特許第6099757号(P6099757)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6099757
(24)【登録日】2017年3月3日
(45)【発行日】2017年3月22日
(54)【発明の名称】材料を含むトレッド
(51)【国際特許分類】
   B60C 11/03 20060101AFI20170313BHJP
   B60C 11/13 20060101ALI20170313BHJP
【FI】
   B60C11/03 300E
   B60C11/13 A
   B60C11/03 F
【請求項の数】5
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2015-539770(P2015-539770)
(86)(22)【出願日】2013年10月24日
(65)【公表番号】特表2015-532908(P2015-532908A)
(43)【公表日】2015年11月16日
(86)【国際出願番号】US2013066479
(87)【国際公開番号】WO2014066563
(87)【国際公開日】20140501
【審査請求日】2015年6月22日
(31)【優先権主張番号】61/718,360
(32)【優先日】2012年10月25日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】509333553
【氏名又は名称】ブリヂストン アメリカズ タイヤ オペレイションズ エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】100164448
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 雄輔
(74)【代理人】
【識別番号】100174023
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 怜愛
(72)【発明者】
【氏名】ポーラ アール ラングレン
【審査官】 細井 龍史
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−182096(JP,A)
【文献】 特開2012−183944(JP,A)
【文献】 実開平02−041802(JP,U)
【文献】 実開昭62−118705(JP,U)
【文献】 特開2001−055014(JP,A)
【文献】 特開昭64−028008(JP,A)
【文献】 特開2005−193702(JP,A)
【文献】 特表2004−520990(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2003/0102064(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2005/0081971(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2005/0034798(US,A1)
【文献】 特開2005−324685(JP,A)
【文献】 特開2002−301909(JP,A)
【文献】 特開平11−151912(JP,A)
【文献】 特開昭63−141804(JP,A)
【文献】 独国特許出願公開第102008037477(DE,A1)
【文献】 国際公開第2007/148694(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2001/032691(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60C 11/00−11/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
半径方向、軸方向、及び周方向と、
前記軸方向及び前記周方向に延びる、上面を含む複数の表面によって画定される、タイヤラグを含むトレッドとを有し、
前記軸方向において前記上面の全域に亘って延在する少なくとも1つの溝が形成されており、
前記タイヤラグは、前記上面に対して100°〜150°の第1角度を成すように向けられ、前記上面に対して前記周方向に位置する第1側面を有し、
前記第1側面は、細長い線形スロット、細長い曲線状スロット、及びくぼみのうちの1つであり、前記軸方向において前記第1側面の全域に亘って延在する第1空洞を有する、タイヤ。
【請求項2】
前記第1空洞は、
細長い曲線状スロットであり、
実質的に放物線又は双曲線の断面を有する、請求項1に記載のタイヤ。
【請求項3】
前記第1側面は、第2空洞を有し、
前記第2空洞は、
第2長軸を画定する、細長い線形スロットであり、
実質的に半円形、半楕円形、半長円形、放物線、及び双曲線のうちの1つである、前記第2長軸と垂直な断面を有し、
前記半径方向に対して60°以上90°以下の角度を有する方向に延び
前記軸方向において前記第1側面の全域に亘って延在する、請求項2に記載のタイヤ。
【請求項4】
半径方向、軸方向、及び周方向と、
前記軸方向及び前記周方向に延びる、上面を含む複数の表面によって画定される、タイヤラグを含むトレッドとを有し、
前記軸方向において前記上面の全域に亘って延在する少なくとも1つの溝が形成されており、
前記タイヤラグは、前記上面に対して100°〜150°の第1角度を成すように向けられ、前記上面に対して前記周方向に位置する第1側面を有し、
前記第1側面は、第1長軸を画定する細長い線形スロットであり、前記軸方向において前記第1側面の全域に亘って延在する第1空洞を有し、
前記第1側面は、高さ及び幅を有し、
前記タイヤラグは、前記上面に対して100°〜150°の第2角度を成すように向けられ、前記上面に対して前記周方向に位置する第2側面を有し、
前記第2側面は、第2長軸を画定する細長い線形スロットであり、前記軸方向において前記第2側面の全域に亘って延在する第1空洞を有し、
前記第2側面は、高さ及び幅を有する、タイヤ。
【請求項5】
前記第1側面の前記第1空洞は、
実質的に半円形、半楕円形、半長円形、放物線、及び双曲線のうちの1つである、前記第1長軸と垂直な断面を有し、
前記半径方向に対して60°以上90°以下の角度を有する方向に延び、かつ
前記第1側面の前記幅と同等以下の長さを有し、
前記第2側面の前記第1空洞は、
実質的に半円形、半楕円形、半長円形、放物線、及び双曲線のうちの1つである、前記第2長軸と垂直な断面を有し、
前記半径方向に対して60°以上90°以下の角度を有する方向に延び、かつ
前記第2側面の前記幅と同等以下の長さを有し、
前記第1側面は、第2空洞を有し、前記第2空洞は、
第3長軸を画定する、細長い線形スロットであり、
実質的に半円形、半楕円形、半長円形、放物線、及び双曲線の1つである、前記第3長軸と垂直な断面を有し、
前記半径方向に対して60°以上90°以下の角度を有する方向に延び、かつ
前記第1側面の前記幅と同等以下の長さを有し、
前記軸方向において前記第1側面の全域に亘って延在し、並びに
前記第2側面は、第2空洞を有し、前記第2空洞は、
第4長軸を画定する、細長い線形スロットであり、
実質的に半円形、半楕円形、半長円形、放物線、及び双曲線のうちの1つである、前記第4長軸と垂直な断面を有し、
前記半径方向に対して60°以上90°以下の角度を成す方向に延び、
前記第2側面の前記幅と同等以下の長さを有し、
前記軸方向において前記第2側面の全域に亘って延在する、請求項4に記載のタイヤ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本主題は、一般的にタイヤトレッドに関する。より具体的には、本主題は、材料を含む特徴を備える、タイヤ又はタイヤトレッドに関する。
【背景技術】
【0002】
タイヤは、様々な作用面上で作用し得る。作用面としては、オフロード表面に加えて、様々な種類の道路表面が挙げられる。作用面は、土、砂利、砂礫、砂、粘土、泥、雪、氷、又は他のくずのうちの1つ以上を含む物質を含む場合がある。
【0003】
タイヤトラクションを促進することが望ましい場合がある。タイヤトラクションは、タイヤトレッドの外面を形成する化合物と、タイヤが作用する作用面との間の摩擦力及び接着力の関数である。タイヤトラクションはまた、タイヤトレッドの外面と係合する道路材料と、タイヤが作用する作用面内、又は作用面上の同様の道路材料との間の摩擦力及び粘着力の関数である。したがって、実質的な量の道路材料と、タイヤトレッドの係合が、一定の動作条件下においてタイヤトラクションを改善することがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
実質的な量の道路材料をタイヤトレッドと係合させるように適合させた、タイヤトレッドを開発することが依然として望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0005】
半径方向、軸方向、周方向、及びタイヤラグを含むタイヤが提示される。タイヤラグは、複数の表面により画定され得る。複数の表面は、上面、及び上面に対して第1角度を成すように向けられた第1側面を含み得る。上面は、軸方向及び周方向に延びてもよい。第1角度は、90°超であり得る。第1側面は、第1側面の第1空洞を含み得る。第1側面は、高さ及び幅を有してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】材料を含むタイヤトレッドを含む、タイヤの一実施形態の拡大斜視図である。
図2a】材料を含むタイヤトレッドラグの第1実施形態の、上方正射影である。
図2b】材料を含むタイヤトレッドラグの第1実施形態の、前方正射影である。
図2c】材料を含むタイヤトレッドラグの第1実施形態の、側方正射影である。
図3a】材料を含むタイヤトレッドラグの第2実施形態の、上方正射影である。
図3b】材料を含むタイヤトレッドラグの第2実施形態の、前方正射影である。
図3c】材料を含むタイヤトレッドラグの第2実施形態の、側方正射影である。
図4】タイヤラグの第3実施形態の断面図である。
図5】タイヤラグの第4実施形態の断面図である。
図6】タイヤラグの第5実施形態の断面図である。
図7】タイヤラグの第6実施形態の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
図1〜7を参照するが、これらの図示は、材料を含むトレッド、及び材料を含むトレッドを含むタイヤの特定の実施形態を例示することのみを目的とする。
【0008】
ここで図1を参照し、タイヤ100は、半径方向102、軸方向106、及び周方向104を画定する。タイヤ100は、タイヤが作用し得る作用面(図示されない)と動作可能に係合するように適合された、タイヤ100の外側表面を画定する、タイヤトレッド110を含み得る。タイヤ100は、タイヤラグ120を含み得る。タイヤラグ120は、タイヤトレッド110の一構成要素であり得る。
【0009】
図1に示される非限定的な実施形態は、タイヤラグ120が、非限定的に、上面132、第1側面133、第2側面134、第3側面135、及び第4側面136などの、複数の表面130により画定され得ることを示している。図1に示される非限定的な実施形態を引き続き参照し、タイヤラグ120は、ほぼ台形のプリズムであり得、上面120が、軸方向106、及び周方向104に延びている。特定の他の実施形態において、タイヤラグはほぼ矩形のプリズム、別の種類のプリズム、切頭四角錐、又は適切な工学的判断により選択された別の形状であり得る。特定の他の実施形態において、上面は、軸方向106及び周方向104の一方又は両方に対して傾斜しているか、又は角度を有してもよい。
【0010】
図1に示される非限定的な実施形態を引き続き参照し、第1側面133は、上面132に対して第1の角度φで向けられてもよい。特定の他の実施形態において、第1側面133は、上面132に対して傾斜していてもよい。第1の角度φは、90°超、100°以上150°以下、120°以上130°以下、又は適切な工学的判断により選択される他の一定の角度であり得る。第1側面133は、高さ及び幅を有してもよい。第1側面133は、第1側面の第1空洞142を含み得る。第1側面133は、第1側面の第2空洞146を含み得る。
【0011】
図1に示される非限定的な実施形態を引き続き参照し、第1側面の第1空洞142が、細長い線形スロットであってもよい。特定の他の実施形態において、第1側面の第1空洞142は、1つ以上の細長い曲線状のスロット又はくぼみを含み得る。第1側面の第1空洞142は、第1長軸144を画定する。第1側面の第1空洞142は、実質的に半楕円の、第1長軸144と垂直な断面を有する。特定の他の実施形態において、第1側面の第1空洞は、実質的に半円形、半楕円形、半長円形、放物線区分、双曲線区分、又は適切な工学的判断により選択される別の形状の断面を有し得る。図1に示される非限定的な実施形態において、第1側面の第1空洞142が、第1側面133の全幅にわたり延びる。特定の他の実施形態において、第1側面の第1空洞142は、第1側面133の幅よりも小さいか、又は大きい長さを有し得る。特定の他の実施形態において、第1側面の第1空洞142は、第1側面133の幅の30%以上120%以下の長さを有し得る。図1の非限定的な実施形態において、第1側面の第1空洞142は、半径方向102に対して約90°の角度を成す方向に延びる。特定の他の実施形態において、第1側面の第1空洞142は、半径方向102に対して、60°以上90°以下、又は半径方向102に対して80°以上90°以下の角度を成す方向に延びてもよい。図1の非限定的な実施形態において、第1側面の第1空洞142は、半径方向106に対して約90°の角度を成す方向に延びる。特定の他の実施形態において、第1側面の第1空洞142は、軸方向106に対して5°以上90°以下の角度を成す方向に延び得る。
【0012】
図1に示される非限定的な実施形態を引き続き参照し、第1側面の第2空洞146が、細長い線形スロットであってもよい。特定の他の実施形態において、第1側面の第2空洞146は、1つ以上の細長い曲線状のスロット又はくぼみを含んでもよい。第1側面の第2空洞146は、第2長軸148を画定する。第1側面の第2空洞146は、実質的に半楕円形の、第2長軸148と垂直な断面を有する。特定の他の実施形態において、第1側面の第2空洞は、実質的に半円形、半楕円形、半長円形、放物線区分、双曲線区分、又は適切な工学的判断により選択される別の形状の断面を有し得る。図1に示される非限定的な実施形態において、第1側面の第2空洞146が、第1側面133の全幅にわたり延びる。特定の他の実施形態において、第1側面の第2空洞146は、第1側面133の幅よりも小さいか、又は大きい長さを有し得る。特定の他の実施形態において、第1側面の第2空洞146は、第1側面133の幅の30%以上120%以下の長さを有し得る。図1の非限定的な実施形態において、第1側面の第2空洞146は、半径方向102に対して約90°の角度を成す方向に延びる。特定の他の実施形態において、第1側面の第2空洞146は、半径方向102に対して、60°以上90°以下、又は半径方向102に対して80°以上90°以下の角度を成す方向に延びてもよい。図1の非限定的な実施形態において、第1側面の第2空洞146は、軸方向106に対して約90°の角度を成す方向に延びる。特定の他の実施形態において、第1側面の第2空洞146は、軸方向106に対して5°以上90°以下の角度を成す方向に延び得る。
【0013】
図1に示される非限定的な実施形態を引き続き参照し、第2側面134は、上面132に対して第2の角度Ψで向けられてもよい。特定の他の実施形態において、第2側面134は、上面132に対して傾斜していてもよい。第2の角度Ψは、90°超、100°以上150°以下、120°以上130°以下、又は適切な工学的判断により選択される他の一定の角度であり得る。第2側面134は、高さ及び幅を有してもよい。第2側面134は、第2側面の第1空洞152を含み得る。第2側面134は、第2側面の第2空洞156を含み得る。
【0014】
図1に示される非限定的な実施形態を引き続き参照し、第2側面の第1空洞152が、細長い線形スロットであってもよい。特定の他の実施形態において、第2側面の第1空洞152は、1つ以上の細長い曲線状のスロット又はくぼみを含んでもよい。第2側面の第1空洞152は第3長軸154を画定する。第2側面の第1空洞152は、実質的に半楕円形の、第3長軸154と垂直な断面を有する。特定の他の実施形態において、第2側面の第1空洞は、実質的に半円形、半楕円形、半長円形、放物線区分、双曲線区分、又は適切な工学的判断により選択される別の形状の断面を有し得る。図1に示される非限定的な実施形態において、第2側面の第1空洞152が、第2側面134の全幅にわたり延びる。特定の他の実施形態において、第2側面の第1空洞152は、第2側面134の幅よりも小さいか、又は大きい長さを有し得る。特定の他の実施形態において、第2側面の第1空洞152は、第2側面134の幅の30%以上120%以下の長さを有し得る。図1に示される非限定的な実施形態において、第2側面の第1空洞152は、半径方向102に対して約90°の角度を成す方向に延びる。特定の他の実施形態において、第2側面の第1空洞152は、半径方向102に対して、60°以上90°以下、又は半径方向102に対して80°以上90°以下の角度を成す方向に延びてもよい。図1の非限定的な実施形態において、第2側面の第1空洞152は、軸方向106に対して約90°の角度を成す方向に延びる。特定の他の実施形態において、第2側面の第1空洞152は、軸方向106に対して5°以上90°以下の角度を成す方向に延び得る。
【0015】
図1に示される非限定的な実施形態を引き続き参照し、第2側面の第2空洞156が、細長い線形スロットであってもよい。特定の他の実施形態において、第2側面の第2空洞156は、1つ以上の細長い曲線状のスロット又はくぼみを含んでもよい。第2側面の第2空洞156は、第4長軸158を画定する。第2側面の第2空洞156は、実質的に半楕円形の、第4長軸158と垂直な断面を有する。特定の他の実施形態において、第2側面の第2空洞は、実質的に半円形、半楕円形、半長円形、放物線区分、双曲線区分、又は適切な工学的判断により選択される別の形状の断面を有し得る。図1に示される非限定的な実施形態において、第2側面の第2空洞156が、第2側面134の全幅にわたり延びる。特定の他の実施形態において、第2側面の第2空洞156は、第2側面134の幅よりも小さいか、又は大きい長さを有し得る。特定の他の実施形態において、第2側面の第2空洞156は、第2側面134の幅の30%以上120%以下の長さを有し得る。図1の非限定的な実施形態において、第2側面の第2空洞156は、半径方向102に対して約90°の角度を成す方向に延びる。特定の他の実施形態において、第2側面の第2空洞156は、半径方向102に対して、60°以上90°以下、又は半径方向102に対して80°以上90°以下の角度を成す方向に延びてもよい。図1の非限定的な実施形態において、第2側面の第2空洞156は、軸方向106に対して約90°の角度を成す方向に延びる。特定の他の実施形態において、第2側面の第2空洞156は、軸方向106に対して5°以上90°以下の角度を成す方向に延び得る。
【0016】
図2a〜2cに示される非限定的な実施形態は、タイヤラグ220が、非限定的に、上面232、第1側面233、第2側面234、第3側面235、第4側面236、第5側面237、及び第6側面238などの、複数の表面230により画定され得る。
【0017】
図2a〜2cに示される非限定的な実施形態を引き続き参照し、第1側面233は、上面232に対して第1の角度φで向けられてもよい。特定の他の実施形態において、第1側面233は、上面232に対して傾斜していてもよい。第1の角度φは、90°超、100°以上150°以下、120°以上130°以下、又は適切な工学的判断により選択される他の一定の角度であり得る。第1側面233は、高さH、及び幅Wを有し得る。第1側面233は、第1側面の第1空洞242を含み得る。第1側面233は、第1側面の第2空洞246を含み得る。
【0018】
図2a〜2cに示される非限定的な実施形態を引き続き参照し、第1側面の第1空洞242が、細長い線形スロットであってもよい。特定の他の実施形態において、第1側面の第1空洞242は、1つ以上の細長い曲線状のスロット又はくぼみを含み得る。第1側面の第1空洞242は、第1長軸244を画定する。第1側面の第1空洞242は、実質的に半楕円の、第1長軸244と垂直な断面を有する。特定の他の実施形態において、第1側面の第1空洞は、実質的に半円形、半楕円形、半長円形、放物線区分、双曲線区分、又は適切な工学的判断により選択される別の形状の断面を有し得る。図2a〜2cに示される非限定的な実施形態において、第1側面の第1空洞242が、第1側面233の全幅Wにわたり延びる。特定の他の実施形態において、第1側面の第1空洞242は、第1側面233の幅Wよりも小さいか、又は大きい長さを有し得る。特定の他の実施形態において、第1側面の第1空洞242は、第1側面233の幅Wの30%以上120%以下の長さを有し得る。
【0019】
図2a〜2cに示される非限定的な実施形態を引き続き参照し、第1側面の第2空洞246が、細長い線形スロットであってもよい。特定の他の実施形態において、第1側面の第2空洞246は、1つ以上の細長い曲線状のスロット又はくぼみを含んでもよい。第1側面の第2空洞246は、第2長軸248を画定する。第1側面の第2空洞246は、実質的に半楕円形の、第2長軸248と垂直な断面を有する。特定の他の実施形態において、第1側面の第1空洞は、実質的に半円形、半楕円形、半長円形、放物線区分、双曲線区分、又は適切な工学的判断により選択される別の形状の断面を有し得る。図2a〜2cに示される非限定的な実施形態において、第1側面の第2空洞246が、第1側面233の全幅Wにわたり延びる。特定の他の実施形態において、第1側面の第2空洞246は、第1側面233の幅Wよりも小さいか、又は大きい長さを有し得る。特定の他の実施形態において、第1側面の第2空洞246は、第1側面233の幅Wの30%以上120%以下の長さを有し得る。
【0020】
図2a〜2cに示される非限定的な実施形態を引き続き参照し、第2側面234は、上面232に対して第2の角度Ψで向けられてもよい。特定の他の実施形態において、第2側面234は、上面232に対して傾斜していてもよい。第2の角度Ψは、90°超、100°以上150°以下、120°以上130°以下、又は適切な工学的判断により選択される他の一定の角度であり得る。第2側面234は、高さH、及び幅Wを有し得る。第2側面234は、第2側面の第1空洞252を含み得る。第2側面234は、第2側面の第2空洞256を含み得る。
【0021】
図2a〜2cに示される非限定的な実施形態を引き続き参照し、第2側面の第1空洞252が、細長い線形スロットであってもよい。特定の他の実施形態において、第2側面の第1空洞252は、1つ以上の細長い曲線状のスロット又はくぼみを含んでもよい。第2側面の第1空洞252は第3長軸254を画定する。第2側面の第1空洞252は、実質的に半楕円形の、第3長軸254と垂直な断面を有する。特定の他の実施形態において、第2側面の第1空洞は、実質的に半円形、半楕円形、半長円形、放物線区分、双曲線区分、又は適切な工学的判断により選択される別の形状の断面を有し得る。図2a〜2cに示される非限定的な実施形態において、第2側面の第1空洞252が、第2側面234の全幅Wにわたり延びる。特定の他の実施形態において、第2側面の第1空洞252は、第2側面234の幅Wよりも小さいか、又は大きい長さを有し得る。特定の他の実施形態において、第2側面の第1空洞252は、第2側面234の幅Wの30%以上120%以下の長さを有し得る。
【0022】
図2a〜2cに示される非限定的な実施形態を引き続き参照し、第2側面の第2空洞256が、細長い線形スロットであってもよい。特定の他の実施形態において、第2側面の第2空洞256は、1つ以上の細長い曲線状のスロット又はくぼみを含んでもよい。第2側面の第2空洞256は、第4長軸258を画定する。第2側面の第2空洞256は、実質的に半楕円形の、第4長軸258と垂直な断面を有する。特定の他の実施形態において、第2側面の第2空洞は、実質的に半円形、半楕円形、半長円形、放物線区分、双曲線区分、又は適切な工学的判断により選択される別の形状の断面を有し得る。図2a〜2cに示される非限定的な実施形態において、第2側面の第2空洞256が、第2側面234の全幅Wにわたり延びる。特定の他の実施形態において、第2側面の第2空洞256は、第2側面234の幅Wよりも小さいか、又は大きい長さを有し得る。特定の他の実施形態において、第2側面の第2空洞256は、第2側面234の幅Wの30%以上120%以下の長さを有し得る。
【0023】
図3a〜3cに示される非限定的な実施形態は、タイヤラグ320が、非限定的に、上面332、第1側面333、第2側面334、第3側面335、第4側面336、第5側面337、及び第6側面338などの、複数の表面330により画定され得る。
【0024】
図3a〜3cに示される非限定的な実施形態を引き続き参照し、第1側面333は、上面332に対して第1の角度φで向けられてもよい。特定の他の実施形態において、第1側面333は、上面332に対して傾斜していてもよい。第1の角度φは、90°超、100°以上150°以下、120°以上130°以下、又は適切な工学的判断により選択される他の一定の角度であり得る。第1側面333は、高さH、及び幅Wを有し得る。第1側面333は、第1側面の第1空洞342を含み得る。第1側面333は、第1側面の第2空洞346を含み得る。
【0025】
図3a〜3cに示される非限定的な実施形態を引き続き参照し、第1側面の第1空洞342が、細長い曲線状スロットであってもよい。特定の他の実施形態において、第1側面の第1空洞342は、1つ以上の細長い直線上のスロット又はくぼみを含み得る。第1側面の第1空洞342は、実質的に半楕円の断面を有する。特定の他の実施形態において、第1側面の第1空洞は、実質的に半円形、半楕円形、半長円形、放物線区分、双曲線区分、又は適切な工学的判断により選択される別の形状の断面を有し得る。図3a〜3cに示される非限定的な実施形態において、第1側面の第1空洞342が、第1側面333の全幅Wにわたり延びる。第1側面の第1空洞342は曲線状であるため、第1側面333の幅Wよりも長い。特定の他の実施形態において、第1側面の第1空洞342は、第1側面333の幅Wと同等以下の長さを有し得る。特定の他の実施形態において、第1側面の第1空洞342は、第1側面333の幅Wの30%以上120%以下の長さを有し得る。
【0026】
図3a〜3cに示される非限定的な実施形態を引き続き参照し、第1側面の第2空洞346が、細長い曲線状スロットであってもよい。特定の他の実施形態において、第1側面の第2空洞346は、1つ以上の細長い線形のスロット又はくぼみを含んでもよい。第1側面の第2空洞346は、実質的に半楕円の断面を有する。特定の他の実施形態において、第1側面の第1空洞は、実質的に半円形、半楕円形、半長円形、放物線区分、双曲線区分、又は適切な工学的判断により選択される別の形状の断面を有し得る。図3a〜3cに示される非限定的な実施形態において、第1側面の第2空洞346が、第1側面333の全幅Wにわたり延びる。第1側面の第2空洞346は曲線状であるため、第1側面333の幅Wよりも長い。特定の他の実施形態において、第1側面の第2空洞346は、第1側面333の幅Wと同等以下の長さを有し得る。特定の実施形態において、第1側面の第2空洞346は、第1側面333の幅Wの30%以上120%以下の長さを有し得る。
【0027】
図3a〜3cに示される非限定的な実施形態を引き続き参照し、第2側面334は、上面332に対して第2の角度Ψで向けられてもよい。特定の他の実施形態において、第2側面334は、上面332に対して傾斜していてもよい。第2の角度Ψは、90°超、100°以上150°以下、120°以上130°以下、又は適切な工学的判断により選択される他の一定の角度であり得る。第2側面334は、高さH、及び幅Wを有し得る。第2側面334は、第2側面の第1空洞352を含み得る。第2側面334は、第2側面の第2空洞356を含み得る。
【0028】
図3a〜3cに示される非限定的な実施形態を引き続き参照し、第2側面の第1空洞352が、細長い曲線状スロットであってもよい。特定の他の実施形態において、第2側面の第1空洞352は、1つ以上の細長い線形のスロット又はくぼみを含んでもよい。第2側面の第1空洞352は、実質的に半楕円の断面を有する。特定の他の実施形態において、第2側面の第1空洞は、実質的に半円形、半楕円形、半長円形、放物線区分、双曲線区分、又は適切な工学的判断により選択される別の形状の断面を有し得る。図3a〜3cに示される非限定的な実施形態において、第2側面の第1空洞352が、第2側面334の全幅Wにわたり延びる。第2側面の第1空洞352は曲線状であるため、第2側面334の幅Wよりも長い。特定の他の実施形態において、第2側面の第1空洞352は、第2側面334の幅Wと同等以下の長さを有し得る。特定の他の実施形態において、第2側面の第1空洞352は、第2側面334の幅Wの30%以上120%以下の長さを有し得る。
【0029】
図3a〜3cに示される非限定的な実施形態を引き続き参照し、第2側面の第2空洞356が、細長い曲線状スロットであってもよい。特定の他の実施形態において、第2側面の第2空洞356は、1つ以上の細長い線形のスロット又はくぼみを含んでもよい。第2側面の第2空洞356は、実質的に半楕円の断面を有する。特定の他の実施形態において、第2側面の第2空洞は、実質的に半円形、半楕円形、半長円形、放物線区分、双曲線区分、又は適切な工学的判断により選択される別の形状の断面を有し得る。図3a〜3cに示される非限定的な実施形態において、第2側面の第2空洞356が、第2側面334の全幅Wにわたり延びる。第2側面の第2空洞356は曲線状であるため、第2側面334の幅Wよりも長い。特定の他の実施形態において、第2側面の第2空洞356は、第2側面334の幅Wと同等以下の長さを有し得る。特定の他の実施形態において、第2側面の第2空洞356は、第2側面334の幅Wの30%以上120%以下の長さを有し得る。
【0030】
図4に示される非限定的な実施形態は、例えば、非限定的に、上面432、第1側面433、及び第2側面434など、複数の表面430により画定され得る、タイヤラグ420の断面図を示す。第1側面433は、上面432と第1の角度φを成すように向けられてもよい。第1の角度φは、90°超、100°以上150°以下、120°以上130°以下、又は適切な工学的判断により選択される他の一定の角度であり得る。第1側面433は、断面が実質的に三角形である、第1側面442の第1空洞を含む。
【0031】
図5に示される非限定的な実施形態は、例えば、非限定的に、上面532、第1側面533、及び第2側面534など、複数の表面530により画定され得る、タイヤラグ520の断面図を示す。第1側面533は、上面532と第1の角度φを成すように向けられてもよい。第1の角度φは、90°超、100°以上150°以下、120°以上130°以下、又は適切な工学的判断により選択される他の一定の角度であり得る。第1側面533は、第1側面の第1空洞542を含み、その断面は、楕円形、放物線区分、又は双曲線区分であってもよい。
【0032】
図6に示される非限定的な実施形態は、例えば、非限定的に、上面632、第1側面633、及び第2側面634など、複数の表面630により画定され得る、タイヤラグ620の断面図を示す。第1側面633は、上面632と第1の角度φを成すように向けられてもよい。第1の角度φは、90°超、100°以上150°以下、120°以上130°以下、又は適切な工学的判断により選択される他の一定の角度であり得る。第1側面633は、断面が実質的に半円形である、第1側面の第1空洞642を含む。
【0033】
図7に示される非限定的な実施形態は、例えば、非限定的に、上面732、第1側面733、及び第2側面734など、複数の表面730により画定され得る、タイヤラグ720の断面図を示す。第1側面733は、断面が実質的に半円形である、第1側面の第1空洞742を含む。第2側面734は、第2側面の第1空洞752を含み、これは第1側面の第1空洞742と大きさが実質的に異なる。第2側面734は、第2側面の第2空洞756を含み、これは、第1側面の第1空洞742、及び第2側面の第1空洞752と、寸法が実質的に異なる。
【0034】
いずれかの特定の理論に束縛されることを意図せず、これらの空洞142、146、152、156、242、246、252、256、342、346、352、356、442、542、642、742、752、756は、動作中に接触する材料を捕捉又は保持し得ることが理解される。空洞142、146、152、156、242、246、252、256、342、346、352、356、442、542、642、742、752、756は、土、砂利、砂礫、砂、粘土、泥、雪、氷、又は他のくずなどの物質を保持するように適合され得る。例えば、非限定的に、空洞の寸法、空洞幅、空洞高さ、α、空洞深さ、β、空洞断面、タイヤのフットプリントに対する空洞の開口部の角度などの、空洞の特性は、適切な工学的判断により選択され得る。例えば、非限定的に、泥又は雪などの特定の物質の保持が、例えば、非限定的に、土、砂利、砂礫、砂、粘土などの1つ以上の他の物質の保持よりも良好であるように、空洞を設計することも可能であり得る。作用面の道路材料と同様又は実質的に同一の材料を保持することにより、タイヤトレッドの外面と係合する道路材料と、タイヤが作用する作用面内、又は作用面上の同様の道路材料との摩擦力又は粘着力が増加してタイヤトラクションの改善をもたらすことができる。
【0035】
材料を含むトレッドが、特定の実施形態との関連において先に記載されたが、材料を含むトレッドと同じ機能を発揮するために、これから逸脱することなく、他の実施形態が使用されてもよく、又は上記の実施形態に修正及び追加が行われてもよいことが理解される。更に、材料を含むトレッドは、開示されるが正確な詳細については記載されていない、実施形態を含み得る。更に、所望の特性をもたらすために、様々な実施形態を組み合わせることができるため、開示される全ての実施形態は、必ずしも択一的ではない。当業者は、材料を含むトレッドの趣旨及び範囲から逸脱することなく、変形例を作製することができる。したがって、材料を含むトレッドは、いずれかの単一の実施形態に制限されるべきではなく、添付の請求項の記載による領域及び範囲において解釈されるべきである。
図1
図2a
図2b
図2c
図3a
図3b
図3c
図4
図5
図6
図7