(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
火力指令用操作部を正方向および逆方向に手動操作することによりコンロバーナの火力の増大および減少を指令する火力増加信号および火力減少信号を出力する信号出力部と、
前記信号出力部から出力された信号に基づいて火力調節手段を駆動し、前記コンロバーナの火力を予め設定された複数段階の火力のうちのいずれかの火力に調節する、手動操作火力制御を実行する制御手段と
を備えたガスコンロにおいて、
前記複数段階の火力のそれぞれに対応して、所定の異なる音(以下、「火力識別音」という)であって、所定の音階をなすような火力識別音が割り当てられ、前記制御手段が前記火力調節手段を駆動して前記コンロバーナの火力を前記複数段階の火力のうちの一の火力から、該火力より一段大きい火力または一段小さい火力に変更する火力調節を行ったときに、前記制御手段が、変更された後の火力(以下、「変更後火力」という)に対応して割り当てられた前記火力識別音によって報知を行うように構成されており、
現在火力報知指令入力部を備え、この現在火力報知指令入力部が操作されたときに、前記制御手段は、前記現在火力報知指令入力部の操作時点における前記コンロバーナの火力に対応して割り当てられた前記火力識別音を報知するように構成されており、かつ、
予め定められた特定の手順によって前記火力指令用操作部が操作されたときに、前記現在火力報知指令入力部が操作されたものとするように構成されていること
を特徴とするガスコンロ。
前記火力指令用操作部を前記正方向に手動操作した後の所定時間以内に前記火力指令用操作部を前記逆方向に手動操作したとき、若しくは前記火力指令用操作部を前記逆方向に手動操作した後の所定時間以内に前記火力指令用操作部を前記正方向に手動操作したときには、前記制御手段が前記手動操作火力制御を実行することなく、前記現在火力報知指令入力部が操作されたものとするように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のガスコンロ。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態を示して、その特徴とするところをさらに詳しく説明する。
【0016】
[実施形態]
(1)ガスコンロ(加熱調理器)の基本的な構成
図1〜3は本発明の実施形態にかかるガスコンロ(グリル付きガスこんろ)の構成を示す図である。
【0017】
このグリル付きガスコンロは、
図1に示すように、コンロバーナ1(標準バーナ1a、高火力バーナ1b、および小バーナ1cの3つのバーナ)を備えており、トッププレートの上部に、標準バーナ1a、高火力バーナ1b、および小バーナ1cに対する鍋などの被加熱物(調理物)を受け止め、支持するための五徳51が載置されている。
【0018】
そして、標準バーナ1aには、被加熱物(例えば、調理容器である鍋の底)に接触してその温度を検出するためのサーミスタからなる温度センサ(鍋底温度センサ)9が、その中央を貫通するように配設されている。
なお、この温度センサ9を備えた標準バーナ1aにより、炊飯、湯沸かし、揚げものなどの温調調理を行うことができる。
【0019】
また、グリル部4は、前面部が開口した箱状に形成されたグリル庫内に、魚などの被調理物を載置するための載置部として機能する焼き網を設けて構成されている。また、グリル庫内には、1つの上側バーナ2a(
図3参照)と2つの下側バーナ2b,2c(
図3参照)が配設されている。
【0020】
さらに、ガスコンロの前側面には、上述のコンロバーナ1とグリルバーナの点火および消火、火力調節と各種の設定とを指令する手動操作部34(
図1参照)が設けられている。
【0021】
また、各種の制御を実行するように構成された制御部(制御手段)(
図3参照)を備えている。制御部は、手動操作部34(
図1)にて指令された指令情報に基づいて、コンロバーナ1(1a,1b,1c)およびグリルバーナ(2a,2b,2c)の燃焼状態などを制御するように構成されている。
また、ガスコンロ前側面には、自動復帰型の押し操作式の電源スイッチ24が設けられている。
【0022】
上記手動操作部34は、コンロバーナ1(標準バーナ1a、高火力バーナ1b、小バーナ1c)の夫々に対して各別に点火・消火や火力調節を指令するための3つの加熱状態調節部21(標準バーナ操作部21a、高火力バーナ操作部21b、小バーナ操作部21c)、標準バーナ1aの温調機能(湯沸かし、揚げ物、炊飯)とタイマ機能についての操作および表示を行う標準バーナ1a用の付加機能操作・表示部32、グリルバーナ(上側バーナ2aと2つの下側バーナ2b,2c)の火力調節などを行うグリルバーナ操作部22、グリルバーナの作動状態の切り換えを指令するグリル用の付加機能操作・表示部33などを備えている。
【0023】
なお、器具本体10の前面右上に配置された電源スイッチ24をONにして電源ランプ25が点灯した後に、標準バーナ操作部21a、高火力バーナ操作部21b、および小バーナ操作部21cを押し込み操作することにより、標準バーナ1a、高火力バーナ1b、および小バーナ1cが点火するとともに、各バーナ操作部(加熱状態調節部)21a,21b,21cが内部から飛び出して、火力調節を行うことができるように構成されている(
図2(b)参照)。
【0024】
この実施形態にかかるガスコンロにおいては、加熱状態調節部21(標準バーナ操作部21a、高火力バーナ操作部21b、小バーナ操作部21c)が本発明における火力指令用操作部として機能するように構成されている。
【0025】
なお、各バーナ1a,1b,1cに点火した場合には、燃焼表示ランプ23(
図2)が点灯して、点火を確認することができるように構成されている。
また、各バーナ操作部21a,21b,21cを再度押し込むことにより、各バーナ1a,1b,1cの消火動作が実行されるとともに、各バーナ操作部21a,21b,21cが器具本体10の内部に収納されるように構成されている。(
図2(a)参照。)
【0026】
なお、各バーナ1a,1b,1cの消火動作が終わった場合には、燃焼表示ランプ23が消灯して、消火を確認することができるように構成されている。
また、グリルバーナ操作部22についても、各バーナ操作部21a,21b,21cと同様に構成されている。
なお、このような操作部の構成は周知であることから、ここでは詳細な説明を省略する。
【0027】
また、
図1に示すように、器具本体10の前面の左側下部には、いわゆるカンガルーポケット機構により、使用時には手前、下側に回動して操作および表示が可能な操作・表示位置に移行でき、使用しないときには、器具本体10の内部に保持できるように構成された、標準バーナ1aや高火力バーナ1bなどについての追加機能操作をするための付加機能操作・表示部32が設けられている。ただし、
図1では、付加機能操作・表示部32がカンガルーポケット機構により収容された状態を示している。
【0028】
なお、この実施形態のガスコンロでは、付加機能操作・表示部32により、例えば、標準バーナ1aの温調機能(湯沸し、揚げ物、炊飯)とタイマ機能についての操作および表示を行うことができるように構成されている。
【0029】
さらに、
図1に示すように、器具本体10の前面の右側下部には、使用しないときには器具本体10の内部に収納され、使用時には操作・表示位置に移行できるように構成された、グリルバーナのオート調理機能(メニュー、焼き加減)とタイマ機能についての操作および表示を行うグリル用の付加機能操作・表示部33が配設されている。
【0030】
なお、グリル用の付加機能操作・表示部33は、上述の標準バーナ1a用の付加機能操作・表示部32と同様に、いわゆるカンガルーポケット機構により、使用時には前・下側に回動して操作および表示が可能な操作・表示位置に移行でき、使用しない時には器具本体10の内部に保持できるように構成されている。
なお、このようないわゆるカンガルーポケット機構は周知であるので詳細な説明は省略する。
【0031】
また、
図3に示すように、標準バーナ1a、高火力バーナ1b、小バーナ1cの夫々には、点火作動を実行する点火装置としての点火プラグ7および着火状態を検出するための熱電対8が設けられ、グリルバーナにおけるバーナ(上側バーナ2a、下側バーナ2b,2c)の夫々にも、点火作動を実行する点火装置としての点火プラグ7および着火状態を検出するための熱電対8が設けられている。
【0032】
コンロバーナ1およびグリルバーナへのガス供給に関する構成は以下のとおりである。
元ガス供給路(主ガス配管)11に元ガス電磁弁12が設けられ、この元ガス供給路11から、標準バーナ用分岐路13a、高火力バーナ用分岐路13b、小バーナ用分岐路13c、グリルバーナ用分岐路13dに分岐されている。
【0033】
これらの各分岐路の夫々には、ガス量を調節して各バーナの加熱量を調節する流量制御弁(ステッピングモータにより駆動されるガス量調節弁)3と、その開度位置を検出する位置センサ19が設けられている。なお、この実施形態にかかるガスコンロでは、前記流量制御弁3が本発明における火力調節手段として機能するように構成されている。
【0034】
加熱状態調節部21(標準バーナ操作部21a、高火力バーナ操作部21b、小バーナ操作部21c)(
図1,2)が器具本体10の前面から突出した燃焼状態で、加熱状態調節部21(21a,21b,21c)を指で摘んで回動操作するとこれがロータリーエンコーダ(図示せず)により検出され、制御部に入力される。
【0035】
制御部は、ロータリーエンコーダからの信号に応じ、ステッピングモータを駆動することによりコンロ部のガス量を制御する。
なお、炊飯モード、湯わかしモードなどの温調制御を行うときは、加熱状態調節部21(21a,21b,21c)の回動操作位置によらず、制御に適した値となるようにコンロ部のガス量が制御される。
【0036】
また、火力調節手段である流量制御弁3(
図3)は、調節流量を零にする遮蔽状態にも切り換え可能に構成されている。
なお、この実施形態のガスコンロでは、上記のようにステッピングモータにより駆動される流量制御弁(ガス量調節弁)3が設けられているが、機械式にガス量制御される場合も、機械式の手動ガス量調節弁と直列にガス量制限のためのガス電磁弁を装備することにより、各モード処理の実行が可能である。
ただし、機械式の手動ガス量調節弁を用いる場合は、各モード実行の前に、使用者が手動調節弁を最大ガス量位置に調節しておくことにより確実な制御が実行される。
【0037】
なお、本実施形態のようにステッピングモータにより駆動されるガス量調節弁が設けられている場合は、各モード実行時のガス量調節位置に関わらず、制御部は、最小から最大の範囲で任意のガス量に制御することが可能であることから、各モード実行の前の使用者による最大ガス量位置への調節の必要はない。
【0038】
このガスコンロではタイマ調理が実行可能であり、標準バーナ1a用の付加機能操作・表示部32の、タイマ設定部(図示せず)を操作して、タイマ調理用残時間を設定して標準バーナ1aによる加熱を開始すると、標準バーナ1aによるタイマ調理が実行される。
【0039】
タイマ調理の実行中は、タイマ調理用残時間が時間の経過とともに減少して更新されるとともに、タイマ表示部(図示せず)に表示される。
そして、更新されたタイマ調理用残時間がゼロになった時点で標準バーナ1aによる加熱を停止してタイマ調理を終了する、いわゆる減算式タイマによるタイマ調理機能を備えている。
【0040】
(2)火力調節を行った場合の火力識別音による報知(本発明の特徴的な構成)
上述のように、この実施形態にかかるガスコンロは、
図2(a)に示すように、本発明において火力指令用操作部として機能する各バーナ操作部21(例えば、標準バーナ操作部21a、高火力バーナ操作部21b、および小バーナ操作部21c(
図1))が器具本体10(
図1)の前側面内部に収納された状態にあるときに、バーナ操作部21を押し込み操作することにより、バーナ1(例えば、標準バーナ1a、高火力バーナ1b、および小バーナ1c(
図1,3))が点火するとともに、
図2(b)に示すようにバーナ操作部21(例えば、標準バーナ操作部21a、高火力バーナ操作部21b、および小バーナ操作部21c(
図1))が器具本体10の前側面内部から飛び出して、火力調節を行うことができるように構成されている。
【0041】
すなわち、このガスコンロは、バーナ操作部(火力指令用操作部)21(例えば、標準バーナ操作部21a、高火力バーナ操作部21b、および小バーナ操作部21c(
図1))を正方向および逆方向に手動操作した場合、信号出力部である制御部(制御手段)(
図3)が、コンロバーナ1(例えば、標準バーナ1a、高火力バーナ1b、および小バーナ1c(
図1,3))の火力の増大および減少を指令する火力増加信号および火力減少信号を出力するとともに、信号出力部(制御部)(
図3)から出力された信号に基づいて火力調節手段(流量制御弁3)が駆動され、コンロバーナ(例えば、標準バーナ1a、高火力バーナ1b、および小バーナ1c(
図1))の火力を予め設定された複数段階(この実施形態では標準バーナ1aおよび高火力バーナ1bでは5段階、小バーナ1cでは3段階)の火力のうちのいずれかの火力に調節することができるように構成されている。
【0042】
さらに詳しく説明すると、このガスコンロにおいては、コンロバーナ1(例えば、標準バーナ1a、高火力バーナ1b、および小バーナ1c(
図1,3))に点火した場合には、燃焼表示ランプ23が点灯して、点火を確認することができるように構成されており、また、燃焼表示ランプ23は、コンロバーナ1(例えば、標準バーナ1a、高火力バーナ1b、および小バーナ1c(
図1,3))の火力を表示する、本発明における「火力表示部」として機能するように構成されている。
【0043】
つまり、例えば、標準バーナ1a(
図1,3)は火力が、小さい火力から大きい火力に向かって、火力1、火力2、火力3、火力4、火力5の順に5段階に調節可能であり、標準バーナ操作部21(21a)の周囲に配置されている5個の燃焼表示ランプ23の内の、そのときの火力に対応するいずれか1個の燃焼表示ランプ23が点灯して、標準バーナ1aの火力が表示されることになる。
【0044】
加えて、上記5段階の火力(すなわち、火力1、火力2、火力3、火力4、火力5)の夫々に対応して、火力識別音として、ハ長調の音階となる音(火力1:ド、火力2:レ、火力3:ミ、火力4:ファ、火力5:ソ)が割り当てられており、制御部(制御手段)(
図3)が火力調節手段である流量制御弁3を駆動して標準バーナ1aの火力を5段階の火力のうちの一の火力から、該火力より一段大きい火力または一段小さい火力(変更後の火力)に変更する火力調節を行ったときに、制御手段は、上記変更された後の火力(変更後火力)に対応して割り当てられた火力識別音によって報知を行う。なお、
図2(c)は標準バーナ1(1a)(
図1)において火力5に対応する燃焼表示ランプ23が点灯している状態を示しており、このときには、ハ長調のソの音が
図3に示すブザーから発せられることになる。
【0045】
このように構成することで、使用者が手動操作部(本発明における手動指令操作部)34の操作によって標準バーナ1aの火力の変更を行ったときに、変更後の火力を目視によらず音(火力識別音)により簡潔に確認することができるガスコンロを提供することが可能になる。
【0046】
詳しく説明すると、使用者は、火力の変更を行った後に発せられるドレミファソのいずれか一つの音によって、変更された後の火力(変更後火力)が火力1、火力2、火力3、火力4、火力5のいずれであるかを知ることが可能になり、例えば、言葉により「火力1」、「火力2」、「火力3」、「火力4」、「火力5」などと報知される場合に比べて、感覚的に直感的に、すなわち、言葉での報知に比べて、短時間のうちに、変更された後の火力(変更後火力)を認識することができる。
【0047】
また、高火力バーナ1b(
図1,3)は、火力が、小さい火力から大きい火力に向かって火力1´、火力2´、火力3´、火力4´、火力5´の順に5段階に調節可能であり、高火力バーナ1b用の操作部21(21b)の周囲に配置されている5個の燃焼表示ランプ23の内のそのときの火力に対応するいずれか1個の燃焼表示ランプ23が点灯して、高火力バーナ1bの火力が表示される。
【0048】
加えて、上記5段階の火力、火力1´、火力2´、火力3´、火力4´、火力5´の夫々に対応してハ長調の音階となる音(火力1´:ド、火力2´:レ、火力3´:ミ、火力4´:ファ、火力5´:ソ)が割り当てられており、制御部(制御手段)が火力調節手段である流量制御弁3を駆動して高火力バーナ1bの火力を5段階の火力のうちの一の火力から、該火力より一段大きい火力または一段小さい火力(変更後火力)に変更する火力調節を行ったときに、制御手段は、上記変更された後の火力(変更後火力)に対応して割り当てられた音(火力識別音)によって報知を行う。
【0049】
また、小バーナ1c(
図1,3)は火力が、小さい火力から大きい火力に向かって火力1´´、火力2´´、火力3´´の順に3段階に調節可能であり、小バーナ1c用の操作部21(21c)の周囲に配置されている3個の燃焼表示ランプ23の内のそのときの火力に対応するいずれか1個の燃焼表示ランプ23が点灯して、小バーナ1cの火力が表示される。
【0050】
加えて、上記3段階の火力、火力1´´、火力2´´、火力3´´の夫々に対応してハ長調の音階となる音(火力1´´:ド、火力2´´:レ、火力3´´:ミ)が割り当てられており、制御部(制御手段)(
図3)が火力調節手段である流量制御弁3を駆動して小バーナ1cの火力を3段階の火力のうちの一の火力から、該火力より一段大きい火力または一段小さい火力に変更する火力調節を行ったとき、制御手段は、上記変更された後の火力(変更後火力)に対応して割り当てられた音(火力識別音)によって報知を行う。
【0051】
なお、制御部(制御手段)は、コンロバーナ1の火力を一の火力から、該火力より一段大きい火力または一段小さい火力に変更した後、所定の報知時間(例えば1秒)経過した後に、報知を停止するように構成されている。
【0052】
また、各バーナ操作部21a,21b,21cを正方向に回転させる操作をした後、所定の確認用時間が経過するまでに逆方向に回転させる操作をした場合、もしくは、各バーナ操作部21a,21b,21cを逆方向に回転させる操作をした後、所定の確認用時間が経過するまでに正方向に回転させる操作をした場合には、制御部(制御手段)は火力調節手段である流量制御弁3を駆動せず、そのときの火力に割り当てられた音(火力識別音)による報知だけを行うように構成されている。
【0053】
すなわち、(a)正方向に回転させる操作をした後に、所定の確認用時間以内に逆方向に回転させる操作をする、または、(b)逆方向に回転させる操作をした後に、所定の確認用時間以内に正方向に回転させる操作をする、という特定の手順によって標準バーナ操作部21aが操作されたときには、そのときの標準バーナ1aの火力に割り当てられている音(正方向または逆方向に回転させる動作をする前の、元の火力に割り当てられた音)による報知を行い、同様の特定の手順によって高火力バーナ操作部21bが操作されたときには、そのときの高火力バーナ1bの火力に割り当てられている音(正方向または逆方向に回転させる動作をする前の、元の火力に割り当てられた音)による報知を行い、同様の特定の手順によって小バーナ操作部21cが操作されたときには、そのときの小火力バーナ1cの火力に割り当てられている音(正方向または逆方向に回転させる動作をする前の、元の火力に割り当てられた音)による報知を行うように構成されており、各バーナ操作部21a,21b,21cが、その操作時点における各バーナ1a、1b、1cの火力に対応して割り当てられた音(火力識別音)を報知する、現在火力報知指令入力部を兼用するように構成されている。
【0054】
なお、バーナ操作部21(21a,21b,21c)を回転させる操作をした後、所定の確認用時間が経過するまでに逆方向に回転させる操作をしたときに、元の火力に割り当てられた音(火力識別音)による報知を行うように構成されている場合において、例えば、バーナ操作部21を所定の方向に回転させて火力調節を行った場合に、所定時間(上記の例では1秒)が経過するまでは、変更後火力に割り当てられた音(火力識別音)による報知は行われず、上記一秒間が経過するまでバーナ操作部21を逆方向に回転させる操作が行われないことが確認された後、変更後火力に割り当てられた音(火力識別音)による報知が行われることになる。
【0055】
[変形例1]
上記実施形態では、5段階の火力または3段階の火力に対応する火力識別音が、ハ長調の音階となるように構成されているが、複数種類の音階(例えば、ト長調、イ短調など)から所望の音階を選択することができるような手段を備えた構成とすることも可能である。
【0056】
[変形例2]
上記実施形態では、コンロバーナの火力の段階を5段階、または、3段階として、火力の調節を可能にしているが、コンロバーナの火力を5段階、3段階以外の複数段階の火力調節を行うように構成することも可能である。
【0057】
[変形例3]
上記実施形態では、複数段階の一の火力に対して、ドレミファソのように連続した音階を構成する音のうちの一つの音を割り当てるように構成しているが、複数段階の一の火力に対して、ドレミファソのように連続した音階を構成する音のうちの一つの音を割り当てるのではなく、複数段階の一の火力に対して、ドミソドソのように分散和音のうちの一つの音を割り当てるように構成することも可能である。
【0058】
[変形例4]
上記実施形態では、コンロバーナの火力を一の火力から、該火力より一段大きい火力または一段小さい火力(変更後の火力)に変更する火力調節を行った後、所定の報知時間(例えば1秒)経過した後に、報知を停止するように構成しているが、コンロバーナの火力を一の火力から所定の火力に変更した後、報知を間歇的に繰り返すように構成し、コンロバーナの火力を一の火力から、該火力より一段大きい火力または一段小さい火力(変更後の火力)に変更する火力調節を行った後、所定の報知時間経過した後も、報知を継続するように構成することも可能である。
【0059】
本発明は、さらにその他の点においても上記実施形態や変形例に限定されるものではなく、発明の範囲内において、種々の応用、変形を加えることが可能である。