特許第6099123号(P6099123)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6099123地震識別装置、それを用いた地震識別システム及び地震識別方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6099123
(24)【登録日】2017年3月3日
(45)【発行日】2017年3月22日
(54)【発明の名称】地震識別装置、それを用いた地震識別システム及び地震識別方法
(51)【国際特許分類】
   G01V 1/30 20060101AFI20170313BHJP
   G01V 1/00 20060101ALI20170313BHJP
【FI】
   G01V1/30
   G01V1/00 D
【請求項の数】12
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2012-246322(P2012-246322)
(22)【出願日】2012年11月8日
(65)【公開番号】特開2014-95586(P2014-95586A)
(43)【公開日】2014年5月22日
【審査請求日】2015年6月1日
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 学会予稿集のウェブサイト 掲載年月日:2012年5月11日 掲載アドレス :http://www.jpgu.org/meeting_2012/program.html#p01 学会 集会名:日本地球惑星科学連合2012年度連合大会 開催日:2012年5月21日
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】501138231
【氏名又は名称】国立研究開発法人防災科学技術研究所
(74)【代理人】
【識別番号】100139103
【弁理士】
【氏名又は名称】小山 卓志
(74)【代理人】
【識別番号】100088041
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 龍吉
(74)【代理人】
【識別番号】100139114
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 貞嗣
(72)【発明者】
【氏名】中村 洋光
(72)【発明者】
【氏名】▲功▼刀 卓
(72)【発明者】
【氏名】青井 真
(72)【発明者】
【氏名】藤原 広行
【審査官】 後藤 大思
(56)【参考文献】
【文献】 特開平04−109189(JP,A)
【文献】 特開2010−060409(JP,A)
【文献】 特開2006−292589(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01V 1/00−99/00
JSTPlus(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
各観測点に配置された地震計から送信された地動データの情報を受信するデータ受信部と、
前記データ受信部が受信したデータを演算する制御演算部と、
を備え、
前記制御演算部は、
予め所定の震度が設定され、前記データ受信部が受信した情報から、予め設定された所定時間内に前記所定の震度以上を観測した前記観測点の数を集計するデータ集計部と、
前記データ集計部が集計した前記観測点の数が、予め定めた所定の観測点閾値以上となった場合、巨大地震であると判断する警報判断部と、
を有し、
前記制御演算部は、通信回線を介して送信される震源位置情報を得ることでマグニチュードを推定するマグニチュード推定部
を有し、
前記マグニチュード推定部は、以下の式(1)からマグニチュードを推定する
ことを特徴とする地震識別装置。
M=α*log10C+β*log10Δ最短+γ (1)
ただし、
Cは、予め設定した震度を超過した観測点数、
Δ最短は、観測点中の最短震央距離、
α、β、γは、過去の地震の解析結果から得る定数、
である。
【請求項2】
前記警報判断部は、前記マグニチュード推定部が推定したマグニチュードが第1マグニチュード閾値以上の場合、第1規模の地震であると出力する
ことを特徴とする請求項1に記載の地震識別装置。
【請求項3】
前記警報判断部は、前記マグニチュード推定部が推定したマグニチュードが第1マグニチュード閾値より大きい第2マグニチュード閾値以上の場合、第2規模の地震であると出力する
ことを特徴とする請求項2に記載の地震識別装置。
【請求項4】
前記データ集計部は、予め複数の所定の震度が設定され、
前記データ受信部が受信した情報から、予め設定された所定時間内に前記複数の所定の震度毎に、それぞれの前記所定の震度以上を観測した前記観測点の数を集計し、
前記警報判断部は、前記データ集計部が集計したそれぞれの前記観測点の数が、前記複数の所定の震度毎に予めそれぞれ設定された所定の観測点閾値以上となった場合、巨大地震であると判断する
ことを特徴とする請求項1に記載の地震識別装置。
【請求項5】
前記警報判断部は、
前記観測点の数が予め定めた所定の第1観測点閾値以上となった場合、第1規模の地震であると出力し、
前記観測点の数が前記第1観測点閾値より大きい予め定めた所定の第2観測点閾値以上となった場合、第2規模の地震であると出力する
ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の地震識別装置。
【請求項6】
前記請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の地震識別装置と、
前記地震識別装置に地震情報を送信する地震計と、
を備えることを特徴とする地震識別システム。
【請求項7】
前記地震識別装置に通信回線を介して震源位置情報を送信する震源位置情報送信部、
を備えることを特徴とする請求項6に記載の地震識別システム。
【請求項8】
地動発生時に、所定の時間内で、地動データの情報を観測点から受信する工程と、
前記地動データの情報から、予め設定された所定時間内に、予め設定された複数の所定の震度以上を観測した前記観測点の数をそれぞれ集計する工程と、
集計した前記観測点の数が、予め定めた所定の観測点閾値以上となった場合、巨大地震であると判断する工程と、
通信回線を介して送信される震源位置情報を得ることでマグニチュードを推定する工程と、
を有し、
前記マグニチュードを推定する工程は、以下の式(1)からマグニチュードを推定する
ことを特徴とする地震識別方法。
M=α*log10C+β*log10Δ最短+γ (1)
ただし、
Cは、予め設定した震度を超過した観測点数、
Δ最短は、観測点中の最短震央距離、
α、β、γは、過去の地震の解析結果から得る定数、
である。
【請求項9】
前記マグニチュードを推定する工程は、
前記推定したマグニチュードが予め設定した第1マグニチュード閾値以上か否かを判断する工程と、
前記推定したマグニチュードが予め設定した前記第1マグニチュード閾値以上である場合、第1規模の地震であると出力する工程と、
を含むことを特徴とする請求項8に記載された地震識別方法。
【請求項10】
前記マグニチュードを推定する工程は、
前記推定したマグニチュードが予め設定した前記第1マグニチュード閾値より大きい第2マグニチュード閾値以上か否かを判断する工程と、
前記推定したマグニチュードが予め設定した前記第2マグニチュード閾値以上である場合、第2規模の地震であると出力する工程と、
を含むことを特徴とする請求項9に記載された地震識別方法。
【請求項11】
前記観測点の数を集計する工程は、予め複数の所定の震度が設定され、データ受信部が受信した情報から、予め設定された所定時間内に前記複数の所定の震度毎に、それぞれの前記所定の震度以上を観測した前記観測点の数を集計する工程を含み、
前記巨大地震であると判断する工程は、データ集計部が集計したそれぞれの前記観測点の数が、前記複数の所定の震度毎に予めそれぞれ設定された所定の観測点閾値以上となった場合、巨大地震であると判断する工程を含む
ことを特徴とする請求項10に記載の地震識別方法。
【請求項12】
巨大地震であると判断する工程は、
前記観測点の数が予め定めた所定の第1観測点閾値以上か否かを判断する工程と、
前記観測点の数が前記第1観測点閾値以上である場合、第1規模の地震であると出力する工程と、
前記観測点の数が前記第1観測点閾値より大きい予め定めた所定の第2観測点閾値以上か否かを判断する工程と、
前記観測点の数が前記第2観測点閾値以上である場合、第2規模の地震であると出力する工程と、
を含むことを特徴とする請求項10又は11に記載された地震識別方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地動データから地震の規模を識別する地震識別装置、それを用いた地震識別システム及び地震識別方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、地震の加速度を計測し、即時に震度を概算する装置が開示されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第4229337号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載された技術では、即時に地震の震度を概算することはできるが、その地震が巨大なものであるか否かは識別できない。
【0005】
本発明では、地動データから迅速に地震の規模を識別する地震識別装置、それを用いた地震識別システム及び地震識別方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明にかかる地震識別装置は、
各観測点に配置された地震計から送信された地動データの情報を受信するデータ受信部と、
前記データ受信部が受信したデータを演算する制御演算部と、
を備え、
前記制御演算部は、
予め所定の震度が設定され、前記データ受信部が受信した情報から、予め設定された所定時間内に前記所定の震度以上を観測した前記観測点の数を集計するデータ集計部と、
前記データ集計部が集計した前記観測点の数が、予め定めた所定の観測点閾値以上となった場合、巨大地震であると判断する警報判断部と、
を有し、
前記制御演算部は、通信回線を介して送信される震源位置情報を得ることでマグニチュードを推定するマグニチュード推定部
を有し、
前記マグニチュード推定部は、以下の式(1)からマグニチュードを推定する
ことを特徴とする。
M=α*log10C+β*log10Δ最短+γ (1)
ただし、
Cは、予め設定した震度を超過した観測点数、
Δ最短は、観測点中の最短震央距離、
α、β、γは、過去の地震の解析結果から得る定数、
である。
【0007】
また、本発明にかかる地震識別装置では、
前記警報判断部は、前記マグニチュード推定部が推定したマグニチュードが第1マグニチュード閾値以上の場合、第1規模の地震であると出力する
ことを特徴とする。
【0008】
また、本発明にかかる地震識別装置では、
前記警報判断部は、前記マグニチュード推定部が推定したマグニチュードが第1マグニチュード閾値より大きい第2マグニチュード閾値以上の場合、第2規模の地震であると出力する
ことを特徴とする。
【0009】
また、本発明にかかる地震識別装置では、
前記データ集計部は、予め複数の所定の震度が設定され、
前記データ受信部が受信した情報から、予め設定された所定時間内に前記複数の所定の震度毎に、それぞれの前記所定の震度以上を観測した前記観測点の数を集計し、
前記警報判断部は、前記データ集計部が集計したそれぞれの前記観測点の数が、前記複数の所定の震度毎に予めそれぞれ設定された所定の観測点閾値以上となった場合、巨大地震であると判断する
ことを特徴とする。
【0010】
また、本発明にかかる地震識別装置では、
前記警報判断部は、
前記観測点の数が予め定めた所定の第1観測点閾値以上となった場合、第1規模の地震であると出力し、
前記観測点の数が前記第1観測点閾値より大きい予め定めた所定の第2観測点閾値以上となった場合、第2規模の地震であると出力する
ことを特徴とする。
【0013】
さらに、本発明にかかる地震識別システムは、前記地震識別装置と、前記地震識別装置に地震情報を送信する地震計と、を備えることを特徴とする。
【0014】
また、本発明にかかる地震識別システムは、前記地震識別装置に通信回線を介して震源位置情報を送信する震源位置情報送信部、を備えることを特徴とする。
【0015】
さらに、本発明にかかる地震識別方法は、
地動発生時に、所定の時間内で、地動データの情報を観測点から受信する工程と、
前記地動データの情報から、予め設定された所定時間内に、予め設定された複数の所定の震度以上を観測した前記観測点の数をそれぞれ集計する工程と、
集計した前記観測点の数が、予め定めた所定の観測点閾値以上となった場合、巨大地震であると判断する工程と、
通信回線を介して送信される震源位置情報を得ることでマグニチュードを推定する工程と、
を有し、
前記マグニチュードを推定する工程は、以下の式(1)からマグニチュードを推定する
ことを特徴とする。
M=α*log10C+β*log10Δ最短+γ (1)
ただし、
Cは、予め設定した震度を超過した観測点数、
Δ最短は、観測点中の最短震央距離、
α、β、γは、過去の地震の解析結果から得る定数、
である。
【0016】
また、本発明にかかる地震識別方法では、
前記マグニチュードを推定する工程は、
前記推定したマグニチュードが予め設定した第1マグニチュード閾値以上か否かを判断する工程と、
前記推定したマグニチュードが予め設定した前記第1マグニチュード閾値以上である場合、第1規模の地震であると出力する工程と、
を含むことを特徴とする。
【0017】
また、本発明にかかる地震識別方法では、
前記マグニチュードを推定する工程は、
前記推定したマグニチュードが予め設定した前記第1マグニチュード閾値より大きい第2マグニチュード閾値以上か否かを判断する工程と、
前記推定したマグニチュードが予め設定した前記第2マグニチュード閾値以上である場合、第2規模の地震であると出力する工程と、
を含むことを特徴とする。
【0020】
また、本発明にかかる地震識別方法では、
前記観測点の数を集計する工程は、予め複数の所定の震度が設定され、データ受信部が受信した情報から、予め設定された所定時間内に前記複数の所定の震度毎に、それぞれの前記所定の震度以上を観測した前記観測点の数を集計する工程を含み、
前記巨大地震であると判断する工程は、データ集計部が集計したそれぞれの前記観測点の数が、前記複数の所定の震度毎に予めそれぞれ設定された所定の観測点閾値以上となった場合、巨大地震であると判断する工程を含む
ことを特徴とする。
【0021】
また、本発明にかかる地震識別方法では、
巨大地震であると判断する工程は、
前記観測点の数が予め定めた所定の第1観測点閾値以上か否かを判断する工程と、
前記観測点の数が前記第1観測点閾値以上である場合、第1規模の地震であると出力する工程と、
前記観測点の数が前記第1観測点閾値より大きい予め定めた所定の第2観測点閾値以上か否かを判断する工程と、
前記観測点の数が前記第2観測点閾値以上である場合、第2規模の地震であると出力する工程と、
を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0022】
このように本発明にかかる地震識別装置は、各観測点に配置された地震計から送信された地震の情報を受信するデータ受信部と、前記データ受信部が受信したデータを演算する制御演算部と、を備え、前記制御演算部は、前記データ受信部が受信した情報から予め設定した震度の下限値毎の観測点数を集計するデータ集計部と、前記データ集計部が集計した観測点数から巨大地震を検知したか否かを判断する警報判断部と、を有するので、地動データから迅速に地震の規模を識別することが可能となる。
【0023】
また、本発明にかかる地震識別装置では、前記警報判断部は、所定時間内に所定震度以上を観測した前記観測点数が第1観測点閾値以上の場合、第1規模の地震であると出力するので、地震の規模を的確に識別することが可能となる。
【0024】
また、本発明にかかる地震識別装置では、前記警報判断部は、所定時間内に所定震度以上を観測した前記観測点数が第1観測点閾値より大きい第2観測点閾値以上の場合、第2規模の地震であると出力するので、地震の規模をさらに的確に識別することが可能となる。
【0025】
また、本発明にかかる地震識別装置では、前記制御演算部は、通信回線を介して送信される震源位置情報を得ることでマグニチュードを推定するマグニチュード推定部を有するので、地動データから迅速にマグニチュードを推定することが可能となる。
【0026】
また、本発明にかかる地震識別装置では、前記マグニチュード推定部は、以下の式(1)からマグニチュードを推定するので、マグニチュードを的確に推定することが可能となる。
M=α*log10C+β*log10Δ最短+γ (1)
ただし、
Cは、予め設定した震度を超過した観測点数、
Δ最短は、観測点中の最短震央距離、
α、β、γは、過去の地震の解析結果から得る定数、
である。
【0027】
また、本発明にかかる地震識別装置では、前記警報判断部は、前記マグニチュード推定部が推定したマグニチュードが第1マグニチュード閾値以上の場合、第1規模の地震であると出力するので、地震の規模を的確に識別することが可能となる。
【0028】
また、本発明にかかる地震識別装置では、前記警報判断部は、前記マグニチュード推定部が推定したマグニチュードが第1マグニチュード閾値より大きい第2マグニチュード閾値以上の場合、第2規模の地震であると出力するので、地震の規模をさらに的確に識別することが可能となる。
【0029】
さらに、本発明にかかる地震識別システムは、前記地震識別装置と、前記地震識別装置に地震情報を送信する地震計と、を備えるので、地震の規模を的確に識別するシステムを提供することが可能となる。
【0030】
また、本発明にかかる地震識別システムは、前記地震識別装置に通信回線を介して震源位置情報を送信する震源位置情報送信部、を備えるので、マグニチュードを推定することが可能となると共に、地震の規模を的確に識別するシステムを提供することが可能となる。
【0031】
さらに、本発明にかかる地震識別方法は、地震発生時に、所定の時間内で、地震情報を観測点から受信する工程と、前記地震情報から、設定した震度の下限値毎に観測点数を集計処理する工程と、集計した観測点数から巨大地震を検知したか否かを判断する工程と、を有するので、地動データから迅速に地震の規模を識別することが可能となる。
【0032】
また、本発明にかかる地震識別方法では、集計した観測点数から巨大地震を検知したか否かを判断する工程は、所定時間内に所定震度以上を観測した点数が予め設定した第1観測点閾値以上か否かを判断する工程と、所定時間内に所定震度以上を観測した点数が予め設定した前記第1観測点閾値以上である場合、第1規模の地震であると出力する工程と、を含むので、地震の規模を的確に識別することが可能となる。
【0033】
また、本発明にかかる地震識別方法では、集計した観測点数から巨大地震を検知したか否かを判断する工程は、所定時間内に所定震度以上を観測した点数が予め設定した前記第1観測点閾値より大きい第2観測点閾値以上か否かを判断する工程と、所定時間内に所定震度以上を観測した点数が予め設定した前記第2観測点閾値以上である場合、第2規模の地震であると出力する工程と、を含むので、地震の規模をさらに的確に識別することが可能となる。
【0034】
また、本発明にかかる地震識別方法は、通信回線を介して送信される震源位置情報を得ることでマグニチュードを推定する工程を有するので、地動データから迅速にマグニチュードを推定することが可能となる。
【0035】
また、本発明にかかる地震識別方法は、前記マグニチュードを推定する工程は、以下の式(1)からマグニチュードを推定するので、マグニチュードを的確に推定することが可能となる。
M=α*log10C+β*log10Δ最短+γ (1)
ただし、
Cは、予め設定した震度を超過した観測点数、
Δ最短は、観測点中の最短震央距離、
α、β、γは、過去の地震の解析結果から得る定数、
である。
【0036】
また、本発明にかかる地震識別方法では、前記マグニチュードを推定する工程は、前記推定したマグニチュードが予め設定した第1マグニチュード閾値以上か否かを判断する工程と、前記推定したマグニチュードが予め設定した前記第1マグニチュード閾値以上である場合、第1規模の地震であると出力する工程と、を含むので、地震の規模を的確に識別することが可能となる。
【0037】
また、本発明にかかる地震識別方法では、前記マグニチュードを推定する工程は、前記推定したマグニチュードが予め設定した前記第1マグニチュード閾値より大きい第2マグニチュード閾値以上か否かを判断する工程と、前記推定したマグニチュードが予め設定した前記第2マグニチュード閾値以上である場合、第2規模の地震であると出力する工程と、を含むので、地震の規模をさらに的確に識別することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
図1】本発明にかかる第1実施形態の地震識別システム1のブロック図である。
図2】本発明にかかる第1実施形態の地震識別方法のフローチャートを示す図である。
図3】解析事例の観測点分布を示す図である。
図4】解析事例の地震の震央分布を示す図である。
図5】解析事例の観測点を集計した震度の下限値と観測点数の関係を示す図である。
図6】解析事例の地震発生時刻からの経過時間と観測点数の関係を示す図である。
図7】解析事例に対して回帰式を用いた予測マグニチュードと気象庁発表のマグニチュードとの比較を示す図である。
図8】本発明にかかる第2実施形態の地震識別方法のフローチャートを示す図である。
図9】解析事例に対して回帰式を用いた予測マグニチュードと気象庁発表のマグニチュードとの比較を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
本発明の実施の形態を図により説明する。
【0040】
図1は、本発明にかかる第1実施形態の地震識別システム1のブロック図である。
【0041】
地震識別システム1は、地震識別装置10と、地震計2と、通信部3と、表示部4と、警報部5と、時刻校正部6と、電源部7と、を備える。
【0042】
地震識別装置10は、各観測点に配置された地震計2から送信された地震情報としての震度を受信するデータ受信部11と、データ受信部11が受信したデータを演算する制御演算部12と、を有する。
【0043】
地震計2は、集計の対象とされる観測点に設置され、それぞれ計測震度を計算し、データ受信部11に送信する。計測震度は、基本的に1分間の強震記録から演算されるため、各観測点で1分以上のデータが得られた後でしか計算することができない。そこで、地震計2は、特許文献1に記載されたリアルタイム演算手法を用いて、計測震度を計算することが好ましい。
【0044】
このように、リアルタイム演算手法を用いて、計測震度を計算することで、地震の識別をリアルタイムで判別することが可能となる。
【0045】
データ受信部11は、地震計2から通信回線を通じて送信される震度を受信する。
【0046】
なお、地震計2は、計測震度を演算せず、地震情報としての連続波形を送信する構成としてもよい。この場合、地震計2から連続波形を受信後、データ受信部11又は制御演算部12で計測震度を演算してもよい。
【0047】
制御演算部12は、データを集計するデータ集計部12a及び警報を発するか否かを判断する警報判断部12bを有する。
【0048】
データ集計部12aは、受信した震度から予め設定した震度の下限値毎の観測点数を集計する。また、警報判断部12bは、データ集計部12aが集計した観測点数から巨大地震を検知したか否かを判断する。
【0049】
地震識別装置10は、NTP(Network Time Protocol)等に接続され、正しい時刻へ同期させる時刻校正部6から時刻情報を入力する。また、地震識別装置10は、商用電源等につなげられた電源部7から電源を供給される。
【0050】
地震識別装置10は、データ集計部12aが集計したデータを通信回線に通信部3を介して送信する。また、地震識別装置10は、データ集計部12aが集計したデータを、表示部4を介して表示装置に送信する。さらに、地震識別装置10は、警報判断部12bが判断した結果を、警報部5を介して接点出力に出力する。
【0051】
このような構成により、地動データから迅速に地震の規模を識別することが可能となる。
【0052】
次に、第1実施形態の地震識別システム1の地震識別方法について説明する。
【0053】
図2は、本発明にかかる第1実施形態の地震識別方法のフローチャートを示す図である。
【0054】
まず、ステップ1で、地震発生時に、地震識別装置10のデータ受信部11が、所定の時間内で、予め設定した震度値以上のデータを観測点の地震計2から受信する(ST1)。
【0055】
図3は、解析事例の観測点分布を示す図である。
【0056】
図3に示すように、本解析事例では、観測点は、1996年にK−NETを整備した当初観測点のうち、島嶼部を除いた観測点を対象とした。観測点は、おおむね20km間隔である。なお、観測点は、K−NETに限る事はなく、他の観測点を使用してもよい。また、異なるシステムの観測点をあわせてしようしてもよい。
【0057】
続いて、ステップ2で、データ集計部12aが、設定した震度の下限値毎に観測点数を集計処理する(ST2)。
【0058】
図4は、解析事例の地震の震央分布を示す図である。図5は、解析事例の観測点を集計した震度の下限値と観測点数の関係を示す図である。
【0059】
図4に示すように、本解析事例では、観測点で過去に得た地震データから計測震度を計算し、マグニチュード6.5以上であって、震源に最も近い観測点までの震央距離が300km以内の55の地震についての震央位置をもとめた。また、図5に示すように、解析事例の観測点を集計した震度の下限値と観測点数の関係をもとめた。
【0060】
図5から明らかなように、2011年東北地方太平洋沖地震(M9.0)は、どの震度値の下限値においても、他の地震と比較して突出して観測点数が多いことがわかる。なお、縦軸の観測点数は、対数で示している。
【0061】
次に、ステップ3で、所定時間内に所定震度以上を観測した点数が予め設定した第1観測点閾値以上か否かを判断する(ST3)。
【0062】
ステップ3において、所定時間内に所定震度以上を観測した点数が予め設定した第1観測点閾値以上の場合、ステップ4で、所定時間内に所定震度以上を観測した点数が予め設定した第1観測点閾値より大きい第2観測点閾値以上か否かを判断する(ST4)。
【0063】
図6は、解析事例の地震発生時刻からの経過時間と観測点数の関係を示す図である。
【0064】
図6に示したグラフは、2011年東北地方太平洋沖地震のデータを使用してリアルタイム震度を計算し、震度5弱以上の観測点数を集計した結果である。地震発生から93秒後に50観測点を超えて、154秒後に100観測点を超えた。
【0065】
そこで、本解析事例では、所定震度をリアルタイム計測震度4.5(震度5弱)以上とし、第1観測点閾値を50観測点、第2観測点閾値を100観測点とした。計測震度4.5(震度5弱)以上を観測した点数が50観測点程度の地震は、2003年十勝沖地震クラス(M8)と同等の第1規模の地震としての巨大地震であると判断し、100観測点程度の地震は、2011年東北地方太平洋沖地震クラス(M9)と同等の第2規模の地震としての超巨大地震であると判断することとする。
【0066】
したがって、ステップ4において、所定時間内に所定震度以上を観測した点数が予め設定した第2観測点閾値以上である場合、ステップ5で、警報判断部12bが、超巨大地震の検知情報を出力(ST5)し、ステップ4において、所定時間内に所定震度以上を観測した点数が予め設定した第2観測点閾値以上でない場合、ステップ6で、警報判断部12bが、巨大地震の検知情報を出力する(ST6)。また、ステップ3において、所定震度以上の観測点数が予め設定した第1観測点閾値以上でない場合、ステップ7で、警報判断部12bが、通常の地震検知情報を出力する(ST7)。
【0067】
このように、第1実施形態の地震識別システム1の地震識別方法によれば、地動データから迅速に地震の規模を識別することが可能となる。
【0068】
なお、第1実施形態では、第1観測点閾値と第2観測点閾値により地震の規模を3段階に分けて判断したが、第1観測点閾値のみにより地震の規模を2段階に分けて判断してもよいし、より多くの閾値により地震の規模を3段階以上の複数段階に分けて判断してもよい。
【0069】
次に、本発明の第2実施形態を説明する。
【0070】
図2は、本発明にかかる第2実施形態の地震識別システム1のブロック図である。
【0071】
第2実施形態の地震識別システム1では、通信回線を介して地震識別装置10に接続される震源位置情報送信部8と、地震識別装置10の制御演算部12に含まれるマグニチュード推定部12cと、を備える。その他の構成は、第1実施形態と同様なので、説明は省略する。
【0072】
マグニチュード推定部12cは、震源位置情報送信部8から通信回線を介して送信される緊急地震速報等の震源位置情報を得ることでマグニチュードを推定するものである。
【0073】
マグニチュードの推定は、以下の式(1)から推定する。
M=α*log10C+β*log10Δ最短+γ (1)
ただし、
Cは、予め設定した震度を超過した観測点数、
Δ最短は、観測点中の最短震央距離、
α、β、γは、過去の地震の解析結果から得る定数、
である。
【0074】
図8は、本発明にかかる第2実施形態の地震識別方法のフローチャートを示す図である。
【0075】
まず、ステップ11で、ステップ1と同様に、地震発生時に、地震識別装置10のデータ受信部11が、所定の時間内で、予め設定した震度値以上のデータを観測点の地震計2から受信する(ST11)。
【0076】
続いて、ステップ12で、ステップ2と同様に、データ集計部12aが、設定した震度の下限値毎に観測点数を集計処理する(ST12)。
【0077】
次に、ステップ13で、地震識別装置10は、震源位置情報送信部8から震源位置情報を取得する(ST13)。
【0078】
次に、ステップ14で、地震識別装置10は、マグニチュード推定部12cでマグニチュードを推定する(ST14)。
【0079】
次に、ステップ15で、推定マグニチュードが予め設定した第1マグニチュード閾値、例えば、M8以上か否かを判断する(ST15)。
【0080】
ステップ15において、推定マグニチュードが予め設定した第1マグニチュード閾値以上の場合、ステップ16で、推定マグニチュードが予め設定した第2マグニチュード閾値、例えば、M8.5以上か否かを判断する(ST16)。
【0081】
ステップ16において、推定マグニチュードが予め設定した第1マグニチュード閾値より大きい第2マグニチュード閾値以上である場合、ステップ17で、警報判断部12bが、第2規模の地震としての超巨大地震の検知情報を出力(ST17)し、ステップ16において、推定マグニチュードが予め設定した第2マグニチュード閾値以上でない場合、ステップ18で、警報判断部12bが、第1規模の地震としての巨大地震の検知情報を出力する(ST18)。また、ステップ15において、推定マグニチュードが予め設定した第1マグニチュード閾値以上でない場合、ステップ19で、警報判断部12bが、通常の地震検知情報を出力する(ST19)。
【0082】
次に、第2実施形態の地震識別システムで解析をおこなった事例について説明する。
【0083】
図9は、解析事例に対して回帰式を用いた予測マグニチュードと気象庁発表のマグニチュードとの比較を示す図である。
【0084】
本解析事例では、図3に示した観測点において震度5弱以上が観測された地震(153地震)を対象に、マグニチュードの推定式を、以下の式(2)のように設定した。
M=1.187*log105弱+0.906*log10Δ最短+4.310 (2)
【0085】
図9の横軸は、式(2)による予測マグニチュードM、縦軸は、気象庁発表のマグニチュードMJである。予測マグニチュードMと気象庁発表のマグニチュードMJでRMS(Root Mean Square)誤差が0.47程度であった。この値は、リアルタイムで巨大地震か否かを識別するものとしては、十分な精度である。
【0086】
このように、第2実施形態の地震識別システム1の地震識別方法によれば、地動データから迅速にマグニチュード及び地震の規模を識別することが可能となる。
【0087】
なお、第1実施形態では、第1マグニチュード閾値と第2マグニチュード閾値によりマグニチュードを3段階に分けて推定したが、第1マグニチュード閾値のみによりマグニチュードを2段階に分けて推定してもよいし、より多くの閾値によりマグニチュードを3段階以上の複数段階に分けて推定してもよい。
【0088】
本実施形態の地震識別装置10は、各観測点に配置された地震計2から送信された地震の情報を受信するデータ受信部11と、データ受信部11が受信したデータを演算する制御演算部12と、を備え、制御演算部12は、データ受信部11が受信した情報から予め設定した震度の下限値毎の観測点数を集計するデータ集計部12aと、データ集計部12aが集計した観測点数から巨大地震を検知したか否かを判断する警報判断部12bと、を有するので、地動データから迅速に地震の規模を識別することが可能となる。
【0089】
また、本実施形態の地震識別装置10では、警報判断部12bは、所定時間内に所定震度以上を観測した観測点数が第1観測点閾値以上の場合、巨大地震であると出力するので、地震の規模を的確に識別することが可能となる。
【0090】
また、本実施形態の地震識別装置10では、警報判断部12bは、所定時間内に所定震度以上を観測した観測点数が第1観測点閾値より大きい第2観測点閾値以上の場合、超巨大地震であると出力するので、地震の規模をさらに的確に識別することが可能となる。
【0091】
また、本実施形態の地震識別装置10では、制御演算部12は、通信回線を介して送信される震源位置情報を得ることでマグニチュードを推定するマグニチュード推定部12cを有するので、地動データから迅速にマグニチュードを推定することが可能となる。
【0092】
また、本実施形態の地震識別装置10では、マグニチュード推定部12cは、以下の式(1)からマグニチュードを推定するので、マグニチュードを的確に推定することが可能となる。
M=α*log10C+β*log10Δ最短+γ (1)
ただし、
Cは、予め設定した震度を超過した観測点数、
Δ最短は、観測点中の最短震央距離、
α、β、γは、過去の地震の解析結果から得る定数、
である。
【0093】
また、本実施形態の地震識別装置10では、警報判断部12bは、マグニチュード推定部12cが推定したマグニチュードが第1マグニチュード閾値以上の場合、巨大地震であると出力するので、地震の規模を的確に識別することが可能となる。
【0094】
また、本実施形態の地震識別装置10では、警報判断部12bは、マグニチュード推定部12cが推定したマグニチュードが第1マグニチュード閾値より大きい第2マグニチュード閾値以上の場合、超巨大地震であると出力するので、地震の規模をさらに的確に識別することが可能となる。
【0095】
さらに、本実施形態の地震識別システム1は、地震識別装置10と、地震識別装置10に地震情報を送信する地震計2と、を備えるので、地震の規模を的確に識別するシステムを提供することが可能となる。
【0096】
また、本実施形態の地震識別システム1は、地震識別装置10に通信回線を介して震源位置情報を送信する震源位置情報送信部8、を備えるので、マグニチュードを推定することが可能となると共に、地震の規模を的確に識別するシステムを提供することが可能となる。
【0097】
さらに、本実施形態の地震識別方法は、地震発生時に、所定の時間内で、地震情報を観測点から受信する工程と、地震情報から、設定した震度の下限値毎に観測点数を集計処理する工程と、集計した観測点数から巨大地震を検知したか否かを判断する工程と、を有するので、地動データから迅速に地震の規模を識別することが可能となる。
【0098】
また、本実施形態の地震識別方法では、集計した観測点数から巨大地震を検知したか否かを判断する工程は、所定時間内に所定震度以上を観測した点数が予め設定した第1観測点閾値以上か否かを判断する工程と、所定時間内に所定震度以上を観測した点数が予め設定した第1観測点閾値以上である場合、巨大地震であると出力する工程と、を含むので、地震の規模を的確に識別することが可能となる。
【0099】
また、本実施形態の地震識別方法では、集計した観測点数から巨大地震を検知したか否かを判断する工程は、所定時間内に所定震度以上を観測した点数が予め設定した第1観測点閾値より大きい第2観測点閾値以上か否かを判断する工程と、所定時間内に所定震度以上を観測した点数が予め設定した第2観測点閾値以上である場合、超巨大地震であると出力する工程と、を含むので、地震の規模をさらに的確に識別することが可能となる。
【0100】
また、本実施形態の地震識別方法は、通信回線を介して送信される震源位置情報を得ることでマグニチュードを推定する工程を有するので、地動データから迅速にマグニチュードを推定することが可能となる。
【0101】
また、本実施形態の地震識別方法は、マグニチュードを推定する工程は、以下の式(1)からマグニチュードを推定するので、マグニチュードを的確に推定することが可能となる。
M=α*log10C+β*log10Δ最短+γ (1)
ただし、
Cは、予め設定した震度を超過した観測点数、
Δ最短は、観測点中の最短震央距離、
α、β、γは、過去の地震の解析結果から得る定数、
である。
【0102】
また、本実施形態の地震識別方法では、マグニチュードを推定する工程は、推定したマグニチュードが予め設定した第1マグニチュード閾値以上か否かを判断する工程と、推定したマグニチュードが予め設定した第1マグニチュード閾値以上である場合、巨大地震であると出力する工程と、を含むので、地震の規模を的確に識別することが可能となる。
【0103】
また、本実施形態の地震識別方法では、マグニチュードを推定する工程は、推定したマグニチュードが予め設定した第1マグニチュード閾値より大きい第2マグニチュード閾値以上か否かを判断する工程と、推定したマグニチュードが予め設定した第2マグニチュード閾値以上である場合、超巨大地震であると出力する工程と、を含むので、地震の規模をさらに的確に識別することが可能となる。
【0104】
なお、この実施形態によって本発明は限定されるものではない。すなわち、実施形態の説明に当たって、例示のために特定の詳細な内容が多く含まれるが、当業者であれば、これらの詳細な内容に色々なバリエーションや変更を加えても、本発明の範囲を超えないことは理解できよう。従って、本発明の例示的な実施形態は、権利請求された発明に対して、一般性を失わせることなく、また、何ら限定をすることもなく、述べられたものである。
【符号の説明】
【0105】
1…地震識別システム
2…地震計
3…通信部
4…表示部
5…警報部
6…時刻校正部
7…電源部
10…地震識別装置
11…データ受信部
12…制御演算部
12a…データ集計部
12b…警報判断部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9