【文献】
Multicast operation for M2M applications,IEEE C802.16p-11/0076,IEEE 802.16's Machine-to-Machine(M2M) Task Group,2011年 5月 6日
【文献】
M2M multicast assignment in IEEE P802.16 Rev3,IEEE C802.16p-11/0219,IEEE 802.16's Machine-to-Machine(M2M) Task Group,2011年 9月 9日
【文献】
Clarifications to Multicast Procedure and Uplink Report(Idle Mode),IEEE C802.16p-11/0137,IEEE 802.16's Machine-to-Machine(M2M) Task Group,2011年 7月10日
【文献】
Mulicast operation for M2M application in 802.16-2009,IEEE 802.16p-11/0113r2,IEEE 802.16's Machine-to-Machine(M2M) Task Group,2011年 5月18日
【文献】
Multicast MAP IE modification to support multicasting for M2M,IEEE C80216p-11/0056r1,IEEE 802.16's Machine-to-Machine(M2M) Task Group,2011年 5月12日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の好適な実施形態を、添付の図面を参照して詳細に説明する。添付の図面と共に以下に開示される詳細な説明は、本発明の例示的な実施形態を説明するためのもので、本発明が実施され得る唯一の実施形態を示すためのものではない。以下の詳細な説明は、本発明の完全な理解を提供するために具体的な細部事項を含む。しかし、このような具体的な細部事項なしにも本発明の実施が可能であるということが当業者には理解される。例えば、以下の詳細な説明は、移動通信システムがIEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.16システム、3GPP(3rd Generation Partnership Project)である場合を取り上げて具体的に説明するが、IEEE 802.16システム、3GPP特有の事項以外は、他の任意の無線通信システムにも適用可能である。
【0020】
場合によっては、本発明の概念が曖昧になることを避けるために、公知の構造及び装置が省略されたり、各構造及び装置の核心機能を中心にしたブロック図の形式で図示されたりすることもある。また、本明細書全体を通じて同一の構成要素には同一の図面符号を付して説明する。
【0021】
なお、以下の説明において、端末は、UE(User Equipment)、MS(Mobile Station)、AMS(Advanced Mobile Station)などの、移動又は固定型のユーザー端機器を総称し、また、基地局は、Node B、eNode B、BS(Base Station)、AP(Access Point)などの、端末と通信するネットワーク端の任意のノードを総称するものとする。
【0022】
移動通信システムにおいて、端末は、基地局から下りリンク(Downlink)で情報を受信し、基地局に上りリンク(Uplink)で情報を伝送することができる。端末が伝送又は受信する情報にはデータ及び種々の制御情報があり、端末が伝送又は受信する情報の種類用途に応じて様々な物理チャネルが存在する。
【0023】
以下の技術は、CDMA(Code Division Multiple Access)、FDMA(Frequency Division Multiple Access)、TDMA(Time Division Multiple Access)、OFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)、SC−FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access)などのような様々な無線通信システムに利用可能である。CDMAは、UTRA(Universal Terrestrial Radio Access)やCDMA2000のような無線技術(radio technology)とすることができる。TDMAは、GSM(登録商標)(Global System for Mobile communications)/GPRS(General Packet Radio Service)/EDGE(Enhanced Data Rates for GSM(登録商標) Evolution)のような無線技術とすることができる。OFDMAは、IEEE 802.11(Wi−Fi)、IEEE 802.16(WiMAX)、IEEE 802−20、E−UTRA(Evolved UTRA)などのような無線技術とすることができる。UTRAは、UMTS(Universal Mobile Telecommunications System)の一部である。3GPP(3rd Generation Partnership Project) LTE(Long Term Evolution)は、E−UTRAを用いるE−UMTS(Evolved UMTS)の一部であり、下りリンクでOFDMAを採用し、上りリンクでSC−FDMAを採用する。LTE−A(Advanced)は、3GPP LTEの進展したバージョンである。
【0024】
以下、M2M通信は、基地局を介した、端末同士、又は人間の介入なく基地局と端末間で行う通信形態を意味する。したがって、M2M機器(Device)は、上記のようなM2M機器の通信の支援が可能な端末を意味する。M2Mサービスのための接続サービスネットワークは、M2M ASN(M2M Access Service Network)と定義し、M2M機器と通信するネットワークエンティティをM2Mサーバーという。M2Mサーバーは、M2Mアプリケーションを行い、一つ以上のM2M機器のためのM2M特定サービスを提供する。M2Mフィーチャ(feature)は、M2Mアプリケーションの特徴であり、アプリケーションを提供するのに一つ以上の特徴が必要な場合がある。M2M機器グループは、共通の一つ以上の特徴を共有するM2M機器のグループを意味する。
【0025】
M2M方式で通信する機器(M2M機器、M2M通信機器、MTC(Machine Type Communication)機器などのように様々に呼ばれてもよい。)は、それらの機器アプリケーションタイプ(Machine Application Type)が増加するに伴い、一定のネットワークにおいてその数が次第に増加していくだろう。議論されている機器アプリケーションタイプには、(1)保安(security)、(2)治安(public safety)、(3)トラッキング及びトレーシング(tracking and tracing)、(4)支払い(payment)、(5)健康管理(healthcare)、(6)遠隔維持及び制御(remote maintenance and control)、(7)検針(metering)、(8)消費者装置(consumer device)、(9)販売管理システム(POS、Point Of Sales)と保安関連応用市場における物流管理(Fleet Management)、(10)自動販売機(Vending Machine)の機器間通信、(11)機械及び設備の遠隔モニタリング、建設機械設備上の作動時間測定及び熱や電気使用量を自動測定する知能検針(Smart Meter)、(12)監視カメラの監視ビデオ(Surveillance Video)通信などがあるが、これらに限定されるものではなく、その他様々な機器アプリケーションタイプが議論されている。
【0026】
M2M機器の他の特性として、低い移動性或いは無移動性がある。移動性が非常に低い、或いは移動性がないということは、M2M機器は長時間に固定的(stationary)であるという意味である。M2M通信システムは、保安接続及び監視(secured access and surveillance)、治安(public safety)、支払い(payment)、遠隔維持及び制御(remote maintenance and control)、検針(metering)などのような、固定した位置を持つ特定M2Mアプリケーションのための移動性−関連動作を、単純化又は最適化できる。
【0027】
以下では、M2M通信が無線通信システム(例えば、IEEE 802.16e/m)に適用される場合を取り上げて本発明の実施例を説明する。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明の実施例は、3GPP LTEシステムなどの他の無線通信システムにも同様の方式で適用可能である。。
【0028】
図1は、本発明の一実施の形態に係るM2M機器及び基地局の装置構成を概略的に説明するための図である。
【0029】
図1で、M2M機器100(或いは、M2M通信機器と呼ぶこともできるが、以下では、M2M機器と呼ぶ)及び基地局150は、それぞれ、RFユニット110,160、プロセッサ120,170、及び選択的にメモリー130,180を備えることができる。そして、各RFユニット110,160は、送信器111,161及び受信器112,162を備えることができる。M2M機器100では、送信器111及び受信器112は、基地局150及び他のM2M機器と信号を送信及び受信するように構成され、プロセッサ120は、送信器111及び受信器112と機能的に接続され、送信器111及び受信器112が他の機器と信号を送受信する過程を制御するように構成されるとよい。また、プロセッサ120は、伝送する信号に対する各種処理を行ったのち送信器111に伝送し、且つ受信器112が受信した信号に対する処理を行うことができる。必要な場合、プロセッサ120は、交換したメッセージに含まれた情報をメモリー130に保存してもよい。このような構造により、M2M機器100は、以下に説明する種々の実施の形態の方法を実行することができる。
【0030】
一方、
図1には示していないが、M2M機器100は、その機器アプリケーションタイプによって種々の追加構成を備えてもよい。M2M機器100が知能型計量のためのものであれば、M2M機器100は、電力測定などのための追加的な構成を備えることができ、このような電力測定動作は、
図1におけるプロセッサ120により制御されてもよく、別個に構成されたプロセッサ(図示せず)により制御されてもよい。
【0031】
図1は、M2M機器100と基地局150との間に通信が行われる場合を例示しているが、本発明に係るM2M通信方法はM2M機器間に行われてもよく、この場合、それぞれの機器は、同図における各装置構成と同じ形態により、以下に説明する種々の実施形態に係る方法を実行することができる。
【0032】
基地局150の送信器161及び受信器162は、他の基地局、M2Mサーバー、M2M機器と信号を送信及び受信するように構成され、プロセッサ170は、送信器161及び受信器162と機能的に接続され、送信器161及び受信器162が他の機器と信号を送受信する過程を制御するように構成されるとよい。また、プロセッサ170は、伝送する信号に対する各種処理を行ったのち送信器161に伝送し、且つ受信器162が受信した信号に対する処理を行うことができる。必要な場合、プロセッサ170は、交換したメッセージに含まれた情報をメモリー130に保存してもよい。このような構造により、基地局150は、以下に説明する種々の実施の形態の方法を実行することができる。
【0033】
M2M機器110及び基地局150のそれぞれのプロセッサ120,170は、それぞれ、M2M機器110及び基地局150における動作を指示(例えば、制御、調整、管理など)する。それぞれのプロセッサ120,170は、プログラムコード及びデータを保存するメモリー130,180と接続可能である。メモリー130,180は、プロセッサ120,170に接続してオペレーティングシステム、アプリケーション、及び一般ファイル(general files)を保存する。
【0034】
プロセッサ120,170は、コントローラ(controller)、マイクロコントローラ(microcontroller)、マイクロプロセッサ(microprocessor)、マイクロコンピュータ(microcomputer)などと呼ばれることもある。一方、プロセッサ120,170は、ハードウェア(hardware)、ファームウェア(firmware)、ソフトウェア、又はこれらの結合により実現可能である。ハードウェアを用いて本発明の実施例を実現する場合には、本発明を行うように構成されたASICs(application specific integrated circuits)、DSPs(digital signal processors)、DSPDs(digital signal processing devices)、PLDs(programmable logic devices)、FPGAs(field programmable gate arrays)などがプロセッサ120,170に設けられるとよい。
【0035】
一方、ファームウェアやソフトウェアを用いて本発明の実施例を実現する場合には、本発明の機能又は動作を実行するモジュール、手順又は関数などを含むようにファームウェアやソフトウェアが構成されるとよく、本発明を実行するように構成されたファームウェア又はソフトウェアは、プロセッサ120,170内に設けられたり、メモリー130,180に保存され、プロセッサ120,170により駆動されるとよい。
【0036】
本発明は、一実施例として、M2Mアプリケーション(application)を支援する広帯域無線接続システムにおいてM2Mアプリケーションをマルチキャストサービスの形態で伝送するとき、使用される識別子(Identifier、ID)構造、及びIDを用いたマルチキャストデータ伝送のためのリソース割当方法を提案する。
【0037】
まず、レガシーシステムであるIEEE 802.16eシステムにおけるマルチキャスト及び放送サービス(Multicast and Broadcast service、MBS)について簡略に説明する。マルチキャスト及び放送サービス(以下、MBSとも略す)は、共通のマルチキャストCID(Connection IDentifier)を用いて、ユーザーグループに共通するデータの現在伝送のための効率的な方法を提供する。MBSサービスは、下りリンクでのみ提供され、協調的に行われることが可能であり、選択的にマクロ−ダイバーシティを許容するために、基地局グループの中で選択的に同期化されることが可能である。MBSに関連したサービスフローは、特定QoSパラメータを有しており、グローバルに(globally)定義されたTEKsシーケンスを用いて行われた暗号化を要求することができる。マルチキャスト連結は、サービスフローに関連しているから、そのサービスフローに対するQoS及びトラフィックパラメーターに関連している。同一のMBSフローを伝送するために任意のSS上で生成された全てのサービスフローは、QoSパラメータに対する同一のサービスフロー管理エンコーディングを有していなければならない。
【0038】
MBSデータを搬送するためのサービスフローは、一般動作(Normal operation)でもそのサービスにおける個別SS参加(individual SS participating)において例示される。このような例示化時にも、SSは、サービス及び関連のサービスフローを識別させるパラメータを習う。MBSサービスを提供できる各基地局は、基地局のセットと定義された特定MBSゾーンに属しており、ここで、同一のCID及び同一のSA(Security Association)が特定サービスフローのコンテンツを伝送するのに使用される。各MBSゾーンは、ユニークなMBSゾーン識別子(MBS_Zone ID)で識別される。MBSを採用する基地局のネットワークにおいて適切なマルチキャスト動作を保障するために、共通のMBSコンテンツ及びサービスのために使用されるCIDは、同一MBSゾーン内の全ての基地局に対して同一である。これは、MBSゾーン内の他の基地局に再−登録したり、上りリンクにおいて通信無しでMBSゾーン内のMBS伝送と切れることなく同期化するサービスにあらかじめSSが登録することを許容する。MBSゾーン識別子は、任意の隣接した2個のMBSゾーンにわたって再使用されない。
【0039】
ARQ及びHARQは、レイヤー1又はレイヤー2においてSSからフィードバックがない場合のように、マルチキャスト連結に適用されない。しかし、MBSは、HARQ伝送において使用されるのと同様に、時間−ダイバーシティと共に使用されてよい。ここで、一部のHARQパラメータは適切なシーケンシング(sequencing)及び時間ダイバーシティ結合を許容するためにMBSバーストに対して使用されることがあるが、これは、MBSバーストが反復的に伝送されるものの、SSから任意のレイヤー1又はレイヤー2の承認(acknowledgements)がない場合である。
【0040】
拡張されたMBSデータIEにおいてマルチキャストCIDとペアリング(pairing)された論理チャネル識別子(Logical Channel IDs)は、MBSコンテンツID TLVに含まれるために、各MBSコンテンツ(Contents)ID値に割り当てられる。したがって、SSは、マルチキャストCIDに属した論理チャネルIDによって識別される、それぞれ異なるMBSコンテンツとのMBS連結のための複数のMBSメッセージを受信することができる。基地局は、拡張されたMBSデータIEにおいて定義された順序に従ってMBS SDUを割り当てる。下記の表1は、IEEE 802.16eシステムにおけるCID範囲(range)を表す。
【0042】
上記の表1で、マルチキャストCID(Multicast CID)が下りリンクマルチキャストサービスのために用いられることがわかる。下記の表2は、MBS MAPメッセージフォーマットの一例を表す。
【0044】
表2で、MBS_MAPメッセージは、ブロードキャストCID(Broadcast CID)で伝送され、MBS伝送のための下りリンクパーミュテーションゾーン(DL permutation Zone)が存在すると、MBS_MAPメッセージフォーマットは、MBSのための下りリンクパーミュテーションゾーン内の最初のシンボルと最初のサブヌルに位置するようになる。MBS_MAPメッセージは、MBS_DATA_IE、MBS_DATA_Time_Diversity_IE、Extended_MBS_DATA_IEを含んでおり、各IEは、MBSバーストのアクセス(access)情報を定義する。下記の表3は、MBS_DATA_IEメッセージフォーマットを表す。
【0046】
表3で、MBS_DATA_IEメッセージは、MBSバーストに関するリソース割当情報、及び次にMBS MAPメッセージの伝送される位置情報を含んでいる。
【0047】
図2は、IEEE 802.16eシステムにおけるGMH(Generic MAC Header)構造を示す図である。
【0048】
図2を参照すると、GMHは、CID MSB(8ビット)とCID LSB(8ビット)を含んでおり、GMHは総16ビットのCID情報を含んでいる。
【0049】
以下では、IEEE 802.16pシステムにおいてM2Mアプリケーションのマルチキャスト動作を簡略に説明する。IEEE 802.16pシステムではM2M機器のためのマルチキャスト動作を支援する。特に、遊休モード(idle mode)でのM2Mマルチキャスト動作を支援する。
【0050】
基地局は、M2M機器のネットワーク再進入(reentry)要求に応じて又は要求無しに、遊休モードでM2M機器のためのマルチキャストサービスを提供できる。基地局が下りリンクマルチキャストデータを伝送する前に、基地局は、M2M機器のページング聴取区間(paging listening interval)の間に、M2M機器に、マルチキャストトラフィック指示を含むページングメッセージを伝送できる。M2M機器がページング聴取区間にネットワーク再進入無しで、マルチキャストトラフィック受信を指示するページングメッセージを受信すると、M2M機器は、遊休モードを終了せずに下りリンクマルチキャストデータを受信し始める。
【0051】
マルチキャスト伝送開始時間(Multicast transmission start time)TLVは、基地局により下りリンクマルチキャストデータが伝送される時を指示するためにページングメッセージに含まれるとよい。マルチキャスト伝送開始時間TLVの値は、ページングメッセージ(例えば、MOB_PAG−ADVメッセージ)を受信する機器の次のページング聴取区間の開始時間よりも小さい。M2M機器は、MOB_PAG−ADVメッセージにおいてマルチキャスト伝送開始時間TLVで指示するフレームまではパワーダウン(power down)できる。
【0052】
M2MグループID(M2M group ID、MGID)は、一つ以上のM2M機器の属したMGIDを割り当てるネットワークエンティティの領域においてM2Mグループを固有に識別させる。このIDは、機器のグループを識別させるのに用いられる(例えば、グループページングの場合に)。MGIDは、初期ネットワーク進入時に及び明示的にネットワークから離れる(exit)時(例えば、パワーダウン位置更新時)に、M2M機器に割り当てられる。M2M機器がネットワークから離れないと、割り当てられたMGIDは遊休状態でもM2M機器により維持される。そして、MGIDは再割当されてもよい。連結されたモード(connected mode)時に、MGIDは、DSA及びDSC過程を経てそれぞれ追加されたり変更されてもよい。
【0053】
上述したように、既存MBSにおいてマルチキャストCIDはマルチキャストサービスフローを指示し、マルチキャストデータを伝送する時は、MBS MAPにおいてマルチキャストバーストのために用いられ、また、マルチキャストMPDUのMACヘッダーのCIDフィールドに含まれ、マルチキャストフローを指示するのに用いられる。また、マルチキャストCIDは、MBSゾーンを制御するネットワークエンティティ(network entity)(例えば、MBS DPF/MBS Proxy)により割り当てられ、MBSゾーン内でユニーク(unique)である。したがって、端末が、MBSゾーンに属したマルチキャストCIDを受信し、該MBSゾーンから離れると、マルチキャストCIDをアップデートする過程を行わなければならない。
【0054】
IEEE 802.16pシステムにおいてグループ制御及びマルチキャストサービスフローを指示するために用いられる15ビットサイズのM2Mグループ識別子(M2M Group IDentifier、MGID)は、DSA過程でM2M機器に割り当てられるとよく、該当のマルチキャストサービスフローパラメータにマッピングされている。また、MGIDは、ネットワークエンティティ(network entity)ドメイン内で一つのM2Mグループを指示し、特定MGIDゾーン内では区別して用いられてよい。
【0055】
このようなシナリオにおいて、マルチキャストデータを伝送するための制御情報(例えば、MAP)を伝送するとき、基地局は、M2M機器にとってマルチキャストバーストを正しくデコーディングできるように、該当のマルチキャストバーストにIDを与える必要がある。既存のマルチキャストシステムではMBS MAPにマルチキャストCIDを与えた。しかし、マルチキャストCIDの数は95個に制限されており、これでは15ビットのMGIDを全て表せないという問題があった。この問題を解消するには、マルチキャストCIDの代わりに、DSA過程で割れ当てられたMGIDを、M2Mマルチキャストデータを伝送するMAP IEに入れ、M2M機器がマルチキャストデータを正しく受信できるようにすればよい。しかしながら、M2M機器が、下りリンクバーストを割り当てるMAPデコーディングをする時、CIDに代えてMGIDでMAPを分析(parsing)する機能を追加しなければならない。
【0056】
そこで、本発明では、マルチキャストデータ伝送のためにMGIDとCIDを用いる方法を提案する。上述したように、マルチキャストCIDの空間が足りないことから、マルチキャストCIDがMGIDの代わりに用いられることは不可能である。MGIDの含まれたM2Mマルチキャスト連結(multicast connection)を確立する時、基地局が、Transport CIDのために用いられるCID領域(2m+1〜0xFE9F)においてMGIDにマッピングされるCIDを一つ割り当てる。当該CIDは基地局が割り当てるから、基地局内ではユニークなものである。すなわち、同一のMGIDに対して、異なった基地局では異なったM2MマルチキャストCIDを割り当てることができる。
【0057】
下記の表4は、CID範囲(range)の他の例を示すものである。
【0059】
表4で、Transport CIDのために用いられるCID領域がM2Mマルチキャスト伝送のために用いられるように定義された例を表す。このような場合、M2M multicast CIDがマルチキャストバースト伝送のためのMAP IEに含まれるだろう。
【0060】
図3は、M2M機器にマルチキャストCIDが割り当てられる過程の一例を説明するための図である。
【0061】
図3を参照すると、M2M機器は基地局からDSA(Dynamic Service Addition)−REQ(或いは、AAI−DSA−REQなど)メッセージを受信することができる(S310)。この時、DSA−REQ/AAI−DSA−REQメッセージには、MGID情報(例えば、MGID=a)とM2MマルチキャストCID情報(M2M multicast CID=‘x’)を含むことができる。その後、DSA−REQ/AAI−DSA−REQメッセージに対する応答としてM2M機器は基地局にDSA−RSP/AAI−DSA−RSPメッセージを伝送でき(S320)、基地局からM2M機器をDSA−ACK/AAI−DSA−ACKメッセージを受信することができる(S330)。
【0062】
その後、基地局はネットワークからマルチキャストデータを受信することができ(S340)、基地局はM2M機器にマルチキャストMAP(或いはA−MAP)IEメッセージ、及びネットワークから受信したマルチキャストデータを伝送することができる(S350)。この時、M2M機器に伝送されたM2MマルチキャストMAP(或いはA−MAP)IEメッセージには、M2MマルチキャストCID情報(M2M multicast CID=‘x’)が含まれてよく、マルチキャストデータのMACヘッダーにもマルチキャストCID情報(M2M multicast CID=‘x’)が含まれてよい。すなわち、DSA過程中に割り当てられたM2MマルチキャストCIDは、M2M機器にマルチキャストデータを伝送する時にMAP IEに含めて伝送することができる。すると、M2M機器のプロセッサ120は、DSA過程で割り当受てられたM2M multicast CID=‘x’と同じM2MマルチキャストCID情報を含むマルチキャストデータについては、自身に該当するマルチキャストデータであることが確認できる。
【0063】
図4は、M2M機器にマルチキャストCIDが割り当てられる過程の他の例を説明するための図である。
【0064】
図4を参照すると、M2M機器は基地局からDSA(Dynamic Service Addition)−REQ(或いは、AAI−DSA−REQなど)メッセージを受信することができる(S410)。この時、DSA−REQ/AAI−DSA−REQメッセージには、MGID情報(例えば、MGID=a)とM2MマルチキャストCID情報(M2M multicast CID=‘x’)を含めることができる。その後、DSA−REQ/AAI−DSA−REQメッセージに対する応答としてM2M機器は基地局にDSA−RSP/AAI−DSA−RSPメッセージを伝送でき(S420)、基地局からM2M機器はDSA−ACK/AAI−DSA−ACKメッセージを受信することができる(S430)。
【0065】
その後、M2M機器は遊休モードに進入できる(S440)。一方、基地局はネットワークからマルチキャストデータを受信することができる(S450)。ネットワークからマルチキャストデータを受信した基地局は、M2M機器にページングメッセージ(PAG−ADV/AAI−PAG−ADV)を伝送することができる(S460)。この時、ページングメッセージには、MGID情報(例えば、MGID=a)とM2MマルチキャストCID情報(M2M multicast CID=‘x’)を含めることができる。
【0066】
その後、基地局はM2M機器に、M2MマルチキャストMAP(或いはA−MAP)IEメッセージ、及びネットワークから受信したマルチキャストデータを伝送することができる(S470)。この時、M2M機器に伝送されたマルチキャストMAP(或いはA−MAP)IEメッセージには、M2MマルチキャストCID情報(M2M multicast CID=‘x’)が含まれてよく、マルチキャストデータのMACヘッダーにもマルチキャストCID情報(M2M multicast CID=‘x’)が含まれてよい。すなわち、DSA過程中に割り当てられたM2MマルチキャストCIDは、遊休モードにあるM2M機器にページングメッセージにてマルチキャストトラフィックの存在を知らせる場合にも利用可能である。
【0067】
すると、M2M機器のプロセッサ120は、DSA過程で割り当てられたM2M multicast CID=‘x’と同じM2MマルチキャストCID情報を含むページングメッセージを受信し、自身に該当するマルチキャストトラフィックが存在することが確認できる。
【0068】
下記の表5は、
図4の場合におけるM2Mマルチキャスト割当IE/M2Mマルチキャスト割当A−MAP IEメッセージフォーマットの一例を表す。
【0070】
M2MマルチキャストCIDが一つのマルチキャストサービスフロー(すなわち、MGID)と1:1マッピングされるとしたとき、もし、基地局で支援するマルチキャストサービスフロー(又はMGID)が多いと、M2Mマルチキャストサービスのために用いられるM2MマルチキャストCIDも多いはずであり、これは、各M2M機器のtransport CIDを減少させることがある。
【0071】
これを解消するには、一つのM2MマルチキャストCIDが一つ以上のマルチキャストサービスフローに割り当てられるように用いられればよい。すなわち、一つのM2MマルチキャストCIDが一つ以上のMGIDにマッピングされるようにすればよい。この場合、M2MマルチキャストCIDがMAP IEとgeneric MAC headerに用いられると、M2M機器のプロセッサ120は、自身に割り当てられなかったマルチキャストサービスフローに関するデータをデコーディングし、それを上位に伝達するように制御することになる。すなわち、この場合、M2M機器は、誤ったマルチキャストデータを受信することになる。そのために、下記の方法を考慮することができる。
【0072】
〈MACレイヤー(layer)端においてマルチキャストデータ区別方法1〉
CIDフィールドにM2MマルチキャストCIDの代わりにMGIDを使用する。この時、MGIDが15ビット又は12ビットであるから、CIDフィールドのLSB(Least Significant Bit)1ビットやMSB(Most Significant Bit)1ビットを1や0値で埋める(padding)。すなわち、M2M機器のプロセッサ120は、MAP IEにM2MマルチキャストCIDを用いてM2Mマルチキャストバーストを区別し、MAC PDU(Medium Access Control Packet Data Unit)端でMACヘッダーのCIDフィールドに含まれたMGID値を確認し、自身のマルチキャストサービスフローであるかを区別できる。
図5Aは、CIDのMSB 1ビットが0で埋められる時、CIDの残り15ビットはMGIDとして用いられる例を示し、
図5Bは、CIDのLSB 1ビットが0で埋められる時、CIDの残りMSB 15ビットはMGIDとして用いられる例を示している。もし、このとき、1で埋められるように設定されたとすれば、各埋め草ビット(padding bit)は1に設定されるだろう。
【0073】
〈MACレイヤー(layer)端においてマルチキャストデータ区別方法2〉
基地局は、M2M機器にサブヘッダーや拡張されたサブヘッダーを用いてMGIDを伝達することができる。この場合、CIDフィールドは、M2MマルチキャストCIDを使用する。GMHにおいて6ビットサイズのタイプ(type)フィールドの6番目のビット(すなわち、#5、MSB)が現在予約されており、当該ビットを、MGIDを含むM2Mマルチキャストサブヘッダーの有無を指示するのに用いることができる。すなわち、6番目のビットが1に設定されると、下記の表6のようなMGIDを含むM2MマルチキャストサブヘッダーがMAC PDUに含まれるだろう。表6は、MGIDを含むM2Mマルチキャストサブヘッダーの一例を表す。
【0075】
下記の表7は、Type fieldのエンコーディング(encoding)フォーマットの一例を示すものである。
【0077】
表7で、GMHにおいて6ビットサイズのタイプ(type)フィールドの6番目のビット(すなわち、#5、MSB)が現在予約されており、該ビットを、MGIDを含むM2Mマルチキャストサブヘッダーの有無を指示するのに用いることができる。すなわち、6番目のビットが1に設定されると、M2MマルチキャストサブヘッダーがMAC PDUに含まれる。
【0078】
下記の表8は、M2MマルチキャストMPDU(M2M multicast MPDU)の一例を表し、
図6は、表8によるGMHの構造を示す図である。
【0080】
表8で、Typeフィールドの予約されたビット(MSB)の代わりに、GMHの予約されたビット(すなわち、EKSフィールドの次のビット)を、M2Mマルチキャストサブヘッダー指示子(M2M Multicast Subheader Indicator、MMSI)として用いることができる。すなわち、このフィールドが1に設定されると、上のM2Mマルチキャストサブヘッダーが存在することを示す。
【0081】
下記の表9は、M2MマルチキャストMPDUの他の例を示すものである。
【0083】
M2Mマルチキャストサブヘッダー指示子(MMSI)は、他の方法でも代替可能である。すなわち、本発明では、MMSIやTypeフィールド以外に、GMHの一部ビットを用いて、MGIDを含むサブヘッダーが存在することを知らせることもでき、当該指示(indication)がonに設定された時、MPDUに、MGIDを含むサブヘッダー(例えば、M2Mマルチキャストサブヘッダー)を含めることができる。MGIDは、新しいサブヘッダー(M2Mマルチキャストサブヘッダー)の他、既存の他のサブヘッダーや拡張されたサブヘッダーを用いても伝送可能である。
【0084】
このような指示子無しで、MGIDを含むM2Mマルチキャストサブヘッダーが含まれるか否かを指示する方法の一つとして、M2M機器のプロセッサ120がCIDを確認してそれを指示する方法がある。すなわち、M2M機器のプロセッサ120は、該当のGMHのCIDを読み、CIDが、MGIDの含まれたM2Mマルチキャスト連結に関するCIDであれば、MGIDの含まれたM2Mマルチキャストサブヘッダーが含まれることを確認でき、CIDから、当該サブヘッダーの存在有無を把握できる。
【0085】
下記の表10は、M2MマルチキャストMPDUのさらに他の例を表す。
【0087】
MGIDが拡張サブヘッダーで伝送されるとすれば、ESFビットを1に設定できる。このとき、MGID拡張サブヘッダーフォーマット(M2Mマルチキャスト拡張サブヘッダーフォーマット)は、表11のようになる。
【0089】
この場合、下りリンク拡張サブヘッダータイプのうち、予約された値の一つが、MGID拡張サブヘッダーを指示するために用いられる。下記の表12は、拡張サブヘッダータイプを説明するための表である。
【0091】
表12で、拡張サブヘッダータイプ6は、M2Mマルチキャスト拡張サブヘッダーであることを表すものである。
【0092】
一つのMPDUが、異なったMGIDに属する複数のマルチキャストデータを含んでいる場合がある。この場合、一つ以上のMGIDが含まれなければならない。一つ以上のMGIDが含まれる場合に、マルチキャストデータを伝達するための方法は、次の通りである。
【0093】
〈一つのMPDUが一つ以上のMGIDに属する複数のマルチキャストデータを含む場合のマルチキャストデータ伝達方法1〉
連関(concatenation)方法を利用する。各MGIDに対するマルチキャストSDU(Service Data Unit)を一つのMPDUに構成した後、連関(concatenation)させて伝送する。すなわち、各MPDUごとにMACヘッダーを含める。この時、MGID情報を、上に言及した方法を用いて、各MPDUごとに一つずつ含める。CIDフィールドにM2MマルチキャストCIDの代わりにMGIDを使用する。
【0094】
M2M機器のプロセッサ120は、MAP IEにM2MマルチキャストCIDを用いてM2Mマルチキャストバーストを区別し、MAC PDU端においてMACヘッダーのCIDフィールドに含まれたMGID値を確認し、自身のマルチキャストサービスフローであるかを区別できる。このような方法は、下記の表13のように表すことができる。
【0096】
表13を参照すると、一つのMPDUが、異なったMGIDに属する複数のマルチキャストデータを含んでいる場合に、各MGIDに対するマルチキャストSDUを一つのMPDUに構成した後、連関(concatenation)させて伝送する。
【0097】
下記の表14は、MGIDをサブ形態で伝送する場合を表している。
【0099】
MGIDをサブ形態で伝送する場合に、これを指示(indication)する方法は、上に言及した、MSB of Type又はMMSIを利用したり、又はCIDがM2MマルチキャストCIDであるかを確認する方法を利用したりできる。表14の例では、CIDがM2MマルチキャストCIDであるかを確認する方法のみを説明するが、MSB of TypeフィールドやMMSIを利用することも適用可能である。下記の表15は、M2Mマルチキャスト拡張サブヘッダーを利用する場合を示すものである。
【0101】
表15のように、MGIDを含んでいる拡張サブヘッダー(M2M multicast extended subheader)を利用することもできる。
【0102】
〈一つのMPDUが一つ以上のMGIDに属する複数のマルチキャストデータを含む場合のマルチキャストデータ伝達方法2〉
MGIDが含むサブヘッダーに拡張フラグ(extension flag)を定義し、後に、他のMGIDを含むサブヘッダーが存在するかを指示する。M2Mマルチキャストサブヘッダーを利用する場合に、M2Mマルチキャストサブヘッダー中に予約されたビットを用いて、さらに他のM2Mマルチキャストサブヘッダーが存在するかを指示することができる。
【0103】
下記の表16は、拡張フラグ(extension flag)フィールドを含むM2Mマルチキャストサブヘッダーフォーマットの一例を表している。
【0105】
表16で、拡張フラグが0に設定されていると、このサブヘッダーがM2Mマルチキャストサブヘッダーの最後のサブヘッダーであることを指示し、拡張フラグが1に設定されていると、他のM2Mマルチキャストサブヘッダーが後に存在することを指示する。或いは、その反対の場合も可能である。
【0106】
下記の表17は、拡張フラグを使用するサブヘッダーフォーマットの一例を表す。
【0108】
表17で、TypeフィールドのMSBが、MGIDの含まれたサブヘッダーの存在を知らせる。これは、上述のように、M2Mマルチキャストサブヘッダー指示子(MMSI)フィールドに置き換わってもよい。また、このような指示子に代えて、CIDがM2Mマルチキャストサービスを指示する時、M2Mマルチキャストサブヘッダーが含まれてもよい。表17の例では、2つのマルチキャストペイロードが含まれており、よって、2つのMGIDが含まれることを表す。
【0109】
〈一つのMPDUが一つ以上のMGIDに属する複数のマルチキャストデータを含む場合のマルチキャストデータ伝達方法3〉
この方法は、MGIDの数を含むサブヘッダーを定義し、当該サブヘッダーで指示する数分だけ、当該サブヘッダーにMGIDを含めたり、MGIDが含むサブヘッダーを続いて含める。MSB of Type fieldやMMSIがMGIDの数を表すサブヘッダー(MGID number subheader)の存在有無を指示することができる。下記の表18は、MGIDの数を含むサブヘッダーの例を表している。
【0111】
MGID number subheaderで指示するMGIDの数分のMGID subheaderが続いて存在するようになる。
【0112】
下記の表19は、MSB bit of Type fieldを用いてサブヘッダーの存在有無を表す例を示す。MSB bit of Type fieldをMMSIに置き換えてもよい。
【0114】
下記の表20は、MGIDの数及びMGIDを含むサブヘッダーの一例を表す。この場合、サブヘッダーにおいてLengthフィールドが先頭に位置する。
【0116】
このヘッダーに対する指示(indication)は、上に定義した通り、MSB of type field、MMSI、M2M multicast CIDを利用できる。
【0117】
上の例のように、CIDがM2Mマルチキャストサービスを指示するとき、MGID number subheaderが含まれ、該サブヘッダーにあるMGIDの数分のM2Mマルチキャストサブヘッダーが含まれるとよい。又は、拡張フラグを含むM2Mマルチキャストサブヘッダーを用いて一つ以上のMGIDを伝達することもでき、これは、下記の表21のように示すことができる。
【0119】
〈一つのMPDUが一つ以上のMGIDに属する複数のマルチキャストデータを含む場合のマルチキャストデータ伝達方法4〉
この方法は、拡張サブヘッダーを利用する。このとき、サブヘッダーで定義した拡張フラグやMGID numberを利用できる。下記の表22のように、MGIDを含む拡張ヘッダーの数分のtypeを含んでいるextended subheaderを存在できる。
【0121】
また、一つの拡張サブヘッダーに拡張フラグやMGID数を指示するnumber of MGIDフィールドを定義することで複数のMGIDを含めることができる。下記の表23は、拡張フラグを含む拡張サブヘッダー(M2Mマルチキャスト拡張サブヘッダー)の一例を示す。
【0123】
下記の表24は、Number of MGIDを含む拡張サブヘッダー(M2Mマルチキャスト拡張サブヘッダー)の一例を示す。
【0125】
その他、上でサブヘッダーを定義した方法を、拡張サブヘッダーに同様に適用してもよい。
【0126】
〈一つのMPDUが一つ以上のMGIDに属する複数のマルチキャストデータを含む場合のマルチキャストデータ伝達方法5〉
この方法は、パッキングサブヘッダー(Packing subheader、PSH)を利用する。基地局は、それぞれ異なったMGIDに対するマルチキャストデータ(SDU)をパッキング形態で伝送できる。すなわち、基地局は、異なったMGIDに属しているSDUをパッキングサブヘッダーを用いて伝送できる。仮に、CIDがM2Mマルチキャスト連結に関するCIDであり、且つパッキングサブヘッダーがないと、MGIDを含むサブヘッダー(M2M multicast subheader)が最後のサブヘッダーに続く。CIDがM2Mマルチキャスト連結に関するCIDであり、且つパッキングサブヘッダーが存在すると、MGIDを含むサブヘッダー(M2M multicast subheader)がパッキングサブヘッダーに続く。すなわち、パッキングサブヘッダー(PSH)の数分だけ、MGIDを含むサブヘッダーが続くことができる。下記の表25は、パッキングサブヘッダー(PSH)に続く又は最後のサブヘッダーに続く、MGIDを含むサブヘッダーの一例を示す。そして、これを説明するためのマルチキャストMPDUの一例を、下記の表26に示す。
【0129】
ここで、2つの異なったMGID(MGID=’1’及びMGID=’2’)に対するMulticast SDUが一つのMPDUに含まれており、この時、それぞれのPSHヘッダーが含まれることを示す。上の例では、M2MマルチキャストCIDにより、M2Mマルチキャストサブヘッダーを含めるか否かを決定した。その他、上に言及したMMSIやMSB of Type fieldを用いて、M2Mマルチキャストサブヘッダーを含めるか否かを決定してもよく、上の例と同様に定義すればよい。又は、拡張されたサブヘッダーの形態で拡張されてもよい。
【0130】
MGIDを含むサブヘッダーが、MGIDに対するPDU長さ情報やSDU SNを含んでもよい。これは、パッキングサブヘッダーの重複且つ不必要な使用をなくすことができる。すなわち、パッキングサブヘッダーの機能を持ちながら、MGIDを含むサブヘッダーを定義することができる。下記の表27、表28、表29に、M2Mマルチキャストサブヘッダーフォーマットの一例を示す。
【0134】
MGIDがDSA過程により割り当てられる時、CIDが割り当てられないと、MACヘッダーでもMGIDがCIDの代わりに用いられてよい。この場合、MGIDを下記のようにMAC headerに含めることができる。
【0135】
CIDフィールドにM2MマルチキャストCIDの代わりにMGIDを使用する。この時、MGIDが15ビット(又は12ビット)であるから、CIDフィールドのLSB(Least Significant Bit)1ビットやMSB(Most Significant Bit)1ビットを1や0の値で埋める(padding)。すなわち、M2M機器のプロセッサ120は、MAP IEにM2MマルチキャストCIDを用いてM2Mマルチキャストバーストを区別し、MAC PDU端でMACヘッダーのCIDフィールドに含まれたMGID値を確認し、自身のマルチキャストサービスフローであるかを区別できる。
図7Aは、CIDのMSB 1ビットが0で埋められる時、CIDの残り15ビットはMGIDとして用いられる例を示し、
図7Bは、CIDのLSB 1ビットが0で埋められる時、CIDの残りMBS 15ビットはMGIDとして用いられる例を示している。
【0136】
CIDの代わりにMGIDが用いられるということを表すには、Bit#5(MSB) of Type fieldやRsv(1)をその指示子とすればよく、例えば、当該指示子が1に設定された時、CIDフィールドはCIDの代わりにMGIDが用いられる。
【0137】
MGIDがマルチキャストデータ伝送のための制御情報(例えば、MAP)に含まれる代わりに、DSA過程で割り当てられたCIDがMAPに含まれることもある。この場合、CIDは、マルチキャストデータを指示する役割を担うから、マルチキャストサービス連結(multicast service connection)を有するM2M機器のプロセッサ120は、CIDの含まれたMAP IEによって伝送される全てのマルチキャストバーストをデコーディングしなければならない。
【0138】
M2M機器のプロセッサ120は、マルチキャストバーストをデコーディングした後、MPDUに含まれているMGIDを確認し、自身のマルチキャストデータであるかを確認できる。M2M機器のプロセッサ120は、自身のマルチキャストデータである場合にのみ、マルチキャストデータを上位層に伝送するように制御し、そうでない場合には捨てる(discard)。MGIDをMACヘッダーに含める方法は、上述したように、指示子を使用して又は使用せずにCIDフィールドにMGIDを挿入する方法(すなわち、1ビットを埋める方法)や、サブヘッダーにMGIDを含め、M2M機器にサブヘッダーを伝送する方法がある。
【0139】
サブヘッダーにMGIDを含めるには、既存のサブヘッダーに含めたり、又は新しいサブヘッダーを定義したりすればよい。新しいサブヘッダーを定義する場合、上述したように、Bit#5(MSB) of Type fieldやRsv(1)を用いて、サブヘッダーを含むか否かを知らせることができる。このようにしてCIDをMAPに含めると、既存の下りリンクMAP IE(DL MAP IE)を再使用できるため、マルチキャスト伝送のための新しいMAP IEを定義する必要がない。
【0140】
〈M2MマルチキャストサービスのためのCIDアップデート手順〉
IEEE 802.16eシステムでは、端末のネットワーク進入やサービスフロー生成時に割り当られたCIDに基づいて基地局と端末間のデータ送受信がなされる。すなわち、データを送受信するためにリソースを割り当てるMAP IEを伝送する時、MAP IEにCIDを含めたり、データに関するMPDUのMACヘッダーにCIDを含めることで、当該データのサービスフローを表す。
【0141】
M2Mアプリケーションが適用されるIEEE 802.16pシステムにおいても、データ送受信のためにCIDが用いられなければならず、また、M2Mマルチキャストサービスを伝送するためにもCIDが用いられなければならない。そのために、基地局は、DSA過程を用いてM2M機器にM2Mマルチキャストサービスに対する連結設定をする場合、マルチキャスト連結に関するCIDを割り当てることができ、割り当てられたCIDは、セル(又は基地局)内でマルチキャスト連結を区別するために用いられる。この時、基地局は、Transport CIDを割り当てるCID space((2m+1〜0xFE9F)から一つをM2M機器に割り当てることができる。又は、基地局は、Transport CIDの代わりにマルチキャストCIDを割り当てるCID space(0xFEA0〜0xFEFE)から一つを割り当ててもよい。この時、割り当てられたCIDは、MGIDに関連したマルチキャストサービスフローに連結されており、割り当てられたM2MマルチキャストCIDは、マルチキャストバーストを伝送するためのマルチキャストMAP IEに含まれるとよい。
【0142】
M2M機器が、MGIDを管理する特定ゾーン(例えば、IEEE 802.16pシステムにおいてM2M機器グループゾーン)内の基地局へ移動しても、移動した基地局でMGIDを用いることができるが、割り当てられたCIDは、基地局を離れると有効とならないことがある。すなわち、以前基地局で特定M2Mマルチキャスト連結のために使用したCIDが現在基地局では他のサービスのために用いられることがあり、他のCIDが、M2M機器のために割り当てられたM2Mマルチキャスト連結のために用いられることがある。そのような場合、以前基地局からM2Mマルチキャストデータを受信していたM2M機器が他の基地局へと移動した時、当該基地局ではマルチキャストサービスを受けなくなる問題がある。そこで、以下では、M2M機器が移動によってマルチキャストサービスを受けなくなる問題を解決するための方法を説明する。
【0143】
〈M2M機器が移動によってマルチキャストサービスを受けられない問題を解決するための方法1>
この方法は、ブロードキャスト又はマルチキャスト方法である。基地局は、自身が支援するM2Mマルチキャストサービスフローに関するCIDと、近隣基地局で当該M2Mマルチキャストサービスフローのために使用するCIDのマッピング情報をブロードキャストメッセージ(broadcast message)などにてM2M機器に伝送することができる。DCD(Downlink Channel Descriptor)が、マルチキャストCIDアップデートのために伝送するブロードキャストメッセージの一例であってよい。DCDの他、新しいブロードキャストメッセージや既存のブロードキャストメッセージがCIDアップデートのために用いられてもよく、該当の情報はTLVフォーマットで伝送されるとよい。例えば、DCD、MGMC(M2M group MAC control)メッセージをCIDアップデートの目的で用いることができる。
【0144】
下記の表30は、CIDアップデートのためのブロードキャストメッセージフォーマットの一例を示す。
【0146】
表30を参照すると、Current M2M multicast CID and New M2M multicast CIDフィールドは、現在M2MマルチキャストCID、及びアップデートされた新しいM2MマルチキャストCID情報を知らせる。
【0147】
この例は、一つのCIDが全てのM2M機器グループにおいて一つのマルチキャストサービスフローを指示する時、CIDをアップデートするのに用いることができる。すなわち、一つのCIDは、一つのM2M機器グループゾーンに属した一つのMGIDを指示する。この場合、M2M機器が現在M2MマルチキャストCID(current M2M multicast CID)を確認し、該CIDが、いずれのM2M機器グループゾーンに属しているいずれのMGIDに対するマルチキャストサービスフローを指示するかがわかる。
【0148】
下記の表31は、CIDアップデートのためのブロードキャストメッセージフォーマットの他の例を示す。
【0150】
表31を参照すると、一つのCIDが一つのM2M機器グループゾーンに属した一つ以上のMGIDにマッピングされるとすれば(すなわち、一つのCIDが同じグループゾーン内の一つ以上のマルチキャストサービスを指示する場合)、CIDをアップデートするとき、ブロードキャストメッセージは、当該CIDがいずれのMGIDに関するCIDであるかを表すために、MGID情報も共に含む必要がある。すなわち、一つのM2M機器グループゾーン内のMGIDに対して割り当てられたCIDは、他のゾーンでは用いることができない。
【0151】
一つのCIDを、同じM2M機器グループゾーンに属した一つのMGIDにのみマッピングでき、一つのゾーンで割り当てられたCIDを、他のM2M機器グループゾーンにおける一つのMGIDで用いることができる場合、基地局は、CIDをアップデートする時、CIDがいずれのゾーンに対するものかを表すために、M2M機器グループゾーンIDをブロードキャストメッセージに含めてM2M機器に伝送すればよい。その一例を、下記の表32に示す。
【0153】
一つのCIDを、一つのM2M機器グループゾーンで一つ以上のMGIDにマッピングでき、且つ、一つのゾーンで割り当てられたCIDが、他のM2M機器グループゾーンにおける一つのMGIDで用いることができる場合、基地局は、CIDをアップデートするとき、CIDがいずれのゾーンのいずれのMGIDに対するものかを表すために、下記の表33のように、M2M機器グループゾーンIDとMGIDをブロードキャストメッセージに含めてM2M機器に伝送すればよい。
【0155】
メッセージに含めた情報をTLV形態で示すと、下記の表34のようになる。(後続する(following)MGID及びM2MマルチキャストCIDマッピング情報TLVは、ブロードキャスト/マルチキャストMACメッセージ(例えば、DCD)に含まれてよい。
【0157】
以下、遊休モードにあるM2M機器の動作を説明する。
【0158】
遊休モードにあるM2M機器がM2Mマルチキャストデータを受信していない場合、同じゾーン内にある基地局へ移動しても、M2M機器はM2MマルチキャストCIDをアップデートする必要がない。遊休モードM2M機器にM2Mマルチキャストデータを伝送する場合に、基地局は、MGID及びマルチキャストトラフィック指示(multicast traffic indication)が含まれたページングメッセージを遊休モードM2M機器に伝送することによって遊休モードにあるM2M機器をページングした後、マルチキャストデータを伝送できる。マルチキャストトラフィック指示に対するグループページングを含むページングメッセージを受信したM2M機器は、ネットワーク進入(network entry)を行うことなくマルチキャストデータを受信する動作を行うことができる。
【0159】
仮に、遊休モードにあるM2M機器がDSA過程で基地局からMGIDとM2MマルチキャストCIDを受けた後、他の基地局へと移動した時、以前基地局からターゲット基地局に関するマルチキャストCIDマッピング情報を受信できなかった場合は、マルチキャストトラフィック指示とMGIDの含まれたページングメッセージを受信しても、M2MマルチキャストCIDの含まれたMAP IEによって割り当てられたリソース上で伝送されるマルチキャストデータを受信できなくなることがある。これは、M2M機器が、MGIDにマッピングされた誤ったM2MマルチキャストCIDを有しているからである。
【0160】
このような問題を解決するために、基地局が遊休モードにあるM2M機器にマルチキャストデータを伝送するために、グループページングをするとき、基地局は、MGIDに加え、現在基地局で当該MGIDにマッピングされたM2MマルチキャストCID情報もページングメッセージに含めて伝送すればよい。MGIDがM2M機器グループゾーン内で唯一に一つのM2Mグループ(又は、M2Mグループに対するマルチキャスト連結)を区別するために用いられるとすれば、当該MGIDがいずれのM2M機器グループゾーンに属しているかを表すためのM2M DEVICE GROUP ZONE IDフィールドをページングメッセージに含めて伝送できる。その一例が、下記の表35のページングメッセージ(MOB_PAG−ADV message)である。
【0162】
表35を参照すると、基地局は、ページングメッセージを伝送する時、M2M Device Group Zone IDとM2M multicast CIDをMGIDと共に伝送できる。M2M機器は、ページングメッセージにて自身に割り当てられたMGIDに対するM2M multicast CID情報を用いて、マルチキャストデータを伝送するための制御情報(MAP)を読む。すなわち、自身に割り当てられたMGIDに対するM2M multicast CIDが含まれたMAP IEを受信すると、当該MAP IEにより割り当てられたリソース上で伝送されるM2Mマルチキャストバーストをデコーディングする。メッセージに含まれた情報をTLV形態で表すと、下記の表36のようになる(M2M Devcie Group Zone ID TLV及びM2M multicast CID TLVは、MOB_PAG−ADV messageページングメッセージに含まれてよい)。
【0164】
遊休モードにあるM2M機器が、M2Mマルチキャストデータを受信していたが、M2Mマルチキャストデータ伝送が終了する前に他の基地局へ移動したとき、ターゲット基地局に対するMGIDとM2MマルチキャストCIDマッピング情報を有していないと、M2M機器は、それをアップデートする動作を行う必要がある。この場合、M2M機器は、位置アップデート(location update)プロシージャを行い、基地局からM2MマルチキャストCIDをアップデートする動作を行うことができる。この時、M2M機器は、レンジング目的指示(ranging purpose indication)を、M2MマルチキャストCID update(#bit 6=1)に設定したレンジング要請メッセージ(例えば、RNG−REQ)メッセージを基地局に伝送できる。基地局がM2MマルチキャストCIDアップデートに設定されたレンジング目的指示が含まれたレンジング要請メッセージ(例えば、RNG−REQ)をM2M機器から受信すると、基地局は、ネットワークから当該M2M機器に関するMGIDの情報を受信し、レンジング応答メッセージ(例えば、RNG−RSP)メッセージにMGIDとCIDマッピング情報を含めてM2M機器に伝送する。
【0165】
次に、レンジング要請メッセージ(RNG−REQメッセージ)の一例を説明する。
【0166】
続くTLVパラメータ(following TLV parameter)は、M2M機器がネットワーク再進入、ハンドオーバー、位置更新又は異常なパワーダウンレポーティングを試みようとする時、レンジング要請メッセージに含まれるとよい。レンジング目的指示フィールドは、レンジング要請メッセージにおいてその項目の存在がM2M機器の動作を指示する。
【0167】
例えば、レンジング目的指示フィールドにおいてbit 0が1に設定されると、サービング基地局IDと結合して端末が現在ハンドオーバー又は再進入を試みることを指示し、ページング制御機IDと結合して端末が遊休モードから基地局へのネットワーク再進入を試みることを指示する。また、bit 1が1に設定されると、端末が遊休モード位置アップデートプロセスを開始することを指示する。bit 2はシームレス(Seamless)なハンドオーバー指示を指示するが、このビットが他の含まれた情報要素と結合して1に設定されると、端末がシームレスなハンドオーバー過程の一部としてレンジングを開始していることを指示する。bit 3は、緊急コール設定のためのレンジング要請であることを指示し、このビットが1に設定されると、緊急コールプロセッサの端末が動作することを指示する。bit 4は、MBSアップデートを指示し、このビットが1に設定されると、端末は、MBSフローのためのサービスフロー管理エンコーディングを必要とすることから、位置アップデートを行おうと試みていることを指示する。Bit 5は、異常なパワーダウン(Abnormal Power Down)を指示し、このビットが1に設定されると、M2M機器は、異常な又は非自発的なパワーダウンが発生したことを指示する。 Bit 6は、MGID及びM2MマルチキャストCIDアップデートを指示するもので、このビットが1に設定されると、M2M機器は、現在MGID及びCIDマッピング情報をアップデートするために位置アップデートを現在行おうと試みていることを指示する。Bit 7は、他の目的を指示するために予約されている。
【0168】
レンジング要請メッセージに対する応答であるレンジング応答メッセージには、M2M機器に割り当てられたMGIDにマッピングされたM2MマルチキャストCIDをアップデートするために、次のようなTLVパラメータが含まれるとよい。例えば、MGID and CID mapping information TLVパラメータにおいて、Bits 0−14はMGID値に、bits 15−30はM2MマルチキャストCID値に、bit 31は、他の情報の値に予約されていればよい。
【0169】
M2M機器が位置アップデートプロシージャを行って基地局からM2MマルチキャストCIDをアップデートする動作を行う時、M2M機器は、M2MマルチキャストCIDアップデートを表すレンジング目的指示情報及び自身に以前に割り当てられたMGID情報をレンジング要請メッセージ(例えば、RNG−REQメッセージ)に含めて基地局に伝送できる。基地局は、M2MマルチキャストCIDアップデートを表すレンジング目的指示情報及びMGIDの含まれたレンジング要請メッセージをM2M機器から受信すると、自身が保有しているMGIDリストから当該MGIDに関するCIDマッピング情報を直ちにM2M機器に伝達する。
【0170】
一方、レンジング要請メッセージ(例えば、RNG−REQメッセージ)には、MGID information TLVのようなパラメータが含まれてもよい。MGID information TLVにおいてBits 0−7はMGID値に予約されたものであってよい。
【0171】
レンジング要請メッセージに対する応答であるレンジング応答メッセージには、M2M機器に割り当てられたMGIDにマッピングされたM2MマルチキャストCIDをアップデートするためにMGID及びM2MマルチキャストCIDマッピング情報TLVパラメータが含まれるとよい。例えば、MGID及びM2MマルチキャストCIDマッピング情報TLVパラメータにおいて、bits 0−14はMGID値に、bits 15−30はM2MマルチキャストCID値に、bit 31は他の情報の値に予約されていればよい。
【0172】
基地局がMGID及びM2MマルチキャストCIDマッピング情報を伝達する時、各MGID値とCID値を伝達する代わりに、MGIDビットマップ(bitmap)とこれに関するCID情報のみを伝達してもよい。MGIDビットマップは、MGIDの昇順(increasing order)で整列され、1に設定されたビットは、当該MGIDに関するCIDがアップデートされる必要があるということを意味する。したがって、基地局がネットワークエンティティ(Network entity)又はM2M機器からM2M機器に関するMGID情報を受信すると、全てのMGIDに対するビットが1に設定されるはずであり、基地局がネットワークエンティティ(Network entity)又はM2M機器からレンジング要請メッセージによりM2M機器に関するMGIDとM2MマルチキャストCIDマッピング情報を受信すると、アップデートを必要とするMGIDに対するビットのみが1に設定されるはずである。この方法は、レンジング応答メッセージのオーバーヘッドを減らすのに役立つ。
【0173】
上述したように、レンジング要請メッセージに対する応答であるレンジング応答メッセージには、M2M機器に割り当てられたMGIDにマッピングされたM2MマルチキャストCIDをアップデートするために、MGIDビットマップのようなTLVパラメータが含まれるとよい。例えば、MGIDビットマップTLVパラメータにおいて、Bits 0−7は、MGIDビットマップに予約されていればよい。又は、レンジング応答メッセージには、M2M機器に割り当てられたMGIDにマッピングされたM2MマルチキャストCIDをアップデートするために、M2MマルチキャストCID TLVパラメータが含まれてもよく、M2MマルチキャストCID TLVパラメータにおいて、Bits 0−15はM2M multicast CID値に予約されてよい。そして、MGIDビットマップにおいて1に設定された数分だけ、M2MマルチキャストCID TLVが含まれるとよい。
【0174】
MGIDビットマップはMGIDの昇順で整列され、1に設定されたビットは、当該MGIDに関するCIDがアップデートされる必要があるということを意味する。したがって、基地局がネットワークエンティティ又はM2M機器からM2M機器に関するMGID情報を受信すると、全てのMGIDに対するビットが1に設定されるはずであり、基地局がネットワークエンティティ又はM2M機器からレンジング要請メッセージなどにてM2M機器に関するMGIDとM2M multicast CIDマッピング情報を受信すると、アップデートを必要とするMGIDに対するビットのみが1に設定されるはずである。
【0175】
以下では、ユニキャスト(unicast)方法を用いた連結モード(Connected mode)M2M機器の動作を説明する。
【0176】
連結モードにあるM2M機器がM2Mマルチキャスト連結を有しており、M2MマルチキャストCIDを割り当てた基地局から他の基地局へとハンドオーバーが発生した時、ターゲット基地局からM2MマルチキャストCIDを受けなければならない。サービング基地局は、ハンドオーバー過程中にターゲット基地局からMGID及びM2MマルチキャストCIDマッピング情報を受信し、M2M機器に関連情報を伝送できる。すなわち、基地局は、ハンドオーバー過程中にMOB_BSHO−REQ/MOB_BSHO−RSPメッセージに、ターゲット基地局に関するMGID及びM2MマルチキャストCID情報を含めてM2M機器に伝送できる。この時、基地局は、アップデートされる必要があるCID情報のみを含めるだろう。
【0177】
ハンドオーバー要請/応答メッセージ(例えば、MOB_BSHO−REQ/RSP(BS HO request/response)message))には、M2M機器に割り当てられたMGIDにマッピングされたM2MマルチキャストCIDをアップデートするために、MGID及びM2MマルチキャストCIDマッピング情報のようなTLVパラメータが含まれればよい。例えば、MGID及びM2MマルチキャストCIDマッピング情報TLVパラメータにおいて、Bits 0−14はMGID値に、bits 15−30はM2M multicast CID値に予約できる。そして、bit 31は、他の情報を指示する値に予約されている。この場合にも、サービング基地局はMGIDビットマップを用いて伝送することによって、関連情報のオーバーヘッドを減らすことができる。
【0178】
又は、基地局ハンドオーバー要請/応答メッセージ(例えば、MOB_BSHO−REQ/RSP(BS HO request/response)message))には、M2M機器に割り当てられたMGIDにマッピングされたM2MマルチキャストCIDをアップデートするために、MGIDビットマップのようなTLVパラメータが含まれてもよい。例えば、MGIDビットマップのようなTLVパラメータにおいて、bits 0−7はMGIDビットマップ値に予約されている。MGIDビットマップは、MGIDの昇順で整列され、1に設定されたビットは、当該MGIDに関するCIDがアップデートされる必要があるということを意味する。したがって、基地局がネットワークエンティティ又はM2M機器からM2M機器に関するMGID情報を受信すると、全てのMGIDに対するビットが1に設定されるはずであり、基地局がネットワークエンティティ又はM2M機器から基地局ハンドオーバー要請/応答メッセージなどにてM2M機器に関するMGIDとM2M multicast CIDマッピング情報を受信すると、アップデートを必要とするMGIDに対するビットのみが1に設定されるはずである。又は、ハンドオーバー要請/応答メッセージ(例えば、MOB_BSHO−REQ/RSP(BS HO request/response)message))には、M2M機器に割り当てられたMGIDにマッピングされたM2MマルチキャストCIDをアップデートするために、MGID及びM2MマルチキャストCIDマッピング情報TLVパラメータが含まれてもよい。例えば、MGID及びM2MマルチキャストCIDマッピング情報TLVパラメータにおいて、Bits 0−15はM2MマルチキャストCID値に予約されてよく、M2Mビットマップにおいて1に設定された数分だけ、M2MマルチキャストCID TLVが含まれるだろう。この場合にも、サービング基地局はMGIDビットマップを用いて伝送することによって、関連情報のオーバーヘッドを減らすことができる。M2M機器は、ハンドオーバー過程中ではなくハンドオーバー後にターゲット基地局にレンジングを行う時、CIDアップデートを行うことができる。ターゲット基地局は、レンジング応答メッセージ(例えば、RNG−RSPメッセージ)にMGIDとM2M multicast CID情報を含めてM2M機器に伝送できる。
【0179】
レンジング応答メッセージには、M2M機器に割り当てられたMGIDにマッピングされたM2MマルチキャストCIDをアップデートするために、MGID及びM2MマルチキャストCIDのようなTLVパラメータが含まれるとよい。例えば、MGID及びM2MマルチキャストCIDのようなTLVパラメータにおいて、bits 0−14はMGIDビットマップに予約され、bits 0−15はM2M multicast CID値に予約されていればよい。そして、bits 31は、他の情報を指示する値に予約されている。この場合にも、基地局はMGIDビットマップを用いて関連情報のオーバーヘッドを減らすことができる。
【0180】
又は、レンジング応答メッセージには、MGIDビットマップのようなTLVパラメータが含まれてもよい。例えば、MGIDビットマップのようなTLVパラメータにおいて、bits 0−7はMGIDビットマップ値に予約されている。MGIDビットマップはMGIDの昇順で整列され、1に設定されたビットは、当該MGIDに関するCIDがアップデートされる必要があるということを意味する。したがって、基地局がネットワークエンティティ又はM2M機器からM2M機器に関するMGID情報を受信すると、全てのMGIDに対するビットが1に設定されるはずであり、基地局がネットワークエンティティ又はM2M機器からレンジング要請などによりM2M機器に関するMGIDとM2M multicast CIDマッピング情報を受信すると、アップデートを必要とするMGIDに対するビットのみが1に設定されるはずである。又は、レンジング応答メッセージには、M2M機器に割り当てられたMGIDにマッピングされたM2MマルチキャストCIDをアップデートするために、M2MマルチキャストCID TLVパラメータが含まれてもよい。例えば、M2MマルチキャストCID TLVパラメータにおいて、Bits 0−15はM2MマルチキャストCID値に予約されてよく、M2Mビットマップにおいて1に設定された数分だけ、M2MマルチキャストCID TLVが含まれるだろう。
【0181】
M2M機器がハンドオーバー後にレンジングを行う場合、上に定義した遊休モードM2M機器の動作のように、M2M機器はレンジング要請(RNG−REQ)メッセージを伝送する時、M2Mマルチキャストアップデート要求フィールドを含めることができる。該フィールドが1に設定された時、基地局は、上に定義したMGID及びM2MマルチキャストCIDマッピング情報TLVやMGIDビットマップTLVとM2MマルチキャストCID TLVをレンジング応答メッセージで伝送することができる。
【0182】
レンジング要請メッセージは、M2Mマルチキャストアップデート要求(M2M Multicast Update Required)TLVパラメータを含むことができる。例えば、M2M Multicast Update Required TLVパラメータにおいて、Bits 0が1に設定されると、M2M機器がM2MマルチキャストCIDをアップデートする必要があるということを表す。基地局は、M2M機器に関するMGID及びM2MマルチキャストCIDマッピング情報を伝達する。bits 1−7は、他の情報の値に予約されていてよい。
【0183】
このようなシナリオにおいて、M2M機器は、上に定義した遊休モードM2M機器の動作のように、レンジング要請メッセージに、M2M multicast update required TLVに加え、MGID情報やMGIDとM2M multicast CIDマッピング情報を含めて基地局に伝送することができる。その各例は次の通りである。
【0184】
レンジング要請メッセージは、MGID情報TLVパラメータを含むことができる。例えば、MGID情報TLVパラメータにおいて、bits 0−14はMGID値に予約されており、Bits 15は、他の情報の値に予約されていてよい。
【0185】
又は、レンジング要請メッセージは、MGID及びM2MマルチキャストCIDマッピング情報TLVパラメータを含むこともできる。例えば、MGID及びM2MマルチキャストCIDマッピング情報TLVパラメータにおいて、bits 0−14はMGID値に予約されており、Bits 15−30はM2MマルチキャストCID値に予約されており、bit 31は他の情報の値に予約されていてよい。
【0186】
基地局がブロードキャスト/マルチキャストメッセージ(DCD又は新しいブロードキャスト/マルチキャストメッセージ)で近隣基地局に関するMGIDとM2M multicast CIDを周期的に伝送すると、大部分の連結モードM2M機器は、ブロードキャスト/マルチキャストメッセージから、近隣基地局に関するMGIDとM2MマルチキャストCIDマッピング情報を獲得することができる。仮に、速い移動のような理由で、M2M機器がブロードキャスト/マルチキャストメッセージから、ターゲット基地局に関するMGID及びM2MマルチキャストCIDマッピング情報を獲得できないと、M2M機器は、ターゲット基地局に移動し、M2Mマルチキャストアップデート要求(M2M multicast update required)フィールドを1に設定したレンジング要請メッセージを基地局に伝送する。基地局は、M2M multicast update requiredが1に設定された場合にのみ、MGIDとM2M multicast CIDマッピング情報をレンジング応答メッセージに含めてM2M機器に伝送する。
【0187】
連結モードにあるM2M機器がハンドオーバー過程中にCIDアップデート動作を行うようになった場合は、M2M機器は、ブロードキャストメッセージからCIDアップデート情報を獲得できなかった場合にのみ、MOB_MSHO−REQメッセージにM2M multicast update required TLVを含めることで、基地局にCIDアップデート要請をすることができる、そして、基地局は、multicast update required TLVが1に設定されたMOB_MSHO−REQメッセージを受信した場合にのみ、MOB_BSHO−RSPメッセージにMGID及びM2MマルチキャストCIDマッピング情報TLVやMGID bitmap TLVとM2M multicast CID TLVを含めてM2M機器に伝送できる。
【0188】
M2M機器(或いは端末)ハンドオーバー要請メッセージ(例えば、MOB_MSHO−REQ(MS HO request)message)には、M2M multicast update required TLVパラメータが含まれるとよい。M2M multicast update required TLVパラメータにおいて、Bits 0のビットが1に設定されると、M2M機器がM2M multicast CIDをアップデートする必要があるということを表す。すると、基地局は、M2M機器に関するMGIDとM2M multicast CIDマッピング情報を伝達する。残りbits 1〜7は、他の情報の値に予約されていてよい。
【0189】
このようなシナリオにおいて、M2M機器は、M2M機器(或いは端末)ハンドオーバー要請メッセージ(例えば、MOB_MSHO−REQ)にM2M multicast update required TLVに加え、MGID情報TLVやMGID及びM2M multicast CIDマッピング情報TLVを含めて伝送してもよい。基地局は、MGID information TLVの含まれたM2M機器(或いは端末)ハンドオーバー要請メッセージを受信すると、MGID情報に基づいてMGID and M2M multicast CID mapping information TLVをM2M機器(或いは端末)ハンドオーバー応答メッセージ(例えば、MOB_BSHO−RSPメッセージ)に含めてM2M機器に伝送できる。MGID and M2M multicast CID mapping information TLVの含まれたM2M機器(或いは端末)ハンドオーバー要請メッセージ(MOB_MSHO−REQメッセージ)を受信すると、基地局は、MGID bitmap TLVとM2M multicast CID TLVをM2M機器(或いは端末)ハンドオーバー応答メッセージ(例えば、MOB_BSHO−RSPメッセージ)に含めてM2M機器に伝送できる。
【0190】
M2M機器(或いは端末)ハンドオーバー要請メッセージは、MGID及びM2MマルチキャストCIDマッピング情報TLVパラメータを含むことができる。例えば、MGID及びM2MマルチキャストCIDマッピング情報TLVパラメータにおいて、bits 0−14はMGID値に予約されており、Bits 15−30はM2MマルチキャストCID値に予約されており、bit 31は他の情報の値に予約されていてよい。
【0191】
又は、M2M機器(或いは端末)ハンドオーバー要請メッセージは、MGIDビットマップTLVパラメータを含むこともできる。例えば、MGIDビットマップTLVパラメータにおいて、bits 0−7はMGIDビットマップ値に予約されている。MGIDビットマップはMGIDの昇順で整列され、1に設定されたビットは、当該MGIDに関するCIDがアップデートされる必要があるということを意味する。したがって、基地局がネットワークエンティティ又はM2M機器からM2M機器に関するMGID情報を受信すると、全てのMGIDに対するビットが1に設定されるはずであり、基地局がネットワークエンティティ又はM2M機器からレンジング要請などによりM2M機器に関するMGIDとM2M multicast CIDマッピング情報を受信すると、アップデートを必要とするMGIDに対するビットのみが1に設定されるはずである。
【0192】
又は、M2M機器(或いは端末)ハンドオーバー要請メッセージは、M2M multicast CID TLVパラメータを含むこともできる。M2M multicast CID TLVパラメータにおいて、bits 0−15はM2M multicast CID値に予約され、MGIDビットマップにおいて1に設定された数分だけ、M2M multicast CID TLVが含まれるとよい。
【0193】
以上説明してきた実施例は、本発明の構成要素及び特徴を所定形態に結合したものである。各構成要素又は特徴は、別の明示的な言及がない限り、選択的なものとして考慮しなければならない。各構成要素又は特徴は、他の構成要素や特徴と結合しない形態で実施することもでき、一部の構成要素及び/又は特徴を結合して本発明の実施例を構成することもできる。本発明の実施例で説明される動作の順序は変更可能である。ある実施例の一部構成や特徴は、別の実施例に含まれることもでき、別の実施例の対応する構成又は特徴に取って代わることもできる。特許請求の範囲において明示的な引用関係にない請求項を結合して実施例を構成したり、出願後の補正により新しい請求項として含めたりすることができることは明らかである。
【0194】
本発明は、本発明の精神及び必須特徴から逸脱することなく、他の特定の形態に具体化できる。そのため、上記の詳細な説明はいずれの面においても制約的に解釈してはならず、例示的なものとして考慮しなければならない。本発明の範囲は、添付した請求項の合理的解釈により定めなければならず、本発明の等価的範囲内における変更はいずれも本発明の範囲に含まれる。