(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6099319
(24)【登録日】2017年3月3日
(45)【発行日】2017年3月22日
(54)【発明の名称】混合型エアゾール用容器
(51)【国際特許分類】
B65D 83/68 20060101AFI20170313BHJP
B05B 9/04 20060101ALI20170313BHJP
B65D 81/32 20060101ALI20170313BHJP
【FI】
B65D83/68 140
B05B9/04
B65D81/32 R
【請求項の数】5
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2012-103588(P2012-103588)
(22)【出願日】2012年4月27日
(65)【公開番号】特開2013-230837(P2013-230837A)
(43)【公開日】2013年11月14日
【審査請求日】2015年2月20日
(73)【特許権者】
【識別番号】505440295
【氏名又は名称】北海製罐株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000800
【氏名又は名称】特許業務法人創成国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 智治
【審査官】
小川 悟史
(56)【参考文献】
【文献】
特開昭60−158073(JP,A)
【文献】
特表2005−536411(JP,A)
【文献】
特開2012−232766(JP,A)
【文献】
実開昭62−031076(JP,U)
【文献】
国際公開第2005/012140(WO,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2007/0277901(US,A1)
【文献】
カナダ国特許出願公開第02472769(CA,A1)
【文献】
特開平08−133359(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 83/68
B05B 9/04
B65D 81/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1内容物を収容する外部容器と、
第2内容物を収容し、前記外部容器内に配置される内部容器と、
前記外部容器の一方の端部に設けられ、前記外部容器内の第1内容物を吐出自在な吐出機構と、
前記外部容器の巻締め加工で接続された他方の端部に設けられ、前記内部容器内の第2内容物を前記外部容器内に吐出させ、第1内容物と第2内容物とを混合させる混合機構とを備え、
前記外部容器の他方の端部は、内方に凹む凹形状に形成され、
前記外部容器の他方の端部には、孔部が設けられ、
前記混合機構は、該孔部から外方に向かって突出する突出部材を備え、該突出部材を押圧することにより、前記内部容器内の第2内容物を前記外部容器内に吐出させ、
該突出部材の長さは、前記外部容器の他方の端縁を超えないように設定されており、
前記他方の端部は、他方に向かうに従って次第に拡径する量が増加するように形成されていることを特徴とする混合型エアゾール用容器。
【請求項2】
請求項1記載の混合型エアゾール用容器であって、
前記他方の端部又は前記混合機構には、雄ネジ部が設けられ、
前記混合型エアゾール用容器は、該雄ネジ部に螺合するネジ穴を有する袋ナット部材を備え、
該袋ナット部材を前記雄ネジ部に螺合させることにより、前記突出部材を該袋ナット部材のネジ穴の底部で押し込み、前記内部容器内の前記第2内容物を前記外部容器内に吐出させ、前記第1内容物と前記第2内容物とを混合させることを特徴とする混合型エアゾール用容器。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の混合型エアゾール用容器であって、
前記内部容器には、前記突出部材が当接する部分に位置させてスコアが形成され、
前記内部容器に前記突出部材を押し当てて前記スコアを破断し、前記第2内容物を吐出させることを特徴とする混合型エアゾール用容器。
【請求項4】
第1内容物を収容する外部容器と、
第2内容物を収容し、前記外部容器内に配置される内部容器と、
前記外部容器の一方の端部に設けられ、前記外部容器内の第1内容物を吐出自在な吐出機構と、
前記外部容器の他方の端部に設けられ、前記内部容器内の第2内容物を前記外部容器内に吐出させ、第1内容物と第2内容物とを混合させる混合機構とを備え、
前記外部容器の他方の端部は、内方に凹む凹形状に形成され、
前記外部容器の他方の端部には、孔部が設けられ、
前記混合機構は、該孔部から外方に向かって突出する突出部材を備え、該突出部材を押圧することにより、前記内部容器内の第2内容物を前記外部容器内に吐出させ、
該突出部材の長さは、前記外部容器の他方の端縁を超えないように設定されており、
前記他方の端部又は前記混合機構には、雄ネジ部が設けられ、
混合型エアゾール用容器は、該雄ネジ部に螺合するネジ穴を有する袋ナット部材を備え、
該袋ナット部材を前記雄ネジ部に螺合させることにより、前記突出部材を該袋ナット部材のネジ穴の底部で押し込み、前記内部容器内の前記第2内容物を前記外部容器内に吐出させ、前記第1内容物と前記第2内容物とを混合させることを特徴とする混合型エアゾール用容器。
【請求項5】
請求項1から請求項4の何れか1項記載の混合型エアゾール用容器の製造方法であって、
前記一方の端部は、外方に向かってドーム状に突出する凸形状に形成され、
前記他方の端部は、前記一方の端部を凹ませて形成することを特徴とする混合型エアゾール用容器の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、使用する前に2つの内容物を混合し、使用するときに混合された内容物を吐出させる混合型エアゾール用容器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、第1内容物を収容する外部容器と、第2内容物を収容し、外部容器内に配置される内部容器とを備え、使用前に第1内容物と第2内容物とを混合させ、使用するときには、混合された内容物を吐出する混合型エアゾール用容器が知られている(例えば、特許文献1参照)。この混合型エアゾール用容器としては、例えば、ウレタン系樹脂塗料やウレタンフォーム、或いはエポキシ系樹脂等の2液型塗料や、染毛剤等が代表的である。
【0003】
特許文献1のものでは、開弁させることにより外部容器内の第1内容物を吐出させる第1吐出機構と、開弁させることにより内部容器内の第2内容物を外部容器内に吐出させる第2吐出機構とを、外部容器の一方の端部側に備える。第1吐出機構と第2吐出機構との間には、両吐出機構のハウジングのボス部が設けられている。このボス部には、孔が設けられている。この孔には、ロッドが圧入されており、ロッドと孔とで保持手段を構成する。保持手段は、ロッドが一度下方に押圧されると元の位置に戻れないように構成されている。
【0004】
第1吐出機構を開弁させると、ロッドが下方に押圧され、このロッドで押されることにより第2吐出機構も開弁される。ロッドは、保持手段により一度下方に押圧されると元の位置に戻れないように構成されているため、第1吐出機構を閉弁しても、第2吐出機構は開弁されたままとなる。これによって、内部容器内の全ての第2内容物が外部容器内に吐出され、第1内容物と混合される。第1内容物と第2内容物とが十分混ざり合った後、第1吐出機構を開弁させれば、混合された内容物が吐出される。
【0005】
ここで、特許文献1の如く構成される混合型エアゾール用容器は、第1と第2の2つの吐出機構に加えて、第2吐出機構の開弁状態を維持させるための保持手段を備える。このため、混合型エアゾール用容器の構造が複雑となり、製造コストが嵩むという問題がある。
【0006】
そこで、外部容器内の第1内容物を吐出させる第1吐出機構はそのまま残し、外部容器の下端に内部容器内の第2内容物を外部容器内に吐出させる混合機構を設けたものも知られている(例えば、特許文献2,3参照)。特許文献2,3の混合機構は、外部容器の底蓋に設けられた孔から下方に突出する突出部材を備える。そして、突出部材を外部容器内に押し込むことにより、突出部材が内部容器に孔を開けて、内部容器内の第2内容物が外部容器内に吐出し、第1内容物と第2内容物とを混合させる。
【0007】
しかしながら、この場合には、外部容器の底部から下方にロッドが突出した状態となるため、混合型エアゾール用容器が直立状態を維持できない。よって、混合型エアゾール用容器が直立状態を維持できるように、外部容器の下端にキャップを装着する必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】実開昭63−136749号公報
【特許文献2】特許第4290297号公報
【特許文献3】特許第3999668号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、以上の点に鑑み、簡単な構造で、且つ外部容器にキャップを装着することなく直立状態を維持することができる混合型エアゾール用容器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
[1]上記目的を達成するため、本発明は、第1内容物を収容する外部容器と、第2内容物を収容し、前記外部容器内に配置される内部容器と、前記外部容器の一方の端部に設けられ、前記外部容器内の第1内容物を吐出自在な吐出機構と、前記外部容器の
巻締め加工で接続された他方の端部に設けられ、前記内部容器内の第2内容物を前記外部容器内に吐出させ、第1内容物と第2内容物とを混合させる混合機構とを備え、前記外部容器の他方の端部は、内方に凹む凹形状に形成され、該他方の端部には、孔部が設けられ、前記混合機構は、該孔部から外方に向かって突出する突出部材を備え、該突出部材を押圧することにより、前記内部容器内の第2内容物を前記外部容器内に吐出させ、該突出部材の長さは、前記外部容器の他方の端縁を超えないように設定されており、前記他方の端部は、他方に向かうに従って次第に拡径する量が増加するように形成されていることを特徴とする。
【0011】
本発明によれば、外部容器の他方の端部が凹部であり、突出部材が外部容器の他方の端から突出しないため、外部容器の底部に直立用のキャップを装着することなく、外部容器自体で直立状態を維持することができる。また、外部容器の一方の端部に吐出機構を設け、外部容器の他方の端部に混合機構を設けているため、従来品のように2つの吐出機構及び保持手段を設ける場合と比較して、混合型エアゾール用容器の構造を簡略化することができる。
【0012】
[2]本発明においては、凹部に、突出部材と同心に雄ネジ部を設け、雄ネジ部に螺合するネジ穴を有する袋ナット部材を設け、袋ナット部材を雄ネジ部に螺合させることにより、突出部材を袋ナット部材のネジ穴の底部で押し込み、内部容器内の第2内容物を外部容器内に吐出させ、第1内容物と第2内容物とを混合させることが好ましい。
【0013】
突出部材は、外部容器の他方の端縁を超えないように設定されているため、長さが比較的短く、他方の端部の凹形状の中に位置している。従って、そのままでは、突出部材を押圧操作し難くなってしまう。
【0014】
この場合、上述したように、凹部に雄ネジ部を設け、この雄ネジ部に袋ナット部材を螺合し、袋ナット部材のネジ穴の底部で突出部材を押圧するように構成すれば、他方の端部の凹形状の中に配置された袋ナット部材を回転させるだけで、突出部材を押圧することができ、2つの内容物を混合させるための操作が容易となる。
【0015】
[3]また、本発明においては、外部容器の他方の端部を、他方に向かうに従って次第に拡径する
量(拡径量)が増加するように構成
されている。かかる構成によれば、外部容器の他方の端部の耐圧性を向上させることができる。また、外部容器の他方の端部は、他方に向かうに従ってスペースが広くなり、袋ナット部材を把持して回転させ易くすることができる。
【0016】
[4]本発明においては、内部容器に、突出部材が当接する部分に位置させてスコアを形成し、内部容器に突出部材を押し当ててスコアを破断して、第2内容物を吐出させることが好ましい。
【0017】
内部容器から第2内容物を吐出させる方法としては、突出部材の先端を鋭利な穿刺部とし、この穿刺部の基端側に径を小さくした小径部を設けることが考えられる。そして、突出部材の穿刺部を内部容器に突き刺し、内部容器に開けられた孔と小径部との隙間から第2内容物を吐出させることが考えられる。
【0018】
しかしながら、これでは、穿刺部が内部容器の壁を貫通し、小径部が内部容器に穿設された孔に位置するまで、突出部材を押し込む必要があり、突出部材のストロークが長くなってしまう。
【0019】
この場合、上述したように、内部容器にスコアを形成し、突出部材で内部容器を押圧してスコアを破断させるように構成すれば、突出部材のストロークを短くすることができる。
【0020】
[5]本発明に用いられる外部容器の他方の端部は、外方に向かってドーム状に突出する凸形状に形成された一方の端部を凹ませて形成することが好ましい。かかる製造方法によれば、外部容器の他方の端部を、最終工程を除いて、外部容器の一方の端部と同一に製造することができ、混合型エアゾール用容器の製造コストを抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本発明の混合型エアゾール用容器の実施形態を示す断面図。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図1を参照して、本発明の混合型エアゾール用容器の実施形態を説明する。本実施形態の混合型エアゾール用容器1は、ウレタンクリアスプレー等の2液型塗料を噴霧するものであり、ブリキ製の外部容器2と、外部容器2内に配置されたアルミ製の内部容器3とを備える。外部容器2は、円筒状本体21と、円筒状本体21の一方の端を閉塞する天蓋22(一方の端部)と、円筒状本体21の他方の端を閉塞する底蓋23(他方の端部)とで構成される。外部容器2には、塗料等の第1内容物L1が収容されている。内部容器3には、硬化剤等の第2内容物L2が収容されている。
【0023】
天蓋22(一方の端部)は、上方(外方)に向かって突出したドーム型の凸形状に形成されている。天蓋22の中央には、孔部22aが設けられている。この孔部22aには、孔部22aを閉塞するように吐出機構4が設けられている。
【0024】
吐出機構4は、一般的なバルブと同様に構成される。具体的には、吐出機構4は、天蓋22に孔部22aを塞ぐように固定される外壁部41と、一方が開口し、他方が閉塞する有底筒状体42と、中空管状のノズル43とを備える。ノズル43の下端は閉塞されている。外壁部41は、その中央部分で上方に突出する円筒状突部41aを備える。円筒状突部41aの中央には、孔部41bが設けられている。この孔部41bからノズル43の上端部分が外に露出している。
【0025】
円筒状突部41a内には、有底筒状体42の開口端側が挿入される。そして、円筒状突部41aをかしめることにより、円筒状突部41aに有底筒状体42が固定される。有底筒状体42の開口端(上端)は、環状シール部材44を介して円筒状突部41aの上方内面に当接している。ノズル43には、有底筒状体42に挿入される部分に位置させて径方向外方に張り出す張出部43aが設けられている。
【0026】
有底筒状体42内には、張出部43aに当接して、ノズル43を上方に付勢する付勢手段としてのコイルバネ45が収容されている。有底筒状体42の閉塞端には、孔部42aが設けられている。そして、この孔部42aを介して有底筒状体42内と連通するディップチューブ46が有底筒状体42の閉塞端に接続されている。ディップチューブ46は、外部容器2の下端に向かって延びている。
【0027】
ノズル43には、側孔43bが設けられている。側孔43bは、ノズル43が上端に位置しているときには、環状シール部材44によって閉塞されている。そして、ノズル43をコイルバネ45の付勢力に抗して下方に押圧すると、側孔43bが環状シール部材44よりも下方に移動し、有底筒状体42内に連通する。これにより、外部容器2内の第1内容物L1が、ディップチューブ46、有底筒状体42、側孔43bを介してノズル43の上端開口から吐出される。
【0028】
底蓋23(他方の端部)は、内方に凹む凹形状に形成されている。底蓋23の中央には、孔部23aが設けられている。この孔部23aには、孔部23aを閉塞するように混合機構5が設けられている。混合機構5は、底蓋23に孔部23aを塞ぐように固定される外壁部51と、一方が開口し、他方が閉塞する有底筒状体52と、棒状の突出部材53とを備える。外壁部51は、その中央部分で下方に突出する円筒状突部51aを備える。円筒状突部51aの中央には、孔部51bが設けられている。この孔部51bから突出部材53の下端部分が外方に露出している。突出部材53は、その下端が外部容器2の下端よりも下方に吐出しないように、その長さが設定されている。換言すれば、突出部材53は、その下端が外部容器2の下端(他方の端縁)を超えないように、その長さが設定されている。
【0029】
円筒状突部51a内には、有底筒状体52の開口端側が挿入されている。そして、円筒状突部51aをかしめることにより、円筒状突部51aに有底筒状体52が固定される。有底筒状体52の開口端(下端)は、環状シール部材54を介して円筒状突部51aの下方内面に当接している。突出部材53には、有底筒状体52に挿入される部分に位置させて径方向外方に張り出す張出部53aが設けられている。有底筒状体52内には、張出部53aに当接して、突出部材53を下方に付勢する付勢手段としてのコイルバネ55が収容されている。有底筒状体52の閉塞端(上端)には、突出部材53の上端部が通る孔部52aが設けられている。また、有底筒状体52の閉塞端(上端)には、内部容器3を固定する固定機構6が設けられている。
【0030】
固定機構6は、有底筒状体52の上端に連設されたフランジ部61と、フランジ部61の周縁部に周方向に間隔を存して配置された爪部62と、この爪部62を囲うように外周に配置されたロック用環状体63とを備える。ロック用環状体63の内周面下端部には、径方向内方に突出する突条63aが設けられている。
【0031】
フランジ部61は、爪部62よりも径方向外方に張り出している。これにより、突条63aがフランジ部61の張り出した部分に係合し、爪部62の外周を摺動するロック用環状体63がフランジ部61の下方に脱落することを阻止している。また、爪部62の外周面の上端部には、径方向外方に突出する突部62aが設けられている。この突部62aと突条63aとが係合することにより、ロック用環状体63が爪部62から上方に外れることを阻止している。また、フランジ部61には、孔部52aと爪部62との間に位置させて、複数の吐出用孔61aが設けられている。
【0032】
内部容器3の下端部は、下方に向かって次第に径が小さくなる首部3aと、首部3aの下端よりも径が大きく設定された頭部3bとで構成される。
【0033】
固定機構6で内部容器3を固定するには、まず、ロック用環状体63を爪部62の下方に移動させる。このとき、各爪部62は、その下端を起点として径方向外方に広がることができる。そして、この爪部62に内部容器3の頭部3bを挿入し、首部3aを爪部62に引っ掛ける。そして、ロック用環状体63を爪部62に対して上方に移動させる。これにより、爪部62が径方向外方に広がることができなくなり、固定機構6から内部容器3が脱落することを防止できる。
【0034】
円筒状突部51aの外周には雄ネジが形成されている。本実施形態では、円筒状突部51aが雄ネジ部の機能を兼ね備えている。雄ネジ部たる円筒状突部51aには、袋ナット部材7が螺合される。袋ナット部材7は、雄ネジ部たる円筒状突部51aに螺合するネジ穴7aを備えている。
【0035】
袋ナット部材7を雄ネジ部たる円筒状突部51aに螺合させて、突出部材53を袋ナット部材7のネジ穴7aの底部で押し込み、内部容器3の第2内容物L2を外部容器2に吐出させ、第1内容物L1と第2内容物L2とを混合させる。
【0036】
内部容器3の底面には、開口し易くするためにスコア3c(破断用の溝)が形成されている。スコア3cが破断して内部容器3の頭部3bが開口すると、第2内容物L2は、フランジ部61の吐出用孔61aを介して外部容器2内に吐出し、第1内容物L1と混合する。
【0037】
次に、
図2を参照して、外部容器2の他方の端部たる底蓋23の製造方法を説明する。他方の端部たる底蓋23は、外部容器2の一方の端部たるドーム状に突出した凸形状に絞り加工された天蓋22(
図2(a)参照)を、
図2(b)に示すように、再度、絞り加工で凹ませて形成される。
【0038】
これによれば、他方の端部たる底蓋23を、
図2に示す最終工程を除いて、天蓋22と同一工程で製造することができる。換言すれば、最終工程を除いて、天蓋22と同一の絞り加工用金型を用いることができる。したがって、他方の端部たる底蓋23を容易に且つ低廉に製造することができ、本実施形態の混合型エアゾール用容器全体としても製造が容易となり、且つ製造コストを抑えることができる。
【0039】
また、他方の端部たる底蓋23は、
図1に示すように下方に向かうに従って次第に拡径するように形成されている。これにより、他方の端部たる底蓋23の耐圧性を向上させることができ、高圧ガス保安法に適合する耐圧強度である1.5MPa以上を確保することができる。また、他方の端部たる底蓋23は、下方に向かうに従って次第にスペースが広くなっているため、袋ナット部材7を把持して回し易くなる。
【0040】
本実施形態の混合型エアゾール用容器1によれば、従来品のように、第1と第2の2つの吐出機構に加えて、更に保持手段を備えるものと比較して、構造の簡略化を図ることができる。また、外部容器2の下端に直立用のキャップを装着することなく、直立状態を維持させることができる。
【0041】
また、本実施形態の混合型エアゾール用容器1においては、内部容器3の頭部3bにスコア3c(破断用の溝)を形成し、突出部材53を内部容器3の頭部3bに押し当てる。そして、突出部材53で内部容器3の頭部3bを押圧してスコア3cを破断し、内部容器3内の第2内容物L2を吐出させる。このため、本実施形態の混合型エアゾール用容器1によれば、突出部材53のストロークを短くすることができる。
【0042】
なお、本実施形態においては、混合機構5の円筒状突部51aの外周に雄ネジを形成することにより、円筒状突部51aを雄ネジ部として用いたものを説明したが、本発明の雄ネジ部は、これに限らない。例えば、雄ネジ部を他方の端部たる底蓋に設けてもよく、これによっても本発明の効果を得ることができる。
【0043】
また、突出部材の先端を鋭利な穿刺部とし、この穿刺部の基端側(下方側)に径を小さくした小径部を設けてもよい。この場合、突出部材の穿刺部を内部容器に突き刺し、内部容器に開けられた孔と小径部との隙間から第2内容物を吐出させればよい。但し、この構造では、上述した実施形態のものと比較して、吐出部材のストロークが長くなってしまう。
【符号の説明】
【0044】
1…混合型エアゾール用容器、2…外部容器、21…円筒状本体、22…天蓋(一方の端部)、22a…孔部、23…底蓋(他方の端部)、23a…孔部、3…内部容器、3a…首部、3b…頭部、3c…スコア、4…吐出機構、41…外壁部、41a…円筒状突部、41b…孔部、42…有底筒状体、42a…孔部、43…ノズル、43a…張出部、43b…側孔、44…環状シール部材、45…コイルバネ、46…ディップチューブ、5…混合機構、51…外壁部、51a…円筒状突部(雄ネジ部)、51b…孔部、52…有底筒状体、52a…孔部、53…突出部材、53a…張出部、54…環状シール部材、55…コイルバネ、6…固定機構、61…フランジ部、61a…吐出用孔、62…爪部、62a…突部、63…ロック用環状体、63a…突条、7…袋ナット部材、7a…ネジ穴、L1…第1内容物、L2…第2内容物。