特許第6097816号(P6097816)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6097816
(24)【登録日】2017年2月24日
(45)【発行日】2017年3月15日
(54)【発明の名称】フェスツーン装置
(51)【国際特許分類】
   B65H 59/36 20060101AFI20170306BHJP
   B29D 30/48 20060101ALN20170306BHJP
【FI】
   B65H59/36
   !B29D30/48
【請求項の数】4
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2015-500061(P2015-500061)
(86)(22)【出願日】2013年2月15日
(86)【国際出願番号】JP2013053723
(87)【国際公開番号】WO2014125625
(87)【国際公開日】20140821
【審査請求日】2015年12月18日
(73)【特許権者】
【識別番号】591032356
【氏名又は名称】不二精工株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】594029333
【氏名又は名称】不二商事株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】西田 喜八郎
【審査官】 松井 裕典
(56)【参考文献】
【文献】 特表2000−512607(JP,A)
【文献】 特開2002−068598(JP,A)
【文献】 特開2009−046257(JP,A)
【文献】 特開2012−007266(JP,A)
【文献】 特開2006−007494(JP,A)
【文献】 実開昭55−033786(JP,U)
【文献】 米国特許第03643497(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65H 59/00−59/40
B29D 67/20−67/24
B29D 30/00−30/72
F25B 1/00− 7/00
F25B 13/00
H05K 7/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
上下方向に沿って延びるフレームと、前記フレームの上部に回転可能に支持された上部滑車と、その上部滑車の下方において、前記フレームに、回転可能、かつ選択的に上昇および下降可能に支持された下部滑車とを備え、前記上部滑車および前記下部滑車の周りをワイヤが周回するように構成されたフェスツーン装置において、
前記上部滑車及び前記下部滑車よりも前記フレームに近接した位置に配置され、前記フレームに回転可能に支持される一対の補助滑車を備え、前記ワイヤが、前記一対の補助滑車の周りを周回した後、前記上部滑車および前記下部滑車の周りを周回するように構成され
前記補助滑車は内部に冷却媒体用通路を有することを特徴とするフェスツーン装置。
【請求項2】
前記一対の補助滑車は上下に間隔をおいて配置されていることを特徴とする請求項1に記載のフェスツーン装置。
【請求項3】
前記冷却媒体用通路は、補助滑車内において、前側位置から、補助滑車の外周に近接した位置を通って、後側位置へ延びることを特徴とする請求項に記載のフェスツーン装置。
【請求項4】
前記補助滑車内に中空室が形成され、その中空室の内部を区画する円板状の区画板を設けて冷却媒体用通路を形成したことを特徴とする請求項3に記載のフェスツーン装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば車両用のタイヤに用いられるビードコアを製造する工程において、ワイヤを蓄積するとともに、ビードコア形成装置にワイヤを供給するフェスツーン装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種のフェスツーン装置としては、例えば特許文献1に開示されるような構成が提案されている。この従来構成においては、フレームの上部に、フレームの前後方向に沿って延びる軸線の周りに回転可能に上部滑車が支持されている。フレームの下部には、フレームの前後方向に沿って延びる軸線の周りに回転可能に、かつ選択的に上昇および下降可能に下部滑車が支持されている。フレームの幅方向における下部滑車の側方位置においてフレームには、上方および下方に配置された一対の補助滑車が回転可能に支持されている。ビードコア製造の前工程において、ダイス装置によりゴムで被覆されたワイヤが、このフェスツーン装置の一対の補助滑車の周りを周回した後に、上部滑車と下部滑車との周りを複数回にわたって周回して蓄積され、ビードコア製造の後工程を実施するビードコア形成装置に供給される。
【0003】
この場合、フェスツーン装置からビードコア形成装置に供給されるワイヤの単位時間当たりの移動量(以下、単に移動量という)が、ダイス装置からフェスツーン装置に供給されるワイヤの移動量よりも多くなったときには、下部滑車が上昇される。それとは逆に、フェスツーン装置からビードコア形成装置に供給されるワイヤの移動量が、ダイス装置からフェスツーン装置に供給されるワイヤの移動量よりも少なくなったときには、下部滑車が下降される。これにより、前工程を実施するダイス装置から供給されるワイヤの移動量と後工程を実施するビードコア形成装置へ供給されるワイヤの移動量との差が吸収されるとともに、ワイヤの張力が一定に維持されるようになっている。
【0004】
ところが、この従来のフェスツーン装置においては、一対の補助滑車がフレームの幅方向における下部滑車の側方に配置された状態でフレームに支持されている。このため、フレームの幅が広くなって、フェスツーン装置が大型になるという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特表2000−512607号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
この発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的は、フレームの幅を狭くすることができて、装置全体を小型化することができるフェスツーン装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するために、本発明の一態様によるフェスツーン装置は、上下方向に沿って延びるフレームと、前記フレームの上部に回転可能に支持された上部滑車と、その上部滑車の下方において、前記フレームに、回転可能、かつ選択的に上昇および下降可能に支持された下部滑車とを備える。前記上部滑車及び前記下部滑車よりも前記フレームに近接した位置には、前記フレームに回転可能に支持される一対の補助滑車が配置される。フェスツーン装置は、前記ワイヤが前記一対の補助滑車の周りを周回した後、前記上部滑車および前記下部滑車の周りを周回するように構成され、前記補助滑車は内部に冷却媒体用通路を有する
【0008】
従って、このフェスツーン装置においては、フレームの幅を広くすることなく、フェスツーン装置を小型に構成することができる。
【発明の効果】
【0009】
前記のフェスツーン装置によれば、装置全体を小型化することができるという効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】一実施形態のフェスツーン装置を示す正面図。
図2図1のフェスツーン装置の側面図。
図3図2のフェスツーン装置の3−3線における部分拡大断面図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、フェスツーン装置の一実施形態を図面に従って説明する。
【0012】
図1に示すように、フェスツーン装置11は、ダイス装置12と、ビードコア形成装置14との間に設置される。タイヤ用のビードコアを製造する工程において、ダイス装置12はワイヤをゴムで被覆する前工程を実施し、ビードコア形成装置14は、その被覆されたワイヤ13を巻回してビードコアを形成する後工程を実施する。フェスツーン装置11は、ダイス装置12によってゴムで被覆されたワイヤ13をダイス装置12から供給されて蓄積するとともに、ビードコア形成装置14にワイヤ13を供給する。フェスツーン装置11により蓄積されるワイヤ13の蓄積量は調整可能である。これにより、ダイス装置12からフェスツーン装置11へ供給されるワイヤ13の移動量とフェスツーン装置11からビードコア形成装置14へ供給されるワイヤ13の移動量との差が吸収され、ワイヤ13の張力が一定に維持される。
【0013】
図1及び図2に示すように、フェスツーン装置11においては、ベース15上にフレーム16が立設されている。フレーム16の上端部には、支持板17が前方(図2における右側)に向かって突出するように固定されている。支持板17の前部および後部には、上向きに突出した一対の突出部が設けられており、一対の突出部の間には前後方向に沿って支軸19が延びている。支持板17には、支軸19を介して、上部滑車18が支持されている。上部滑車18は、支軸19に沿って並設されるとともに、支軸19にそれぞれ独立して回転可能に支持された複数の滑車部材181により構成されている。ベース15の前端部と支持板17の前端部との間には、一対のガイドロッド20がフレーム16の幅方向(図1における左右方向)に沿って互いに間隔をおいて配置されている。ガイドロッド20には、四角ブロック状のウェイト21が選択的に上昇および下降可能に支持されている。上部滑車18の下方において、ウェイト21には、下部滑車22が回転可能に支持されている。この下部滑車22は、前後方向に延びる支軸23に沿って並設されるとともに、支軸23にそれぞれ独立して回転可能に支持された複数の滑車部材221により構成されている。上部滑車18の各滑車部材181および下部滑車22の各滑車部材221の外周面には、ワイヤ13を案内する環状溝が形成されている。上部滑車18および下部滑車22の周りをワイヤ13が複数回にわたって周回する。この場合、ワイヤ13には、ウェイト21及び下部滑車22の重量によって張力が付与される。図3に示すように、下部滑車22の支軸23は、水平面内において、上部滑車18の支軸19の延長方向に対して所定角度だけ傾斜した方向へ延びるように配置されている。ワイヤ13が下部滑車22上を周回する際に、ワイヤ13は、上部滑車18の支軸19の長さ方向に沿って移動される。このときの移動量が、上部滑車18の各滑車部材181の環状溝の一配列ピッチに相当するように、下部滑車22の支軸23の傾斜角度を設定することができる。これにより、上部滑車18および下部滑車22の間においてワイヤ13は斜めに延びた状態ではなく鉛直方向に沿って延びた状態で走行される。
【0014】
図1図3に示すように、前記上部滑車18及び下部滑車22とフレーム16との間の位置、即ち上部滑車18及び下部滑車22よりもフレーム16に近接した位置において、そのフレーム16の前面には、上方および下方の一対の補助滑車24,25が、一対の回転軸26を介して回転可能に支持されている。各補助滑車24,25の外周面には、ワイヤ13を案内するための複数の環状溝241,251が形成されている。ダイス装置12から供給されたワイヤ13は、一対の補助滑車24,25の周りを周回した後、上部滑車18および下部滑車22の周りを周回する。図3に示すように、下方の補助滑車25の回転軸線は水平面内において、上方の補助滑車24の回転軸線に対して所定角度だけ傾斜している。これにより、両補助滑車24,25の間においてワイヤ13は、斜めに延びた状態ではなく鉛直方向に沿って延びた状態で走行される。上方の補助滑車24に対応する位置において、フレーム16の後面には、モータ27が支持されている。このモータ27の回転により、駆動プーリ28、ベルト29及び被動プーリ30を介して上方の補助滑車24が回転される。
【0015】
図1及び図2に示すように、ダイス装置12によりゴムで被覆されたワイヤ13が、このフェスツーン装置11の一対の補助滑車24,25の周りを複数回にわたって周回した後に、上部滑車18と下部滑車22との周りを複数回にわたって周回して蓄積され、ビードコア形成装置14に供給される。フェスツーン装置11からビードコア形成装置14に供給されるワイヤ13の単位時間当たりの移動量が変化すると、ワイヤ13の張力が変動する。ワイヤ13の張力と、下部滑車22及びウェイト21の重量とが平衡するように、下部滑車22が選択的に上昇および下降される。下部滑車22の上昇および下降によって、ダイス装置12からフェスツーン装置11へ供給されるワイヤ13の移動量と、フェスツーン装置11からビードコア形成装置14へ供給されるワイヤ13の移動量との差が吸収され、ワイヤ13の張力が一定に維持される。一般に、ダイス装置12から供給されるワイヤ13は、ほぼ均等な移動量で連続的に移動する。しかし、ビードコア形成装置14においては、ビードコアを形成するために、フォーマ(図示しない)上においてワイヤを環状に巻回すること、及び巻回を停止することが交互に行われるため、ワイヤ13は間欠的に移動する。この連続的な移動と間欠的な移動とによる移動量の差が、下部滑車22の上昇および下降によって吸収される。
【0016】
図1及び図2に示すように、前記上部滑車18の下部の近傍においてフレーム16の前面には、フレーム16の幅方向における一方(本実施形態においては、図1における右側)において、上部押えローラ31がブラケット32を介して支持されている。この上部押えローラ31は、前後方向に延びる支軸33に沿って並設されるとともに、支軸33に回転可能に支持された複数のローラ部材311により構成されている。各ローラ部材311の外周面には、ワイヤ13を案内する環状溝が形成されている。下部滑車22から上部滑車18へ走行されるワイヤ13の複数の走行部分が、この上部押えローラ31の各ローラ部材311により上部滑車18の下部の近傍においてフレーム16の幅方向における外側から内側に向かって押さえられている。これにより、ワイヤ13の走行部分の振動が防止されて、ワイヤ13が上部滑車18の各滑車部材181に対して適切に掛装される。
【0017】
図1及び図2に示すように、前記下部滑車22の上部の近傍においてウェイト21の後面には、フレーム16の幅方向における他方、即ちフレーム16の幅方向において上部押えローラ31とは反対側(本実施形態において図1の左側)において、下部押えローラ34がブラケット35を介して支持されている。この下部押えローラ34は、前後方向に延びる支軸36に沿って並設されるとともに、支軸36に回転可能に支持された複数のローラ部材341により構成されている。各ローラ部材341の外周面には、ワイヤ13を案内する環状溝が形成されている。上部滑車18から下部滑車22へ走行されるワイヤ13の複数の走行部分が、この下部押えローラ34の各ローラ部材341により下部滑車22の上部の近傍においてフレーム16の幅方向における外側から内側に向かって押さえられている。これにより、ワイヤ13の走行部分の振動が防止されて、ワイヤ13が下部滑車22の各滑車部材221に対して適切に掛装される。
【0018】
図3は、下方の補助滑車25の代表的な内部構成を示している。前記両補助滑車24,25の内部には、水等の冷却媒体を流動させるための冷却媒体用通路37が設けられている。各補助滑車24,25は、同一の構成を有する冷却媒体用通路37を備えるため、以下では図3に示す下方の補助滑車25の構成について詳細に説明する。補助滑車25は、前面に開口部を有する中空状の滑車本体252と、その滑車本体252の開口部に取り付けられたカバー253とにより、内部に中空室254を備えるように構成されている。補助滑車25は、中空室254に連通する内孔を有するように、円筒状に形成された回転軸26を備えている。補助滑車25の回転軸26の内孔には、供給パイプ38が中空室254内へ突出するように配置されている。供給パイプ38の外径は、回転軸26の内孔の径よりも小さい。これにより、供給パイプ38の内側に、中空室254へ冷却媒体を供給するための供給路381が形成されるとともに、回転軸26の内孔において、供給パイプ38の外側には、中空室254から冷却媒体を排出させるための排出路382が形成されている。
【0019】
図3に示すように、前記補助滑車25の中空室254内において、供給パイプ38の端部には、径方向外向きに延びた円板状の区画板39が取り付けられている。区画板39は、補助滑車25の中空室254を前側領域と後側領域とに区画する。区画板39は、中空室254の内径よりも小さな外径を有し、前側領域と後側領域とは、区画板39の外周面および中空室254の内周面の間において連通している。区画板39によって、補助滑車25の中空室254内において、前記冷却媒体用通路37が、前側位置から補助滑車25の外周に近接した位置を通って後側位置まで延びるように形成されている。冷却媒体は、供給パイプ38の内側の供給路381から補助滑車25の中空室254内に供給され、冷却媒体用通路37に沿って流動して、供給パイプ38の外側の排出路382を通って排出される。これにより、補助滑車25の外周面が冷却され、前工程のダイス装置12によってワイヤ13に施されたゴム被覆が冷却されて、ワイヤ13が補助滑車25を周回する間に、ワイヤ13のゴム被覆は所要の硬度まで硬化される。
【0020】
次に、前記のように構成されたフェスツーン装置の作用を説明する。
【0021】
このフェスツーン装置11の作動時には、モータ27により上方の補助滑車24が回転される。これにより、前工程においてダイス装置12によりゴムで被覆されたワイヤ13が、一対の補助滑車24,25の周りを複数回にわたって周回した後に、上部滑車18と下部滑車22との間を複数回にわたって周回して蓄積され、後工程を実施するビードコア形成装置14に供給される。このとき、両補助滑車24,25内に形成された冷却媒体用通路37に水等の冷却媒体が供給されて、補助滑車24,25の外周面が冷却される。これにより、前工程のダイス装置12によってワイヤ13に施されたゴム被覆が冷却され、ワイヤ13が補助滑車24,25を周回する間にワイヤ13のゴム被覆が硬化される。
【0022】
フェスツーン装置11の作動時において、フェスツーン装置11からビードコア形成装置14に供給されるワイヤ13の移動量に応じて、下部滑車22が選択的に上昇および下降される。つまり、フェスツーン装置11からビードコア形成装置14に供給されるワイヤ13の移動量が、ダイス装置12からフェスツーン装置11に供給されるワイヤ13の移動量よりも多くなったときには、下部滑車22が上昇される。それとは逆に、フェスツーン装置11からビードコア形成装置14に供給されるワイヤ13の移動量が、ダイス装置12からフェスツーン装置11に供給されるワイヤ13の移動量よりも少なくなったときには、下部滑車22が下降される。これにより、前工程を実施するダイス装置12から供給されるワイヤ13の移動量と、後工程を実施するビードコア形成装置14へ供給されるワイヤ13の移動量との差が吸収され、ワイヤ13の張力が一定に維持される。
【0023】
従って、この実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
【0024】
(1) このフェスツーン装置においては、フレーム16の上部に上部滑車18が回転可能に支持されている。その上部滑車18の下方の位置において、フレーム16には下部滑車22が回転可能に、かつ選択的に上昇および下降可能に支持されている。フレーム16よりも前方であって、上部滑車18及び下部滑車22よりも後方において、上方および下方には一対の補助滑車24,25が配置され、フレーム16に支持されている。そして、ゴムで被覆されたワイヤ13は補助滑車24,25の周りを周回した後に、上部滑車18と下部滑車22との周りを複数回にわたって周回して蓄積され、ビードコア形成装置14に供給される。
【0025】
このため、このフェスツーン装置11は、フレーム16の幅方向に大きくなることなく、補助滑車24,25は、その回転軸線が上部滑車18及び下部滑車22の回転軸線の方向に沿って延びた状態でフレーム16に支持される。よって、フェスツーン装置11の全体を小型に構成することができる。
【0026】
(2) このフェスツーン装置においては、前記補助滑車24,25の内部に冷却媒体用通路37が設けられている。このため、冷却媒体により補助滑車24,25の外周面が冷却されて、前工程でワイヤ13に施されたゴム被覆を、ワイヤ13が補助滑車24,25の周りを周回する間に硬化させることができる。
【0027】
(3) このフェスツーン装置においては、前記冷却媒体用通路37が、補助滑車24,25内において、前側位置から、補助滑車24,25の外周に近接した位置を通って、後側位置に至るように形成されている。このため、冷却媒体が補助滑車24,25内において、冷却媒体用通路37に沿って、前側位置から、補助滑車24,25の外周に近接した位置を通って、後側位置に流動して、補助滑車24,25の外周面を効果的に冷却することができる。
【0028】
(4) このフェスツーン装置においては、前記補助滑車24,25内に中空室254が形成され、その中空室254の内部に円板状の区画板39が設けられることによって、前記冷却媒体用通路37が区画されている。このため、補助滑車24,25の中空室254内に区画板39を設けるという簡単な構成によって、補助滑車24,25の厚みを大きくすることなく、その内部に冷却媒体用通路37を形成することができる。よって、フェスツーン装置11の全体の小型化に寄与できる。
【0029】
(5) このフェスツーン装置においては、前記上部滑車18と下部滑車22との周りを周回するように走行されるワイヤ13の複数の走行部分を、外側から内側に向かって押さえるための押えローラ31,34が設けられている。このため、上部滑車18と下部滑車22との間におけるワイヤ13の走行部分の振動を、押えローラ31,34によって防止することができて、ワイヤ13を上部滑車18及び下部滑車22上の所定位置に適切に掛装することができる。
【0030】
(変更例)
なお、この実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
【0031】
・ 前記実施形態において、補助滑車24,25の内部に冷却媒体用通路37を形成する構成を変更してもよい。
【0032】
・ 前記実施形態において、冷却媒体として水に代えてクーラントやエアを用いてもよい。
【符号の説明】
【0033】
11…フェスツーン装置、12…ダイス装置、13…ワイヤ、14…ビードコア形成装置、16…フレーム、18…上部滑車、20…ガイドロッド、21…ウェイト、22…下部滑車、24…上方の補助滑車、25…下方の補助滑車、254…中空室、37…冷却媒体用通路、39…区画板。
図1
図2
図3