特許第6099555号(P6099555)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6099555
(24)【登録日】2017年3月3日
(45)【発行日】2017年3月22日
(54)【発明の名称】給湯装置
(51)【国際特許分類】
   F24H 1/22 20060101AFI20170313BHJP
   H02P 7/06 20060101ALI20170313BHJP
   F23N 3/08 20060101ALI20170313BHJP
【FI】
   F24H1/22 301Z
   H02P7/06 Z
   F23N3/08
【請求項の数】3
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2013-265657(P2013-265657)
(22)【出願日】2013年12月24日
(65)【公開番号】特開2015-121359(P2015-121359A)
(43)【公開日】2015年7月2日
【審査請求日】2016年5月31日
(73)【特許権者】
【識別番号】000000538
【氏名又は名称】株式会社コロナ
(72)【発明者】
【氏名】加藤 行勢
(72)【発明者】
【氏名】松野 泰聖
【審査官】 礒部 賢
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−117680(JP,A)
【文献】 特開2002−191184(JP,A)
【文献】 特開平10−061589(JP,A)
【文献】 特公平02−022849(JP,B2)
【文献】 特開平10−094283(JP,A)
【文献】 特開2001−003889(JP,A)
【文献】 特許第2594362(JP,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24H 1/00 − 1/52
F23N 3/00 − 5/00
H02P 7/03 − 7/347
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一定量の湯を貯湯する缶体と、該缶体内の温水を加熱するために燃焼を行う燃焼室と、該燃焼室に備えられたバーナ部と、前記燃焼室に燃焼用空気を供給する燃焼ファンと、該燃焼ファンを駆動する直流モータからなるモータ部と、該モータ部を駆動制御するモータ駆動部と、燃焼及び給湯運転を制御する制御部とを備えた給湯装置に於いて、前記制御部は、動作状態から停止、又は、停止状態から動作することによりモータ部を制御している制御電圧を変化させる部品が動作状態から停止、又は、停止状態から動作すると同時に、回転指示電圧が変化しないように回転数指令信号を出力することを特徴とする給湯装置。
【請求項2】
前記モータ駆動部は、モータ部を駆動する駆動回路と、商用交流電源を整流・平滑する整流・平滑回路と、前記制御部からの回転数指令信号を積分し、レベル信号に変換して出力する回転数制御回路と、該回転数制御回路が出力したレベル信号が持つレベルに比例するデューティ比の回転指示電圧を前記駆動回路に出力するPWM制御回路と、整流・平滑回路から加えられた直流電圧を所望の制御電圧に変換してPWM制御回路に給電する制御電源と、該制御電源とPWM制御回路との間に介在し、開閉によってその給電を切り換えるスイッチと、前記制御部からの回転数指令信号を受けることにより、モータ部の回転期間、回転停止期間を判別し、回転期間のみ前記スイッチを閉じることにより、PWM制御回路に対して制御電圧を給電するON−OFF制御回路とを備えたことをことを特徴とする請求項1記載の給湯装置。
【請求項3】
前記制御部は、動作状態から停止、又は、停止状態から動作することによりモータ部を制御している制御電圧を変化させる部品が動作状態から停止、又は、停止状態から動作することにより制御電圧が低下する時は、回転指示電圧のデューティ比が上昇して回転指示電圧が上昇するように回転数指令信号を出力し、動作状態から停止、又は、停止状態から動作することによりモータ部を制御している制御電圧を変化させる部品が動作状態から停止、又は、停止状態から動作することにより制御電圧が上昇する時は、回転指示電圧のデューティ比が低下して回転指示電圧が低下するように回転数指令信号を出力することを特徴とする請求項2記載の給湯装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガス又は石油給湯機等の給湯装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種のものに於いては、燃焼ファンと空気通路から成る空気供給部と、燃料供給部、バーナ、燃焼室から成る燃焼部、熱交換器及び排ガス管等から構成されており、前記燃焼ファンより空気通路を通じて燃焼用空気が、燃焼パイプを通して燃料がバーナへ供給され燃焼室内で燃焼する。
又、燃焼後の排ガスは、熱交換器及び排ガス管通って、前記熱交換器で給水管内を通る水を熱交換され、大気へ放出される。
又、燃焼用空気を送る燃焼ファンは、燃焼ファン本体とこれを駆動するモータで構成され、この駆動用モータとして直流ブラシレスモータ使用し、交流電力を整流および平滑して得られる直流電力をスイッチングして駆動用モータに駆動電力として供給することによりモータを回転させる、いわゆるPWM方式により駆動用モータを制御していた。
(例えば特許文献1参照)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平08−266080号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、この従来のものでは、燃焼ファンの回転数を検知してフィードバック制御をし、制御用電圧が上下してもデューティ比を変えて駆動用モータへの回転指示電圧を所定の値となるように制御しているが、図6に示すように、燃焼ファンが駆動用モータにより駆動している時に、例えば熱交換器で熱交換されて高温となった高温水と低温の水道水を混合して設定された水温のお湯にする湯水混合弁や風呂の循環回路の循環ポンプ等が動作して前記駆動用モータの制御用電圧が下降すると、デューティ比を変えて駆動用モータへの回転指示電圧を所定の値となるように制御するが、デューティ比がすぐには変わらないので、回転指示電圧も下降して燃焼ファンの回転数が下がり、デューティ比が変わって元の回転数に戻るが、その後湯水混合弁等が停止して前記駆動用モータの制御用電圧が上昇すると、デューティ比がすぐには変わらないので、回転指示電圧も上昇して燃焼ファンの回転数が上がり、結局、制御用電圧が上下するとフィードバック制御が間に合わずに回転指示電圧も上下してしまい、それが燃焼ファンの脈動となって音や振動が発生する課題があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明の請求項1では、一定量の湯を貯湯する缶体と、該缶体内の温水を加熱するために燃焼を行う燃焼室と、該燃焼室に備えられたバーナ部と、前記燃焼室に燃焼用空気を供給する燃焼ファンと、該燃焼ファンを駆動する直流モータからなるモータ部と、該モータ部を駆動制御するモータ駆動部と、燃焼及び給湯運転を制御する制御部とを備えた給湯装置に於いて、前記制御部は、動作状態から停止、又は、停止状態から動作することによりモータ部を制御している制御電圧を変化させる部品が動作状態から停止、又は、停止状態から動作すると同時に、回転指示電圧が変化しないように回転数指令信号を出力するものである。
【0006】
また、請求項2では、請求項1において、前記モータ駆動部は、モータ部を駆動する駆動回路と、商用交流電源を整流・平滑する整流・平滑回路と、前記制御部からの回転数指令信号を積分し、レベル信号に変換して出力する回転数制御回路と、該回転数制御回路が出力したレベル信号が持つレベルに比例するデューティ比の回転指示電圧を前記駆動回路に出力するPWM制御回路と、整流・平滑回路から加えられた直流電圧を所望の制御電圧に変換してPWM制御回路に給電する制御電源と、該制御電源とPWM制御回路との間に介在し、開閉によってその給電を切り換えるスイッチと、前記制御部からの回転数指令信号を受けることにより、モータ部の回転期間、回転停止期間を判別し、回転期間のみ前記スイッチを閉じることにより、PWM制御回路に対して制御電圧を給電するON−OFF制御回路とを備えたものである。
【0007】
また、請求項3では、請求項2において、前記制御部は、動作状態から停止、又は、停止状態から動作することによりモータ部を制御している制御電圧を変化させる部品が動作状態から停止、又は、停止状態から動作することにより制御電圧が低下する時は、回転指示電圧のデューティ比が上昇して回転指示電圧が上昇するように回転数指令信号を出力し、動作状態から停止、又は、停止状態から動作することによりモータ部を制御している制御電圧を変化させる部品が動作状態から停止、又は、停止状態から動作することにより制御電圧が上昇する時は、回転指示電圧のデューティ比が低下して回転指示電圧が低下するように回転数指令信号を出力するものである。
【発明の効果】
【0008】
この発明の請求項1によれば、制御部は、動作状態から停止、又は、停止状態から動作することによりモータ部を制御している制御電圧を変化させる部品が動作状態から停止、又は、停止状態から動作すると同時に、回転指示電圧が変化しないように回転数指令信号を出力するので、モータ部を制御している制御電圧を変化させる部品が動作状態から停止、又は、停止状態から動作することによる制御電圧の上下による回転指示電圧の上下を防止、又は小さくして、燃焼ファンの脈動を防止、又は小さくして、燃焼ファンの脈動による音や振動の発生を防止、又は小さくすることができるものである。
【0009】
また、請求項2によれば、前記モータ駆動部は、モータ部を駆動する駆動回路と、商用交流電源を整流・平滑する整流・平滑回路と、前記制御部からの回転数指令信号を積分し、レベル信号に変換して出力する回転数制御回路と、該回転数制御回路が出力したレベル信号が持つレベルに比例するデューティ比の回転指示電圧を前記駆動回路に出力するPWM制御回路と、整流・平滑回路から加えられた直流電圧を所望の制御電圧に変換してPWM制御回路に給電する制御電源と、該制御電源とPWM制御回路との間に介在し、開閉によってその給電を切り換えるスイッチと、前記制御部からの回転数指令信号を受けることにより、モータ部の回転期間、回転停止期間を判別し、回転期間のみ前記スイッチを閉じることにより、PWM制御回路に対して制御電圧を給電するON−OFF制御回路とを備えたものなので、モータ部を制御している制御電圧が変化する部品が動作状態から停止、又は、停止状態から動作すると同時に、制御電圧の変化による回転指示電圧の変化が相殺されて回転指示電圧が変化しないように、PWM制御回路から駆動回路に出力する回転指示電圧のデューティ比を変化させるように、制御部が回転数制御回路に回転数指令信号を出力し、それによりモータ部を制御している制御電圧を変化させる部品が動作状態から停止、又は、停止状態から動作することによる制御電圧の上下による回転指示電圧の上下を防止、又は小さくして、燃焼ファンの脈動を防止、又は小さくして、燃焼ファンの脈動による音や振動の発生を防止、又は小さくすることができるものである。
【0010】
また、請求項3によれば、前記制御部は、動作状態から停止、又は、停止状態から動作することによりモータ部を制御している制御電圧を変化させる部品が動作状態から停止、又は、停止状態から動作することにより制御電圧が低下する時は、回転指示電圧のデューティ比が上昇して回転指示電圧が上昇するように回転数指令信号を出力し、動作状態から停止、又は、停止状態から動作することによりモータ部を制御している制御電圧を変化させる部品が動作状態から停止、又は、停止状態から動作することにより制御電圧が上昇する時は、回転指示電圧のデューティ比が低下して回転指示電圧が低下するように回転数指令信号を出力するので、モータ部を制御している制御電圧が変化する部品が動作状態から停止、又は、停止状態から動作すると同時に、制御電圧の変化による回転指示電圧の変化が相殺されて回転指示電圧が変化しないように、PWM制御回路から駆動回路に出力する回転指示電圧のデューティ比を変化させるように、制御部が回転数制御回路に回転数指令信号を出力し、モータ部を制御している制御電圧を変化させる部品が動作状態から停止、又は、停止状態から動作することによる制御電圧の上下による回転指示電圧の上下を防止、又は小さくして、燃焼ファンの脈動を防止、又は小さくして、燃焼ファンの脈動による音や振動の発生を防止、又は小さくすることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】この発明の一実施例を付した給湯装置の概略構成図。
図2】同概略構成図。
図3】同モータ駆動部を含む構成図。
図4】同燃焼時のタイミングチャート図。
図5】同燃焼時のフローチャート図。
図6】従来の燃焼時のタイミングチャート図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
次にこの発明に係る給湯装置を図面に示す一実施例で説明する。
1は一定量の湯を貯湯する円筒状の缶体で、内方には風呂用熱交換器2と煙管3及び下方には燃焼室4を備え、更にこの燃焼室4には点火電極5やノズル6が一体となったガンタイプ式のバーナ部7が備えられ、更に吸気口8から吸気した空気を燃焼用空気として燃焼室4に送風する燃焼ファン9が設けられているものである。
【0013】
10は缶体1上部に備えられ該缶体1表面温度を検知するサーモスタットから成る空焚き検知サーモで、常時閉成状態で所定温度以上ここでは95℃以上を検知して開成し、70℃に温度降下すると自動的に閉成状態に復帰するもので、缶体1内が空の状態を該缶体1の表面温度の変化で検知するものである。
【0014】
11は缶体1内の湯温を検知する湯温サーミスタで、設定温度と現在湯温とを比較してバーナ部7の燃焼をON−OFF及び比例制御して、湯温を設定温度にすると共に、運転開始時には非空焚き状態であることを検知するものである。
【0015】
12は缶体1内へ市水道からの水を減圧して給水する給水管で、缶体1で加熱された温水を適宜給湯必要箇所に供給する給湯管13と並設されている。
【0016】
14は缶体1内の風呂用熱交換器2と浴槽15とを連通した循環回路で、途中には循環ポンプ16及び浴槽15内の湯温を検知する風呂サーミスタ17が備えられ、該風呂サーミスタ17によってバーナ部7及び循環ポンプ16が制御され、風呂の沸き上げ及び追い焚きを行うものである。
【0017】
18は煙管3と連通し全体を収納した給湯機を構成する枠体(図示せず)上面より突出した排気筒で、途中には排気時の騒音低下の為のサイレンサー部(図示せず)が備えられている。
【0018】
前記燃焼ファン9の吸気口8内には、吸気口8を開閉する吸気口開閉弁19が設けられ、燃焼ファン9とバーナ部7をつなぐ送風経路20内には、送風経路を開閉する送風経路開閉弁21が設けられ、排気筒18内の上流には、排気経路を開閉する排気経路開閉弁22が設けられているものである。
【0019】
23は直流モータからなるモータ部で、燃焼ファン9を駆動するものである。
24は回転数検知手段で、前記モータ部23の回転数を検知して、その検知した回転数の検知信号を給湯装置の運転を制御する制御部25に出力するものであり、前記制御部25は予め設定された回転数と回転数の検知信号とを演算して回転数指令信号を出力するものである。
【0020】
26はモータ駆動部で、モータ部23を駆動する駆動回路27と、商用交流電源を整流・平滑する整流・平滑回路28と、前記制御部25からの回転数指令信号を積分し、レベル信号に変換して出力する回転数制御回路29と、該回転数制御回路29が出力したレベル信号が持つレベルに比例するデューティ比の回転指示電圧を前記駆動回路27に出力するPWM制御回路30とスイッチング電源回路等で構成されており、整流・平滑回路28から加えられた直流電圧を所望の制御電圧に変換してPWM制御回路30に給電する制御電源31と、制御電源31とPWM制御回路30との間に介在し、開閉によってその給電を切り換えるスイッチ32と、前記制御部25からの回転数指令信号を受けることにより、モータ部23の回転期間、回転停止期間を判別し、回転期間のみ前記スイッチ32を閉じることにより、PWM制御回路30に対して制御電圧を給電するON−OFF制御回路33とを備えるものである。
【0021】
次にこの発明一実施例の作動について説明する。
まずリモコン(図示せず)に備えられた電源スイッチ(図示せず)をONし(S1)、次に運転スイッチ(図示せず)をONすると(S2)、制御部25は缶体1内の温水の温度を検知し、その検知した温水温度とリモコンにて設定された設定温度とを比較し(S3)、設定温度よりも缶体1内の温水の温度が低いとバーナ部7の燃焼を行って加熱する必要があると判断する。
【0022】
そして、制御部25は、ノズル6から燃油を燃焼室4内に噴霧すると共に燃焼ファン9を駆動して燃焼用空気を燃焼室4に送風し、点火電極5にて点火することにより着火を開始する。(S4)
【0023】
そして、次に制御部25は、燃焼ファン9を駆動しているモータ部23を制御している制御電圧が変化する部品、例えば湯水混合弁や風呂の循環回路の循環ポンプが停止状態から動作したかを判断し(S5)、制御電圧が変化する部品が停止状態から動作したと判断した時、制御電圧が変化することでPWM制御回路30から駆動回路27に出力する回転指示電圧が変化しないように、つまりデューティ比を変化させて回転指示電圧が変化しないように回転数制御回路29に回転数指令信号を出力する。(S6)
【0024】
この(S6)では、制御電圧と他の部品が同じ電圧系統の場合は、図6のように他の部品が停止状態から動作した時、制御電圧が低下するため、図4のように制御部25は他の部品が停止状態から動作したと同時に回転指示電圧が上昇するように、つまりデューティ比が上がるように回転数制御回路29に回転数指令信号を出力し、又、逆に制御電圧と他の部品が異なる電圧系統で更に他の部品の電圧で電源のフィードバック制御を行う場合は、他の部品が停止状態から動作した時、制御電圧が上昇するため、制御部25は他の部品が停止状態から動作したと同時に回転指示電圧が低下するように、つまりデューティ比を変化させて回転指示電圧が変化しないように回転数制御回路29に回転数指令信号を出力するものである。
【0025】
そして、次に制御部25は、燃焼ファン9を駆動しているモータ部23を制御している制御電圧が変化する部品、例えば湯水混合弁や風呂の循環回路の循環ポンプが動作状態から停止したかを判断し(S7)、制御電圧が変化する部品が動作状態から停止したと判断した時、制御部25はPWM制御回路30から駆動回路27に出力する回転指示電圧が変化しないように、つまりデューティ比が変化するように回転数制御回路29に回転数指令信号を出力する。(S8)
【0026】
この(S8)では、制御電圧と他の部品が同じ電圧系統の場合は、図6のように他の部品が動作状態から停止した時、制御電圧が上昇するため、図4のように制御部25は他の部品が動作状態から停止したと同時に回転指示電圧が低下するように、つまりデューティ比が下がるように回転数制御回路29に回転数指令信号を出力し、又、逆に制御電圧と他の部品が異なる電圧系統で更に他の部品の電圧で電源のフィードバック制御を行う場合は、他の部品が動作状態から停止した時、回転指示電圧が低下するため、制御部25は他の部品が動作状態から停止したと同時に回転指示電圧が上昇するように、つまりデューティ比が上がるように回転数制御回路29に回転数指令信号を出力するものである。
【0027】
そして、次に制御部25は、缶体1内の温水の温度を検知し、その検知した温水温度が設定温度以上かを判断し(S9)、検知した温水温度が設定温度未満の時は(S5)に戻り、検知した温水温度が設定温度以上の時は、燃油を燃焼室4内に噴霧するのを停止して消火を行い(S10)、その後所定時間燃焼ファン9を駆動して燃焼室4内のポストパージを行い(S11)、ポストパージが終了した時点で燃焼終了と判断して(S12)、(S1)へと戻るものである。
【0028】
又、(S5)で、制御部25は、燃焼ファン9を駆動しているモータ部23を制御している制御電圧が変化する部品、例えば湯水混合弁や風呂の循環回路の循環ポンプが停止状態から動作していないと判断した時は、次に燃焼ファン9を駆動しているモータ部23を制御している制御電圧が変化する部品が動作状態から停止したかを判断し(S13)、に燃焼ファン9を駆動しているモータ部23を制御している制御電圧が変化する部品が動作状態から停止していないと判断した時は(S9)に進み、制御電圧が変化する部品が動作状態から停止したと判断した時、制御部25はPWM制御回路30から駆動回路27に出力する回転指示電圧が変化しないように、つまりデューティ比が変化するように回転数制御回路29に回転数指令信号を出力する。(S14)
【0029】
これは、例えば燃焼開始前に既に動作していた風呂の循環回路の循環ポンプが燃焼開始後に動作状態から停止するような場合で、(S14)では、制御電圧と他の部品が同じ電圧系統の場合は、他の部品が動作状態から停止した時、制御電圧が上昇するため、図4のように制御部25は他の部品が動作状態から停止したと同時に回転指示電圧が低下するように、つまりデューティ比が下がるように回転数制御回路29に回転数指令信号を出力し、又、逆に制御電圧と他の部品が異なる電圧系統で更に他の部品の電圧で電源のフィードバック制御を行う場合は、他の部品が動作状態から停止した時、制御電圧が低下するため、制御部25は他の部品が動作状態から停止したと同時に回転指示電圧が上昇するように、つまりデューティ比が上がるように回転数制御回路29に回転数指令信号を出力するものである。
【0030】
そして(S14)で他の部品が動作状態から停止したと同時に回転指示電圧が上昇するように、つまりデューティ比が上がるように回転数制御回路29に回転数指令信号を出力した後、(S9)に進むものである。
又、(S7)で燃焼ファン9を駆動しているモータ部23を制御している制御電圧が変化する部品が動作状態から停止していないと判断した時は、(S9)に進むものである。
【0031】
以上のように燃焼室4に燃焼用空気を送風する燃焼ファン9を駆動する直流モータからなるモータ部23の駆動制御を、モータ部23の回転数を検知してフィードバック制御をし、制御用電圧が上下してもデューティ比を変えて駆動用モータへの回転指示電圧を所定の値となるように制御するとともに、モータ部23が駆動している時に、モータ部23を制御している制御電圧が変化する部品、例えば湯水混合弁や風呂の循環回路の循環ポンプが動作状態から停止、又は、停止状態から動作する時、動作状態から停止、又は、停止状態から動作すると同時に回転指示電圧が変化しないように、制御部25が回転数指令信号を出力するものである。
【0032】
つまり、モータ部23を制御している制御電圧が変化する部品が動作状態から停止、又は、停止状態から動作すると同時に、制御電圧の変化による回転指示電圧の変化が相殺されて回転指示電圧が変化しないように、PWM制御回路30から駆動回路27に出力する回転指示電圧のデューティ比を変化させるように、制御部25が回転数制御回路29に回転数指令信号を出力するので、モータ部23を制御している制御電圧を変化させる部品が動作状態から停止、又は、停止状態から動作することによる制御電圧の上下による回転指示電圧の上下を防止、又は小さくして、燃焼ファンの脈動を防止、又は小さくして、燃焼ファンの脈動による音や振動の発生を防止、又は小さくすることができるものである。
【符号の説明】
【0033】
1 缶体
4 燃焼室
7 バーナ部
9 燃焼ファン
23 モータ部
26 モータ駆動部
25 制御部
図1
図2
図3
図4
図5
図6