【文献】
CATT,Considerations on E-PDCCH search space design,R1-121102,フランス,3GPP,2012年 3月20日,paragraph 2.1
【文献】
Research In Motion, UK Limited,Signalling methods for TDD UL/DL reconfiguration with different time scales,R1-130389,フランス,3GPP,2013年 1月19日,paragraph 2.4
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記セル状態信号が前記スモールセルのオフ状態への切り替えを示す場合、前記スモールセルに送信されるアップリンクチャネルに割り当てられた無線リソースが解除される、請求項1に記載の方法。
前記DCIは、前記スモールセルがオフ状態に切り替えられることを示すRNTI(radio network temporary identifier)でマスキングされる、請求項2に記載の方法。
前記DCIは、前記スモールセルがオフ状態に切り替えられることを示すRNTI(radio network temporary identifier)のみで構成される、請求項2に記載の方法。
前記スモールセルに遅延要求信号が送信され、前記遅延要求信号は、前記スモールセルのオフ状態への切り替えを延期することを要求する信号である、請求項1に記載の方法。
前記セル状態信号を受信した時点から特定時間が経過した後、前記セル状態信号に基づく動作が実行され、前記特定時間は、RRC(radio resource control)メッセージにより設定される、請求項1に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0012】
端末(User Equipment、UE)は、固定されてもよいし、移動性を有してもよく、MS(mobile station)、MT(mobile terminal)、UT(user terminal)、SS(subscriber station)、無線機器(wireless device)、PDA(personal digital assistant)、無線モデム(wireless modem)、携帯機器(handheld device)等、他の用語で呼ばれることもある。
【0013】
基地局は、一般的に端末と通信する固定局(fixed station)を意味し、eNB(evolved−NodeB)、BTS(Base Transceiver System)、アクセスポイント(Access Point)等、他の用語で呼ばれることもある。
【0014】
基地局から端末への通信をダウンリンク(downlink:DL)といい、端末から基地局への通信をアップリンク(uplink:UL)という。基地局及び端末を含む無線通信システムは、TDD(time division duplex)システムまたはFDD(frequency division duplex)システムである。TDDシステムは、同じ周波数帯域で互いに異なる時間を使用してアップリンク及びダウンリンク送受信を実行する無線通信システムである。FDDシステムは、互いに異なる周波数帯域を使用し、同時にアップリンク及びダウンリンク送受信が可能な無線通信システムである。無線通信システムは、無線フレームを使用して通信を実行することができる。
【0015】
図1は、FDD無線フレームの構造を示す。
【0016】
FDD無線フレーム(radio frame)は、10個のサブフレーム(subframe)を含み、一つのサブフレームは、2個の連続的なスロット(slot)を含む。無線フレーム内に含まれるスロットは、0〜19のインデックスが付けられる。一つのサブフレームの送信にかかる時間をTTI(transmission time interval)といい、TTIは、最小スケジューリング単位(minimum scheduling unit)である。例えば、一つのサブフレームの長さは1msであり、一つのスロットの長さは0.5msである。以下、FDD無線フレームをFDDフレームと略称する。
【0017】
図2は、TDD無線フレームの構造を示す。
【0018】
図2を参照すると、TDDで使用するTDD無線フレームにはDL(downlink)サブフレームとUL(Uplink)サブフレームが共存する。表1は、無線フレームのUL−DL設定(UL−DL configuration)の一例を示す。
【0020】
表1において、‘D’はDLサブフレームを示し、‘U’はULサブフレームを示し、‘S’はスペシャルサブフレーム(special subframe)を示す。基地局からUL−DL設定を受信すると、端末は、無線フレームで各サブフレームがDLサブフレームであるか、またはULサブフレームであるかを知ることができる。以下、UL−DL設定N(Nは、0〜6のうちいずれか一つ)は、前記表1を参照することができる。
【0021】
TDDフレームで、インデックス#1とインデックス#6を有するサブフレームは、スペシャルサブフレームであり、スペシャルサブフレームは、DwPTS(Downlink Pilot Time Slot:DwPTS)、GP(Guard Period)及びUpPTS(Uplink Pilot Time Slot)を含む。DwPTSは、端末での初期セル探索、同期化またはチャネル推定に使われる。UpPTSは、基地局でのチャネル推定と端末のアップリンク送信同期を合わせるのに使われる。GPは、アップリンクとダウンリンクとの間にダウンリンク信号の多重経路遅延によりアップリンクで発生する干渉を除去するための区間である。以下、TDD無線フレームをTDDフレームと略称する。
【0022】
図3は、一つのダウンリンクスロットに対するリソースグリッド(resource grid)の一例を示す。
【0023】
図3を参照すると、ダウンリンクスロットは、時間領域で複数のOFDM(orthogonal frequency division multiplexing)シンボルを含み、周波数領域でN
RB個のリソースブロック(RB;Resource Block)を含むことができる。リソースブロックは、リソース割当単位であり、時間領域で一つのスロットを含み、周波数領域で複数の連続する副搬送波(subcarrier)を含む。ダウンリンクスロットに含まれるリソースブロックの数N
RBは、セルで設定されるダウンリンク送信帯域幅(bandwidth)N
DLに従属する。例えば、LTEシステムにおいて、N
RBは、6〜110のうちいずれか一つである。アップリンクスロットの構造も前記ダウンリンクスロットの構造と同じである。
【0024】
リソースグリッド上の各要素(element)をリソース要素(resource element、RE)という。リソースグリッド上のリソース要素は、スロット内のインデックス対(pair)(k,l)により識別されることができる。ここで、k(k=0,...,N
RB×12−1)は、周波数領域内の副搬送波インデックスであり、l(l=0,...,6)は、時間領域内のOFDMシンボルインデックスである。
【0025】
図3において、一つのリソースブロックは、時間領域で7OFDMシンボルと、周波数領域で12副搬送波とで構成されることで、7×12リソース要素を含むと例示的に記述するが、リソースブロック内のOFDMシンボルの数と副搬送波の数は、これに制限されるものではない。OFDMシンボルの数と副搬送波の数は、CPの長さ、周波数間隔(frequency spacing)などによって多様に変更されることができる。スロット内のOFDMシンボルの個数は、ノーマルCP(cyclic prefix)で7個であり、拡張CPで6個である。また、一つのOFDMシンボルで、副搬送波の数は、128、256、512、1024、1536及び2048のうち一つを選定して使用することができる。
【0026】
図4は、ダウンリンクサブフレーム(DLサブフレーム)構造を示す。
【0027】
図4を参照すると、DLサブフレームは、時間領域で制御領域(control region)とデータ領域(data region)とに分けられる。制御領域は、サブフレーム内の第1のスロットの前方部の最大3個(場合によって、最大4個)のOFDMシンボルを含むが、制御領域に含まれるOFDMシンボルの個数は変わることができる。制御領域には、PDCCH(physical downlink control channel)及び他の制御チャネルが割り当てられ、データ領域には、PDSCH(physical downlink shared channel)が割り当てられる。
【0028】
3GPP TS 36.211 V8.7.0に開示されているように、3GPP LTEにおいて、物理チャネルは、データチャネルであるPDSCH(Physical Downlink Shared Channel)とPUSCH(Physical Uplink Shared Channel)、及び制御チャネルであるPDCCH(Physical Downlink Control Channel)、PCFICH(Physical Control Format Indicator Channel)、PHICH(Physical Hybrid−ARQ Indicator Channel)、PUCCH(Physical Uplink Control Channel)に分けられる。
【0029】
サブフレームの1番目のOFDMシンボルで送信されるPCFICHは、サブフレーム内で制御チャネルの送信に使われるOFDMシンボルの数(即ち、制御領域の大きさ)に対するCFI(control format indicator)を伝送する。端末は、まず、PCFICH上にCFIを受信した後、PDCCHをモニタリングする。PDCCHと違って、PCFICHは、ブラインドデコーディング(blind decoding)を使用せずに、サブフレームの固定されたPCFICHリソースを介して送信される。
【0030】
PHICHは、アップリンクHARQ(hybrid automatic repeat request)のためのACK(acknowledgement)/NACK(not−acknowledgement)信号を伝送する。即ち、端末により送信されるPUSCH上のUL(uplink)データに対するACK/NACK信号は、PHICH上に基地局により送信される。
【0031】
PBCH(Physical Broadcast Channel)は、無線フレームの1番目のサブフレームの第2のスロットの前方部の4個のOFDMシンボルで送信される。PBCHは、端末が基地局と通信するときに必須なシステム情報を伝送し、PBCHを介して送信されるシステム情報をMIB(master information block)という。これと比較して、PDCCHにより指示されるPDSCH上に送信されるシステム情報をSIB(system information block)という。
【0032】
PDCCHを介して送信される制御情報をダウンリンク制御情報(downlink control information、DCI)という。DCIは、PDSCHのリソース割当(これをDLグラント(downlink grant)ともいう)、PUSCHのリソース割当(これをULグラント(uplink grant)ともいう)、任意のUEグループ内の個別UEに対する送信パワー制御命令の集合及び/またはVoIP(Voice over Internet Protocol)の活性化を含むことができる。DCIは、多様なフォーマット(format)を有し、これに対しては後述する。
【0033】
サブフレーム内の制御領域は、複数のCCE(control channel element)を含む。CCEは、無線チャネルの状態による符号化率をPDCCHに提供するために使われる論理的割当単位であり、複数のREG(resource element group)に対応される。REGは、複数のリソース要素(resource element)を含む。CCEの数とCCEにより提供される符号化率の関係によって、PDCCHのフォーマット及び可能なPDCCHのビット数が決定される。
【0034】
一つのREGは、4個のREを含み、一つのCCEは、9個のREGを含む。一つのPDCCHを構成するために{1,2,4,8}個のCCEを使用することができ、{1,2,4,8}の各々の要素をCCEアグリゲーションレベル(aggregation level)という。
【0035】
PDDCHの送信に使われるCCEの個数は、基地局がチャネル状態によって決定する。
【0036】
図5は、PDCCHのモニタリングのための共用検索空間及び端末特定検索空間を示す例示図である。
【0037】
3GPP LTEでは、PDCCHの検出のためにブラインドデコーディング(blind decoding)を使用する。ブラインドデコーディングは、受信されるPDCCH(これをPDCCH候補(candidate)という)のCRC(cyclic redundancy check)に所望の識別子をデマスキング(de−masking)し、CRCエラーをチェックすることによって、該当PDCCHが自分の制御チャネルかどうかを確認する方式である。端末は、自分のPDCCHが制御領域内でどの位置でどのようなCCEアグリゲーションレベルやDCIフォーマットを使用して送信されるかを知らない。
【0038】
一つのサブフレーム内で複数のPDCCHが送信されることができる。端末は、サブフレーム毎に複数のPDCCHをモニタリングする。ここで、モニタリングとは、端末が各PDCCHフォーマットによってPDCCHのデコーディングを試みることを意味する。
【0039】
3GPP LTEでは、ブラインドデコーディングによる負担を減らすために、検索空間(search space)を使用する。検索空間は、PDCCHのためのCCEのモニタリングセット(monitoring set)を意味する。端末は、該当する検索空間内でPDCCHをモニタリングする。
【0040】
検索空間は、共用検索空間(common search space:CSS)と端末特定検索空間(UE−specific search space:USS)とに分けられる。共用検索空間は、共用制御情報を有するPDCCHを検索する空間であり、CCEインデックス0〜15の16個CCEで構成され、{4,8}のCCEアグリゲーションレベルを有するPDCCHをサポートする。しかし、共用検索空間にも端末特定情報を伝送するPDCCH(DCIフォーマット0、1A)が送信されることもできる。端末特定検索空間は、{1,2,4,8}のCCEアグリゲーションレベルを有するPDCCHをサポートする。
【0041】
検索空間の開始点は、共用検索空間と端末特定検索空間が異なるように定義される。共用検索空間の開始点は、サブフレームに関係なく固定されているが、端末特定検索空間の開始点は、端末識別子(例えば、C−RNTI)、CCEアグリゲーションレベル及び/または無線フレーム内のスロット番号によって、サブフレーム毎に変わることができる。端末特定検索空間の開始点が共用検索空間内にある場合、端末特定検索空間と共用検索空間は重複する(overlap)。
【0042】
以下、PDCCH上に送信される既存のDCIフォーマットに対して説明する。
【0043】
DCIフォーマットは、下記に説明するフィールドを含み、各フィールドは、情報ビットa
0乃至a
A−1にマッピングされることができる。各フィールドは、各DCIフォーマットで説明する順序通りにマッピングされることができ、各フィールドは‘0’パディングビットを含むことができる。1番目のフィールドが最も低い次数の情報ビットa
0にマッピングされることができ、連続する他のフィールドが高い次数の情報ビットにマッピングされることができる。各フィールドで最も重要なビット(most significant bit、MSB)は、該当フィールドの最も低い次数の情報ビットにマッピングされることができる。例えば、1番目のフィールドの最も重要なビットは、a
0にマッピングされることができる。以下、既存の各DCIフォーマットが含むフィールドの集合を情報フィールドという。
【0045】
DCIフォーマット0は、一つのアップリンクセルでのPUSCHスケジューリングのために使われる。DCIフォーマット0を介して送信される情報(フィールド)は、下記の通りである。
【0046】
1)搬送波指示子フィールド(carrier indicator field:CIF、以下、同一)。搬送波指示子フィールドは、0または3ビットで構成されることができる。2)DCIフォーマット0とDCIフォーマット1Aを区分するためのフラグ(0の場合、DCIフォーマット0を指示し、1の場合、DCIフォーマット1Aを指示する)、3)周波数ホッピングフラグ(1ビット)、4)リソースブロック指定及びホッピングリソース割当、5)変調及びコーディングスキーム及びリダンダンシーバージョン(modulation and coding scheme and redundancy version)(5ビット)、6)新しいデータ指示子(new data indicator)(1ビット)、7)スケジューリングされたPUSCHに対するTPC命令(2ビット)、8)DM−RSのための循環シフト及びOCC(orthogonal cover code)インデックス(3ビット)、9)ULインデックス(2ビット)、10)ダウンリンク指定インデックス(downlink assignment index:DAI)(TDDにのみ)、11)CSI要求、12)SRS(sounding reference signal)要求(このフィールドは、端末特定検索空間にマッピングされた、PUSCHをスケジューリングするDCIフォーマットにのみ存在)、13)リソース割当タイプ(resource allocation type)(このフィールドは、ダウンリンクに割り当てられたリソースブロックの個数がアップリンクに割り当てられたリソースブロックの個数以上である場合にのみ存在)などである。もし、DCIフォーマット0で情報ビットの個数がDCIフォーマット1Aのペイロードサイズより小さい場合は、DCIフォーマット1Aとペイロードサイズが同じくなるように‘0’はパディングされる。
【0048】
DCIフォーマット1は、一つのセルで一つのPDSCHコードワードスケジューリングに使われる。DCIフォーマット1には、下記の情報が送信される。
【0049】
1)搬送波指示子フィールド(0または3ビット)、2)リソース割当ヘッダ(リソース割当タイプ0/タイプ1を指示)−ダウンリンク帯域幅が10PRBより小さい場合、リソース割当ヘッダは含まれず、リソース割当タイプ0と仮定される。3)リソースブロック指定、4)変調及びコーディングスキーム(5ビット)、5)HARQプロセスナンバー(FDDで3ビット、TDDで4ビット)、6)新しいデータ指示子(1ビット)、7)リダンダンシーバージョン(2ビット)、8)PUCCHのためのTPC命令(2ビット)、9)ダウンリンク指定インデックス(DAI)(2ビット、TDDにのみ)、10)HARQ−ACKリソースオフセット(2ビット)などである。DCIフォーマット1の情報ビットの個数がDCIフォーマット0/1Aと同じ場合、‘0’値を有する一つのビットがDCIフォーマット1に追加される。DCIフォーマット1で情報ビットの個数が{12,14,16,20,24,26,32,40,44,56}のうちいずれか一つと同じ場合、一つ以上の‘0’値を有するビットをDCIフォーマット1に追加して前記{12,14,16,20,24,26,32,40,44,56}及びDCIフォーマット0/1Aのペイロードサイズと異なるペイロードサイズを有するようにする。
【0051】
DCIフォーマット1Aは、一つのセルで一つのPDSCHコードワードの簡単な(compact)スケジューリングまたはPDCCH命令により誘発されたランダムアクセス過程に使われる。PDCCH命令に対応されるDCIは、PDCCHまたはEPDCCH(enhanced PDCCH)を介して伝達されることができる。
【0052】
DCIフォーマット1Aには次の情報が送信される。1)搬送波指示子フィールド(0または3ビット)、2)DCIフォーマット0とDCIフォーマット1Aを区分するためのフラグ(1ビット)、3)地域化/分散化VRB(localized/distributed virtual resource block)指定フラグ(1ビット)、4)リソースブロック指定、5)プリアンブルインデックス(6ビット)、6)PRACHマスク(physical random access channel mask)インデックス(4ビット)、7)変調及びコーディングスキーム(5ビット)、8)HARQプロセスナンバー(3ビット)、9)新しいデータ指示子(1ビット)、10)リダンダンシーバージョン(2ビット)、11)PUCCHのためのTPC命令(2ビット)、12)ダウンリンク指定インデックス(DAI、2ビット)(TDDにのみ)、13)SRS要求(0または1ビット)、14)HARQ−ACKリソースオフセット(2ビット)などである。DCIフォーマット1Aの情報ビット個数がDCIフォーマット0の情報ビット個数より少ない場合、‘0’値を有するビットを追加してDCIフォーマット0のペイロードサイズと同じくする。DCIフォーマット1Aで情報ビットの個数が{12,14,16,20,24,26,32,40,44,56}のうちいずれか一つと同じ場合、一つの‘0’値を有するビットをDCIフォーマット1Aに追加する。
【0054】
DCIフォーマット1Bは、プリコーディング情報を含んで一つのセルの一つのPDSCHコードワードに対する簡単なスケジューリングに使われる。DCIフォーマット1Bには下記の情報が送信される。
【0055】
1)搬送波指示子フィールド(0または3ビット)、2)地域化/分散化VRB指定フラグ(1ビット)、3)リソースブロック指定、4)変調及びコーディングスキーム(5ビット)、5)HARQプロセスナンバー(3ビット)、6)新しいデータ指示子(1ビット)、7)リダンダンシーバージョン(2ビット)、8)PUCCHのためのTPC命令(2ビット)、9)ダウンリンク指定インデックス(DAI、2ビット、TDDにのみ)、10)プリコーディングのためのTPMI(transmitted precoding matrix indicator)情報、11)プリコーディングのためのPMI確認(1ビット)などである。もし、DCIフォーマット1Bの情報ビットの個数が{12,14,16,20,24,26,32,40,44,56}のうちいずれか一つと同じ場合、一つの‘0’値を有するビットをDCIフォーマット1Bに追加する。
【0057】
DCIフォーマット1Cは、一つのPDSCHコードワードに対する非常に簡単なスケジューリング(very compact scheduling)及びMCCH(Multicast Control Channel)変更通知に使われる。前者の場合、DCIフォーマット1Cには次の情報が送信される。1)ギャップ(gap)値を示す指示子(1ビット)、2)リソースブロック指定、3)変調及びコーディングスキームなどである。後者の場合、DCIフォーマット1Cには次の情報が送信される。1)MCCH変更通知のための情報(8ビット)、2)予約された情報ビットなどである。
【0059】
DCIフォーマット1Dは、プリコーディング及び電力オフセット情報を含み、一つのセルの一つのPDSCHコードワードに対する簡単なスケジューリングに使われる。
【0060】
DCIフォーマット1Dには下記のような情報が送信される。
【0061】
1)搬送波指示子フィールド(0または3ビット)、2)地域化/分散化VRB指定フラグ(1ビット)、3)リソースブロック指定、4)変調及びコーディングスキーム(5ビット)、5)HARQプロセスナンバー(FDDで3ビット、TDDで4ビット)、6)新しいデータ指示子(1ビット)、7)リダンダンシーバージョン(2ビット)、8)PUCCHのためのTPC命令(2ビット)、9)ダウンリンク指定インデックス(DAI、2ビット、TDDにのみ)、10)プリコーディングのためのTPMI情報、11)ダウンリンク電力オフセット(1ビット)、12)HARQ−ACKリソースオフセット(2ビット)などである。もし、DCIフォーマット1Dの情報ビットの個数が{12,14,16,20,24,26,32,40,44,56}のうちいずれか一つと同じ場合、一つの‘0’値を有するビットをDCIフォーマット1Dに追加する。
【0063】
DCIフォーマット2は、閉ループMIMO動作のためのPDSCH指定のために使われる。DCIフォーマット2には下記のような情報が送信される。
【0064】
1)搬送波指示子フィールド(0または3ビット)、2)リソース割当ヘッダ(1ビット)、3)リソースブロック指定、4)PUCCHのためのTPC命令(2ビット)、5)ダウンリンク指定インデックス(DAI、2ビット、TDDにのみ)、6)HARQプロセスナンバー(FDDで3ビット、TDDで4ビット)、7)トランスポートブロックとコードワードスワップフラグ(transport block to codeword swap flag)(1ビット)、8)変調及びコーディングスキーム(5ビット)、9)新しいデータ指示子(1ビット)、10)リダンダンシーバージョン(2ビット)、11)プリコーディング情報、12)HARQ−ACKリソースオフセットなどである。前記8)乃至10)は、各トランスポートブロックに対して与えられることができる。
【0066】
DCIフォーマット2Aは、開ループMIMO動作のためのPDSCH指定のために使われる。DCIフォーマット2Aには下記のような情報が送信される。
【0067】
1)搬送波指示子フィールド(0または3ビット)、2)リソース割当ヘッダ(1ビット)、3)リソースブロック割当、4)PUCCHのためのTPC命令(2ビット)、5)ダウンリンク指定インデックス(DAI、2ビット、TDDにのみ)、6)HARQプロセスナンバー(FDDで3ビット、TDDで4ビット)、7)トランスポートブロックとコードワードスワップフラグ(1ビット)、8)変調及びコーディングスキーム(5ビット)、9)新しいデータ指示子(1ビット)、10)リダンダンシーバージョン(2ビット)、11)プリコーディング情報、12)HARQ−ACKリソースオフセットなどである。
【0069】
DCIフォーマット2Bには下記のような情報が送信される。
【0070】
1)搬送波指示子フィールド(0または3ビット)、2)リソース割当ヘッダ(1ビット)、3)リソースブロック割当、4)PUCCHのためのTPC命令(2ビット)、5)ダウンリンク指定インデックス (DAI、2ビット、TDDにのみ)、6)HARQプロセスナンバー(FDDで3ビット、TDDで4ビット)、7)スクランブリングID(identity)(1ビット)、8)SRS要求(0または1ビット)、9)変調及びコーディングスキーム(5ビット)、10)新しいデータ指示子(1ビット)、11)リダンダンシーバージョン(2ビット)、12)HARQ−ACKリソースオフセットなどである。
【0072】
DCIフォーマット2Cには下記のような情報が送信される。
【0073】
1)搬送波指示子フィールド(0または3ビット)、2)リソース割当ヘッダ(1ビット)、3)リソースブロック割当、4)PUCCHのためのTPC命令(2ビット)、5)ダウンリンク指定インデックス (DAI、2ビット、TDDにのみ)、6)HARQプロセスナンバー(FDDで3ビット、TDDで4ビット)、7)アンテナポート、スクランブリングID及びレイヤの個数(3ビット)、8)SRS要求(0または1ビット)、9)変調及びコーディングスキーム(5ビット)、10)新しいデータ指示子(1ビット)、11)リダンダンシーバージョン(2ビット)、12)HARQ−ACKリソースオフセットなどである。
【0075】
DCIフォーマット2Dには下記のような情報が送信される。
【0076】
1)搬送波指示子フィールド(0または3ビット)、2)リソース割当ヘッダ(1ビット)、3)リソースブロック割当、4)PUCCHのためのTPC命令(2ビット)、5)ダウンリンク指定インデックス (DAI、2ビット、TDDにのみ)、6)HARQプロセスナンバー(FDDで3ビット、TDDで4ビット)、7)アンテナポート、スクランブリングID及びレイヤの個数(3ビット)、8)SRS要求(0または1ビット)、9)変調及びコーディングスキーム(5ビット)、10)新しいデータ指示子(1ビット)、11)リダンダンシーバージョン(2ビット)、12)PDSCHリソース要素マッピング及び準−共同−位置指示子(quasi−co−location indicator)、13)HARQ−ACKリソースオフセットなどである。
【0078】
DCIフォーマット3は、2ビットの電力調整を介して、PUCCH及びPUSCHに対するTPC命令を送信するために使われる。DCIフォーマット3にはN個のTPC(transmit power control)命令が送信されることができる。
【0080】
DCIフォーマット3Aは、1ビットの電力調整を介して、PUCCH及びPUSCHに対するTPC命令を送信するために使われる。DCIフォーマット3AにはM個のTPC命令が送信されることができる。
【0082】
DCIフォーマット4は、多重アンテナポート送信モードを有する一つのULセルでPUSCHのスケジューリングのために使われる。
【0083】
1)搬送波指示子フィールド(0または3ビット)、2)リソースブロック割当、3)PUSCHのためのTPC命令(2ビット)、4)DM RSのための循環シフト及びOCCインデックス(3ビット)、5)ULインデックス(2ビット)、6)ダウンリンク指定インデックス (DAI、2ビット、TDDにのみ)、7)CSI要求(1または2ビット)、8)SRS要求(2ビット)、9)リソース割当タイプ(1ビット)、10)変調及びコーディングスキーム及びリダンダンシーバージョン(5ビット)、11)新しいデータ指示子(1ビット)、12)プリコーディング情報及びレイヤの個数などである。
【0084】
図6は、アップリンクサブフレームの構造を示す。
【0085】
図6を参照すると、アップリンクサブフレームは、周波数領域で、アップリンク制御情報を伝送するPUCCH(Physical Uplink Control Channel)が割り当てられる制御領域(control region)と、ユーザデータを伝送するPUSCH(Physical Uplink Shared Channel)が割り当てられるデータ領域(data region)と、に分けられる。
【0086】
PUCCHは、サブフレームでRB対(pair)で割り当てられる。RB対に属するRBは、第1のスロットと第2のスロットの各々で互いに異なる副搬送波を占める。RB対は、同じリソースブロックインデックスmを有する。
【0087】
3GPP TS 36.211 V8.7.0によると、PUCCHは、多重フォーマットをサポートする。PUCCHフォーマットに従属した変調方式(modulation scheme)によってサブフレーム当たり送信されるビットの数は変わることができる。
【0088】
以下の表2は、PUCCHフォーマットによる変調方式(Modulation Scheme)及びサブフレーム当たりビット数の例を示す。
【0090】
PUCCHフォーマット1はSR(Scheduling Request)の送信に使われ、PUCCHフォーマット1a/1bはHARQのためのACK/NACK信号の送信に使われ、PUCCHフォーマット2はCQIの送信に使われ、PUCCHフォーマット2a/2bはCQI及びACK/NACK信号の同時(simultaneous)送信に使われる。サブフレームで、ACK/NACK信号のみを送信する時、PUCCHフォーマット1a/1bが使われ、SRが単独に送信される時、PUCCHフォーマット1が使われる。SRとACK/NACKを同時に送信する時は、PUCCHフォーマット1が使われ、SRに割り当てられたリソースにACK/NACK信号を変調して送信する。
【0091】
前述したPUCCHフォーマット以外にPUCCHフォーマット3がある。
【0092】
PUCCHフォーマット3は、ブロックスプレッディング(block spreading)技法を使用するPUCCHフォーマットである。ブロックスプレッディング技法は、ブロックスプレッディングコードを利用してマルチビットACK/NACKを変調したシンボルシーケンスを時間領域で拡散する方法を意味する。
【0093】
PUCCHフォーマット3では、シンボルシーケンス(例えば、ACK/NACKシンボルシーケンス)がブロックスプレッディングコードにより時間領域で拡散されて送信される。ブロックスプレッディングコードとして、直交カバーコード(orthogonal cover code:OCC)が使われることができる。ブロックスプレッディングコードにより複数の端末の制御信号が多重化されることができる。PUCCHフォーマット2では、CAZAC(constant amplitude zero auto−correlation)シーケンスの循環シフトを利用して端末多重化を実行し、それに対し、PUCCHフォーマット3では、一つ以上のシンボルで構成されるシンボルシーケンスが各データシンボルの周波数領域にわたって送信され、ブロックスプレッディングコードにより時間領域で拡散されて端末多重化を実行するという点が異なる。
【0094】
以下、キャリアアグリゲーション(carrier aggregation)システムに対して説明する。キャリアアグリゲーションシステムは、多重搬送波(multiple carrier)システムともいう。
【0095】
3GPP LTEシステムは、ダウンリンク帯域幅とアップリンク帯域幅が異なるように設定される場合をサポートするが、これは一つのコンポーネントキャリア(component carrier、CC)を前提とする。3GPP LTEシステムは、最大20MHzをサポートし、アップリンク帯域幅とダウンリンク帯域幅が異なる場合も、アップリンクとダウンリンクの各々に一つのCCのみをサポートする。
【0096】
キャリアアグリゲーション(carrier aggregation)(または、帯域幅アグリゲーション(bandwidth aggregation)、スペクトラムアグリゲーション(spectrum aggregation)ともいう)は、複数のCCをサポートする。例えば、20MHz帯域幅を有する搬送波単位のグラニュラリティ(granularity)として5個のCCが割り当てられる場合、最大100Mhzの帯域幅をサポートすることができる。
【0097】
図7は、単一搬送波システムとキャリアアグリゲーションシステムの比較例である。
【0098】
キャリアアグリゲーションシステム(
図7(b))は、DL CCとUL CCが各々3個ずつあるが、DL CCとUL CCの個数に制限があるものてはない。各DL CCでPDCCHとPDSCHが独立的に送信され、各UL CCでPUCCHとPUSCHが独立的に送信されることができる。または、PUCCHは、特定UL CCを介してのみ送信されることもできる。
【0099】
DL CC−UL CCの対が3個定義されるため、端末は、3個のセルからサービスの提供を受けるということができる。以下、端末にサービスを提供するように設定されたセルをサービングセルという。
【0100】
端末は、複数のDL CCでPDCCHをモニタリングし、複数のDL CCを介して同時にDLトランスポートブロックを受信することができる。端末は、複数のUL CCを介して同時に複数のULトランスポートブロックを送信することができる。
【0101】
DL CC #A(DLコンポーネントキャリアA)とUL CC #A(ULコンポーネントキャリアA)の対が第1のサービングセルになり、DL CC #BとUL CC #Bの対が第2のサービングセルになり、DL CC #CとUL CC #Cが第3のサービングセルになることができる。各サービングセルは、セルインデックス(Cell index、CI)を介して識別されることができる。CIは、セル内で固有または端末−特定的である。
【0102】
サービングセルは、プライマリセル(primary cell)とセカンダリセル(secondary cell)に区分されることができる。プライマリセルは、端末が初期接続確立過程を実行し、または接続再確立過程を開始し、またはハンドオーバ過程でプライマリセルに指定されたセルである。プライマリセルは、基準セル(reference cell)ともいう。セカンダリセルは、RRC接続が確立された後に設定されることができ、追加的な無線リソースの提供に使われることができる。常に少なくとも一つのプライマリセルが設定され、セカンダリセルは上位階層シグナリング(例、RRCメッセージ)により追加/修正/解除されることができる。プライマリセルのCIは、固定されることができる。例えば、最も低いCIがプライマリセルのCIに指定されることができる。
【0103】
プライマリセルは、コンポーネントキャリア側面で、DL PCC(downlink primary component carrier)とUL PCC(uplink primary component carrier)で構成される。セカンダリセルは、コンポーネントキャリア側面で、DL SCC(downlink secondary component carrier)のみで構成され、またはDL SCC及びUL SCC(uplink secondary component carrier)の対で構成されることができる。以下、セルという用語とCC(component carrier)という用語を混用することができる。
【0104】
前述したように、キャリアアグリゲーションシステムでは単一搬送波システムと違って複数のコンポーネントキャリア(component carrier、CC)、即ち、複数のサービングセルをサポートすることができる。
【0105】
このようなキャリアアグリゲーションシステムは、交差搬送波スケジューリング(cross−carrier scheduling:CCS)をサポートすることができる。交差搬送波スケジューリングは、特定コンポーネントキャリアを介して送信されるPDCCHを介して他のコンポーネントキャリアを介して送信されるPDSCHのリソース割当及び/または前記特定コンポーネントキャリアと基本的にリンクされているコンポーネントキャリア以外の他のコンポーネントキャリアを介して送信されるPUSCHのリソース割当をすることができるスケジューリング方法である。即ち、PDCCHとPDSCHが互いに異なるDL CCを介して送信されることができ、ULグラントを含むPDCCHが送信されたDL CCとリンクされたUL CCではない他のUL CCを介してPUSCHが送信されることができる。このように交差搬送波スケジューリングをサポートするシステムでは、PDCCHが制御情報を提供するPDSCH/PUSCHがどのDL CC/UL CCを介して送信されるかを知らせる搬送波指示子が必要である。以下、このような搬送波指示子を含むフィールドを搬送波指示フィールド(carrier indication field、CIF)という。
【0106】
交差搬送波スケジューリングをサポートするキャリアアグリゲーションシステムは、従来のDCI(downlink control information)フォーマットに搬送波指示フィールド(CIF)を含むことができる。交差搬送波スケジューリングをサポートするシステム、例えば、LTE−Aシステムでは、既存のDCIフォーマット(即ち、LTEで使用するDCIフォーマット)にCIFが追加されるため、3ビットが拡張されることができ、PDCCH構造は、既存のコーディング方法、リソース割当方法(即ち、CCEベースのリソースマッピング)等を再使用することができる。
【0107】
基地局は、PDCCHモニタリングDL CC(モニタリングCC)集合を設定することができる。PDCCHモニタリングDL CC集合は、アグリゲーションされた全体DL CCのうち一部DL CCで構成され、交差搬送波スケジューリングが設定されると、端末は、PDCCHモニタリングDL CC集合に含まれているDL CCに対してのみPDCCHモニタリング/デコーディングを実行する。即ち、基地局は、PDCCHモニタリングDL CC集合に含まれているDL CCを介してのみ、スケジューリングしようとするPDSCH/PUSCHに対するPDCCHを送信する。PDCCHモニタリングDL CC集合は、端末特定的、端末グループ特定的、またはセル特定的に設定されることができる。
【0108】
非交差搬送波スケジューリング(non−cross carrier scheduling:NCCS)は、特定コンポーネントキャリアを介して送信されるPDCCHを介して前記特定コンポーネントキャリアを介して送信されるPDSCHのリソース割当及び/または前記特定コンポーネントキャリアと基本的にリンクされているコンポーネントキャリアを介して送信されるPUSCHのリソース割当をすることができるスケジューリング方法である。
【0110】
次世代無線通信システムでは、多様なサービス及びシステム構成が要求されることができる。例えば、MTC(machine type communication)端末のように周期的なデータ通信を主にする端末をサポートするためのサービス、MU−MIMO(multi−user multi input multi output)をサポートするためのサービスが要求されることができる。また、既存と異なる形態のセルアグリゲーションが要求されることができる。即ち、互いに異なるUL−DL設定を使用するセル間のアグリゲーション、既存チャネル構造を適用した搬送波を使用するセルとNCT(new carrier type)のように既存チャネル構造とは異なるチャネル構造を使用する搬送波を使用するセルとのアグリゲーション、TDDフレームを使用するセルとFDDフレームを使用するセルのように互いに異なるフレーム構造を使用するセルとの間のアグリゲーションなどが要求されることができる。
【0111】
また、次世代無線通信システムでは、同じサイト(site)に存在するセル間のアグリゲーションだけでなく、互いに異なるサイトに存在するセル間のアグリゲーションも考慮されている。
【0112】
即ち、従来のセルアグリゲーションは、同じサイトに存在する一つの基地局が互いに異なる周波数帯域で構成された複数のセルをアグリゲーションして使用した。しかし、将来の無線通信システムでは、互いに異なるサイトに存在する複数の基地局が提供するセルをアグリゲーションして使用することができる。
【0113】
図8は、互いに異なるサイトに存在するセルを含む無線通信システムの例を示す。
【0114】
図8を参照すると、無線通信システムは、マクロセルと複数のスモールセルを含むことができる。
【0115】
ここで、マクロセルは、静的(static)にオン(on)状態を維持するセルである。それに対し、スモールセルは、動的にまたは半静的にオン状態やオフ(off)状態に状態を変化させることができるセルを意味する。スモールセルは、限定された電力のみを使用し、または隣接した他のセルに及ぼす干渉を減らすために動的/半静的にオン/オフ(on/off)されることができる。即ち、セルの状態がオン/オフのうちいずれか一つとして動作することができる。一般的に、マクロセルは、大規模の基地局が提供するセルであって、カバレッジが広い。それに対し、スモールセルは、RRH(remote radio head)、フェムト基地局(femto base station)などのように小規模の基地局が提供するセルであって、カバレッジが狭い。マクロセルとスモールセルは、互いに異なる周波数帯域で構成されたセルである。
【0116】
図8の端末にマクロセルとスモールセル#2がアグリゲーションされて提供される場合、これは互いに異なるサイトに存在するセルがアグリゲーションされて提供されると表現することができる。この場合、端末立場では、従来のキャリアアグリゲーションと同様に、2個の互いに異なる周波数帯域(コンポーネントキャリア)が割り当てられる結果になる。しかし、従来のキャリアアグリゲーションでは、前記2個の周波数帯域が同じ基地局により提供されたが、それに対し、互いに異なるサイトに存在するセルのアグリゲーションでは、前記2個の周波数帯域が互いに異なる基地局により提供されるという点が異なる。
【0117】
スモールセルは、単独に端末に割り当てられることもでき、この場合、プライマリセルとして動作することができる。または、スモールセルは、マクロセルとアグリゲーションされて端末に割り当てられることができ、この場合、マクロセルはプライマリセルとして動作し、スモールセルはセカンダリセルとして動作することができる。ただし、従来のキャリアアグリゲーションでは、PUCCHがプライマリセルにのみ送信されるという制約があったが、本発明では必ずこれに制限されるものではない。即ち、セカンダリセルとして動作するスモールセルを介しても、端末はPUCCHを送信することができる。
【0118】
以下、セルアグリゲーションは、互いに異なるサイトに存在するセルのアグリゲーションを意味する。
【0119】
セルアグリゲーションに使われるスモールセルは、各端末に一つのみ設定され、または複数設定されることができる。スモールセルは、RRCのような上位階層信号により設定されることができる。
【0120】
スモールセルとマクロセルは、有線/無線で連結されることができ、スモールセルは、マクロセルにより制御されることができる。互いに異なるサイトに存在するマクロセルとスモールセルまたはスモールセル間には制御情報伝達遅延が発生できる。したがって、各サイトに位置したセルは、各々、スケジューリングを実行することができる。
【0121】
以下、スモールセルの動的状態変化を指示する方法及びこのような方法を適用する場合の端末の動作方法を説明する。
【0123】
セル状態信号は、スモールセルが状態を変更することを端末に知らせる信号であり、具体的に下記の情報のうち少なくとも一つを含むことができる。
【0124】
1. スモールセルの状態変化を示す情報
【0125】
例えば、スモールセルはオフ状態からオン状態に変更またはオン状態からオフ状態に変更することを示す情報をセル状態信号に含むことができる。または、セル状態信号の構成を単純化するためにオン状態からオフ状態に変更することを示す情報のみを含むこともできる。
【0126】
セル状態信号は、スモールセルの状態変更を適用する時点、適用する時間区間に対する情報などの時間関連情報も含むことができる。端末は、スモールセルからセル状態信号を受信した後、前記時間関連情報に基づいて前記スモールセルの状態変更を適用することができる。例えば、スモールセルがオフ状態に変更されることを示す情報及び前記オフ状態がシステムフレーム番号NからMまで適用されることを示す時間関連情報を含むセル状態信号を受信した場合、端末は、システムフレームNからMまで前記スモールセルがオフ状態になることを仮定して動作する。
【0127】
時間関連情報は、端末のハンドオーバ区間または遅延要求信号を送信することができる区間を追加的に知らせることもできる。ハンドオーバ区間は、端末がセル状態信号を受信した後、ハンドオーバを適用するまでの時間区間を示すことができる。そして、遅延要求区間は、スモールセルの状態変更を保留することを要求する遅延要求信号を端末が送信できる時間区間である。
【0128】
セル状態信号がスモールセルのオン状態への変更を示す方法は、直接的に前記スモールセルがオン状態になることを知らせ、または間接的に前記スモールセルのオフ状態を取り消すことを知らせる方式に実行されることができる。セル状態信号がスモールセルのオフ状態への変更を示す方法も、直接的に前記スモールセルがオフ状態になることを知らせ、または間接的にマクロセルへのハンドオーバを命令し、またはオフ状態への変更を遅延することを要求する遅延要求信号を受けるための待機状態であることを知らせる方式に実行されることができる。
【0129】
2.セル状態信号は、セルのデータ負荷量(軽負荷(light loading)、重負荷(heavy loading))、リンク品質、送信電力大きさなどの情報を含むことができる。このような情報により、端末が選好し、または良いリンク品質のセルを検出してマクロセルに報告することもできる。特定端末に対して多くのデータ量の送信が実行中の場合、前記特定端末に限ってセル状態変更を制限する情報も含むことができる。
【0130】
3.セル状態信号は、端末のハンドオーバ時の移動対象、即ち、ターゲットとするセルのID(identifier)または搬送波インデックス(carrier index:CI)を知らせることができる。
【0131】
特定スモールセルがオン状態からオフ状態に変更する場合、前記特定スモールセルに連結されていた端末がどの隣接セルにハンドオーバをしなければならないかを前記特定スモールセルが知らせることができる。
【0132】
スモールセルは、端末に前記ターゲットセルに移動することを命令(移動命令)し、または複数のターゲットセルのIDを知らせると同時に、前記複数のターゲットセルのうち一つにハンドオーバすることを推薦(recommend)することができる。セル状態信号に移動命令が含まれている場合、端末は、ターゲットセルにハンドオーバまたはセル変更を実行することができる。セル状態信号に推薦対象であるターゲットセルのIDが含まれている場合、端末は、前記推薦対象であるターゲットセルに対する測定を実行することで、特定ターゲットセルに移動を決定し、または前記測定の結果をリポートすることができる。
【0133】
4.セル状態信号は、PUCCH送信セルを指定する情報を含むことができる。端末は、PUCCH送信セルを介してCSI(channel state information)、ACK/NACKを送信することができる。
【0134】
5.セル状態信号は、オン状態からオフ状態に変更されるスモールセルに対して実行されたHARQプロセスを継承するセルを指示する情報を含むこともできる。
【0135】
II.セル状態信号のシグナリング方法
【0136】
1.スモールセルからマクロセルへのシグナリング
【0137】
無線通信システム内でスモールセルの設定/ハンドオーバ/セカンダリセルへの適用などは、マクロセルにより制御されることができる。スモールセルでのオン/オフ状態決定時、マクロセルへのシグナリングを介してスモールセルの状態変更をマクロセルに知らせる必要がある。スモールセルは、バックホールリンクを介してマクロセルに自分の状態変化を報告することができる。
【0138】
スモールセルからセル状態変化の報告を受けたマクロセルは、該当スモールセルを介してサービスを受けている端末にこのようなセル状態変化をシグナリングすることができる。
【0139】
スモールセルがマクロセルに対するセカンダリセルとして使われずに単独に使われる場合、前記スモールセルのオン/オフ状態変化は頻繁でない。
【0140】
2.スモールセルから端末へのシグナリング
【0141】
スモールセルは、セル状態が変更される場合、これを直接的/間接的に端末に知らせることで、端末が前記スモールセルのセル状態によるリソース占有/解除を実行するようにすることができる。即ち、スモールセルは、前記セル状態信号を端末にシグナリングすることができる。このとき、どのような方法を利用するかを以下で具体的に説明する。
【0142】
1)セル状態信号は、ブロードキャスト(broadcast)されることができる。例えば、MIB(master information block)、SIB(system information block)にセル状態信号を含んで送信することができる。しかし、MIB、SIBを介してセル状態信号をシグナリングすることは、MIB、SIBの更新周期がながくて非効率的である。
【0143】
2)セル状態信号は、物理階層(layer1:L1)信号を介して送信されることができる。
【0144】
このとき、下記の二つの方法のうち一つが利用されることができる。
【0145】
第1の方法は、セル状態信号を伝達する用途の新しいRNTI(radio network temporary identifier)でマスキングされたDCIを介してセル状態信号を送信する方法である。DCIは、PDCCHを介して送信されることができる。前記新しいRNTIをセル状態RNTI(cell−state RNTI)という。セル状態RNTIがマスキングされたDCIは、セル状態RNTIがマスキングされるCRC(cyclic redundancy check)部分を除外したフィールド領域を活用してセル状態信号の情報を送信することができる。
【0146】
セル状態RNTIでマスキングされたDCIは、共用検索空間(CSS)に送信されることができる。EPDCCH(enhanced PDCCH)を使用する場合のようにCSS領域がない場合、分散タイプのEPDCCH集合を使用することができる。EPDCCHは、PDSCH領域内に追加される制御チャネルである。
【0147】
セル状態RNTIがマスキングされたDCIは、既存DCIフォーマット1C/1Aと同じ長さを使用することができる。既存CSSでは、DCIフォーマット1C/1Aが送信され、セル状態RNTIがマスキングされたDCIをCSSで送信するようになると、‘既存DCIフォーマットと同じ長さでRNTIのみ変わったDCI’が追加される結果になって端末のブラインドデコーディング回数の増加を避けることができる。
【0148】
一方、端末特定検索空間(user−specific search space:USS)では、送信モード(transmission mode)に関係なくDCIフォーマット1Aは送信されることができる。したがって、セル状態RNTIがマスキングされたDCIをUSSを介して送信する場合は、DCIフォーマット1Aと同じ長さに送信できる。その場合、DCIフォーマット1Aと同じ長さを有してRNTIのみ異なるDCIが追加される結果になるため、端末のブラインドデコーディング回数の増加を避けることができる。
【0149】
一方、セル状態RNTIがマスキングされたDCIを各送信モードで送信されることができる特有のDCIフォーマットの長さに合わせて送信する場合、送信モードによって異なる長さになり、これは送信モード設定にエラーが発生したとき、デコーディングに問題がある。
【0150】
一方、セル状態信号が示す情報がスモールセルのオン/オフ状態のように単純な場合、シグナリングの効率性のためにシグナルの長さを最小化して送信することが好ましい。
【0151】
そのための一つの方法は、セル状態信号として‘セル状態RNTIのみで構成されたDCI’を使用するものである。この場合、既存DCIフォーマットとは異なる長さのDCIが生成され、ブラインドデコーディングの回数が増加できる。このようなブラインドデコーディング回数の増加を防止するために、端末は、特定サブフレームでのみ前記セル状態RNTIのみで構成されたDCIを検出するように制限されることができる。例えば、サブフレーム#0、5やPSS(primary synchronization signal)/SSS(secondary synchronization signal)を送信するサブフレーム、ディスカバリー(discovery)信号を送信するサブフレーム/MIBを送信するサブフレームなどに限定できる。
【0152】
または、端末のブラインドデコーディング回数の増加を防止するために、セル状態RNTIのみで構成されたDCIが送信されるサブフレームでは、ブラインドデコーディングの対象となるDCIの種類の数を減らすことができる。
【0153】
一方、セル状態RNTIのような新しいRNTIでマスキングされたDCIは、ページング信号が送信される周期に合わせて送信されることができる。RRC_IDLE状態である端末は、ページング信号の受信のためにアウェイクするため、このような端末のために新しいRNTIでマスキングされたDCIは、ページング信号の送信周期に合わせて送信できる。
【0154】
第2の方法は、既存のRNTI(paging−RNTI、random access−RNTI、system information−RNTIなど)でマスキングされたDCIを使用し、DCIの特定フィールドの組合せを介してセル状態信号を送信する方法である。即ち、CSSに送信されるDCIフォーマットで使用しないフィールド組合せを活用する。
【0155】
例えば、DCIフォーマット1AでHARQプロセス番号フィールド、DAI(downlink assignment index)フィールドなどの組合せを利用してセル状態信号を示すことができる。または、DCIフォーマット1Cで使われない状態を活用することでセル状態信号を示すことができる。例えば、RV(redundancy version)フィールドが特定値を有すると、ページングメッセージ、RAR(random access response)を受信することができない。このような特定値を利用してセル状態信号を示すことができる。
【0156】
3)セル状態信号は、ページングメッセージ(paging message)に含まれて送信されることができる。そのために、スモールセルのみのためのページングメッセージを別途構成することができる。または、別途のP−RNTIを活用することができる。
【0157】
4)セル状態信号は、端末特定的シグナリングを介して送信されることができ、L1/L2シグナリングを介して送信されることができる。既存DCIフォーマットまたはMAC CEメッセージでフィールド/状態を組合せてセル状態信号を知らせることができる。
【0158】
III.セル状態信号を受信した端末の動作
【0159】
1.端末は、セル状態信号を受信する場合、ハンドオーバ(handover)を試みることができる。例えば、単独に存在するスモールセルからオフ状態に変更されることを示すセル状態信号を受信した場合、他のセルにハンドオーバを試みることができる。または、前記スモールセルがセカンダリセルとして動作するセルの場合、セカンダリセルを変更する動作を実行することができる。
【0160】
2.端末は、セル状態信号を受信する場合、セル状態変更を延期することを要求する遅延要求信号を送信することができる。
【0161】
図9は、セル状態信号を受信した端末の動作例を示す。
【0162】
図9を参照すると、スモールセルは、セル状態信号を端末に送信する(S110)。
【0163】
セル状態信号を受信した端末は、セル状態信号が前記スモールセルのオフ状態遷移を示す場合、前記スモールセルとの連結を維持する必要があるかどうかを判断する(S120)。
【0164】
前記スモールセルとの連結を維持する必要がある場合、端末は、遅延要求信号を前記スモールセルに送信する(S130)。遅延要求信号は、スモールセルに直接送信し、またはマクロセルに送信してスモールセルに伝達するようにすることができる。
【0165】
遅延要求信号は、例えば、端末がハンドオーバ試みを失敗し、または緊急データを送受信する必要がある場合、送信されることができる。即ち、遅延要求信号はスモールセルが任意にオフ状態になることによって、端末がサービスを必要とする状況でスモールセルとの連結が途絶えることを防止するための用途として使われることができる。
【0166】
端末は、特定無線リソースで信号を送信し、スモールセルは、前記特定無線リソースで信号が検出されると、遅延要求信号として認識することができる。即ち、遅延要求信号は、特定ビットフィールド値により認識されることではなく、指定された無線リソースでの信号検出可否により認識されることができる。遅延要求信号は、PUCCHチャネルを介して送信されることができる。
【0167】
3.端末は、セル状態信号を受信した場合、セル状態信号の受信成功/失敗確認を示すACK/NACKをフィードバックすることができる。
【0168】
図10は、セル状態信号を受信した端末の他の動作例を示す。
【0169】
スモールセルは、端末にセル状態信号を送信する(S210)。
【0170】
セル状態信号は、予め決められた周期に送信されることができる。このような周期は、RRCメッセージのような上位階層信号により予め設定されることができる。
【0171】
端末は、セル状態信号に対するACK/NACKを送信することができる(S220)。
【0172】
端末が予め決められた周期にセル状態信号を受信することができない場合、またはセル状態信号を受信したが、デコーディングに失敗した場合、NACKをスモールセルに送信することができる。スモールセルは、NACKを受信した場合、セル状態信号を再送信することができる。
【0173】
全ての端末に対して別途にACK/NACKリソースを割り当て、このようなACK/NACKリソースを介して送信されたACK/NACKをスモールセルが受信する場合は、予め明示的に割り当てられたリソースを介してセル状態信号を再送信することができる。また、セル状態信号を送信するサブフレームで他のデータチャネルの送信がある場合、セル状態信号に対するACK/NACK応答フィールドを追加することができる。
【0174】
各端末に別途のACK/NACKリソースを割り当てることが非効率的な場合がある。例えば、端末の個数があまり多い場合、このような方法は非効率的である。したがって、スモールセルは、複数の端末に共通のリソースを割り当て、特定端末がセル状態信号を受信することができない場合、前記共通のリソースを介してNACKを送信するようにすることができる。この場合、スモールセルは、前記共通のリソースでNACKを検出すると、少なくとも一つの端末がセル状態信号を受信することができないことを認識することができる。
【0175】
端末がセル状態信号に対するACK/NACKを送信するように設定されたサブフレームでセル状態信号でない他のデータ受信に対するACK/NACKも送らなければならない場合、前記他のデータ受信に対するACK/NACKはトラップすべきときがあるが、これは好ましくない。したがって、スモールセルがセル状態信号を送信するサブフレームでは、他のデータに対するダウンリンクスケジューリングを実行しないことが好ましい。
【0176】
端末は、セル状態信号が前記スモールセルのオフ状態遷移を指示して前記スモールセルとの連結を維持する必要がない場合、前記スモールセルへのアップリンクチャネル送信を中断する(S230)。これは不必要なリソース占有と隣接セルに干渉を及ぼすことを防止するために、オフ状態になるスモールセルへの信号送信を中断することである。この過程(S230)は、端末がセル状態信号を正確に受信した場合に実行されることができる。
【0177】
即ち、端末は、セル状態信号に基づいて前記スモールセルとの通信に必要な無線リソースの割当/解除を実行することができる。
【0178】
中断するアップリンクチャネルは、例えば、PUCCH/PUSCHがある。端末は、このようなチャネルを介して送信したCSIリポーティング、ACK/NACK送信を中断することができる。また、SRS(sounding reference signal)送信、SPS(semi−persistent scheduling)PUSCH、ランダムアクセス過程による信号送信、セル測定結果送信などを中断することができる。
【0179】
ただ、スモールセルグループが形成され、該当スモールセルグループ内の他のスモールセルで前記アップリンクチャネルを継承する場合は、アップリンクチャネル送信を持続することができる。継承のソースセルとターゲットセルとの間の時間差が発生する場合、一部タイミング区間での送信は、中断された後に再開されることができる。
【0180】
一方、
図10には示していないが、セル状態信号を受信した端末は、セル状態信号を介して把握したスモールセルの状態変更をマクロセルに中継し、またはリポートすることもできる。
【0181】
例えば、特定スモールセルからオフ状態に変更またはオン状態に変更されることを示すセル状態信号を受信した場合、このような内容をマクロセルに報告することができる。また、端末は、前記特定スモールセルがオフ状態になる場合、ハンドオーバを実行すべきときがあるが、この場合、ターゲットとなるスモールセルに対する情報をマクロセルに知らせることもできる。
【0182】
IV.セル状態信号によるスモールセルの状態変更を適用するタイミング
【0183】
一般的に、送信端と受信端との間にはシグナリングの伝達遅延及び受信エラーが発生するようになる。したがって、スモールセルでのセル状態信号送信時点と端末での該当信号の受信完了時点または適用時点との間には遅延時間を適用する必要がある。
【0184】
スモールセルでのセル状態信号送信開始または終了時点とセル状態信号による端末の動作適用時点との間の遅延時間は、下記の方法のうち一つにより決定されることができる。
【0185】
1.RRCにより指示され、または予め決められた遅延時間を適用する方法
【0186】
例えば、スモールセルがオフ状態に遷移されることを示すセル状態信号をマクロセルにシグナリングすると同時に端末にシグナリングする場合、スモールセルと端末との間、スモールセルとマクロセルとの間の遅延のうち、大きい時間を基準にして前記遅延時間を設定することが好ましい。簡単な具現のために、RRCシグナリングを介してセル状態信号によるセル状態変更適用時点を知らせ、または予め余裕のある値を設定して適用することができる。
【0187】
2.端末が送信したACK/NACKに基づいて遅延時間を決定する方法
【0188】
端末は、セル状態信号に対する受信確認であるACK/NACKをフィードバックするよう設定されることができる。このとき、スモールセルは、ACK/NACKに基づいて端末がセル状態信号による動作を適用可能かどうかを知ることができる。したがって、端末で送信したACK/NACKをスモールセルが確認することができる時間を考慮して前記遅延時間を定めることができる。
【0189】
スモールセルと端末との間の同期化が重要な場合、この方法を適用することができる。例えば、L1/L2ハンドオーバ、UL−DL設定の適用、DLサブフレームのULサブフレームへの切り替え、PUCCH送信セル変更、ULチャネル送信中断適用タイミングなどである。
【0190】
V.端末のACK/NACK応答を考慮したセル状態変更適用タイミング
【0191】
端末がセル状態信号をエラーなしに受信したサブフレームをサブフレームnとし、これによる動作を適用するサブフレームをn+xと仮定する。
【0192】
端末がセル状態信号を含むPDCCH/PDSCHをエラーなしに受信し、これに対するACK/NACK応答の送信にかかる時間がサブフレームを単位とした時、a個のサブフレームが必要であり、ACK/NACK応答によってスモールセルが実際にセル状態を変更し、またはセル状態信号を再送信する時までかかる時間をサブフレーム単位とした時、b個のサブフレームが必要であると仮定する。その場合、前記xはx=a+bになる。
【0193】
既存LTE DL HARQプロセスタイミング関係では、FDDの場合、a=4、b=4に設定される。
【0194】
しかし、端末がACK/NACKを送信する時、ACK/NACK反復(repetition)が使われることができる。ACK/NACK反復とは、ACK/NACKが一つのサブフレームでのみ送信されることではなく、N
ANRep個(例えば、{2,4,6}のうち一つ)のサブフレームで繰り返して送信されることを意味する。ACK/NACK反復は、上位階層で与えられるパラメータ(“ackNackRepetition”)により設定されることができる。ACK/NACK反復が設定されると、端末は、N
ANRep個のサブフレームでACK/NACKを送信し、N
ANRepは、上位階層により設定されることができる。対応されるPDCCHがないPDSCH送信に対しては上位階層により設定されるリソースを利用してACK/NACKをN
ANRep回繰り返して送信する。対応するPDCCHがあるPDSCH送信またはPDCCH自体に対するACK/NACK送信は、前記PDCCHのCCEインデックスから導出されるPUCCHリソースを利用して1番目のACK/NACKを送信し、残りのN
ANRep−1回のACK/NACK送信は、上位階層により設定されるPUCCHリソースを利用して実行される。
【0195】
即ち、ACK/NACK反復が適用される場合、ACK/NACKが送信されるULサブフレームの個数は、1からN
ANRep個に増加するようになる。
【0196】
したがって、ACK/NACK応答の送信に使われるサブフレームが(N
ANRep−1)増加するようになって、前記a=4+(N
ANRep−1)=N
ANRep+3になる。したがって、前記x=a+b=N
ANRep+3+4=N
ANRep+7になる。
【0197】
a値がN
ANRepによって変わることを避けるために、N
ANRepの設定可能な値(これをN
ANRep,configurableで表すことができ、例えば、N
ANRep,configurable∈{2,4,6})のうち、最大値(前記例では6)を利用してaを設定することができる。
【0198】
即ち、x=a+b=max(N
ANRep,configurable)+3+4=max(N
ANRep,configurable)+7=6+7=13である。このようなx値は、ACK/NACK反復が適用された時のみ使われ、またはACK/NACK反復と関係なく使用することができる。
【0199】
一方、TDDの場合、aは、以下の表のように定義されることができる。
【0201】
表3を参照すると、UL−DL設定0でサブフレーム2には6が記載されている。これはサブフレーム2を基準に6サブフレーム前であるサブフレーム6で受信したセル状態信号に対するACK/NACKがサブフレーム2で送信されるという意味である。そして、b=4に設定されることができる。
【0202】
以下の表は、セル状態信号を受信したサブフレームnに対してACK/NACKがいくつかのサブフレーム後に送信されるかを示す。
【0204】
即ち、前記表4は、DLサブフレームnでセル状態信号を受信し、これに対応されるACK/NACKをULサブフレームn+mで送信する場合、サブフレームn別にm値を定義(これをm(n)と仮定する)したものである。
【0205】
したがって、x=a+b=m(n)+b=m(n)+4になる。
【0206】
一般的に、ACK/NACK反復が使われる場合、ACK/NACKが送信されるULサブフレームの個数が1からN
ANRepに増加するようになる。したがって、aは、N
ANRep−1個のULサブフレームを追加に考慮して設定しなければならない。したがって、‘サブフレームn’から‘m(n)を含んでm(n)からN
ANRep個のULサブフレーム送信を終了するようになるサブフレーム’まで必要とするサブフレームの個数をaに設定できる。または、m(n)と‘m(n)を除いてm(n)からN
ANRep個のULサブフレーム送信を終了する時まで必要とするサブフレームの個数’の和をaに設定できる。
【0207】
例えば、N
ANRep=4に設定され、UL−DL設定1のサブフレーム1(即ち、n=1)でスモールセルがPDSCHを介してセル状態信号を送信し、これを端末がエラーなしに受信した時、これに対するACK/NACK応答はm(1)=6であるため、n=7であるサブフレームから送信され始め、ACK/NACK反復により4個のULサブフレームを使用するようになる。4個のULサブフレームは、前記サブフレーム7を含んで6個のサブフレームで構成された区間に含まれる。したがって、a=6+6=12になり、x=12+4=16になる。
【0208】
このように、N
ANRep=2、4、6の各々に対してUL−DL設定別に各DLサブフレームに対してa値を求めると、以下の表の通りである。表5は、N
ANRep=2に対するものであり、表6は、N
ANRep=4に対するものであり、表7は、N
ANRep=6に対するものである。
【0212】
一方、a値がサブフレーム別に変わることは複雑度が大きい。複雑度を減らすために、各UL−DL設定内のサブフレーム別a値のうち最大値を求め、同じUL−DL設定の全てのDLサブフレームに対するa値として使用することもできる。例えば、N
ANRep=4に設定され、UL−DL設定1の場合、前記表6のUL−DL設定1のサブフレーム別a値のうち、最大値は13になる。
【0213】
または、UL−DL設定別にa値が変わる複雑度を減らすために、まず、UL−DL設定内のサブフレーム別a値のうち最大値を求めた後、各UL−DL設定別前記最大値のうち最も大きい値をa値に設定することができる。例えば、N
ANRep=4に設定される場合、前記表6の右側のUL−DL設定別最大値は(11,13,23,21,26,43,13)であり、このような最大値のうち、最も大きい値は43であるため、a=43になる。
【0214】
一方、表7のUL−DL設定0を見ると、DLサブフレームに対応されないULサブフレーム(即ち、n=3、8であるULサブフレーム)が存在する。このようなULサブフレームは、ACK/NACK反復から除外されることができる。
【0215】
一方、セル状態信号が送信されるセルとこれに対するACK/NACK応答が送信されるセルのUL−DL設定が互いに異なる場合がある。例えば、互いに異なるUL−DL設定が使われるセルがアグリゲーションされた場合またはTDDフレームとFDDフレームを使用するセルがアグリゲーションされた場合がこれに該当する。このとき、m(n)は、セルアグリゲーションの組合せによって決定される規則に従う。
【0216】
図11は、本発明の実施例が具現される無線機器を示すブロック図である。
【0217】
基地局100は、プロセッサ(processor)110、メモリ(memory)120及びRF部(RF(radio frequency) unit)130を含む。プロセッサ110は、提案された機能、過程及び/または方法を具現する。例えば、プロセッサ110は、セル状態信号を生成して端末に送信できる。セル状態信号は、前記基地局100のオン/オフ状態への切り替えを示す情報を含むことができる。メモリ120は、プロセッサ110と連結され、プロセッサ110を駆動するための多様な情報を格納する。RF部130は、プロセッサ110と連結され、無線信号を送信及び/または受信する。基地局100は、前述したスモールセルまたはマクロセルを提供する基地局である。
【0218】
端末200は、プロセッサ210、メモリ220及びRF部230を含む。プロセッサ210は、提案された機能、過程及び/または方法を具現する。例えば、プロセッサ210は、スモールセルからセル状態信号を受信し、セル状態信号に基づいて前記スモールセルとの通信を実行する。セル状態信号が前記スモールセルのオフ状態への切り替え(遷移)を指示する場合、遅延要求信号を送信することができる。セル状態信号に対するACK/NACKを送信することができる。メモリ220は、プロセッサ210と連結され、プロセッサ210を駆動するための多様な情報を格納する。RF部230は、プロセッサ210と連結され、無線信号を送信及び/または受信する。
【0219】
プロセッサ110、210は、ASIC(application−specific integrated circuit)、他のチップセット、論理回路、データ処理装置及び/またはベースバンド信号及び無線信号を相互変換する変換器を含むことができる。メモリ120、220は、ROM(read−only memory)、RAM(random access memory)、フラッシュメモリ、メモリカード、格納媒体及び/または他の格納装置を含むことができる。RF部130、230は、無線信号を送信及び/または受信する一つ以上のアンテナを含むことができる。実施例がソフトウェアで具現される時、前述した技法は、前述した機能を遂行するモジュール(過程、機能など)で具現されることができる。モジュールは、メモリ120、220に格納され、プロセッサ110、210により実行されることができる。メモリ120、220は、プロセッサ110、210の内部または外部にあり、よく知られた多様な手段によりプロセッサ110、210と連結されることができる。