(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ロボットアームは複数備えられ、前記放出部材は前記ロボットアームの個数に対応する数に備えられ、複数の放出部材は同じターゲット地点に向かうことを特徴とする請求項1に記載の3次元照射装置。
前記ロボットアームは複数のリンク部材と複数の駆動部材を含み、前記複数のリンク部材は同じ中心を有する同心球上に位置し、前記駆動部材の軸の延長線は前記中心で接することを特徴とする請求項1に記載の3次元照射装置。
前記対象体はインクを含む液体材料に備えられ、前記放出部材から紫外線が放出し、前記紫外線が前記対象体に照射して前記対象体が硬化する3次元プリンタから構成されることを特徴とする請求項1に記載の3次元照射装置。
前記第1リンク部材と前記第2リンク部材は前記第3リンク部材よりも前記中心から遠く位置し、前記第5リンク部材と前記第6リンク部材は前記第7リンク部材よりも前記中心から遠く位置することを特徴とする請求項9に記載の3次元照射装置。
前記第1リンク部材と前記第2リンク部材との間に前記第3リンク部材が位置するとき、前記第3リンク部材及び前記第4リンク部材の長さは前記第1リンク部材の長さよりも短いことを特徴とする請求項7に記載の3次元照射装置。
前記第3リンク部材及び前記第4リンク部材は前記第2リンク部材よりも前記中心に近く位置し、前記第4リンク部材は前記第3リンク部材よりも前記中心に近く位置することを特徴とする請求項13に記載の3次元照射装置。
前記第5リンク部材と前記第6リンク部材との間に前記第7リンク部材が位置するとき、前記第7リンク部材及び前記第8リンク部材の長さは前記第5リンク部材の長さよりも短いことを特徴とする請求項9に記載の3次元照射装置。
前記第7リンク部材及び前記第8リンク部材は前記第6リンク部材よりも前記中心に近く位置し、前記第8リンク部材は前記第7リンク部材よりも前記中心に近く位置することを特徴とする請求項15に記載の3次元照射装置。
前記放出部材は、前記第2リンク部材、前記第4リンク部材、前記第6リンク部材、及び前記第8リンク部材端部の接線方向に対して垂直に位置することを特徴とする請求項9に記載の3次元照射装置。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明に係る実施形態を添付する図面を参照しながら詳細に説明する。しかし、本発明が実施形態によって制限されたり限定されることはない。各図面に提示された同じ参照符号は同じ部材を示す。
【0025】
一実施形態に係る3次元照射装置は、対象体が位置する据置台、前記対象体に対して作業を行うロボットアーム、前記ロボットアームの端部に備えられた放出部材、及び前記ロボットアームの作動又は前記放出部材の位置を制御する制御部を含む。
【0026】
前記据置台と前記ロボットアームは垂直又は水平方向に互いに相対移動し、前記放出部材は前記ロボットアームの回転軌跡に沿って移動し、前記回転軌跡はターゲット地点が中心に位置する球状に形成されてもよい。
【0027】
前記ロボットアームは複数備えられ、前記放出部材は前記ロボットアームの個数に対応する数に備えられ、複数の放出部材は同じターゲット地点に向かうことができる。
【0028】
また、前記ロボットアームは複数のリンク部材と複数の駆動部材を含み、前記複数のリンク部材は、同じ中心を有する同心球上に位置し、前記駆動部材の軸の延長線は、前記中心で接することができる。
【0029】
以上は、3次元照射装置の一般的な構成について説明し、一実施形態に係る3次元照射装置は様々に適用されてもよい。
【0030】
例えば、一実施形態に係る3次元照射装置は、サイバーナイフ、3次元スキャナ、または、3次元プリンタなどに適用されてもよい。
【0031】
以下は、一実施形態に係る3次元照射装置がサイバーナイフ、3次元スキャナ及び3次元プリンタに適用された場合について詳細に説明する。
【0032】
図1は、一実施形態に係る3次元照射装置がサイバーナイフとして用いられる場合を示し、
図2は、一実施形態に係る3次元照射装置でロボットアームの配置を示す。
【0033】
図1を参照すると、一実施形態に係る3次元照射装置10は、据置台100、ロボットアーム200、及び制御部(図示せず)を含む。
【0034】
前記据置台100には対象体が位置する。
【0035】
一実施形態に係る3次元照射装置10がサイバーナイフ(cyberknife)として用いられる場合、対象体は、放射線治療又は腫瘍除去手術が必要なガン患者であってもよい。ここで、ターゲット地点Tは腫瘍の位置、すなわち、治療部位又は手術部位となる。
【0036】
前記据置台100には位置調整要素110が取り付けられ、据置台100の位置を調整する。
【0037】
図1に示すように、位置調整要素110を矢印方向に移動する場合、照射装置10も矢印方向に沿って移動する。
【0038】
そのため、据置台100又は対象体の位置を自在に移動することができ、これによりターゲット地点Tの位置を移動させ得る。
【0039】
具体的に、据置台100は地面に対して垂直又は水平方向に移動してもよい。
【0040】
そのため、据置台100とロボットアーム200は相互垂直又は水平方向に相対移動することができる。
【0041】
具体的に、据置台100が固定された状態で対象体の位置が固定し、ロボットアーム200を移動させて放出部材300の照射位置又は放出部材300から放射線が放出される位置を据置台100に対して相対移動させてもよい。
【0042】
または、据置台100が位置調整要素110によってロボットアーム200に対して相対移動し、対象体をターゲット地点Tに移動した後、ターゲット地点Tに向かうように放出部材300を移動させてもよい。
【0043】
したがって、ロボットアーム200に備えられた放出部材300が据置台100上に位置する対象体のターゲット地点Tに向かって効率よく照準することができる。
【0044】
前記据置台100の上部又は下部にはロボットアーム200が配置してもよい。
【0045】
前記ロボットアーム200は、上部ロボットアーム210及び下部ロボットアーム220からなり、上部ロボットアーム210及び下部ロボットアーム220の端部にはそれぞれ放出部材300を備えてもよい。
【0046】
したがって、ロボットアーム200と放出部材300は互いに対応する数に備えられることができる。
【0047】
特に
図2を参照すると、前記上部ロボットアーム210と下部ロボットアーム220は同じ中心、すなわち、同じターゲット地点Tを有する球状軌跡内に位置する。
【0048】
また、上部ロボットアーム210と下部ロボットアーム220の放出部材300は、上部ロボットアーム210と下部ロボットアーム220の回転によって移動するため、上部ロボットアーム210と下部ロボットアーム220の球状軌跡上で移動可能であり、それぞれの放出部材300は同じターゲット地点Tに向かうように配置してもよい。
【0049】
そのため、上部ロボットアーム210と下部ロボットアーム220にそれぞれ取り付けられる放出部材300から放射線がただ1つの特異点に集中することができ、例えば、放出部材300がターゲット地点Tに向かうよう容易に照準することができる。
【0050】
また、上部ロボットアーム210と下部ロボットアーム220は、据置台100を中心に互いに離隔して配置してもよい。
【0051】
このような上部ロボットアーム210と下部ロボットアーム220の配置に応じて、上部ロボットアーム210と下部ロボットアーム220は互いに非干渉的に作動することができ、これにより相互衝突を防止できる。
【0052】
具体的に、上部ロボットアーム210と下部ロボットアーム220は、複数のリンク部材と複数の駆動部材を含んでもよい。
【0053】
例えば、上部ロボットアーム210は、第1リンク部材211、第2リンク部材212、第3リンク部材215、及び第4リンク部材216を含む。
【0054】
前記第1リンク部材211は第1中央部材202に接続し、第1中央部材の長手方向軸X
Aを中心に回転する。
【0055】
前記第1中央部材202は、一実施形態に係る3次元照射装置10の外側に位置するフレームの内側に垂直方向に取り付けられてもよい。
【0056】
また、第1リンク部材211は、ターゲット地点Tに中心を有する球状上に位置して弧状に備えられてもよい。
【0057】
さらに、第1リンク部材211は、第2リンク部材212、第3リンク部材215及び第4リンク部材216よりも大きい長さを有し、第1リンク部材211はターゲット地点Tから最も遠く位置してもよい。
【0058】
前記第1リンク部材211の他端には、第2リンク部材212が接続してもよい。
【0059】
前記第2リンク部材212は第1軸X
1を中心に回転する。
【0060】
前記第1軸X
1は、第1中央部材の長手方向軸X
Aに対して角があるように形成されてもよい。
【0061】
また、第1中央部材202上に第1リンク部材211が接続した部分と異なる位置には第3リンク部材215が接続してもよい。
【0062】
前記第3リンク部材215は、第1中央部材の長手方向軸X
Aを中心に回転する。
【0063】
例えば、第1中央部材202の上部には第1リンク部材211が接続し、第1中央部材202の下部には第3リンク部材215が接続してもよい。
【0064】
前記第3リンク部材215の他端には第4リンク部材216が接続してもよい。
【0065】
前記第4リンク部材216は第2軸X
2を中心に回転する。
【0066】
前記第2軸X
2は、第1中央部材の長手方向軸X
Aに対して角があるように形成されてもよい。
【0067】
また、上部ロボットアーム210は、第1駆動部材213、第2駆動部材214、第3駆動部材217及び第4駆動部材218を含む。
【0068】
前記第1駆動部材213は第1中央部材202内に含まれ、第1リンク部材211に回転力を伝達する。
【0069】
前記第2駆動部材214は第2リンク部材212に回転力を伝達し、第1軸X
1に沿ってターゲット地点Tに向かうように配置してもよい。
【0070】
前記第3駆動部材217は、第1駆動部材213と同様に第1中央部材202内に含まれ、第3リンク部材215に回転力を伝達する。
【0071】
そして、第3駆動部材217は第1駆動部材213と一体に形成されたり、別に形成されてもよい。例えば、第3駆動部材217が第1駆動部材213と別に形成される場合、第3リンク部材215は、第1リンク部材211と異なる方向又は異なる速度で回転する。
【0072】
前記第4駆動部材218は第4リンク部材216に回転力を伝達し、第2軸X
2に沿ってターゲット地点Tに向かうように配置してもよい。
【0073】
ここで、第1中央部材の長手方向軸X
A、第1軸X
1及び第2軸X
2の延長線はターゲット地点Tで接することができる。
【0074】
また、第2リンク部材212と第4リンク部材216に取り付けられた放出部材300は、第2リンク部材212と第4リンク部材216に対して垂直方向に取り付けられ、ターゲット地点Tに向かうように配置してもよい。
【0075】
したがって、第1中央部材の長手方向軸X
A、第1軸X
1及び第2軸X
2の延長線だけではなく、放出部材300及び駆動部材213、214、217、218もターゲット地点Tに向かって、放出部材300からの放射線はターゲット地点Tに向かって放出又は照射されてもよい。
【0076】
同様に、下部ロボットアーム220は、第5リンク部材221、第6リンク部材222、第7リンク部材225、第8リンク部材226を含む。
【0077】
前記第5リンク部材221は、第2中央部材の長手方向軸X
Bを中心に回転する。
【0078】
前記第2中央部材204は、一実施形態に係る3次元照射装置10の外側に位置するフレームの内側に垂直方向に取り付けられてもよい。
【0079】
そして、第2中央部材204は第1中央部材202と同軸に位置し、第1中央部材202とターゲット地点Tとの間の距離だけターゲット地点Tから離隔される。
【0080】
また、第5リンク部材221は、ターゲット地点Tに中心を有する球状上に位置し、弧状に備えられてもよい。
【0081】
前記第5リンク部材221の他端には、第6リンク部材222が接続してもよい。
【0082】
前記第6リンク部材222は、第3軸X
3を中心に回転する。
【0083】
前記第3軸X
3は、第2中央部材の長手方向軸X
Bに対して角があるように形成されてもよい。
【0084】
また、第2中央部材204上に第5リンク部材221が接続された部分と異なる位置には第7リンク部材225が接続してもよい。
【0085】
前記第7リンク部材225は、第2中央部材204を中心に回転する。
【0086】
例えば、第2中央部材204の下部には第5リンク部材221が接続し、第2中央部材204の上部には、第7リンク部材225が接続してもよい。
【0087】
前記第7リンク部材225の他端には、第8リンク部材226が接続してもよい。
【0088】
前記第8リンク部材226は、第4軸X
4を中心に回転する。
【0089】
前記第4軸X
4は、第2中央部材の長手方向軸X
Bに対して角があるように形成されてもよい。
【0090】
また、下部ロボットアーム220は、第5駆動部材223、第6駆動部材224、第7駆動部材227及び第8駆動部材228を含む。
【0091】
前記第5駆動部材223は第2中央部材204内に含まれ、第5リンク部材221に回転力を伝達する。
【0092】
前記第6駆動部材224は第6リンク部材222に回転力を伝達し、第3軸X
3に沿ってーゲット地点Tに向かうように配置してもよい。
【0093】
前記第7駆動部材227は、第5駆動部材223と同様に第2中央部材204内に含まれ、第7リンク部材225に回転力を伝達する。
【0094】
そして、第7駆動部材227は、第5駆動部材223と一体に形成されたり、別に形成されてもよい。例えば、第7駆動部材227が第5駆動部材223と別に形成される場合、第7リンク部材225は第5リンク部材221と異なる方向又は異なる速度で回転することができる。
【0095】
前記第8駆動部材228は第8リンク部材226に回転力を伝達し、第4軸X
4に沿ってターゲット地点Tに向かうように配置してもよい。
【0096】
ここで、第2中央部材の長手方向軸X
B、第3軸X
3及び第4軸X
4の延長線は、ターゲット地点Tで接することができる。
【0097】
また、第6リンク部材222と第8リンク部材226に取り付けられた放出部材300は、第6リンク部材222と第8リンク部材226に対して垂直方向に取り付けられ、ターゲット地点Tに向かうように配置してもよい。
【0098】
したがって、第2中央部材の長手方向軸X
B、第3軸X
3及び第4軸X
4の延長線だけではなく、放出部材300及び駆動部材223、224、227、228もターゲット地点Tに向かって、放出部材300からの放射線はターゲット地点Tに向かって放出又は照射されることができる。
【0099】
図面には上部ロボットアーム210と下部ロボットアーム220が類似又は同じ形状を有するよう図示したが、これに限定することなく、上部ロボットアーム210と下部ロボットアーム220に取り付けられた放出部材300が同じターゲット地点Tに向かうように配置されていれば、いかなる形状でも可能である。
【0100】
このように構成された上部ロボットアーム210と下部ロボットアーム220の複数のリンク部材211、212、215、216、221、222、225、226は、同時に回転するとき相互衝突を防止するため、具体的には次のように配置することができる。
【0101】
第1に、第1リンク部材211と第2リンク部材212は、第3リンク部材215よりもターゲット地点Tから遠く位置し、第5リンク部材221と第6リンク部材222は、第7リンク部材225よりもターゲット地点Tから遠く位置してもよい。
【0102】
第2に、第1リンク部材211と第2リンク部材212との間に第3リンク部材215が位置するとき、第3リンク部材215の長さは第1リンク部材211の長さよりも短く、第4リンク部材216は第2リンク部材212よりもターゲット地点Tに近く位置してもよい。
【0103】
また、第5リンク部材221と第6リンク部材222との間に第7リンク部材225が位置するとき、第7リンク部材225の長さは第5リンク部材221の長さもより短く、第8リンク部材226は6リンク部材222よりもターゲット地点Tに近く位置してもよい。
【0104】
また、一実施形態に係る3次元照射装置10には制御部(図示せず)をさらに含んでもよく、前記制御部によって駆動部材213、214、217、218、223、224、227、228の作動又は放出部材300の位置を容易に制御できる。
【0105】
具体的に、放出部材300がターゲット地点Tに向かうように、駆動部材213、214、217、218、223、224、227、228を選択的に又は同時的に作動さてもよい。
【0106】
または、駆動部材213、214、217、218、223、224、227、228の作動を制御し、リンク部材211、212、215、216、221、222、225、226の回転速度又は回転方向を調整してもよい。
【0107】
さらに、制御部により位置調整要素110の作動を制御し、据置台100とロボットアーム200を相対移動することができる。
【0108】
図面には具体的に示していないが、第2リンク部材212、第4リンク部材216、第6リンク部材222、及び第8リンク部材226の端部又は放出部材300に角度調整要素が取り付けられ、放出部材300が小さい角度で動くことができる。
【0109】
そのため、駆動部材213、214、217、218、223、224、227、228によって放出部材300がターゲット地点Tに向かって狙われた後、微細な角度調整が必要な場合に有効に使える。
【0110】
また、駆動部材213、214、217、218、223、224、227、228の軸が全てターゲット地点Tに向かっているため、リンク部材211、212、215、216、221、222、225、226が回転する間に、放出部材300は持続的にターゲット地点Tに向かって狙うことができる。これは、リンク部材211、212、215、216、221、222、225、226と駆動部材213、214、217、218、223、224、227、228の構造的な配置に起因する。
【0111】
特に、放射線はロボットアーム210、220のリンク部材211、212、215、216、221、222、225、226が停止した状態においてのみ放出されるため、ロボットアーム210、220のリンク部材211、212、215、216、221、222、225、226が次の放出地点まで移動する間は放出されることはない。
【0112】
しかし、ロボットアーム210、220が複数のリンク部材211、212、215、216、221、222、225、226を備える場合、一個のリンク部材211、212、215、216、221、222、225、226が移動する間に、残りのリンク部材211、212、215、216、221、222、225、226が停止した状態で放射線が放出されることから、治療又は手術時間をより短縮させ得る。
【0113】
さらに、ロボットアーム210、220が複数備えられる場合、治療又は手術時間を短縮させるという効率的な面もある。
【0114】
このような実施形態に係る3次元照射装置10がサイバーナイフとして用いられる場合、手術又は治療時間を短縮することができ、方向性が優れて接近し難い位置にある腫瘍も効率よく除去できる。そして、ロボットアームを除去又は追加することができ、自由度の追加又は減少が可能であり、設計上の柔軟性を確保することができる。
【0115】
以下は、一実施形態に係る3次元照射装置10の3次元スキャナとしての利用について説明する。
【0116】
図3は、一実施形態に係る3次元照射装置が3次元スキャナとして用いられる場合を示す。
【0117】
図3を参照すると、一実施形態に係る3次元照射装置10が3次元スキャナとして用いられる場合、対象体はスキャニングする物体として備えられ、据置台100上に対象体が位置し、放出部材300から可視光線又はレーザのような光が放出される。
【0118】
また、具体的には図示していないが、対象体から反射した光を電気的映像信号に変換させるイメージセンサ、及び前記イメージセンサを用いて受信される複数の映像を結合して3次元映像を生成するデータ処理装置をさらに含んでもよい。
【0119】
具体的に、一実施形態に係る3次元照射装置10の放出部材300が対象体に向かうように照準された後、対象体に向かって光を放出してもよい。
【0120】
ここで、図面には対象体の上部にのみロボットアーム200が配置されるものと示しているが、対象体の下部にもロボットアーム200が配置されることは当然である。
【0121】
そのため、光は対象体によって反射し、その反射した光を電気的映像信号に変換することができ、電気的映像信号を組み合わせて対象体の3次元映像を生成することができる。
【0122】
ここで、前述した一実施形態に係る3次元照射装置10の構造及び作動により対象体を照準することが容易であり、対象体をスキャニングするために所要する時間を短縮させ得る。さらに、比較的簡単な構造で備えられるため体積が小さく、3次元スキャナを保管するために小さい空間が必要である。
【0123】
また、一実施形態に係る3次元照射装置10の3次元プリンタとして用いてもよい。
【0124】
一実施形態に係る3次元照射装置10が3次元プリンタとして用いられる場合、対象体はインクを含む液体材料に備えられ、据置台100上に対象体が位置し、放出部材300から紫外線が放出される。
【0125】
そして、
図3に示すように、実施形態に係る3次元照射装置10のロボットアーム200は対象体の上部に配置してもよい。
【0126】
具体的に、紫外線を液体材料の上に照射して材料を硬化させる場合、液体材料で紫外線により露出した部分のみが硬化し、このような過程を繰り返して据置台100上に液体材料を積層させる。このように積層された液体材料から硬化しない部分を化学的、物理的な方法を用いて除去すれば、製造しようとした3次元形状のみが硬化して残ることになる。
【0127】
また、プロジェクターを用いて紫外線を所望するパターンに液体材料に照射して硬化する場合、液体材料で紫外線により露出した部分のみが硬化し、このような過程を繰り返して据置台100上に液体材料を積層することができる。
【0128】
最後に、インクジェットヘッドを用いて据置台100上にインクを落として紫外線を照射し硬化する場合、インクで紫外線によって露出した部分のみが硬化し、このような過程を繰り返して据置台100上に液体材料を積層することができる。
【0129】
すなわち、3次元プリンタを用いて
図3に示す対象体がプリントされる。
【0130】
ここで、前述した一実施形態に係る3次元照射装置10を用いる場合、液体材料に対して精密に照射することができ、最終的な3次元形状をより巧みにすることができる。さらに、液体材料に対して照準する時間を短縮し、3次元プリンティングするために所要する時間を短縮させ得る。
【0131】
以下は、一実施形態に係る3次元照射装置10の構造の運動学的な分析について詳細に説明する。
【0132】
まず、順運動学(forward kinematics)は次の通りである。
【0134】
ここで、θはジョイント角度であり、Χはエンドエフェクタ(end−effector)位置及び方向を示す。
【0135】
このように、リンク部材が互いに接続した角度に応じて放出部材の座標を予測することができる。
【0136】
また、デナビット−ハーテンバーグ(Denavit−Hartenberg、D−H)表示法を用いて表現する場合、ロボットの運動学はリンク部材のリンクの長さ(a)、リンクオフセット(d)、リンクゆがみ(α)、及びジョイント角度(θ)のように4個の媒介変数からなる。
ここで、ジョイントがz軸周辺で回転する場合、その変換行列(transformation matrix)は次の通りである。
【0139】
ここで、sとcはそれぞれサイン(sine)とコサイン(cosine)を示す。
上記の2つの変換行列により、次のような変換行列が導き出される。
【0141】
上記の変換行列は2つのリンク部材を備える場合を示し、変換行列によって3次元座標上でいずれか1つの点が移動(translation、offset)、大きさ(scale)、回転によりいずれかの点に移動したかを予測することができる。
【0142】
また、エンドエフェクタ、または放出部材300の位置及び方向は次の通りである。
【0145】
ここで、エンドエフェクタ又は放出部材300の位置は常に一定である。
【0146】
図4は、一実施形態に係る3次元照射装置で放出部材300の方向を示す。
【0147】
図4を参照すると、放出部材300はz軸に向かい、z軸を基準にして回転するロール(roll)、z軸を基準にして上下に振動するヨー(yaw)、及びz軸を基準にして上下に回転するピッチ(pitch)の動きを含んでもよい。
【0148】
ここで、ロール方向は放出部材300において重要ではない。
【0149】
そして、単に放出部材300の方向のためにはz−ベクトル(vector)のみを考慮する。
それにより、変換行列(3)は次のように整理される。
【0151】
一方、放出部材300の所望する方向は、
図5に示す球面座標(spherical coordinate)のα及びβ値に指定してもよい。このように
図5に示すα及びβ値に方向が与えられた場合、その方向に該当する回転行列は次の通りである。
【0154】
回転行列(8)及び(9)からα及びβを用いて
0χ
2=[χ
1,χ
2,χ
3]
T,
0y
2=[y
1,y
2,y
3]
T,
0z
2=[z
1,z
2,z
3]
Tを決定し、さらにθ
1、θ
2を決定してもよい。
【0155】
このような関係を逆運動学(inverse kinematics)に表示すると次の通りである。
【0157】
ここで、xはベクトル
0z
2=[z
1,z
2,z
3]
Tであり、θはθ
1、θ
2からなるベクトルである。
【0158】
数式(10)は数式(1)の逆関数である。
【0159】
直交正規ベクトルの
0χ
2,
0y
2,
0z
2を考慮してジョイント角度であるθ
1、θ
2を把握することができる。このようなベクトルを算出する直観的な方法は、球面座標を用いるものであり、α及びβ値に方向が与えられた場合、その方向に該当する回転行列は次のように示す。
【0161】
ここで、ベクトルの構成要素は
0χ
2=[χ
1,χ
2,χ
3]
T,
0y
2=[y
1,y
2,y
3]
T,
0z
2=[z
1,z
2,z
3]
Tである。
【0162】
変換行列(4)から次の等式が抽出される。
【0164】
ここで、θ
2が次のように誘導されてもよい。
【0166】
2つの入力変数を有するアークタン(arctan)関数であるアークタン2関数は、ゼロ入力値に近接する安定性及び最終的な角度が適切な四分面に復元する特性を有するため使用される。
【0167】
θ
1の値は次のように算出されてもよい。
【0168】
変換行列(5)から次の数式を取得することができる。
【0174】
数式(16)及び(17)により次のように算出されてもよい。
【0176】
すなわち、数式(15)及び(18)により次のような値を取得できる。
【0178】
数式(13)及び(19)から2つのジョイント角θ
1、θ
2を決定する。
【0179】
最後に、ヤコビアン(jacobian)行列について説明する。
【0180】
θ−空間とχ−空間の間の線形マッピングは次の通りである。
【0181】
数式(1)を微分すれば次の通りである。
【0184】
そして、変換行列(2)は次の通りである。
【0186】
すなわち、ヤコビアン行列は次の通りである。
【0189】
したがって、ヤコビアン行列は次の通りである。
【0191】
行列(25)により、単なる角速度のみが考慮され、並進的な速度は考慮されることなく、α=nπ、n∈Nである場合を除いては、唯一性を有することはできない。
【0192】
このようにヤコビアン行列を用いて、リンク部材の動きと放出部材の動きの関係が表れ、リンク部材の動きに応じて放出部材の動きを予測することができる。
【0193】
具体的に、リンク部材の現在位置に応じて放出部材の位置を予測することができ、それとは反対に、放出部材が中心点又はターゲットに向かうようにするため、放出部材の現在位置に応じてリンク部材の作動を制御することができる。
【0194】
さらに、複数のロボットアームが備えられる場合、複数のロボットアームが互いに協力して作動できるようにヤコビアン行列を用いて制御することができる。
【0195】
上述したように本発明の実施形態では、多様なコンピュータ手段を介して様々な処理を実行することができるプログラム命令の形態で実現され、コンピュータで読取可能な記録媒体に記録されてもよい。コンピュータ読取可能な媒体は、プログラム命令、データファイル、データ構造などのうち1つまたはその組合せを含んでもよい。媒体に記録されるプログラム命令は、本発明の目的のために特別に設計されて構成されたものでもよく、コンピュータソフトウェア分野の技術を有する当業者にとって公知のものであり、使用可能なものであってもよい。コンピュータ読取可能な記録媒体の例としては、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク及び磁気テープのような磁気媒体、CD−ROM、DVDのような光記録媒体、光ディスクのような光磁気媒体、及びROM、RAM、フラッシュメモリなどのようなプログラム命令を保存して実行するように特別に構成されたハードウェア装置が含まれてもよい。プログラム命令の例には、コンパイラによって作られるような機械語コードだけでなく、インタープリタなどを用いてコンピュータによって実行できる高級言語コードが含まれる。前記したハードウェア装置は、本発明の動作を行うために1つ以上のソフトウェアモジュールとして動作するように構成されてもよく、その逆も同様である。
【0196】
上述したように、本発明を限定された実施形態と図面によって説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されることなく、本発明が属する分野における通常の知識を有する者であれば、このような実施形態から多様な修正及び変形が可能である。
【0197】
したがって、本発明の範囲は、開示された実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲だけではなく特許請求の範囲と均等なものなどによって定められるものである。