(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記表面シートの前記スイッチ部のそれぞれと相対する相対領域は前記保護シートの操作領域と相対して配置され、前記相対領域と前記操作領域は、ともに表面側に突出するエンボスが形成されている請求項1乃至請求項3のうちいずれか1項に記載のティーチペンダント用のシートキー。
【背景技術】
【0002】
ティーチングプレイバック方式の産業用ロボットでは、主にティーチペンダントを使用して教示作業が行われる。より具体的には、産業用ロボットの手首部に取り付けられたツールの制御点を作業者が直接見ながら、ティーチペンダントの操作部のキー操作によってロボット本体を動かして移動目標位置等を教示する。ティーチペンダントはティーチング等に使用する前記操作部は複数のスイッチ部を有するシートキーで構成されているものが多い。
【0003】
図6を参照して、ティーチペンダントに使用されている一般的なシートキーを説明する。同図に示すように、シートキーは、メンブレンキーボード10の表面を覆うように透明な表面シート20が固定されたものであり、メンブレンキーボード10と表面シート20とによりメンブレンスイッチが構成されている。
【0004】
メンブレンキーボード10は、下から順に台板11、下部接点シート12、上部接点シート13及びポリドーム14が積層されている。台板11は図示しないティーチペンダントの筐体に固定されている。下部接点シート12は台板11に対して固定されている。下部接点シート12と上部接点シート13間、及び上部接点シート13とポリドーム14間はそれぞれシートスペーサ15、16が介在して積層固定されている。
【0005】
下部接点シート12の上面と上部接点シート13の下面のそれぞれにおいて、相互に相対する部位には下部接点12a及び上部接点13aが設けられ、この接点12a,13aによりスイッチ部が構成されている。
【0006】
ポリドーム14において、前記スイッチ部に相対する部位は、上方へ突出するドーム状の押圧部14aが形成されている。また、前記表面シート20は、シートスペーサ17を介してポリドーム14に対して貼着固定されている。また、表面シート20において、スイッチ部に相対する相対領域の裏面には、スイッチ部を区画するキー枠、及びスイッチ部を操作することによって行われる各種機能を表示するための文字、アイコン、キー枠等(図示しない)が印刷されている。また、表面シート20において、一部のスイッチ部のキー枠の外側である周辺領域の裏面には、前記スイッチ部が操作されることによって行われる各種機能を表示するための文字(図示しない)が印刷されている。
【0007】
なお、特許文献1では、多国語対応機能付き携帯電話が提案されている。この携帯電話は、多国語でキーの機能名が表示された表面シートと、前記表面シートに記述された多国語の機能名を選択的に表面から見えるように表示するキー操作部を有して、使用するユーザの言語に応じて前記表面シートに記述された言語を選択できるようにしている。
【0008】
また、特許文献2では、任意の言語環境に基づいた基準キー表示が設けられたキーを有するキーボードを覆うとともに、前記言語環境とは異なる言語環境に基づいたオプションキー教示がされているシートが提案されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
ところで、従来は言語が異なる複数の国で前記ティーチペンダントの使用を可能にするために、各言語で使用されている文字が前記表面シート20の裏面に印刷されている。前述したように前記シートキーは、メンブレンキーボード10の表面を覆うように表面シート20が固定されていることから、言語毎にシートキーが異なることになる。この結果、言語毎にシートキーを製造及び管理することになり、シートキーの製造及び管理コストが高くなる原因となっている。
【0011】
なお、特許文献1及び特許文献2は、ティーチペンダントに関するシートキーではなく、シートキーの製造及び管理コストの低減の対策としては何ら提案されていない。
本発明の目的は、シートキーを言語に対応させる必要性をなくして、一元化して製造及び管理することができ、言語毎の管理コストを低減することができるティーチペンダント用のシートキーを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記問題点を解決するために、本発明のティーチペンダント用のシートキーは、複数のスイッチ部を有し、前記スイッチ部のそれぞれが共通の表面シートにより覆われたメンブレンスイッチよりなるティーチペンダント用のシートキーにおいて、前記表面シートには、さらに
透明の保護シートが貼着され、
前記複数のスイッチ部の内、少なくとも一部のスイッチ部に対応する前記表面シートの操作領域には、その領域に対応するスイッチ部が操作されることにより行われる各種機能を表示するアイコンが印刷されており、前記複数のスイッチ部の内、少なくとも一部のスイッチ部に対応する前記保護シートの操作領域及び前記操作領域の周辺領域の内、いずれか一方の領域または両領域にはその領域に対応するスイッチ部が操作されることにより行われる各種機能を表示する言語の文字が記述されているものである。
【0013】
また、前記保護シートは、耐熱性を有していることが好ましい
。
【0015】
また、前記保護シートは、前記表面シートに対して張り替え可能に貼着されていることが好ましい。
【0016】
また、前記表面シートの前記スイッチ部のそれぞれと相対する相対領域は前記保護シートの操作領域と相対して配置され、前記相対領域と前記操作領域は、ともに表面側に突出するエンボスが形成されていることが好ましい。
【0017】
また
、前記言語は、前記保護シートの裏面に印刷されていることが好ましい。
また、前記保護シートは、前記表面シートと同一の大きさの外形を有することが好ましい。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、ティーチペンダントが使用される国または地域での言語毎の文字を表面シートではなく、表面シート上面に貼着される保護シートに印刷するようにしたことによって、シートキーを各言語に対応させる必要がなくなる。すなわち、シートキーを一元化して製造及び管理することができ、言語毎の管理コストを低減することができる効果を奏する。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明を具体化した一実施形態を
図1乃至
図6を参照して説明する。なお、従来例と同一構成については同一符号を付して説明する。
図2に示すように、産業用ロボットで使用されるティーチペンダントTPはその筐体TPaの中央部から下部側に操作部100が設けられるとともに中央部から上部側に液晶表示装置等からなる表示部110が設けられている。
【0021】
操作部100は、シートキーにより構成されている。
図1に示すように、シートキーはメンブレンキーボード10と、メンブレンキーボード10の表面に、その表面を覆うように固定された表面シート20とを含み、メンブレンキーボード10と表面シート20とによりメンブレンスイッチが構成されている。
【0022】
本実施形態において、従来と異なる構成は、前記シートキーの前記表面シート20の表面に保護シート30が積層されているところである。保護シート30については後述する。
【0023】
前記メンブレンキーボード10は、下から順に台板11、下部接点シート12、上部接点シート13及びポリドーム14が積層されている。台板11は、例えば、合成樹脂からなる硬質の板材からなり、前記筐体TPaに対して図示しない粘着剤にて接着固定されている。
【0024】
下部接点シート12は、台板11に対して接着剤により固定されている。下部接点12aは、例えばPET(ポリエチレンテレフタレート)材からなる。下部接点シート12上面には、所望のパターンからなる図示しないスイッチ回路が導電性ペーストにより形成されていて、前記スイッチ回路の下部接点12aが設けられている。前記導電性ペーストは、例えば、カーボンと銀の混合からなるものであるが材質は限定されるものではない。
【0025】
前記下部接点シート12と上部接点シート13間には、シートスペーサ15が介在して接着されている。前記シートスペーサ15は、例えば
、ポリエチレンテレフタレート(PET)またはポリエチレンナフタレート(PEN)からなる合成樹脂製のシートにより構成されている。
【0026】
前記上部接点シート13は、前記シートスペーサ15により下部接点12aと離間配置されている。上部接点シート13は、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)またはポリエチレンナフタレート(PEN)からなる合成樹脂製の柔軟性を有する薄肉のシート部材からなり、下方へ押圧された部位は前記シートスペーサ15により形成された間隙が許容する範囲で下方へ変位し、押圧が解除されると元の位置に戻ることが可能である。
【0027】
上部接点シート13下面には、所望のパターンからなる図示しないスイッチ回路が前記導電性ペーストにより形成されていて、前記下部接点12aと対向して前記スイッチ回路の上部接点13aが設けられている。
【0028】
下部接点12aと上部接点13aとによりスイッチ部Sが構成されている。
図1では、説明の便宜上、代表的に1つのスイッチ部Sを図示しているが、本実施形態におけるティーチペンダントTPのシートキーは、
図2に示すように、スイッチ部Sとして、複数個のスイッチ部41〜96を有する。なお、説明の便宜上、
図2乃至
図4においては、符号41〜96は、スイッチ部に対応した表面シート20の後述する相対領域、及び保護シート30の後述する操作領域30aに付されている。
【0029】
なお、スイッチ部の個数は、本実施形態では例示として56個としているが、個数は限定するものではない。また、
図3では、操作部100を保護シート30の上方から見た場合であって、各スイッチ部に相対する領域に付されている後述する文字、アイコン等を詳細に示している。
【0030】
図1に示すように上部接点シート13とポリドーム14はシートスペーサ16を介して接着されている。前記シートスペーサ16は、例えば
、ポリエチレンテレフタレート(PET)またはポリエチレンナフタレート(PEN)からなる合成樹脂製のシートにより構成されている。
【0031】
ポリドーム14は、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)またはポリエチレンナフタレート(PEN)からなる合成樹脂製のシート部材により構成されており、熱プレスを施すことにより複数の押圧部14aを有している。前記押圧部14aは、前記スイッチ部41〜96に相対する部位にそれぞれ設けられており、表面(外面)側に突出して裏面(内面)側に反転可能なドーム状に形成されている。
【0032】
前記表面シート20は、シートスペーサ17を介してポリドーム14の表面に対して貼着固定されている。前記シートスペーサ17は、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)またはポリエチレンナフタレート(PEN)からなり柔軟性を有する薄肉の合成樹脂製の透明なシート部材により構成されている。また、表面シート20において、スイッチ部41〜96に相対する相対領域20aは熱プレスが施されることによりエンボスが立体成形されて、外面(表面)側に突出するとともに柔軟性により裏面(内面)側に移動可能である。
【0033】
また、表面シート20の周縁部は、メンブレンキーボード10の外形よりも張出し形成されており、その張出しされた部分の裏面は、粘着シート21を介して筐体TPaの表面に貼着されている。
【0034】
図4に示すように表面シート20の前記相対領域20aの一部又は全部の裏面には、スイッチ部41〜96によって行われる各種機能を表示するための文字、アイコン、キー枠等が印刷されている。本実施形態では全部の相対領域20a裏面にキー枠が印刷されるとともに、一部の相対領域20a裏面には、各種機能を表示するための文字、アイコン(図形)等が印刷されている。なお、本実施形態において、表面シート20の裏面に印刷されている文字は、複数の国で使用されている共通記号である。共通記号には、共通文字を含む。例えば、アラビア数字、アルファベット(
図4の例では「R」,「X」,「Y」,「Z」)等である。また、表面シート20の裏面に印刷されている文字は、言語が異なる複数の国において、その国の言語ではないが理解できる単語を構成する文字(例えば、「ON」、「OFF」等)、または略語(例えば、「I/F」、「BS」、「FN」等)を構成する文字も含む。例えば、「I/F」はインターフェィスの略号であり、「BS」はバックスペースの略号であり、「FN」はファンクションの略号である。
【0035】
また、表面シート20の前記相対領域20aの裏面には薄肉のコンタクト20bが貼着され、押圧部14aの表面と常時接触している。コンタクト20bは、例えばアクリル、ウレタン等の柔軟性を有する樹脂材で形成されているが材質は限定されるものではない。
【0036】
また、
図1に示すように本実施形態では、下部接点シート12上面において、一部のスイッチ部の周辺領域(例えば、
図3においては、スイッチ部43の周辺領域等)にはLED32が固定されて図示しないスイッチ回路に電気的に接続されている。LED32はシートスペーサ15、上部接点シート13、シートスペーサ16、ポリドーム14、及びシートスペーサ17を貫通するとともに、その上部は表面シート20により覆われている。前記LED32は、当該スイッチ部がオン操作されると発光し、表面シート20及び保護シート30を介して、外部から発光状態が視認可能である。
【0037】
前記ティーチペンダントTPの操作部100は、上記のようにして構成され、ティーチペンダントTPの工場出荷段階では、保護シート30は表面シート20表面には貼着されていない。
【0038】
保護シート30は、ティーチペンダントTPが使用される国又は地域において、使用される前に、例えば現地で貼着される。保護シート30の構成について説明する。
図1に示すように保護シート30は、前記表面シート20の表面に対してシートスペーサ19を介して貼着固定される。前記保護シート30を表面シート20に貼着する際に使用する粘着剤は、保護シート30の表面シート20に対する張り替え可能な材質、すなわち、ピールアップ性を有する粘着剤が好ましい。ピールアップ性を有する粘着剤としては、例えば、アクリル系接着剤を挙げることができるが、アクリル系接着剤に限定されるものではない。前記シートスペーサ19は、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)またはポリエチレンナフタレート(PEN)からなり柔軟性を有する薄肉の合成樹脂製のシート部材により構成されている。
【0039】
保護シート30は、耐熱性を有する透明な合成樹脂製からなる。この耐熱性は、少なくとも溶接スパッタ、或いはグラインダ粉等の瞬間的な熱に強い素材が好ましい。このような耐熱性を有する透明な合成樹脂として、例えば、PVC(ポリ塩化ビニール)系の合成樹脂を挙げることができるが限定されるものではない。保護シート30の厚みは例えば100μmとしているが、この厚みは限定するものではない。
【0040】
また、保護シート30の外形の大きさは、表面シート20と同一の外形の大きさに形成されて、貼着時において相互に合致するようにされている。保護シート30において、前記相対領域20aに相対する操作領域30aは熱プレスが施されることによりエンボスが立体成形されて、外面(表面)側に突出するとともに柔軟性により裏面(内面)側に移動可能である。
【0041】
保護シート30の前記操作領域30aの裏面またはその周辺領域の裏面には、スイッチ部が操作されることによりティーチペンダントTPが実行する、またはティーチペンダントTPから通信により図示しないロボットコントローラが実行する各種機能を表示する言語の文字が印刷されている。
【0042】
本実施形態では、
図5に示すように、言語として英語が使用されている。
図5で示す例では、操作領域30aの周辺領域の裏面には、「ENABLE」、「MOTOR ON」、「PWR」、「ERR」、「SYNC」、「INTERP」、「CHK.SPD」、「TCH.SPD」、「STOP」、「CONT」、「CLOSE」、「SHIFT」、「OUT」、「IN」、「CLAMP」、「ARC」、「SPEED」、「ACC」、及び「TIMER」が印刷されている。
【0043】
また、操作領域30aの裏面には、「GO」、「BACK」、「O.W.」、「REC」、「INS」、「MOD」、「HELP」、「DEL」、「PROG.」、「STEP」、及び「END」が印刷されている。
【0044】
ここで、
図5に示すようにスイッチ部41〜49、64,71,78,85,89,70は、周辺領域に文字が印刷されている例である。また、スイッチ部54,63,68,75〜77,83は、操作領域30aに文字が印刷されている例である。
【0045】
なお、操作領域30aまたは周辺領域の裏面のいずれに前記言語の文字を印刷するのかは限定されるものではなく、
図4及び
図5は例示である。また、
図5で示した言語による単語、略語は例示であり、一部又は全部を変更してもよい。
【0046】
(実施形態の作用)
上記のように構成されたシートキーを有するティーチペンダントTPは、
図1において、英語を言語として使用する国又は地域で表面シート20表面に、前記保護シート30を貼着する。この場合、表面シート20及び保護シート30は、スイッチ部41〜96に対応してエンボスがそれぞれ立体成形されているため、表面シート20に対して保護シート30を合致させることを容易に行うことができる。
図1に示すように保護シート30が表面シート20表面に貼着された場合、
図2、
図3に示すように表面シート20の裏面に印刷された文字、アイコン、キー枠及び保護シート30の裏面に印刷された英語の文字は、外部から視認することが可能である。
【0047】
このようにティーチペンダントTPが使用される現地の言語に応じて、保護シート30を、例えば現地で貼着するようにしたため、本実施形態によれば、ティーチペンダントTPの管理をその言語に応じた国、及び地域に対応させる場合、保護シートのみを貼着するだけで済み、言語毎にティーチペンダントTP及びシートキーを対応させる必要がない。なお、保護シート30の貼着作業行う場所は、ティーチペンダントTPを使用する現地に限定するものではなく、適宜の場所で行うことも可能である。
【0048】
また、前記ティーチペンダントを前記英語とは異なる言語圏で使用する場合には、前記英語の場合と同様、スイッチ部に対応した領域(操作領域又は周辺領域)にスイッチ部が操作されることにより行われる各種機能を示す言語の文字を、保護シート30の裏面に印刷すればよい。なお、ティーチペンダントTPが使用される現地の言語としては、前記英語以外に、例えば、日本語、ドイツ語、イタリア語、フランス語、中国語、アラビア語等があるが、いずれの言語としてもよい。
【0049】
本実施形態のシートキーによれば、下記の特徴がある。
(1) 本実施形態のシートキーは、複数のスイッチ部を有し、前記スイッチ部のそれぞれが共通の表面シート20により覆われたメンブレンスイッチよりなるティーチペンダント用のシートキーである。そして、表面シート20には、保護シート30が貼着され、複数のスイッチ部の内、一部のスイッチ部に対応する保護シート30の操作領域30a及び操作領域30aの周辺領域に、その領域に対応するスイッチ部が操作されることにより行われる各種機能を表示する言語の文字を記述(印刷)するようにした。この結果、ティーチペンダントが使用される国または地域での言語毎の文字は、表面シートではなく、表面シート上面に貼着される保護シートに印刷されることになる。すなわち、シートキー自体は言語に対応させる必要がなくなるため、一元化して製造及び管理することができ、言語毎の管理コストを低減することができる効果を奏する。特に、保護シート30は、例えば、安価なシート状の樹脂フィルムを使用することもできるため、言語毎の管理、製造コストを低減できる。
【0050】
(2) 本実施形態のシートキーに貼着される保護シート30は、耐熱性を有している。この結果、本実施形態によれば、溶接スパッタやグラインダ粉等の瞬間的な熱に強い素材を使用しているため、例えば溶接ロボットのコントローラに接続して使用するティーチペンダントに容易に採用することができる。
【0051】
(3) 本実施形態のシートキーに貼着される保護シート30は、表面シート20に対して張り替え可能に貼着されている。この結果、保護シート30の表面が汚れた場合、表面シート20を保護して表面シート20の表面が汚れない。また、保護シート30を張り替えることもできるため、シートキー及び表面シートの印刷した部分は、新品の場合と同様に鮮明に見ることができる。
【0052】
また、保護シート30の張り替えができるため、保護シート30を消耗品で管理することができ、メンテナンス性が向上する。
(4) 本実施形態は、表面シート20のスイッチ部のそれぞれと相対する相対領域20aは保護シート30の操作領域30aと相対して配置され、相対領域20aと操作領域30aは、ともに表面側に突出するエンボスが形成されている。この結果、本実施形態によれば、保護シート30を表面シート20表面に張る場合、立体成形された両者のエンボス部分を合致させることができるとともに、スイッチ部を操作する場合にタッチ感を向上することができる。
【0053】
(5) 本実施形態は、保護シート30は透明にし、言語は保護シート30の裏面に印刷されている。この結果、本実施形態によれば、保護シートに印刷された言語の文字が、外部から操作される際、汚れたり、或いは消えることがない。
【0054】
(6) 本実施形態は、保護シート30は、表面シート20と同一の大きさの外形を有するため、保護シート30の表面シート20に対して貼着する際、表面シート20と外形部分を合致させるように配置すると容易に貼着することができる。
【0055】
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、下記のように構成してもよい。
・ 前記実施形態では、メンブレンキーボード10は、エンボスタイプのものとしたが、エンボスタイプに限定するものではない。表面シート20の表面全体が平らなフラットタイプにしてもよい。
【0056】
・ 前記実施形態では、表面シート20の相対領域20aの裏面には、スイッチ部によって行われる各種機能を表示するためのアイコンが印刷されていたが、その周辺領域の裏面に、アイコンが印刷されていてもよい。
【0057】
・ 前記実施形態では、保護シート30は、張り替え可能にしたが、表面シート20に対して張り替え不能な粘着剤にてシートスペーサ19を介して貼り付けするようにしてもよい。
【0058】
・ 前記実施形態では、一部のスイッチ部に対応する保護シート30の操作領域30a及び操作領域30aの周辺領域の内、いずれか一方の領域にはその領域に対応するスイッチ部が操作されることにより行われる各種機能を表示する言語の文字が記述(印刷)されているものとしたが、この構成に限定するものではない。
【0059】
例えば、全部のスイッチ部41〜96の操作領域及び周辺領域の内、いずれか一方の領域または両領域に前記文字を記述してもよい。
また、一部又は全部のスイッチ部に対応する保護シート30の操作領域30a及び周辺領域の両領域に文字を記述してもよい。
【0060】
・ 前記実施形態では、表面シートと保護シート30の外形の大きさを同一としたが、保護シートを表面シートよりも大きな外形としてもよい。或いは、保護シートを表面シートよりも小さな外形としてもよい。
【0061】
・ 前記実施形態では、表面シート20の表面に単一の保護シート30を貼着するようにしたが、表面シート20の全表面領域を複数に適宜区分して、その区分した表面毎に保護シートを貼着するようにしてもよい。この場合、保護シートは、前記実施形態と同様に張り替え可能にしてもよい。