部材27は直方体をなし、ナイロンコード26が導出される導出孔27bが中央部に貫設されている。また、出口部材27の導出孔27bと垂直方向外側には、2個の支持軸27aが同一の軸心を有して反対方向に突設されている。この刈払ヘッド20では、2個の出口部材27の支持軸27aが、刈払ヘッド20の回転面と垂直に設けられた軸穴23b、28aに軸支される。そのため、支持軸27aは刈払ヘッド20の回転面と垂直に取付けられ、出口部材27は支持軸27aの軸心回りに回動可能にされる。
【0031】
図9に示すように、この刈払ヘッド20は操作棹90の先端部に取付けられたギアボックス91に回転可能に取付けられ、コード式刈払機が完成する。このコード式刈払機では、ナイロンコード26が摩耗した場合、打当部材25aを地面に打ち当てることにより、所定の長さのナイロンコード26が出口部材27から繰り出されてナイロンコード26が一定の長さに保たれる。また、この刈払ヘッド20では、駆動源により刈払ヘッド20が矢印Dの方向に回転されることにより、ナイロンコード26が矢印Dの方向に高速回転されて草を刈ることができる。そして、草刈作業中にナイロンコード26が地表の石や小径の雑木等に当たり、矢印Dと逆方向に回転された場合、出口部材27も矢印Dと逆方向に回転する。さらに、この刈払ヘッド20では、実施形態1の場合と同様、出口部材27の代わりに、
図5及び
図6に示す出口部材10を採用することもできる。
【0032】
実施形態2の刈払ヘッド20では、出口部材27が刈払ヘッド20の回転面と垂直に設けられた支持軸27aの軸心回りに回動可能に設けられている。そのため、草刈作業中にナイロンコード26が地表の石や小径の雑木等に当たり、刈払ヘッド20の回転方向と逆方向に回転された場合、出口部材27も刈払ヘッド20の回転方向と逆方向に回転する。これにより、ナイロンコード26は、出口部材27の開口部において大きく屈曲されることはなく、この部分で集中的に負荷を受けることもない。したがって、実施形態2の刈払ヘッド20によれば、ナイロンコード26の耐久性を向上させることができる。
【0033】
また、この刈払ヘッド20では、出口部材27の中央部にはナイロンコード26が導出される導出孔27bが貫設され、出口部材27の導出孔27bと垂直方向外側には2つの支持軸27aが同一の軸心を有して反対方向に突設されている。また、刈払ヘッド20の外周部には出口部材27が取付けられる取付孔23aが設けられ、ハウジング21及びカバー28には、支持軸27aを軸支可能な2つの軸穴23b、28aが刈払ヘッド20の回転面と垂直に設けられている。これにより、簡単な構造で、支持軸27aの軸心回りに回動可能な出口部材27を製作することができる。
【0034】
さらに、この刈払ヘッド20では、実施形態1と同様、出口部材27の代わりに出口部材10を採用することもできる。出口部材10を採用した場合の効果は、実施形態1と同様である。
【0035】
以上、本発明のコード式刈払機の刈払ヘッドを実施形態1及び実施形態2に即して説明したが、本発明はこれらに制限されるものではなく、本発明の技術的思想に反しない限り、適宜変更して適用できることはいうまでもない。例えば、実施形態1及び実施形態2においては、軸穴2a、23b、28aを刈払ヘッド1、20側に設け、支持軸7a、11a、11b、27aを出口部材7、10、27側に設けたが、軸穴を出口部材側に設け、支持軸を刈払ヘッド側に設けてもよい。
【符号の説明】
【0036】
1,20…刈払ヘッド、2a,5a,23b,28a…軸穴、6,23a…取付孔、7,10,27…出口部材、7a,11a,11b,27a…支持軸、7b、12b、27b…導出孔、8,26…コード(ナイロンコード)、11…第1部材、12…第2部材、25…リール、80,90…操作棹、81,91…ギアボックス。