(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。なお、図面において、同一または類似の部分には同一の参照番号を付して、重複する説明を省く場合がある。
【0013】
図1は、予約管理システム100の一例を概略的に示す。本実施形態において、予約管理システム100は、第1着信端末110と、第2着信端末120と、利用確認端末130と、予約情報管理サーバ140と、予約情報格納部142と、ユーザ情報管理サーバ150と、ユーザ情報格納部152とを備える。本実施形態によれば、第1着信端末110、第2着信端末120、及び、利用確認端末130は、発信端末12のユーザ(発信者と称する場合もある。)に対して、何らかのサービスを提供する事業者の店舗14に配される。予約管理システム100は、通信ネットワーク10又はその一部と、発信端末12とをさらに備えてもよい。
【0014】
予約管理システム100は、システムの一例であってよい。発信端末12は、呼の発信元の一例であってよい。第1着信端末110は通信端末の一例であってよい。第2着信端末120は、他の通信端末の一例であってよい。
【0015】
[予約管理システム100の概要]
予約管理システム100は、電話予約サービスを提供する。本実施形態においては、説明を簡単にする目的で、店舗14の店員(着信者と称する場合がある。)が、第2着信端末120を用いて発信者と通話をしながら、第1着信端末110の表示装置に表示された入力画面に情報を入力する場合を例として、予約管理システム100について説明する。また、本実施形態において、第2着信端末120の電話番号が、第1着信端末110の転送先として予め登録されている。
【0016】
店舗14により提供されるサービスを予約する場合、発信者は、発信端末12から第1着信端末110に電話を掛ける。本実施形態において、第1着信端末110は、発信端末12から送信された呼を着呼するが、当該呼に対して応答しない。そのため、発信端末12から送信された呼は、第2着信端末120に転送される。このとき、第1着信端末110の着信履歴には、発信端末12の電話番号が記録される。そして、店舗14の店員が、第2着信端末120に転送された呼に応答すると、発信端末12及び第2着信端末120の間で音声通信が確立される。
【0017】
第1着信端末110は、発信端末12の電話番号をキーとして、ユーザ情報格納部152に格納されたユーザ情報の中から、発信端末12のユーザに関するユーザ情報を抽出する。第1着信端末110は、抽出されたユーザ情報を利用して、予約受付用の入力画面を生成し、表示装置上に入力画面を表示する。入力画面には、例えば、発信者の氏名、年齢、過去の来店履歴が表示される。また、入力画面には、予約に関する情報を入力するための入力欄が配される。
【0018】
これにより、店舗14の店員は、第1着信端末110の表示装置に表示された入力画面を見ながら、第2着信端末120を用いて発信者と通話することができる。その後、店舗14の店員は、発信者との会話を通じて、予約に関する情報を収集し、当該情報を入力画面に入力する。予約に関する情報としては、予約の日時、予約するサービスの種類、サービスを利用する人数、サービスを利用する代表者の氏名又は名称、支払方法、クレジットカードの番号などを例示することができる。
【0019】
店舗14の店員は、発信者との会話を通じて、発信者に関する情報を収集し、当該情報を入力画面に入力してもよい。発信者に関する情報としては、発信者の氏名、生年月日、年齢、血液型、住所、メールアドレス、SNSのアカウント、趣味、嗜好、家族構成、所属するグループ、サービスの利用履歴などを例示することができる。
【0020】
店舗14の店員による入力が完了すると、第1着信端末110は、予約情報管理サーバ140に対して、予約処理の実行を要求する。その後、予約情報管理サーバ140において予約処理が実行され、予約が完了する。第1着信端末110は、予約情報管理サーバ140から、予約が完了したことを示す情報を受信すると、予約内容を確認するためのメッセージを、発信端末12の電話番号を宛先として送信する。
【0021】
その後、発信者が予約したサービスを利用すると、利用確認端末130が、当該サービスの利用を確認する。利用確認端末130は、上記のサービスが利用されたことを示す情報をユーザ情報管理サーバ150に送信する。ユーザ情報管理サーバ150は、上記のサービスが利用されたことを示す情報を、発信端末12の電話番号と対応付けて、ユーザ情報格納部152に格納する。
【0022】
[予約管理システム100の各部の概要]
予約管理システム100の各部は、通信ネットワーク10を介して、情報を送受することができる装置であればよく、当該装置の種類、構成などは特に限定されない。予約管理システム100の各部は、ハードウェアにより実現されてもよく、ソフトウエアにより実現されてもよく、ハードウェア及びソフトウエアにより実現されてもよい。予約管理システム100の少なくとも一部は、仮想サーバ又はクラウドシステムであってよい。また、予約管理システム100の少なくとも一部は、単一のサーバによって実現されてもよく、複数のサーバによって実現されてもよい。予約情報管理サーバ140及びユーザ情報管理サーバ150の少なくとも一方が、仮想サーバ又はクラウドシステムによって実現されてもよい。また、第1着信端末110が、通信ネットワーク10を介して情報を送受する複数の情報処理装置により実現されてもよい。
【0023】
予約管理システム100の各部は、一般的な構成の情報処理装置において、予約管理システム100の各部の動作を規定したソフトウエア又はプログラムを起動することにより実現されてよい。予約管理システム100の各部として用いられる情報処理装置は、CPU等のプロセッサ、ROM、RAM、通信インターフェースなどを有するデータ処理装置と、キーボード、ポインティングデバイス、タッチパネル、マイク、音声入力システム、ジェスチャー入力システム、位置情報取得システム、各種センサなどの入力装置と、各種ディスプレイ、タッチパネル、スピーカなどの出力装置と、メモリ、HDDなどの記憶装置とを備えてよい。データ処理装置又は記憶装置は、上記のソフトウエア又はプログラムを記憶してよい。上記のソフトウエア又はプログラムは、プロセッサによって実行されることにより、上記の情報処理装置に、当該ソフトウエア又はプログラムによって規定された動作を実行させる。上記のソフトウエア又はプログラムは、非一時的なコンピュータ可読記録媒体に格納されてもよい。
【0024】
例えば、コンピュータを第1着信端末110として機能させるためのプログラムは、呼の発信元の電話番号を取得するためのモジュールと、ユーザ情報格納部152にアクセスして、電話番号に対応付けられたユーザ情報を抽出するためのモジュールと、呼の発信者との通話内容を、抽出部が抽出したユーザ情報と対応付けて登録するためのモジュールと、通話内容の少なくとも一部を示すメッセージを、呼の発信元の電話番号を宛先として送信するためのモジュールとを備える。上記のプログラムは、予約情報管理サーバ140と通信して、予約情報に関する各種の操作を要求するためのモジュールを備えてもよく、ユーザ情報管理サーバ150と通信して、ユーザ情報に関する各種の操作を要求するためのモジュールを備えてもよい。
【0025】
なお、予約管理システム100の各部の役割分担は厳密なものではなく、予約管理システム100の各部における情報処理は、任意に分離又は統合されてよい。一実施形態において、第1着信端末110及び予約情報管理サーバ140が一体となって運用されてもよく、第1着信端末110、予約情報管理サーバ140及びユーザ情報管理サーバ150が一体となって運用されてもよい。予約情報管理サーバ140及びユーザ情報管理サーバ150が一体となって運用されてもよい。
【0026】
他の実施形態において、第1着信端末110における情報処理の一部が、予約情報管理サーバ140、ユーザ情報管理サーバ150又は通信ネットワーク10において実行されてもよく、通信ネットワーク10、予約情報管理サーバ140又はユーザ情報管理サーバ150における情報処理の一部が、第1着信端末110において実行されてもよい。
【0027】
通信ネットワーク10は、発信端末12と、予約管理システム100との間で情報を伝達する。通信ネットワーク10は、予約管理システム100の各部の間で情報を伝達してもよい。通信ネットワーク10は、有線通信の伝送路であってもよく、無線通信の伝送路であってもよく、それらの組み合わせであってもよい。通信ネットワーク10は、回線交換方式の通信回線であってもよく、パケット交換方式の通信回線であってもよく、それらの組み合わせであってもよい。インターネット、専用回線、公衆回線交換電話網(PSTN)、IP電話網、無線通信網、又は、それらの組み合わせであってもよい。無線通信網における通信方式は、移動体通信方式であってもよく、無線データ通信方式であってもよい。通信ネットワーク10は、アドホックネットワークなどのP2Pネットワークを含んでもよい。通信ネットワーク10は、交換機、中継器などを備えてもよい。交換機は、SIPサーバ(Session Initiation Protcol)などの各種のサーバを有してよい。
【0028】
発信端末12は、通信ネットワーク10を介して、第1着信端末110及び第2着信端末120の少なくとも一方との間で音声通話を実現でき、第1着信端末110が送信したメッセージを受信又は閲覧することができる装置であればよく、当該装置の種類、構成などは特に限定されない。発信端末12は、ハードウェアにより実現されてもよく、ソフトウエアにより実現されてもよく、ハードウェア及びソフトウエアにより実現されてもよい。
【0029】
発信端末12は、一般的な構成の情報処理装置において、発信端末12の各部の動作を規定したソフトウエア又はプログラムを起動することにより実現されてよい。発信端末12として用いられる情報処理装置は、CPU等のプロセッサ、ROM、RAM、通信インターフェースなどを有するデータ処理装置と、キーボード、ポインティングデバイス、タッチパネル、マイク、音声入力システム、ジェスチャー入力システム、位置情報取得システム、各種センサなどの入力装置と、ディスプレイ、タッチパネル、スピーカなどの出力装置と、メモリ、HDDなどの記憶装置とを備えてよい。データ処理装置又は記憶装置は、上記のソフトウエア又はプログラムを記憶してよい。上記のソフトウエア又はプログラムは、プロセッサによって実行されることにより、上記の情報処理装置に、当該ソフトウエア又はプログラムによって規定された動作を実行させる。上記のソフトウエア又はプログラムは、非一時的なコンピュータ可読記録媒体に格納されてもよい。
【0030】
第1着信端末110は、通信ネットワーク10を介して、発信端末12から発信された呼を受信することができる装置であればよく、当該装置の種類、構成などは、特に限定されない。第1着信端末110は、通信ネットワーク10を介して、発信端末12を宛先とするメッセージを送信してよい。第1着信端末110は、通話機能を有してもよく、通話機能を有さなくてもよい。
【0031】
メッセージは、通信ネットワーク10を介して送受信されるメッセージであればよく、当該メッセージの種類、構成などは特に限定されない。メッセージは、電子メールであってよい。メッセージは、SNS(Social Networking Service)、SMS(Short Message Servie)、MMS(Multimedia Messaging Servie)などのサービスを介して送受信される電子的なメッセージであってもよい。
【0032】
一実施形態において、第1着信端末110は、発信端末12から発信された呼を着信した場合に当該呼に対して応答しないように、呼制御を実施する。第1着信端末110は、発信端末12から発信された呼を着信した場合に、第1着信端末110のユーザが着呼又は呼出に気付かないように、着信処理を制御してよい。例えば、第1着信端末110は、着信音を無音にしたり、着信音の音量を小さくしたり、着信音を出力する時間を短くしたりする。第1着信端末110は、着信表示機能を無効にしてもよい。
【0033】
他の実施形態において、第1着信端末110は、発信端末12から発信された呼を着信した場合に、着信者の操作に応じて当該呼に対して応答してもよい。この場合、第1着信端末110は通話機能を有し、店舗14の店員は、第2着信端末120を利用して発信者と通話する代わりに、第1着信端末110を利用して発信者と通話してもよい。
【0034】
第2着信端末120は、通信ネットワーク10を介して、発信端末12との間で音声通話を確立することができる装置であればよく、当該装置の種類、構成などは特に限定されない。第2着信端末120は、固定電話であってもよく、携帯電話、スマートホンなどの携帯端末であってもよい。
【0035】
利用確認端末130は、通信ネットワーク10を介して、予約情報管理サーバ140及びユーザ情報管理サーバ150の少なくとも一方との間で情報を送受することができる装置であればよく、当該装置の種類、構成などは特に限定されない。本実施形態において、利用確認端末130は、予約されたサービスが実際に利用されたことを確認する。利用確認端末130は、予約されたサービスが実際に利用されたことを検出すると、予約されたサービスが実際に利用されたことを示す情報を、ユーザ情報管理サーバ150に送信する。
【0036】
利用確認端末130は、予約者の来店、又は、予約したサービスの利用を検出することが出来る装置であればよく、当該装置の種類、構成などは特に限定されない。利用確認端末130としては、(i)POSシステム、(ii)バーコードリーダ、QRコード(登録商標)リーダなどの符号化情報の読み取り装置、(iii)クレジットカード、電子マネーなどの決済に利用される端末機器、(iv)WiFi(登録商標)方式、Bluetooth(登録商標)方式、NFC方式などの近距離無線通信方式により、発信端末12などの端末の近接を検出することで、来店を検出する装置などを例示することができる。
【0037】
予約情報管理サーバ140は、予約を管理する。一実施形態によれば、予約情報管理サーバ140は、第1着信端末110を介した電話予約に特化して、予約を管理する。他の実施形態によれば、予約情報管理サーバ140は、第1着信端末110を介した電話予約と、Webサイトを介したインターネット予約との両方を管理する。
【0038】
例えば、予約情報管理サーバ140は、第1着信端末110からの要求に応じて、予約処理を実行する。予約情報管理サーバ140は、第1着信端末110から予約処理に必要な情報を取得して、予約を受け付けることができるか否かを判断する。予約処理に必要な情報は、第1着信端末110からの要求に含まれていてもよい。予約処理に必要な情報としては、予約を希望するサービスの種類、当該サービスを提供する店舗、予約を希望する日時及び予約を希望する人数などを例示することができる。
【0039】
予約情報管理サーバ140は、予約処理が完了すると、予約が完了したことを示す情報を第1着信端末110に送信する。また、上記の予約に関する情報(予約情報と称する場合がある。)を、予約情報格納部142に格納する。一方、予約に空きがなかった場合などのように、予約処理を完了させることができなかった場合には、予約情報管理サーバ140は、予約ができなかったことを示す情報を第1着信端末110に送信する。予約情報管理サーバ140は、予約ができなかった理由を示す情報を、第1着信端末110に送信してもよい。
【0040】
予約情報管理サーバ140は、予約情報格納部142に格納された予約情報を管理する。予約情報格納部142は、1以上の予約情報のそれぞれと、予約に利用された発信端末12の電話番号とを対応付けて格納してよい。1以上の予約情報のそれぞれと、予約に利用された発信端末12の電話番号とは、予約者の氏名、メールアドレスなど他の要素を介して、対応付けられてもよい。予約情報としては、予約の日時、予約するサービスの種類、サービスを利用する人数、サービスを利用する代表者の氏名又は名称、支払方法、クレジットカードの番号などを例示することができる。
【0041】
ユーザ情報管理サーバ150は、ユーザ情報格納部152に格納されたユーザ情報を管理する。ユーザ情報格納部152は、1以上の電話番号のそれぞれと、ユーザに関するユーザ情報とを対応付けて格納してよい。1以上の電話番号のそれぞれと、ユーザに関するユーザ情報とは、ユーザの氏名、メールアドレスなど他の要素を介して、対応付けられてもよい。
【0042】
ユーザ情報としては、各ユーザの氏名、生年月日、年齢、血液型、住所、通信回線を介してメッセージを送信するための宛先、趣味、嗜好、家族構成、所属するグループ、サービスの利用履歴などを例示することができる。通信回線を介してメッセージを送信するための宛先としては、メールアドレス、SNSのアカウントなどを例示することができる。ユーザ情報は、各ユーザからの着信回数に関する情報、各ユーザによるサービス利用回数に関する情報を含んでもよい。着信回数に関する情報は、予め定められた期間における着信回数であってもよい。サービス利用回数に関する情報は、予め定められた期間における利用回数であってもよい。
【0043】
[予約管理システム100の他の実施形態の一例]
本実施形態においては、発信端末12から発信された呼が、第1着信端末110において応答されることなく、第2着信端末120に転送される場合について説明した。また、着信者が、第2着信端末120を用いて発信者と通話をしながら、第1着信端末110を操作して、第1着信端末110に予約情報を入力する場合について説明した。しかしながら、予約管理システム100は本実施形態に限定されない。他の実施形態によれば、第1着信端末110は、発信端末12から発信された呼を受信した場合に、店舗14の店員の操作に応じて当該呼に対して応答する。この場合、第1着信端末110は通話機能を有し、店舗14の店員は、第2着信端末120を利用して発信者と通話する代わりに、第1着信端末110を利用して発信者と通話する。店舗14の店員は、第1着信端末110を用いて発信者と通話をしながら、第1着信端末110を操作して、第1着信端末110に予約情報を入力してもよい。
【0044】
図2は、通信ネットワーク10の内部構成の一例を概略的に示す。本実施形態において、通信ネットワーク10は、公衆回線交換電話網22と、IP電話網24と、交換機210とを備える。また、交換機210は、SIPサーバ212と、転送サービス提供サーバ214とを有する。交換機210は、予約管理システム100の一部を構成してもよい。
【0045】
本実施形態において、交換機210は、発信端末12からの呼に基づいて、第1着信端末110を呼び出す。また、交換機210は、発信端末12からの呼を、第2着信端末120に転送する。例えば、発信端末12が、第1着信端末110を宛先とする呼を発信すると、SIPサーバ212が、通信ネットワーク10を介して、当該呼を受信する。SIPサーバ212は、発信端末12からの呼を受信すると、まず、第1着信端末110を呼び出す。
【0046】
本実施形態において、第1着信端末110は着呼しても応答しないように設定されているので、SIPサーバ212は、第1着信端末110の転送先として登録された電話番号の有無を検索する。本実施形態においては、第1着信端末110の転送先として、第2着信端末120の電話番号が予め登録されている。そこで、SIPサーバ212は、発信端末12からの呼を、転送サービス提供サーバ214に送信して、第2着信端末120への転送処理を実行する。転送サービス提供サーバ214は、第2着信端末120を呼び出し、第2着信端末120が応答したら、発信端末12及び第2着信端末120の接続を確立する。
【0047】
SIPサーバ212は、発信端末12からの呼を、第2着信端末120に無応答転送してもよく、無条件転送してもよい。SIPサーバ212は、第1着信端末110を呼び出す呼出部の一例であってよい。転送サービス提供サーバ214は、第1着信端末110を宛先とする呼を第2着信端末120に転送する転送部の一例であってよい。
【0048】
本実施形態によれば、第1着信端末110が、発信端末12からの呼を受信しても、当該呼に対して応答しない。そのため、第2着信端末120が発信者の電話番号を表示させる機能を有する場合、第2着信端末120の表示装置に、発信端末12の電話番号を表示させることができる。また、通信の秘密を侵すことなく、第1着信端末110が発信端末12の電話番号を取得することができる。
【0049】
なお、第1着信端末110が発信端末12からの呼に応答した後、転送処理が実行された場合には、第2着信端末120の表示装置には、第1着信端末110の電話番号が表示される。そのため、店舗14の店員は、発信者に対して、発信端末12の電話番号を尋ねる必要がある。この場合、後日、電話をしたり、メッセージを送信したりする場合に、電話番号の聞き間違い、入力ミスなどにより、電話をしたり、メッセージを送信したりすることができなくなる可能性がある。本実施形態によれば、発信端末12の電話番号を自動的に取得することができるので、上記の問題の発生を抑制することができる。
【0050】
図3は、第1着信端末110の内部構成の一例を概略的に示す。本実施形態において、第1着信端末110は、制御部310と、出力部320と、入力部330と、送信部340とを備える。制御部310は、電話番号取得部、抽出部及び着呼部の一例であってよい。出力部320は、出力装置の一例であってよい。入力部330は、通話内容登録部の一例であってよい。
【0051】
制御部310は、第1着信端末110における情報処理を制御する。例えば、制御部310は、出力部320の出力を制御する。制御部310は、入力部330に入力された情報の管理を制御してよい。制御部310は、送信部340により送信されるメッセージの内容及び送信先の少なくとも一方を制御してもよい。例えば、制御部310は、発信端末12の電話番号の種別を区別して、当該種別に基づいて、上記のメッセージの宛先を決定してよい。
【0052】
制御部310は、予約情報管理サーバ140及びユーザ情報管理サーバ150の少なくとも一方との間の通信を制御してもよい。例えば、制御部310は、出力部320を制御して、予約情報管理サーバ140及びユーザ情報管理サーバ150により提供されるサービスのユーザインターフェースを提供する。制御部310は、予約情報格納部142及びユーザ情報格納部152の少なくとも一方に格納された情報を管理してもよい。例えば、制御部310は、(i)予約情報格納部142又はユーザ情報格納部152への情報の登録、更新又は削除、(ii)予約情報格納部142又はユーザ情報格納部152に格納された情報の検索又は抽出などを制御する。
【0053】
出力部320は、各種の情報を出力する。例えば、出力部320は、各種の入力画面を出力する。出力部320は、予約受付用の入力画面を出力してよい。出力部320は、制御部310がユーザ情報格納部152から抽出したユーザ情報の少なくとも一部を含む画面を出力してもよい。出力部320としては、ディスプレイ、タッチパネルなどの表示装置、スピーカなどの音声出力装置などを例示することができる。
【0054】
入力部330は、各種の入力を受け付ける。例えば、入力部330は、店舗14の店員から、発信者との通話内容に関する情報の入力を受け付ける。入力部330は、入力された情報を、予約情報格納部142又はユーザ情報格納部152に格納してよい。入力部330は、入力された情報を、発信者の電話番号と対応付けて、予約情報格納部142又はユーザ情報格納部152に格納してよい。発信者の電話番号と、入力部330に入力された情報とは、予約情報の識別情報を介して、対応付けられてもよい。
【0055】
出力部320が出力した入力画面に、制御部310がユーザ情報格納部152から抽出したユーザ情報が含まれる場合、入力部330は、発信者との通話内容を、制御部310が抽出したユーザ情報と対応付けて登録してよい。より具体的には、予約受付用の入力画面に、発信者の氏名、来店履歴などのユーザ情報が表示されている場合、入力部330は、発信者との通話内容を、発信者の氏名、来店履歴などのユーザ情報と対応付けて、新たな予約情報として、予約情報格納部142に格納する。
【0056】
入力部330としては、キーボード、ポインティングデバイス、タッチパネル、マイク、音声入力システム、ジェスチャー入力システムなどを例示することができる。入力部330がマイク及び音声入力システムを有する場合、入力部330は、発信者と着信者の通話内容を解析して、予約情報を自動的に入力してもよい。入力部330は、通話内容、発信者の伝言メッセージなどを録音する機能を有してよい。入力部330は、録音データを、発信者の電話番号又は予約情報の識別情報と対応付けて、予約情報格納部142に格納してよい。
【0057】
送信部340は、通信ネットワーク10を介して、発信端末12又は発信者の他の端末に、メッセージを送信する。送信部340は、SMS、MMS、Webメールサービス、SNS、電子メールシステムなどを利用して、メッセージを送信してよい。
【0058】
一実施形態によれば、送信部340は、通話内容の少なくとも一部を示すメッセージを、発信端末12の電話番号を宛先として送信する。他の実施形態において、例えば、発信端末12の電話番号が固定電話である場合、送信部340は、発信者に対してメッセージを送信するための他の宛先に、通信ネットワーク10を介して、上記のメッセージを送信する。上記の他の宛先は、制御部310により決定されてよい。
【0059】
図4は、制御部310の内部構成の一例を概略的に示す。本実施形態において、制御部310は、応答制御部410と、着信履歴生成部420と、抽出部430と、画面生成部440とを備える。応答制御部410は、着呼部の一例であってよい。応答制御部410、着信履歴生成部420及び画面生成部440の少なくとも1つは、電話番号取得部の一例であってよい。画面生成部440は、出力制御部の一例であってよい。
【0060】
本実施形態において、応答制御部410は、呼を受信する。応答制御部410は、呼の無応答転送又は無条件転送が可能となるように、呼への応答を制御してよい。これにより、着信履歴生成部420は、呼に応答することなく、発信元の電話番号を取得することができる。
【0061】
応答制御部410は、着信音を無音又は小さな音量に設定してもよい。応答制御部410は、着信音の音量を、40db以下に設定してもよく、30db以下に設定してもよく、20db以下に設定してもよく。応答制御部410は、着信時に着信音を出力しなくてもよく、着信音を出力する時間を短時間に設定してもよい。応答制御部410は、着信音を出力する時間を3秒以下に設定してもよく、2秒以下に設定してもよく、1秒以下に設定してもよく、0.5秒以下に設定してもよい。応答制御部410は、着信表示機能を無効にしてもよい。これにより、第1着信端末110のユーザが、着信に気付くことを抑制することができる。
【0062】
応答制御部410は、電話番号の通知及び非通知を制御するための情報に基づいて、発信元の電話番号の通知又は非通知に関する表示設定を決定してもよい。例えば、発信者が、着信者の電話番号の前に「184」を付加して電話を掛けた場合、応答制御部410は、発信元の電話番号を着信者に非通知表示することを決定する。一方、発信者が、着信者の電話番号の前に「186」を付加して電話を掛けた場合、応答制御部410は、発信元の電話番号を着信者に通知表示することを決定する。応答制御部410は、発信元の電話番号の通知又は非通知に関する表示設定に基づいて、着信履歴生成部420を制御してもよい。
【0063】
本実施形態において、着信履歴生成部420は、呼の発信元の電話番号を取得する。着信履歴生成部420は、呼に応答することなく、発信元の電話番号を取得してよい。これにより、通信の秘密を侵すことなく、発信元の電話番号を取得することができる。着信履歴生成部420は、着信履歴を生成してよい。着信履歴生成部420は、応答制御部410からの信号に基づいて、発信元の電話番号の通知又は非通知表示を制御してもよい。
【0064】
本実施形態において、抽出部430は、ユーザ情報格納部152にアクセスして、特定のキーに合致するユーザ情報を抽出する。例えば、抽出部430は、ユーザ情報格納部152を参照して、着信履歴生成部420が取得した電話番号に対応付けられたユーザ情報を抽出する。
【0065】
抽出部430は、ユーザ情報格納部152に格納されたユーザ情報のうち、入力画面及び予約情報の少なくとも一方の生成に利用される情報を抽出してよい。抽出部430により抽出される情報は、上記の電話番号と対応付けられたユーザの氏名、当該ユーザによるサービスの利用履歴、メッセージの宛先、当該ユーザからの着信回数に関する情報、及び、当該ユーザによるサービス利用回数に関する情報の少なくとも1つを含んでよい。
【0066】
一実施形態において、抽出部430は、着信履歴生成部420が取得した電話番号の種別を識別する。抽出部430は、上記の電話番号の種別が固定電話の電話番号であると判断した場合、ユーザ情報として、通信回線を介してユーザにメッセージを送信するための宛先に関する情報を抽出してよい。抽出部430は、抽出された宛先に関する情報を、送信部340が送信するメッセージの送信先として、送信部340に通知してよい。
【0067】
画面生成部440は、各種の画面を生成する。例えば、画面生成部440は、予約受付用の入力画面を生成する。画面生成部440は、抽出部430が抽出した情報を、出力部320に出力させてもよい。例えば、画面生成部440は、抽出部430が抽出した情報が配された入力画面を生成して、当該入力画面を出力部320に出力させる。
【0068】
抽出部430により抽出された情報の中に、現在の発信者からの着信回数に関する情報、及び、当該発信者によるサービス利用回数に関する情報の少なくとも一方が含まれる場合、画面生成部440は、出力部320の出力態様を、着信回数及びサービス利用回数の少なくとも一方に基づいて決定してよい。画面生成部440は、抽出部430が抽出した情報の少なくとも一部の出力態様、背景画面の出力態様などを、着信回数及びサービス利用回数の少なくとも一方に基づいて決定してよい。出力態様としては、出力する要素の形状、大きさ、色、模様、点滅の有無、予め定められたメッセージの表示の有無などを例示することができる。予め定められたメッセージとしては、接客時の留意事項などを例示することができる。
【0069】
一実施形態によれば、現在の発信者から、過去の予め定められた時間内(例えば、3時間以内、1時間以内、30分以内、15分以内、10分以内又は5分以内である。)に着信があった場合、画面生成部440は、通常とは異なる背景画面(例えば、赤色の背景画面である。)を有する入力画面を生成する。他の実施形態によれば、現在の発信者の過去の予め定められた期間(例えば、1年以内、6ヶ月以内、3ヵ月以内又は1ヵ月以内である。)における利用回数が、予め定められた条件を満たす場合には、当該発信者の氏名が強調して表示され、接客時の留意事項が表示された入力画面を生成する。予め定められた条件としては、予め定められた範囲内である、予め定められた値よりも大きい、予め定められた回数よりも小さいなどの条件を例示することができる。これにより、例えば、リピータとなる可能性が高い顧客、常連客などに対して、よりよいサービスを提供することができる。
【0070】
図5は、データテーブル500の一例を概略的に示す。データテーブル500は、ユーザ情報格納部152に格納されたユーザ情報の一例であってよい。本実施形態において、データテーブル500は、レコードID502と、電話番号504と、氏名506と、メールアドレス508と、グループID510と、利用履歴512とを対応づけて格納する。メールアドレス508は、通信回線を介してメッセージを送信するための宛先の一例であってよい。グループID510は、各ユーザが所属するグループを識別する識別情報であってよい。
【0071】
図6は、データテーブル600の一例を概略的に示す。データテーブル600は、予約情報格納部142に格納された予約情報の一例であってよい。本実施形態において、データテーブル600は、レコードID602と、電話番号604と、氏名606と、メールアドレス608と、予約日時610と、予約内容612と、支払方法614とを対応付けて格納する。
【0072】
電話番号604、氏名606及びメールアドレス608には、例えば、画面生成部440が入力画面を生成するときに、抽出部430がユーザ情報格納部152から抽出した情報が格納される。予約日時610、予約内容612及び支払方法614には、例えば、第1着信端末110のユーザが入力部330に入力した情報であって、発信端末12のユーザとの通話内容に関する情報が格納される。
【0073】
図7は、予約管理システム100における情報処理の一例を概略的に示す。本実施形態によれば、まず、ステップ702(ステップをSと省略する場合がある。)において、発信端末12が、第1着信端末110の電話番号を宛先とする呼を発信する。第1着信端末110は、発信端末12から発信された呼を受信する。しかし、第1着信端末110は、当該呼に対して応答しない。
【0074】
そこで、S704において、交換機210が、発信端末12から発信された呼を、第2着信端末120に無応答転送する。交換機210により転送された呼に対して、第2着信端末120が応答すると、発信端末12及び第2着信端末120の間の接続が確立される。また、このとき、S706において、第1着信端末110の着信履歴生成部420が、受信した呼を解析して、発信端末12の電話番号を取得して、着信履歴を生成する。
【0075】
次に、S708において、抽出部430が、ユーザ情報格納部152にアクセスして、着信履歴生成部420により取得された電話番号をキーとして、当該電話番号に対応付けられたユーザ情報を抽出する。また、画面生成部440が、抽出された情報を利用して、予約受付用の入力画面を生成する。画面生成部440は、出力部320の表示装置に、生成された入力画面を表示させる。
【0076】
次に、S710において、着信者が、第2着信端末120を用いて発信者と通話をしながら、第1着信端末110の表示装置に表示された入力画面に、予約に関する情報を入力する。予約に関する情報は、通話内容の一例であってよい。また、入力部330が、着信者からの入力を受け付ける。
【0077】
S712において、予約情報の入力が完了すると、入力部330は、入力された予約情報を予約情報格納部142に格納する。具体的には、入力部330は、発信者から受け付けた予約に関する情報と、入力画面に表示されていた発信者の氏名、来店履歴などのユーザ情報と対応付けて、新たな予約情報として、予約情報格納部142に格納する。このとき、ユーザ情報の追加又は更新があった場合には、入力部330は、着信者から受け付けた情報に基づいて、ユーザ情報格納部152に格納されたデータテーブル500を更新してもよい。
【0078】
次に、S714において、送信部340が、予約情報の少なくとも一部を示すメッセージを、発信端末12の電話番号を宛先として送信する。発信端末12の電話番号が固定電話である場合には、送信部340は、上記のメッセージを、発信端末12のユーザの他のアドレスに送信してもよい。これにより、発信者は、着信者との通話の内容を確認することができる。
【0079】
その後、発信者又は予約者が、予約されたサービスを実際に利用すると、S716において、利用確認端末130が、当該サービスの利用を検出する。また、利用確認端末130が、上記のサービスの利用に関する情報を、ユーザ情報格納部152に格納する。これにより、発信者の利用履歴を、発信者の電話番号に対応付けて蓄積することができる。
【0080】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。また、技術的に矛盾しない範囲において、特定の実施形態について説明した事項を、他の実施形態に適用することができる。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0081】
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
【解決手段】 呼の発信元の電話番号を取得する電話番号取得部と、1以上の電話番号のそれぞれとユーザに関するユーザ情報とを対応付けて格納するユーザ情報格納部を参照して、電話番号取得部が取得した電話番号に対応付けられたユーザ情報を抽出する抽出部と、呼の発信者との通話内容を、抽出部が抽出したユーザ情報と対応付けて登録する通話内容登録部と、通話内容の少なくとも一部を示すメッセージを、電話番号取得部が取得した電話番号を宛先として送信する送信部とを備える。