(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、包装体の形状や使用する包装フィルムの種類は多岐にわたり、耳折り装置による折り曲げでは、所望の位置で、きれいに折り曲げることができないことがある。そのため、耳部の折り曲げによる十分な効果が期待できないという課題がある。
【0008】
また、係る耳折装置により耳部が折り曲げられた包装体は、折り曲げられて倒れた耳部と包装体の本体側との境界が綺麗な直線状にならずに見た目が悪くなり商品価値が低下するおそれがあるという課題がある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した課題を解決するために、本発明の
中間包装体は、(1)筒状の包装フィルムの両側縁が貼り合わされたセンターシール部と、そのセンターシール部と交差する方向の両端に形成された耳部と、を備え、その両端に設けた耳部の少なくとも一方が耳折りされ
る前の状態におけるピロー包装体の
中間包装体であって、前記包装フィルムの前記耳部を倒す側と反対側に位置するフィルム面に、その耳部に沿って折り線を形成せず、前記包装フィルムの前記耳部を倒す側に位置するフィルム面に、その耳部に沿った少なくとも一部の区間に折り線を形成した。
前記折り線は、前記フィルム面の耳部に沿った全長に形成するとよい。このように全長に渡って折り線を形成すると、包装体の幅方向の全体にわたって綺麗に折り曲げることができるので好ましい。
【0010】
耳部は、エンドシール部或いはそのエンドシール部を含んで包装体の本体側の未シールのフィルム部位も含むものである。要は、エンドシール部が施された包装体の先端側が折り曲げられて倒れたフィルム部位が耳部となる。耳部を倒す方向は、センターシール部側にしてもよいし、センターシール部が形成されていない側にしても良い。
【0011】
耳部を倒す側のフィルム面には、折り線が形成されている。従って、当該フィルム面は折り線に沿って折り曲げられる。そして、本発明では耳部を倒す側と反対側に位置するフィルム面には折り線を形成しないので折り線同士が干渉・喧嘩してしまうこともなく、当該耳部を倒す側と反対側に位置するフィルム面は耳部を倒す側に位置するフィルム面に設けた折り線に沿った折曲げに追従して折り曲げられる。よって、耳部は、折り線に沿って綺麗に折曲げされ、折り目が綺麗で商品価値の高い包装体となる。
【0012】
折り線は、(2)に示すように包装フィルムの耳部を倒す側に位置するフィルム面の幅方向の全長(全区間)に形成してもよいし、一部の区間でも良い。また包装体の側面にガゼットが形成されてフィルム面が内側に入り込んでいる部位には、折り線を形成しても良いし形成しなくても良い。また、折り線は、実施形態では連続した直線としたが、点線のように断続したパターンでも良い。さらに折り線は、(7)で記載するようにシーラント層に溝を形成したものでもよいし、フィルムに凹凸その他の折り癖を付けた谷折り線としてもよい。
【0013】
(2)
本発明に係るピロー包装体の製造方法は、包装機で、帯状フィルムを製袋して筒状に形成した包装フィルムの両側縁を貼り合わせてセンターシール部を形成し、そのセンターシール部と交差する方向の両端開口を熱シールして耳部を形成し、その両端に形成された耳部の少なくとも一方を倒して耳折りしたピロー包装体の製造方法であって、
前記製袋する前の前記帯状フィルムの進行方向と直交する幅方向の両サイドに折り線を形成する折り線形処理を行い、
前記折り線形成処理により形成する前記折り線の位置は、前記包装機で製造する前記包装体におけるエンドシール部を構成する耳部に沿った位置で、当該耳部を倒す側のみとすることを特徴とするピロー包装体の製造方法。
【0014】
(3)本発明に係る包装フィルム用折り線形成装置は、包装機
で製袋されて包装体を製造するための帯状フィルムの進行方向と交差方向に耳折り癖用の折り線を形成する包装フィルム用折り線形成装置であって、前記帯状フィルムの進行方向と直交する幅方向の両サイドに折り線を形成する折り線形成手段を備え、前記折り線形成手段により形成する前記折り線の位置は、前記包装機で製造する
前記包装体におけるエンドシール部を構成する耳部に沿った位置で、当該耳部を倒す側のみであるようにした。包装フィルム用折り線形成装置は、実施形態では耳部折り曲げ用折り癖形成部80に対応する。この装置は、耳部をセンターシール部を設けたフィルム側に倒す場合に適するものである。
【0015】
帯状フィルムを筒状に製袋すると、帯状フィルムの進行方向と直交する幅方向の両サイド部分がセンターシール部の形成されるフィルム面を構成し、幅方向の中央部位がセンターシール部の形成されないフィルム面を構成することになる。そこで、係る両サイドに折り線を形成すると、センターシール部側のフィルム面に所定の折り線を形成することができる。また、中央部位に両サイド部分と同じ方向の折り線を形成しないので、センターシール部を設けない側のフィルム面には折り線が形成されない。
【0016】
(4)前記折り線形成手段は、前記帯状フィルムを両側から挟み込む一対の挟持刃を備え、その挟持刃の前記帯状フィルムに対向する先端は、その帯状フィルムの幅方向中央部位に対向する部分が凹所となり当該帯状フィルムに非接触となるようにするとよい。簡単な構成で、かつ、両サイドに折り線を形成するための挟持刃が1組ですむ。もちろん、(3)の発明を実現するための装置としては、両サイドの折り線をそれぞれ別々に形成した挟持刃の組で形成するものも含む。
【0017】
(5)本発明の包装フィルム用折り線形成装置は、包装機
で製袋されて包装体を製造するための帯状フィルムの進行方向と交差方向に耳折り癖用の折り線を形成する包装フィルム用折り線形成装置であって、前記帯状フィルムの進行方向と直交する幅方向の中央部位に折り線を形成する折り線形成手段を備え、前記折り線形成手段により形成する前記折り線の位置は、前記包装機で製造する
前記包装体におけるエンドシール部を構成する耳部に沿った位置で、当該耳部を倒す側のみであるように構成した。
【0018】
(6)前記折り線形成手段は、前記帯状フィルムを両側から挟み込む一対の挟持刃を備え、その挟持刃の前記帯状フィルムに対向する先端は、その帯状フィルムの幅方向の中央部位に対向する部分が接触し、その帯状フィルムの幅方向の両サイドには接触しないようにするとよい。
【0019】
(7)前記帯状フィルムは、片面側が熱シール可能なシーラント面で反対側が非シール面からなり、前記折り線は、前記シーラント面に溝を形成することで構成するとよい。
【0020】
なお、前記挟持刃は、前記帯状フィルムを挟み込んだ状態でその帯状フィルムの移動と同期して帯状フィルムと同一方向に移動するようにするとよい。このようにすると、帯状フィルムを連続して搬送しながら一定期間帯状フィルムを加熱するとともに加圧することができ、確実に折り線を形成しつつ、高速に包装機本体に供給することができる。
【0021】
複数組の前記挟持刃は、前記帯状フィルムの搬送方向に沿って移動可能に配置し、隣接する前記挟持刃との距離を変更できるようにするとよい。異なる寸法の包装体用の包装機に適用することができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明では、耳部を倒す側のフィルムに折り線を設け、反対側に折り線を設けないようにしたので、係る折り線に沿ってフィルムを綺麗に折り曲げることができ、耳部を綺麗に倒すことができる。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図1は、本発明の包装フィルム用折り線形成装置の第1実施形態を実装したフィルム供給装置10の一例の一部分を示している。このフィルム供給装置10は、上流側に設置された原反ロールから連続して繰り出された帯状フィルム1を搬送し、次段のピロー包装機本体に供給する装置である。
【0025】
帯状フィルム1は、一方の面(包装体における内周面)が加熱により溶融し、その同一面の接触部位同士が熱シールされるシーラント面(シーラント層)となり、他方の面(包装体34における外側表面)は、加熱されても溶融しない非シール面(ベースフィルム)となる。
【0026】
フィルム供給装置10は、原反ロールから連続して引き出された帯状フィルム1を所定の搬送経路で搬送しピロー包装機本体の搬入部位(製袋器)に導くための当該経路を規定する複数のフリーローラ11と、第1,第2フィードローラ12,13と、ダンサーローラ14と、位置合わせ用ローラ15を備える。帯状フィルム1は、それら各ローラに掛け渡されて搬送される。
【0027】
さらにフィルム供給装置10は、帯状フィルムの進行方向に沿って、縦方向フィルム折り線形成装置20と、横方向フィルム折り線形成装置30を備える。縦方向フィルム折り線形成装置20は、帯状フィルム1の進行方向に沿って並行(縦方向)に折り線を形成する装置である。さらに、縦方向フィルム折り線形成装置20は、帯状フィルム1の進行方向に沿って3箇所に配置している。
【0028】
具体的には、縦方向フィルム折り線形成装置20は、帯状フィルム1を挟んで対向配置された大径円盤状の第1癖付けローラ21と、小径円状の2個の第2癖付けローラ22を備えている。第1癖付けローラ21と第2癖付けローラ22は、それぞれ軸受けを兼ねた機枠23に取り付けられており、各癖付けローラ21,22は自転する。さらに、この1つの第1癖付けローラ21と2つの第2癖付けローラ22のセットを、帯状フィルム1の幅方向に所定の距離を置いて2セット設ける。
【0029】
対となる第1癖付けローラ21と第2癖付けローラで帯状フィルムを加熱しながら加圧することで、接触している部位に折り線を形成する。従って、1つの縦方向フィルム折り線形成装置20を通過することで、2本の平行な折り線が形成される。また、上流側から順に2つの縦方向フィルム折り線形成装置20は、フィルムの進行方向に沿って所定位置に4本の山折り線1bを形成し、3番目の縦方向フィルム折り線形成装置20は2本の谷折り線1cを形成する(
図3参照)。
【0030】
所定位置に山折り線1b,谷折り線1cが付けられた帯状フィルム1が包装機本体の製袋器に導かれ、そこを通過することにより筒状フィルムに製袋される。このとき、4本の山折り線1bが製袋器の4つ角に導かれ、綺麗な四角筒状に形成される。つまり、
図4(a),(b)に示すように、包装体2の四つ角が綺麗にとがった状態となる。また、谷折り線1cは、包装機本体のエンドシール装置に併設されるガゼット形成装置により内側に折り込まれ包装体2の側面に綺麗にガゼットが形成される。この縦方向フィルム折り線形成装置20の具体的な構成は、例えば特許文献1等に開示された従来公知のものを用いることで実現できる。
【0031】
第1フィードローラ12は、3つの縦方向フィルム折り線形成装置20の下流側に配置され、図外の駆動モータからの駆動力を受けて回転する。その第1フィードーラ12の回転力が帯状フィルム1に伝わり、帯状フィルム1は連続して引き出される。
【0032】
また、第1フィードーラ12の下方には、第2フィードーラ13が配置される。この第2フィードローラ13も図外の駆動モータ(第1フィードーラ12の駆動モータとは別)からの駆動力を受けて回転し、この第2フィードローラ13に掛け渡された帯状フィルム1に対して搬送力を与える。そして、横方向フィルム折り線形成装置30は、これら両フィードローラ12,13の間に配置される。両駆動モータは同期して回転し、横方向フィルム折り線形成装置30を通過する帯状フィルム1がピンと張った状態で搬送するようにしている。
【0033】
ダンサーローラ14は、第1フィードーラ12と横方向フィルム折り線形成装置30との間に配置される。ダンサーローラ14は、エアシリンダに連携されており、エアシリンダの圧力により掛け渡された帯状フィルム1に対し図中右側に付勢するようになっている。この付勢する力により帯状フィルム1に所定のテンションを与え、両フィードローラ12,13間の帯状フィルム1がピンと張った状態に維持できる。
【0034】
さらに本実施形態では、横方向フィルム折り線形成装置30の動作にタイミングを合わせてエアシリンダの圧力を調整する。すなわち、後述するように横方向フィルム折り線形成装置30で帯状フィルム1に対して横方向に折り線を形成する際に帯状フィルム1を挟み込む際に低圧にし、通常時は高圧に制御する。これにより、折り線形成時に帯状フィルム1が折り込まれて第1フィードーラ12から横方向フィルム折り線形成装置30に位置する帯状フィルム1のフィルム部位が横方向フィルム折り線形成装置30側に引き寄せられるが、シリンダ圧力を低圧にすることで係る引き寄せを可能にするとともに帯状フィルム1が必要以上に大きなテンションが帯状フィルムに加わるのを抑制する。これにより、両フィードローラ12,13間にある帯状フィルム1の全長を変えることなく、しかもテンションも一定にかかり所望のテンションでピンと張った状態が維持できる。
【0035】
横方向フィルム折り線形成装置30は、帯状フィルム1が垂直方向に下降移動する搬送経路の途中に設けられる。横方向フィルム折り線形成装置30は、帯状フィルム1を挟んで対向配置する第1折り癖部材31と第2折り癖部材32を備える。上述したように本実施形態で用いる帯状フィルム1は、加熱により溶融するシーラント面(シーラント層)と、加熱されても溶融しない非シール面(ベースフィルム)を有する。非シール面は最終的に包装体において表側に位置することから表面とも称する。一方、シーラント面は最終的に包装体において内側に位置し、非シール面を表面と称することも相まって裏面とも称する。そこで、シーラント面に対向するように第1折り癖部材31を配置し、非シール面に対向するように第2折り癖部材32を配置する。
【0036】
図2に拡大して示すように、本実施形態の第1折り癖部材31と第2折り癖部材32は、ともに矩形状の本体31b,32bを有し、その本体31b,32bの対向する面の上下両端にそれぞれ第1挟持刃36と第2挟持刃37を一体に突出形成している。そして、この第1挟持刃36と第2挟持刃37は、その先端が符合し、その先端形状に沿って帯状フィルム1に癖付けして折り線を形成する。本実施形態では、第1挟持刃36が上下に3つの山(2つの谷)を持ち、第2挟持刃37が上下に2つの山(1つの谷)を持ち、互いの山と谷が符合し合う形状となっている。各山・谷は、帯状フィルム1の進行方向と直交方向に伸びるように形成される。さらに、この第1折り癖部材31,第2折り癖部材32の横幅(帯状フィルム1に対向する面の横幅:帯状フィルム1の進行方向と直交する方向)は、帯状フィルム1の横幅(帯状フィルム1の進行方向と直交する方向の長さ)よりも長くし、帯状フィルム1の幅全長に渡り折り線を形成できるようにしている。
【0037】
第1折り癖部材31には、その本体31bの上下端の対向面近傍位置に、横方向(帯状フィルム1の進行方向と直交する方向)に伸びる孔部31aを有している。そしてその孔部31a内にヒータ34が挿入設置されている。そして、このヒータ34に通電して加熱することで、金属製の第1折り癖部材31の本体31bひいては第1挟持刃36が加熱される。このときの加熱温度は、従来の回転ローラを用いた折り線形成装置に比べて高い温度(例えば150℃)に設定している。この加熱温度は、シーラント層が軟化或いは溶融する温度としている。
【0038】
一方、第2折り癖部材32には、その本体32bの上下端の対向面近傍位置に、横方向(帯状フィルム1の進行方向と直交する方向)に伸びる孔部32aを有している。そしてその孔部32a内にヒータ35が挿入設置されている。このヒータ35に通電して加熱することで、金属製の第2折り癖部材32の本体ひいては第2挟持刃37が加熱される。このときの加熱温度は、従来の折り線形成装置に比べて高いものの第1折り癖部材31側よりは低い温度(例えば120〜130℃)に設定している。
【0039】
第1折り癖部材31と第2折り癖部材32は、互いにその対向面を対向させた状態を維持しながら接近/離反したり、昇降移動したりする。すなわち、第1折り癖部材31と第2折り癖部材32は、
図1中二点鎖線で示す軌跡で同期して回転移動する。具体的には、上方位置で互いに接近し第1挟持刃36と第2挟持刃37が接触し、その接触した状態のまま下降移動し、その後離反しながら上昇移動する。係る動作は、カム機構等の駆動機構33により行われ、包装機本体に実装されるいわゆるボックスモーション型のエンドシール装置における駆動機構と同種のものにより実現できる。
【0040】
そして、第1折り癖部材31と第2折り癖部材32の間に帯状フィルム1が介在した状態で第1挟持刃36と第2挟持刃37が接近して符合し合うことで、帯状フィルム1は、両挟持刃36,37により所望の圧力で加圧される。その状態で両挟持刃36,37が下降移動することで、帯状フィルム1は、その加圧された状態が一定時間継続することになる。そして、この挟み込むときの加圧力は、従来の折り線形成装置に比べて小さい圧力に設定している。ここで、小さい圧力とは、挟み込んで加圧した際に帯状フィルムにキズが付かない程度とする。
【0041】
さらに、第1挟持刃36と第2挟持刃37で帯状フィルム1を挟み込んだ際に、高温度で加熱している第1挟持刃36の先端が帯状フィルム1のシーラント層を加熱・溶融する。このとき、帯状フィルム1の非シール面(ベースフィルム)は、第2挟持刃37による加熱・加圧によっても溶融しないとともに変形等もしない。よって、両挟持刃36,37で挟まれたフィルム部位は、シーラント層が溶けてしまいそのシーラント層に溝が形成される。よって、その挟まれたフィルム部位の厚さは他のフィルム部位に比べて薄なり、その溝が形成された部位で折り曲がりやすくなる。よって、係る挟まれたフィルム部位が折り線となる。そして、帯状フィルム1を両挟持刃36,37で挟み込んで加圧した状態を一定時間確保できるので、小さい圧力でも確実に両挟持刃36,37の外形状に沿って帯状フィルム1に対して、横方向に折り線を形成することができる。
【0042】
また、本実施形態では、第1折り癖部材31の上下に設けた第1挟持刃36と、第2折り癖部材32の上下に設けた第2挟持刃37により、帯状フィルム1の進行方向と直交方向に伸びる折り線1a,1a′を、前後に所定の間隔をおいて2本同時に形成する(
図3(a)参照)。この2本の折り線1a,1a′は、下側の第1挟持刃36と第2挟持刃37にて折り線1a′が形成され、上側の第1挟持刃36と第2挟持刃37にて折り線1aが形成される。そして、この同時に形成される2本の折り線1a,1a′間のフィルム部位が、後続の包装機本体にてエンドシール(エンドシール部2a,2a′)される。つまり、1つの包装体の折り線1aと、別の包装体の折り線1a′を同時に形成するようになっている。
【0043】
この横方向フィルム折り線形成装置30に、本発明の要部となる耳部折り曲げ用折り癖形成部80が実装される。耳部折曲げ用折り癖形成部80は、第1折り癖部材31の本体31bの上下に連結された上側第1耳部折り癖部材81及び下側第1耳部折り癖部材82と、第2折り癖部材32の本体32bの上下に連結された上側第2耳部折り癖部材83及び下側第2耳部折り癖部材84とを備える。上側に設けられた上側第1耳部折り癖部材81と上側第2耳部折り癖部材83の組と、下側に設けられた下側第1耳部折り癖部材82と下側第2耳部折り癖部材84の組にて、それぞれ帯状フィルム1を挟み込み、その挟み込んだ部位に折り線(折り癖)1dを形成する。
【0044】
上側第1耳部折り癖部材81及び下側第1耳部折り癖部材82は、本実施形態では同一構造からなる。すなわち、両第1耳折り癖部材81,82は、第1折り癖部材31の本体31bの上下面にスペーサ90を介して第1挟持刃86を装着し、ボルト91にて固定した構成を採る。両第2耳折り癖部材83,84は、第2折り癖部材32の本体32bの上下面にスペーサ92を介して第2挟持刃87を装着しボルト93にて固定した構成を採る。スペーサ90,92は、金属その他の熱伝導性の良好な部材からなる。よって、第1挟持刃86は、ヒータ34により加熱された本体31bの温度がスペーサ90を介して伝わるので、帯状フィルム1に接触する第1挟持刃86の先端も高温度となる。また、第2挟持刃87は、ヒータ35により加熱された本体32bの熱がスペーサ92を介して伝わるので、帯状フィルム1に接触する第2挟持刃87の先端も高温度となる。但し、本実施形態では、ヒータ34,35の温度を変えていることから、シーラント層(裏面)に接触する第1挟持刃86の温度の方が、フィルムベース(表面)に接触する第2挟持刃87の温度よりも高くなる。
【0045】
第1挟持刃86の先端は、先細り状で1つの山の突起86aを備える。第2挟持刃87は突起の先端は、先細り状でその先端部に凹溝87aを備える。突起86a,凹溝87aは、第1挟持刃86,第2挟持刃87が互いに接近した際に符合し、両者間に配置される帯状フィルム1を挟み込んで加圧する。これにより、両挟持刃86,87で挟まれた部位は、その突起86a,凹溝87aの形状に沿って折り線癖付けがされる。この動作原理・作用は、横方向フィルム折り線形成装置30における折り線癖付けと同様であり、第1挟持刃86に接触するシーラント層(裏面)の部分に溝が形成される。そして、溝が形成されることで、その部分で折り曲げやすくなるので折り線となる。
【0046】
さらに突起86a,凹溝87aは、帯状フィルム1の進行方向と直交方向に伸びるように形成されるが、第1折り癖部材31,第2折り癖部材32における第1挟持刃36,第2挟持刃37の先端に設けた山・谷と相違し、帯状フィルム1の横幅全体にわたって設けるのではなく、両サイドにのみ形成する。つまり、中央部位には突起86a.凹溝87aを形成することなく、先端位置から一段引っ込んだ凹部(切り欠き)として帯状フィルム1に非接触となるようにする。これにより、
図3に示すように折り線1dは、帯状フィルム1の両サイドに形成される。
【0047】
このとき凹部の幅寸法(例えば60)は包装体の幅寸法(例えば50)よりも広くするとよい。このようにすると、帯状フィルムが蛇行したとしても、折り部1dが包装体2の表側に現れないのでよい。
【0048】
また本実施形態では、スペーサ90,92の厚さは等しくし、本体31b,32baの上下面から第1挟持刃86,第2挟持刃87までの距離は上下で等しくしている。これにより隣接する折り線1a,1a′から各折り線1dまでの距離は等しくなる。
【0049】
図4(a)は、本発明の装置を用いて帯状フィルム1の所定位置に折り線1a,1a′,1b,1c,1dを形成した後、後段のピロー包装機本体のエンドシール装置でエンドシール処理をされた後の包装体(中間包装体)を上方から見た斜視図を示している。
図4(b)は当該中間包装体を下方から見た斜視図を示している。
図4(c)は、エンドシール部2a,2a′の部分(耳部とも称される)を耳折り装置で折り曲げて製造された包装体を示す正面図である。
【0050】
山折り線1bにより四つ角がエッジの立った状態となり、谷折り線1cにより包装体2の側面に綺麗にガゼットが形成されて内側に折り込まれた包装体2が形成されることは上述した通りである。そして、耳部折り曲げ用折り癖形成部80により帯状フィルム1の両サイドにのみ折り線1dを形成し帯状フィルム1の中央部位には折り線を形成しないようにしたので、
図4(a),(b)から明らかなように、包装体2においてはセンターシール部2cが形成された当該包装体2の下面(裏面)側にのみ折り線1dが形成され、上面(表面)側には折り線1dが形成されない形態となる。さらに、その裏側では幅方向の全体にわたって折り線1dが形成される。
【0051】
よって、エンドシール装置の後段に設けた耳折り装置にて、エンドシール部2a,2bの部位を折り曲げるように付勢すると、折り線1dの部位が綺麗に折り曲がる。よって、エンドシール部2a,2bの形成領域と平行で、当該エンドシール部2a,2bの境界から所定距離だけ包装体の内側に入った位置でエンドシール部2a,2b(耳部)が折り曲げられる。このとき、包装体2の表側には折り線1dを設けない構造としたので、エンドシール部2a,2bの先端を包装体2の下側に位置するように折り曲げる処理がスムーズで綺麗に行われる。すなわち、仮に帯状フィルム1の幅方向全長にわたって折り線1dを形成すると、包装体2の表側にもエンドシール部2a,2bに沿って折り線が形成されることになる。すると、係る表側でもエンドシール部2a,2bに沿って谷折り線の折り線が形成されることになり、係る折り線は耳折りする方向と逆方向の曲げを案内するものであるため、綺麗に折り曲げることができない。これに対し、本実施形態のように包装体の下側(センターシール部2cが形成された側)にのみ折り線1dを形成することで、耳折り処理を案内する方向に作用するもののみとなるので、綺麗に耳折りすることができる。
【0052】
この耳折り装置は、例えば実開昭58−55001に開示されたものを用いることができる。その装置を模式的に示すと、
図4(c)中二点鎖線で示すように昇降移動する上下一対の折り曲げ板5を配置し、その一対の折り曲げ板5にてエンドシール部2a,2bに沿った所定のフィルム部位(折り線1dの形成位置)を上下から挟み込むことで折り曲げる。耳折り装置は、エンドシール装置と一体に形成しても良いし、別体に形成しても良い。
【0053】
また、本実施形態では、縦方向フィルム折り線形成装置20は、癖付けローラによって挟み込むことで適宜位置に谷折り線や山折り線を形成したが、折り線1a,1dと同様にシーラント層に溝を付けることで折り曲げやすくなる折り線を形成するものとしても良い。
【0054】
図5〜
図9は、第2実施形態を示している。上述した第1実施形態では、第1折り癖部材31に2つの第1挟持刃36を一体に設け、第2折り癖部材32に2つの第2挟持刃37を一体に設けたため、形成される2本の折り線1a,1a′間の間隔は固定であった。これに対し、本実施形態の横方向フィルム折り線形成装置30′は、2本の折り線1a,1a′間の間隔を変更できるようにしている。
【0055】
具体的には、上下に上側第1折り癖部材41,下側第1折り癖部材42を昇降可能に分離配置し、それぞれの第1折り癖部材41,42の先端に第1挟持刃47を一体に形成する。同様に上下に上側第2折り癖部材43,下側第2折り癖部材44を分離配置し、それぞれの第2折り癖部材43,44の先端に第2挟持刃48を一体に形成する。
【0056】
これにともない、
図6等に示すように、耳部折り曲げ用折り癖形成部80を構成する上側第1耳部折り癖部材81,下側第1耳部折り癖部材82,上側第2耳部折り癖部材83並びに下側第2耳部折り癖部材84も、分離配置した上側,下側第1折り癖部材41,42並びに上側,下側第2折り癖部材43,44にそれぞれ設けるようにした。
【0057】
すなわち、上側第1耳部折り癖部材81は、上側第1折り癖部材41の上面にスペース90を介して第1挟持刃86を装着し、ボルト91にて固定した構成を採る。下側第1耳部折り癖部材82は、下側第1折り癖部材42の下面にスペース90を介して第1挟持刃86を装着し、ボルト91にて固定した構成を採る。上側第2耳折り癖部材83は、上側第2折り癖部材83の上面にスペーサ92を介して第2挟持刃87を装着しボルト93にて固定した構成を採る。下側第2耳折り癖部材84は、下側第2折り癖部材84の上面にスペーサ92を介して第2挟持刃87を装着しボルト93にて固定した構成を採る。
【0058】
これにより、各耳部折り癖部材81〜84は、それそれぞれが装着された折り癖部材41〜44と共に一体となって昇降する。そして、両第1折り癖部材41,42と両第2折り癖部材43,44が接近することに伴い、第1挟持刃86と第2挟持刃87も接近し、帯状フィルム1の所定部位を挟み込んで折り線を形成することは第1実施形態と同様である。
【0059】
図7(a)は第1挟持刃86と第2挟持刃87の平面図を示し、(b)はその正面図を示している。図示するように、第1挟持刃86と第2挟持刃87は、共に両サイドに突起86a,凹溝87aを備え、中央部位は先端位置から一段引っ込んだ凹部86c,87cを形成する。
【0060】
下側第1折り癖部材42は、ベース51に取り付ける。そして、上側第1折り癖部材41は、ベース51に対して昇降移動可能に取り付けられた移動台52に取り付ける。よって、移動台52をベース51に対して昇降させることで、上側第1折り癖部材41を下側第1折り癖部材42に対して相対的に上昇させたり下降させたりして両第1折り癖部材41,42間の距離を変更できる。また、移動台52は、その両端においてベース51の上面両端に上方に突出する柱部51aに沿って形成した長孔51bに連係され、長孔51bに沿って昇降移動可能になる。そして、固定ネジ56を締結することで、移動台52ひいては上側第1折り癖部材41が、所望の高さ位置で固定される。
【0061】
上側第1折り癖部材41は移動台52に対し、また、下側第1折り癖部材42はベース51に対して水平方向に所定距離移動可能となる。すなわち、上側第1折り癖部材41,下側第1折り癖部材42は、それぞれスライドガイド軸55の一端が連結される。スライドガイド軸55は、それぞれの第1折り癖部材41,42を水平方向に貫通配置されるとともに軸方向に移動可能なっている。よって、両第1折り癖部材41,42は、スライドガイド軸55に案内されて水平方向、すなわち、両第2折り癖部材43,44(帯状フィルム1)に対して接近・離反移動する。さらに両第1折り癖部材41,42は、移動台52,ベース51に収納されるコイルスプリング54の先端が接触しており、そのコイルスプリング54の弾性復元力により、第2折り癖部材43,44(帯状フィルム1)に向けて付勢される。さらに、圧力調整用ネジ53を締めたり緩めたりすることで、コイルスプリング54の弾性復元力を調整し、帯状フィルム1を挟み込んだ際の圧力を変更できるようにしている。このように水平移動する機構は、第1実施形態でも同様に構成できる。
【0062】
さらにベース51の両端外側には、カムフロア49が取り付けられており、このカムフロア49がその外側に配置される図示省略したカムのカム溝(
図1に二点鎖線で示した所定の軌跡のカム溝)に符合してカム機構となる。そして、公知の駆動機構によりカム機構を回転運動することで、ベース51(下側第1折り癖部材42)さらにそれに連係された移動台52(上側第1折り癖部材41)は、所定の軌跡で公転移動する。
【0063】
同様に、下側第2折り癖部材44は、固定ネジ63を用いてベース61に取り付ける。そして、上側第2折り癖部材43は、ベース61に対して昇降移動可能に取り付けられた移動台62に固定ネジ63を用いて取り付ける。よって、移動台62をベース61に対して昇降させることで、上側第2折り癖部材51を下側第2折り癖部材52に対して相対的に上昇させたり下降させたりして両第2折り癖部材43,44間の距離を変更できる。
【0064】
更に上側第1折り癖部材41,下側第1折り癖部材42の先端には、それぞれ第1挟持刃47を一体に突出形成している。また、上側第2折り癖部材43,下側第2折り癖部材44の先端には、それぞれ第2挟持刃48を一体に突出形成している。この第1挟持刃47と第2挟持刃48は、その先端が符合し、その先端形状に沿って帯状フィルム1に癖付けして折り線を形成する。本実施形態では、
図10(a)に拡大して示すように、第1挟持刃47が上下に3つの山(2つの谷)を持ち、第2挟持刃48が上下に2つの山(1つの谷)を持ち、互いの山と谷が符合し合う形状となっている。各山・谷は、帯状フィルム1の進行方向と直交方向に伸びるように形成される。さらに、この第1折り癖部材31,第2折り癖部材32の横幅(帯状フィルム1に対向する面の横幅:帯状フィルム1の進行方向と直交する方向)は、帯状フィルム1の横幅(帯状フィルム1の進行方向と直交する方向の長さ)よりも長くし、帯状フィルム1の幅全長に渡り折り線を形成できるようにしている。
【0065】
さらに、両第1折り癖部材41,42の先端近傍に横方向(帯状フィルム1の進行方向と直交する方向)に伸びる孔部41a,42aを設け、その孔部41a,42a内にヒータ45が挿入設置されている。このヒータ45に通電して加熱することで、金属製の両第1折り癖部材41,42ひいては第1挟持刃47が加熱される。
【0066】
また、両第2折り癖部材43,44の先端近傍に横方向(帯状フィルム1の進行方向と直交する方向)に伸びる孔部43a,44aを設け、その孔部43a,44a内にヒータ46が挿入設置されている。このヒータ46に通電して加熱することで、金属製の両第2折り癖部材43,44ひいては第2挟持刃48が加熱される。なお、その他の構成並びに作用効果は、上述した第1実施形態と同様であるのでその詳細な説明を省略する。
【0067】
上側第1折り癖部材41,下側第1折り癖部材42の先端に設ける第1挟持刃や、上側第2折り癖部材43,下側第2折り癖部材44の先端に設ける第2挟持刃の形状は、上述した実施形態のものに限ることはなく、各種の形態をとることができる。一例を示すと、
図10(b),(c)や
図11に示すものがある。すなわち、
図10(b)に示すように、第1挟持刃61は1つの山の凸条であり、第2挟持刃62はそれに対応する凹溝とする。
図10(c)に示すように第1挟持刃63と第2挟持刃64がともに突出した突起とするとともに対象形状とし、先端並びにそれに続く側面を相手側に接触して折り癖を付けて折り線を形成する。
【0068】
図11(a)に示すように、第1挟持刃65は先端が細幅で尖った形状の突起とし、第2挟持刃66は第1挟持刃65の上下厚さよりも広い凹溝としてもよい。
図11(b)に示すように、第1挟持刃67,第2挟持刃68はともに先端が細幅で尖った形状の突起としてもよい。更に
図11(c)に示すように、第1挟持刃69は1つの山の突起とし第2挟持刃70は突起の先端に凹溝を形成した形状としても良い。
【0069】
さらに
図10,
図11に示す形状は、一例を示しており、他の形状としてももちろん良い。また、
図10,
図11は上下で分離した第2実施形態を前提としているが、第1挟持刃並びに第2挟持刃は、第1実施形態に適用するのももちろん良い。
【0070】
さらにこれら
図10,
図11に示した各挟持刃の形状は、耳部折り曲げ用折り癖形成部80の第1耳部折り癖部材81,82,第2耳部折り癖部材83,84の挟持刃としても適用できる。
【0071】
また各実施形態では、スペーサ80,92の厚さは等しくし、本体31b,32baの上下面から第1挟持刃86,第2挟持刃87までの距離は上下で等しくしているが異なっていても良い。
【0072】
本実施形態の包装体はガゼットが形成されており、縦方向フィルム折り線形成装置20を3つ配置するようにしたが、本発明はこれに限ることはなく、ガゼットはなくても良い。その場合、縦方向フィルム折り線形成装置も係るがゼットを形成するための谷折り線を形成するための装置は不要となる。さらには、包装体2の四つ角が綺麗にとがった状態にすることも必須ではなく、係るエッジを無くしても良い。その場合、包装体の4つ角部分に対応する部位に山折り線を形成するための縦方向フィルム折り線形成装置20は不要となる。
【0073】
横方向フィルム折り線形成装置30についても同様である。さらに、耳折りするための折り線1dは、両方のエンドシール部2a,2bに沿うように設けたが、一方のみでも良い。その場合、第2耳部折り癖部材と第1耳部折り癖部材を1組設ければ良い。
【0074】
上述した実施形態では、帯状フィルム1の両サイドに設ける折り線1dは、それぞれ左右の両端まで形成するようにしたが、本発明はこれに限ることは無く例えば
図12に示すように一方(A側)は端縁まで折り線1dを形成し、他方(B側)は端縁から所定距離だけ内側で終わるように折り線1d′を形成する。この所定距離は、センターシール部の幅とすると良い。すなわち、帯状フィルム1は、包装機本体の製袋器を通過することで筒状に形成されるとともに両側縁の所定幅のフィルム部位1′,1′同士が重ね合わされ(
図13)、その重合端がセンターシール装置にてシールされてセンターシール部となる。このセンターシール部は、最終の包装体では片側に倒される。仮に
図13においてB側に倒されるとすると、耳部を倒す際に、B側のフィルム部位1′は、A側のフィルム部位1′やセンターシール部の外のフィルム部位とは逆向きに曲がる。そこで、センターシール部が倒される側(B側)のフィルム部位には、折り線を形成しないようにすることで、耳部を綺麗に折り曲げることができるようにする。
【0075】
図14は、帯状フィルムに形成する折り線のさらに別のパターンを示している。
図14は、上述した各種の実施形態・変形例と相違し、帯状フィルム1の中央に折り線1d″を形成するようにした。これにより、この折り線1d″は、
図15に示すように包装体においてセンターシール部2cが形成されていないフィルム面側に形成される。この場合、耳部はセンターシール部が形成されてない側に倒す構成の包装体に適する。
【0076】
また、各実施形態並びに変形例は、一対の挟持刃はボックスモーションの動作をするようにしたが、帯状フィルムを間欠的に移動させる場合には、帯状フィルムの搬送方向には移動せず同一位置で接近離反する構成としても良い。
【0077】
さらには、帯状フィルムを挟んで配置された一対の回転軸にそれぞれ挟持刃を設け、回転軸が一回転する毎に一対の挟持刃の先端同士が帯状フィルムを加圧等して折り線を形成するようにしてもよい。この場合挟持刃は、例えば
図7に示すように中央部に凹部を設けたものとしても良いし、1つの回転軸に複数の挟持刃を取り付けてもよい。