(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
請求項1に記載の襞形成方法であって、前記ブレードが前記押さえ部材の中心に対し放射方向に配置されることにより前記工程(2)において前記食品素材に前記ブレードを放射状に食い込ませることを特徴とする該方法。
請求項1に記載の襞形成方法であって、前記ブレードが前記押さえ部材の中心に対する放射方向からずれた方向に配置されることにより前記工程(2)において前記食品素材に前記ブレードを放射方向からずれた方向に食い込ませることを特徴とする該方法。
請求項1乃至3の何れかに記載の襞形成方法であって、少なくとも前記工程(3)の後に前記食品素材の上部に中爪を差し込み、該中爪を回動させて食品素材の上部に形成された襞をひねる工程を備えたことを特徴とする該食品成形方法。
請求項1乃至3の何れかに記載の襞形成方法であって、前記工程(4)の後に前記食品素材の上部に中爪を差し込み、該中爪を回動させて食品素材の上部に形成された襞をひねる工程を備えたことを特徴とする該食品成形方法。
上部が概ね球状の食品素材の上部表面に複数の襞を形成する襞形成装置であって、食品素材を搬送する搬送装置と、該搬送装置の上方に配置され、前記食品素材の上部を覆うための凹部を下面に備えた押さえ部材と、該押さえ部材と前記搬送装置を相対的に接近離反させる昇降手段と、食品素材に食い込むブレードを有する襞形成プレートを複数備え、前記押さえ部材は側壁に複数のスリットを備え、前記襞形成プレートは、前記ブレードが前記スリットを通して前記凹部内へ進入退出可能に備えられたことを特徴とする該装置。
請求項6に記載の襞形成装置であって、前記押さえ部材のスリット及び前記ブレードが前記押さえ部材の中心に対する放射方向からずれた方向に配置されることを特徴とする該装置。
請求項6乃至8の何れかに記載の襞形成装置であって、前記複数の襞形成プレートは、形状の異なるブレードを備えた複数種の襞形成プレートで組み合わされたことを特徴とする該装置。
請求項6乃至9の何れかに記載の襞形成装置であって、前記押さえ部材の中心に、前記食品素材に形成された襞模様にひねりを付与する中爪を前記押さえ部材に対し回動可能に備えたことを特徴とする該装置。
請求項6乃至9の何れかに記載の襞形成装置であって、前記襞成形装置の搬送下流側に、前記食品素材に形成された襞模様にひねりを付与する中爪装置を備えたことを特徴とする該装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1及び2に記載された襞形成装置では、上部が概ね球状の食品素材の上部表面に複数の襞形成プレートを食い込ませることにより複数の襞を形成することは可能である。詳述すると、食品素材に襞形成プレートを外側から中心に向かって食い込ませると、隣同士の襞形成プレートの間の生地が外方向に隆起するとともに生地に襞形成プレートが食い込んだ跡として溝が形成されることとなり、それらの結果として複数の襞が形成されるものである。
【0006】
図9bは、隣同士の襞形成プレート81の間で外方向に隆起した食品素材5の生地5Aを水平断面で模式的に示したものである。隆起した生地5Aにより形成される襞83の表面の輪郭85は長円あるいは楕円の孤のような形状をなしている。
【0007】
該食品素材は醗酵工程及び蒸成工程を経て最終製品となるが、該最終製品においては溝の形跡が浅くなり、最終製品の襞が薄らいでしまうことがある。また、特許文献1に記載されたように、中爪を用いて該食品素材の上部表面に複数のひねり襞を形成した場合も、最終製品の襞が薄らいでしまうことがあり、最終製品に確実に襞が残るよう改善すべき問題がある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記課題を解決するものであり、上部が概ね球状の食品素材の上部表面に複数の襞を形成する襞形成方法であって、(1)下面に凹部を備えた押さえ部材と、該押さえ部材の下方に配置された食品素材とを相対的に接近させ、食品素材の上部を押さえ部材の凹部で覆う工程、(2)前記押さえ部材に設けた複数のスリットを通して、互いに離反した開状態の複数の襞形成プレートを外方向から内方向に向かって集合させて食品素材に襞形成プレートのブレードを食い込ませて食品素材の上部表面に襞を形成する工程、(3)集合して閉状態の前記襞形成プレートを外方向に移動し食品素材から襞形成プレートを抜き取る工程、(4)前記押さえ部材と前記食品素材を相対的に離反する工程を備えたことを特徴とする。
【0009】
また、前記ブレードが前記押さえ部材の中心に対し放射方向に配置されることにより前記工程(2)において前記食品素材に前記ブレードを放射状に食い込ませることを特徴とする。
【0010】
また、前記ブレードが前記押さえ部材の中心に対する放射方向からずれた方向に配置されることにより前記工程(2)において前記食品素材に前記ブレードを放射方向からずれた方向に食い込ませることを特徴とする。
【0011】
また、少なくとも前記工程(3)の後に前記食品素材の上部に中爪を差し込み、該中爪を回動させて食品素材の上部に形成された襞をひねる工程を備えたことを特徴とする。
【0012】
また、前記工程(4)の後に前記食品素材の上部に中爪を差し込み、該中爪を回動させて食品素材の上部に形成された襞をひねる工程を備えたことを特徴とする。
【0013】
また、上部が概ね球状の食品素材の上部表面に複数の襞を形成する襞形成装置であって、食品素材を搬送する搬送装置と、該搬送装置の上方に配置され、前記食品素材の上部を覆うための凹部を下面に備えた押さえ部材と、該押さえ部材と前記搬送装置を相対的に接近離反させる昇降手段と、食品素材に食い込むブレードを有する襞形成プレートを複数備え、前記押さえ部材は側壁に複数のスリットを備え、前記襞形成プレートは、前記ブレードが前記スリットを通して前記凹部内へ進入退出可能に備えられたことを特徴とする。
【0014】
また、前記押さえ部材のスリット及び前記ブレードが前記押さえ部材の中心に対し放射方向に配置されることを特徴とする。
【0015】
また、前記押さえ部材のスリット及び前記ブレードが前記押さえ部材の中心に対する放射方向からずれた方向に配置されることを特徴とする。
【0016】
また、前記複数の襞形成プレートは、形状の異なるブレードを備えた複数種の襞形成プレートで組み合わされたことを特徴とする。
【0017】
また、前記押さえ部材の中心に、前記食品素材に形成された襞模様にひねりを付与する中爪を前記押さえ部材に対し回動可能に備えたことを特徴とする。
【0018】
また、前記襞成形装置の搬送下流側に、前記食品素材に形成された襞模様にひねりを付与する中爪装置を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、隣同士の襞形成プレートの間で外方向に隆起する食品素材の生地を押さえ部材にて外側から押さえて食品素材の上部表面に複数の襞を形成することにより、襞形成プレートの食い込みにより形成される溝と隆起する生地の表面部分との間に稜線が形成され、明瞭な襞模様を形成することができる。また、最終製品においても襞を確実に残すことができる。さらに、中爪を用いて該食品素材の頂部にひねりを付与して前記襞をひねり襞に形成した場合も、食品素材の表面に明確なひねり襞模様を形成することができ、最終製品においてもひねり襞を確実に残すことができ、上述した従来の問題を解決することができる。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の第1の実施形態に係る襞形成装置1について
図1乃至
図9にて説明する。襞形成装置1は、例えば包あん機等のごとき食品製造装置3に隣接して配置してある。上記食品製造装置3は、例えば中華まん頭やパン等のごとく上部が概ね球状の食品素材5を製造するもので、この種の食品製造装置3は周知であるから、その構成,作用についての詳細な説明は省略する。
【0022】
襞形成装置1は、食品製造装置3によって製造された食品素材5の上部表面に複数の襞6を形成するためのものであって、本例においては、食品製造装置3の側面に水平に取付けた支持ブラケット7上に装着してある。支持ブラケット7は、食品製造装置3において製造された食品素材5を次工程へ搬送する搬送装置としてのベルトコンベア9の後側(
図1においては紙面に垂直な方向,
図2においては右側)に設けてある。
【0023】
支持ブラケット7上には箱状の支持部材11が取り付けられている。この支持部材11の前側に襞形成装置1が上下位置調節自在に装着してある。支持部材11の前面(
図2において右側)には上下に対向したブラケット13が取付けてある。この上下のブラケット13には垂直な一対のガイドバー15の上下両端部が支持されている。また、両ガイドバー15の間には、垂直な調整ねじ19が上下のブラケット13に対し回転自在に支持されている。そして、調整ねじ19の上端部は、上側のブラケット13より上方に突出し、該突出部分に調整ノブ17が取り付けられている。
【0024】
ガイドバー15には、襞形成装置1全体を支持する昇降部材21が上下動自在に案内支持されている。また、調整ねじ19は昇降部材21に設けたナット部25に螺合してある。したがって、調整ノブ17を適宜に回転操作することにより、昇降部材21を介して襞形成装置1全体の高さ位置を適宜に調節できるものである。
【0025】
襞成形装置1は、後述する各駆動部を駆動制御するための制御部2を備えている。そして、タッチパネルのごとき操作パネルにて各駆動部の駆動条件を設定することができる。また、襞成形装置1には、昇降部材21の側面(
図2における右側)に昇降手段として流体圧シリンダのごとき昇降アクチュエータ22が備えられている。この昇降アクチュエータ22の往復動するロッド22Rの下端(先端)には、昇降プレート23が支持されている。この昇降プレート23は搬送コンベア9の搬送ベルト10の搬送面の上方に位置している。
【0026】
昇降プレート23の下面には、支持ケーシング29が取り付けられている。該支持ケーシング29の下端部には押さえ部材27が着脱自在に取り付けられている。この押さえ部材27には、該押さえ部材27の長手方向(
図1における上下方向)の中心線CLを中心とする下方が開口した曲面状の凹部27Aが形成されている。また、押さえ部材27の上部には、支持ケーシング29の底部開口部29Bに連通する上部開口部27Bが形成されている。さらに、押さえ部材27には、24個のスリット27Cがその底部から上方に向かい形成されている。該スリット27Cには、後述する襞形成プレート33のブレード33Cが揺動可能に嵌挿されている。該スリット27C及び襞形成プレート33は中心線CLを中心として放射方向に配置され、周方向に等間隔に備えられている。なお、押さえ部材27は、材質を非粘着性に優れた樹脂材や、表面にフッ化樹脂などの塗布材をコーティングすることにより、食品素材5の生地5Aとの粘着を防止することが可能である。
【0027】
支持ケーシング29は、上部にフランジ部29A、底部に底部開口部29B、さらに、内側に後述する昇降ロッド35が上下方向に摺動する内側摺動面29Cを備えており、全体として筒状に形成されている。また、支持ケーシング29の長手方向の中央には、24個の長孔29Dが上下方向に沿って形成されており、上述したスリット27C及び襞形成プレート33に対応して周方向に等間隔に備えられている。なお、昇降プレート23には、昇降ロッド35が昇降可能なように、支持ケーシング27の内側摺動面29Cと同心に貫通孔23Hが備えられている。
【0028】
支持ケーシング29のフランジ部29Aの下面には、24個の支持シャフト31が垂直に等間隔で取り付けられている。各支持シャフト31の下端部には、支軸32を介して襞形成プレート33が揺動自在に枢着されている。襞形成プレート33は、上部にアーム部33Aを備え、下部にブレード部33Cを備え、全体として略コの字形状をなしている。アーム部33Aは、その基端部に係合部33Bを備えている。また、各ブレード部33Cが対向する内側には、食品素材5に食い込むブレード33Dが形成されている。
【0029】
図8aは、襞形成プレート33のブレード33Dが押さえ部材27のスリット27Cを通って中心に集合した状態を示す水平断面による平面図である。該ブレード33Dは、刃先が鋭角な両刃として示している。ブレード33Dは、両刃に限らず片刃であってもよく、また、刃先の稜線の形状(
図2に示す側面視した場合の刃先の形状)は、形成する溝に応じて種々変更可能である。また、ブレード33Dの材質を非粘着性に優れた樹脂材や、表面にフッ化樹脂などの塗布材をコーティングすることにより、食品素材5の生地5Aとの粘着を防止することが可能である。
【0030】
昇降プレート23の上面には、両側に側板37A、37Bが垂設されている(
図1参照)。これら側板37A、37Bの前面(
図2における右側)には、連結プレート39を介して流体圧シリンダのごとき直動式のアクチュエータ41が取り付けられている。アクチュエータ41の往復動するロッド41Rの下端には、連結プレート43を介して昇降ロッド35が取り付けられている。
【0031】
昇降ロッド35は、下部の外周に係合溝35Aが形成されている。該係合溝35Aには襞形成プレート33の係合部33Bが係合されている。このような昇降機構により、アクチュエータ41を駆動し、支持ケーシング29の内での昇降ロッド35の昇降動作にともない襞形成プレート33が支軸32を中心として一斉に揺動する。
【0032】
襞形成装置1は、中心線CL上に、中爪支持軸45を備えている。中爪支持軸45は昇降ロッド35の中心を貫通し、昇降ロッド35に対し相対的に昇降可能かつ回転可能に備えられている。中爪支持軸45の下端には、中爪47が着脱交換可能に螺合されている。つまり、中爪47は、24個の襞形成プレート33の中央に配置される。また、中爪47は、基台47Aの下面に板状の爪部材47Bを備えている。爪部材47Bは、基台47Aの中心(中心線CLと同位置)から偏心した位置に配置されている。
【0033】
中爪支持軸45の上端部は、連結ロッド57を介してロータリアクチュエータ49の回動軸49Rと連結されている。また、ロータリアクチュエータ49は、連結プレート55を介して直動式のアクチュエータ51に連結されている。このアクチュエータ51は、連結プレート53を介して側板37A、37Bの間に取り付けられている。このような駆動機構により、アクチュエータ51を駆動することによりロータリアクチュエータ49、中爪支持軸45及び中爪47などが押さえ部材や襞形成プレート33などに対し相対的に昇降動作する。また、ロータリアクチュエータ49の回動軸を回動することにより中爪支持軸45及び中爪47が押さえ部材や襞形成プレート33などに対し相対的に水平回動する。なお、中爪47は、ロータリアクチュエータ49の回動軸49Rの回動範囲を設定することにより調整可能である。
【0034】
次に、襞形成装置1による食品素材5への襞6を形成する工程について説明する。ここでは、
図2に示す襞形成装置1の状態を初期状態あるいは初期位置として説明する。襞形成装置1は製造される食品素材5の大きさ、高さに対応すべく調整ノブ17を操作して襞形成装置1の上下位置を調整する。昇降アクチュエータ22のロッド22Rは本体側に退入し昇降プレート23は上昇位置に待機する。アクチュエータ41のロッド41Rは下方に進出し昇降ロッド35は下降位置に待機する。このとき、襞形成プレート33のブレード部33は上昇し、互いに離反して待機している。この動作を襞形成プレート33の開動作と称し、この状態を襞形成プレート33の開状態と称す。また、アクチュエータ51のロッド51Rは上方に進出し中爪47は上昇位置に待機する。そして、ロータリアクチュエータ49の回転軸49Rが初期位置に待機する。
【0035】
食品素材5は搬送コンベア9により襞形成装置1の下方に搬送され、一時的に停止され位置決めされる。昇降アクチュエータ22の駆動により襞形成装置1全体が下降する。つまり、押さえ部材27、襞形成プレート33及び中爪47が互いの位置を維持しながら食品素材5に近づくよう下降する。すると、押さえ部材27の曲面状の凹部27Aが食品素材5の上部表面に近づき食品素材5を覆う(
図3参照)。なお、このとき、凹部27Aの曲面(内面)の一部と食品素材5の上部表面の一部とが接した状態であってもよく、凹部27Aと食品素材5の上部表面との間隔は初期位置の設定によるものであり、任意に調整できるものである。
【0036】
次に、アクチュエータ41の駆動により昇降ロッド35が上昇し、それに伴い襞形成プレート33が揺動する。襞形成プレート33のブレード部33Cは下降し、押さえ部材27のスリット27Cを通して凹部27A内に進入し、中心に向かって集合する(
図8a参照)。この動作を襞形成プレート33の閉動作と称し、この状態を襞形成プレート33の閉状態と称す。各ブレード33Dは食品素材5の側面から頂部にかけて生地5Aに食い込む(
図4参照)。
【0037】
また、襞形成プレート33のブレード部33Cが中心に集合する際には、隣り合ったブレード33Dの間の生地5Aは、ブレード33Dが生地5Aに食い込むにしたがって食品素材5の外方向に向かって隆起する。
図9aは、隣同士の襞形成プレート33の間の生地5Aを水平断面で模式的に示したものである。この隆起する生地5Aは、押さえ部材27の凹部27Aに接することにより外側から押さえられる。したがって、食品素材5の生地5Aは隣り合ったブレード33D及び生地押さえ部材27により囲まれた状態で押圧され食品素材5の上部表面に24個の襞6が形成される。この襞6は、ブレード33Dの食い込みにより形成される溝6Aと隆起する生地5Aの表面部分との間に稜線6Bが形成される(
図9a参照)。
【0038】
そして、アクチュエータ41の駆動により昇降ロッド35が下降し、それに伴い襞形成プレート33のブレード部33Cが上方に揺動し、ブレード33Dが凹部27A内から退出して開状態に復帰する。このとき、食品素材5を押さえ部材27で覆い押さえているため、ブレード33Dに生地5Aが粘着する場合であっても食品素材5が搬送ベルト10の上面(搬送面)において位置ずれすることが防止できる。
【0039】
襞形成プレート33の開動作時に、アクチュエータ51の駆動により中爪支持軸45及び中爪47が下降する。中爪47の爪部材47Bの下端部は、食品素材5の頂部5Cで食品素材5の中心から偏心した場所に差し込まれる。そして、ロータリアクチュエータ49の回転駆動により中爪支持軸45が所要の範囲、例えば、270度回転する。爪部材47Bは食品素材5の生地5Aの中を偏心回転し頂部5Cの生地5Aを回転することにより窪み5Bに変形され、放射方向に形成された24本の襞6は頂部側からひねりが付与えられ、食品素材5の上部に手作りと同様なひねり襞6が形成される(
図5参照)。なお、中爪47の下降する時期は、押さえ部材27が下降を開始してから襞形成プレート33が開状態に復帰するまでの間であればよく、上記説明の時期に限定されるものではない
【0040】
そして、昇降アクチュエータ22の駆動により襞形成装置1全体が上昇する。このとき、中爪47を回転させながら上昇させることにより、生地5Aが中爪47に粘着して上方に引っ張られる態様となり、食品素材5の頂部5Cに突起5Dが形成される。そして、アクチュエータ51の駆動により中爪支持軸45及び中爪47は初期位置に上昇し、ロータリアクチュエータ49の回転駆動により中爪47は初期位置に復帰する(
図6参照)。そして、ひねり襞模様が形成された食品素材5は搬送コンベアにより下流側に搬送されるとともに、次の新たな食品素材5が上流側から搬送される。
【0041】
なお、中爪47の回転動作とその上昇動作の時期の調整により食品素材5の頂部5Cの形状を変化させることが可能である。例えば、
図7aに示す食品素材5は、上述のとおり中爪47を回転させながら中爪47を上昇させ、食品素材5の頂部5Cに突起5Dが形成される。また、中爪47の回転動作が終了した後に中爪47を上昇させると、
図7bで示すように、食品素材5の頂部5Cには窪み5Bが形成される。
【0042】
次に、本発明の第2の実施の形態に係る襞形成装置70について
図8bにて説明する。なお、襞形成装置1と同様な構成については同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。襞成形装置70は、襞形成プレート33の配置方向を襞形成装置1と相違する構成である。
【0043】
襞形成装置70では、押さえ部材27のスリット27Fを押さえ部材の中心(中心線CL)に対する放射方向からずれた方向に指向し、周方向に等間隔に配置している。このように配置することにより、食品素材5の上部表面には、放射方向からずれた方向に生地5Aが隆起し、押さえ部材27の凹部27Aの内周面により押さえられることにより稜線6Bを有する襞6が形成される。さらに、中爪47を用いる場合には、それらの襞6がひねり作用を受けて食品素材5の上部表面にひねり襞6が形成される。
【0044】
次に、本発明の第3の実施の形態に係る襞形成装置75について
図10にて説明する。
図10は、襞形成装置75の構成を示す側面説明図であり、
図4に相当する工程を示す。なお、襞形成装置1と同様な構成については同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。襞成形装置75は、襞形成プレート33及び中爪47が襞形成装置1と相違する構成である。
【0045】
襞形成装置75の襞形成プレート33は、同一の形状のものを複数枚(第1の実施例では24枚、第2の実施例では12枚)備えるものではなく、2種類の形状の異なったブレード33Dおよびブレード33Eを備えている。ブレード33Eは、ブレード33Dと比較すると、刃の長さ(
図10における上下方向に沿った長さ)が上方に長く、また、刃の先端(刃の稜線)が中心側に近くなるよう幅広く形成されている。このブレード33Eを備えた襞形成プレート33により食品素材5に襞6を形成すると、ブレード33Dによるものと比べ、襞6の形成される位置が食品素材5の頂部5C側に向かって長く形成することができる。このようなブレード33Eとブレード33Dを周方向に交互に配置することにより異なった形状の襞6が食品素材5の上部表面に交互に形成されることとなり、手作りによる風合い増すことができる。なお、ブレードの形状の異なった3種以上の襞形成プレート33を組み合わせることにより異なった襞6の模様を食品素材5の上部表面に形成することもできる。
【0046】
また、中爪47は、基台47Aの下面に2本の棒状の爪部材47Cが中心軸CLを挟んで反対側に、かつ、中心軸CLから異なった距離の位置に備えられている。これら2本の爪部材47Cを食品素材5の頂部5Cに突き刺し、回転させることにより渦状の模様が形成され、中爪47の上昇動作と関連させることにより襞形成装置1によるものとは違った頂部5Cの形成ができる。
【0047】
次に、本発明の第4の実施の形態に係る襞形成装置91ついて
図11乃至
図13にて説明する。なお、襞形成装置1と同様な構成については同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
【0048】
箱型の基台92の前面には、襞形成装置91、中爪装置93、第一のベルトコンベア94及び第二のベルトコンベア95が備えられ、各装置を組み合わせて1つの全体装置を形成している。襞形成装置91は、第一ベルトコンベア94の上方に配置され、中爪装置93は、襞形成装置91の下流側に配置されると共に第二ベルトコンベア95の上方に配置される。本実施例の場合では、全体装置を、例えば、包あん機等の食品製造装置3の下流側に連設し、概ね球状の食品素材5を襞形成装置91で襞6を成形した後、中爪装置93で襞6にひねりを加える構成である。
【0049】
襞形成装置91は、昇降部材21に襞成形ユニット97を着脱交換可能に備えている。さらに、襞成形ユニット97は、支持ケーシング129に対し支持シャフト31に揺動可能に取り付けられた襞成形プレート33を着脱可能に備えている。本実施例における襞成形プレート33は、ブレード部33Cが湾曲に形成されており、その端部にブレード33Fを形成している。また、支持シャフト31にはD面取り部31Dが形成されている。支持シャフト31は、このD面取り部31Dを支持ケーシング129のC状の係合溝129Cに差し込み、下方に下げた位置にて支持ケーシング129に取り付ける。
【0050】
支持ケーシング129の内側には、昇降ロット35が摺動可能に嵌入されている。そして、昇降ロッド35の係合溝35Aに襞形成プレート33の係合部33Bが係合されている。また、取り付けプレート99の取り付け孔99Aを支持ケーシング129のボス部129Aに嵌合し、ナット部材101を支持ケーシング129のネジ部129Bに螺合する。これにより、襞成形ユニット97は一体的に組み立てられている。
【0051】
襞成形ユニット97を昇降部材21の正面より機台92側へ差し入れ、昇降ロッド35のフランジ35Fを連結プレート43の係合溝43Aに係合し、取り付けプレート99の係合溝99Bを昇降プレート23にネジなどの係合部材103で固定する。襞成形ユニット97は、昇降アクチュエータ22の駆動により昇降し、アクチュエータ41の駆動により襞成形プレート33を開閉する。さらに、調整ノブ17の操作により昇降位置を調整することができる。
【0052】
第一コンベアベルト94の側面には、食品素材5を検知するセンサ105が備えられている。第一コンベアベルト94は、センサ105の検知信号に基づき、食品素材5を襞成形装置91の下方にて一時的に停止するよう制御されている。前述のとおり、本発明の第4の実施の形態に係る襞形成装置91は、ブレード部33Cが湾曲した襞成形プレート33を備えているので、食品素材5には、捩じれ模様の襞6が形成される。
【0053】
襞形成装置91の下流側には、中爪装置93は備えられている。中爪装置93は、襞成形装置91の昇降部材21に対応する昇降部材121、昇降ノブ17に対応する昇降ノブ117を備えている。これらは、同様な機能を有するものとして詳細な説明は省略する。中爪装置93は、昇降アクチュエータ122により昇降する昇降部材121の昇降プレートに中爪147を回転駆動するロータリアクチュエータ149を備えている。
【0054】
本実施例における爪部材147Dは、先端側(
図13における下側)が細く、水平断面形状が略十字形に形成されている。また、第二コンベアベルト95の側面には、食品素材5を検知するセンサ107が備えられている。第二コンベアベルト95は、センサ107の検知信号に基づき、食品素材5を中爪装置93の下方にて一時的に停止するよう制御されている。中爪装置93は、襞成形装置91にて形成された食品素材5の湾曲状の襞6をさらに捩じるとともに、食品素材5の頂部に窪み5Bを形成することができる。
【0055】
本発明の実施の形態に係る襞形成装置の説明は概ね上記のとおりであるが、これに限らず、特許請求の範囲において種々の変更が可能である。例えば、複数の襞形成プレート33を周方向に不等間隔に配置してもよく、食品素材5の上部表面に形成される襞6の模様が手作りの風合いを増すことができる。
【0056】
また、中爪47で食品素材5の頂部5Cをひねる際、押さえ部材27をわずかな距離上昇させ、食品素材5に対する押さえの力を減少したり、食品素材5の表面から押さえ部材27をわずかに離すことにより、中爪47の回転による生地5Aの引っ張りを容易にすることができ、ひねり模様を効果的に形成することも可能である。
【0057】
また、中爪47は1つの板状の爪部材47B、2本の棒状の爪部材47C、あるいは、先端を細くした爪部材147Dに限らず、例えば、基台4Aの中心線CL上で十文字に交差する板状の部材などであってもよく、食品素材5の頂部5Cに形成する模様や、形成された襞をひねる作用を調整するために任意に選択できるものである。
【0058】
なお、上記説明では中爪47、147を備えた構成として説明したが、中爪47、147を用いない場合であってもよい。
図7cは、襞形成装置1において、中爪47を用いないで成形した食品素材5を示すものである。この食品素材5の上部表面には、放射方向に襞6が形成されたものであるが、稜線6Bが形成されることにより、従来に比べ明瞭な襞模様とすることができる。襞形成装置91において成形された食品素材5においても同様に従来に比べ明瞭な襞模様とすることができる。
【0059】
また、上記説明では、襞形成プレート33のブレード33D、33Eを揺動させることにより互いに接近離反可能に構成したが、これに限らず、水平方向に往復動させることも可能である。このような構成としては、例えば、特開平3−72268号公報に記載された成形板の駆動機構のようなガイド板に備えたガイド穴に、成形板に一体的に取り付けられたピンを移動自在に係合させ、ガイド板を回動することにより成形板を外枠の長孔に沿って往復動させる機構がある。
【0060】
また、食品素材5を搬送する手段としては、ベルトコンベアに限らず、ターンテーブルのごとき搬送手段であってもよく、食品素材5の成形と連動せず、一旦保存したものに襞形成するような場合に有効である。また、食品素材5と押さえ部材27を相対的に接近離反する昇降手段としては、襞形成装置1を昇降させることなく、食品素材5を載置する支持側を昇降させても食品素材5の上部を押さえ部材27の凹部27Aで覆うことが可能である。