特許第6099864号(P6099864)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6099864
(24)【登録日】2017年3月3日
(45)【発行日】2017年3月22日
(54)【発明の名称】手提付き箱容器
(51)【国際特許分類】
   B65D 5/462 20060101AFI20170313BHJP
【FI】
   B65D5/462 126
   B65D5/462 226
   B65D5/462 330
【請求項の数】1
【全頁数】6
(21)【出願番号】特願2011-268693(P2011-268693)
(22)【出願日】2011年12月8日
(65)【公開番号】特開2013-119423(P2013-119423A)
(43)【公開日】2013年6月17日
【審査請求日】2014年12月8日
(73)【特許権者】
【識別番号】509157797
【氏名又は名称】マイボックス普及企業組合
(74)【代理人】
【識別番号】100110652
【弁理士】
【氏名又は名称】塩野谷 英城
(72)【発明者】
【氏名】栗林 秀之
【審査官】 高橋 裕一
(56)【参考文献】
【文献】 登録実用新案第3042871(JP,U)
【文献】 実開昭55−036173(JP,U)
【文献】 実開昭60−163225(JP,U)
【文献】 米国特許第02007810(US,A)
【文献】 仏国特許出願公開第02595660(FR,A1)
【文献】 登録実用新案第3129939(JP,U)
【文献】 特開2001−225830(JP,A)
【文献】 実開平06−072827(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D5/00−5/76
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
底面部材と、この底面部材の辺から立ち上がり容器を形成する側面部材と、この側面部材から延設され前記容器の上部を覆う一対の蓋構成部材と、この一対の蓋構成部材から延設された一対の手提げ部材と、前記一対の蓋構成部材の間において前記側面部材から延設され前記一対の手提げ部材と第1の係合部によって係合し当該一対の手提げ部材を前記蓋構成部材の上方に固定する手提げ固定部材と、前記手提げ部材に設けられ前記手提げ固定部材と係合する耳と、を備えた手提付き箱容器において、
前記手提げ固定部材に、前記手提げ部材の前記耳と係合する第2の係合部を設け、
当該第2の係合部は、前記手提げ固定部材を前記底面部材と平行に配置すると共に,前記一対の蓋構成部材および手提げ部材のうち一方を前記底面部材と平行に配置したとき,当該底面部材と平行に配置した手提げ部材の前記耳の位置と一致する位置に配置し、
前記第1の係合部と前記第2の係合部とを、それぞれ分離した貫通により前記手提げ固定部材に設けた、手提付き箱容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、手提付き箱容器に関する。
【背景技術】
【0002】
図5に示す形状の手提付き箱容器が広く知られている(特許文献1の図10等)。この箱容器は、方形である底面部材の四辺から上方に立ち上がった四面の方形の側面部材51により容器を形成している。四面の側面部材51のうち、対向する一対の側面部材51からは、それぞれ蓋構成部材52が延設され、この2枚の蓋構成部材52が重なり合うことで、容器の上部を覆うようになっている。片方の蓋構成部材52に形成された爪が、もう片方の蓋構成部材52に形成された直線状スリットに引っ掛かることにより、ロック53を構成し、2枚の蓋構成部材52が開かないように固定される。
【0003】
一対の蓋構成部材52からは更に、一対のアーチ状の手提げ部材54が延設されている。一対の手提げ部材54は、蓋構成部材52の上方で対面して接触し、手提げを形成する。手提げ部材54の両端部には、手提げ固定部材55を引っ掛ける耳56が形成されている。手提げ固定部材55は、側面部材51のうち、蓋構成部材52が延設されていない側の一対の側面部材51から延設されている。手提げ固定部材55には、手提げ部材54の両端部に形成された耳56を引っ掛けるためのスリット57が形成されている。この図5に示す状態から蓋構成部材52を開放すると、図6に示す状態となる。
しかし、この従来の手提付き箱容器は、蓋を閉じているときに、手提げが蓋よりも上方に出っ張っているため、複数の容器を平積みで重ねることができなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−53539
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで本発明は、従来通り手提付き箱容器として使用でき、かつ、天面を平坦にすることもできる箱容器の提供を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明は以下の構成を採る。
【0007】
底面部材と、この底面部材の辺から立ち上がり容器を形成する側面部材と、この側面部材から延設され前記容器の上部を覆う一対の蓋構成部材と、この一対の蓋構成部材から延設された一対の手提げ部材と、前記一対の蓋構成部材の間において前記側面部材から延設され前記一対の手提げ部材と第1の係合部によって係合し当該一対の手提げ部材を前記蓋構成部材の上方に固定する手提げ固定部材と、前記手提げ部材に設けられ前記手提げ固定部材と係合する耳と、を備えた手提付き箱容器において、
前記手提げ固定部材に、前記手提げ部材の前記耳と係合する第2の係合部を設け、
当該第2の係合部は、前記手提げ固定部材を前記底面部材と平行に配置すると共に,前記一対の蓋構成部材および手提げ部材のうち一方を前記底面部材と平行に配置したとき,当該底面部材と平行に配置した手提げ部材の前記耳の位置と一致する位置に配置した、手提付き箱容器。
【0008】
容器の天面を平坦にする場合、手提げ固定部材を底面部材と平行に配置すると共に,一対の蓋構成部材および手提げ部材のうち所定の一方を底面部材と平行に配置し、当該底面部材と平行に配置した手提げ部材の耳を、第2の係合部に係合させる。その上に他方の蓋構成部材および手提げ部材を重ね、平坦な面を形成する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、従来通り手提付き箱容器として使用でき、かつ、天面を平坦にすることもできる箱容器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一実施形態における手提げ状態の箱容器の斜視図。
図2図1に示す箱容器の変形の過程を示す斜視図。
図3図1に示す箱容器の変形の過程を示す斜視図。
図4図1に示す箱容器の天面を平坦にした状態の斜視図。
図5】従来の手提付き箱容器を示す斜視図。
図6図5に示す箱容器の蓋を開放した状態を示す斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。本実施形態の箱容器は、図1に示すように、従来の手提付き箱容器と同じように、蓋を手提げ状態に組み立てることができる。従来品の構成と同一の部分については、同一の符号を付し、重複説明を省略する。本実施形態において、手提げ固定部材1は、手提げ部材54の耳56を引っ掛けるための従来のスリット57に加え、手提げ部材54の耳56を挿し込むための第2のスリット2を左右の手提げ固定部材55に対称に備えている。この第2のスリット2を利用し、容器の天面を平坦な状態に変形できるようになっている。
【0012】
蓋を開放すると、従来の手提付き箱容器と同じように、図2に示す状態となる。左右の手提げ固定部材1を側面部材51との境界線から底面部材と平行になるように折り曲げ、次いで、一方の蓋構成部材52(ロック53用の直線状スリットが形成されている側の蓋構成部材52)を、当該蓋構成部材から延設された手提げ部材54と共に、側面部材51との境界線から底面部材と平行になるように折り曲げる。このとき、手提げ固定部材1に形成された第2のスリット2の位置と、手提げ部材54に形成された耳56の位置とが重なるように、第2のスリットの位置決めがなされている。そして、矢印で示したように、折り曲げた蓋構成部材52から延設されている手提げ部材54の両端部の耳56を、左右の第2のスリット2にそれぞれ挿し込むと、図3に示す状態となる。
【0013】
この状態からさらに、他方の蓋構成部材52および手提げ部材54を側面部材51との境界線から折り曲げ、底面部材と平行となるように、先に折り曲げた蓋構成部材52および手提げ部材54に重ねると、図4に示す状態となる。一方の蓋構成部材52に形成された直線状スリットに、他方の蓋構成部材52に形成された爪を引っ掛けると、2枚の蓋構成部材52が連結される。
【0014】
この状態で容器の天面が平坦となる。このとき、天面と底面とが平行になっているので、箱容器を鉛直方向に平積みすることができる。また、一方の手提げ部材54を左右の手提げ固定部材1に連結しているので、天面の上方から荷重がかかっても、手提げ固定部材1の側の側面部材51が外側に開かないので、容器を重ねても崩れにくく、かつ、隙間からの埃も入りにくい。さらに、手提げ固定部材1が容器の中に落ち込まないようになり、手提げ固定部材1が容器の内容物に接触することを防止することができる。しかも、手提げを利用したい場合は、図1に示したように、従来の手提付き箱容器と同様の形状に組み立てることができる。
【符号の説明】
【0015】
1,55 手提げ固定部材
2 第2のスリット(第2の係合部)
51 側面部材
52 蓋構成部材
53 ロック
54 手提げ部材
56 手提げ部材の耳
57 スリット(第1の係合部)
図1
図2
図3
図4
図5
図6