特許第6099209号(P6099209)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6099209黄斑変性の予防または治療用の医薬組成物
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6099209
(24)【登録日】2017年3月3日
(45)【発行日】2017年3月22日
(54)【発明の名称】黄斑変性の予防または治療用の医薬組成物
(51)【国際特許分類】
   A61K 31/4178 20060101AFI20170313BHJP
   A61P 27/02 20060101ALI20170313BHJP
【FI】
   A61K31/4178
   A61P27/02
【請求項の数】3
【全頁数】24
(21)【出願番号】特願2014-502468(P2014-502468)
(86)(22)【出願日】2012年3月29日
(65)【公表番号】特表2014-509643(P2014-509643A)
(43)【公表日】2014年4月21日
(86)【国際出願番号】KR2012002310
(87)【国際公開番号】WO2012134187
(87)【国際公開日】20121004
【審査請求日】2015年1月16日
(31)【優先権主張番号】10-2011-0028946
(32)【優先日】2011年3月30日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】510256159
【氏名又は名称】コリア リサーチ インスティテュート オブ ケミカル テクノロジー
(73)【特許権者】
【識別番号】510058863
【氏名又は名称】ザ カトリック ユニバーシティ オブ コリア インダストリー−アカデミック コーオペレイション ファウンデーション
(74)【代理人】
【識別番号】100077012
【弁理士】
【氏名又は名称】岩谷 龍
(72)【発明者】
【氏名】イ,ギョヤン
(72)【発明者】
【氏名】ユ,ソンウン
(72)【発明者】
【氏名】キム,ナックジョン
(72)【発明者】
【氏名】ソ,チヒ
(72)【発明者】
【氏名】ジュ,チョンキ
(72)【発明者】
【氏名】チェ,ジョンソプ
(72)【発明者】
【氏名】ヤン,チェシク
(72)【発明者】
【氏名】イ,グンヒョグ
(72)【発明者】
【氏名】チョ,ユンソク
(72)【発明者】
【氏名】パク,ジンハ
(72)【発明者】
【氏名】イ,ヘソン
【審査官】 近藤 政克
(56)【参考文献】
【文献】 特表2006−509725(JP,A)
【文献】 埼玉医科大学雑誌,2010年 8月,第37巻,第1号,p.21-25
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 31/4178
A61P 27/02
CAplus/MEDLINE(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
有効成分として、(2R,3R,4S)-6-アミノ-4-[N-(4-クロロフェニル)-N-(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミノ]-3-ヒドロキシ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピランまたはその薬学的に許容可能な塩を含む医薬組成物であって、前記医薬組成物点眼剤の形態であり、前記点眼剤の形態の医薬組成物を角膜に投与した場合に、前記有効成分が網膜に送達されることを特徴とする、黄斑変性の予防または治療用の医薬組成物。
【請求項2】
前記点眼剤が溶液または懸濁液の形態であることを特徴とする、請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項3】
角膜上皮細胞の正常な再生を阻害しないことを特徴とする、請求項1における用途のための医薬組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、有効成分として、イミダゾールを有する二級アミンで置換されたベンゾピラン誘導体またはその薬学的に許容可能な塩を含む、黄斑変性の予防または治療用の医薬組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
目の網膜の中心に位置する神経組織は、黄斑と称される。光刺激に反応する視細胞の大部分がこの黄斑に集中しており、物体の像は黄斑の中心で結ばれる。したがって、黄斑は視力の維持において非常に重要な役割を果たしている。加齢性黄斑変性(AMD)は、黄斑の網膜色素上皮とブルッフ膜だけでなく、脈絡膜毛細管の変性を特徴とする慢性疾患である。解剖学的に感覚網膜は、網膜色素上皮の前面に位置する。感覚網膜の栄養、支持、再循環と老廃物の処理は、網膜色素上皮に依存している。5層構造を有するブルッフ膜は、脈絡膜と網膜色素上皮の間に挟まれている。最も内側の層は、網膜色素上皮の基底膜であり、最も外側の層は、脈絡膜毛細管の基底膜である。つまり、黄斑変性は、網膜色素上皮とブルッフ膜と脈絡膜毛細管との複合体において発生する変性疾患である。
【0003】
この疾患は、主に50歳以上で発生し、欧米諸国では、60歳以上の失明の主な原因であり、韓国でも増加傾向にある。加齢性黄斑変性の原因はまだ明らかではないが、危険因子としては、年齢(特に75歳以降で急激な増加が見られる)、喫煙(最も注目される環境的な危険因子)、高血圧、肥満、遺伝的原因、過度のUV曝露、血中抗酸化物質の低濃度などを含む。
【0004】
黄斑変性には二種類あり、乾性(非滲出性)黄斑変性と湿性(滲出性)黄斑変性がある。乾性黄斑変性(dry AMD、non-exudative AMD、non-neovascular AMD)は、網膜下に老廃物が溜まりドルーゼン(drusen)として知られている黄色沈着物が形成されることと関連がある。大きなドルーゼンが形成されると、網膜、特に黄斑への血流が妨害されるため、視界が不鮮明になり視力障害が生じる。乾性黄斑変性は、突然失明することはないが、湿性黄斑変性に進行する可能性がある。網膜の下には、繊維組織内に張りめぐらされた血管の束を含む脈絡膜と脈絡膜層を覆っている色素上皮がある。湿性黄斑変性(wet AMD、exudative AMD、neovascular AMD)は、網膜の下の脈絡膜部位での血管新生と関連がある。このような弱い新生血管が裂けて出血や滲出が起こると、黄斑領域が変性して視力障害が生じる。湿性黄斑変性はきわめて急速に進行するため、視力が数週間以内に悪くなったり、または2か月ないし3年の間に視力を喪失する可能性があることが知られている。
【0005】
黄斑変性の治療法として、光動力療法(Photodynamic Therapy、PDT)と血管新生増殖因子に対する抗体の注射治療法が現在使用されている。光動力療法は、光増感剤であるビスダイン(Visudyne)を血管に注入した後、網膜の新生血管に光増感剤が到達したところで光増感剤のみに反応する特殊なレーザーを目に照射することにより、選択的に新生血管を破壊することを含む方法である。しかし、光動力療法は、治療後に再発することが多いので、反復的な治療を必要とする。また、反復的な治療は、網膜自体の損傷の原因となるという欠点がある。抗体注射治療法は、新生血管の発生と進展に重要な血管内皮成長因子(VEGF)への選択的な結合を介して新生血管の生成と増殖を抑制する抗VEGF抗体を、網膜に直接注入する方法である。抗体注射治療に使用される蛋白質薬剤としては、ルセンティス(Lucentis)とアバスチン(Avastin)がある。ルセンティスは、湿性黄斑変性の治療薬としてFDAによって承認されている。アバスチンは、がん治療を目的として承認されているが、湿性AMDを治療するために臨床的に使用されている。
【0006】
前記の抗体注射治療法は、いくつかの欠点があり、例えば、高い治療費、局所投与(特に、目への直接投与)、および反復的な注射を必要とする。したがって、患者の服薬遵守、治療費などの面で、低分子量の合成化合物をベースとする(非注射の)点眼剤を開発する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明者らは、黄斑変性の予防および治療に有効な化合物を開発するために様々な研究を行った。その結果、癌、関節リウマチなどに対して治療効果を有することが本発明者らにより報告されている特定のベンゾピラン誘導体を、低分子量の物質をベースとする点眼剤として製造することができること、また、抗体注射治療法のように患部に直接注射することなく、黄斑変性の予防および治療のために有用に適用することができることを発見した。
【0008】
したがって、本発明は、特定のベンゾピラン誘導体を有効成分として含む黄斑変性の予防または治療用の医薬組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一態様によって、有効成分として化学式1の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を含む、黄斑変性の予防または治療用の医薬組成物が提供される:
【0010】
【化1】
【0011】
式中、
R1は、H、CN、NO2またはNH2であり、
R2は、
【0012】
【化2】
であり、
R3及びR4は、独立的に、H、Cl、Br、F、直鎖状もしくは分枝鎖状のC1-C3アルキル、ORb、CF3、OCF3、NO2またはCO2Rbであり、
Raは、直鎖状または分枝鎖状のC1-C4アルキルであり、
Rbは、HまたはC1-C3アルキルであり、
*は、キラル中心である。
【0013】
本発明の一実施形態によって、有効成分として、(2R,3R,4S)-6-アミノ-4-[N-(4-クロロフェニル)-N-(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミノ]-3-ヒドロキシ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピランまたはその薬学的に許容可能な塩を含む、黄斑変性の予防または治療用の医薬組成物が提供される。
【0014】
本発明の他の実施形態によって、有効成分として、(2R,3R,4S)-6-アミノ-4-[N-(4-クロロフェニル)-N-(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミノ]-3-ヒドロキシ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピランまたはその薬学的に許容可能な塩を含む、黄斑変性の予防または治療用の点眼剤が提供される。前記点眼剤は、溶液または懸濁液の形態とすることができる。
【発明の効果】
【0015】
前記化学式1の化合物またはその薬学的に許容可能な塩は、網膜の脈絡膜毛細管の変性疾患である黄斑変性の予防および治療のために有用に適用できるということが、本発明によって明らかになった。特に、点眼剤の形態で角膜に投与した(2R,3R,4S)-6-アミノ-4-[N-(4-クロロフェニル)-N-(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミノ]-3-ヒドロキシ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピランまたはその薬学的に許容可能な塩は、角膜上皮細胞の正常な再生を阻害することなく、網膜に送達されるということが、本発明によって明らかになった。したがって、(2R,3R,4S)-6-アミノ-4-[N-(4-クロロフェニル)-N-(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミノ]-3-ヒドロキシ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピランを含む化学式1の化合物またはその薬学的に許容可能な塩は、点眼剤として黄斑変性の予防または治療のために有用に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】角膜損傷の動物モデルにおいて、角膜の血管新生に対する抑制効果を評価して得られた結果(写真)である。
図2】角膜損傷の動物モデルにおいて、角膜の血管新生に対する抑制効果を評価して得られた結果(グラフ)である。
図3】角膜損傷の動物モデルにおいて、角膜の血管新生に対する抑制効果を評価して得られた結果(グラフ)である。
図4】VEGF受容体2(FLK-1)の発現に対する抑制効果を評価して得られた結果である。
図5】角膜上皮細胞の正常な再生に対する影響を評価して得られた結果(写真)である。
図6】角膜上皮細胞の正常な再生に対する影響を評価して得られた結果(グラフ)である。
図7】褐色ノルウェーラットにおいて、網膜の血管新生に対する抑制効果を評価して得られた結果(写真)である。
図8】褐色ノルウェーラットにおいて、網膜の血管新生に対する抑制効果を評価して得られた結果(グラフ)である。
図9】マイクロミニピッグにおいて、網膜の血管新生に対する抑制効果を評価して得られた結果(写真)である。
図10】マイクロミニピッグにおいて、網膜の血管新生に対する抑制効果を評価して得られた結果(グラフ)である。
図11】網膜の血管新生に対する、点眼剤(溶液)および点眼剤(懸濁液)の抑制効果を評価して得られた結果(写真)である。
図12】網膜の血管新生に対する、点眼剤(溶液)および点眼剤(懸濁液)の抑制効果を評価して得られた結果(グラフ)である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
有効成分として、下記の化学式1の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を含む、黄斑変性の予防または治療用の医薬組成物が提供される:
【0018】
【化3】
【0019】
式中、
R1は、H、CN、NO2またはNH2であり、
R2は、
【0020】
【化4】
であり、
R3及びR4は、独立的に、H、Cl、Br、F、直鎖状もしくは分枝鎖状のC1-C3アルキル、ORb、CF3、OCF3、NO2またはCO2Rbであり、
Raは、直鎖状または分枝鎖状のC1-C4アルキルであり、
Rbは、HまたはC1-C3アルキルであり、
*は、キラル中心である。
【0021】
本発明による医薬組成物において、前記化学式1の化合物は、下記の化合物からなる群から選択することができる:
(2S,3S,4R)-6-ニトロ-4-[N-(4-クロロフェニル)-N-(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミノ]-3-ヒドロキシ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン;
(2S,3R,4S)-6-ニトロ-4-[N-(4-クロロフェニル)-N-(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミノ]-3-ヒドロキシ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン;
(2R,3R,4S)-6-ニトロ-4-[N-(4-クロロフェニル)-N-(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミノ]-3-ヒドロキシ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン;
(2R,3S,4R)-6-ニトロ-4-[N-(4-クロロフェニル)-N-(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミノ]-3-ヒドロキシ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン;
(2S,3S,4R)-6-ニトロ-4-[N-(4-トリフルオロメチルフェニル)-N-(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミノ]-3-ヒドロキシ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン;
(2S,3S,4R)-6-ニトロ-4-[N-(4-メトキシフェニル)-N-(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミノ]-3-ヒドロキシ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン;
(2S,3S,4R)-6-ニトロ-4-[N-(4-トリフルオロメトキシフェニル)-N-(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミノ]-3-ヒドロキシ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン;
(2S,3S,4R)-6-ニトロ-4-[N-(4-ブロモフェニル)-N-(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミノ]-3-ヒドロキシ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン;
(2S,3S,4R)-6-ニトロ-4-[N-(2,4-ジメチルフェニル)-N-(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミノ]-3-ヒドロキシ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン;
(2S,3S,4R)-6-ニトロ-4-[N-(2-イソプロピルフェニル)-N-(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミノ]-3-ヒドロキシ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン;
(2S,3S,4R)-6-ニトロ-4-[N-(2,3-ジメチルフェニル)-N-(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミノ]-3-ヒドロキシ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン;
(2R,3R,4S)-6-ニトロ-4-[N-(2,3-ジメチルフェニル)-N-(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミノ]-3-ヒドロキシ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン;
(2R,3R,4S)-6-ニトロ-4-[N-(4-ブロモフェニル)-N-(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミノ]-3-ヒドロキシ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン;
(2R,3R,4S)-6-ニトロ-4-[N-(4-メトキシフェニル)-N-(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミノ]-3-ヒドロキシ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン;
(2S,3S,4R)-6-ニトロ-4-[N-(4-フルオロフェニル)-N-(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミノ]-3-ヒドロキシ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン;
(2S,3S,4R)-6-ニトロ-4-[N-(2-メトキシフェニル)-N-(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミノ]-3-ヒドロキシ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン;
(2R,3R,4S)-6-ニトロ-4-[N-(2-イソプロピルフェニル)-N-(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミノ]-3-ヒドロキシ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン;
(2R,3R,4S)-6-ニトロ-4-[N-(2-メトキシフェニル)-N-(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミノ]-3-ヒドロキシ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン;
(2R,3R,4S)-6-ニトロ-4-[N-(3-クロロフェニル)-N-(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミノ]-3-ヒドロキシ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン;
(2S,3S,4R)-6-ニトロ-4-[N-(3-クロロフェニル)-N-(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミノ]-3-ヒドロキシ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン;
(2R,3R,4S)-6-ニトロ-4-[N-(4-トリフルオロメトキシフェニル)-N-(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミノ]-3-ヒドロキシ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン;
(2S,3S,4R)-6-シアノ-4-[N-(4-クロロフェニル)-N-(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミノ]-3-ヒドロキシ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン;
(2R,3R,4S)-6-アミノ-4-[N-(4-クロロフェニル)-N-(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミノ]-3-ヒドロキシ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン;
(2S,3S,4R)-6-アミノ-4-[N-(4-クロロフェニル)-N-(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミノ]-3-ヒドロキシ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン;
(2S,3S,4R)-6-アミノ-4-[N-(4-トリフルオロメチルフェニル)-N-(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミノ]-3-ヒドロキシ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン;
(2R,3R,4S)-6-アミノ-4-[N-(4-トリフルオロメトキシフェニル)-N-(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミノ]-3-ヒドロキシ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン;
(2R,3R,4S)-6-アミノ-4-[N-(2,3-ジメチルフェニル)-N-(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミノ]-3-ヒドロキシ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン;
(2R,3R,4S)-6-アミノ-4-[N-(4-メトキシフェニル)-N-(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミノ]-3-ヒドロキシ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン;
(2R,3R,4S)-6-アミノ-4-[N-(4-ブロモフェニル)-N-(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミノ]-3-ヒドロキシ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン;
(2S,3S,4R)-6-アミノ-4-[N-(2,3-ジメチルフェニル)-N-(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミノ]-3-ヒドロキシ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン;
(2S,3S,4R)-6-アミノ-4-[N-(2-メトキシフェニル)-N-(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミノ]-3-ヒドロキシ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン;
(2S,3S,4R)-6-アミノ-4-[N-(4-メトキシフェニル)-N-(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミノ]-3-ヒドロキシ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン;
(2S,3S,4R)-6-アミノ-4-[N-(2,4-ジメチルフェニル)-N-(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミノ]-3-ヒドロキシ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン;
(2S,3S,4R)-6-アミノ-4-[N-(2-イソプロピルフェニル)-N-(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミノ]-3-ヒドロキシ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン;
(2S,3S,4R)-6-アミノ-4-[N-(4-トリフルオロメトキシフェニル)-N-(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミノ]-3-ヒドロキシ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン;
(2S,3S,4R)-6-アミノ-4-[N-(4-ブロモフェニル)-N-(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミノ]-3-ヒドロキシ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン;及び
(2S,3S,4R)-6-アミノ-4-[N-(4-フルオロフェニル)-N-(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミノ]-3-ヒドロキシ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン。
【0022】
前記化学式1の化合物の中で、特に好ましい化合物は、(2R,3R,4S)-6-アミノ-4-[N-(4-クロロフェニル)-N-(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミノ]-3-ヒドロキシ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピランまたはその薬学的に許容可能な塩である。したがって、本発明の一実施形態によって、有効成分として、(2R,3R,4S)-6-アミノ-4-[N-(4-クロロフェニル)-N-(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミノ]-3-ヒドロキシ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピランまたはその薬学的に許容可能な塩を含む、黄斑変性の予防または治療用の医薬組成物が提供される。
【0023】
前記化学式1の化合物は、例えば、薬学的に許容可能な遊離酸に由来する酸付加塩、アルカリ金属塩(ナトリウム塩、カリウム塩など)、及びアルカリ土類金属塩(カルシウム塩、マグネシウム塩など)を含む、薬学的に許容可能な塩として使用することができる。前記の遊離酸は、無機酸及び有機酸を含む。前記の無機酸は、塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、過塩素酸、リン酸などを含む。前記の有機酸は、クエン酸、酢酸、乳酸、マイレン酸、フマル酸、グルコン酸、メタンスルホン酸、グリコール酸、コハク酸、酒石酸、ガラクツロン酸、エンボン酸、グルタミン酸、アスパラギン酸、シュウ酸、(D)または(L)リンゴ酸、マイレン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、4-トルエンスルホン酸、サリチル酸、クエン酸、安息香酸、マロン酸などを含む。化学式1の化合物の薬学的に許容可能な塩の例としては、酢酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベシル酸塩、重炭酸塩/炭酸塩、重硫酸塩/硫酸塩、ホウ酸塩、カンシル酸塩、クエン酸塩、エジシル酸塩、エシル酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グルセプト酸塩、グルコン酸塩、グロクロン酸塩、ヘキサフルオロリン酸塩、ヒベンズ酸塩、塩酸塩/塩化物、臭化水素酸塩/臭化物、ヨウ化水素酸塩/ヨウ化物、イセチオン酸塩、乳酸塩、リンゴ塩酸、マレイン酸塩、マロン酸塩、メシル酸塩、メチル硫酸塩、ナフチル酸塩、2-ナプシル酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、オロチン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パモ酸塩、リン酸塩/リン酸水素塩/リン酸二水素塩、サッカリン酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、トシル酸塩、トリフルオロ酢酸塩、アルミニウム塩、アルギニン塩、ベンザチン塩、カルシウム塩、コリン塩、ジエチルアミン塩、ジオラミン塩、グリシン塩、リジン塩、マグネシウム塩、メグルミン塩、オラミン塩、カリウム塩、ナトリウム塩、トロメタミン塩、亜鉛塩などを含む。これらのうち、塩酸塩および/またはトリフルオロ酢酸塩が好ましい。
【0024】
化学式1の化合物の薬学的に許容可能な塩は、通常の方法に従って製造することができる。たとえば、酸付加塩は、化学式1の化合物をアセトン、メタノール、エタノール、またはアセトニトリルのような水混和性の有機溶媒に溶解した後、過量の有機酸を加えるか無機酸の水溶液を加えて、塩を沈殿または結晶化させることによって製造することができる。続いて、前記酸付加塩は、溶媒または過量の酸を蒸発させた後、得られた残渣を乾燥させて単離するか、あるいは沈殿した塩を吸引濾過して単離することができる。また、前記化学式1の化合物またはその薬学的に許容可能な塩は、異性体、水和物、及び溶媒和物を含む。
【0025】
前記化学式1の化合物またはその薬学的に許容可能な塩は、角膜の血管新生に対する抑制活性および角膜の血管新生マーカーであるFLK-1の発現に対する抑制活性を示す(図1ないし4を参照)。角膜上皮細胞の正常な回復力(再生力)は、本発明の医薬組成物によって阻害されない(図5及び6を参照)。また、前記化学式1の化合物またはその薬学的に許容可能な塩は、網膜の脈絡膜毛細管の変性によって引き起こされる疾患である黄斑変性に対して優れた予防または治療活性を示す(図7ないし10を参照)。特に、前記化学式1の化合物またはその薬学的に許容可能な塩は、局所投与可能な外用点眼剤の形態として製造することができ、患部に注射しなくても黄斑変性に対して優れた予防または治療活性を示すことが本発明によって明らかになった(図11および12を参照)。また、前記の点眼剤を角膜に投与した場合、有効成分はごくわずかに血液中に吸収されるものの、網膜に効果的に送達されることが本発明によって明らかになった(表1を参照)。
【0026】
したがって、本発明は、有効成分として、前記化学式1の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を含む、黄斑変性の予防または治療用の点眼剤を含む。本発明の一実施形態によって、有効成分として、(2R,3R,4S)-6-アミノ-4-[N-(4-クロロフェニル)-N-(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミノ]-3-ヒドロキシ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピランまたはその薬学的に許容可能な塩を含む、黄斑変性の予防または治療用の点眼剤が提供される。前記点眼剤は、溶液または懸濁液の形態とすることができる。
【0027】
例えば、溶液形態の点眼剤は、前記化学式1の化合物またはその薬学的に許容可能な塩(例えば、(2R,3R,4S)-6-アミノ-4-[N-(4-クロロフェニル)-N-(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミノ]-3-ヒドロキシ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピランまたはその塩)に加えて、ポリエチレングリコール400、グリセリンなどの溶解補助剤;EDTAなどの安定化剤;ホウ酸などの緩衝剤;塩酸、水酸化ナトリウムなどのpH調整剤を含むことができる。また、懸濁液形態の点眼剤は、前記化学式1の化合物またはその薬学的に許容可能な塩(例えば、(2R,3R,4S)-6-アミノ-4-[N-(4-クロロフェニル)-N-(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミノ]-3-ヒドロキシ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピランまたはその塩)に加えて、架橋ポリビニルピロリドン(例えば、ポビドンK-25)などの粘度調整剤;塩化ナトリウムなどの等張化剤;EDTAなどの安定化剤;ホウ酸、ホウ砂などの緩衝剤;塩酸、水酸化ナトリウムなどのpH調整剤を含むことができる。必要に応じて、前記の点眼剤形態の医薬組成物は、通常の方法により滅菌してもよく、また防腐剤、水和剤、乳化剤、可溶化剤、浸透圧調整のための塩、および/または緩衝剤などの補助剤をさらに含有してもよい。
【0028】
本発明による医薬組成物において、前記化学式1の化合物またはその薬学的に許容可能な塩は、体重70kgの成人に対して通常約0.01ないし100mg/日、好ましくは0.03ないし80mg/日の量で投与することができるが、前記の量は、患者の年齢、体重、性別、投与形態、健康状態、疾患の程度などに応じて変更することができる。前記の投与は、医師または薬剤師の指示に従って、適切な間隔で、例えば1日1回または複数回に分けて行うことができる。
【0029】
本発明は、黄斑変性の予防または治療用の薬剤を製造するための化学式1の化合物またはその薬学的に許容可能な塩の使用を含む:
【0030】
【化5】
【0031】
式中、R1、R2、R3、及びR4は、前記で定義されているものと同一であり;*は、キラル中心である。
【0032】
本発明による使用において、前記化学式1の化合物は、好ましくは、(2R,3R,4S)-6-アミノ-4-[N-(4-クロロフェニル)-N-(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミノ]-3-ヒドロキシ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピランでありうる。前記の薬剤は、溶液または懸濁液の形態とすることができる。本発明による使用において、前記化学式1の化合物またはその薬学的に許容可能な塩は、体重70kgの成人に対して通常約0.01ないし100mg/日、好ましくは0.03ないし80mg/日の量で投与することができるが、前記の量は、患者の年齢、体重、性別、投与形態、健康状態、疾患の程度などに応じて変更することができる。前記の投与は、医師または薬剤師の指示に従って、適切な間隔で、例えば1日1回または複数回に分けて行うことができる。
【0033】
本発明はまた、黄斑変性の予防または治療を必要とする患者に、化学式1の化合物またはその薬学的に許容可能な塩の治療有効量を投与することを含む、患者における黄斑変性の予防または治療方法を含む:
【0034】
【化6】
【0035】
式中、R1、R2、R3、及びR4は、前記で定義されているものと同一であり;*は、キラル中心である。
【0036】
本発明による予防または治療方法において、前記化学式1の化合物は、好ましくは、(2R,3R,4S)-6-アミノ-4-[N-(4-クロロフェニル)-N-(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミノ]-3-ヒドロキシ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピランでありうる。前記化合物は、溶液または懸濁液の形態の点眼剤として投与することができる。本発明による予防または治療方法において、前記化学式1の化合物またはその薬学的に許容可能な塩は、体重70kgの成人に対して通常約0.01ないし100mg/日、好ましくは0.03ないし80mg/日の量で投与することができるが、前記の量は、患者の年齢、体重、性別、投与形態、健康状態、疾患の程度などに応じて変更することができる。前記の投与は、医師または薬剤師の指示に従って、適切な間隔で、例えば1日1回または複数回に分けて行うことができる。
【実施例】
【0037】
製造例及び実施例を参照しながら、本発明をさらに詳細に説明する。しかし、これらの製造例および実施例は本発明を説明するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。
【0038】
製造例1:(2S,3S,4R)-6-ニトロ-4-[N-(4-クロロフェニル)-N-(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミノ]-3-ヒドロキシ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピランの製造
エポキシド化合物である(2S,3S,4S)-6-ニトロ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-エポキシ-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン(437mg、1.55mmol)及び(4-クロロフェニル)(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミン(323mg、1.55mmol)をアセトニトリル(2mL)に溶解した。得られた溶液に無水塩化コバルト(CoCl2)(202mg、1.55mmol)を加えた。反応混合物を60℃で10時間攪拌した後、NaHCO3の飽和水溶液(5mL)を加え、酢酸エチル(30mL)で抽出した。有機層を塩水で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥した後、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)で精製して、標題化合物を得た(304mg、40%)。
1H NMR(200MHz、CDCl3)δ1.49(s、3H)、3.60(s、3H)、3.63(s、3H)、4.32(m、1H)、4.57(s、1H)、5.14(brs、1H)、6.75(brs、2H)、6.97(m、4H)、7.27(m、2H)、7.93(s、1H)、8.08(d、1H).
【0039】
製造例2:(2S,3R,4S)-6-ニトロ-4-[N-(4-クロロフェニル)-N-(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミノ]-3-ヒドロキシ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピランの製造
エポキシド化合物である(2S、3R、4R)-6-ニトロ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-エポキシ-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン(129mg、0.46mmol)及び(4-クロロフェニル)(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミン(95mg、0.46mmol)を使用して、製造例1と同様の手順に従って標題化合物を製造した(76mg、34%)。
1H NMR(200MHz、CDCl3)δ1.66(s、3H)、3.60(s、3H)、3.69(s、3H)、3.87(brs、1H)、4.13(m、1H)、4.29(d、1H)、4.43(d、1H)、4.64(s、1H)、5.64(d、1H)、6.83(d、2H)、6.95(m、4H)、7.15(d、2H)、7.86(s、1H)、8.06(m、2H)、8.41(s、1H).
【0040】
製造例3:(2R,3R,4S)-6-ニトロ-4-[N-(4-クロロフェニル)-N-(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミノ]-3-ヒドロキシ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピランの製造
エポキシド化合物である(2R、3R、4R)-6-ニトロ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-エポキシ-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン(1.038g、3.7mmol)及び(4-クロロフェニル)(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミン(766mg、3.7mmol)を使用して、製造例1と同様の手順に従って標題化合物を製造した(2.13g、64%)。
1H NMR(200MHz、CDCl3)δ1.49(s、3H)、3.60(s、3H)、4.32(m、1H)、4.57(s、1H)、5.14(brs、1H)、6.75(brs、2H)、6.97(m、4H)、7.27(m、2H)、7.93(s、1H)、8.08(d、1H).
【0041】
製造例4:(2R,3S,4R)-6-ニトロ-4-[N-(4-クロロフェニル)-N-(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミノ]-3-ヒドロキシ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピランの製造
エポキシド化合物である(2R、3S、4S)-6-ニトロ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-エポキシ-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン(250mg、0.88mmol)及び(4-クロロフェニル)(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミン(183mg、0.88mmol)を使用して、製造例1と同様の手順に従って標題化合物を製造した(269mg、63%)。
1H NMR(200MHz、CDCl3)δ1.66(s、3H)、3.60(s、3H)、3.69(s、3H)、3.87(brs、1H)、4.13(m、1H)、4.29(d、1H)、4.43(d、1H)、4.64(s、1H)、5.64(d、1H)、6.83(d、2H)、6.95(m、4H)、7.15(d、2H)、7.86(s、1H)、8.06(m、2H)、8.41(s、1H).
【0042】
製造例5:(2S,3S,4R)-6-ニトロ-4-[N-(4-トリフルオロメチルフェニル)-N-(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミノ]-3-ヒドロキシ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピランの製造
エポキシド化合物である(2S、3S、4S)-6-ニトロ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-エポキシ-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン(356mg、1.26mmol)及び(4-トリフルオロメチルフェニル)(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミン(305mg、1.26mmol)を使用して、製造例1と同様の手順に従って標題化合物を製造した(146mg、22%)。
1H NMR(200MHz、CDCl3)δ1.51(s、3H)、3.60(s、3H)、3.61(s、3H)、4.32(m、3H)、4.57(s、1H)、5.14(brs、1H)、6.85(m、2H)、6.95(m、4H)、7.38(d、2H)、7.91(s、1H)、8.05(dd、2H)、8.42(m、1H).
【0043】
製造例6:(2S,3S,4R)-6-ニトロ-4-[N-(4-メトキシフェニル)-N-(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミノ]-3-ヒドロキシ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピランの製造
エポキシド化合物である(2S、3S、4S)-6-ニトロ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-エポキシ-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン(591mg、2.10mmol)及び(4-メトキシフェニル)(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミン(427mg、2.10mmol)を使用して、製造例1と同様の手順に従って標題化合物を製造した(280mg、28%)。
1H NMR(200MHz、CDCl3)δ1.47(s、3H)、3.59(d、6H)、3.68(s、3H)、4.30(m、2H)、4.54(m、2H)、5.02(d、1H)、6.67-6.78(m、4H)、6.89-7.26(m、3H)、8.04(m、2H).
【0044】
製造例7:(2S,3S,4R)-6-ニトロ-4-[N-(4-トリフルオロメトキシフェニル)-N-(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミノ]-3-ヒドロキシ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピランの製造
エポキシド化合物である(2S、3S、4S)-6-ニトロ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-エポキシ-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン(200mg、0.71mmol)及び(4-トリフルオロメトキシフェニル)(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミン(183mg、0.71mmol)を使用して、製造例1と同様の手順に従って標題化合物を製造した(181mg、47%)。
1H NMR(200MHz、CDCl3)δ1.50(s、3H)、3.60(d、6H)、4.2-4.50(m、2H)、4.58-5.65(m、2H)、5.18(s、1H)、6.91-6.95(m、7H)、8.00(s、1H)、8.05(dd、1H).
【0045】
製造例8:(2S,3S,4R)-6-ニトロ-4-[N-(4-ブロモフェニル)-N-(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミノ]-3-ヒドロキシ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピランの製造
エポキシド化合物である(2S、3S、4S)-6-ニトロ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-エポキシ-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン(400mg、1.42mmol)及び(4-ブロモフェニル)(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミン(359mg、1.42mmol)を使用して、製造例1と同様の手順に従って標題化合物を製造した(310mg、41%)。
1H NMR(200MHz、CDCl3)δ1.48(s、3H)、3.61(d、6H)、4.10-4.19(m、2H)、4.20-4.40(m、2H)、5.13(s、1H)、6.70-7.01(m、6H)、7.21(s、1H)、7.94(s、1H)、8.06(dd、1H).
【0046】
製造例9:(2S,3S,4R)-6-ニトロ-4-[N-(2,4-ジメチルフェニル)-N-(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミノ]-3-ヒドロキシ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピランの製造
エポキシド化合物である(2S、3S、4S)-6-ニトロ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-エポキシ-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン(400mg、1.42mmol)及び(2,4-ジメチルフェニル)(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミン(287mg、1.42mmol)を使用して、製造例1と同様の手順に従って標題化合物を製造した(231mg、33%)。
1H NMR(200MHz、CDCl3)δ1.39(s、3H)、2.19(s、3H)、2.47(s、3H)、3.59(d、6H)、4.15-4.82(m、5H)、6.80-6.89(m、5H)、7.58(d、1H)、7.94-7.99(dd、1H)、8.62(m、1H).
【0047】
製造例10:(2S,3S,4R)-6-ニトロ-4-[N-(2-イソプロピルフェニル)-N-(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミノ]-3-ヒドロキシ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピランの製造
エポキシド化合物である(2S、3S、4S)-6-ニトロ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-エポキシ-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン(400mg、1.42mmol)及び(2-イソプロピルフェニル)(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミン(306mg、1.42mmol)を使用して、製造例1と同様の手順に従って標題化合物を製造した(140mg、20%)。
1H NMR(200MHz、CDCl3)δ1.22-1.29(m、10H)、3.60(d、6H)、4.07-4.63(m、5H)、6.79-7.35(m、6H)、7.78(m、1H)、7.99(dd、1H)、8.61(m、1H)
【0048】
製造例11:(2S,3S,4R)-6-ニトロ-4-[N-(2,3-ジメチルフェニル)-N-(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミノ]-3-ヒドロキシ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピランの製造
エポキシド化合物である(2S、3S、4S)-6-ニトロ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-エポキシ-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン(400mg、1.42mmol)及び(2,3-ジメチルフェニル)(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミン(287mg、1.42mmol)を使用して、製造例1と同様の手順に従って標題化合物を製造した(253mg、37%)。
1H NMR(200MHz、CDCl3)δ1.39(s、3H)、2.17(s、3H)、2.41(s、3H)、3.61(d、6H)、4.26-4.74(m、5H)、6.76-6.95(m、4H)、6.98(m、1H)、7.58(d、1H)、7.95(dd、1H)、8.63(d、1H).
【0049】
製造例12:(2R,3R,4S)-6-ニトロ-4-[N-(2,3-ジメチルフェニル)-N-(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミノ]-3-ヒドロキシ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピランの製造
エポキシド化合物である(2R、3R、4R)-6-ニトロ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-エポキシ-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン(500mg、1.77mmol)及び(2,3-ジメチルフェニル)(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミン(358mg、1.77mmol)を使用して、製造例1と同様の手順に従って標題化合物を製造した(416mg、49%)。
1H NMR(200MHz、CDCl3)δ1.39(s、3H)、2.17(s、3H)、2.41(s、3H)、3.61(d、6H)、4.26-4.74(m、5H)、6.76-6.95(m、4H)、6.98(m、1H)、7.58(d、1H)、7.95(dd、1H)、8.63(d、1H).
【0050】
製造例13:(2R,3R,4S)-6-ニトロ-4-[N-(4-ブロモフェニル)-N-(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミノ]-3-ヒドロキシ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピランの製造
エポキシド化合物である(2R、3R、4R)-6-ニトロ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-エポキシ-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン(500mg、1.78mmol)及び(4-ブロモフェニル)(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミン(450mg、1.78mmol)を使用して、製造例1と同様の手順に従って標題化合物を製造した(570mg、60%)。
1H NMR(200MHz、CDCl3)δ1.48(s、3H)、3.61(d、6H)、4.10-4.19(m、2H)、4.20-4.40(m、2H)、5.13(s、1H)、6.70-7.01(m、6H)、7.21(s、1H)、7.94(s、1H)、8.06(dd、1H).
【0051】
製造例14:(2R,3R,4S)-6-ニトロ-4-[N-(4-メトキシフェニル)-N-(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミノ]-3-ヒドロキシ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピランの製造
エポキシド化合物である(2R、3R、4R)-6-ニトロ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-エポキシ-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン(300mg、1.06mmol)及び(4-メトキシフェニル)(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミン(216mg、1.06mmol)を使用して、製造例1と同様の手順に従って標題化合物を製造した(446mg、86%)。
1H NMR(200MHz、CDCl3)δ1.47(s、3H)、3.59(d、6H)、3.68(s、3H)、4.30(m、2H)、4.54(m、2H)、5.02(d、1H)、6.67-6.78(m、4H)、6.89-7.26(m、3H)、8.04(m、2H).
【0052】
製造例15:(2S,3S,4R)-6-ニトロ-4-[N-(4-フルオロフェニル)-N-(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミノ]-3-ヒドロキシ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピランの製造
エポキシド化合物である(2S、3S、4S)-6-ニトロ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-エポキシ-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン(800mg、2.84mmol)及び(4-フルオロフェニル)(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミン(380mg、1.8mmol)を使用して、製造例1と同様の手順に従って標題化合物を製造した(650mg、48%)。
1H NMR(200MHz、CDCl3)δ1.49(s、3H)、3.60(d、6H)、4.30(m、2H)、4.60(m、2H)、5.05(m、1H)、6.76-6.97(m、7H)、7.95(s、1H)、8.03(dd、1H)
【0053】
製造例16:(2S,3S,4R)-6-ニトロ-4-[N-(2-メトキシフェニル)-N-(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミノ]-3-ヒドロキシ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピランの製造
エポキシド化合物である(2S、3S、4S)-6-ニトロ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-エポキシ-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン(500mg、1.78mmol)及び(2-メトキシフェニル)(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミン(253mg、1.25mmol)を使用して、製造例1と同様の手順に従って標題化合物を製造した(500mg、58%)。
1H NMR(200MHz、CDCl3)δ1.38(s、3H)、3.60(d、6H)、3.91(s、3H)、3.97(m、1H)、4.74(d、1H)、4.60-4.84(m、3H)、6.80-7.03(m、6H)、7.58(m、1H)、7.99(dd、1H)、8.86(m、1H)
【0054】
製造例17:(2R,3R,4S)-6-ニトロ-4-[N-(2-イソプロピルフェニル)-N-(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミノ]-3-ヒドロキシ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピランの製造
エポキシド化合物である(2R、3R、4R)-6-ニトロ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-エポキシ-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン(100mg、0.35mmol)及び(2-イソプロピルフェニル)(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミン(75mg、0.35mmol)を使用して、製造例1と同様の手順に従って標題化合物を製造した(72mg、42%)。
1H NMR(200MHz、CDCl3)δ1.22-1.29(m、10H)、3.60(d、6H)、4.07-4.63(m、5H)、6.79-7.35(m、6H)、7.78(m、1H)、7.99(dd、1H)、8.61(m、1H).
【0055】
製造例18:(2R,3R,4S)-6-ニトロ-4-[N-(2-メトキシフェニル)-N-(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミノ]-3-ヒドロキシ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピランの製造
エポキシド化合物である(2R、3R、4R)-6-ニトロ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-エポキシ-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン(500mg、1.78mmol)及び(2-メトキシフェニル)(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミン(231mg、1.78mmol)を使用して、製造例1と同様の手順に従って標題化合物を製造した(580mg、67%)。
1H NMR(200MHz、CDCl3)δ1.38(s、3H)、3.60(d、6H)、3.91(s、3H)、3.97(m、1H)、4.74(d、1H)、4.60-4.84(m、3H)、6.80-7.03(m、6H)、7.58(m、1H)、7.99(dd、1H)、8.86(m、1H).
【0056】
製造例19:(2R,3R,4S)-6-ニトロ-4-[N-(3-クロロフェニル)-N-(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミノ]-3-ヒドロキシ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピランの製造
エポキシド化合物である(2R、3R、4R)-6-ニトロ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-エポキシ-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン(500mg、1.77mmol)及び(3-クロロフェニル)(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミン(366mg、1.77mmol)を使用して、製造例1と同様の手順に従って標題化合物を製造した(337mg、39%)。
1H NMR(200MHz、CDCl3)δ1.51(s、3H)、3.61(d、6H)、4.20-4.57(m、2H)、4.57-4.59(m、2H)、5.17(s、1H)、6.69-6.73(m、3H)、6.94-7.01(m、4H)、7.89(m、1H)、8.04(dd、1H).
【0057】
製造例20:(2S,3S,4R)-6-ニトロ-4-[N-(3-クロロフェニル)-N-(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミノ]-3-ヒドロキシ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピランの製造
エポキシド化合物である(2S、3S、4S)-6-ニトロ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-エポキシ-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン(450mg、1.6mmol)及び(3-クロロフェニル)(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミン(232mg、1.1mmol)を使用して、製造例1と同様の手順に従って標題化合物を製造した(280mg、35%)。
1H NMR(200MHz、CDCl3)δ1.51(s、3H)、3.61(d、6H)、4.20-4.57(m、2H)、4.57-4.59(m、2H)、5.17(s、1H)、6.69-6.73(m、3H)、6.94-7.01(m、4H)、7.89(m、1H)、8.04(dd、1H).
【0058】
製造例21:(2R,3R,4S)-6-ニトロ-4-[N-(4-トリフルオロメトキシフェニル)-N-(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミノ]-3-ヒドロキシ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピランの製造
エポキシド化合物である(2R、3R、4R)-6-ニトロ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-エポキシ-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン(200mg、0.71mmol)及び(4-トリフルオロメトキシフェニル)(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミン(183mg、0.71mmol)を使用して、製造例1と同様の手順に従って標題化合物を製造した(155mg、40%)。
1H NMR(200MHz、CDCl3)δ1.49(s、3H)、3.60(d、6H)、4.20-4.50(m、2H)、4.58-5.65(m、2H)、5.18(s、1H)、6.91-6.95(m、7H)、7.99(s、1H)、8.04(dd、1H).
【0059】
製造例22:(2S,3S,4R)-6-シアノ-4-[N-(4-クロロフェニル)-N-(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミノ]-3-ヒドロキシ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピランの製造
エポキシド化合物である(2S、3S、4S)-6-シアノ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-エポキシ-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン(210mg、0.8mmol)及び(4-クロロフェニル)(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミン(167mg、0.8mmol)を使用して、製造例1と同様の手順に従って標題化合物を製造した(106mg、28%)。
1H NMR(200MHz、CDCl3)δ1.47(s、3H)、3.58(s、3H)、3.62(s、3H)、4.35(m、1H)、4.57(s、1H)、5.16(brs、1H)、6.81-6.93(m、3H)、7.17(d、1H)、7.38(s、1H)、7.51(dd、1H).
【0060】
製造例23:(2R,3R,4S)-6-アミノ-4-[N-(4-クロロフェニル)-N-(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミノ]-3-ヒドロキシ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピランの製造
製造例3で得られたニトロ化合物(521mg、1.07mmol)をメタノール(3mL)に溶解した後、10%Pd/C(50mg)を加えた。次いで、3気圧の水素雰囲気下で12時間水素化を行った。反応混合物をセライトパッドで濾過して、固形物を除去し、濾液を濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(メタノール:ジクロロメタン=5:95)で精製して、標題化合物を得た(368mg、75%)。
1H NMR(200MHz、CDCl3)δ1.42(s、3H)、3.61(s、6H)、4.27(m、2H)、4.42(s、1H)、4.52(d、1H)、5.24(m、1H)、6.29(s、1H)、6.58(d、2H)、6.70(d、2H)、6.98(m、3H)、7.41(m、2H).
【0061】
製造例24:(2S,3S,4R)-6-アミノ-4-[N-(4-クロロフェニル)-N-(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミノ]-3-ヒドロキシ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピランの製造
製造例1で得られたニトロ化合物(177mg、0.36mmol)をメタノール(2mL)に溶解した後、Cu(OAc)2の0.4M水溶液(0.38mL、0.15mmol)を加えた。水素化ホウ素ナトリウム(113mg、3.0mmol)を反応混合物に室温で10分間かけてゆっくり添加した。反応混合物を1時間攪拌した後、酢酸エチル(5mL)を加えた。黒色の沈殿物を濾過して除去した後、飽和NaHCO3水溶液(5mL)を濾液に加え、酢酸エチル(30mL)で抽出した。有機層を塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を除去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:酢酸エチル=1:4)で精製して、標題化合物を得た(58mg、35%)。
1H NMR(200MHz、CDCl3)δ1.42(s、3H)、3.61(s、6H)、4.27(m、2H)、4.52(d、1H)、4.42(s、1H)、5.24(m、1H)、6.29(s、1H)、6.58(d、2H)、6.70(d、2H)、6.98(m、3H)、7.41(m、2H).
【0062】
製造例25:(2S,3S,4R)-6-アミノ-4-[N-(4-トリフルオロメチルフェニル)-N-(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミノ]-3-ヒドロキシ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピランの製造
製造例5で得られたニトロ化合物(65mg、0.12mmol)を使用して、製造例24と同様の手順に従って標題化合物を製造した(34mg、57%)。
1H NMR(200MHz、CDCl3)δ1.38(s、3H)、3.60(s、3H)、4.06-4.85(m、3H)、4.41(s、1H)、5.06(brs、2H)、6.31(s、1H)、6.57(d、2H)、6.80-7.18(m、7H)
【0063】
製造例26:(2R,3R,4S)-6-アミノ-4-[N-(4-トリフルオロメトキシフェニル)-N-(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミノ]-3-ヒドロキシ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピランの製造
製造例21で得られたニトロ化合物(100mg、0.19mmol)を使用して、製造例23と同様の手順に従って標題化合物を製造した(23mg、24%)。
1H NMR(200MHz、CDCl3)δ1.50(s、3H)、3.60(d、6H)、4.20-4.50(m、2H)、4.59(s、2H)、5.18(s、1H)、6.30(s、1H)、6.60(dd、2H)、6.70-6.96(m、6H)
【0064】
製造例27:(2R,3R,4S)-6-アミノ-4-[N-(2,3-ジメチルフェニル)-N-(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミノ]-3-ヒドロキシ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピランの製造
製造例12で得られたニトロ化合物(135mg、0.28mmol)を使用して、製造例23と同様の手順に従って標題化合物を製造した(19mg、15%)。
1H NMR(200MHz、CDCl3)δ1.29(s、3H)、2.27(s、3H)、2.43(s、3H)、3.60(s、6H)、4.41-4.63(m、5H)、6.57(dd、1H)、6.70-7.19(m、6H)、7.40(d、1H)
【0065】
製造例28:(2R,3R,4S)-6-アミノ-4-[N-(4-メトキシフェニル)-N-(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミノ]-3-ヒドロキシ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピランの製造
製造例14で得られたニトロ化合物(100mg、0.21mmol)を使用して、製造例23と同様の手順に従って標題化合物を製造した(21mg、23%)。
1H NMR(200MHz、CDCl3)δ1.36(s、3H)、3.60(d、6H)、3.64(s、3H)、4.20-4.60(m、3H)、4.45(s、1H)、4.70-4.90(m、2H)、6.50(m、1H)、6.70(dd、1H)、6.80-7.00(m、6H)、7.40(d、1H).
【0066】
製造例29:(2R,3R,4S)-6-アミノ-4-[N-(4-ブロモフェニル)-N-(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミノ]-3-ヒドロキシ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピランの製造
製造例13で得られたニトロ化合物(100mg、0.19mmol)を使用して、製造例23と同様の手順に従って標題化合物を製造した(50mg、53%)。
1H NMR(200MHz、CDCl3)δ1.48(s、3H)、3.61(d、6H)、4.10-4.19(m、2H)、4.22(s、2H)、5.13(s、1H)、6.33-7.15(m、9H).
【0067】
製造例30:(2S,3S,4R)-6-アミノ-4-[N-(2,3-ジメチルフェニル)-N-(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミノ]-3-ヒドロキシ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピランの製造
製造例11で得られたニトロ化合物(70mg、0.14mmol)を使用して、製造例23と同様の手順に従って標題化合物を製造した(35mg、54%)。
1H NMR(200MHz、CDCl3)δ1.29(s、3H)、2.27(s、3H)、2.43(s、3H)、3.60(s、6H)、4.41-4.63(m、5H)、6.57(dd、1H)、6.70-7.19(m、6H)、7.40(d、1H).
【0068】
製造例31:(2S,3S,4R)-6-アミノ-4-[N-(2-メトキシフェニル)-N-(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミノ]-3-ヒドロキシ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピランの製造
製造例16で得られたニトロ化合物(80mg、0.16mmol)を使用して、製造例23と同様の手順に従って標題化合物を製造した(74mg、66%)。
1H NMR(200MHz、CDCl3)δ1.30(s、3H)、3.60(d、6H)、3.80(s、3H)、4.10-4.30(m、2H)、4.45(s、1H)、4.70-4.90(m、2H)、6.50(dd、1H)、6.70-7.00(m、7H)、7.40(d、1H).
【0069】
製造例32:(2S,3S,4R)-6-アミノ-4-[N-(4-メトキシフェニル)-N-(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミノ]-3-ヒドロキシ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピランの製造
製造例6で得られたニトロ化合物(103mg、0.21mmol)を使用して、製造例23と同様の手順に従って標題化合物を製造した(74mg、77%)。
1H NMR(200MHz、CDCl3)δ1.36(s、3H)、3.60(d、6H)、3.64(s、3H)、4.20-4.60(m、3H)、4.45(s、1H)、4.70-4.90(m、2H)、6.50(m、1H)、6.70(dd、1H)、6.80-7.00(m、6H)、7.40(d、1H).
【0070】
製造例33:(2S,3S,4R)-6-アミノ-4-[N-(2,4-ジメチルフェニル)-N-(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミノ]-3-ヒドロキシ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピランの製造
製造例9で得られたニトロ化合物(86mg、0.18mmol)を使用して、製造例23と同様の手順に従って標題化合物を製造した(54mg、67%)。
1H NMR(200MHz、CDCl3)δ1.26(s、3H)、2.20(s、3H)、2.43(s、3H)、3.58(s、6H)、4.36-4.54(m、3H)、4.60(m、2H)、6.56(dd、1H)、6.70(dd、1H)、6.80-7.15(m、6H)、7.36(d、1H).
【0071】
製造例34:(2S,3S,4R)-6-アミノ-4-[N-(2-イソプロピルフェニル)-N-(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミノ]-3-ヒドロキシ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピランの製造
製造例10で得られたニトロ化合物(45mg、0.09mmol)を使用して、製造例23と同様の手順に従って標題化合物を製造した(30mg、73%)。
1H NMR(200MHz、CDCl3)δ1.22-1.29(m、9H)、3.60(d、6H)、4.10-4.62(m、5H)、6.50-6.77(m、2H)、6.85-7.30(m、6H)、7.60(m、1H).
【0072】
製造例35:(2S,3S,4R)-6-アミノ-4-[N-(4-トリフルオロメトキシフェニル)-N-(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミノ]-3-ヒドロキシ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピランの製造
製造例7で得られたニトロ化合物(50mg、0.10mmol)を使用して、製造例23と同様の手順に従って標題化合物を製造した(34mg、72%)。
1H NMR(200MHz、CDCl3)δ1.50(s、3H)、3.60(d、6H)、4.20-4.50(m、2H)、4.59(s、2H)、5.18(s、1H)、6.30(s、1H)、6.60(dd、2H)、6.70-6.96(m、6H).
【0073】
製造例36:(2S,3S,4R)-6-アミノ-4-[N-(4-ブロモフェニル)-N-(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミノ]-3-ヒドロキシ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピランの製造
製造例8で得られたニトロ化合物(50mg、0.10mmol)を使用して、製造例23と同様の手順に従って標題化合物を製造した(41mg、88%)。
1H NMR(200MHz、CDCl3)δ1.48(s、3H)、3.61(d、6H)、4.10-4.19(m、2H)、4.22(s、2H)、5.13(s、1H)、6.33-7.15(m、9H).
【0074】
製造例37:(2S,3S,4R)-6-アミノ-4-[N-(4-フルオロフェニル)-N-(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミノ]-3-ヒドロキシ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピランの製造
製造例15で得られたニトロ化合物(50mg、0.10mmol)を使用して、製造例23と同様の手順に従って標題化合物を製造した(44mg、95%)。
1H NMR(200MHz、CDCl3)δ1.49(s、3H)、3.60(d、6H)、4.30(m、4H)、4.98(s、1H)、6.33(s、1H)、6.55(dd、2H)、6.60-6.92(m、6H).
【0075】
実施例1:角膜損傷の動物モデルでの血管新生に対する抑制効果の評価
角膜損傷を有する動物として、スプラーグドーリーラット(8週齢、雄性)を使用して(実験群15匹;および正常群1匹)試験を行った。角膜損傷を誘導するために、硝酸銀でコーティングした綿棒をラット角膜の表面に接触させて、角膜の中心に直径2mmの損傷を誘導した。角膜損傷を誘導した後3日目に、角膜の血管新生誘導モデルが作製されたことを確認した後、製造例23の化合物、すなわち、(2R,3R,4S)-6-アミノ-4-[N-(4-クロロフェニル)-N-(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミノ]-3-ヒドロキシ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン(KR-31831)を10%PEG400を含有するリン酸緩衝食塩水(PBS)に0.3mg/mlの濃度になるように溶解して調製した溶液(20μL)を結膜下注射した。対照群には、10%PEG400を含有するPBS(20μL)を結膜下注射した。陽性対照として、(血管新生阻害剤として使用される)アバスチンをPBSに10mg/mlの濃度になるように溶解して調製した溶液(20μL)を結膜下注射した。薬物投与後1週間後の、角膜の血管新生の写真を図1に示した。図1の写真に関する定量的な評価は、Image J(NIH、USA)プログラムを使用して行い、その結果を図2に示した。
【0076】
図1に示すように、本発明の化合物を注射した動物モデルでは、PBSを注射した対照群とアバスチンを注射した陽性対照群より角膜の血管新生が抑えられている。また、図2に示すように、対照群(Cont)の角膜の血管新生(100%)に対する、本発明の化合物を投与した群(KR)とアバスチンを投与した群(Ava)の角膜血管新生の程度は、それぞれ52.6±10%および66.4±10.6%であった。したがって、本発明の化合物は、アバスチンより低い濃度で投与したにもかかわらず、角膜の血管新生に対してより優れた抑制効果を有することがわかる(図2)。
【0077】
実施例2:角膜損傷の動物モデルでの血管新生に対する抑制効果の評価
(2R,3R,4S)-6-アミノ-4-[N-(4-クロロフェニル)-N-(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミノ]-3-ヒドロキシ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピランとアバスチンについて、それぞれ結膜下注射と点眼投与(eye drop-administration)の両方を同時に実施したことを除いては、実施例1と同様の方法で、血管新生に対する抑制効果を評価した。結膜下注射には、(2R,3R,4S)-6-アミノ-4-[N-(4-クロロフェニル)-N-(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミノ]-3-ヒドロキシ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピランを10%PEG400を含有するPBSに0.3mg/mlの濃度になるように溶解して調製した溶液(20μL)、およびアバスチンをPBSに10mg/mlの濃度になるように溶解して調製した溶液(20μL)を使用した。また、点眼投与には、PEG(ポリエチレングリコール400)30重量%とDMSO(ジメチルスルホキシド)10重量%を含有するPBSにそれぞれの薬剤を先に記載の濃度と同じ濃度になるように溶解し、塩酸を使用してpH7に調整して調製した溶液(50μL、1滴)を使用した。結果を図3に示す。
【0078】
図3に示すように、対照群(Cont)の血管新生(100%)に対するアバスチン投与群(Ava)の血管新生の程度は29.3±8.6%であり;また、本発明の化合物投与群(KR)の血管新生の程度は25.1±10.8%であった。本発明の化合物はアバスチンより低い濃度で使用したにもかかわらず、血管新生に対してより優れた効果を有しており(図3)、実施例1と同じ結果であることがわかる。
【0079】
実施例3:VEGF受容体2(FLK-1)発現の測定
角膜の血管新生の有無をマーカーで確認する試験を行った。トリゾールTM溶液(200μL)に、実施例1のラットから採取した角膜組織を添加した。全RNAを単離した後、逆転写酵素を使用してcDNAを調製した。それぞれのcDNA(5μL)とFLK-1のプライマセットを混合し、サーマルサイクラー(thermocycler)を用いて、次の条件下でPCR増幅を行った:94℃で5分間の変性後、94℃で20秒間の変性、58℃で1分間のアニーリング、および72℃で25秒間の伸長の35サイクル。それぞれのPCR産物を1%アガロースゲルにロードした後、エチジウムブロマイドで蛍光検出されたバンドを確認した。その結果を図4に示した。
【0080】
図4に示すように、PBS(20μL)を注射した対照群(Non)における角膜のFLK-1発現(100%)と10mg/mlの濃度でアバスチン(20μL)を注射した群(Avastin)における角膜のFLK-1発現(約59%)に比べて、0.3mg/mlの濃度の本発明の化合物、すなわち、(2R,3R,4S)-6-アミノ-4-[N-(4-クロロフェニル)-N-(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミノ]-3-ヒドロキシ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピランの溶液(20μL)を結膜下注射した群(KR)における角膜のFLK-1発現が非常に低い(約30%)ことがわかる。
【0081】
実施例4:動物モデルでの角膜上皮細胞の正常な再生に対する影響の評価
ラット(8週齢、200gないし250g)をロンプンとゾレチルの混合液(1ml/kg)で麻酔した後、角膜中心の角膜上皮細胞を2mm径の円形にメスでかき取り、角膜上皮細胞の損傷を有する動物モデルを作製した。角膜上皮細胞の除去は、1%フルオレセイン溶液で確認した。実施例2で使用した点眼剤(50μL)を1日2回、つまり12時間おきに投与した。投与後0時間、18時間、36時間後の角膜を図5に示した。図5の写真に関する定量的な評価は、Image J(NIH、USA)プログラムを使用して行い、その結果を図6に示した。
【0082】
図5及び図6に示すように、角膜全体に対するそれぞれの角膜上皮損傷の大きさを求めたところ、対照群(Control)は、投与後0時間には51±9%の回復率、投与後18時間後には54±10%の回復率、投与後36時間後には92±6%の回復率をそれぞれ示し、また、本発明の化合物である(2R,3R,4S)-6-アミノ-4-[N-(4-クロロフェニル)-N-(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミノ]-3-ヒドロキシ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピランを含有する点眼剤を投与した群(KR eyedrop)は、投与後0時間には52±9%の回復率、投与後18時間後には55±9%の回復率、投与後36時間後には94±8%の回復率をそれぞれ示した。したがって、角膜上皮細胞の正常な回復率は、本発明の化合物を含有する点眼剤によって阻害されないことがわかる。
【0083】
実施例5:網膜損傷の動物モデルでの黄斑変性に対する治療効果の観察
網膜損傷を有する動物として、褐色ノルウェーラット(8週齢、雄性)を使用して(試験群15匹と正常群1匹)試験を行った。Zeiss 532sのレーザーを使用して、200mV、30msの強度で褐色ノルウェーラットの網膜のブルッフ膜を損傷させた。網膜血管を観察するために、レーザー損傷後3日目に薬物の硝子体液内投与を行った。本発明による化合物、すなわち、(2R,3R,4S)-6-アミノ-4-[N-(4-クロロフェニル)-N-(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミノ]-3-ヒドロキシ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピランは、30%PEG400と10%DMSOを含有するPBSに0.1mg/ml及び0.3mg/mlの二つの濃度になるように溶解して得られた溶液(それぞれ10μL)を投与した。アバスチンは、2.5mg/mlの濃度になるようにPBSに溶解して得られた溶液(10μL)を投与した。対照群には、PBS(10μL)を投与した。また、(2R,3R,4S)-6-アミノ-4-[N-(4-クロロフェニル)-N-(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミノ]-3-ヒドロキシ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピランを30%PEG400と10%DMSOを含有するPBSに溶解して得られた溶液を25mg/kgの投与量で腹腔内投与した。薬物を投与した後2週間後、デキストラン-FITCを25mg/kgの投与量で左心室に注入し、5分後に眼球を摘出して10%ホルマリン溶液で固定した。固定した眼球から角膜と水晶体を除去し、蛍光顕微鏡で観察した。血管新生は、レーザーによって損傷した部位のデキストラン-FITCの強度と漏出により確認し、その結果を図7に示した。図7の写真に関する定量的な評価は、Image J(NIH、USA)プログラムを使用して行い、その結果を図8に示した。
【0084】
図7に示すように、正常な網膜血管(Normal)はデキストラン-FITC染色によって網目状に観察されるが、対照群(Control)では、レーザーによって損傷した部位でデキストラン-FITCの漏出が観察された。しかし、本発明の化合物を投与した群では、レーザーによって損傷した部位のデキストラン-FITCの漏出面積が対照群とアバスチン投与群に比べて小さいことがわかる。
【0085】
図8は、図7の写真から蛍光強度の定量により得られた結果を示す。周囲の血管の蛍光強度を100としたとき、滅菌生理食塩水を投与した対照群(Control)は67±3の蛍光強度を示し、アバスチンを投与した群(Ava)は46±3の蛍光強度を示した。これに対して、本発明の化合物を投与した群のうち、0.1mgの硝子体液内投与群(0.1mg/ml、VI)は53±2.8の蛍光強度を示し、0.3mgの硝子体液内投与群(0.3mg/ml、VI)は45±3.1の蛍光強度を示し、腹腔内投与群(25mg/kg、IP)は51±5の蛍光強度を示した。したがって、本発明の化合物を投与した群は、非常に低い蛍光強度を示すことがわかる。また、本発明の化合物は、血管新生阻害剤として知られているアバスチンよりも低い濃度で注入したにもかかわらず、同等以上の効果を有することがわかる。また、腹腔内投与でも治療効果を示した結果から、従来の治療薬に比べて投与方法の面からも効率性が高いことがわかる。
【0086】
実施例6:網膜損傷の動物モデルでの黄斑変性に対する治療効果の測定
網膜損傷を有する動物モデルとして、Yutacan マイクロミニピッグ(3kg、雄性)を使用して(試験群15匹)試験を行った。網膜の黄斑変性のモデルは、実施例5の褐色ノルウェーラットと同じ方法で作製した。実施例2と同じ方法によって調製した点眼剤(100μL、0.9mg/ml)を1日4回、2週間投与した。硝子体注射(vitreous injection)では、同じ化合物の溶液(20μL、0.3mg/ml)を硝子体液に1回注射した。投与後2週間後、1%フルオレセインを静脈注射して、レーザーによって損傷した部位と、本発明の化合物、すなわち、(2R,3R,4S)-6-アミノ-4-[N-(4-クロロフェニル)-N-(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミノ]-3-ヒドロキシ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピランの効果を観察した。その結果を図9に示した。図9の写真に関する定量的な評価は、Image J(NIH、USA)プログラムを使用して行い、その結果を図10に示した。
【0087】
図9及び図10に示すように、非薬物投与対照群の強度を1としたとき、点眼剤投与群(1日4回、2週間)(Eye drop)は0.46±0.17の強度を示し、硝子体内投与群(Vitreous Inj.)は0.36±0.14の強度を示した。したがって、本発明の化合物は、黄斑変性の治療に有効である。特に、本発明の化合物は点眼剤の形態で局所投与した時でも黄斑変性に対して優れた治療効果を示すことがわかる。
【0088】
実施例7:動物モデルでの点眼剤の網膜送達の測定
(2R,3R,4S)-6-アミノ-4-[N-(4-クロロフェニル)-N-(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミノ]-3-ヒドロキシ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピランを含有する点眼剤が角膜を透過して網膜まで送達されるかどうかを評価した。褐色ノルウェーラット(8週齢)を試験に使用し、実施例5と同じ方法で動物モデルを作製した。下記製剤例1ないし3の点眼剤(各製剤100μL)(すなわち、製剤例1および2の溶液形態の点眼剤および製剤例3の懸濁液形態の点眼剤)をそれぞれ1日4回、2週間投与した。投与後2週間後、1%フルオレセインを静脈注射して、レーザーによって損傷した部位と、本発明の化合物、すなわち、(2R,3R,4S)-6-アミノ-4-[N-(4-クロロフェニル)-N-(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミノ]-3-ヒドロキシ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピランの効果を観察した。その結果を図11に示した。図11の写真に関する定量的な評価は、Image J(NIH、USA)プログラムを使用して行い、その結果を図12に示した。
【0089】
図11及び図12に示すように、非薬物投与対照群の強度を100%としたとき、0.9mg/mlの濃度を有する溶液形態の点眼剤を投与した群(Eydrop 0.9mg/ml)は64.3±9.7%の強度を示し、0.6mg/mlの濃度を有する溶液形態の点眼剤を投与した群(Eydrop 0.6mg/ml)は75.8±11.6%の強度を示し、0.6mg/mlの濃度を有する懸濁液形態の点眼剤を投与した群(Suspension 0.6mg/ml)は71.57±11.58%の強度を示した。したがって、本発明により製造された点眼剤は外用で局所的に投与しても、黄斑変性に対して優れた治療効果を示すことがわかる。
【0090】
実施例8:動物モデルでの点眼剤の網膜送達の測定
(2R,3R,4S)-6-アミノ-4-[N-(4-クロロフェニル)-N-(1H-イミダゾール-2-イルメチル)アミノ]-3-ヒドロキシ-2-メチル-2-ジメトキシメチル-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピランを含有する点眼剤が角膜を透過して網膜まで送達されるかどうかを評価した。ラット(8週齢)を試験に使用し、下記製剤例1で製造した点眼剤(50μL)をラットの目に点眼した。前記化合物の網膜への送達レベルを測定した。結果は次の表1のとおりである。
【0091】
【表1】
N.D.:未検出
【0092】
前記の表1に示すように、投与後30分後に、眼房水(Aqueous humor)では1250ng/ml、硝子体液(Vitreous humor)では195ng/ml、網膜(retina)では846ng/mlのレベルで、前記化合物がそれぞれ検出された。投与後120分に、眼房水では827ng/ml、硝子体液では194ng/ml、網膜では225ng/mlの前記化合物がそれぞれ検出された。血漿では、投与後30分後には検出されず、投与後120分後に0.9ng/mlのレベルで前記化合物が検出された。したがって、点眼した本発明の化合物は網膜まで送達され、血液中に吸収される量はごくわずかであることがわかる。
【0093】
本発明による前記化学式1の化合物またはその塩は、目的に応じて様々な投与形態に製剤化することができるが、好ましくは、点眼剤の形態に製剤化される。前記の点眼剤は、例えば、溶液または懸濁液の形態とすることができる。下記製剤例において、溶液または懸濁液の形態の点眼剤の代表的な例を例示するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0094】
製剤例1および2:溶液形態の点眼剤の製造
表2の成分と含有量に従って、溶液形態の点眼剤を製造した。表2のそれぞれの含有量は、総容積1mlあたりの各成分の含有量を示す。製造例23の化合物、ポリエチレングリコール400、グリセリン、EDTA、およびホウ酸を滅菌水に溶解した。希塩酸を使用してpHを6.5±0.5に調節した後、滅菌水を該溶液に加えて、総容積を調節した。
【0095】
【表2】
【0096】
製剤例3:懸濁液形態の点眼剤の製造
表3の成分と含有量に従って、懸濁液形態の点眼剤を製造した。表3のそれぞれの含有量は、総容積1mlあたりの各成分の含有量を示す。製造例23の化合物、ポビドンK-25、EDTA、ホウ酸、ホウ砂、および塩化ナトリウムを滅菌水に分散した。希塩酸を使用してpHを7.0±0.5に調節した後、滅菌水を該懸濁液に加えて、総容積を調節した。
【0097】
【表3】
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12