(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記確認手段により前記文書管理サーバへアップロードすると指定されている電子ファイルを、前記文書管理サーバへ接続されたことに応じて、前記文書管理サーバへアップロードする予約アップロード手段を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態の一例を説明する。
図1は、本発明の一実施例におけるドキュメント管理システムの一例を示すシステム構成図である。
本実施例のドキュメント管理システムは、クライアントPC(クライアント端末)101、文書管理サーバ102がネットワーク103を介して接続されている。
クライアントPC101(不図示の101−1、101−2、・・・、101−n)は、情報処理装置(タブレット型コンピュータ(以下タブレットPC)、スマートフォン、パーソナルコンピュータやワークステーション等を含む情報処理装置。以下クライアントPCと称する)を適用可能である。
【0012】
なお、
図1では、クライアントPC101としてタブレットPCを用いる例が記載されている。クライアントPC(タブレットPC)101は、wifi接続されるルータ、又は3G接続される基地局等を介して文書管理サーバ102に接続可能である。
【0013】
図2は、本発明における文書管理サーバおよびクライアントPCに適用可能な情報処理装置の構成の一例を示すハードウェアブロック図である。
図2において、201はCPUで、ROM202のプログラム用ROMに記憶されたプログラムをRAM203にロードして実行する。これによりシステムバス204に接続された各デバイスを制御し、情報処理装置全体を総括制御する。また、このROM202のフォント用ROMにはフォントデータ等を記憶し、ROM202のデータ用ROMには各種データを記憶する。
【0014】
203はRAMで、CPU201の主メモリ、ワークエリア等として機能する。205はキーボードコントローラ(KBC)で、キーボード(KB)209や図示しないポインティングデバイス(例えばマウス)からの入力を制御する。206はビデオカード(VC)で、ディスプレイ210の表示を制御する。
【0015】
207はメモリコントローラ(MC)で、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)、フレキシブルディスク(FD)等の外部メモリ211とのアクセスを制御する。208は通信I/Fコントローラ(ネットワークインターフェースカード(NIC))で、無線又は有線によりネットワークとの通信を制御する。
【0016】
図3は、本実施例におけるドキュメント管理システムのソフトウェア構成図の一例を示す模式図である。
図3に示すように、本実施例のドキュメント管理システムにおけるクライアントPCとしての情報処理装置は、有効期限判断部301、削除部302、確認部303、予約アップロード部304、更新判断部305、閲覧制限部306を有する。
【0017】
有効期限判断部301は、文書管理サーバ102からダウンロードされた電子ファイルの閲覧の有効期限を判断する。削除部302は、電子ファイルの閲覧の有効期限を過ぎていると判断された電子ファイルを削除する。確認部303は、閲覧の有効期限を過ぎていると判断された電子ファイルについて、削除部302による削除の前に、文書管理サーバへアップロードするか否かの指定をユーザから受け付ける確認処理を実行する。
【0018】
予約アップロード部304は、確認部303により文書管理サーバへアップロードすると指定されている電子ファイルを、該文書管理サーバへ接続されたことに応じて、該文書管理サーバへアップロードする。
【0019】
更新判断部305は、電子ファイルが文書管理サーバからダウンロードされた後に更新されたか否かを判断する。なお、確認部303は、更新判断部305により更新されていると判断され、且つ、有効期限判断部301により閲覧の有効期限を過ぎていると判断された電子ファイルに対して前記確認処理を実行する。
【0020】
また、削除部302は、確認部303により文書管理サーバへアップロードすると指定されている電子ファイルについては、有効期限判断部301により電子ファイルの閲覧の有効期限を過ぎていると判断された電子ファイルであっても、該文書管理サーバへのアップロードが完了するまで削除しない。
【0021】
閲覧制限部306は、文書管理サーバからダウンロードされた電子ファイルであっても、確認部303により削除部302による削除の前に該文書管理サーバへアップロードすると指定されている電子ファイルについては、閲覧不可とする。
【0022】
次に、
図4〜
図14を参照して、本発明のドキュメント管理システムの処理の流れを説明する。
図4は、本実施例におけるクライアントPCのログイン処理からファイル一覧表示処理を示すフローチャートである。
なお、このフローチャートの処理は、クライアントPC101のCPU201がROM202又は外部メモリ211にコンピュータ読み取り可能に記録されたプログラムを読み出して実行することにより実現されるものである。図中、S401〜S407は各ステップを示す。
また、
図4のフローチャートは、クライアントPC(タブレットPC)101から本実施例の文書管理システムへのログインを行う場合に開始される処理である。
【0023】
ステップS401において、クライアントPC101のCPU201は、
図10のようなログイン画面を、ディスプレイ210に表示し、サーバの選択、ユーザ名、及びパスワード入力を受け付ける。
【0024】
図10は、本実施例におけるクライアントPCに表示されるログイン画面の一例である。
図10に示すように、ログイン画面は、サーバ選択プルダウン1001、ユーザ名入力欄1002、パスワード入力欄1003、[ログイン]ボタン1004を有する。ユーザは、サーバ選択プルダウン1001で接続するサーバ名を選択し、ユーザ名入力欄1002にユーザ名、パスワード入力欄1003にパスワードを入力した状態で、[ログイン]ボタン1004を押下することにより、サーバ選択プルダウン1001で選択されたサーバにログインすることができる。なお、サーバ選択プルダウン1001では、クライアントPC101自身を選択することも可能である。この場合、クライアントPC101にログインし、オフラインで本実施例の文書管理システムを使用することができる。
【0025】
入力を受け付けたクライアントPC101のCPU201は、入力されたユーザ名やパスワードによって、選択されたクライアントPCもしくはサーバの認証動作を実行する。そして、認証OKの場合は、クライアントPC101のCPU201は、使用を許可し、S402に処理を進める。一方、認証NGの場合は、クライアントPC101のCPU201は、使用を禁止し、本フローチャートの処理を終了する(不図示)。
【0026】
次に、ステップS402において、クライアントPC101のCPU201は、クライアントPC101内にある(例えば外部メモリ211内に記憶されている)電子ファイルの中で、後述するアップロード予約されている電子ファイルが存在するかどうかを判断する。具体的には、
図7のような情報を有する電子ファイルが存在する場合、
図7のNo.8の項目(アップロード予約有無)を確認し、No.8の項目が「1」、すなわち、アップロード予約有りかどうかで、アップロード予約されている電子ファイルが存在するかどうかを判断する。
【0027】
図7は、本実施例の文書情報ファイルの一例を示す図である。
なお、文書情報ファイル(
図7)は、文書管理サーバからダウンロードされた電子ファイル毎に設けられるファイルであり、クライアントPC101の外部メモリ211等に記憶されている。
【0028】
また、文書情報ファイル(
図7)は、文書管理サーバからダウンロードされた電子ファイルと別のファイルでもよいし、文書管理サーバからダウンロードされた電子ファイルが属性情報として保有するものでもよい。
【0029】
図7に示すように、文書情報ファイルは、No、OUコード、キャビネットID、ドキュメントID、ドキュメント名称、文書サイズ、文書ダウンロード日時、アップロード予約有無、アップロード先サーバID、アップロード先キャビネットID、アップロード先フォルダ、文書更新日時等の情報を有する。
【0030】
以下、
図4のフローチャートの説明に戻る。
上記S402において、アップロード予約されている電子ファイルが無いと判断した場合(S402で「なし」の場合)、クライアントPC101のCPU201は、そのままステップS405へと処理を移行させる。
【0031】
一方、上記S402において、アップロード予約されている電子ファイルが存在すると判断した場合(S402で「あり」の場合)、クライアントPC101のCPU201は、ステップS403へと処理を移行させる。
【0032】
ステップS403において、クライアントPC101のCPU201は、アップロード予約されている電子ファイルのアップロード先サーバが、接続サーバかどうかを判断する。具体的には、クライアントPC101のCPU201は、上記アップロード予約されていると判断された電子ファイルの文書情報ファイルが
図7のような情報を有する場合、
図7のNo.9の項目(アップロード先サーバID)を確認し、No.9に対応するサーバIDを取得する。さらに、クライアントPC101のCPU201は、上記取得したサーバIDに対応するサーバ情報(
図8)を取得し、該取得したサーバ情報に対応するサーバが接続サーバであるかどうかを判断する。
【0033】
なお、接続サーバはS401のログイン処理にて
図10のプルダウンで選択されてログインしたサーバである。また、サーバIDに対応するサーバ情報は
図8のNo.1、サーバ名称に対応するサーバ情報は
図8のNo.2によって取得可能である。
【0034】
図8は、本実施例のサーバ情報の一例を示す図である。
なお、サーバ情報(
図8)は、文書管理サーバ毎に保有される情報であり、クライアントPC101の外部メモリ211等に記憶されている。
図8に示すように、サーバ情報は、サーバID,サーバ名称、ホスト、OUコード、認証コード、キャビネットID等の情報を有する。
【0035】
以下、
図4のフローチャートの説明に戻る。
ステップS403において、電子ファイルのアップロード先サーバが接続サーバでないと判断した場合(S403で「異なる」の場合)、クライアントPC101のCPU201は、そのままステップS405へと処理を移行させる。
【0036】
一方、ステップS403において、電子ファイルのアップロード先サーバが接続サーバであると判断した場合(S403で「同一」の場合)、クライアントPC101のCPU201は、ステップS404へと処理を移行させる。
【0037】
ステップS404において、クライアントPC101のCPU201は、上記アップロード予約されている電子ファイルを接続サーバ(文書管理サーバ)にアップロードする(予約アップロード機能)。なお、文書管理サーバに保存するアップロード先フォルダは、上記アップロード予約されている電子ファイルに対応する文書情報ファイル(
図7)のNo.11(アップロード先フォルダ)に登録されているフォルダとなる。このS404のアップロードの処理により、アップロード予約されている電子ファイルをログイン後に速やかにアップロードすることが可能になる。
【0038】
次に、ステップS405において、クライアントPC101のCPU201は、文書管理サーバからダウンロードした電子ファイルに対応する文書情報ファイルの文書ダウンロード日時(
図7のNo.7)に登録された日時をチェックし、クライアント設定情報の端末保存期間(
図9のNo.5or6)の範囲外の電子ファイルを検索し、該当ファイルを削除する。なお、端末保存期間とは、そのクライアントPCにおいて、サーバからダウンロードした電子ファイルをそのクライアントPC内に保存できる期間であり、また、そのクライアントPCでのその電子ファイルの閲覧の有効期限でもある。
【0039】
図9は、本実施例のクライアント設定情報の一例を示す図である。なお、クライアント設定情報(
図9)は、クライアントPC101毎に保有している情報である。
図9に示すように、クライアント設定情報は、管理者ユーザID、アプリログイン設定、アプリログインパスワード、端末保存期間設定、端末保存期間(日数)、端末保存期間(時間)、編集期限、ローカルホルダ使用期限、ログイン更新確認、外部アプリ連携、設定更新日時等の情報を保持しており、端末保存期間等を確認可能である。
【0040】
なお、上記S405のファイル削除処理では、クライアントPC101のCPU201は、アップロード先サーバ(
図7のNo.9)が、現在の接続サーバではなく、また、アップロード予約有無(
図7のNo.8)が「あり(1)」となっている文書情報ファイルに対応する電子ファイルは、例え、端末保存期間が過ぎている場合でも削除せず、次回、接続サーバがアップロード先サーバ(
図7のNo.9)になりアップロードが完了するまで、その電子ファイルは、クライアントPC101内に保存するものとする。
【0041】
次に、ステップS406において、クライアントPC101のCPU201は、クライアント設定情報のログイン時更新確認欄(
図9のNo.9)が「1」であれば、接続サーバとの間でデータの更新を行う。
【0042】
具体的には、クライアントPC101のCPU201は、接続サーバから該当する電子ファイルが存在しなくなっている場合は、クライアントPC101内の該当ファイルも削除する。また、クライアントPC101のCPU201は、該当の電子ファイルがクライアントPC101内の該当ファイルより新しい場合は、クライアントPC101の該当電子ファイルを接続サーバ内の該当ファイルに置き換える。なお、クライアントPC101のCPU201は、クライアント設定情報のログイン時更新確認欄(
図9のNo.9)が「0」であれば、S406の更新確認処理では何も行わない。
【0043】
次に、ステップS407において、クライアントPC101のCPU201は、
図11のような電子ファイル一覧表示画面を、ディスプレイ210に表示し、引き続き、ここには記載を省略する様々な処理を実行する。
【0044】
図11は、本実施例におけるクライアントPCに表示されるファイル一覧表示画面の一例を示す図である。
図11に示すように、一覧表示画面は、ツリー表示1101、ファイル一覧表示1102、[ログアウト]ボタン1103、[アップロード]ボタン1104、[ダウンロードボタン]1105を有する。
【0045】
ツリー表示1101は、接続サーバから取得した、接続サーバ内及びクライアントPC101内のフォルダ構成を表示する。ファイル一覧表示1102は、ツリー表示1101で選択されたフォルダ内のファイルを一覧表示する。
【0046】
[ログアウト]ボタン1103は、接続サーバからログアウトするためのものである。
[アップロード]ボタン1104は、クライアントPC101内のファイルを接続サーバにアップロードするためのものである。ツリー表示1101で[ローカル]のフォルダが選択され、ファイル一覧表示1102内でファイルが選択された状態で、[アップロード]ボタン1104が押下されると、クライアントPC101のCPU201は、ファイル一覧表示1102内で選択されたファイルを、クライアントPC101から接続サーバにアップロードする。
【0047】
[ダウンロード]ボタン1105は、接続サーバ内のファイルをクライアントPC101にダウンロードするためのものである。ツリー表示1101で接続サーバ内のいずれかのフォルダが選択され、ファイル一覧表示1102内でファイルが選択された状態で、[ダウンロード]ボタン1105が押下されると、クライアントPC101のCPU201は、ファイル一覧表示1102内で選択されたファイルを、接続サーバからクライアントPC101にダウンロードする。
【0048】
なお、クライアントPC101のCPU201は、上記S407のファイル一覧画面表示処理によって表示される電子ファイル一覧に、アップロード予約されている電子ファイル(
図7のNo.8が「1」と登録されている文書情報ファイルの電子ファイル)は表示しないように制御する(閲覧制限機能)。これは、アップロード予約されている電子ファイルは、本来は保存期間が切れている電子ファイルであるので、ユーザが閲覧できてはいけない電子ファイルであるためである。
【0049】
この処理のように、アップロード予約されている電子ファイルは、電子ファイル一覧に表示されないことにより、ユーザは、保存期間が過ぎている電子ファイルは閲覧不可であるが、次回、接続サーバにアクセスした際には自動的にアップロードされるように制御することができ、セキュリティの観点も考慮した上で、電子ファイルをアップロードすることもできる。
【0050】
次に、
図5を参照して、電子ファイル編集後のアップロード処理の流れを説明する。
図5は、本発明の実施例におけるクライアントPC101のアップロード処理を示すフローチャートである。
なお、このフローチャートの処理は、クライアントPC101のCPU201がROM202又は外部メモリ211にコンピュータ読み取り可能に記録されたプログラムを読み出して実行することにより実現されるものである。図中、S501〜S507は各ステップを示す。
【0051】
また、
図5のフローチャートは、クライアントPC(タブレットPC)101において、ユーザが電子ファイルを編集・更新可能な状態で開いた際に開始される処理である。
ステップS501において、クライアントPC101のCPU201は、図示しない電子ファイルの編集を受け付け、保存指示が受けると、該電子ファイルをクライアントPC101内に保存する(ローカル保存)。
【0052】
次に、ステップS502において、クライアントPC101のCPU201は、上記S501でローカル保存した電子ファイルの文書情報ファイルを更新する。例えば、
図7の文書サイズ(No.6)、文書更新日時(No.12)等を更新する。もちろん、ドキュメント名称(No.5)やその他の項目の値も更新してもよい。
【0053】
次に、ステップS503において、クライアントPC101のCPU201は、不図示の画面を表示し、アップロードする文書の選択を受け付ける。通常は、上記S501で編集した電子ファイルを選択するが、他の電子ファイルを選択して同時にアップロードしてもよい。
【0054】
次に、ステップS504において、クライアントPC101のCPU201は、アップロードする文書として選択された電子ファイルの文書情報ファイルを読み込み、アップロード先サーバID(
図7のNo.9)の文書管理サーバの接続状態をチェックし、該文書管理サーバと接続可能(接続済みを含む)かどうかを判断する。
【0055】
そして、上記アップロード先の文書管理サーバと接続可能と判断した場合(S504で「オンライン」の場合)、クライアントPC101のCPU201は、ステップS505へと処理を移行させる。なお、接続可能であるが接続されていない場合は、クライアントPC101のCPU201は、このタイミングで上記アップロード先の文書管理サーバと接続する。
【0056】
ステップS505では、クライアントPC101のCPU201は、上記接続されている文アップロード先の書管理サーバの保存先フォルダの選択をユーザから受け付ける。上記保存先フォルダの受付画面を、
図12を参照して説明する。
【0057】
図12は、本実施例におけるクライアントPCに表示されるアップロード先選択画面の一例を示す図である。
図12に示すように、アップロード先選択画面は、アップロード対象の文書ファイルの表示1201、アップロード先のフォルダ名欄1202、アップロードボタン1203を有する。
アップロード先のフォルダ名欄1202では、ユーザがアップロードする接続サーバのフォルダ名を入力もしくはプルダウンより選択する。
【0058】
以下、
図5のフローチャートの説明に戻る。
次に、ステップS506において、クライアントPC101のCPU201は、ユーザによるアップロードボタン1203(
図12)を押下を検知すると、文書ファイルの表示1201に表示されるアップロード対象の文書ファイル(
図12の場合は「テスト文書1.PDF」)を、フォルダ名欄1202で入力された接続サーバのフォルダにアップロードし、本フローチャートの処理を終了する。
【0059】
また、上記S504において、上記アップロード先の文書管理サーバと接続不可能であると判断した場合(S504で「オフライン」の場合)、クライアントPC101のCPU201は、ステップS507へと処理を移行させる。
【0060】
ステップS507では、クライアントPC101のCPU201は、
図13のようなエラー画面を、ディスプレイ210に表示し、アップロードできない旨をユーザに通知し、本フローチャートの処理を終了する。
【0061】
図13は、本実施例におけるクライアントPCに表示されるアップロードエラー画面の一例を示す図である。
図13に示すように、アップロードエラー画面は、アップロードできない旨をユーザに通知するメッセージ1301と、確認ボタン1302を有する。
【0062】
次に、
図6を参照して、クライアントPC101起動時の処理の流れを説明する。
図6は、本発明の実施例におけるクライアントPC101の起動時の処理を説明するフローチャートである。
なお、このフローチャートの処理は、クライアントPC101のCPU201がROM202又は外部メモリ211にコンピュータ読み取り可能に記録されたプログラムを読み出して実行することにより実現されるものである。図中、S601〜S607は各ステップを示す。
【0063】
また、
図6のフローチャートは、クライアントPC(タブレットPC)101を起動した際に開始される処理である。
まず、ステップS601において、クライアントPC101のCPU201は、クライアントPC101に対して端末保存期間が設定されているかを確認する。具体的には、クライアントPC101のCPU201は、
図9のNo.4に「期限有り(1)」と設定されているかを確認し、
図9のNo.4が「期限有り(1)」の場合は端末保存期間が設定されている、
図9のNo.4が「期限無し(0)」の場合は端末保存期間が設定されていないと判断する。
【0064】
そして、端末保存期間が設定されていないと判断した場合(S601で「なし」の場合)、クライアントPC101のCPU201は、そのままステップS607に処理を移行させる。
【0065】
一方、端末保存期間が設定されていると判断した場合(S601で「あり」の場合)、クライアントPC101のCPU201は、ステップS602に処理を移行させる。
【0066】
ステップS602では、クライアントPC101のCPU201は、未アップロード文書の有無をチェックする。具体的には、クライアントPC101のCPU201は、文書管理サーバからダウンロードされた後に更新されたか電子ファイルの有無の判断(更新判断)を行う。詳細には、クライアントPC101のCPU201は、クライアントPC101上にある電子ファイルの文書情報ファイルの文書ダウンロード日時(
図7のNo.7)と文書更新日時(
図7のNo.12)を比較し、文書更新日時の方が文書ダウンロード日時よりも新しい電子ファイルを、未アップロード文書として検索する。なお、文書ダウンロード日時(
図7のNo.7)は、電子ファイルをアップロードした際にも更新され、文書更新日時(
図7のNo.12)は電子ファイルをダウンロードした際にも更新される。
【0067】
そして、未アップロード文書が存在しないと判断した場合(S602で「なし」の場合)、クライアントPC101のCPU201は、そのままステップS607に処理を移行させる。
【0068】
一方、未アップロード文書が存在すると判断した場合(S602で「あり」の場合)、クライアントPC101のCPU201は、ステップS603へと処理を移行させる。
【0069】
また、上記S602の処理を、
図15を参照して説明する。
図15は、クライアントPC101にダウンロードされた各電子ファイルの文書情報ファイルをリストとして示した図であり、図中の各項目は
図7の文書情報ファイルと同じである。
【0070】
図15のファイルリストの中の電子ファイルのうち、更新日時がダウンロード日時より新しい電子ファイルは、No.1、No.2、およびNo.3である。この3つのファイルがあるため、
図15の例では、上記S602において、未アップロード文書が存在する(「あり」)と判断され、ステップS603へと処理が移行される。
【0071】
ステップS603では、クライアントPC101のCPU201は、クライアント設定情報(
図9)を読み込み、端末保存期間(No.5,6)、文書ダウンロード日時(
図7のNo.7)、およびクライアントPC101を立ち上げた日時との関係から、電子ファイルの保存期間内か保存期間外かを判断(有効期限判断)する。この電子ファイルの保存期間内か保存期間外かの判断処理を、
図15と
図9を参照して説明する。
【0072】
図15のリストの内、No.1の電子ファイル「文書1.PDF」は、文書ダウンロード日時が「2012年10月15日」であり、このクライアントPC101の端末保存期間は「10日間」である。よって、クライアントPC101を立ち上げた日が「2012年10月25日」以前であれば、No.1の電子ファイル「文書1.PDF」は「保存期間内」である。一方、クライアントPC101を立ち上げた日が「2012年10月26日」以降であれば、No.1の電子ファイル「文書1.PDF」は「保存期間外」となる。
【0073】
上記S603において、全ての電子ファイルが「保存期間内」であると判断した場合(S603で「保存期間内」の場合)、クライアントPC101のCPU201は、そのままステップS607に処理を移行させる。
【0074】
一方、上記S603において、いずれかの電子ファイルが「保存期間外」である(「保存期間外」の電子ファイルが1つでも存在する)と判断した場合(S603で「保存期間外」の場合)、クライアントPC101のCPU201は、ステップS604に処理を移行させる。
【0075】
ステップS604では、クライアントPC101のCPU201は、自動的に削除される電子ファイルが存在することをユーザに警告する画面(
図14)を、ディスプレイ210に表示する。
図14を参照して、警告画面の例を説明する。
【0076】
図14は、本実施例におけるクライアントPCに表示される削除対象ファイルの警告画面の一例を示す図である。
図14に示すように、本実施例における削除対象ファイルの警告画面は、自動的に削除される電子ファイルが存在することをユーザに警告するメッセージ1401、削除対象文書欄1402、いいえボタン1403、はいボタン1404を有する。
【0077】
図14の削除対象文書欄1402には、上記S603で「保存期間外」であると判断された電子ファイルの名称が表示され、1401には、アップロード予約をしなければ、これらのファイルはログイン後に削除される旨の警告が表示されている。
【0078】
クライアントPC101のCPU201は、この警告画面(
図14)にて、ユーザにより「いいえ」ボタン1403が押下されたことを検知すると、ステップS605において、アップロード予約設定無しと判断し(S605で「なし」)、そのままステップS607に処理を移行させる。
【0079】
一方、この警告画面(
図14)にて、ユーザにより削除して欲しくない電子ファイルが削除対象文書欄1402から選択され、「はい」ボタン1404が押下されたことを検知すると、クライアントPC101のCPU201は、ステップS605において、アップロード予約設定有りと判断し(S605で「あり」)、ステップS606に処理を進める。
【0080】
ステップS606では、クライアントPC101のCPU201は、削除対象文書欄1402で選択されている電子ファイルの文書情報ファイルのアップロード予約有無の項目(
図7のNo.8)を「あり(1)」として登録し、ステップS607に処理を移行させる。この処理により、ユーザにより編集された電子ファイルのアップロードが「保存期間内」にできなかった場合でも、その電子ファイルは削除されることなく、次回のサーバ接続時に自動的にアップロードされるようにできる。
【0081】
次に、ステップS607において、クライアントPC101のCPU201は、
図4の処理(S401〜S407)を行う。よって、ここで実行されるS404のアップロード処理では、上記S606でアップロード予約された電子ファイルを、アップロード先の文書管理サーバへ接続されたことに応じてアップロードすることができる。
【0082】
以上の処理により、本来は保存期間外である電子ファイルであっても勝手に削除されることなく、次回のサーバ接続時に自動的にアップロード可能とし、かつ、保存期間外の電子ファイルはセキュリティの観点のため閲覧不可とするという効果を有する。
【0083】
なお、クライアントPC101のCPU201は、クライアントPC101の起動時以外のタイミングでも、クライアントPC101がオフラインの場合には、定期的に、又は、ユーザの指示に応じて、
図6の処理を実行するようにしてもよい。
【0084】
なお、本実施例では、クライアントPC毎に保存期間を設定しているが、電子ファイル毎に保存期間を設定してもよいし、文書管理サーバ毎に保存期間を設けていてもよいし、本発明の文書管理システム全体で同一の保存期間を設定してもよい。
【0085】
また、上記実施例では、クライアントPCの一例としてタブレットPCを示したが、クライアントPCは、タブレットPCに限定されるものではなく、スマートフォン、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置であればよい。
【0086】
以上、本実施例によれば、有効期限が設定された電子ファイルが情報処理装置へダウンロードされている場合に、有効期限が切れた電子ファイルのアクセスを出来ないようにするとともに、有効期限が切れた電子ファイルであってもアップロードするまでは削除しないことによる編集データの喪失などを防ぐことができる。
【0087】
なお、上述した各種データの構成及びその内容はこれに限定されるものではなく、用途や目的に応じて、様々な構成や内容で構成されることは言うまでもない。
以上、一実施形態について示したが、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラムもしくは記憶媒体(記録媒体)等としての実施態様をとることが可能である。具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。
また、上記各実施例を組み合わせた構成も全て本発明に含まれるものである。
【0088】
(他の実施例)
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
【0089】
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、1つの機器からなる装置に適用してもよい。
本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づき種々の変形(各実施例の有機的な組合せを含む)が可能であり、それらを本発明の範囲から除外するものではない。即ち、上述した各実施例及びその変形例を組み合わせた構成も全て本発明に含まれるものである。