特許第6099642号(P6099642)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6099642車両とトレーラとの連結体のための後進装置の制御方法および後進装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6099642
(24)【登録日】2017年3月3日
(45)【発行日】2017年3月22日
(54)【発明の名称】車両とトレーラとの連結体のための後進装置の制御方法および後進装置
(51)【国際特許分類】
   B62D 13/06 20060101AFI20170313BHJP
   B60R 16/02 20060101ALI20170313BHJP
   G01C 21/26 20060101ALI20170313BHJP
【FI】
   B62D13/06
   B60R16/02 630L
   B60R16/02 655Z
   G01C21/26 A
【請求項の数】5
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2014-519106(P2014-519106)
(86)(22)【出願日】2012年7月25日
(65)【公表番号】特表2014-528862(P2014-528862A)
(43)【公表日】2014年10月30日
(86)【国際出願番号】US2012048098
(87)【国際公開番号】WO2013003866
(87)【国際公開日】20130103
【審査請求日】2014年3月5日
(73)【特許権者】
【識別番号】313005662
【氏名又は名称】コンチネンタル オートモーティブ システムズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】CONTINENTAL AUTOMOTIVE SYSTEMS, INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100099483
【弁理士】
【氏名又は名称】久野 琢也
(72)【発明者】
【氏名】ジェレミー マックレイン
(72)【発明者】
【氏名】ジル パラッゾーロ
【審査官】 谷治 和文
(56)【参考文献】
【文献】 特開平11−240461(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0131243(US,A1)
【文献】 特表2007−523793(JP,A)
【文献】 特開2002−362271(JP,A)
【文献】 特開2009−041964(JP,A)
【文献】 特開2000−163125(JP,A)
【文献】 特開2007−127447(JP,A)
【文献】 国際公開第03/014671(WO,A1)
【文献】 英国特許出願公開第02398048(GB,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B62D 13/06
B60R 16/02
G01C 21/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両とトレーラとの連結体のための後進装置の制御方法であって、
前記後進装置に対する電子制御ユニットに接続された電子入力装置において経路入力モードを開始するステップと、
目標後進経路に沿って無線ハンドヘルド型電子装置を移動させることにより、該目標後進経路を前記無線ハンドヘルド型電子装置へ入力するステップと、
前記無線ハンドヘルド型電子装置から前記電子入力装置へ前記目標後進経路を入力するステップと、
前記電子入力装置において前記経路入力モードを終了するステップと、
前記電子制御ユニットにより、前記車両とトレーラとの連結体を前記目標後進経路に追従させるのに必要な少なくとも1つの動作を計算するステップと、
前記電子制御ユニットにより、計算された前記少なくとも1つの動作が実行されて前記車両とトレーラとの連結体が前記目標後進経路に沿って前記車両とトレーラとの連結体の最終位置まで移動するように、少なくとも1つの車両装置に指示するステップと
を含む
ことを特徴とする後進装置の制御方法。
【請求項2】
前記無線ハンドヘルド型電子装置から前記電子入力装置へ前記目標後進経路を入力するステップは、さらに、前記目標後進経路をリアルタイムで入力するステップを含む、請求項1記載の後進装置の制御方法。
【請求項3】
前記経路入力モードを終了するステップを、前記ハンドヘルド型電子装置から前記電子入力装置へ前記目標後進経路を入力するステップの前に行う、請求項1記載の後進装置の制御方法。
【請求項4】
前記無線ハンドヘルド型電子装置から前記電子入力装置へ前記目標後進経路を入力するステップは、さらに、前記無線ハンドヘルド型電子装置のディスプレイ上のスライダバーを用いるステップを含む、請求項1記載の後進装置の制御方法。
【請求項5】
少なくとも1つの車両装置(224)を備えた車両(210)とトレーラ(211)との連結体(212)のための後進装置(214)であって、
前記後進装置(214)は、電子制御ユニット(222)と、前記電子制御ユニット(222)に接続された電子入力装置(216)とを含み、
前記電子入力装置(216)は、無線ハンドヘルド型電子装置(226)を含み、
前記電子入力装置(216)において経路入力モードが開始され、
目標後進経路(218)に沿って前記無線ハンドヘルド型電子装置(226)が移動されることにより、該目標後進経路(218)が前記無線ハンドヘルド型電子装置(226)に入力され、
前記無線ハンドヘルド型電子装置(226)から前記電子入力装置(216)へ前記目標後進経路(218)が入力され、
前記電子入力装置(216)において前記経路入力モードの終了が入力され、
前記電子制御ユニット(222)が、前記車両(210)とトレーラ(211)との連結体(212)を前記目標後進経路(218)に追従させるのに必要な少なくとも1つの動作を計算し、
前記電子制御ユニット(222)が、計算された前記少なくとも1つの動作が実行されて前記車両(210)とトレーラ(211)との連結体(212)が前記目標後進経路(218)に沿って前記車両とトレーラとの連結体の最終位置(220)まで移動するように、前記少なくとも1つの車両装置(224)に指示する、
ことを特徴とする後進装置(214)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車、特に、自動車用のドライバーアシスト装置を向上させることに関する。
【0002】
技術的背景
自動車に連結されたトレーラの後進は、自動車を効率的に制御して経路へ配向し、自動車及びトレーラを移動させるのに、しばしば複数の人員を要する。また、自動車及びトレーラのシステムの操作に慣れていない人員にとって、特に自動車及びトレーラが後進する場合、トレーラの経路を正確に制御することは困難である。
【0003】
こうした背景から、本発明の文脈における全体的な目的が生じる。なお、発明者らの研究によれば、技術的背景並びに本発明の特徴の範囲の双方の範囲において、出願時点での本願に対抗しうる従来技術は明示的にも暗示的にも存在しない。
【0004】
要約
本発明の車両とトレーラとの連結体のための後進装置の制御方法は、トレーラ後進装置に対する電子制御ユニットに接続された電子入力装置において経路入力モードを開始するステップと、電子入力装置に対する入力制御機構を用いて目標後進経路を定めることにより、目標後進経路を電子入力装置へ入力するステップと、電子入力装置において経路入力モードを終了するステップとを含む。
【0005】
また、本発明の車両とトレーラとの連結体のための後進装置の制御方法は、トレーラ後進装置に対する電子制御ユニットに接続された電子入力装置への音声命令によって経路入力モードを開始するステップと、音声命令によって目標後進経路を電子入力装置へ入力するステップと、音声命令により電子入力装置での経路入力モードを終了するステップとを含む。
【0006】
さらに、車両とトレーラとの連結体のための後進装置の制御方法は、トレーラ後進装置に対する電子制御ユニットに接続された電子入力装置において経路入力モードを開始するステップと、目標後進経路に沿ってハンドヘルド型電子装置を移動させることにより、目標後進経路をハンドヘルド型電子装置へ入力するステップと、ハンドヘルド型電子装置から電子入力装置へ目標後進経路を入力するステップと、電子入力装置において経路入力モードを終了するステップとを含む。
【0007】
本発明のその他の適用形態は以下の詳細な説明から得られる。なお、以下の詳細な説明は有利な実施例を例示する目的のものであって、本発明をこれらの実施例に限定する意図に発したものではない。
【0008】
以下に、本発明を完全に理解してもらうために、添付の図を参照しながら詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の第1の実施例のトレーラ後進装置を備えた車両とトレーラとの連結体を示す図である。
図2図1のトレーラ後進装置を用いた方法を示す概略図である。
図3】本発明の第2の実施例のトレーラ後進装置を備えた車両とトレーラとの連結体を示す図である。
図4】本発明のトレーラ後進装置の第2の実施例の入力デバイスを示す図である。
図5図3のトレーラ後進装置を用いた方法を示す概略図である。
図6】本発明の第3の実施例のトレーラ後進装置を備えた車両とトレーラとの連結体を示す図である。
図7図6のトレーラ後進装置を用いた方法を示す概略図である。
【0010】
以下の説明は例示のためのものであり、本発明の適用範囲や利用形態を制限するものではない。わかりやすくするために、図中の同じ要素には同じ参照番号を付してある。
【0011】
図1には車両10とトレーラ11とが示されている。トレーラ11は制御可能に車両10に固定されており、車両とトレーラとの連結体12を形成している。車両とトレーラとの連結体12は本発明のトレーラ後進プログラム14を利用している。なお、本明細書を通して、「前」「後」等の相対方向は、車両の運転者が車両10を動かそうとする際に運転席から正対する方向を基準とする。ゆえに、トレーラ後進プログラム14の動作中は、車両10がリバースギアに入っており、運転者は後進方向に注目していることになる。トレーラ後進プログラム14は、車両10の運転者に対し、車両とトレーラとの連結体12の目標後進経路18を電子的に定義する方法を提供する。当該トレーラ後進プログラム14は目標後進経路18を利用して車両とトレーラとの連結体12の動作を制御する。
【0012】
図1には、トレーラ後進プログラム14を利用する第1の実施例が示されている。電子入力装置16は車両10とトレーラ後進プログラム14とに電子的に接続されている。トレーラ後進プログラム14は車両10内に配置された制御ユニット22を含む。制御ユニット22は、動力伝達装置、操舵装置及び/又は制動装置などの少なくとも1つの車両装置24に接続可能であり、車両とトレーラとの連結体12の動作を制御および配向可能である。制御ユニット22は車両装置24へ命令を送信して、車両とトレーラとの連結体12を目標後進経路18に沿って最終位置20まで移動させる。操舵、制動及びその他の制御は、制御ユニット22によって、車両の運転者によって入力された目標後進経路18に基づいて計算される。
【0013】
電子入力装置16は入力制御機構26とディスプレイ画面28とを含む。電子入力装置16は車両10に組み込むこともできる。例えば、電子入力装置16が制御パネル及びディスプレイ画面28を車両内10の例えばナビゲーション装置もしくはエンタテインメント機器の一部として含んでもよいし、また、ハンドヘルド型ナビゲーション装置などの別個のデバイスとして、車両10に電気的に接続された形態で備えていてもよい。電子入力装置16は部分的に、例えばディスプレイ画面28のみ、車両10に組み込まれてもよいが、その場合は別個の入力制御機構26を有する。入力制御機構26は、ジョイスティック、ノブ、スライダデバイス、物理的ボタン、仮想"タッチパネル"ボタンや、スマートフォンもしくは音声入力装置などのハンドヘルド型電子装置であってよい。電子入力装置16は、USBコネクタなどのワイヤ接続を介して、又は、無線リンクを介して、車両10に接続されている。入力制御機構26はディスプレイ画面28上のオンスクリーンポインタ40を制御する。
【0014】
ディスプレイ画面28は、車両とトレーラとの連結体12の後方に位置する所定の領域の概略図もしくは詳細像を描画する。オンスクリーンポインタ40は最初、例えば車両とトレーラとの連結体12の後部にある初期位置に位置している。入力制御機構26が用いられ、車両とトレーラとの連結体12の目標後進経路18が、物理的ボタンもしくは"タッチパネル"ボタンもしくは入力制御機構26での動作検出及び内部加速度計での測定及び/又はジャイロスコープでの測定によって、定義及び/又は制御される。この定義及び/又は制御は音声制御もしくはジョイスティック状のデバイスを用いて行われ、オンスクリーンポインタ40がディスプレイ画面28上で移動されて目標後進経路18のアウトラインが定められる。よって、入力制御機構26は、目標後進経路18のアウトラインが形成されるよう、オンスクリーンポインタ40をディスプレイ画面28上で移動させるために操作される。トレーラ後進プログラム14は入力からその時点の距離と車両とトレーラとの連結体12を目標後進経路18に追従するように方向づけるのに必要な移動量とを求める。
【0015】
図2には、トレーラ後進装置14を用いた方法の第1の実施例29が示されている。トレーラ後進装置14の経路入力モードはステップ30で開始される。車両の運転者は、ステップ32で、入力制御機構26を用いて車両とトレーラとの連結体12の目標後進経路18を電子入力装置16へ入力する。目標後進経路18は、後進ルートの提案と最終駐車位置20とを含む。入力制御機構26は提案されたルートの各分岐を連続的に入力することにより目標後進経路18を入力するために用いられる。例えば、入力制御機構26はジョイスティックもしくはノブであり、車両ナビゲーション装置及びエンタテインメント機器の一部である。入力制御機構26、例えばジョイスティック、ノブなどは、目標後進経路18の連続分岐の全体にわたってオンスクリーンポインタ40を移動させるために操作される。目標後進経路18は後進ルートの提案と最終駐車位置20とを含む。車両の運転者は、いったん完全な後進経路が入力されたことを、経路入力モードの終了によって、ステップ34で示す。目標後進経路18がトレーラ後進プログラム14に入力されると、車両の運転者は、ステップ36で、トレーラ後進装置14に対して目標後進経路18に追従するように指示する。トレーラ後進装置14は、ステップ38で、この指示を車両装置24へ送信し、車両とトレーラとの連結体12を目標後進経路18に沿って最終駐車位置20へ配向する。
【0016】
これに代えて、トレーラ後進装置14は、リアルタイムで、運転者が入力制御機構26を操作したときに車両とトレーラとの連結体12を目標後進経路に追従させる動作を行うように構成することもできる。入力後進経路18の各分岐が入力される場合、目標後進経路18の次の分岐が入力される前に、トレーラ後進プログラム14が車両とトレーラとの連結体12を所定の位置まで移動させる。これは後進経路18の各分岐に対してステップ30−38を反復することによって行われる。
【0017】
図3図5には、連結によって車両とトレーラとの連結体112を形成する車両110とトレーラ111とに対するトレーラ後進装置114の第2の実施例が示されている。トレーラ後進プログラム114は、車両の運転者に、車両とトレーラとの連結体112の入力後進経路118を定義する方法を提示する。電子入力装置116は車両110及びトレーラ後進装置114に電子的に接続されている。トレーラ後進プログラム114は、車両とトレーラとの連結体112の動作を制御及び配向する制御ユニット122を少なくとも1つの車両装置124に接続された車両110内に含む。車両装置124とは例えば動力伝達装置、操舵装置及び/又は制動装置である。
【0018】
電子入力装置116は入力制御機構126及びディスプレイ画面128を含む。電子入力装置116は車両110に組み込まれている。例えば、電子入力装置116は制御パネルおよびディスプレイ画面128をナビゲーション装置もしくはエンタテインメント機器の一部として又は個別の装置として車両110内に備える。電子入力装置116は部分的に例えばディスプレイ画面のみが車両110内に組み込まれていてもよいが、その場合は個別の入力制御機構126が必要となる。入力制御機構126は有利には図4の音声制御装置である。入力制御機構126はディスプレイ画面128上のオンスクリーンポインタ140を制御する。
【0019】
図4には、音声制御装置である入力制御機構126の実施例が示されている。音声制御装置126は、種々の車両110の機能を実行する他の車両装置に接続されるか又はこれに部分的に組み込まれる。電子的に接続される他の車両装置142a−eは、例えば、電話機142a、ナビゲーション装置142b、オーディオ装置142c、CDチェンジャ144d又はHVAC装置144eなどである。音声制御装置126はインタフェース141、車両110用のオーディオ入力部146及びオーディオ出力部144を含む。インタフェース141はオーディオ入力部146を用いた運転者による入力を電気信号に変換し、トレーラ後進装置114及び/又は他の車両装置142a−eによって利用できるようにする。付加的に、インタフェース141はトレーラ後進装置114及び他の車両装置142a−eからの電気信号を車両の運転者のためにオーディオ出力部144の出力へ変換する。
【0020】
図5には、トレーラ後進装置114を用いた方法の第2の実施例129が示されている。車両の運転者は、音声制御入力制御機構126を用いて車両とトレーラとの連結体112の目標後進経路118を入力する。トレーラ後進装置114に対する経路入力モードはステップ130で開始される。キャビン内から、車両の運転者は、音声制御入力機構126を用いて、ステップ132で、車両とトレーラとの連結体112に対する目標後進経路118を入力する。単純な方向及び距離、例えば、「10フィート後進」「停止」「90°右旋回」「最終位置」などを、目標後進経路118の音声入力に用いることができる。オンスクリーンポインタ140は車両とトレーラとの連結体112の位置を示すために、リアルタイムでの車両運転者からの音声入力にしたがって移動可能である。
【0021】
車両とトレーラとの連結体112は入力デバイス142を介して発話され記録されたそれぞれの命令に追従する。車両の運転者からの命令が完了した後、経路入力モードはステップ134で終了される。各ステップがトレーラ後進プログラム114へ入力された後、トレーラ後進装置114はステップ136で目標後進経路118に沿って移動せよとの命令に追従する。トレーラ後進装置114は、ステップ138で、車両装置124に対し、車両とトレーラとの連結体112を目標後進経路118に沿って配向せよとの命令を送信する。ステップ130−138を反復することにより、車両とトレーラとの連結体112は所望の最終駐車位置120へと移動する。
【0022】
図6図7には、車両210とトレーラ211とが連結されて形成された車両とトレーラとの連結体212に対するトレーラ後進装置214の第3の実施例が示されている。トレーラ後進プログラム214は車両とトレーラとの連結体212の目標後進経路218を定義する方法を車両の運転者に提示する。
【0023】
電子入力装置216は車両210とトレーラ後進プログラム214とに接続されている。トレーラ後進プログラム214は、車両210内の少なくとも1つの車両装置224に接続された制御ユニット222を含み、これにより車両とトレーラとの連結体212の動作を制御乃至配向することができる。車両装置224とは、動力伝達装置、操舵装置及び/又は制動装置などである。
【0024】
電子入力装置216は入力制御機構226とディスプレイ画面228とを含む。電子入力装置216は車両210に組み込まれている。電子入力装置216は部分的に例えばディスプレイ画面228のみを車両210へ組み込むことができるが、その場合は個別の入力制御機構226を設ける必要がある。例えば、電子入力装置216は制御パネル及びディスプレイ画面228を車両内210に、例えばナビゲーション装置もしくはエンタテインメント機器の一部として含む。入力制御機構226はハンドヘルド型電子装置であるが、これに代えてディスプレイ画面228を含むこともできる。ハンドヘルド型電子装置226はスマートフォン、PDA、ハンドヘルド型GPS、キーフォブなどであってよい。
【0025】
ハンドヘルド型電子装置226はディスプレイ画面228上のオンスクリーンポインタ240を制御する。ハンドヘルド型電子装置226は有線接続、例えばUSBコネクタを介して、又は、無線リンクによって、電子入力装置216に接続される。
【0026】
車両210内の制御ユニット222は、少なくとも1つの車両装置224、例えば動力伝達装置、操舵装置及び/又は制動装置に接続可能であり、これにより車両とトレーラとの連結体212の動作を制御乃至配向できる。トレーラ後進装置214は、操作者が経路218を歩いている間、車両とトレーラとの連結体212がハンドヘルド型電子装置226に追従するよう、リアルタイムで動作する。これに代えて、トレーラ後進装置214が経路218のマッピング完了後にのみ動作し、人員がとりあえず車両210へ戻ることができるように構成してもよい。
【0027】
図7には、図6のトレーラ後進装置214を使用した、本発明の方法の第3の実施例229が示されている。ここでは、車両の運転者もしくは乗員が、ハンドヘルド型電子装置226を手にして車両210から出る。ここで、運転者もしくは乗員は、トレーラ212の後部に達してから、ステップ230でハンドヘルド型電子装置226での経路入力モードを開始し、ステップ232で目標後進経路218を歩いて辿る。運転者もしくは乗員がトレーラ後部の所望の最終駐車位置220へ達すると、経路入力モードはステップ234で終了する。
【0028】
目標後進経路218がトレーラ後進プログラム214へ入力されると、車両の運転者は、ステップ236で、トレーラ後進装置214に対し目標後進経路218に追従するように指示する。トレーラ後進装置214は、ステップ238で、この指示を車両装置224へ送信し、車両とトレーラとの連結体212を目標後進経路218に沿って配向し、最終位置220まで移動させる。トレーラ後進プログラム214は、(運転者が車輪後方にいない場合)自動的に、又は、(運転者が車輪後方にいる場合)半自動的に、車両とトレーラとの連結体212の横方向動作及び長手方向動作を制御し、車両とトレーラとの連結体212がハンドヘルド型電子装置226によってマッピングされた経路218に追従するようにする。
【0029】
本発明を実施例のうち特に有利な幾つかを詳細に説明したが、本発明の思想はこれらの実施例に限定されるものではない。本発明の技術分野に属する当業者は、特許請求の範囲内で本発明を実施するための種々の選択的設計及び代替的構成を想到できるはずである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7