【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の空気浄化方法の実現に使用される一つの空気浄化装置は、筐体と、少なくとも一つの装置吸気口と、少なくとも一つの装置排気口と、少なくとも一つのメインフィルターと、少なくとも一つのメイン気流吸気口と、少なくとも一つのバイアス気流吸気口と、少なくとも一つのメイン気流を上流から下流に流す方法または設備を含み、前記メイン気流吸気口およびバイアス気流吸気口は、前記装置吸気口の位置に設けられる。
【0011】
メイン気流が筐体内の上流から下流に流れる際、前記メインフィルターの少なくとも二つの面への気圧を異なる気圧にするために、メイン気流は先にメイン気流吸気口から前記メインフィルターの少なくとも一つの面の隣を流れる。
【0012】
前記メインフィルターの少なくとも二つの面は、メイン気流の流動方向に平行配置される。バイアス気流は、汚染物を含む空気である。バイアス気流はバイアス気流吸気口を介して、メインフィルターの比較的高い気圧の面(すなわちメインフィルターの吸気面)から比較的の低い気圧の面に(すなわちメインフィルターの排気面)に向かって流れ、汚染空気を浄化する。
【0013】
前記空気浄化装置は、さらに少なくとも一つの圧力排気口を含む。前記圧力排気口は、筐体の任意の位置に設けられ、前記吸気ファンまたは排気ファンの回転速度が大きすぎることによりメイン気流およびバイアス気流の流量および流速が、吸気ファンまたは排気ファンの回転速度に対応できないまたは合わせることができない場合、当該圧力排気口を介して空気が外部から筐体内に流れ込まれるまたは筐体から外部に流し出されることが可能となるように、当該圧力排気口の大きさは適切に調整される。
【0014】
前記空気浄化装置は、さらに少なくとも一つの補助フィルターを含む。
【0015】
前記メイン気流を上流から下流に流す設備は、一つのファンまたは連続回転可能な設備であってよい。
【0016】
前記メイン気流を上流から下流に流す方法は、本発明に係る前記空気浄化装置と、他の一つの吸気ファンまたは排気ファンを含む他の環境装置とを接続する方法である。前記接続方法は、本発明に係る前記空気浄化装置の装置吸気口または装置排気口を、当該他の環境装置の吸気口または排気口に接続する方法で、本発明の前記メイン気流を上流から下流に流す目的を達成する方法である。
【0017】
前記ファンは吸気ファンであってもよく、前記吸気ファンはメインフィルターの下流位置に設けられ、空気を前記筐体内の上流から下流へと吸い込む。
【0018】
前記ファンは送風ファンまたは排気ファンであってもよく、前記送風ファンまたは排気ファンはメインフィルターの上流位置に設けられ、空気を前記筐体内の上流から下流へと送り込む。
【0019】
吸気ファンを使用する場合、前記空気浄化效果および機能は、送風ファンまたは排気ファンを使用する場合よりもさらに優れていて、同様の浄化效果を得るために消費されるエネルギーがさらに少ない。これは、吸気ファンは、装置内の筐体に起因される空気抵抗に対抗するためのエネルギーを消費する必要がなく、また、空気流を吸い込む方式もメイン気流をさらに均等に流せることができるからである。
【0020】
反対に、たとえば送風ファンまたは排気ファンを使用した場合で、装置の筐体内に収容できず同時に装置を通過できない程、メイン気流の流量が増加した場合、同時に装置を通過できないメイン気流の流量は、筐体の内壁において跳ね返され、無用な空気抵抗を引き起こす。このため、非常に大きなモータートルクの送風ファンまたは排気ファンを使わなければ、空気流を装置排気口まで送ることができない。これだと、多くのエネルギーが消費されるだけでなく、騒音および乱流を引きこし、バイアス気流の流速を低下させる。
【0021】
そうではあるのだが、吸気ファン、送風ファンまたは排気ファンを使用することは本発明の基本精神に至ることはできる。
【0022】
前記メイン気流を上流から下流に流す設備はまた、メインフィルターに接続される連続回転設備であってもよく、前記連続回転設備を運転する際、メインフィルターもまた同時に回転し、メイン気流を筐体内の上流から下流へと流せる。メイン気流は、前記メインフィルターの少なくとも一つの面の隣を流れ、前記メインフィルターの少なくとも二つの面への気圧を異なる気圧にする。バイアス気流は、メインフィルターの吸気面からメインフィルターの排気面へと流れ、汚染空気を浄化する。
【0023】
前記一つの空気浄化装置はさらに一つの基本ユニットとみなしてもよい。
【0024】
複数の前記基本ユニットはさらに組み合わせてもよく、前記の組合せ方法は、一つのユニットの一部または全部の装置排気口を利用して、他の一つまたは複数のユニットの一部または全部の装置吸気口に接続する。
【0025】
前記一つの空気浄化装置のメイン気流吸気口、バイアス気流吸気口および装置吸気口は、さらに以下の三つの中のいずれか一つの特徴を有する:
1.メイン気流吸気口およびバイアス気流吸気口は、同じ装置吸気口がもとになっている。
【0026】
2.メイン気流吸気口およびバイアス気流吸気口は、それぞれ異なる装置吸気口がもとになっている。
【0027】
3.以上の二つの特徴を同時に備える。
【0028】
さらに、以下の一つまたは複数の方法を用いて、前記メインフィルターの吸気面および排気面と隣接するメイン気流の流速を区別させ、二つの面への気圧を異なる気圧にする。
【0029】
1.前記メイン気流の流速の区別は、一つまたは複数のファンの使用により生まれる。
【0030】
2.前記メイン気流の流速の区別は、メインフィルターの垂直断面の内側輪郭線および外側輪郭線の区別により生まれる。
【0031】
3.前記メイン気流の流速の区別は、前記メインフィルターの排気面およびメインフィルターの吸気面が異なる材料および/または異なる表面粗さを有することにより生まれる。
【0032】
4.前記メイン気流の流速の区別は、装置吸気口の開閉大きさおよび配置方向;装置排気口の大きさおよび配置方向;メイン気流吸気口の大きさおよび配置方向;バイアス気流吸気口の開閉大きさおよび配置方向;筐体の長さ、幅、厚み、高さなどの寸法;筐体内のメイン気流の流動の経路または通路の広さ、長さおよび方向;装置内におけるメインフィルターの配置方向;装置内における補助フィルターの配置方向;メイン気流を上流から下流に流す設備の運転速度;などのパラメータのうちいずれか一つまたは複数を調整することにより生まれる。
【0033】
メインフィルターのバイアス気流吸気口が調整されることで閉まる際、メインフィルターにおけるバイアス気流の流量も同時に0流量に調節され、かかる設定に合わせる。
【0034】
メインフィルターが有機汚染物を酸化する触媒である場合、補助フィルターは塵粒状の汚染物の浄化に使用される。塵粒状の汚染物の濃度がメインフィルターの寿命に影響を及ぼすほど比較的高い際、先にバイアス吸気口を閉まるまで調整することにより、強制的に、すべての空気を先に補助フィルターによりフィルタリングされるようにする。そして、塵粒状の汚染物の濃度が合理なレベルに達してから、バイアス気流吸気口を開け、気体汚染物の浄化および残留の塵粒状の汚染物を浄化する。よって、本発明は環境内の汚染物に基づき、システム化され有效な空気浄化をスマートに行うことができる。
【0035】
前記筐体の長さ、幅、厚さ、高さ等の寸法および筐体内のメイン気流の流動の経路または通路の広さ、長さおよび方向を調節することにより、さらにメイン気流の流量および流速ならびにメインフィルターを流れる位置および方向を改変させることができ、バイアス気流の流量、流速ならびに流れる位置および方向を改変および制御する目的を達成する。
【0036】
なお、装置内におけるメインフィルターおよび補助フィルターの配置方向を調整することにより、メイン気流およびバイアス気流の流動経路を調節することができ、隣をメイン気流が流れる前記メインフィルターへの気圧を調節することにより、バイアス気流の大きさを調節する。
【0037】
前記調整方法は手動調整、電子制御による自動調整のうち一種または多種を混合した調整方法により行うことができる。
【0038】
前記一つの空気浄化装置はさらに中央処理装置を含む。
【0039】
前記一つの空気浄化装置はさらに一つまたは複数の環境センサーを含み、前記環境センサーは、温度、湿度、揮発性有機化合物、ホルムアルデヒド、二酸化炭素、一酸化炭素、ほこり、オゾン、窒素酸化物、細菌、ラドン、気流速度、気流量、気圧、環境光輝度、音、空気中の各種放射能レベルのうち、少なくとも一つを計測する。
【0040】
前記電子制御による自動調整方法は、前記環境センサーにより計測されたデータに基づいて判断しても、または、予め前記中央処理装置にインストールされているコンピュータプログラムを実行することにより行ってもよい。
【0041】
前記コンピュータプログラムは一つまたは複数の装置運転モードを含み、たとえば、補助フィルターを使って、塵粒状汚染物を除去するモードまたは異なるサイズの微粒子状汚染物を除去する多種モード、メインフィルターを利用して気体状汚染物の臭いまたは揮発性有機汚染物を除去するモードまたは異なる気体状汚染物を除去する多種モード、紫外光ランプを使った除菌モード、風量を低減し装置が出す騒音をサイレントにするモードを含む。
【0042】
前記一つの空気浄化装置において、その複数のメインフィルターおよび補助フィルターは、異なるフィルタリングの原理、異なる最適なフィルタリングの流速、異なる汚染物をフィルターに保持する時間、異なる空気抵抗、異なるフィルター密度のうち、一つまたは複数の区別を有していてもよい。
【0043】
本発明の前記一つの空気浄化装置を使って、メインフィルターおよび補助フィルターを同一のメイン気流の速度に置いた場合でも、それぞれ最適な気流速度の下で異なる汚染物の浄化を有効に行うができる。
【0044】
このほか、本発明を利用して、前記メインフィルターは、補助フィルターと比較し、比較的大きな密度の空気抵抗を有する。
【0045】
本発明を利用して、汚染物を含む空気を有效にメインフィルターで浄化すると同時に、ファンの過度な負荷を抑え、騒音を有効に低減し、およびエネルギーの消費を減少することができる。
【0046】
その中のいくつかの実施例において、前記メインフィルターは、気体汚染物、臭いまたは有機汚染物をフィルタリングするフィルターを使っている。
【0047】
その中のいくつかの実施例において、前記補助フィルターは、塵粒状汚染物をフィルタリングするフィルターを使っている。
【0048】
その中のいくつかの実施例において、前記補助フィルターは、細菌をフィルタリングするフィルターを使っている。
【0049】
その中のいくつかの実施例において、前記メインフィルターは、以下のいずれか一つのフィルター材料である。
【0050】
1.前記フィルター材料は、空気を通すことが可能な任意の形状および材料の容器に載置され、活性炭、光触媒材料もしくは分子篩または沸石材料を含む顆粒状材料、あるいは、任意の割合でこれらを混ぜてなる顆粒状混合物である。
【0051】
2.前記フィルター材料は、活性炭、光触媒もしくは分子篩、または沸石、あるいは、任意の割合でこれらを混ぜてなる混合物が吸着され、空気を通すことが可能な材料である。
【0052】
3.前記フィルター材料は、活性炭、光触媒もしくは分子篩、または沸石、あるいは、任意の割合でこれらを混ぜてなる混合物が吸着されるハニカム構造の材料である。
【0053】
その中のいくつかの実施例において、前記メインフィルターの吸気面または排気面には、さらに少なくとも一層以上の他の空気浄化機能を有するフィルター層が配置される。たとえば、集塵可能な濾紙を配置することにより、メインフィルターを保護し、メインフィルターのフィルター材料が外に吹き出されることを防止する。
【0054】
前記メインフィルターは、並列配置され、かつ、異なる機能を有する一組の浄化フィルターであってよい。
【0055】
その中のいくつかの実施例において、前記補助フィルターの吸気面または排気面には、さらに他の空気浄化機能を有するサブフィルター層が配置される。たとえば、集塵可能な濾紙を配置する。
【0056】
前記補助フィルターは、並列配置され、かつ、異なる機能を有する一組の浄化フィルターであってよい。
【0057】
その中のいくつかの実施例において、前記補助フィルターは、塵粒状汚染物を高電圧により電離させてから静電により収集する集塵機である。前記高電圧により、電離式の集塵機を作る。前記補助フィルターは、空気中の塵粒状汚染物をフィルタリング可能な高機能の濾紙(HEPA Filter)である。前記メインフィルターおよび補助フィルターは、メイン気流の経路における乱流、メインフィルターのフィルタリング効果の低減が防止できる方向に配置される。
【0058】
前記メインフィルターは、厚さが均等なフィルターであり、前記メインフィルターの垂直断面の吸気面の輪郭線と排気面の輪郭線とは平行配置である。
【0059】
前記メインフィルターは、厚さが不均等なフィルターであり、前記メインフィルターの垂直断面の吸気面の輪郭線と排気面の輪郭線とは非平行配置である。
【0060】
その中のいくつかの実施例において、前記メインフィルターは、一つ以上の面を有する中実の立体フィルターである。前記立体フィルターは、円形または楕円形の球体形状を有することができるほか、任意の平面型の面、任意の規則または不規則の二次元の円弧型の面、任意の規則または不規則の三次元の面のうち、いずれか二つまたは複数の面により構成される中実の立体フィルターであってもよい。前記立体フィルターは、一つまたは複数の吸気面、一つまたは複数の排気面を有する。
【0061】
その中のいくつかの実施例において、前記メインフィルターが一つの中実の立体フィルターである場合、たとえば、前記メインフィルターの吸気面は一つの二次元の面で、排気面は一つの二次元または三次元の面である。なお、たとえば、前記メインフィルターの吸気面が一つの平面で、排気面が複数の平面または一つの二次元あるいは三次元の面であってもよい。吸気面のトータルの面積は、排気面のトータルの面積より小さい。
【0062】
その中のいくつかの実施例において、前記メインフィルターは、中空方向が前記メイン気流の流れ方向と平行配置された中空柱状のフィルターである。前記吸気面および排気面は、それぞれ前記中空柱状のフィルターの内壁面または外壁面のいずれか一つである。
【0063】
前記一つの空気浄化装置において、前記メインフィルターが一つの中空柱状のフィルターである場合、メイン気流は、以下のいずれか一つまたは複数の経路を経て、前記筐体の上流から下流に流れる。
【0064】
1.前記中空柱状のフィルターの内面側のみを流れる。
【0065】
2.前記中空柱状のフィルターの外面側のみを流れる。
【0066】
3.前記中空柱状のフィルターの内面側および外面側をともに流れる。
【0067】
その中のいくつかの実施例において、前記メインフィルターは一つの立体中空柱状のフィルターであり、前記中空柱状のフィルターの垂直断面の内側輪郭線は、外側輪郭線より長い。前記中空柱状のフィルターの外面は吸気面であり、前記中空柱状のフィルターの内面は排気面である。
【0068】
その中のいくつかの実施例において、前記中空柱状のフィルターの垂直断面の内側輪郭線は、外側輪郭線より短い。前記中空柱状のフィルターの内面は吸気面であり、前記中空柱状のフィルターの外面は排気面である。
【0069】
その中のいくつかの実施例において、前記メイン気流が前記中空柱状のフィルターの垂直断面の内側輪郭線および外側輪郭線側を流れる際、前記内側輪郭線に隣接する気流速度は、外側輪郭線に隣接する気流速度よりも速い。前記吸気面は、前記中空柱状のフィルターの外面に位置し、前記排気面は前記中空柱状のフィルターの内面に位置する。反対に、前記メイン気流が前記中空柱状のフィルターの垂直断面の内側輪郭線および外側輪郭線側を流れる際、前記内側輪郭線に隣接する気流速度は、外側輪郭線に隣接する気流速度より遅い。前記吸気面は、前記中空柱状のフィルターの内面に位置し、前記排気面は、前記中空柱状のフィルターの外面に位置する。
【0070】
前記一つの空気浄化装置において、前記補助フィルターは、前記メインフィルターの上流または下流のいずれか一方または両方の位置に配置され、メイン気流が直接通れる方向に配置される。
たとえば、補助フィルターが前記メインフィルターの上流位置に配置される場合、汚染物を含む空気は、ファンにより流されるメイン気流につれて、先に補助フィルターを通過する。直接補助フィルターを通過するため、汚染物を含む空気は、ある程度浄化される。そして、下流位置において既にメインフィルターにより浄化された空気と混合する。たとえば、補助フィルターが前記メインフィルターの下流位置に配置される場合、メインフィルターにより浄化された空気は、下流位置においてメイン気流と混合して、直接補助フィルターを通過する。したがって、汚染物を含む空気は、二重浄化される。
【0071】
前記一つの空気浄化装置において、前記補助フィルターは、前記メインフィルターの上流または下流のいずれか一方または両方の位置に配置され、前記メインフィルターと直列配置される。ファンにより上流から下流に流されるメイン気流は、前記補助フィルターの隣を流れ、補助フィルターの少なくとも二つの面への気圧を異なる気圧にする。汚染物を含む空気は、補助フィルターの高い気圧の面から低い気圧の面に向かって流れ、汚染空気を浄化する。補助フィルターにより浄化された空気は、メインフィルターにより浄化された空気と混合する。
【0072】
前記一つの空気浄化装置において、前記補助フィルターは、以下のいずれか一つまたは複数の位置に配置される。
【0073】
1.前記メインフィルターの吸気面の前側の位置、かつ、前記メインフィルターと並列配置される。
【0074】
2.前記メインフィルターの排気面の後ろ側の位置、かつ、前記メインフィルターと並列配置される。
【0075】
前記補助フィルターが前記メインフィルターの吸気面の前側の位置に配置される場合、ファンが運転する際、空気流は前記筐体の上流から下流に流れ、前記メインフィルターの少なくとも一つの面の隣を流れ、補助フィルターの少なくとも一つの面および前記メインフィルターの排気面への気圧を異なる気圧にする。汚染物を含む空気は、補助フィルターの高い気圧の面からメインフィルターの吸気面に向かって流れてから、メインフィルターの低い気圧の面に向かって流れ、汚染空気を浄化する。
【0076】
前記補助フィルターが前記メインフィルターの排気面の後ろ側の位置に配置される場合、ファンが運転する際、空気流は前記筐体の上流から下流に流れ、前記補助フィルターの少なくとも一つの面の隣を流れ、補助フィルターの少なくとも一つの面および前記メインフィルターの吸気面への気圧を異なる気圧にする。汚染物を含む空気は、メインフィルターの高い気圧の面から補助フィルターの吸気面に向かって流れてから、補助フィルターの低い気圧の面に向かって流れ、汚染空気を浄化する。
【0077】
前記一つの空気浄化装置は、さらに少なくとも二つの補助フィルターを含む。そのうち一つの補助フィルターは、前記メインフィルターと並列配置され、他の一つの補助フィルターは、前記メインフィルターと直列配置される。
【0078】
ファンが運転する際、メイン気流は前記筐体の上流から下流に流れ、バイアス気流は以下の二つの経路を通って、下流位置においてメイン気流と混合して排出し、汚染空気を浄化する。
【0079】
(1)並列配置された補助フィルターおよびメインフィルターを通過する。
【0080】
(2)メインフィルターと直列配置された補助フィルターを通過する。
【0081】
前記一つの空気浄化装置は、さらに少なくとも二つの補助フィルターを含む。そのうち一つの補助フィルターはファンにより上流から下流に流される空気流が直接通れる方向に配置され、他の一つの補助フィルターはメインフィルターと並列配置され、前記メインフィルターの吸気面の前側または排気面の後ろ側の位置に配置される。
【0082】
汚染物を含む空気は、それぞれ以下の二つの経路を経て浄化される。
【0083】
1.汚染物を含む空気は、前記ファンにより流される空気流につれて、補助フィルターを通り、そのうち一つの補助フィルターを直接通過することにより浄化される。
【0084】
2.汚染物を含む空気は、並列配置された補助フィルターおよびメインフィルターの組合せにより浄化される。
【0085】
以上の二つの経路を経て浄化された空気は、下流位置において混合されて排出される。
【0086】
前記一つの空気浄化装置は、さらに少なくとも二つの補助フィルターを含む。そのうち一つの補助フィルターはファンにより上流から下流に流される空気流が直接通れる方向に配置され、他の一つの補助フィルターはメインフィルターと直列配置される。前記二つの補助フィルターは前記メインフィルターの上流または下流の位置に配置される。
【0087】
汚染物を含む空気は、それぞれ以下の三つの経路を経て浄化される。
【0088】
1.汚染物を含む空気は、前記ファンにより流されるメイン気流につれて、先に補助フィルターを通り、直接補助フィルターを通過することにより、汚染物を含む空気をある程度浄化する。
【0089】
2.汚染物を含む空気は、補助フィルターの比較的高い気圧の面から比較的低い気圧の面に向かって流れる。
【0090】
3.汚染物を含む空気は、メインフィルターの比較的高い気圧の面から比較的低い気圧の面に向かって流れる。
【0091】
以上の三つの経路を経て浄化された空気は、下流位置において混合されて排出される。
【0092】
前記一つの空気浄化装置は、さらに少なくとも三つの補助フィルターを含む。そのうち一つの補助フィルターはファンにより上流から下流に流される空気流が直接通れる方向に配置され、他の一つの補助フィルターはメインフィルターと並列配置され、前記メインフィルターの吸気面の前側または排気面の後ろ側の位置に配置され、さらに他の一つの補助フィルターはメインフィルターと直列配置され、前記メインフィルターの上流または下流の位置に配置される。
【0093】
汚染物を含む空気は、それぞれ以下の三つの経路を経て浄化される。
【0094】
1.汚染物を含む空気は、前記ファンにより流されるメイン気流につれて、補助フィルターを通り、直接補助フィルターを通過することにより、汚染物を含む空気を浄化する。
【0095】
2.汚染物を含む空気は、補助フィルターの比較的高い気圧の面から比較的低い気圧の面に向かって流れる。
【0096】
3.汚染物を含む空気は、並列配置された補助フィルターおよびメインフィルターの組合せにより浄化される。
【0097】
以上の三つの経路を経て浄化された空気は、下流位置において混合されて排出される。
【0098】
前記複数の補助フィルターは、互いに接続されて一つのトータル補助フィルターを構成できる。
【0099】
トータル補助フィルターにおいて、その一部もしくは全部の補助フィルターがメインフィルターと並列配置される、または、その一部もしくは全部の補助フィルターがメインフィルターと直列配置される、または、その一部もしくは全部の補助フィルターおよびメインフィルターがファン302により上流から下流に流されるメイン気流202が直接通れる方向に配置される、とのうち、いずれか一つまたは複数の特徴を有する。
【0100】
前記一つの空気浄化装置は、さらに少なくとも一種または複数種の空気浄化部品を含み、前記空気浄化部品は、高圧静電集塵機;マイナスイオン発生器;オゾン発生器;酸化剤発生器;活性炭、光触媒材料もしくは分子篩または沸石材料のうちいずれか一つまたは任意の割合でこれらを混合した任意形状任意材料の顆粒状混合物を含むフィルター;ウォーター・カーテン装置;紫外線ランプ;のうちいずれかであり、任意の位置に配置され、さらに空気浄化を補助する。
【0101】
前記一つの空気浄化装置は、さらに少なくとも一種または複数種の空気浄化部品を含み、前記空気浄化部品は、マイナスイオン発生器、オゾン発生器、酸化剤発生器のうちいずれかであり、メインフィルターの上流位置に配置される。前記メインフィルターは、酸化剤または活性酸素により触媒酸化反応を行うフィルターである。
【0102】
前記一つの空気浄化装置は、さらにメインフィルターの上流位置に配置される少なくとも一つの紫外線ランプを含む。紫外線ランプは、気体汚染物および酸化剤または活性酸素を、メインフィルターに進入させる前の段階で活性化させ、メインフィルターがさらに有効に酸化触媒反応を行うようにする。
【0103】
前記一つの空気浄化装置は、さらに、ヒーター、クーラー、エアコン、加湿器、除湿器、レンジフード、ハンドドライヤー、ディスポンサー、コンポスト装置、ペットハウス、シューズキャビネットなどの異なる環境装置とあわせて使用できる。
【0104】
前記一つの空気浄化装置が放射性物質を含む空気の吸着に使用される場合、その筐体は、放射性物質の漏洩を防止可能な材料、または、放射の漏洩を防止する材料により塗装される塗料層を使用する。
【0105】
前記一つの空気浄化装置が放射性物質を含む空気の吸着に使用される場合、前記メインフィルターの排気面には、さらに放射の漏洩を防止する隔離層が設けられる。
【0106】
装置内に流れ込むトータルの空気量と装置から流れ出すトータルの空気量とが同じであるため、全ての装置吸気口および装置排気口、メイン気流吸気口、バイアス気流吸気口を調整することにより、バイアス気流の流速および流量を有効に制御できる。これらの関係は、以下の数式で計算する。
【0107】
【数1】
【0108】
【数2】
【0109】
なお、吸気ファンを使用する場合には、
【0110】
【数3】
【0111】
【数4】
【0112】
なお、排気ファンまたは送風ファンを使用する場合には、
【0113】
【数5】
【0114】
【数6】
【0115】
ここで、数式1〜6における各パラメータの定義は以下である。
【0116】
VolumeOut トータルの流れ出す空気量
VolumeIn トータルの流れ込む空気量
LeakageIn 装置吸気口を介さず装置内に流れ込むトータル空気量
LeakageOut 装置排気口を介さず装置外部に流れ出すトータル空気量
V
wm1 メイン気流流速(メインフィルターの排気面の隣を流れる)
V
wm2 メイン気流流速(メインフィルターの吸気面の隣を流れる)
V
main1 メインフィルターの垂直断面の排気面の輪郭線に隣接するメイン気流速度
V
main2 メインフィルターの垂直断面の吸気面の輪郭線に隣接するメイン気流速度
A
m1 メイン気流吸気口の横断面積
A
m2 バイアス気流吸気口横断面積
n
A1 メインフィルター排気面に垂直するベクトル
k
V1 メイン気流V
wm1に垂直するベクトル
n
A2 メインフィルターの吸気面に垂直するベクトル
k
V2 メイン気流V
wm2に垂直するベクトル
C
3 第3システム定数
C
4 第4システム定数
以下の数式7により、メインフィルターの少なくとも二つの面の気圧とそのメイン気流の流速との関係を求める。
【0117】
【数7】
【0118】
ここで、各パラメータの定義は、以下のとおりである。
【0119】
P
in メインフィルターの吸気面の受ける気圧
P
out メインフィルターの排気面の受ける気圧
V
main1 メインフィルターの垂直断面の吸気面の輪郭線に隣接するメイン気流速度
V
main2 メインフィルターの垂直断面の排気面の輪郭線に隣接するメイン気流速度
ρ 空気密度
以下の数式8により、メインフィルターの厚さ、横断面積、バイアス気流がメインフィルターを通過する際の流速を求める。
【0120】
【数8】
【0121】
ここで、各パラメータの定義は、以下のとおりである。
【0122】
P
out メインフィルターの排気面の受ける気圧
P
in メインフィルターの吸気面の受ける気圧
D バイアス気流がメインフィルターを通る際のフィルター厚さ
C
1 第1システム定数
C
2 第2システム定数
ρ 空気密度
V バイアス気流がメインフィルターを通る際の流速
前記一つの空気浄化装置は、さらに浄水システムまたは流体システムに応用でき、前記装置吸気口は流体装置の入口であり、前記装置排気口は流体装置の出口であり、前記ファンは流体を上流から下流に流す設備であり、前記浄水システムまたは流体システムは、さらに少なくとも一つのメイン流体入口および少なくとも一つのバイアス流体入口を含み、装置運転時において、メイン流体は筐体の上流から下流へ流れ、前記メイン流体はメイン流体入口を通って、前記メインフィルターの少なくとも一つの面の隣を流れ、前記メインフィルターの少なくとも二つの面への気圧を異なる流体圧力にし、バイアス流体は汚染物を含む流体であり、バイアス流体はバイアス流体入口を通ってからメインフィルターの比較的高い流体圧の面から比較的低い流体圧の面に向かって流れ、汚染流体を浄化する。
【0123】
本発明は、以上のいずれか一つの空気浄化装置により、空気または流体を浄化する空気浄化方法を含む。