特許第6099809号(P6099809)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6099809赤外線タッチモジュール、赤外線式タッチパネル及び表示装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6099809
(24)【登録日】2017年3月3日
(45)【発行日】2017年3月22日
(54)【発明の名称】赤外線タッチモジュール、赤外線式タッチパネル及び表示装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/042 20060101AFI20170313BHJP
   G06F 3/041 20060101ALI20170313BHJP
【FI】
   G06F3/042 484
   G06F3/041 590
【請求項の数】10
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2016-509256(P2016-509256)
(86)(22)【出願日】2013年5月31日
(65)【公表番号】特表2016-520906(P2016-520906A)
(43)【公表日】2016年7月14日
(86)【国際出願番号】CN2013076603
(87)【国際公開番号】WO2014172959
(87)【国際公開日】20141030
【審査請求日】2016年4月13日
(31)【優先権主張番号】201310145678.4
(32)【優先日】2013年4月24日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】510280589
【氏名又は名称】京東方科技集團股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BOE TECHNOLOGY GROUP CO.,LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100089037
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邊 隆
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】徐 超
(72)【発明者】
【氏名】金 熙哲
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼ 春芳
(72)【発明者】
【氏名】魏 燕
【審査官】 円子 英紀
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2013/0075765(US,A1)
【文献】 特表2012−522298(JP,A)
【文献】 特表2010−525485(JP,A)
【文献】 特開平11−045155(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2009/0237366(US,A1)
【文献】 特表2013−512485(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/042
G06F 3/041
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
赤外線タッチモジュールであって、回路基板フレームと、前記回路基板フレームの隣接する両側壁に取り付けられる赤外線発光ユニットと、前記回路基板フレームの隣接する他の両側壁に取り付けられる赤外線受光ユニットと、を備え、
前記赤外線発光ユニットは、同一の水平面上にある複数の赤外線発光器を備え、前記赤外線受光ユニットは、前記赤外線発光器に1つずつ対応し、前記赤外線発光器が射出する水平方向の赤外光を受光する複数の第1の赤外線受光器を備え、
前記赤外線発光ユニットは、前記赤外線発光器のそれぞれの上方及び/又は下方にあるリフレクタをさらに備え、前記リフレクタは、前記赤外線発光器のそれぞれが前記リフレクタに射出する赤外光を水平方向に反射し、前記赤外線発光器のそれぞれが射出する水平方向の赤外光と、前記赤外線発光器に対応するリフレクタが反射する水平方向の赤外光とは、水平面における投影が所定のなす角を有し、前記赤外線受光ユニットは、前記リフレクタが反射する水平方向の赤外光を受光する第2の赤外線受光器をさらに備えることを特徴とする赤外線タッチモジュール。
【請求項2】
前記リフレクタは、前記赤外線発光器の上方及び/又は下方にあり、前記赤外線発光器のそれぞれに1つずつ対応する反射ミラーを備えることを特徴とする請求項1に記載の赤外線タッチモジュール。
【請求項3】
前記第2の赤外線受光器は前記反射ミラーに1つずつ対応することを特徴とする請求項2に記載の赤外線タッチモジュール。
【請求項4】
前記リフレクタは、前記反射ミラーのそれぞれの反射面の角度を調整する微動調整装置を備えることを特徴とする請求項2又は3に記載の赤外線タッチモジュール。
【請求項5】
前記リフレクタは、同一の側壁にある前記赤外線発光器のそれぞれの上方及び/又は下方にある反射ストラップを備えることを特徴とする請求項1に記載の赤外線タッチモジュール。
【請求項6】
前記赤外線発光器のそれぞれは、赤外光の方向を調整する調整部材を備えることを特徴とする請求項1に記載の赤外線タッチモジュール。
【請求項7】
前記赤外線発光器のそれぞれが前記リフレクタに射出する赤外光と、対応する赤外線受光器に射出する赤外光とは互いに直交することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の赤外線タッチモジュール。
【請求項8】
前記赤外線発光器は赤外線放射管であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の赤外線タッチモジュール。
【請求項9】
赤外線式タッチパネルであって、表示パネル、及び前記表示パネルの出光側に設けられ、請求項1〜8のいずれか1項に記載の赤外線タッチモジュールを備えることを特徴とする赤外線式タッチパネル。
【請求項10】
請求項9に記載の赤外線式タッチパネルを備えることを特徴とする表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、赤外線タッチモジュール、赤外線式タッチパネル及び表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
表示技術の急速な発展につれて、タッチパネル(Touch Screen Panel)は、人々の生活に普及している。今では、タッチパネルは、その作動原理により、抵抗式タッチパネル、容量式タッチパネル、赤外線式タッチパネル、圧電式タッチパネル及び表面音波式タッチパネル等に分類される。赤外線式タッチパネルは、安定性が高く、適応性が高く、寿命が長く、特性がよい等の利点を有するため、ますます注目され、広く応用されている。
【0003】
赤外線式タッチパネルの原理は、X方向及びY方向に密に分布する赤外線により、タッチ操作を検出して位置を決める。赤外線式タッチパネルの構造は、図1に示すように、表示装置の正面に回路基板フレーム1を取付け、回路基板フレーム1の4つの側壁に、1層の赤外線放射管(図において、白丸で示す)及びそれらに1つずつ対応する赤外線受光管をそれぞれ配置し、各赤外線放射管から射出された赤外線(図において点線で示す)は、同一の水平面に縦横に交差して赤外線マトリックスを構成する。指は、パネルをタッチする場合、当該タッチポイントを通過する縦横の2つ赤外線を遮断するため、対応する赤外線受光管を検出することでタッチポイントの位置を判定することができる。
【0004】
赤外線式タッチパネルにおいてタッチポイントの位置決めは、タッチポイントを通過する赤外線が遮断される原理で実現されるため、上述した構造の赤外線アレイは、複数のタッチポイントを認識する場合にエラーが生じてしまう場合がある。現在、赤外線式タッチパネルにおけるマルチタッチの認識を実現ため、図2に示すように、回路基板フレーム1の側壁に2層の赤外線放射管(図において白丸で示す)及び赤外線受光管を設け、2層の赤外線放射管から射出された赤外線は、2層の異なる方向の赤外線マトリックスを(1層を点線で示し、他層を実線で示す)それぞれ形成する。図3に示す上面図から分かるように、1つ以上のタッチポイント、例えば、2つのタッチポイントを有するとき、第1層の赤外線マトリックスにより、2つのゴーストポイント(即ち、実際にタッチされないポイント)を備える4つの座標ポイントを確定することができ、第2層の赤外線マトリックスによりも、2つのゴーストポイントを備える4つの座標ポイントを確定できる。2層の赤外線マトリックスにより確定した座標ポイントを比較し、重なり合う2つの座標ポイントは2つのタッチポイントの実際の座標であり(図において、四角形で示す)、他の4つの座標ポイントはゴーストポイントである(図において、三角形で示す)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した構造では、複数のタッチポイントを認識することができるが、図4に示す側面図を参照して、回路基板フレーム1の1つの側壁の垂直方向に、2層の赤外線放射管(図において、白丸で示す)を設ける必要があり、1層の赤外線放射管を設けるタッチパネルと比べて、赤外線放射管が倍増し、その分だけ赤外線式タッチパネルのコスト及び消費電力が向上された。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、コストが低くて消費電力が少ないマルチタッチの認識を実現するための赤外線タッチモジュール、赤外線式タッチパネル及び表示装置を提供する。
【0007】
本発明の一実施形態に係る赤外線タッチモジュールは、回路基板フレームと、前記回路基板フレームの隣接する両側壁に取り付けられる赤外線発光ユニットと、前記回路基板フレームの隣接する他の両側壁に取り付けられる赤外線受光ユニットとを備え、前記赤外線発光ユニットは、同一の水平面にある複数の赤外線発光器を有し、前記赤外線受光ユニットは、前記赤外線発光器に1つずつ対応し、対応する赤外線発光器から射出される水平方向の赤外光を受光する複数の第1の赤外線受光器を有し、前記赤外線発光ユニットは、各前記赤外線発光器の上方及び/又は下方にあるリフレクタをさらに備え、前記リフレクタは、各前記赤外線発光器から前記リフレクタに射出する赤外光を水平方向に反射し、各前記赤外線発光器から射出された水平方向の赤外光と、当該赤外線発光器に対応するリフレクタで反射された水平方向の赤外光とは、水平面における投影が所定のなす角を有し、前記赤外線受光ユニットは、前記リフレクタが反射する水平方向の赤外光を受光する第2の赤外線受光器をさらに備える。
【0008】
本発明の一実施形態に係る赤外線式タッチパネルは、表示パネル、及び前記表示パネルの出光側に設けられる赤外線タッチモジュールを備え、前記赤外線タッチモジュールは上述した赤外線タッチモジュールである。
【0009】
本発明の一実施形態に係る表示装置は、本発明の一実施形態に係る赤外線式タッチパネルを備える。
【0010】
以下、本発明の実施形態の技術案をさらに明確にするように、本発明の実施形態の図面を簡単に説明する。下記の図面は、当然ながら、本発明の実施形態の一部のみに関し、本発明を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】従来技術に係るシングルタッチを認識する赤外線式タッチパネルの構造概略図である。
図2】従来技術に係るマルチタッチを認識する赤外線式タッチパネルの構造概略図である。
図3】従来技術に係るマルチタッチを認識する赤外線式タッチパネルの原理図である。
図4】従来技術に係るマルチタッチを認識する赤外線式タッチパネルの側面概略図である。
図5】本発明の一実施形態に係る赤外線タッチモジュールの構造概略図である。
図6】本発明の一実施形態に係る赤外線タッチモジュールの構造概略図である。
図7】本発明の一実施形態に係る赤外線タッチモジュールの側面概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態の目的、技術案及び利点をさらに明確にするように、図面を参照しながら、本発明の実施形態の技術案を明確で完全に説明する。下記の実施形態は、当然ながら、本発明の実施形態の一部であり、全ての実施形態ではない。本発明の実施形態に基づき、当業者が創造的な仕事をしない前提で得られる全ての他の実施形態は、いずれも本発明の保護範囲に入る。
【0013】
図面における各部材の大きさ及び形状は、事実的な比例を反応するものではなく、本発明の内容を説明するものに過ぎない。
【0014】
ここで使われる技術用語または科学技術用語は、特別に定義されていない場合、当業者が理解できる一般的な意味を有する。本願明細書及び特許請求の範囲に記載の「第1」、「第2」及び類似する用語は、順序、数量または重要性を示すものではなく、異なる組成部分を区分するものにすぎない。同じように、「1つ」、「1」または「該」などの類似する用語は数量を限定するものではなく、少なくとも1つがあることを示すものである。「備える」または「含む」等の用語は、明確に挙げられる素子または部材及びそれらと同等のものをカバーすることを指し、他の素子または部材を排除しない。「接続」または「つながる」等の類似する用語は、物理的または機械的な接続に限定されるのではなく、直接的または間接的な接続にもかかわらず、電気的な接続も含む。「上」、「下」、「左」、「右」等は、相対的な位置関係を指すだけであり、説明された対象の絶対的な位置が変化した後、相対的な位置関係も対応して変化する可能性がある。
【0015】
本発明の実施形態に係る赤外線タッチモジュールは、図5及び図6に示すように、回路基板フレーム1と、回路基板フレーム1の隣接する両側壁に取り付けられる赤外線発光ユニット2と、回路基板フレーム1の隣接する他の両側壁に設けられる赤外線受光ユニットと、を備える。図に示す実施形態では、当該回路基板フレーム1は、四角形であり、表示装置の表示側に設けられる。
【0016】
赤外線発光ユニット2は、同一の水平面にある複数の赤外線発光器10(図において、白丸で示す)を有し、赤外線受光ユニットは、赤外線発光器に1つずつ対応する複数の第1の赤外線受光器20(図7を参照)を有し、各第1の赤外線受光器20は、対応する赤外線発光器10が射出する水平方向の赤外光(図において、点線に示す)を受光する。
【0017】
赤外線発光ユニット2は、各赤外線発光器の上方及び/又は下方にあるリフレクタ15をさらに有し、図7において、リフレクタ15が各赤外線発光器10の上方にあることを例として説明する。リフレクタ15は、各赤外線発光器10がリフレクタ15へ射出する赤外光を水平方向に沿って反射し、各赤外線発光器10が射出する水平方向の赤外光(図において、点線で示す)と、当該赤外線発光器10に対応するリフレクタ15が反射する水平方向の赤外光(図において、実線で示す)は、水平面における投影が所定のなす角を有する(図5図6を参照する)。
【0018】
赤外線受光ユニットは、リフレクタが反射する水平方向の赤外光を受光する第2の赤外線受光器22(図7を参照)をさらに備える。第1の赤外線受光器20及び第2の赤外線受光器22は、異なる層にあり、フレームの側辺方向にずらして配置される。
【0019】
本発明の実施形態に係る赤外線タッチモジュールでは、同一の水平面にある各赤外線発光器は、対応する第1の赤外線受光器へ水平方向の赤外光を射出し、1層の赤外線マトリックスを構成し、赤外線発光器の上方又は下方にあるリフレクタにより、他層の赤外線射出構造を形成し、赤外線発光器がリフレクタに射出する赤外光を水平方向に反射し、他層の赤外線マトリックスを構成する。この2層の赤外線マトリックスによりマルチタッチが認識される。図2に示す赤外線発光器を上下の両層にそれぞれ設けるマルチタッチの認識方式に対して、赤外線発光器の数が低減され、モジュールの製造コスト及び消費電力が低下する。
【0020】
例えば、本発明の一実施形態に係る赤外線タッチモジュールにおける赤外線発光器は、複数の方向へ赤外線を同時に放出することができる赤外線放射管を用いてもよい。
【0021】
リフレクタ15は各赤外線発光器10の上方又は下方に位置する場合、赤外線モジュールで2層の赤外線マトリックスが形成され、2つのタッチポイントを正確に認識することができる。リフレクタ15は赤外線発光器10の上方及び下方にともに位置することもできる。これにより、赤外線モジュールにおいて3層の赤外線マトリックスが形成され、2つ以上のタッチポイントを正確に認識することができる。具体的に実施する場合、実際の要求又は回路基板フレームの厚さにより設定することができるため、ここで、限定しない。
【0022】
具体的に実施する場合、各赤外線発光器の上方及び/又は下方にあるリフレクタ15は、図5に示すように、各赤外線発光器10に1つずつ対応する反射ミラーであってもよい。即ち、1つの赤外線発光器の上方及び/又は下方に1つの反射ミラーを設ける。反射ミラーが赤外線発光器10の上方に設けられると、第2の赤外線受光器22も対応するように第1の赤外線受光器20の上方に設けられる。逆の場合も同じである。
【0023】
第2の赤外線受光器22が反射ミラーに1つずつ対応し、即ち、1つの反射ミラーが1つの第2の赤外線受光器22に対応することが好ましい。
【0024】
反射ミラーは、赤外線発光器10がそれに射出する赤外光を水平方向の赤外光に反射する。この反射された赤外光は、赤外線発光器10が対応する第1の赤外線受光器20に直接に射出する水平方向の赤外光と異なる水平面にあり、この2つの水平面は互いに交差しない。さらに、各赤外線発光器が射出する水平方向の赤外光と、当該赤外線発光器に対応するリフレクタが反射する水平方向の赤外光との間に一定のなす角を有する。即ち、両赤外光の方向が一致しない。
【0025】
1つの具体的な例示では、各反射ミラーの反射面の角度を調整する微動調整装置により、反射ミラーが反射する赤外光の角度を調整することができる。当該微動調整装置は、従来の微動調整装置であってもよいため、ここで贅言しない。
【0026】
1つの具体的な例示では、各赤外線発光器の上方及び/又は下方にあるリフレクタ15は、図6に示すように、同一の側壁にある各赤外線発光器の上方及び/又は下方にある反射ストラップであってもよい。即ち、赤外線発光器10が取り付けられた回路基板フレームの側壁に、全体としてストラップ状になった反射ストラップを設ける。反射ストラップは、各赤外線発光器10に対応する位置に、赤外光を反射する反射面を有する。当該反射面の角度は、予め設定することができる。反射ストラップは、各反射ミラーに対して、取り付けが便利であるが、反射ミラーにおける各反射面の角度調整に対する要求が高い。
【0027】
1つの具体的な例示では、各赤外線発光器は、赤外線タッチモジュールが組立てられた後、赤外光の角度を調整できるように、射出される赤外光の光線方向を調整する調整部材を有することが好ましい。
【0028】
具体的な例示では、図7に示すように、赤外線発光器10がリフレクタ15に射出する赤外光(図において実線で示す)と、対応する赤外線受光器に射出する赤外光(図において、点線で示す)とは、互いに直交してもよい。リフレクタ15で反射された水平方向の赤外光と、赤外線発光器10が直接に第1の赤外線受光器20に射出する水平方向の赤外光とが互いに平行になるように、リフレクタ15の反射面を水平面と45度をなすように設置する。当然ながら、具体的に実施する場合、両者が直交しなくても、各リフレクタの反射面の角度を調整することにより、2つの水平面にある赤外光を一定のなす角になるようにすることもできる。当該なす角は、10〜45度であることが好ましい。
【0029】
本発明の実施形態は、表示パネル及び表示パネルの出光側に設けられる赤外線タッチモジュールを備える赤外線式タッチパネルをさらに提供する。当該表示パネルは、液晶表示パネル、有機EL表示パネル及び他のフラットパネル表示パネルであってもよいし、陰極線管(CRT)ディスプレイ等であってもよい。本発明はここで限定しない。当該赤外線タッチモジュールは、本発明の実施形態に係る上述した赤外線タッチモジュールである。当該タッチパネルが技術課題を解決する原理は上記赤外線タッチモジュールと類似するため、当該タッチパネルの実施形態はモジュールの実施形態を参照することができ、重複する内容について贅言しない。
【0030】
本発明の一実施形態では、本発明の実施形態に係る上述した赤外線式タッチパネルを備える表示装置をさらに提供する。当該表示装置の実施は、上述した赤外線式タッチパネルの実施形態を参照してもよいため、重複する内容について贅言しない。
【0031】
本発明の一実施形態に係る赤外線タッチモジュール、赤外線式タッチパネル及び表示装置は、回路基板フレームの隣接する両側壁に、赤外線発光ユニットを設け、他の両壁に赤外線受光ユニットを設け、赤外線発光ユニットは、同一の水平面にある複数の赤外線発光器を備え、赤外線受光ユニットは、対応する赤外線発光器が射出する水平方向の赤外光を受光する第1の赤外線受光器を備え、赤外線発光ユニットは、各赤外線発光器の上方及び/又は下方にあるリフレクタをさらに備え、リフレクタは、各赤外線発光器が当該リフレクタに射出する赤外光を、水平方向に反射し、赤外線受光ユニットは、リフレクタが反射する水平方向の赤外光を受光する第2の赤外線受光器をさらに備える。1層の赤外線発光器に代わりに、赤外線発光器の上方及び/又は下方に設けられるリフレクタでマルチタッチを認識することにより、回路基板フレームに設けられる赤外線発光器の数を低下することができ、マルチタッチの認識を実現する赤外線式タッチパネルのコスト及び消費電力が低下する。
【0032】
以上は、本発明の保護範囲を限定するものではなく、本発明の単なる例示的な実施形態である。本発明の保護範囲は、特許請求の範囲に基づいて定められる。
【符号の説明】
【0033】
1 回路基板フレーム
2 赤外線発光ユニット
10 赤外線発光器
15 リフレクタ
20 第1の赤外線受光器
22 第2の赤外線受光器
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7