特許第6097916号(P6097916)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6097916
(24)【登録日】2017年3月3日
(45)【発行日】2017年3月22日
(54)【発明の名称】スロットマシン
(51)【国際特許分類】
   A63F 5/04 20060101AFI20170313BHJP
【FI】
   A63F5/04 516F
【請求項の数】2
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2012-116543(P2012-116543)
(22)【出願日】2012年5月22日
(65)【公開番号】特開2013-240516(P2013-240516A)
(43)【公開日】2013年12月5日
【審査請求日】2015年3月31日
(73)【特許権者】
【識別番号】591142507
【氏名又は名称】株式会社北電子
(74)【代理人】
【識別番号】110002354
【氏名又は名称】特許業務法人平和国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】金丸 晴信
(72)【発明者】
【氏名】田島 聡之
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 真
(72)【発明者】
【氏名】吉田 慎
【審査官】 井海田 隆
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−143135(JP,A)
【文献】 特開2012−081176(JP,A)
【文献】 特開2012−205734(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 5/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
予め定められたゲーム数の間、遊技媒体獲得の機会が増加する遊技者に有利な特典遊技を実行可能であるとともに、前記特典遊技が実行される区間である特典遊技区間のゲーム数に上乗せされる上乗せゲーム数を抽選により決定するスロットマシンにおいて、
前記特典遊技区間は、
次回特典遊技の連続発動の成否を連続発動抽選により決定するゲーム区間であって、当該特典遊技の開始から、前記連続発動抽選により次回特典遊技の連続発動に当選するまで又は次回特典遊技の連続発動に当選しないときには当該特典遊技の終了までの連続発動抽選区間と、
連続発動される次回特典遊技に対して予め定められたゲーム数に上乗せする上乗せゲーム数を上乗せ抽選により決定するゲーム区間であって、前記連続発動抽選により次回特典遊技の連続発動に当選してから当該特典遊技の終了までの上乗せ抽選区間と、に区分され
特典遊技の連続発動に関する情報を表示可能な表示手段を備えた
ことを特徴とするスロットマシン。
【請求項2】
予め定められたゲーム数の間、遊技媒体獲得の機会が増加する遊技者に有利な特典遊技を実行可能であるとともに、前記特典遊技が実行される区間である特典遊技区間のゲーム数に上乗せされる上乗せゲーム数を抽選により決定するスロットマシンにおいて、
前記特典遊技区間は、
次回特典遊技の連続発動の成否を連続発動抽選により決定する連続発動抽選区間と、
連続発動される次回特典遊技に対して予め定められたゲーム数に上乗せする上乗せゲーム数を上乗せ抽選により決定する上乗せ抽選区間と、に区分され、
前記連続発動抽選区間は、
前記特典遊技の開始から、前記連続発動抽選により次回特典遊技の連続発動に当選するまで又は次回特典遊技の連続発動に当選しないときには当該特典遊技の終了までのゲーム区間であり、このゲーム区間では、前記上乗せ抽選が行われることなく、前記連続発動抽選が行われ、
前記上乗せ抽選区間は、
前記連続発動抽選により次回特典遊技の連続発動に当選しない限り出現することのない、次回特典遊技の連続発動に当選してから当該特典遊技の終了までのゲーム区間であり、このゲーム区間では、前記連続発動抽選が行われることなく、前記上乗せ抽選が行われ
特典遊技の連続発動に関する情報を表示可能な表示手段を備えた
ことを特徴とするスロットマシン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スロットマシンに関する。
【背景技術】
【0002】
スロットマシンは、通常、遊技媒体となるメダルを投入してスタートレバーを押下することにより、外周面に絵柄や数字,文字等からなる複数の図柄が表された複数のリール(通常3個のリール)が回転を開始し、定速回転後、任意のタイミングで停止ボタンが操作されることでリールが停止し、停止したリール上の図柄の組合せに応じた数の遊技媒体が払い出される遊技機である。
【0003】
このようなスロットマシンの遊技区間は、メダルを断続的に投じて消費する遊技区間と、メダル獲得の機会が増加する遊技区間とに大別される。
メダル獲得の機会が増加する遊技の代表例は、ボーナス遊技であり、この間は内部的に小役の当選確率が飛躍的に高まることから小役入賞が連続することとなり、短いゲーム区間において大量のメダルが集中して獲得されることになる。
また、ボーナス遊技を除いたメダル獲得の機会が増加する遊技として、例えば、RT,AT,ART遊技などの特典遊技がある。
このような特典遊技では、ボーナス遊技とは異なり小役の当選確率が高まることはないものの、メダルを費やす割合が抑制され、ボーナス遊技よりも長いゲーム区間を掛けて緩やかにメダルが増加するなど、ボーナス遊技ほど短時間に大量のメダルが獲得されないまでも、そのゲーム区間が長く続くほどメダル獲得の機会が増加する遊技者にとって有利な遊技状態となっている。
【0004】
例えば、リプレイタイムの略称であるRT遊技は、所定のゲーム回数の間、メダルを投入することなく次回遊技可能となるリプレイ(再遊技役)の当選確率が高まる特典遊技であって、この間はリプレイ入賞が連続することから、メダルを費やす割合が抑制されることになるため、遊技者にとって有利に作用する遊技状態となっている。
また、アシストタイムの略称であるAT遊技は、所定のゲーム回数の間、内部的に小役に当選したときにこれらに入賞させるためにリール停止時に停止ボタンに対して行う操作内容を外部に報知し、その操作内容に従った操作によりこれらの入賞率が高められる特典遊技であって、小役入賞による直接的なメダルの払い出しが得られることから、遊技者にとって有利に作用する遊技状態となっている。
また、アシスト・リプレイタイムの略称であるART遊技は、上記のRT遊技とAT遊技とを複合的に組合せた特典遊技であって、それぞれの遊技の特徴が相乗して、メダルを費やす割合が抑制されながら直接的なメダルの払い出しも得られ、RT遊技又はAT遊技の単独遊技よりも、メダル獲得の機会が増大する遊技者に有利な遊技状態となっている。
【0005】
このような特典遊技は、通常、内部的な抽選により発動が決定され、発動決定後の所定のタイミングから、例えば、30,40,50ゲームなどの予め定められたゲーム回数に亘って実行される。
また、この特典遊技は、一回限りの単発で終了することもあるが、一般的には連チャンするように設定されている。例えば、50ゲームを1セットとして、所定のタイミングで行われる内部的な連続発動抽選により連チャンが決定されると、1セット終了後、2セット目、3セット目というように特典遊技が連続して発動するようになっている。
【0006】
さらに、1セットに含まれる特典遊技のゲーム回数を抽選により増加させる、いわゆる上乗せゲームを行うスロットマシンもある(例えば、特許文献1記載のスロットマシン)。
ゲーム数の上乗せは、1セットの特典遊技区間において行われる上乗せ抽選により当選した上乗せゲーム数を、当該特典遊技のゲーム数に加算することで行われ、例えば、0,10,20〜300ゲームに亘る複数の上乗せゲーム数の中から1ゲームごとに上乗せ抽選を行い、当選した上乗せゲーム数が、発動中の特典遊技に加算されることとなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2012−50540号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、特典遊技を行うことが可能なスロットマシンの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するため、本発明のスロットマシンは、予め定められたゲーム数の間、遊技媒体獲得の機会が増加する遊技者に有利な特典遊技を実行可能であるとともに、前記特典遊技が実行される区間である特典遊技区間のゲーム数に上乗せされる上乗せゲーム数を抽選により決定するスロットマシンにおいて、前記特典遊技区間は、次回特典遊技の連続発動の成否を連続発動抽選により決定するゲーム区間であって、当該特典遊技の開始から、前記連続発動抽選により次回特典遊技の連続発動に当選するまで又は次回特典遊技の連続発動に当選しないときには当該特典遊技の終了までの連続発動抽選区間と、連続発動される次回特典遊技に対して予め定められたゲーム数に上乗せする上乗せゲーム数を上乗せ抽選により決定するゲーム区間であって、前記連続発動抽選により次回特典遊技の連続発動に当選してから当該特典遊技の終了までの上乗せ抽選区間と、に区分され、特典遊技の連続発動に関する情報を表示可能な表示手段を備えた構成としてある。
【0011】
また、本発明のスロットマシンは、予め定められたゲーム数の間、遊技媒体獲得の機会が増加する遊技者に有利な特典遊技を実行可能であるとともに、前記特典遊技が実行される区間である特典遊技区間のゲーム数に上乗せされる上乗せゲーム数を抽選により決定するスロットマシンにおいて、前記特典遊技区間は、次回特典遊技の連続発動の成否を連続発動抽選により決定する連続発動抽選区間と、連続発動される次回特典遊技に対して予め定められたゲーム数に上乗せする上乗せゲーム数を上乗せ抽選により決定する上乗せ抽選区間と、に区分され、前記連続発動抽選区間は、前記特典遊技の開始から、前記連続発動抽選により次回特典遊技の連続発動に当選するまで又は次回特典遊技の連続発動に当選しないときには当該特典遊技の終了までのゲーム区間であり、このゲーム区間では、前記上乗せ抽選が行われることなく、前記連続発動抽選が行われ、前記上乗せ抽選区間は、前記連続発動抽選により次回特典遊技の連続発動に当選しない限り出現することのない、次回特典遊技の連続発動に当選してから当該特典遊技の終了までのゲーム区間であり、このゲーム区間では、前記連続発動抽選が行われることなく、前記上乗せ抽選が行われ、特典遊技の連続発動に関する情報を表示可能な表示手段を備えた構成としてある。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の一実施形態に係るスロットマシンの外観を示す概略斜視図である。
図2】本発明の一実施形態に係るスロットマシンの内部構成を示す概略斜視図である。
図3】本発明の一実施形態に係るスロットマシンの制御構成を示すブロック図である。
図4】本発明の一実施形態に係るスロットマシンにおける遊技状態の遷移を示す状態遷移図である。
図5】本発明の一実施形態に係るスロットマシンの特典遊技における連続発動抽選及び上乗せ抽選を説明するための説明図であり、(a)は、連続発動抽選において次回特典遊技の連続発動に当選しなかったときの例を示した説明図であり、(b)は、連続発動抽選において次回特典遊技の連続発動に当選したものの、上乗せ抽選において上乗せに当選しなかったときの例を示した説明図であり、(c)は、連続発動抽選において次回特典遊技の連続発動に当選し、さらに上乗せ抽選において上乗せに当選したときの例を示した説明図である。
図6】本発明の一実施形態に係るスロットマシンにおいて期待ゲーム数のそれぞれ異なる複数の上乗せ抽選区間を有する特典遊技を説明するための説明図であり、(a)は、特典遊技のゲーム回数がカウントされない上乗せ抽選区間Bを有する例を示した説明図であり、(b)は、特典遊技のゲーム回数がカウントされる上乗せ抽選区間Bを有する例を示した説明図である。
図7】本発明の一実施形態に係るスロットマシンの特典遊技において実行される特典遊技中抽選処理のフローチャートである。
図8】本発明の他の実施形態に係る遊技機の特典遊技を説明するための説明図であり、(a)は、連続発動するほどゲーム回数が多くなるように設定された特典遊技の説明図であり、(b)は、連続発動したときのそれぞれの連続発動抽選区間における連続発動に係る当選確率が一定でない特典遊技の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明に係るスロットマシンの好ましい実施形態について、各図を参照して説明する。
本実施形態のスロットマシン1は、複数のリールを回転させることによって遊技媒体であるメダルを獲得できる一般的な回胴式遊技機として構成されながらも、ART遊技などの特典遊技に上乗せされるゲーム数の上乗せを連続発動される次回特典遊技に対して行うことで、次回特典遊技のゲーム回数が事前に決定されることにより、上乗せの無限連鎖の可能性を抑制しながら、特典遊技区間に行われる遊技演出をそのゲーム回数に整合させることができるようになっている。
以下、本実施形態に係るスロットマシン1の各部の構成について詳述する。
【0015】
図1は、スロットマシンの外観を示す概略斜視図、図2は、スロットマシンの内部構成を示す概略斜視図、図3は、スロットマシンの制御構成を示すブロック図である。
【0016】
これらの図に示すように、本実施形態のスロットマシン1は、複数のリール41a,41b,41cを回転させることによってメダルを獲得することができる回胴式遊技機であり、正面側が開口した筐体1bと、筐体1bの正面側を開閉可能に覆う前扉1aとで構成され、内部には、メインCPUなどの中央演算処理装置、メインROM、メインRAMなどの記憶手段を備えるコンピュータとして構成されたメイン制御部10、メイン制御部10からの指令により表示器8a,スピーカ8b,電飾ランプ(LED)などの演出手段を制御するサブ制御部20、及び必要な機械,装置等が収納されている。
【0017】
前扉1aは、図2に示すように、スロットマシン1の筐体1bにヒンジ等を介して開閉可能に取り付けられる扉体で、この前扉1aに遊技操作に係る複数の操作手段が設けられて、スロットマシン1の正面部を構成している。
【0018】
例えば、操作手段として、メダルを投入するメダル投入口2と、クレジットされたメダルをゲームに投じるベットボタン2aと、各リール41a,41b,41cの回転を始動させるスタートレバー3と、回転している各リール41a,41b,41cを停止させる3つの停止ボタン5a,5b,5cなどが設けられている。
なお、クレジットされたメダルとは、メダル投入口2から投入されたメダル(投入メダル)や入賞した結果払い出されるメダル(入賞メダル)からなり、メイン制御部10のメインRAMに記憶されている貯留メダルを示すものである。このクレジットメダルとしては最大50枚までのメダルが記憶されるようになっている。
【0019】
さらに、前扉1aには、各リール41a,41b,41cに表示された図柄を視認可能とする表示窓6が、各操作手段の上側に設けられている。
また、前扉1aの上部には、例えば、液晶表示器からなる表示器8aが設けられ、後述の内部抽選においてリプレイや小役に当選したときにこれらに入賞させるために停止ボタン5に対して行う操作内容を表示により外部に報知する報知手段として機能する。
また、前扉1aの上部には、音声、効果音などの音を出力するスピーカ8bが設けられ、表示器8aと同様、停止ボタン5に対して行う操作内容を音声により報知する報知手段として機能する。
これらの報知手段は、メイン制御部10から出力される制御信号に基づいて動作するサブ制御部20によって駆動制御されるようになっている(図3参照)。
【0020】
筐体1bの中央には、リール41a,41b,41cと、各リール41a,41b,41cを回転させる図示しないモータ及び回転位置を検出するセンサ等を備えるドラムユニット4が設けられている。
また、筐体1bの下部には、メダルの貯留・払い出しを行うメダル払出装置7が設けられている。メダル払出装置7には、メダルを貯留するホッパー7aが設けられ、メダル投入口2より投入されたメダルは、メダルセレクタ2bにより検出されるとともに、ホッパー7aに誘導されるようになっている。
【0021】
また、筐体1bの内部には、メインRAM,メインROMなどの記憶手段が内蔵されたワンチップマイコンからなるCPU(中央演算処理装置)、サブ制御部20を含む上記各種装置とのデータ等の送受を行うインターフェイス回路などが搭載されたメイン基板と、これを収容する基板ケースなどから構成されたメイン制御部10が設けられている。
メイン制御部10は、上記の各操作手段からの信号に基づき、ドラムユニット4、メダル払出装置7などの各装置を制御することで、以下のようなスロットマシン遊技を進行させる。
【0022】
具体的には、遊技者によりメダル投入口2からメダルが投入されると、投入されたメダルはメダルセレクタ2bにより検出され、その検出信号がメイン制御部10に入力される。また、ベットボタン2aが操作された場合は、その操作信号がメイン制御部10に入力される。メイン制御部10は、これらの信号の入力数からゲーム可能なメダル数を監視するとともに、スタートレバー3の操作を監視する。
ゲーム可能なメダル数となったときに、スタートレバー3が操作されると、メイン制御部10は、ドラムユニット4を駆動して、各リール41a,41b,41cを回転させる制御を行う。
【0023】
さらに、メイン制御部10は、スタートレバー3が操作されたときに、複数の抽選対象の中から今回ゲームの当選対象を抽選にて決定する内部抽選を行う。
内部抽選の抽選対象には、ボーナス遊技に移行することになるボーナス役をはじめ、次回ゲームにおいてメダルを掛けることなく遊技可能となるリプレイ(再遊技役)、所定数の入賞メダルが払い出されることになる複数の小役(ベル役、チェリー役、ブドウ役など)、何ら遊技価値の付与されないハズレなどがある。
【0024】
内部抽選では、これらの抽選対象ごとに予め割り当てられた乱数の当選値と、スタートレバー3の操作のタイミングで所定の乱数カウンタから取得する乱数値とを比較することにより、当該ゲームにおける当選対象(ハズレを含む)を1ゲームごとに決定する。
また、メイン制御部10は、各停止ボタン5a,5b,5cが押下操作されると、この操作タイミングに基づいて、内部抽選で決定された当選対象に応じた図柄の組合せで停止するよう、回転している各リール41a,41b,41cの停止制御を行う。
【0025】
また、メイン制御部10は、各リール41a,41b,41cに停止表示される図柄の組合せを判定し、小役に対応する図柄の組合せで停止したものと判定したときには、メダル払出装置7に対して所定数のメダルを払い出す制御を行い、入賞メダルをメダル払出口7bから払い出す。
また、メイン制御部10は、後述するように、停止した各リール41に表された図柄の組合せに基づいて遊技状態を遷移させる。
【0026】
メイン制御部10は、以上のようなスロットマシン遊技の進行に係る制御の他に、遊技の進行に沿った遊技演出を行わせるべく、所定の動作タイミング(例えば、スタートレバー操作、停止ボタン操作、ボーナス遊技開始、ボーナス役当選など)において所定の制御信号(例えば、制御コマンド)をサブ制御部20に出力するようになっている。
【0027】
例えば、メイン制御部10からサブ制御部20に出力される制御信号には、スタートレバー操作、停止ボタン操作、ボーナス遊技開始などの遊技の進行を示す制御信号の他に、内部抽選の結果、当選した抽選対象を示す当選対象信号(例えば、当選したボーナス役の種類[ビッグボーナス、レギュラーボーナス]、当選した小役及び再遊技役の種類、ハズレなど)などがある。
これらの制御信号は、メインCPUのI/Oポート、接続ケーブル等を介してサブ制御部20に送信されるようになっている。
【0028】
サブ制御部20は、メイン制御部10と同様に筐体1b内部に配置され、サブCPU(中央演算処理装置)、サブRAM,サブROMなどの記憶手段、画像制御回路、音声制御回路、ランプ制御回路等の搭載されたサブ基板と、これを収容する基板ケースなどから構成され、表示器8a、スピーカ8b、図示しない電飾ランプなどの演出手段(報知手段)を介して所定の映像演出(光による演出を含む)及び音響演出の制御を行うようになっている。
【0029】
画像制御回路は、画像制御用のプロセッサ(VDPなど)、VRAM、画像データを記憶した画像ROMなどから構成され、表示器8aの表示制御を行い、音声制御回路は、PCM音源、効果音及び音声などの音データを記憶した音声ROM、アンプなどから構成され、スピーカ8bからの音声データの出力制御を行う。また、ランプ制御回路は、トランジスタ、制限抵抗などのLEDドライブ回路から構成され、電飾ランプの発光制御を行う。
このような構成からなるサブ制御部20は、メイン制御部10から制御信号が入力されると、サブCPUがサブROMに記憶されたプログラムを実行処理することで、上記各制御回路を制御し、これらの制御回路が表示器8a,スピーカ8b,電飾ランプなどの演出手段を介して画像データ(LEDの点滅等発光パターンデータを含む)、音データを出力するようになっている。
【0030】
例えば、メイン制御部10から遊技の進行を示す制御信号としてボーナス遊技の開始を示す制御信号を受信したときには、サブCPUは、各制御回路にボーナス遊技開始の演出を行うように指示し、表示器8aを介してボーナス開始の画像を表示させるとともに、電飾ランプを所定の点灯パターンで発光させ、スピーカ8bを介して所定のファンファーレ音を出力させる。
【0031】
以上のように構成されたスロットマシン1は、メイン制御部10がサブ制御部20と協働しながら、図4に示すように、遊技状態を遷移させる。
本実施形態では、例えば、通常遊技、ボーナス遊技、ART遊技、ART再発動高確率遊技の四つの遊技状態を有している。
【0032】
通常遊技は、スロットマシン1の電源投入時に滞在する遊技状態であって、メダルを断続的に投じて消費する遊技状態となっている。
この通常遊技では、投入メダル数に対する、リプレイを含む入賞メダル数の割合を示す出玉率が例えば50%となるように設定されることにより、メダルが断続的に(50%ずつ)消費される遊技者に不利な遊技状態となっている。
このような出玉率は、リプレイ、小役、ハズレの発生頻度に依存することから、内部抽選においてそれぞれに当選する当選確率を所定の設計値に設定することで実現される。
【0033】
ボーナス遊技は、内部抽選においてボーナス役に当選するとともにボーナス役に対応するボーナス図柄の組合せ(例えば、7・7・7)でリール41が停止したときに遷移する遊技状態である。
このボーナス遊技は、内部抽選において小役に高確率で当選する高出玉率(例えば、300%)の遊技状態となっており、所定数(例えば、200枚)以上のメダルの払い出しによりボーナス遊技終了となる。
また、ボーナス役に当選したにもかかわらずボーナス図柄の組合せで停止しないときには、ボーナス役の当選を次回ゲーム以降に持ち越すボーナス当選持ち越し遊技に遷移する。
【0034】
ART遊技は、AT遊技とRT遊技とが複合的に組合された遊技状態であって、サブ制御部20で実行されるART抽選処理においてART遊技に当選するとともに、その後、メイン制御部10で実行される内部抽選において、ART発動役に当選し、このART発動役に対応する図柄の組合せでリール41が停止したときに遷移する遊技状態である。
ART発動役は、通常遊技における抽選対象となっているものの、表示器8a,スピーカ8bを介して、リール41の停止時において停止ボタン5に対して行う操作内容が報知されない限り、ART発動役に対応する図柄の組合せでリール41が停止、すなわち入賞しないようになっている。
【0035】
例えば、本実施形態のART発動役は、それぞれ三つの停止ボタン5a〜5cに対して行い得る6通りの操作順序のうちの一の操作順序でのみ入賞可能な特殊リプレイ役からなり、特殊リプレイ役に当選したときに、表示器8a,スピーカ8bを介して、特殊リプレイ役に対応する操作順序が報知されることにより入賞する抽選対象となっている。
そこで、本実施形態では、ART抽選処理においてART遊技に当選した場合、その後の内部抽選において特殊リプレイ役に当選したときに、サブ制御部20は、その当選を示す当選対象信号の受信に基づいて、表示器8a,スピーカ8bを介して特殊リプレイ役に対応する操作順序を報知するようになっている。これにより、報知された操作順序に従った遊技者による停止ボタン5a〜5cの操作により、それぞれの特殊リプレイ役に対応する図柄の組合せでリール41が停止することになり、特殊リプレイ役の入賞を成立させることができる。
このように、サブ制御部20は、ART抽選処理においてART遊技に当選すると、特殊リプレイ役を含む当選対象信号の受信に基づいてその当選対象に対応する操作順序を、表示器8a,スピーカ8bなどの報知手段を介して報知を行う遊技状態である、AT遊技に遷移する。
なお、サブ制御部20において実行されるART抽選処理は、通常遊技中のみならずボーナス遊技中においても行われ、例えば、内部抽選においてハズレ、チェリー役、ボーナス役等に当選し、これらを示す当選対象信号を受信したタイミングなどで実行される。
【0036】
AT遊技は、ART抽選処理においてART遊技に当選した後、上記のART発動役の入賞までの、ART遊技の前段の遊技状態として位置づけられ、ART発動役の当選を含む、リプレイ、小役等の当選を報知する遊技状態である。
AT遊技において当選の報知されるリプレイ、小役には、例えば、上記の特殊リプレイ役と同様に、それぞれ三つの停止ボタン5a〜5cに対して行い得る6通りの操作順序のうちの一の操作順序でのみ入賞可能な六つの6択リプレイ役及び6択小役がある。
これらの6択リプレイ役及び6択小役も、内部抽選においてこれらに当選し、これらの当選を示す当選対象信号のサブ制御部20への送信に基づいて表示器8a,スピーカ8bを介してそれぞれの操作順序が報知されるとともに、これらの操作順序に従った遊技者による停止ボタン5a〜5cの操作により、それぞれの6択リプレイ役及び6択小役に対応する図柄の組合せでリール41が停止して入賞するようになっている。
【0037】
ART遊技は、6択リプレイ、6択小役等の当選の報知を行う上記のAT遊技に、例えば、特殊リプレイ及び6択リプレイ以外の汎用リプレイに通常遊技に比べて高確率で当選するRT遊技を組合せた遊技状態であり、ART発動役の入賞後から所定のゲーム回数に亘って発動する遊技者に有利な遊技状態となっている。
ART遊技のゲーム回数は、例えば、50ゲームを1セットとして設定され、そのセットゲーム中に行われる後述の連続発動抽選処理において連続発動に当選すると、次回ART遊技(例えば、同様に50ゲーム)の再発動が保証され、ART遊技が連チャンするようになっている。
このようなART遊技では、投入メダル数に対する、リプレイを含む入賞メダル数の割合を示す出玉率が例えば150%となるように設定されることにより、メダルが緩やかに増加する遊技状態となっている。
なお、汎用リプレイの当選確率の変動は、メイン制御部10のメインROMに記憶されるとともに、内部抽選の際に参照される、各抽選対象の当選確率が設定された内部抽選データテーブルに基づくものであり、通常遊技、ボーナス遊技、RT遊技において、各抽選対象の当選確率をそれぞれ違えた内部抽選データテーブルを参照することで実現される。
例えば、ボーナス遊技では、小役の当選確率が通常遊技及びRT遊技(ART遊技)よりも高く設定された内部抽選データテーブルが参照され、RT遊技(ART遊技)では、汎用リプレイの当選確率が通常遊技及びボーナス遊技よりも高く設定された内部抽選データテーブルが参照され、通常遊技では、RT遊技(ART遊技)よりも汎用リプレイの当選確率が低く設定された内部抽選データテーブルが参照されることで、それぞれの遊技状態での出玉率が維持されるようになっている。
【0038】
ART再発動高確率遊技は、ART遊技終了後から所定のゲーム回数(例えば、32ゲーム)に亘って行われる遊技であって、通常遊技でありながら、サブ制御部20において実行されるART抽選処理においてART遊技に当選しやすい遊技状態となっている。
例えば、ART抽選処理は、前述したように、通常遊技中及びボーナス遊技中において実行されるものの、ART再発動高確率遊技では、これらの遊技中よりも、高確率でART遊技に当選するようになっている。
このようなART遊技の当選確率の変動は、サブ制御部20のサブROMに記憶されるとともに、ART遊技抽選の際に参照される、ART遊技の当選確率が設定されたART抽選データテーブルに基づくものであり、通常遊技、ボーナス遊技、ART再発動高確率遊技において、ART遊技の当選確率をそれぞれ違えたART抽選データテーブルを参照することで実現される。
【0039】
このような通常遊技、ボーナス遊技、ART遊技、ART再発動高確率遊技からなる四つの遊技状態は、以下のように遷移する。
スロットマシン1の電源投入時では、通常遊技に滞在する。メイン制御部10において実行される内部抽選にてボーナス役に当選するか、又はサブ制御部20において実行されるART抽選処理にてART遊技に当選しない限り、この状態が継続することになる。
【0040】
このような通常遊技からは、ボーナス遊技又はART遊技のいずれかの遊技状態に遷移する。
具体的には、内部抽選によりボーナス役に当選するとともにボーナス役に対応するボーナス図柄の組合せでリール41が停止すると、ボーナス遊技に遷移し(R1)、ART抽選処理によりART遊技に当選するとともに、その後の内部抽選において、ART発動役に当選し、このART発動役に対応する図柄の組合せでリール41が停止すると、ART遊技に遷移する(R3)。
【0041】
ボーナス遊技からは、通常遊技又はART遊技のいずれかの遊技状態に遷移する。
ボーナス遊技中に実行されるART抽選処理においてART遊技に当選するとともに、ボーナス遊技終了後の内部抽選においてART発動役に当選し、このART発動役に対応する図柄の組合せでリール41が停止すると、ART遊技に遷移する(R4)。
一方、ボーナス遊技中のART抽選処理においてART遊技に当選しなかったときには、通常遊技に遷移する(R2)。なお、この場合、ART再発動高確率遊技に遷移させることもできる。
【0042】
ART遊技からは、ボーナス遊技又はART再発動高確率遊技のいずれかの遊技状態に遷移する。
ART遊技中における内部抽選によりボーナス役に当選するとともにボーナス役に対応するボーナス図柄の組合せでリール41が停止すると、ボーナス遊技に遷移する(R5)。
一方、ART遊技中に実行される後述の連続発動抽選処理において連続発動に当選しないときには、そのART遊技に係るゲーム回数の消化により、ART再発動高確率遊技に遷移する(R6)。
【0043】
ART再発動高確率遊技からは、通常遊技又はART遊技のいずれかの遊技状態に遷移する。
ART再発動高確率遊技中に実行されるART抽選処理によりART遊技に当選するとともに、その後の内部抽選において、ART発動役に当選し、このART発動役に対応する図柄の組合せでリール41が停止すると、ART遊技に遷移する(R7)。
一方、ART再発動高確率遊技中に実行されるART抽選処理によりART遊技に当選しなかったときには、通常遊技に遷移する(R8)。
なお、ART再発動高確率遊技中の内部抽選によりボーナス役に当選するとともにボーナス役に対応するボーナス図柄の組合せでリール41が停止すると、ボーナス遊技に遷移することもある。
また、本実施形態では、ART遊技に遷移する条件を、サブ制御部20で実行されるART抽選処理においてART遊技に当選するとともに、その後、メイン制御部10で実行される内部抽選において、ART発動役に当選し、このART発動役に対応する図柄の組合せでリール41が停止したときとしたが、例えば、ART抽選処理を行うことなくART発動役の当選又は入賞を契機に遷移させることもできるし、メイン制御部10でART抽選を行いこの当選により遷移させることもでき、ART遊技に遷移する条件として様々な条件を設定可能であり、本実施形態に限定されるものではない。
【0044】
このように遷移する複数の遊技状態の中で、本実施形態のART遊技が特典遊技として機能し、ART遊技中に上乗せされるゲーム数の上乗せを連続発動される次回ART遊技に対して行うことで、次回ART遊技のゲーム回数が事前に決定されることにより、上乗せの無限連鎖の可能性を抑制しながら、ART遊技中に行われる遊技演出をそのゲーム回数に整合させることができるようになっている。このような作用効果を発揮すべく、本実施形態のART遊技は、以下に示すように二つの遊技区間に区分されている。
【0045】
具体的には、本実施形態のART遊技は、例えば、1セット50ゲームからなるメダルが緩やかに増加する遊技者に有利な遊技区間でありながら、この遊技区間が「連続発動抽選区間」と「上乗せ抽選区間」とに区分される。
【0046】
連続発動抽選区間は、次回ART遊技の連続発動の成否を連続発動抽選により決定するゲーム区間であって、現在発動中のART遊技の開始から、連続発動抽選により次回ART遊技の連続発動に当選するまで又は次回ART遊技の連続発動に当選しないときには当該ART遊技の終了までの遊技区間となっている。
【0047】
この連続発動抽選区間では、例えば、次回ART遊技の連続発動の成否を決定する連続発動抽選処理がART遊技開始の1ゲーム目から1ゲームごとに行われ、次回ART遊技の連続発動に当選しない限り、繰り返し実行されるようになっている。
連続発動抽選処理は、例えば、サブ制御部20において実行される処理であり、連続発動の当否を所定の当選確率(例えば、1/90)で1ゲームごとに1回ずつ抽選する。
この連続発動抽選処理では、予め定められた乱数の当選値と、1ゲームごとに入力されるスタートレバー3の操作に係る制御信号の入力タイミングで所定の乱数カウンタから取得する乱数値との比較を行うことにより、当該ゲームにおける連続発動の当否を決定する。
連続発動に当選したときは、サブRAMの所定の記憶領域に、連続発動の当選を示すフラグがセットされ、このフラグのセットにより、次回1セット分のART遊技の連続発動が保証され、現在発動中のART遊技終了後に1セット分のART遊技が連続して発動することになる。
なお、連続発動とは、連続発動の当選を示すフラグのセットに基づく発動であり、例えば、現在発動中のART遊技終了後の次のゲーム、又は、不定(例えば、ART発動役の再当選及び再入賞)若しくは一定のゲーム数消化後などのタイミングからの発動をいう。
【0048】
また、このフラグは、現在発動中のART遊技において実行される遊技演出であって、次回ART遊技の発動の成否を示唆する演出を行うにあたり参照される。
例えば、次回ART遊技の発動の成否を示唆する演出として、味方のキャラクタと敵のキャラクタとが戦闘を行うバトル演出が、表示器8a及びスピーカ8bを介してART遊技終了前4ゲームに亘って行われ、フラグのセットにより、4ゲーム間の演出の中で最終的に味方のキャラクタが勝利するというストーリーの演出を行うことで、次回ART遊技の連続発動を示唆し、フラグの未セットにより、4ゲーム間の演出の中で最終的に味方のキャラクタが負けるというストーリーの演出を行うことで、次回ART遊技の未発動を示唆する。
なお、連続発動抽選処理は、内部抽選に係る所定の当選対象信号(例えば、リプレイ以外の役など)の入力タイミングで行うこともできる。この場合、連続発動抽選処理は、1ゲームごとに行われないものの、当選対象信号の入力の元となる内部抽選は、1ゲームごとに行われることから、結果として連続発動抽選は1ゲームごとに行われていることになる。また、連続発動抽選は、1ゲームごとではなく、所定のタイミング(2ゲーム、3ゲームに1回など)で行うこともできる。
また、連続発動抽選区間では、以下に説明する上乗せ抽選は行われることはない。
【0049】
上乗せ抽選区間は、連続発動される次回ART遊技に上乗せする上乗せゲーム数を上乗せ抽選により決定するゲーム区間であって、連続発動抽選処理により次回ART遊技の連続発動に当選してから現在発動中のART遊技の終了までの遊技区間となっている。
このため、上乗せ抽選区間は、連続発動抽選処理により次回ART遊技の連続発動に当選したときに限り出現する遊技区間となっており(図4のR9又はR12:ただし、ART遊技の最終ゲームでの連続発動当選を除く)、連続発動に当選しないときには出現することはない。
【0050】
この上乗せ抽選区間では、既に連続発動の決定された次回ART遊技のゲーム回数に上乗せする上乗せゲーム数を抽選にて決定する上乗せ抽選処理が、上乗せ抽選区間の開始ゲームから現在発動中のART遊技の終了ゲームまで、例えば、1ゲームごとに繰り返し実行されるようになっている。
上乗せ抽選処理は、例えば、サブ制御部20において実行される処理であり、抽選対象となる複数通りの上乗せゲーム数(例えば、0,10,20,30,50,100,150,200,250,300ゲームなどの、0〜300ゲームまで中で予め定められた10通りのゲーム数)の中から当選上乗せゲーム数を1ゲームごとに1回ずつ抽選にて決定する。
この上乗せ抽選処理では、抽選対象となる上乗せゲーム数ごとに予め割り当てられた乱数の当選値と、1ゲームごとに入力されるスタートレバー3の操作に係る制御信号の入力タイミングで所定の乱数カウンタから取得する乱数値との比較を行うことにより、複数通りの上乗せゲーム数の中から当選上乗せゲーム数を決定する。
0以外の上乗せゲーム数に当選したときは、サブRAMに設けられた次回ART遊技のゲーム回数を記憶する記憶領域に、当選した上乗せゲーム数が加算される。この記憶領域に記憶された次回ART遊技のゲーム回数は、0以外の上乗せゲーム数に当選するたびに上書き更新され、現在発動中のART遊技終了時に記憶されているゲーム回数が次回ART遊技のゲーム回数となる。
なお、上乗せ抽選処理は、内部抽選に係る所定の当選対象信号(例えば、リプレイ以外の役など)の入力タイミングで行うこともできる。この場合、上乗せ抽選処理は、1ゲームごとに行われないものの、当選対象信号の入力の元となる内部抽選は、1ゲームごとに行われることから、結果として上乗せ抽選は1ゲームごとに行われていることになる。また、上乗せ抽選は、1ゲームごとではなく、所定のタイミング(2ゲーム、3ゲームに1回など)で行うこともできる。
また、上乗せ抽選区間では、前述した連続発動抽選は行われることはない。
【0051】
また、このような上乗せ抽選区間は、上乗せされる期待ゲーム数のそれぞれ異なる複数のゲーム区間に区分することもできる。
例えば、本実施形態では、上乗せ抽選区間Aと上乗せ抽選区間Bとの二つの上乗せ抽選区間に区分され、それぞれの上乗せ抽選区間では、抽選対象となる複数通りの上乗せゲーム数とそれぞれの当選確率との積の総和から求められる期待ゲーム数が異なるようになっている。
具体的には、上乗せ抽選区間Bは、上乗せ抽選区間Aよりも、期待ゲーム数が大きくなるように設定され、例えば、上乗せ抽選区間Bでは、10通りの上乗せゲーム回数に当選する確率をそれぞれ上乗せ抽選区間Aよりも高く設定したり、100〜300ゲームなどのゲーム回数の多い上乗せゲーム回数の当選確率を上乗せ抽選区間Aよりも高く設定したりしてある。
このように上乗せ抽選区間を、上乗せされる期待ゲーム数のそれぞれ異なる複数のゲーム区間に区分することで、上乗せされるゲーム数を大きく変動させることができるため、ゲーム性を向上させることができる。
【0052】
また、このような上乗せされる期待ゲーム数の異なるゲーム区間は、出現するゲーム区間を予め定めたり、抽選によって遷移させたりすることができる(図4のR10、R11、R12)。
出現するゲーム区間を予め定める場合として、例えば、上乗せ抽選区間は上乗せ抽選区間Aから開始するものとし(R9)、現在発動中のART遊技終了前の所定ゲームに亘って上乗せ抽選区間Bに遷移させることもできる(R10)。
また、上乗せ抽選区間は上乗せ抽選区間Bから開始するものとし(R12)、所定ゲーム回数(例えば、7ゲーム)の消化により終了し、その後は、現在発動中のART遊技終了まで上乗せ抽選区間Aに遷移させることもできる(R11)。
【0053】
また、抽選によって遷移させる場合として、例えば、連続発動の当選タイミングで、上乗せ抽選区間A又はBのいずれの上乗せ抽選区間からの開始にするかの抽選を同時に行い、上乗せ抽選区間Bからの開始に当選したときには、上乗せ抽選区間は上乗せ抽選区間Bから開始するとともに所定ゲーム回数(例えば、7ゲーム)の消化により終了し、その後は、上乗せ抽選区間Aに移行させることもできるし(R11)、そのまま、現在発動中のART遊技終了まで上乗せ抽選区間Bを継続させることもできる。
また、抽選によって遷移させる場合として、例えば、上乗せ抽選区間は上乗せ抽選区間Aから開始するものとし(R9)、この上乗せ抽選区間Aにおいて、予め定められた乱数の当選値と、内部抽選に係る所定の当選対象信号(例えば、リプレイ以外の役など)の入力タイミングで所定の乱数カウンタから取得する乱数値との比較を行うことにより、上乗せ抽選区間Bへの遷移の当否を決定することもできる(R10)。この場合、当選した上乗せ抽選区間Bは、所定ゲーム回数(例えば、10ゲーム)の消化により終了し、その後は、上乗せ抽選区間Aに移行させることもできるし(R11)、そのまま、現在発動中のART遊技終了まで上乗せ抽選区間Bを継続させることもできる。
なお、上記各場合において、上乗せ抽選区間Bでは、ART遊技のゲーム回数をカウント(消化)することもできるし、カウント(消化)を停止させることもできる。
【0054】
以上のように区分されるART遊技について、具体的な例を挙げて説明する。
図5及び図6に示すART遊技は、50ゲームを1セットとしてあり、図5(a)は、1セット目のART遊技において、次回ART遊技の連続発動に当選しなかったときの例を示した説明図である。
この例では、1セット50ゲームに亘ってゲーム開始から1ゲームごとに行われる連続発動抽選処理において、次回ART遊技の連続発動抽選に一度も当選しなかったため、次回ART遊技が連続発動することなく、ART遊技は、1セットのみの今回(1セット目)ART遊技限りで終了することになる。
【0055】
図5(b)は、1セット目及び2セット目のART遊技において、それぞれ次回ART遊技の連続発動に当選したものの、上乗せ抽選において上乗せに当選しなかったときの例を示した説明図である。
この例では、1セット目のART遊技の20ゲーム目で次回ART遊技の連続発動に当選し、その後、30ゲームからなる上乗せ抽選区間に遷移したものの、その間の上乗せ抽選処理において、10通りの上乗せゲーム数のうちのいずれの上乗せゲーム数にも当選しなかったため、2セット目のART遊技は、上乗せのない50ゲームとなる。
また、2セット目のART遊技の25ゲーム目で次回ART遊技の連続発動に当選し、その後、25ゲームからなる上乗せ抽選区間に遷移したものの、その間の上乗せ抽選処理において、10通りの上乗せゲーム数のうちのいずれの上乗せゲーム数にも当選しなかったため、3セット目のART遊技は、上乗せのない50ゲームとなる。
なお、以下に説明する図5(c)、図6でも同様であるが、3セット目(図5(c)、図6の場合、2セット目)のART遊技における連続発動抽選及び上乗せ抽選の当否の内容は省略するが、その当否の内容によっては、4、5、・・・Nセットというように、ART遊技が連続発動したり、上乗せ当選によりそのゲーム数が変わったりすることもある。また、3セット目のART遊技において連続発動抽選に当選しないときには4セット目が発動することなく、3セット目(図5(c)、図6の場合、2セット目)で終了することになる。
【0056】
図5(c)は、1セット目のART遊技において、次回ART遊技の連続発動に当選し、さらに、上乗せ抽選において上乗せに当選したときの例を示した説明図である。
この例では、1セット目のART遊技の15ゲーム目で次回ART遊技の連続発動に当選し、その後、35ゲームからなる上乗せ抽選区間に遷移し、その間の上乗せ抽選処理において、18ゲーム目に10ゲームの上乗せに当選し、さらに、47ゲーム目に30ゲームの上乗せに当選したため、2セット目のART遊技は、1セット50ゲームからなるART遊技にこれらの上乗せゲーム数を加算した90ゲームとなる。
【0057】
このように、上乗せゲーム数の上乗せを、今回ART遊技に対して行うことなく、連続発動の予定される次回ART遊技に対して行うことで、次回ART遊技のゲーム回数が事前に決定されることになる。
すなわち、今回ART遊技において行われる上乗せ抽選によりいかなる上乗せゲーム数に当選しても、今回ART遊技のゲーム回数は事前(前回ART遊技)に決定されたゲーム数から変化することはない。
ところが、従来のスロットマシンでは、今回ART遊技において上乗せに当選すると、今回ART遊技のゲーム回数が増加することになるため、例えば、今回ART遊技の終了前所定ゲームに亘って行われる遊技演出(前述のバトル演出)の間に上乗せに当選すると、この遊技演出(バトル演出)の途中で間延びさせるための演出を割り込ませざるを得ないことからストーリーをゲーム回数に整合させることが困難であった。一方、本実施形態のスロットマシン1では、今回ART遊技のゲーム回数は少なくとも前回のART遊技において事前に決定されていることから、今回ART遊技の終了前所定ゲームに亘って行われる遊技演出を途中で変更する必要は一切ないため、ART遊技に行われる遊技演出をそのゲーム回数に整合させることができ、サブ制御部20の処理負担が軽減されることになる。
また、上乗せ当選により、次回ART遊技のゲーム回数が増加するものの、その次回ART遊技で行われる上乗せ抽選は、変動しないゲーム区間内で行われることから、従来のスロットマシンのような上乗せに次ぐ上乗せによる、上乗せの無限連鎖の可能性が抑制されることになる。
【0058】
また、図6に示すART遊技は、上乗せ抽選区間を、上乗せされる期待ゲーム数のそれぞれ異なる複数のゲーム区間に区分したときの例を示した説明図である。
図6(a)は、1セット目のART遊技の20ゲーム目で次回ART遊技の連続発動に当選し、その後、30ゲームからなる上乗せ抽選区間に遷移した場合であって、上乗せ抽選区間に遷移後の予め設定された7ゲームがART遊技のゲーム回数のカウントされない上乗せ抽選区間B、その後の30ゲームがART遊技のゲーム回数のカウントされる上乗せ抽選区間Aというように順次遷移したときの説明図である。
この例では、連続発動の当選によって少なくとも1セットの次回ART遊技の連続発動が保証されるとともに、上乗せ抽選区間(A,B)における上乗せ当選により、合計50ゲームの上乗せに当選したため、2セット目のART遊技は、1セット50ゲームからなるART遊技にこれらの上乗せゲーム数を加算した100ゲームとなる。
また、この上乗せ抽選区間Bでは、10通りの上乗せゲーム数に当選する確率をそれぞれ上乗せ抽選区間Aよりも高く設定することで、ほぼゲームごとに上乗せに当選するようになっている。
また、上乗せ抽選区間に遷移後の予め設定された7ゲームの上乗せ抽選区間Bでは、ART遊技のゲーム回数がカウント(消化)されない、すなわち、上乗せ抽選区間として確保された30ゲームを減らすことなく温存したままの状態で上乗せ抽選が行われる遊技者に有利な遊技区間となっている。このようなART遊技のゲーム回数がカウントされない上乗せ抽選区間Bは、出現するゲーム区間を予め定めるよりも、抽選(例えば、連続発動の当選タイミングで行われる抽選など)によって出現させることが好ましい。
【0059】
図6(b)は、1セット目のART遊技の20ゲーム目で次回ART遊技の連続発動に当選し、その後、30ゲームからなる上乗せ抽選区間に遷移した場合であって、それぞれART遊技のゲーム回数がカウント(消化)される上乗せ抽選区間であり、上乗せ抽選区間に遷移後の21〜23ゲーム目までの3ゲームが上乗せ抽選区間A、その後の24〜33ゲーム目までの予め設定された10ゲームが上乗せ抽選区間B、その後34〜50ゲーム目までの17ゲームが上乗せ抽選区間Aというように順次遷移したときの説明図である。
この例では、連続発動の当選によって少なくとも1セットの次回ART遊技の連続発動が保証されるとともに、上乗せ抽選区間(A,B)における上乗せ当選により、合計50ゲームの上乗せに当選したため、2セット目のART遊技は、1セット50ゲームからなるART遊技にこれらの上乗せゲーム数を加算した100ゲームとなる。
また、この上乗せ抽選区間Bでも、10通りの上乗せゲーム数に当選する確率をそれぞれ上乗せ抽選区間Aよりも高く設定することで、ほぼゲームごとに上乗せに当選するようになっている。
このように上乗せ抽選区間を、上乗せされる期待ゲーム数のそれぞれ異なる複数のゲーム区間に区分することで、上乗せされるゲーム数を大きく変動させることができるため、メリハリのあるゲーム性を創出させることができる。
【0060】
以上説明したようなART遊技における連続発動抽選区間から上乗せ抽選区間への遊技区間の遷移、連続発動抽選処理、上乗せ抽選処理は、例えば、ART遊技中にサブ制御部20で行われる図7に示すART遊技中抽選処理の実行により実現される。
【0061】
ART遊技中抽選処理は、ART発動役に入賞した次回ゲームより開始される処理であって、まず、ART遊技のゲーム回数が、例えば、サブRAMの所定記憶領域にセットされる(S1)。セットされるゲーム回数は、初期値を50ゲームとし、前回ART遊技の上乗せ抽選処理において当選した上乗せゲーム数があるときには、初期値に上乗せゲーム数が加算されたゲーム回数となる。
次いで、遊技区間が連続発動抽選区間に遷移され、連続発動抽選処理を実行する(S2)。連続発動抽選処理では、予め定められた乱数の当選値と、1ゲームごとに入力されるスタートレバー3の操作に係る制御信号の入力タイミングで所定の乱数カウンタから取得する乱数値との比較を行うことにより、当該ゲームにおける連続発動の当否を決定する。
さらに、連続発動の当否を抽選にて決定しながら、ゲーム回数をカウントし(S3)、セットされたART遊技のゲーム回数に達すると(S3−Yes)、処理を終了する。
セットされたART遊技のゲーム回数に達しない間は(S3−No)、連続発動に当選しない限り(S4−No)、連続発動の当否の抽選を1ゲームごとに繰り返し行い、その間に連続発動に当選すると(S4−Yes)、サブRAMの所定の記憶領域に、連続発動の当選を示すフラグをセットする(S2)。このフラグのセットにより、次回ART遊技の連続発動が保証されることになる。
さらに、このフラグのセットとともに、遊技区間が上乗せ抽選区間に遷移され、上乗せ抽選処理を実行する(S5)。
【0062】
上乗せ抽選処理では、抽選対象となる上乗せゲーム数ごとに予め割り当てられた乱数の当選値と、1ゲームごとに入力されるスタートレバー3の操作に係る制御信号の入力タイミングで所定の乱数カウンタから取得する乱数値との比較を行うことにより、複数通りの上乗せゲーム数の中から当選上乗せゲーム数を決定する。
上乗せに当選すると(S6−Yes)、サブRAMに設けられた次回ART遊技のゲーム回数を記憶する記憶領域に、当選した上乗せゲーム数が加算される(S7)。
この記憶領域に記憶された次回ART遊技のゲーム回数は、0以外の上乗せゲーム回数に当選するたびに上書き更新され、現在発動中のART遊技終了時に記憶されているゲーム回数が次回ART遊技のゲーム回数となる。当選しないときには(S6−No)、更新前のゲーム回数となる。
さらに、上記の上乗せ抽選の当否にかかわらず、ゲーム回数をカウントし(S8)、セットされたART遊技のゲーム回数に達するまで(S8−No)、上乗せ抽選処理が繰り返されることになる(S5)。そして、セットされたART遊技のゲーム回数に達すると(S8−Yes)、処理を終了する。
このように、ART遊技中抽選処理を実行することにより、ART遊技は、連続発動抽選区間と上乗せ抽選区間に区分されるとともに、連続発動抽選区間では、次回ART遊技の連続発動の成否が連続発動抽選により決定され、上乗せ抽選区間では、連続発動される次回ART遊技に上乗せする上乗せゲーム数が上乗せ抽選により決定されることになる。
【0063】
以上説明したように、本実施形態のスロットマシン1によれば、ゲーム数の上乗せを連続発動される次回ART遊技に対して行うことで、上乗せの無限連鎖による射幸性の増大を抑制しながら、ゲーム回数が不定となることを解消し、ART遊技に行われる遊技演出をそのゲーム回数に整合させることができる。
すなわち、上述した特許文献1に記載されているような、ゲーム数の上乗せを行うスロットマシンでは、以下のような問題があった。
例えば、上乗せ抽選は上乗せされたゲーム中においても実行されることから、上乗せに次ぐ上乗せにより、1セットに係る特典遊技のゲーム回数が終わりの見えない状態で増加するため、上乗せの無限連鎖の期待によって射幸心を煽りすぎるという問題が生じていた。このようなことから、単純に上乗せ抽選に係る当選確率を低くしたりして上乗せされる期待ゲーム回数を少なくすることもできるが、そうすると、上乗せゲームの醍醐味が薄まり、ゲーム性が低下するというデメリットが生じる。
また、特典遊技区間においては、液晶表示器やスピーカを介して特典遊技を盛り上げるストーリー性のある遊技演出が行われるが、上乗せにより特典遊技のゲーム回数が不定となるため、ストーリー(演出内容)を変更せざるを得なくなり、その結果整合性の取れない演出が行われることになる。
本実施形態では、上乗せゲーム数の上乗せを、今回特典遊技に対して行うことなく、連続発動される次回特典遊技に対して行うことで、次回特典遊技のゲーム回数が事前に決定されることにより、上乗せの無限連鎖の可能性を抑制しながら、特典遊技区間に行われる遊技演出をそのゲーム回数に整合可能なスロットマシンを提供することができる。
【0064】
以上、本発明の遊技機の好ましい実施形態について説明したが、本発明に係る遊技機は上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることはいうまでもない。
【0065】
例えば、本実施形態では、上乗せゲーム数を除くART遊技のゲーム回数は、固定のゲーム回数(例えば、50ゲーム)としたが、連続発動の数に応じて変動させることもできる。このようなART遊技のゲーム回数の変動により、出玉率も変動することから、遊技者のスロットマシン遊技に対する期待感の高揚を操作することができる。
特に、連続発動するほど、今回のART遊技のゲーム回数よりも次回のART遊技のゲーム回数の方が多くなるように設定することが好ましく、例えば、図8(a)に示すように、1セット目のART遊技のゲーム回数を50ゲーム、2セット目のART遊技のゲーム回数を60ゲーム、3セット目のART遊技のゲーム回数を70ゲームというように、連続発動の数に応じて徐々にART遊技のゲーム回数が増加することが好ましい。
これにより、連続発動するほど、出玉率も高まることから、ゲーム性を向上させることができる。
【0066】
また、本実施形態では、連続発動抽選処理において連続発動の当否を決定する当選確率を一定の確率(例えば、1/90)としたが、図8(b)に示すように、連続発動の数に応じて変動させることもできる。
例えば、連続発動の当選確率を、1セット目のART遊技では1/90、2セット目のART遊技では1/50、3セット目のART遊技では1/100というように、連続発動の数に応じて変動させることもできる。このような連続発動の当選確率の変動により、出玉率も変動することから、遊技者のスロットマシン遊技に対する期待感の高揚を操作することができる。
この場合でも、連続発動するほど、連続発動の当選確率が徐々に高くなるように設定することが好ましい。これにより、連続発動するほど、出玉率も高まることから、ゲーム性を向上させることができるからである。
なお、上記のART遊技のゲーム回数の変動と、連続発動の当否を決定する当選確率の変動は、それぞれ単独で行うこともできるし、組み合わせることで同時に行うこともできる。また、例えば、サブ制御部20のサブROMなどの記憶手段を本発明に係る設定手段として動作させ、連続発動数ごとのART遊技のゲーム回数(セットされるゲーム回数の初期値)及び当選確率(ART抽選データテーブル)を予め設定(記憶)しておき、サブCPUが連続発動する度にそのときの連続発動数に応じたゲーム回数及び当選確率を参照しながら処理(例えば、ART遊技中抽選処理)を実行することで連続発動数に応じたゲーム回数及び当選確率での今回ART遊技が実行されることになる。
【0067】
また、本実施形態では、特典遊技としてART遊技を採用したが、AT遊技、又はRT遊技を特典遊技として採用することもできる。
【符号の説明】
【0069】
1 スロットマシン
2 メダル投入口
3 スタートレバー
4 ドラムユニット
41 (41a,41b,41c) リール
5 (5a,5b,5c) 停止ボタン
6 表示窓
7 メダル払出装置
8a 表示器
8b スピーカ
10 メイン制御部
20 サブ制御部(設定手段)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8