(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6100241
(24)【登録日】2017年3月3日
(45)【発行日】2017年3月22日
(54)【発明の名称】部分的な反射位置マークを有する基板を使用したリソグラフィシステムにおける位置決定
(51)【国際特許分類】
G03F 9/00 20060101AFI20170313BHJP
G03F 7/20 20060101ALI20170313BHJP
H01L 21/027 20060101ALI20170313BHJP
H01L 21/68 20060101ALI20170313BHJP
【FI】
G03F9/00 H
G03F7/20 504
H01L21/30 541K
H01L21/68 K
【請求項の数】20
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2014-506356(P2014-506356)
(86)(22)【出願日】2012年4月23日
(65)【公表番号】特表2014-517505(P2014-517505A)
(43)【公表日】2014年7月17日
(86)【国際出願番号】NL2012050271
(87)【国際公開番号】WO2012144904
(87)【国際公開日】20121026
【審査請求日】2015年4月23日
(31)【優先権主張番号】61/478,126
(32)【優先日】2011年4月22日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/491,862
(32)【優先日】2011年5月31日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】505152479
【氏名又は名称】マッパー・リソグラフィー・アイピー・ビー.ブイ.
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100109830
【弁理士】
【氏名又は名称】福原 淑弘
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100075672
【弁理士】
【氏名又は名称】峰 隆司
(74)【代理人】
【識別番号】100140176
【弁理士】
【氏名又は名称】砂川 克
(72)【発明者】
【氏名】ベルゲール、ニールス
(72)【発明者】
【氏名】デ・ボア、ギード
【審査官】
赤尾 隼人
(56)【参考文献】
【文献】
特開2007−142419(JP,A)
【文献】
特開2008−171960(JP,A)
【文献】
特開2001−358068(JP,A)
【文献】
特開2006−339647(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03F 7/20−7/24;9/00−9/02
H01L 21/027
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板(313;513)と、アライメントビーム源(331)と、アライメントビーム強度検出器(319;519)と、光学系(333)とを具備するターゲットを処理するためのリソグラフィシステムであって、
前記基板には、少なくとも部分的な反射位置マークが設けられ、前記反射位置マークは、複数の構造のアレイを有し、前記アレイは、前記反射位置マークの長手方向に沿って延び、 前記複数の構造は、前記長手方向に沿って前記反射位置マークの反射率を変化させるように構成され、前記反射率は、所定の波長に対して決定されるものであり、
前記アライメントビーム源(331)は、所定の波長の偏光アライメントビーム(311;511)を与えるように構成されており、
前記アライメントビーム強度検出器(319;519)は、反射されたアライメントビーム(318)の強度を決定するように構成されており、前記反射されたアライメントビームは、前記反射位置マーク上での前記偏光アライメントビームの反射によって発生されるものであり、
前記光学系は、前記反射位置マーク上に前記偏光アライメントビームを集束させて、前記反射されたアライメントビームを前記アライメントビーム強度検出器上に導くように構成されており、前記光学系は、
偏光ビームスプリッタ(336)と、
前記偏光アライメントビームが前記基板(313)上で、前記長手方向に沿った前記複数の構造の周期よりも短いビームスポットに集束されるように、前記基板(313)上に前記偏光アライメントビームを集束させるように配置されたフォーカスレンズ(312)と、
前記偏光ビームスプリッタと前記フォーカスレンズ(312)との間に位置された4分の1波長板(339)とを有し、
前記偏光ビームスプリッタ(336)は、前記アライメントビーム強度検出器に向かって前記反射されたアライメントビームを向けるように配置され、
前記アライメントビーム強度検出器(319;519)は、前記反射されたアライメントビームのゼロ次反射のみのアライメントビーム強度を検出するように、及び前記反射されたアライメントビームの強度を示す信号を与えるように構成されており、前記信号は、前記ビームスポットが前記反射位置マーク上を前記長手方向に沿って動くことから、前記反射位置マーク上における前記ビームスポットの位置を示すものである、リソグラフィシステム。
【請求項2】
前記偏光ビームスプリッタ(336)は、前記基板に向かって前記偏光アライメントビーム(311;511)を向けるように配置されている請求項1のリソグラフィシステム。
【請求項3】
前記アライメントビーム源は、非偏光ビームを前記偏光アライメントビーム(311)に変換するように構成された偏光子を有する請求項1又は2のリソグラフィシステム。
【請求項4】
前記偏光アライメントビーム(311)は、S偏光の光ビームであり、
前記アライメントビーム(311)は、前記4分の1波長板(339)を通って進行し、その偏光がS偏光から右円偏光に変わり、
前記S偏光のアライメントビームが前記基板の表面によって反射されたとき、前記反射されたアライメントビームは左円偏光を有する請求項1ないし3のいずれか1のリソグラフィシステム。
【請求項5】
前記長手方向に沿って前記光学系に対して前記ターゲット(12)を移動させるように構成されたターゲットキャリア(13)をさらに具備し、前記基板は、前記ターゲットキャリアと前記ターゲットとの少なくとも一方に設けられ、
前記反射されたアライメントビームの前記検出された強度に基づいて前記光学系に対する前記基板のアライメントと位置との少なくとも一方を決定するように構成されたプロセスユニットをさらに具備する請求項1ないし4のいずれか1のリソグラフィシステム。
【請求項6】
前記基板は、前記ターゲットキャリア上で前記ビームスポットの位置を決定するかアライメントするかの少なくとも一方をするために、前記ターゲットキャリアの縁部に設けられている請求項5のリソグラフィシステム。
【請求項7】
前記アレイの第1の構造と前記第1の構造に隣接している前記アレイの第2の構造との間のピッチは、前記第2の構造と前記第2の構造に隣接している前記アレイの第3の構造との間のピッチとは異なる請求項1ないし6のいずれか1のリソグラフィシステム。
【請求項8】
前記長手方向に沿った隣接している構造間のピッチは、前記長手方向に沿った前記構造の位置の正弦関数に従う請求項1ないし7のいずれか1のリソグラフィシステム。
【請求項9】
前記ターゲット上に少なくとも1つの露光ビームを投影するように構成された鏡筒(14)をさらに具備し、前記光学系は、前記鏡筒に取り付けられている請求項1ないし8のいずれか1のリソグラフィシステム。
【請求項10】
前記複数の構造の各々は、前記長手方向に沿った幅を有し、
前記幅は、前記所定の波長未満であり、
前記長手方向に沿った隣接している構造間の距離は、前記所定の波長未満である請求項1ないし9のいずれか1のリソグラフィシステム。
【請求項11】
前記アライメントビーム源は、非偏光ビームを前記偏光アライメントビーム(311)に変換するように構成された偏光子(338)を有する請求項1ないし10のいずれか1のリソグラフィシステム。
【請求項12】
前記波長に対する前記反射位置マークの領域の最大反射率は、1に等しい請求項1ないし11のいずれか1のリソグラフィシステム。
【請求項13】
前記複数の構造は、サブ波長構造を有する請求項1ないし12のいずれか1のリソグラフィシステム。
【請求項14】
請求項1ないし13のいずれか1のリソグラフィシステムで前記基板の前記反射位置マーク上に前記アライメントビームの位置を決定するように構成された位置決め装置であって、
前記所定の波長の前記偏光アライメントビームを与えるように構成された前記アライメントビーム源(331)と、
前記反射されたアライメントビームの強度を決定するように構成された前記アライメントビーム強度検出器(310;519)と、ここで、前記反射されたアライメントビームは、前記反射位置マーク上に前記アライメントビームの反射によって発生されるものであり、
前記反射位置マーク上に前記アライメントビームを集束し、前記アライメントビーム強度検出器に前記反射されたアライメントビームを導くように構成された光学系(333)と、を具備する位置決め装置。
【請求項15】
前記偏光ビームスプリッタは、前記基板の表面に向かって前記アライメントビームを向けるように配置されている請求項14の位置決め装置。
【請求項16】
前記アライメントビーム源は、偏光子である請求項14又は15の位置決め装置。
【請求項17】
この位置決め装置は、リソグラフィシステムの投影系に装着されるように構成されている請求項14ないし16のいずれか1の位置決め装置。
【請求項18】
請求項1ないし13のいずれか1のリソグラフィシステムで基板上でのビームスポットのアライメントと位置との少なくとも一方を決定するための方法であって、
前記基板上に前記ビームスポットを発生させるために、アライメントビームで前記基板を照射することと、
前記アライメントビームのゼロ次反射のみの強度を検出することと、
前記検出された強度に基づいて、前記ビームスポットに対する基板の位置とアライメントとの少なくとも一方を決定することとを具備する方法。
【請求項19】
さらなる測定システムを使用して前記基板の位置を測定する工程をさらに具備し、
前記基板の位置とアライメントとの少なくとも一方は、さらに、前記さらなる測定システムによる測定に基づいて決定される請求項18の方法。
【請求項20】
前記ビームスポットの直径は、前記長手方向に沿った隣接している構造間の最大距離以上である請求項18又は19の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リソグラフィシステムにおける位置決定のための基板及び方法に関する。特に、本発明は、その上に少なくとも部分的な反射位置マークが設けられ、前記マークは、複数の構造のアレイを有し、前記アレイは、前記マークの長手方向に沿って延びている基板、及び、リソグラフィシステムにおいてこのような基板の位置を決定する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
リソグラフィシステムにおける位置決定は、一般的に周知であり、例えば、米国特許第4,967,088号に記載されているように、通常、いくつかの回折次数で反射された光の検出を使用する。いくつかの回折次数で反射された光を使用して位置を決定することの欠点は、異なる回折次数のための複数の光検出器がシステムに正確に位置決めされなければならず、システムのコストが増加してしまうことである。さらに、このようなシステムは、光ビームの焦点のわずかな誤差や光ビームに対する基板の傾きの影響を受けやすい。
【0003】
少なくとも部分的にこの問題を克服するために、最大反射率を有する反射性の正方形の、及び、最小反射率を有する非反射性の正方形のチェッカーボードパターンを有する基板を提供することが示唆されておきており、これら正方形は、前記パターン上に投影された光ビームの横断面の直径に対応する幅を有する。ビームの反射されたゼロ次の強度を測定することによって、基板に対するビームの位置の変化が、複数の回折次数を測定することなく決定されることができる。理想的には、光ビームのビームスポットがパターン上を移動されたとき、反射信号の強度は、パターン上のビームスポットの位置の高コントラストの正弦関数である。しかしながら、実際には、ビームスポットの強度分布は、一般的に、均質で鋭くカットオフされたディスク状の分布に対応していないが、代わりにガウス分布に従い、結果として生じる反射の強度信号は、基板上のビームの位置の関数としての正弦関数にあまり近くない。結果として、反射されたビームの強度に基づいた基板上のビームスポットの位置の決定は、あまり正確でない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第4,967,088号
【発明の概要】
【0005】
本発明の目的は、より正確な位置決定を可能にする、ウェーハのようなターゲットに対する比較的簡単な位置決めシステムと共に使用するための基板を提供することである。本発明のさらなる目的は、高反射率の領域と低反射率の領域との間に大きなコントラストを有するこのような基板を提供することである。
【0006】
この目的のために、第1の態様によれば、本発明は、リソグラフィシステムで使用するための基板を提供し、基板には、少なくとも部分的な反射位置マークが設けられ、前記マークは、複数の構造のアレイを有し、前記アレイは、前記マークの長手方向に沿って延び、前記複数の構造は、前記長手方向に沿って前記マークの反射率を変化させるように構成され、前記反射率は、所定の波長に対して決定され、前記第1のアレイの第1の構造と前記第1の構造に隣接している前記アレイの第2の構造との間のピッチは、前記第2の構造と前記第2の構造に隣接している前記アレイの第3の構造との間のピッチとは異なり、前記長手方向に沿った隣接している構造間のピッチは、前記長手方向に沿った前記構造の位置の正弦関数に従う。構造間のピッチが正弦関数に従って変化するので、ビームが長手方向に沿って基板上を移動されたときに基板によって部分的に反射されたビームの強度は、ビームの分布に実質的にほとんど依存しない。結果として、ビームがガウス分布又は鋭く定義された均質なディスク状の分布とは異なる他の分布を有するとき、反射された強度信号は、実質的に正弦関数に従うことができる。極端な一例として、ビームスポットが正方形であれば、基板で反射されたビームの結果として生じる強度信号は、実質的に正弦曲線のままであることができる。
【0007】
ここで、隣接している構造間のピッチは、ビームスポットで覆われる構造の外縁と、隣接している構造の対応する縁との間の距離として定義される。例えば、ビームで照射されることが意図された構造の少なくともこれらの部分が、長手方向にほぼ垂直な各構造の最左縁を有し、構造がほぼ矩形の形状であるとき、ピッチは、1つの構造の最左縁と隣接している構造の最左縁との間の距離として定義される。
【0008】
位置マークにより反射された前記波長のビームのエネルギ量は、このように、マーク上のビームスポットの位置によって変化し、位置マーク上のビームスポットの位置は、反射されたビームの強度を単に測定することによって決定されることができる。
【0009】
一実施の形態では、前記複数の構造は、前記長手方向に沿って前記マークの鏡面反射率を変化させるように構成されている。位置マークで反射されたビームは、このように、好ましくは、鏡面反射、即ちゼロ次反射のみを含む。従って、反射された強度を決定するために使用される位置決めシステムが、シンプルかつコンパクトに保たれることができる。また、位置決定は、位置マーク上のビームスポットと、反射されたビームの強度を測定するためのビーム強度検出器との間のアライメントの小さな変化によって実質的に影響されない。この実施の形態に係る基板は、鏡面反射されたビームの強度を決定するために、従って、基板上の位置マークに対するビームスポットの位置を決定するために使用されることができる標準的な既製のDVD−ヘッド又はCD−ヘッドを与える。好ましい一実施の形態では、前記複数の構造は、マーク内で高次回折の複数の反射によって高次回折を実質的に吸収するように構成されている。前記複数の反射は、鏡面反射と乱反射との両方を含むことができる。
【0010】
一実施の形態では、前記複数の構造体の各々は、前記長手方向に沿った幅を有し、前記幅は、前記所定の波長未満であり、前記長手方向に沿った隣接している構造間の距離は、前記所定の波長未満である。この実施の形態では、使用される構造は、サブ波長構造であり、サブ波長構造は、所定の波長のビームを使用して個々に解決されることができない位置マーク上の領域の反射率に影響を与える。このようなサブ波長構造を使用して、反射率の非常に緩やかな変化が、長手方向に沿った位置マークで達成されることができる。
【0011】
一実施の形態では、前記複数の構造は、前記長手方向に沿って等間隔に離間された複数の点にアライメントされている。例えば、これら構造は、このような等間隔点上でこれらの最左縁にアライメントされることができる。これら等間隔に離間された点のうちの少なくともいくつかは、対応する構造を含まなくてもよい。従って、基板は、等間隔点間の間隔に等しいピッチcで複数の連続した構を有するものとして設けられることができ、さらなる構造は、前記ピッチcの整数倍であるその隣接している構造とは異なるピッチである。この実施の形態は、構造の位置にさらなる変化を与える。好ましくは、基板は、基板上に投影された光ビームと共に使用されるように構成され、前記光ビームは、2つの隣接している等間隔点間の間隔よりも大きい横断面の直径を有する。
【0012】
一実施の形態では、前記複数の構造の第1の構造は、前記長手方向に沿って、前記複数の構造とは異なる幅を有し、前記長手方向に沿った前記マークの反射率のさらなる変化を可能にする。
【0013】
代わりの実施の形態では、前記複数の構造は、実質的に同一の寸法を有し、製造容易である。この実施の形態では、これら構造は、好ましくは、矩形の形状を有し、高精度の基板に容易に作製される。
【0014】
一実施の形態では、前記マークの前記長手方向に沿った隣接している構造間の距離は、1つの構造の幅にほぼ等しい。この実施の形態では、これら構造の幅に等しい直径を有するディスク形状のビームスポットが位置マークを横切って移動されたとき、実質的に正弦波の反射されたビーム強度信号が得られる。
【0015】
一実施の形態では、前記長手方向に沿った隣接している構造の間の最大距離は、多くとも610nm、好ましくは590nmないし610nmの範囲内、好ましくは、600nmにほぼ等しい。このような基板は、特に、基板上に、590nmないし610nmの、好ましくは、600nmのスポットの直径で光ビームを投射することが可能な既製のCD−ヘッド又はDVD−ヘッドと組み合わせて使用されるのに適している。
【0016】
一実施の形態では、基板は、基板上にビームスポットを生成するために、基板上に光ビームを出射するように構成された位置決めシステムと協働するように構成されており、前記光ビームは、前記所定の波長に等しい波長を有し、前記長手方向に沿った隣接している構造間の最大距離は、多くとも、前記ビームスポットの直径に等しい。ビームスポットの径よりも構造が離れていないことによって、位置マーク上のビームスポットの移動は、構造によるビームの一部の吸収の変化をもたらしうる。さらに、ビームが、ビームの直径に等しい距離だけ離間された2つの構造間に正確に位置決めされたとき、これら構造の間のマークの領域は最大反射率を与える。
【0017】
一実施の形態では、前記複数の構造は、前記長手方向に沿って繰り返す構造の周期的なパターンを形成し、前記パターンの周期は、前記ビームスポットの直径よりも大きく、好ましくは、少なくとも2倍である。好ましくは、前記構造の周期的なパターンは、2マイクロメートル以下の周期を有し、好ましくは、ビームスポットは、約600nmの直径を有する。
【0018】
一実施の形態では、前記複数の構造は、隣接している構造間のピッチは、ビームスポットの直径以下であり、位置マーク上のビームスポットが、常に、前記複数の構造の1つを少なくとも部分的に覆っていることを確実にする。
【0019】
一実施の形態では、前記複数の構造は、前記長手方向に沿って前記位置マーク上のビームスポットの位置の正弦関数として反射率を変化させるように構成されている。位置マーク上のビームスポットのおおまかなアライメント又は位置は、反射されたビーム強度の最大値を算出することによって決定されることができ、よりきめ細かいアライメント又は位置が、反射されたビーム強度信号を、かくして測定された反射されたビーム強度信号の最大値及び最小値と比較することによって決定されることができる。
【0020】
代わりの実施の形態では、前記マークは、長手方向のマークのほぼ全長に沿って単調増加する、好ましくは厳密に増加する可変反射率を有し、基板上のビームスポットの絶対的なアライメント又は位置決定を可能にする。
【0021】
一実施の形態では、前記基板は、単一の材料、好ましくはシリコンを含む一体的なユニットとして形成されている。前記基板は、好ましくは、ウェーハを有し、前記位置マークは、好ましくは、前記ウェーハに引いた少なくとも1つの線上に設けられている。ウェーハ上のビームスポットの位置とアライメントとの少なくとも一方が、かくして決定されることができる。一実施の形態では、前記基板は、ターゲットキャリア上のビームスポットの位置とアライメントとの少なくとも一方を決定するために、ターゲットキャリアの縁に設けられている。
【0022】
代わりの実施の形態では、前記複数の構造の第1の構造は、第1の材料を含み、前記複数の構造の前記第2の構造は、前記第1の材料とは異なる反射率を有する第2の材料を含む。例えば、位置マークは、シリコン表面を含むことができ、第1の構造は、その上にサブ波長シリコン構造の形態で設けられ、アルミニウム、銅、二酸化ケイ素のような異なる材料を含む他の構造が設けられ、前記他の構造は、前記波長よりも大きい前記長手方向に沿った寸法を有する。この実施の形態は、このように、マークに沿って反射率を変化させる構造が設けられたさらなるクラスの基板を提供する。
【0023】
一実施の形態では、前記波長に対する前記位置マークの領域の最大反射率は、1にほぼ等しい。反射された強度信号は、位置マークの領域の代表的には0にほぼ等しい最小反射率と、最大反射率との間で変化することができ、このように、測定可能な信号を得るために、反射された信号を増幅する必要性が低減される。
【0024】
一実施の形態では、鏡面反射率は、基板に沿って変化し、高次回折は、基板によって実質的に吸収される。基板上のビームの位置は、このように、基板におけるその反射の強度に基づいて決定されることができる。
【0025】
第2の態様によれば、本発明は、ここに記載される基板の位置マーク上にビームの位置を決定するように構成された位置決め装置を提供する。前記位置決め装置は、前記所定の波長の光ビームを与えるように構成されたビーム源と、反射された光ビームの強度を決定するように構成されたビーム強度検出器とを具備し、前記反射された光ビームは、前記位置マーク上での光ビームの反射によって発生され、前記位置マーク上に光ビームを集束させ、前記ビーム強度検出器上に前記反射された光を導くように構成された光学系を具備し、前記ビーム強度検出器は、前記反射された光ビームのゼロ次反射のために光ビーム強度を検出するように構成され、前記反射されたビーム強度を示す信号を与えるように構成されている。前記ビーム検出器は、好ましくは、単一のフォトダイオードを有する。位置がビームのゼロ次反射の強度に基づいて決定されるので、異なる次数を検出するために別個のビーム検出器ユニットは必要とされない。好ましくは、ゼロ次反射のみが、ビーム強度検出器に導かれる。しかしながら、一実施の形態では、1以上の高次の反射、特に1次反射が、同様に同じビーム強度検出器上に導かれることができ、ビーム強度検出器は、結合した反射の強度を検出器で検出するように構成されている。両実施形態において、1つのビーム強度検出器のみが基板上に投影された単一ビームの反射強度を検出するために必要とされるので、位置決め装置の構成はシンプルにとどまる。
【0026】
第3の態様によれば、本発明は、ターゲットを処理するためのリソグラフィシステムを提供し、このシステムは、ここに記載されるような基板を有し、このシステムは、前記所定の波長のアライメントビームを与えるように構成されたアライメントビーム源と、反射されたアラインメントビームの強度を決定するように構成されたアライメントビーム強度検出器とを具備し、前記反射されたアライメントビームは、前記位置マーク上に前記ビームの反射によって発生され、前記位置マークに前記アライメントビームを集束させて、前記アライメントビーム強度検出器上に反射されたアライメントビームを導くように構成された光学系を具備し、前記ビーム強度検出器は、前記反射されたアラインメントビームのゼロ次反射のアライメントビーム強度を検出するように構成されている。本発明に係るリソグラフィシステムには、このように、アライメントビームのビームスポットに対する基板のアライメントと位置との少なくとも一方を決定するための手段が設けられている。代表的には、前記基板は、アライメントビームに対して、特に、ビームスポットに対して移動可能である。
【0027】
一実施の形態では、リソグラフィシステムは、さらに、前記長手方向に沿って前記光学系に対して前記ターゲットを移動させるように構成されたターゲットキャリアを有し、前記基板は、前記ターゲットキャリアと前記ターゲットとの少なくとも一方の上に設けられ、このリソグラフィシステムは、前記反射されたアライメントビームの検出された強度に基づいて前記光学系に対する前記基板のアライメントと位置との少なくとも一方を決定するように構成されたプロセスユニットを有する。本発明に係るリソグラフィシステムには、このように、システム内で前記ターゲットのアライメントと位置との少なくとも一方を決定するための手段が設けられている。前記光学系は、好ましくは、前記光学系に対する前記ターゲットの位置の決定を容易にするために、リソグラフィシステムに固定して取り付けられている。
【0028】
一実施の形態では、リソグラフィシステムは、さらに、前記ターゲット上に少なくとも1つの露光ビームを投影するように構成された鏡筒を有し、前記光学系は、前記鏡筒に取り付けられている。前記光学系は、好ましくは、鏡筒の先端部に近接して、特に、鏡筒のターゲット端部に近接して取り付けられている。露光されるターゲットの領域のアライメントと位置との少なくとも一方の決定は、このように、ターゲットと基板との少なくとも一方の近くで行われることができる。
【0029】
一実施の形態では、前記光学系は、ターゲット上に多数の荷電粒子露光ビームを投影するように構成され、前記光学系は、前記鏡筒の下流側に、又はその近くに、好ましくは、その外側の露光ビームに対して100マイクロメートル以内の距離に装着されている。
【0030】
一実施の形態では、前記光学系は、少なくとも使用中、基板から2mm以下の距離に配置され、位置決定のための非常にコンパクトなシステムを提供する。
【0031】
一実施の形態では、前記光学系は、前記基板にほぼ垂直な基板上に前記アライメントビームを投影するように構成されている。鏡面反射が前記基板にほぼ垂直に入射されて光学系に戻るので、位置決定のためのコンパクトなシステムが提供される。
【0032】
第4の態様によれば、本発明は、ビームによって照射される実質的に反射性の基板上にアライメントマークと位置決めマークとの少なくとも一方を製造するための方法を提供し、この方法は、基板上に複数の構造を与える工程を具備し、各構造は、隣接している構造からビーム波長の距離内に配置され、前記複数の構造は、前記入射ビームのエネルギを実質的に吸収するように構成されている。前記複数の構造で覆われたマークの部分が、かくして、入射ビームを実質的に吸収し、一方、前記複数の構造で覆われていないマークの部分が、かくして、入射ビームを実質的に鏡面反射し、かくして、その表面に沿って変化する反射率を有する基板を提供する。
【0033】
一実施の形態では、前記複数の構造は、互いに異なる距離とピッチとの少なくとも一方で前記基板上に設けられている。
【0034】
一実施の形態では、前記複数の構造は、前記ビームのビームスポットの直径よりも大きな周期を有するパターンを形成する。
【0035】
第5の態様によれば、本発明は、ここに記載されるような基板上でのビームスポットのアライメントと位置との少なくとも一方の決定のための方法を提供し、この方法は、光ビームで前記基板を照射する工程と、前記光ビームの鏡面反射の強度を検出する工程と、前記検出された強度に基づいて、前記ビームスポットに対する前記基板の位置とアライメントとの少なくとも一方を決定する工程とを具備する。この方法は、このように、ビームスポットを出射するビームスポット又は光学系に対する基板の位置とアライメントとの少なくとも一方を決定するための、シンプルでありながら正確な方法を提供する。
【0036】
一実施の形態では、本方法は、さらに、さらなる測定システムを使用して基板の位置を測定する工程を具備し、前記基板の位置とアライメントとの少なくとも一方が、さらに、前記さらなる測定システムによる測定に基づいて決定される。前記さらなる測定システムは、例えば、前記光ビームに対して前記基板を移動させるように、干渉計と、アクチュエータのフィードバックループとの少なくとも一方を有する。好ましくは、ビームスポットのアライメントは、まず、基板によって反射されたビームの測定された強度に基づいて実行され、その後、ターゲットの処理中、さらなる位置決定が、前記さらなる測定システムによる測定に基づいている。
【0037】
第6の態様によれば、本発明は、リソグラフィシステムで使用するための基板を提供し、この基板には、少なくとも部分的な反射位置マークが設けられ、前記マークは、複数の構造のアレイを有し、前記アレイは、前記マークの長手方向に沿って延び、前記複数の構造は、前記長手方向に沿って前記マークの反射率を変化させるように構成され、前記反射率は、所定の波長に対して決定される。前記位置マークにより反射された前記波長のビームのエネルギ量は、かくして、マーク上のビームスポットの位置に依存して変化し、これにより、位置マーク上のビームスポットの位置が、反射されたビームの強度を簡単に測定することによって決定されることができる。
【0038】
一実施の形態では、前記アレイの第1の構造と前記第1の構造に隣接しているアレイの第2の構造との間のピッチは、第2の構造と前記第2の構造に隣接しているアレイの第3の構造との間のピッチとは異なる。前記長手方向に沿ってこれら構造間のピッチを変化させることによって、例えば、位置測定がいくつかの回折次数の測定されたビーム強度に基づいている場合のように、反射率の実質的に大きな変化が、ピッチが固定されたときよりも達成されることができる。
【0039】
一実施の形態では、前記長手方向に沿った隣接している構造間のピッチは、長手方向に沿った前記構造の位置の正弦関数に従う。これら構造は、かくして、前記長手方向に沿って前記位置マークの反射率を滑らかに変化させるように構成されている。
【0040】
本明細書に記載され示されるさまざまな態様並びに特徴は、可能な限り、個々に適用されることができる。これら個々の態様は、特に、添付の従属請求項に規定される態様並びに特徴は、分割特許出願の主題とされることができる。
【0041】
本発明が、添付図面に示される例示的な実施の形態に基づいて説明される。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【
図1】
図1は、本発明に係る基板が使用されることができる従来技術のリソグラフィシステムを示す図である。
【
図2】
図2は、鏡筒に対するターゲットの位置を決定するための、従来技術の位置決めシステムを示す図である。
【
図3】
図3の3Aは、矩形のビーム吸収構造が設けられた、本発明に係る基板を示し、3Bは、3Aの基板上を長手方向に沿って移動するビームの反射強度信号を示す図である。
【
図4A】
図4Aは、本発明に係る基板の実施の形態を示す図である。
【
図4B】
図4Bは、本発明に係る基板の実施の形態を示す図である。
【
図4C】
図4Cは、本発明に係る基板の実施の形態を示す図である。
【
図4D】
図4Dは、本発明に係る基板の実施の形態を示す図である。
【
図5】
図5は、本発明に係る基板と協働するビームを与えて、基板でのビームの反射強度を検出するように構成された位置決め装置を概略的に示す図である。
【
図6】
図6は、本発明に係る位置決め装置を概略的に示す詳細図である。
【発明を実施するための形態】
【0043】
周知のリソグラフィシステムが
図1に示される。リソグラフィシステム1は、荷電粒子ビーム3を出射する荷電粒子ビーム源2を有する。荷電粒子ビーム3は、アパーチャアレイ5に衝突する前にコリメータ4を横断する。アパーチャアレイは、ビームを非常に多くの荷電粒子小ビーム6に分割して、これら荷電粒子小ビームがコンデンサアレイ7によって集光される。個々の小ビームがビームブランカアレイ8でブランキングされることができ、即ち、これら小ビームがこれらの軌道において後にビーム停止アレイ9のアパーチャを通過する代わりにビーム停止アレイ9にぶつかるように個々に偏向されることができる。そして、ブランキングされていない小ビームが、これら小ビームの走査偏向を与えるように構成された走査偏向器10を通過する。これらの軌道の終わりで、ブランキングされていない小ビームが、例えば、ウェーハであるターゲット面12上に小ビームを集束させるように構成されたフォーカスレンズアレイ11を通過する。ターゲットは、ロングストロークアクチュエータを使用して、ロングストローク方向Lに沿って鏡筒14に対してターゲットを変位させるように構成された可動ターゲットキャリア13上に載置される。ターゲットキャリアは、さらに、ショートストロークアクチュエータによってショートストローク方向Sに沿ってターゲットを変位させるように構成されている。ショートストロークアクチュエータは、さらに、3つの直交方向へのターゲットの微同調移動のために、及び、3つの直交軸に沿ったターゲットの微同調回転のために、自由度6のアクチュエータを有することができる。代表的には、ターゲット12は、走査偏向器10によってショートストローク方向に沿ってストリップの幅に沿って偏向されることができる小ビームにターゲット12を露光させながら、ロングストロークアクチュエータを使用して鏡筒14の下にターゲットを移動させることによって、ストリップバイストリップ方式で露光される。ストリップ全体がかくしてパターニングされたとき、ショートストロークアクチュエータがターゲットをS方向にストリップの幅に対応する距離だけ変位させるために使用されることができ、次のストリップが処理されることができる。
【0044】
複数の構造が1つのストリップに広がっているとき、又は、ターゲットのストリップが複数のパスで処理されることになっているとき、例えば、半導体装置の異なる層をパターニングするとき、覆われた層が指定された精度内でアライメントされることができることが必須である。このようなアライメントは、鏡筒14に対してターゲット12を正確に位置決めすることによって達成されることができる。
【0045】
図2は、リソグラフィシステムで使用するための従来技術の位置測定システムを概略的に示す上面図であり、鏡筒14の位置が、ターゲット12を保持しているターゲットキャリア13に対して測定される。ターゲット12は、ロングストロークLに沿って複数のストリップに区分されている。ターゲットの点P1がリソグラフィシステムの鏡筒14の下に置かれたとき、ターゲットのパターニングが始まることができる。小ビームの走査偏向のおかげで、ターゲット12がリソグラフィシステムのロングストロークアクチュエータによって鏡筒14の下に移動されたとき、ストリップの一部が小ビームによって到達されることができる。ターゲット12の点P2が鏡筒14の下にあるとき、ショートストロークアクチュエータは、ロングストローク方向Lに垂直な方向にターゲットを移動させるために使用されることができ、これにより、ターゲットの点P3は、鏡筒14の真下に直接置かれ、次のストリップが処理されることができる。ターゲットキャリア13には、直線状の縁部15、16、又は鏡が設けられ、縁部15はロングストローク方向Lに垂直であり、また、縁部16はショートストローク方向Sに垂直である。これら縁部15、16は、それぞれ、干渉計20、22からの少なくとも1つのビーム21a、21b及び23a、23bを反射するように構成され、これらは、干渉計とターゲットキャリア13のそれぞれの縁部15、16と間の距離の変化を追跡し続ける。これら距離の変化に基づいて、鏡筒15に対するターゲット12の位置が計算される、即ち、位置は、ロングストローク方向又はショートストローク方向に沿った距離の変化の関数として間接的に得られる。たとえ距離の変化がシステムのロングストローク又はショートストロークアクチュエータに起因しなくても、距離の変化は計算される位置の変化につながりうる。例えば、縁部15が、縁部の傾きの変化と縁部15に入射する干渉計のビーム21aの焦点の変化との少なくとも一方により変形したとき、鏡筒14に対するターゲット12の計算される位置が変化する。また、干渉計20の位置又は向きの変化も、同様に、計算される位置に影響を与える。
【0046】
図3の3Aは、本発明に係る基板45の一実施の形態を示す図である。基板45は、ガウスビーム分布を有するビームのような、ビームを少なくとも部分的に反射するように構成された少なくとも部分的な反射面40を有する。図示される実施の形態では、表面40は、酸化ケイ素又は二酸化ケイ素を含み、好ましくは、反射性金属で覆われており、複数のビーム吸収構造41a、41b、42a、42b、43a、43b、44a、44bが設けられ、これらは、所定の波長λ、例えば、波長640nmを有するビームを少なくとも部分的に吸収するように構成されている。これら構造41a、41b、42a、42b、43a、43b、44a、44bは、表面40と一緒になって、その長手方向Lに沿って延びた位置マークを形成している。好ましくは、基板は、リソグラフィシステムに、例えば、
図1に示されるようなシステムに、リソグラフィシステムのロングストローク方向に沿ってその長手方向Lに対して配置されている。実質的に矩形の構造41a、41b、42a、42b、43a、43b、44a、44bは、互いに離間され、表面上のビームのビームスポット50の位置によって決まるビームの反射強度を変化させるように配置されている。任意の2つの構造間の距離は、波長λ未満であり、また、方向Lに沿ったビームスポットの最大寸法として定義されるビームスポットの幅w以下である。従って、ビームスポットがパターン内にあるときはいつでも、複数の構造の少なくとも1つに直接隣接しているか、複数の構造の少なくとも1つに入射するように位置されている。これら構造のパターンは、ビームスポット50の幅wよりも大きな周期dを繰り返す。この実施の形態では、隣接している構造間の距離は、アライメントビームがその上に入射したときに構造が吸収することができる光の量に関連する。比較的大きな面積41a、41b及び42a、42bを有する構造は、ビームを吸収する比較的小さな面積を有する構造43a、43b及び44a、44bよりも互いに近接して配置されている。また、2つの構造間のピッチ、例えば、第1の構造の最も左側から、第2の隣接している構造の最も左側までの距離は、これら構造の面積に依存して変化する。
【0047】
図3の3Bは、
図3の3Aの基板に対する反射光強度を示すグラフである。ビーム50のスポットの部分が構造に入射しないとき、反射されたビームの強度Iは縦軸に沿った点61でのように最大であり、ビームスポットが縦軸Lに沿った点62にあるとき最小であり、この点では、ビームの大部分が構造41a、41b及び42a、42bによって吸収される。位置マークが実質的に一定の強度のビームによって照射され、ビームスポットが方向Lに沿って進行するとき、ビームスポットがガウス分布を有するときでさえも、反射されたビームの強度は図示されるような正弦関数に従う。反射信号は、かくして、パターンの周期内でビームスポットの位置の基準を与える。
【0048】
基板上のビームスポットの位置に関する情報は、反射された光ビームの強度の形態で基板に符号化される。表面のわずかな変形又はアライメントビーム源と表面との間の距離の変化は、反射されたビームの強度を実質的に変化させず、それ故、位置測定に実質的に影響を及ぼさない。また、焦点深度又は入射角のわずかな変化は、結果として生じる強度のグラフの形状に実質的に影響しないので、位置及び焦点やビーム源の位置の安定性に関する要件が比較的緩いことができる。
【0049】
図4A、
図4B並びに
図4Cは、本発明に係る基板のいくつかの実施の形態を示す図である。
図4Aは、研磨された酸化シリコンを含む基板90の部分的な反射面70にエッチングされた、同じ幅bの複数の構造71a、71b、72a、72b、73a、73b、74a、74b、75a、75bを示す図である。これら構造の幅bは、位置決め目的のために基板90を照明するビームの波長よりも小さい。これら構造71a、71b、72a、72b、73a、73b、74a、74b、75a、75bは、基板90上のビームのスポット95の直径w1よりも大きい周期aで繰り返す。ビームがガウスビーム分布を有するとき、ビームの直径は、例えば、その最大強度の半分のところにビームの全幅を決定することによって、当技術分野で周知であるようにして決定される(w1)。隣接している構造の2つの最左縁間の距離cは、基板90の長手方向Lに沿って変化し、これにより、基板によって反射されたビームの強度は、長手方向Lに沿って変化する。2つの隣接している構造間の最大距離は、ビームスポット95の直径w1に等しい。一実施の形態では、この最大距離は、同様に、直径w1未満であることができる。
【0050】
図4Bは、本発明に係る基板91を示す図であり、構造76a、77a、78a、79aの最左縁は、長手方向に沿って互いに間隔cで等間隔に配置された仮想格子の点にアライメントされている。これら構造は、周期aを有する周期的なパターンを形成し、各々が幅を有する。構造の幅は、長手方向Lに沿って正弦曲線状に変化する。パターンの周期内では、2つの隣接している構造77a、78aの2つの最左縁間の距離は、2つの他の隣接している構造79a、79bの2つの最左縁間の距離とは異なり、即ち、距離は、それぞれ、cと、cの3倍とである。従って、cよりも大きな直径w2を有するビームスポット96が基板に入射するが基板の構造には入射しないとき、図示されるように、反射されたビームが最大反射強度を有する。これら構造が規則的な格子にアライメントされるので、この実施の形態に係る基板は、特に容易に製造される。
【0051】
図4Cでは、隣接している構造間での最左縁から最左縁までの距離は、基板92の長手方向Lに沿って変化し、複数の構造80a、80b、81a、81b、82a、82b、83a、83bの幅bは、これら自体、同様に長手方向Lに沿って変化する。2つの隣接している構造は、ビームスポット97の直径w3よりも離間されていない。
【0052】
図4Dは、本発明に係る基板93の一実施の形態を示す図であり、この基板は、部分的な反射面70を有し、反射面70上には、周期aを有する周期的なアレイで、複数の構造84a、84b、85a、85b、86a、86b、87a、87b、88a、88bが設けられている。1周期内には、同じ材料の対の構造84a及び84b、・・・、88a及び88bが設けられている。構造84a、85a、86a、87a、88aは、全て、異なる反射率を有する異なる材料を含む。構造間のピッチcは、長手方向に沿って等しく、また、構造は、同様に、長手方向に沿って実質的に等しい幅を有する。反射されたビームの強度は、基板上のビームスポット98の位置によって決まる。
【0053】
図5は、本発明に係る基板513上でのビームスポット550のアライメントと位置との少なくとも一方を検出するための、本発明に係る位置決め装置500を概略的に示す図である。基板は、部分的な反射面を有し、反射面は、実質的に一定の反射率を有し、複数のビーム吸収構造571が設けられ、これらビーム吸収構造は、長手方向Lに沿って基板の鏡面反射率を変化させる。所定の波長の光ビーム511がビームスプリッタ536を通過して、基板513上のスポットにレンズ512によって集束され、その中で部分的に反射される。反射されたビームの強度は、ビーム強度検出器519によって検出される。グラフ560は、基板が長手方向に、即ちロングストローク方向Lに沿って移動されたときの検出されたビーム強度対基板上のスポットの位置のプロットを示している。位置決め装置は、例えば、検出された光強度の特定のピークが達成されるまで、位置決め装置に対する方向Lに沿って基板を移動させることによって、本発明に係る基板上にビームスポットをアライメントするように構成されている。本発明に係る基板を有するターゲットを使用して、アライメントビームに対して所定の位置に基板を再現可能かつ正確に移動させることが可能である。これは、パターンのいくつかの層が同じターゲットの別々の処理セッション中に施されるとき、特に有益である。ターゲットがいったんアライメントされると、位置は、干渉計のような、当技術分野で周知の他の位置測定手段を使用して追跡されることができる。
【0054】
代わって、位置決め装置は、検出された強度に現れたピークの数に基づいて、ターゲットの処理中に、例えば、リソグラフィシステムのターゲットの準備中や露光中に、基板上のビームの位置を追跡するために使用されることができる。現れたピークの数及び実際に検出された強度値に基づいて、よりいっそう正確な位置が決定されることができる。
【0055】
図6は、より詳細に、本発明に係る位置決め装置300を概略的に示す図である。位置決め装置は、本発明に係る基板313上のビームスポット350の位置を検出するように構成されている。ビーム源331は、ビーム311に600ないし650nmの範囲の、又は約635nmの波長を与えるためのレーザ334を有する。ビーム源331は、さらに、レーザ334から光学系333に向かって光ビーム311を導光するための光ファイバ332を有する。光ファイバ332を出るビームは、好ましくは、ほぼ完全なガウス分布を有し、容易にコリメートされることができる。ビーム源は、光ファイバ332からのビーム311をコリメートするように構成されたコリメータレンズ335を有する。しかしながら、ファイバが使用されず、レーザ又は他のビーム発生装置がコリメートされたビームを提供するとき、このようなコリメートレンズ335は必要とされなくてもよい。
【0056】
光学系333は、さらに、基板313の表面にビーム311を向けるためのビームスプリッタ336を有する。光学系のフォーカスレンズ312は、ビーム311を表面313に集束させる。反射されたビーム318は、基板313でのビーム311の鏡面反射によって発生される。フォーカスレンズ12もまた、反射されたビーム318をコリメートするために使用されることができる。反射されたビーム318は、ビームスプリッタ336によってビーム強度検出器319に向けられる。
【0057】
ビーム強度検出器319は、フォトダイオードを有する。あるいは、ビーム強度検出器は、光起電力モードで動作する非バイアスのシリコンPINダイオードを有することができる。このモードでは、フォトダイオードのバイアスされたモード動作に対して発生される熱の量を下げることができる。ビーム強度検出器もまた、フォトダイオードからの電流をフィルタされうる電圧に変換する演算増幅器を有することができる。フィルタされた電圧は、光学系333に対する表面313の位置又は変位を決定するためにプロセッサによって使用されることができるデジタル信号に変換されることができる。
【0058】
ビーム強度検出器319の活性領域は、ビームスプリッタを出る実質的に全てのエネルギが検出されるように、ビームスプリッタを出る反射された光ビームの直径よりも大きい。しかしながら、ビームスプリッタ336とビーム強度検出器319との間に位置された他のフォーカスレンズ(図示されない)は、反射された光ビームをビーム強度検出器319に集束させるために使用されることができる。このようにして、ビーム強度検出器の有効面積は、ビームスプリッタ336を出る反射された光ビームの直径よりも小さいことができる。
【0059】
非偏光ビームスプリッタ336では、光ビーム311の50%が基板313に向けられ、一方、他の50%が失われうる。また、反射された光ビームの50%のみがビーム強度検出器319に向けられることができ、一方、他の50%が失われうる。これは、光ビーム311の75%が失われ、即ち、位置とアライメントとの少なくとも一方の検出のために使用されないことを暗示している。
【0060】
それ故、偏光ビームスプリッタは、本発明に係るマーク位置検出装置の一実施の形態で使用されることができる。その場合には、ビーム源331は、偏光された光ビーム311を与えることができる。ビーム源は、非偏向の光ビームを偏光された光ビーム311に変換するように構成された偏光子338を有することができる。光ビーム311は、点によって図中に示されるS偏光の光ビームであることができる。
【0061】
偏光ビームスプリッタ336は、基板の表面に向かってS偏光の光ビームを導くように構成されることができる。光学系は、さらに、ビームスプリッタ336とフォーカスレンズ312との間に位置されることができる4分の1波長板339を有することができる。光ビーム311が4分の1波長板339を通って進行したとき、その偏光が、図中に曲線の矢印で示されるように、S偏光から右円偏光に変えられる。ビーム311が表面313で反射されたとき、偏向が再度変えられることができ、反射された光ビームは、図中に別の曲線の矢印によって示されるように、左円偏光を有することができる。反射された光ビーム318が4分の1波長板339を通って進行したとき、その偏光は、左円偏光から、図中に直線の矢印で示されるP偏光に変えられる。偏光ビームスプリッタ336は、光強度検出器319に向かってP偏光の反射された光ビームを導くように構成されている。
【0062】
偏光された光ビーム、反射された光ビーム及び偏光ビームスプリッタは、ビームスプリッタでの迷光、後方反射及びエネルギ損失の減少をもたらすことができる。
【0063】
上の説明は、好ましい実施の形態の動作を説明することを意図しており、本発明の範囲を限定することを意図したものではないことが理解されるべきである。上の説明から、多くの変形が本発明の意図及び範囲に包含されることが当業者に明らかである。
以下に、出願当初の特許請求の範囲に記載の事項を、そのまま、付記しておく。
[1] ウェーハのようなターゲットを処理するためのリソグラフィシステムであって、
基板を具備し、
前記基板には、少なくとも部分的な反射位置マークが設けられ、前記位置マークは、複数の構造のアレイを有し、前記アレイは、前記マークの長手方向に沿って延び、
前記複数の構造は、前記長手方向に沿って前記マークの反射率を変化させるように構成され、
前記反射率は、所定の波長に対して決定され、
前記システムは、
前記所定の波長のアライメントビームを与えるように構成されたアライメントビーム源と、
反射されたアライメントビームの強度を決定するように構成されたアライメント強度検出器とを具備し、前記反射されたアライメントビームは、前記位置マーク上での前記ビームの反射によって発生され、
前記位置マーク上に前記アライメントビームを集束させて、前記反射されたアライメントビームを前記アライメントビーム強度検出器上に導くように構成された光学系を具備し、
前記アライメントビーム強度検出器は、前記反射されたアライメントビームのゼロ次反射のアライメントビーム強度を検出するように構成されているリソグラフィシステム。
[2] リソグラフィシステムは、前記基板を有し、
前記アレイの第1の構造と前記第1の構造に隣接している前記アレイの第2の構造との間のピッチは、前記第2の構造と前記第2の構造に隣接している前記アレイの第3の構造との間のピッチとは異なる[1]のリソグラフィシステム。
[3] 前記長手方向に沿った隣接している構造間のピッチは、前記長手方向に沿った前記構造の位置の正弦関数に従う[1]又は[2]のリソグラフィシステム。
[4] 前記複数の構造は、前記前記長手方向に沿った前記マークの鏡面反射の、即ち、ゼロ次反射率を変化させるように構成されている[1]ないし[3]のいずれか1のリソグラフィシステム。
[5] 前記複数の構造は、前記マーク内の高次の回折の複数の反射によって前記高次の回折を実質的に吸収するように構成されている[1]ないし[4]のいずれか1のリソグラフィシステム。
[6] 前記複数の構造の各々は、前記長手方向に沿った幅を有し、
前記幅は、前記所定の波長未満であり、
前記長手方向に沿った隣接している構造間の距離は、前記所定の波長未満である[1]ないし[5]のいずれか1のリソグラフィシステム。
[7] 前記基板は、ウェーハを有し、
好ましくは、前記位置マークは、前記ウェーハに引いた少なくとも1つの線上に設けられている[1]ないし[6]のいずれか1のリソグラフィシステム。
[8] 前記複数の構造は、前記長手方向に沿って等間隔に離間された点にアライメントされている[1]ないし[7]のいずれか1のリソグラフィシステム。
[9] 前記複数の構造の第1の構造は、前記長手方向に沿って、前記複数の構造の第2の構造とは異なる幅を有する[6]のリソグラフィシステム。
[10] 前記複数の構造は、実質的に同一の寸法を有し、
前記複数の構造は、好ましくは、矩形の形状を有する[1]ないし[8]のいずれか1のリソグラフィシステム。
[11] 前記マークの前記長手方向に沿った隣接している構造間の距離は、1つの構造の幅に実質的に等しい[10]のリソグラフィシステム。
[12] 前記長手方向に沿った隣接している構造間の最大距離は、多くとも610nm、好ましくは590nmないし610nmの範囲内に、好ましくは、600nmに実質的に等しい[11]のリソグラフィシステム。
[13] 前記基板上にビームスポットを発生させるために前記基板上に光ビームを出射するように構成され、
前記光ビームは、前記所定の波長に等しい波長を有し、
前記長手方向に沿った隣接している構造の間の最大距離は、多くとも、前記ビームの直径に等しい[1]ないし[12]のいずれか1のリソグラフィシステム。
[14] 前記光ビームは、実質的にガウス分布を有する[13]のリソグラフィシステム。
[15] 前記複数の構造は、前記長手方向に沿って繰り返す周期的な構造パターンを形成し、
前記パターンの周期は、前記ビームスポットの前記直径よりも大きく、好ましくは、少なくとも2倍である[1]ないし[14]のいずれか1のリソグラフィシステム。
[16] 前記周期的な構造パターンは、2マイクロメートルの周期である[15]のリソグラフィシステム。
[17] 隣接している構造間のピッチは、前記ビームスポットの直径以下である[13]ないし[16]のいずれか1のリソグラフィシステム。
[18] 前記複数の構造は、前記長手方向に沿った前記位置マーク上のビームスポットの位置の正弦関数として前記反射率を変化させるように、寸法合わせされ、配置されている[13]ないし[17]のいずれか1のリソグラフィシステム。
[19] 前記基板は、単一の材料でできた一体的なユニットとして形成されている[1]ないし[18]のいずれか1のリソグラフィシステム。
[20] 前記複数の構造の第1の構造は、第1の材料を含み、
前記複数の構造の第2の構造は、前記第1の材料とは異なる反射率を有する第2の材料を含む[1]ないし[18]のいずれか1のリソグラフィシステム。
[21] 前記波長に対する前記位置マークの領域の最大反射率は、実質的に1に等しい[1]ないし[20]のいずれか1のリソグラフィシステム。
[22] 前記複数の構造は、サブ波長構造を有する[1]ないし[21]のいずれか1のリソグラフィシステム。
[23] 前記長手方向に沿って前記光学系に対して前記ターゲットを移動させるように構成されたターゲットキャリアをさらに具備し、前記基板は、前記ターゲットキャリアと前記ターゲットとの少なくとも一方に設けられ、
前記反射されたアライメントビームの前記検出された強度に基づいて前記光学系に対する基板のアライメントと位置との少なくとも一方を決定するように構成されたプロセスユニットをさらに具備する[1]ないし[22]のいずれか1のリソグラフィシステム。
[24] 前記基板は、前記ターゲットキャリア上に前記ビームスポットの位置を決定するかアライメントするかの少なくとも一方をするように、前記ターゲットキャリアの縁部に設けられている[23]のリソグラフィシステム。
[25] 前記ターゲット上に少なくとも1つの露光ビームを投影するように構成された鏡筒をさらに具備し、前記光学系は、前記鏡筒に取り付けられている[23]又は[24]のリソグラフィシステム。
[26] 前記鏡筒は、前記ターゲット上に多数の荷電粒子露光ビームを投影するように構成され、
前記光学系は、前記鏡筒の下流側の部分に、又はその近くに、好ましくは、その外側の露光ビームに対して100マイクロメートルの距離内に装着されている[25]のリソグラフィシステム。
[27] 少なくとも使用中、前記光学系は、前記基板から2mm以下の距離に配置されている[21]ないし[26]のリソグラフィシステム。
[28] 前記光学系は、前記基板に実質的に垂直な前記基板上に前記アライメントビームを投影するように構成されている[21]ないし[27]のいずれか1のリソグラフィシステム。
[29] [1]ないし[28]のいずれか1のリソグラフィシステムで前記基板の前記位置マークに前記アライメントビームの位置を決定するように構成された位置決め装置であって、
前記所定の波長の前記アライメントビームを与えるように構成された前記アライメントビーム源と、
前記反射されたアライメントビームの強度を決定するように構成された前記アライメントビーム強度検出器とを具備し、前記反射されたアライメントビームは、前記位置マーク上に前記アライメントビームの反射によって発生され、
前記位置マークに前記アライメントビームを集束し、前記アライメントビーム強度検出器に前記反射されたアライメントビームを導くように構成された光学系を具備し、
前記アライメントビーム強度検出器は、前記反射された値面とビームの0次の反射に対するビーム強度を検出するように構成され、また、前記検出されたアライメントビーム強度を示す信号を与えるように構成されている位置決め装置。
[30] [1]ないし[28]のいずれか1のリソグラフィシステムで使用するための基板。
[31] 前記基板は、部分的な反射面を有し、
前記表面は、実質的に一定の反射率を有し、前記長手方向に沿った前記マークの反射係数を変化させるように、アライメントビーム吸収構造が設けられている[30]の基板。
[32] 前記マークの前記長手方向に沿った隣接しているアライメントビーム吸収構造間の距離は、1つの構造の幅に実質的に等しい[31]の基板。
[33] 前記ビーム吸収構造は、実質的に同一の寸法を有し、
前記構造は、好ましくは、矩形の形状を有する[31]又は[32]の基板。
[34] 前記ビームアライメント吸収構造は、サブ波長構造を有する[31]ないし[33]のいずれか1の基板。
[35] 前記基板には、少なくとも部分的な反射位置マークが設けられ、前記マークは、複数の構造のアレイを有し、前記アレイは、前記マークの長手方向に沿って延び、
前記複数の構造は、前記長手方向に沿って前記マークの反射率を変化させるように構成され、
前記反射率は、所定の波長に対して決定される[30]の基板。
[36] 前記アレイの第1の構造と前記第1の構造に隣接している前記アレイの第2の構造との間のピッチは、前記第2の構造と前記第2の構造に隣接している前記アレイの第3の構造との間のピッチとは異なる[35]の基板。
[37] 前記長手方向に沿った隣接している構造間のピッチは、前記長手方向に沿った前記構造の位置の正弦関数に従う[35]又は[36]の基板。
[38] 前記基板は、サブ波長構造を有する[35]ないし[37]のいずれか1の基板。
[39] 前記複数の構造は、前記長手方向に沿った前記位置マークの前記反射率を滑らかに変化させるように構成されている[37]又は[38]の基板。
[40] [1]ないし[27]のいずれか1のリソグラフィシステムで基板上にビームスポットのアライメントと位置との少なくとも一方を決定するための方法であって、
前記基板上に前記ビームスポットを発生させるために、光ビームで前記基板を照射することと、
前記光ビームの0次の反射の強度を検出することと、
前記検出された強度に基づいて、前記ビームスポットに対する基板の位置とアライメントとの少なくとも一方を決定することとを具備する方法。
[41] さらなる測定システムを使用して前記基板の位置を測定する工程をさらに具備し、
前記基板の位置とアライメントとの少なくとも一方は、さらに、前記さらなる測定システムによる測定に基づいて決定される[40]の方法。
[42] 前記ビームスポットの直径は、前記長手方向に沿った隣接している構造間の最大距離以上である[40]又は[41]の方法。