(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0024】
図1は、本発明のマッサージ機10の実施の一形態を示す椅子型マッサージ装置1であり、肘掛け部5に本発明のマッサージ機10を設け、露出させた状態の図である。
図2は、本発明のマッサージ機10の実施の一形態を示す椅子型マッサージ装置1であり、
図1に示した背凭れクッション22と枕体64が取りはずされ、開口部23から背部マッサージ機6を露出させた状態の図である。
図3は、椅子型マッサージ装置1の背凭れ部2に設けられた背部マッサージ機6を示す図である。
図4は、背部マッサージ機6の施療子65を備えた施療子支持体66と、コンロッド67と強弱調整機構78が示されており、
図4aは、前記強弱調整機構78を駆動させていない図であり、
図4bは、前記強弱調整機構78を駆動させた際の図である。
図5は、背凭れ部2と座部3とフットレスト4のエア施療部の配置を示す図である。
図6は、制御部を示すブロック図である。
【0025】
図1及び
図2に記載の椅子型マッサージ装置1は、背凭れ部2と座部3とフットレスト4を有しており、前記座部3の後部に背凭れ部2がリクライニング自在に設けられており、座部3の前部には、フットレスト4が上下昇降自在に設けられている。
また、座部3の左右側方には、肘掛け部5が設けられている。
また、被施療者は、座部3の後部に、被施療者の臀部を載置し、座部3の前部に、膝関節部を載置するように着座する。
【0026】
図1に示すように、前記背凭れ部2には、背凭れ本体21と、背凭れ本体21を覆う背凭れクッション22とを有しており、
図2に記載の前記背凭れ本体21は、開口部23を有しており、前記開口部23内を上下昇降可能な、背部マッサージ機6が設けられている。
また、背凭れ部2は、後述する座部3の後端を回動支点にリクライニング可能に設けられている。
【0027】
図1に示す背凭れクッション22は、背凭れ部2を覆う形状となっており、上端部には、背凭れ部2に取付けるための上側取付部(図示せず)と、背凭れクッション22の裏面の両側部に背凭れ部2に取付けるための左側取付部(図示せず)と右側取付部(図示せず)を有している。
また、背凭れクッション22は、肉薄部27と肉厚部28を有しており、前記肉薄部27の周辺に前記肉厚部28を設けている。
前記肉薄部27には、肉薄部27を覆うよう枕26が設けられており、肉薄部27の背面に背部マッサージ機6が停止するようになっている。
また前記背凭れクッション22の上端側には、枕取付部29が設けられおり、前記枕26は取外し可能に設けられている。
【0028】
また、背凭れクッション22は、複数の施療部を有しており、被施療者の肩部にあたる部分に一対の肩エアセル24(
図5参照)が配置されており、被施療者の腰部にあたる部分に一対の腰エアセル25(
図5参照)が配置されている。
前記肩エアセル24,腰エアセル25は、エアを流入流出することで、膨張収縮可能なエアセルであって、左右一対を同時に膨張させることで、被施療者を挟んだり、別々に膨張収縮させることで、被施療者の身体を捻って、ストレット運動を行うことが可能となっている。
また、エアセルへの給排気は、後述する座部3の下方に設けられたポンプベースのエアポンプ35より行われており、後述する制御部7によって、制御されている。
【0029】
図2〜
図4に示す、背部マッサージ機6は、マッサージ手段61と、マッサージ手段61を押出しする強弱調整機構78と、マッサージ手段61を固定する枠体64を有している。
前記マッサージ手段61は、揉みマッサージと叩きマッサージと背筋伸ばしマッサージを行うことが可能に構成されており、被施療者に施療を行っている。
前記背部マッサージ機6は、昇降手段62によって背凭れ部2内を昇降する。
前記昇降手段62は、背凭れ部2内に設けられた前記背部マッサージ機6を、被施療者の背部の長さ方向に移動させることが可能とであり、被施療者の身長に合わせて、背部マッサージ機6の位置を調整可能としている。
また、前記強弱調整機構78は、マッサージ手段61を被施療者に接近するように動作させる前方向の移動と、被施療者から離れるように動作させる後方向の移動を可能とし、マッサージの強弱を行っている。
【0030】
前記背部マッサージ機6の前記マッサージ手段61は、左右一対設けられた施療子65と、施療子65を支持する施療子支持体66と、施療子支持体66に駆動力を伝達するコンロッド67と、前記施療子65に揉み動作を行わせる揉みモータ68(
図6参照)と、前記施療子65に叩き動作を行わせる叩きモータ69(
図6参照)とを有している。
また、施療子支持体66は、上端と下端にも、前記施療子65が夫々設けられており、前記コンロッド67に揺動可能に支持されている。
また、前記施療子65は、施療子支持体66に転動可能に設けられており、前記昇降手段62によって、被施療者の背中を転動しながら移動するように、輪状に形成されていることが望ましい。
【0031】
図2に示す前記昇降手段62は、背凭れ部2内部に設けられており、背凭れ部2の幅方向に一対設けられたガイドレール70と、前記一対のガイドレール70の上端と下端に設けられ、一対のガイドレール70の夫々を所定距離はなして支持するフレーム部(図示せず)と、前記前記一対のガイドレール70の間に配置され、前記フレーム部(図示せず)に回転可能に保持されたネジ棒71と、前記ネジ棒71の端部に設けられた駆動伝達手段(図示せず)と、前記ネジ棒71を駆動させる昇降モータ60(
図6参照)と、を有している。
また、ガイドレール70の上端付近と下端付近には、リミットセンサ(図示せず)が設けられており、背部マッサージ機6の移動位置を規制している。
前記昇降モータ60は、前記ネジ棒71を回転させ、ネジ棒71の正転逆転によって、前記背部マッサージ機6を背凭れ部2の上下方向に移動させることが可能である。
なお、実施例では、ネジ棒式の昇降手段62を説明したが、一対のガイドレール部70にラックを設け、背部マッサージ機6に昇降モータ60とピニオンを設けて、昇降手段62としてもよい。
【0032】
また、
図4には、肩位置検出手段72が示されており、前記背部マッサージ機6の前記マッサージ手段61は、揺動する施療子支持体66と昇降手段62を利用して、被施療者の肩位置を検出することが可能である。
前記肩位置検出手段72は、前記施療子支持体66を揺動可能に支持するコンロッド67に設けられており、前記コンロッド67は、溝73(
図3参照)を有しており、前記溝73に前記肩位置検出手段72が設けられている。
また、溝73には、前記施療子支持体66を支持する揺動支点74も設けられている。
【0033】
前記肩位置検出手段72は、光センサで構成されており、前記施療子支持体66には、孔が設けられており、前記光センサは、施療子支持体66が揺動し、孔の位置が変更された際に、光センサの発光部と受光部が通電又は遮られて、被施療者の肩位置を特定することが可能となっている。
具体的に説明すると、施療子支持体66は、被施療者の臀部側から、頭部に向かって昇降を行い、被施療者の身体に沿って上昇する。上昇中、被施療者からの負荷により施療子支持体66が揺動位置に移動し、光センサの受光を遮るようになっている。
また、施療子支持体66が肩位置に達した際に、施療子支持体66にかかっている負荷が無くなり、施療子支持体66に設けられた上端の施療子65が前方へ突出するように施療子支持体66が揺動する。この際に施療子支持体66に設けられた孔の位置と、光センサの位置が一致し、被施療者の肩位置を検出するようになっている。
【0034】
前記強弱調整機構78は、施療子支持体66に設けられており、施療子支持体66は、第1アーム75と第2アーム76を有しており、前記第1アーム75は、上端に施療子65を有しており、下端に施療子65と第2アーム76との回動支点77を有しており、前記第1アーム75と第2アーム76の間に第1アーム75を前後に押し引きする強弱調整機構78を有している。前記強弱調整機構78は、第2アーム76の上端に設けられた強弱調整機構78の取付部79に設置され、第1アーム75の上端に設けられた施療子65を押出ししている。
このように構成することで、前記強弱調整機構78は、前記施療子65を前位置と後位置に移動させることが可能であり、施療子65を前位置に動かすことで、体感を強く、施療子65を後位置に動かすことで、体感を弱くすることが可能である。
また、前記強弱調整機構78は、上述した手法に限られるものではなく、例えば、マッサージ手段を枠体内にブランコ状に揺動させるようにして、マッサージ手段を前後に押し引きして、強弱調整機構78としてもよく、施療子65を前位置と後位置に位置変更できるものであればよい。
【0035】
図1,
図2,
図5に示すように、前記座部3は、被施療者の臀部を支持する座クッション31と、臀部を押圧する一対の臀部エアセル32と、臀部と大腿部を側面から挟み込む一対の側部エアセル33と、大腿部を下方から押圧する大腿部エアセル34を有している。
また、前記座部3の下方には、後述する制御部7、電源ユニット(図示せず)、ポンプベース(図示せず)、前記背凭れ部2の角度を変更する背凭れ部アクチュエータ37(
図6参照)、後述するフットレスト4の昇降角度を変更するフットレストアクチュエータ38(
図6参照)が設けられている。
【0036】
前記座部3の下面に設けられたポンプベース(図示せず)は、エアポンプ35と、複数の電磁弁36とを有しており、後述する制御部7によって、前記電磁弁36を開閉し、背凭れクッション22に設けられた一対の肩エアセル24、一対の腰エアセル24、座部3に設けられた一対の臀部エアセル32、一対の側部エアセル33、大腿部エアセル34、後述するフットレスト4の脚施療部41に設けられた一対の脹脛エアセル43及び脹脛裏エアセル44、後述するフットレスト4の足施療部42に設けられた一対の足首エアセル45と一対の足先エアセル46と足裏エアセル47とを膨張収縮させる。
【0037】
前記制御部7は、座部3の下面に設けられており、図示はしないが、制御ボックスと、制御ボックス内には、基板が設置されている。
前記基板はマイコンを有しており、前記マイコンは、複数のコースを記憶し、操作部8の信号に合わせて、各動作を選択して実行する。
前記制御部7は、前記背凭れ部2に設けられた背部マッサージ機6と、背凭れクッション22に設けられた一対の肩エアセル24、腰エアセル25、後述するフットレスト4に設けられた脚施療部41、足施療部42、後述するマッサージ機10の第1マッサージユニット9をそれぞれ制御する。
【0038】
フットレスト4は、脹脛を施療する脚施療部41と、足首から足先までを施療する足施療部42とを有している。前記脚施療部41と前記足施療部42は、スライドするフレーム(図示せず)を介して繋がれており、被施療者の脚の長さに合わせて、脚施療部41と足施療部42の位置を調整することが可能である。
前記フレーム(図示せず)の端部は、座部3に連結されており、回動自在となっている。前記座部3は、フットレスト4を上下方向に回動させるフットレストアクチュエータ38を有しており、フットレスト4を上下方向にリクライニングさせることが可能となっている。
【0039】
前記脚施療部41は、脚を保持できるように凹状となっている。脚施療部41の凹状部は左右で同じ構成となっているので、左側の凹状部を例にとって説明する。
前記凹状部の両側壁部には、対向して設けられた一対の脹脛エアセル43が設けられており、脚の両側面を押圧する。
前記凹状部の両側壁部の間にある底面部には、脹脛の背面を押圧する脹脛裏エアセル44が設けられている。
【0040】
前記足施療部42は、足を保持できるように凹状となっており、前記足施療部42の凹状部の両側壁部は、足先から足首に沿って設けられている。
前記足施療部42の凹状部は左右で同じ構成となっているので、左側の凹状部を例にとって説明する。
前記足首部の凹状部は、両側壁部に、対向して設けられた一対の足首エアセル45が設けられており、足首を両側面から押圧する。
前記足先部の凹状部は、両側壁部に、対向して設けられた一対の足先エアセル46が設けられており、前記両側壁部の間にある底面部には、足裏を押圧する足裏エアセル47が設けられている。
【0041】
前述の
図1及び
図2に記載されたように座部3の両側面には、肘掛け部5が設けられており、前記肘掛け部5は、座部3と背凭れ部2に渡って取り付けられており、被施療者の手先部,前腕部,上腕部までを支持できるようになっている。
【0042】
また、
図7は、本発明のマッサージ機10に係る図であり、マッサージ機10の第1マッサージユニット9と第2マッサージユニット120を図示しており、肘掛け部5が有する「コ」の字状の壁を示している。また、
図7aは、後述の前腕保持部51に設けられた第1マッサージユニット9と上腕保持部52に設けられた第2マッサージユニット120が図示されており、
図7bは、「コ」の字状の壁の上壁と第1マッサージユニット9を取除いた状態の前腕保持部51と、「コ」の字状の壁の上壁と第2マッサージユニット120を取除いた上腕保持部52を示しており、前腕保持部51と上腕保持部52は、ヒンジ53によって連結されている図を示している。
【0043】
前記肘掛け部5は、「コ」の字状の壁を有しており、「コ」の字状の壁は、手先部から前腕部の部分と、上腕部の部分に設けられており、内部に被施療者の手先部から上腕部までを支持できるようになっている。
また、肘掛け部5の「コ」の字状の壁の内部には、後述する被施療者の腕部を施療する第1マッサージユニット9と第2マッサージユニット120が配置されている。
また、肘掛け部5の「コ」の字状の壁は、被施療者の手先部から前腕部の肘付近までと、肘付近から上腕部までに形成されており、被施療者の手先部から前腕部の肘付近までの「コ」の字状の壁を前腕保持部51とし、前記肘付近から上腕部までの「コ」の字状の壁を上腕保持部52としている。
前記前腕保持部51には、後述する第1マッサージユニット9が設置され、上腕保持部52には、後述する第2マッサージユニット120が設置されている。
【0044】
また、上腕保持部52は、前記前腕保持部51に対して角度調整できるようにヒンジ53を有しており、前記ヒンジ53の端部が夫々前腕保持部51と上腕保持部52に取付られている。
また、前腕保持部51に取付けられたヒンジ53の一端は、前腕保持部51に対して、回動支点54で固定されており、上腕保持部52を上下に回動させるよう取付けられている。
前記回動支点54は、前記上腕保持部52側に設けられていてもよく、前記前腕保持部51と前記上腕保持部52の位置を調整できる位置に回動支点54が設けられている。
このような構成とすることで、上腕保持部52は、ヒンジ53による左右方向の回動と、回動支点54による上下方向の回動が可能であり、被施療者が肘掛け部5に腕を置いてもゆったりと座ることが可能である。
【0045】
また、前記ヒンジ53は、バネ55を有しており、中立角度になるように付勢されている。
このような構成とすることで、前記前腕保持部51と上腕保持部52が屈曲したままにならないよう、中立角度に復帰し、例えば、次回マッサージを行うときに、前腕保持部51と上腕保持部52を元の位置に戻して、マッサージを行うというわずらわしさを解消できる。
【0046】
図8は、本発明のマッサージ機10の第1マッサージユニット9と第2マッサージユニット120を図示しており、
図8aは、第1マッサージユニット9を図示しており、
図8bは、第2マッサージユニット120を図示している。
図9は、本発明の第1マッサージユニット9の施療部材90を示しており、
図9aは、施療部材90の第一施療部91を示しており、
図9bは、第二施療部92を示している。
図10は、本発明の第1マッサージユニット9を示しており、
図10aは、本発明の第1マッサージユニット9を側面から見た図であり、
図10bは、本発明の第1マッサージユニット9を平面から見た図である。
【0047】
前記第1マッサージユニット9は、被施療者の身体を第一施療部91と第二施療部92とで挟圧する施療部材90と、前記施療部材90を保持する駆動軸93と、前記駆動軸93を駆動させて前記施療部材90を揺動させる駆動源(マッサージ機用モータ)94とを有し、前記駆動軸93は、被施療者の身体長手方向に沿って配置されている。
前記第1マッサージユニット9を具体的に説明すると、第1マッサージユニット9は、第一ベース部95と、前記第一ベース部95に設けられた駆動軸93を支えるための第一ブラケット96と、前記施療部材90と、前記施療部材90を設置保持する駆動軸93と、前記駆動軸93を駆動させる駆動源(マッサージ機用モータ)94と、前記駆動源(マッサージ機用モータ)94からの駆動力を駆動軸93へ伝達する駆動伝達機構97を有している。
【0048】
また、第一ベース部95には、後述する揺動規制部材110を第一ベース部95に設置するための球面座を有する保持部98が複数設けられており、前記保持部98は、対角上に一対ずつ配置されている(
図10b参照)。
このような構成とすることで、前記駆動軸93の駆動により、前記施療部材90が被施療者の施療部に対して、近接離反するように掴み動作をおこなうことが可能となり、駆動軸93の長手方向へ前記施療部材90が揺動を行うことで、揉み動作をおこなう。更に、掴み動作と揉み動作を同時に行うことができるので、掴み揉み動作を行なうことが可能となっている。
【0049】
前記施療部材90の第一施療部91と第二施療部92は、夫々被施療者を押圧する施療体99と、施療体保持部材100とを有している。
前記施療体99は、凹凸を有する板状の空洞体となっており、被施療者の身体に接触することで、変形するように形成されている。
また、凹凸の部分については、強度が強くなっており、被施療者に適度な刺激を与えることが可能となっている。
また、前記施療体99は、前記施療体保持部材100に取付け可能なように、取付突起101を有しており、前記施療体保持部材100は、取付突起101を挿入する孔102(
図10参照)を有している。前記取付突起101は、先端部が細く、中途部が太く、根本が細くなっており、施療体保持部材100の孔102に挿入した際に、施療体99の脱落を防ぐように形成されている。
【0050】
また、施療体99は凹凸を有する板状の空洞体に限られるものではなく、他に施療体99として、後述するエアセル220を施療体保持部100に設けてもよい。この場合、座部3のポンプベースより、電磁弁36やエアホースを介して、後述するエアセル220に給排気され、被施療者の腕部に対して施療を行うことができる。
また後述するエアセル220の膨張量を調整するとこで、被施療者の施療部へ押圧する圧を変更することができ、強弱調整を行うことが可能となっている。
【0051】
前記施療体保持部材100は、「く」の字状となっており、一端は前記駆動軸93に連結される駆動軸連結端103であり、他端は施療体99の取付突起101が挿入できるよう孔102が設けられており、この孔102を有する施療体取付端104となっている。
なお、施療子取付端104は、被施療者の施療部と対向するよう設けられている。
また、駆動軸連結端103は、取付部材105と連結されており、駆動軸連結端103は、前記取付部材105と共に駆動軸93に取り付けられている。
この取付部材105によって、前記第一施療部91と第二施療部92が駆動軸93に夫々取付けられている。
【0052】
前記取付部材105は、軸受部106と、施療体保持部材100を設置する設置面107を有しており、前記設置面107は、施療体保持部材100の駆動軸連結端103を偏角して設置する偏角部108であり、前記駆動軸93に対して偏心を行っている偏心部109と、施療体保持部材100の揺動動作を規制する揺動規制部材110を有している。
更に、前記取付部材105は、揺動規制部材110を保持する球面座111を有しており、前記揺動規制部材110は、両端が球状部112となっており、中間軸113が所定長さを有した棒状となっている。
前記揺動規制部材110は、一方の球状部112を取付部材105の球面座111に設置し、他方の球状部112は、前記第一ベース部95の保持部98に設置する。
【0053】
また、前記取付部材105の偏角部108によって、施療体保持部材100を駆動軸93の長手方向に揺動させることが可能であり、施療体保持部材100は、長手方向に弧を描くように揺動する。
この動作によって、被施療者の施療部を押圧すると共に揺動を行うので、揉み動作を行なうことが可能となっている。
また、前記偏角部108の偏角量によって、施療体保持部材100を駆動軸93の長手方向に揺動させる範囲を決定することが可能である。
前記偏角量を変更することで、施療体保持部材100の揺動範囲を広くしたり、揺動範囲を狭くすることが可能である。
【0054】
また、前記取付部材105の偏心部109によって、施療体保持部材100は、被施療者の施療部に向かって近接離反を行うことが可能であり、この動作によって、被施療者の施療部を押圧するような動作が可能となっている。
また、前記近接離反動作は、取付部材105の偏心部109のみで行われているわけではなく、前記軸受部106と揺動規制部材110によって、前記近接離反動作が可能となっている。
前記軸受部106と揺動規制部材110は、取付部材105が駆動軸93と一緒に回転するのを防止している。
【0055】
また、この揺動規制部材110の中間軸113の所定長さを変更することにより、第一施療部91の角度が変更され、施療範囲を変更することが可能となっている。
【0056】
前記第一施療部91と第二施療部92は所定距離をもって対向して配置されており、前記第一施療部91の施療体99は、前記第二施療部92の施療体99より上側に配置され、前記第二施療部92の施療体99は、前記第一施療部91の施療体99より下側に配置されている。
第一施療部91の施療体保持部材100と第二施療部92の施療体保持部材100は、前記施療体保持部材100同士の間に被施療者の施療部を保持することができるように空間部114を設けて設置されており、前記対向した第一施療部91の施療体保持部材100と第二施療部92の施療体保持部材100は、互いに近づく方向と離れる方向へ揺動する。
このような構成とすることで、前記第一施療部91と第二施療部92は所定距離をもって対向するので、被施療者の施療部を保持することが可能であり、前記第一施療部91と第二施療部92は、互いに近づく方向と離れる方向へ近接離反するので、被施療者に対して、掴み揉み動作を行なうことが可能となっている。
【0057】
また、第一施療部91は第一取付部材105Aに取付けられ、第二施療部92は第二取付部材105Bに取付けられている。
また、前記第一取付部材105Aと第二取付部材105Bは、所定距離をもって駆動軸93に設けられており、前記第一取付部材105Aの球面座111と、前記第二取付部材105Bの球面座111は、前記駆動軸93を挟んで対角上に設けられている。
また、前記第一取付部材105Aの揺動規制部材110は、前記第一取付部材105Aの球面座111と前記第一ベース部95の保持部98に設置され、前記第二取付部材105Bの揺動規制部材110は、前記第二取付部材105Bの球面座111と前記第一ベース部95の保持部98に設置され、前記第一取付部材105Aの揺動規制部材110と前記第二取付部材105Bの揺動規制部材110は、前記駆動軸93を挟んで対角上に設けられている。
このような構成とすることで、前記第一施療部91の揺動動作が、上から下へ動作した場合、前記第二施療部92の揺動動作は下から上へ動作し、互いに近接、互いに離反の動作を行なうことができるようになる。
【0058】
また、前記第一施療部91は、第一取付部材105Aの偏角部108に偏角して設けられており、第二施療部92は、第二取付部材105Bの偏角部108によって偏角して設けられており、前記第一取付部材105Aと第二取付部材105Bの偏角部108の角度は、同じ角度となっており、位相が同じなっている。
この偏角部108によって、前記第一施療部91と前記第二施療部92は駆動軸93の長手方向に揺動するようになり、前記第一施療部91と前記第二施療部92の取付角度が同じなので、前記第一施療部91と前記第二施療部92は同じ方向に動作することができる。
このように構成することで、第一施療部91と第二施療部92は、駆動軸93の長手方向に弧を描くように動作し、前記第一施療部91と第二施療部92に駆動軸93の長手方向に揺動させることが可能である。
【0059】
このような、記第一施療部材91の揺動動作が、上から下へ動作した場合、前記第二施療部材92の揺動動作は下から上へ動作し、互いに近接、互いに離反の動作と、前記第一施療部91と第二施療部92に駆動軸93の長手方向へ揺動する動作を組合わせることで、掴み揉み動作が可能である。
【0060】
また、
図10に示す様に、前記施療部材90は、前記駆動軸93に複数設けられていてもよい。
この場合、被施療者の身体長手方向に沿って設けられた前記駆動軸93上に複数の施療部材90が設けられており、前記駆動軸93を駆動させる駆動源(マッサージ機用モータ)94と、前記駆動源(マッサージ機用モータ)94から駆動力を伝達する駆動伝達機構97を有している。
具体的には、被施療者の手先部から前腕まで駆動軸93を設けており、手先部に施療部材90を設け、更に前腕部に施療部材90を手首側に一つ設けている。
【0061】
また、前記施療部材90は、手先部や、手首、前腕は、夫々太さが異なるので、各部位に合うように設定することが可能である。
各部位に合うように設定を行うには、偏心部109を調整することにより達成できる。
例えば、手先部や手首のように細い部分の場合は、偏心量を大きく設定し、前腕部のような太い部分の場合は、偏心量を小さく設定することで身体の太い部分、細い部分に合わせることが可能である。
【0062】
このように前記駆動軸93は、被施療者の身体長手方向に沿っているので、施療部材90を複数取り付けることが可能であり、被施療者の身体の複数個所を同時に施療することが可能である。
さらに、同一軸上に複数取付けた施療部材90を、一つ駆動源(マッサージ機用モータ)94で動作させるため、駆動軸93、駆動源(マッサージ機用モータ)94を複数設ける必要がなく、コスト面で優位である。
大きく場所をとる駆動軸93や駆動源(マッサージ機用モータ)94が1つで済むため、肘掛け部5などの設置箇所が小さい場所でも設置できる。
また、例では、肘掛け部5を例にとって説明を行ったが、例えば、フットレスト4に設置して、脚部や大腿部などを施療してもよい。
【0063】
図11は、前記マッサージ機10の第1マッサージユニット9と第2マッサージユニット120が示されており、前記第1マッサージユニット9と第2マッサージユニット120が第一連結部材130により連結された状態を示した図である。
【0064】
前記第1マッサージユニット9は、第一連結部材130によって第2マッサージユニット120と連結され、前記第2マッサージユニット120は、被施療者の身体を第一従動施療部122と第二従動施療部123とで挟圧する従動施療部材121と、前記従動施療部材121を保持する従動軸124を有しており、前記従動軸124は、被施療者の身体長手方向に沿って配置されており、前記第1マッサージユニット9の駆動源(マッサージ機用モータ)94によって駆動する。
このような構成とすることで、前記第1マッサージユニット9に第2マッサージユニット120を連結して、更に広い範囲の施療が可能となる。また、第2マッサージユニット120は、前記第1マッサージユニット9の駆動源(マッサージ機用モータ)94によって、施療動作をおこなうので、1つの駆動源(マッサージ機用モータ)94で施療部材90と従動施療部材121を動かすことが可能である。
【0065】
また、前記従動軸124は、被施療者の身体長手方向に沿っているので、前記第1マッサージユニット9に設けられた施療部材90と同様に、前記従動軸124に従動施療部材121を複数取り付けることが可能であり、身体の複数個所を同時に施療することが可能である。
さらに、同一軸上に複数取付けた従動施療部材121を、第1マッサージユニット9の駆動源(マッサージ機用モータ)94で動作させるため、駆動軸93、駆動源(マッサージ機用モータ)94を複数設ける必要がなく、コスト面で優位である。
また、大きく場所をとる駆動源(マッサージ機用モータ)94や駆動軸93が1つで済むため、肘掛けなどの設置箇所が小さい場所でも設置できる。
【0066】
以下、前記第2マッサージユニット120の従動施療部材121の説明を行うが、前記第2マッサージユニット120の従動施療部材121は、前記第1マッサージユニット9の施療部材90と同じ構成をとっており、前記第1マッサージユニット9の施療部材90の説明と重複するもの説明は省き、必要なもののみ説明を行う。
前記第2マッサージユニット120は、前記従動施療部材121を設置保持する従動軸124と、第二ベース部125に設けられた従動軸124を支えるための第二ブラケット126と、前記第1マッサージユニット9と第一連結部材130を有している。
このような構成とすることで、前記第1マッサージユニット9と前記第2マッサージユニット120が連結可能となっている。
【0067】
図12は、本発明のマッサージ機10の第一連結部材130に係る図であり、
図13は、第一連結部材130の第一連結部131に係る図であり、
図13aは、第一連結部131の側面図であり、
図13bは、第一連結部131の斜視図である。
また、
図14は、第一連結部材130の第二連結部132に係る図であり、
図14aは、第二連結部132の側面図であり、
図14bは、第二連結部132の斜視図である。
前記第一連結部材130は、第1マッサージユニット9と第2マッサージユニット120の夫々が有していてもよく、第1マッサージユニット9と第2マッサージユニット120が連結できるようになっていればよい。
また、実施例では第1マッサージユニット9と第2マッサージユニット120の2つを連結しているが、さらに第2マッサージユニット120を追加することも可能であり、第1マッサージユニット9が、複数の第2マッサージユニット120を駆動させることが可能である。
【0068】
前記第一連結部材130は、第1マッサージユニット9と第2マッサージユニット120の連結部分をフレキシブルに角度を調整しながら、前記第1マッサージユニット9の駆動力をスムーズに伝達する等速ジョイントである。
前記第一連結部材130は、第一連結部131と第二連結部132を有している。
前記第一連結部131は、円筒形状となっており、前記駆動軸93と連結する駆動軸連結部133と前記第二連結部132を連結保持する連結保持部134を有しており、前記第一連結部131の外周には、前記第一連結部131を貫通する貫通孔138と、固定部材136とを有している。
前記固定部材136は、固定ピン137であり、前記第一連結部131の外周に設けられた貫通孔138から、前記駆動軸93を駆動軸連結部133に固定し、後述する第二連結部132のボールジョイント140を前記連結保持部134に固定している。
また、連結保持部134は、凹状となっており、内部に後述の第二連結部132のボールジョイント140を保持する。
【0069】
前記第二連結部132も第一連結部131と同様に円筒形状をなしており、円筒部139とボールジョイント140と、前記円筒部139と前記ボールジョイント140を連結する中間部141を有している。
前記円筒部139は、従動軸124と連結する従動軸連結部142を有しており、前記第二連結部132の外周には、前記第二連結部を貫通する貫通孔138と、固定部材136とを有している。
前記固定部材136は、前記固定ピン137であり、前記第二連結部132の外周に設けられた貫通孔138から、従動軸124を従動軸連結部142に固定している。
また、前記中間部141は、第二連結部132が有する円筒部139の外径よりも小さい外径をなしている。
また、ボールジョイント140は、スリット部143と、前記スリット部143を貫通するように設けられた嵌合穴144と、前記スリット部143の嵌合穴144に設置される固定ピン保持部145とを有している。
前記固定ピン保持部145は、固定ピン137を挿入・保持する挿入孔146を有しており、前記固定ピン保持部145と前記嵌合穴144に回動可能に保持される。
【0070】
前記第一連結部131と第二連結部132の連結は、前記第一連結部131の連結保持部134と第二連結部132のボールジョイント140によって行われる。
また、前記第一連結部131の連結保持部134は凹状となっており、その内径は、前記第二連結部132のボールジョイント140を挿入できる程度の大きさとなっている。
また、第一連結部131の連結保持部134の外周にも、貫通孔138が設けられており、前記貫通孔138は、前記第二連結部132のボールジョイント140に設けたられたスリット部143内部にある固定ピン保持部145の挿入孔146と連通し、前記貫通孔138と前記挿入孔146を連通させた状態で、固定ピン137により第一連結部131と第二連結部132が連結される。
このような構成とすることで、前記第一連結部131に連結された第二連結部132は、前記固定ピン137を中心に回動可能となっており、前記固定ピン137は、第一連結部131のボールジョイント140のスリット部143内を回動するので、前記第二連結部132が第一連結部131に対して屈曲して連結されていたとしても、前記駆動軸93の回転動作を前記第一連結部131と第二連結部132を通じて従動軸124へ伝えることが可能である。
【0071】
このような構成とすることで、例えば被施療者の関節部の屈曲にあわせて第1マッサージユニット9と第2マッサージユニット120を設置したとしても、第一連結部材130によって、効果的なマッサージを施すことが可能である。
このように被施療者の肘の屈曲に合わせて第1マッサージユニット9と第2マッサージユニット120を設置することが可能であり、屈曲可能なので、従来の肘掛け部に固定されたマッサージ機に比べて、窮屈な思いをせず、肘の屈曲に合わせて効果的なマッサージが行える。
このように、関節があったとしても、効果的なマッサージを施すことが可能である。
また、肘掛け部5のヒンジ53は左右方向と上下方向に回動可能となっており、前記第一連結部材130の屈曲に合わせて回動するので、第一連結部材130の屈曲を阻害することがない。
【0072】
図15は、前記第一連結部材130の別の実施例に係る図であり、
図15aは、第一連結部材130が屈曲していない状態を示す図であり、
図15bは、第一連結部材130が屈曲している状態を示す図である。
図15に示す第一連結部材130は、フレキシブルシャフト148と、駆動軸93と連結される第一連結端部149と、従動軸124に連結される第二連結端部150を有しており、駆動軸93と従動軸124を連結させることが可能となっている。
前記第一連結端部149と前記第二連結端部150は、それぞれ保持孔151を有しており、前記第一連結端部149の保持孔151に駆動軸93が保持され、前記第二連結端部150の保持孔151に従動軸124が保持される。また、前記駆動軸93と前記従動軸124は、それぞれ前記保持孔151に固定部材(図示せず)によって固定される。
前記固定部材(図示せず)は、前記固定ピン137であり、前記第一連結端部149と前記第二連結端部150の外周部に設けられた貫通孔138から、前記駆動軸93と前記従動軸124を固定している。
このような構成とすることで、例えば被施療者の関節部の屈曲にあわせてフレキシブルシャフト148が屈曲し、マッサージを行うことが可能である。
【0073】
図16〜
図23に示すマッサージ機は、本発明のマッサージ機10の別実施形態である。
図16は、本発明のマッサージ機10の別実施形態であり、別実施形態の第1マッサージユニット160に係る図である。
図17は、
図16の第1マッサージユニット160を別角度から見た図である。また、第一ブラケット96を除いて、内部の構成が確認できるようにしている。
なお、
図1〜
図15に示す構成と同じものについては、同じ図番を付している。
図16の第1マッサージユニット160は、被施療者の身体を第一施療部91と第二施療部92とで挟圧する施療部材90と、前記施療部材90を保持する駆動軸93と、叩き駆動軸200と、前記駆動軸93及び叩き駆動軸200を駆動させて前記施療部材90を揺動させる駆動源(マッサージ機用モータ)94とを有し、前記駆動軸93及び叩き駆動軸200は、被施療者の身体長手方向に沿って配置されている。
また、前記施療部材90と、駆動軸93と、叩き駆動軸200と、駆動源(マッサージ機用モータ)94は、前記第一ベース部95に配置されている。
また、駆動源94は、駆動伝達機構97と連結されており、駆動伝達機構97より、前記駆動軸93と、前記叩き駆動軸200に、駆動力が伝達され、前記施療部材90にマッサージ動作を行わせることが可能となっている。
【0074】
前記駆動軸93には、第一施療部91と第二施療部92とで挟圧する施療部材90と、前記駆動源94から駆動力を伝達する駆動伝達機構97と、駆動軸93の端部に設けられた第一ブラケット96が取付けられている。
また、施療部材90は、取付部材105(105A)によって、駆動軸93に取付けられている。
また、前記駆動軸93には、台形形状の偏角部108が設けられており、前記偏角部108は、端部にそれぞれ取付部材105(105A)を取付けることが可能となっている。
前記取付部材105(105A)は、偏角部108によって、斜傾して固定されるので、前記施療部材90も斜傾して固定される。
よって、偏角部108の一端には、取付部材105(105A)に固定された第一施療部91が固定され、他端には、取付部材105(105A)に固定された第二施療部92が固定されている。
また、偏角部108に設けられた、第一施療部91と第二施療部92は、異なる位相で固定されている。具体的には、第一施療部91と第二施療部92は、180°位相が異なって設置されている。
【0075】
また、施療部材90は、揺動規制部材110により、前記駆動軸93の回転に合わせて、共回りしないように、規制されている。
図16で示す揺動規制部材110は、取付部材105(105A)の球面座111に設置可能な、球状部分を有するロッド部202と、保持部98に取付けられる取付部203を有している。
前記ロッド部202は、一端が球状となっており、他端が取付部203に対して、揺動可能に設けられている。
また、取付部203は、保持部98に対して、揺動可能に設けられている。
このような構成とすることで、揺動規制部材110により、施療部材90の共回りを防止し、施療部材90の揺動を阻害しないように駆動軸93に保持可能となっている。
【0076】
また前記第1マッサージユニット160は、叩き駆動軸200を有しており、前記叩き駆動軸200は、前記駆動軸93と同様に、被施療者の長手方向に配置されている。
前記叩き駆動軸200は、その軸上に、叩きコンロッド204と、駆動力伝達部97が設けられている。
前記叩き駆動軸200は、叩きコンロッド204の固定部205を有しており、前記固定部205は、叩き駆動軸200の軸心から偏心した位置で、叩きコンロッド204を固定できるようになっている。
また、叩き駆動軸200を偏心加工してもよい。このように偏心した位置で固定又は偏心加工を行うことで、叩き駆動軸200がクランク状となり、叩き動作が可能となる。
【0077】
前記叩きコンロッド204は、叩き駆動軸200へと固定するための固定部材206と、前記叩き駆動軸200から施療部材90へ叩き動作を伝えるロッド部202を有しており、前記固定部材206は、軸受部106と、ロッド部202を揺動可能に保持するロッド保持部207を有しており、軸受部106は、前記叩き駆動軸200の固定部205と合致し、前記ロッド保持部207は、叩き動作に追従するように、ロッド部202を揺動可能に保持される。
また、前記ロッド部202は、一端が球状となっており、他端がロッド保持部207に揺動可能に保持されている。前記ロッド部202の球状部分は、前記取付部材105(105A)の球面座111に設置されるようになる。
【0078】
また、施療部材90の第一施療部91は、第二施療部92より上方位置に設けられており、前記叩きコンロッド204は、第一施療部91の前記取付部材105(105A)に設置されている。
この状態で、叩き駆動軸200が駆動すると、第一施療部91が叩き施療動作を行う。また、第二施療部92は、叩き駆動軸200と連結されていないので、被施療者の施療部を安定的に保持可能である。
叩き動作は、第二施療部92の上方に位置する第一施療部91が、第二施療部92に対して近接離反する様に動作するので、第二施療部92に載置された被施療部に対して、上方向から略垂直に動作する。このため、第二施療部92までを叩き駆動軸200に連結してしまうと、被施療者の施療部を安定的に支えることができず、好適な叩きマッサージを行うことができない。
よって、第一施療部91のみ、叩き駆動軸200と連結することで、被施療部への叩きマッサージを快適なものとすることができる。
【0079】
図18は、
図16及び
図17に示す第1マッサージユニット160の前記駆動伝達部97を露出させた図である。
図18のa及びbは、前記駆動伝達部97を夫々角度を変えて、示した図である。
駆動力伝達部97は、前記駆動軸93と前記叩き駆動軸200に、駆動力を伝達する。
駆動源(マッサージ機用モータ)94のモータの軸には、第一歯車208が設けられており、第四歯車211へと駆動力を伝達する第二歯車209と、第五歯車212へと駆動力を伝達する第三歯車210と噛合い、第四歯車211は、第二歯車209から伝達された駆動力を駆動軸93へと伝え、第三歯車210は、第五歯車212に噛合い、第五歯車212は、前記叩き駆動軸200へ駆動力を伝達するように構成されている。
前記第一歯車208はウォームギアであり、前記第二歯車209は組合せ歯車であり、はすば歯車とウォームギアを組合わせている。第二歯車209のはすば歯車が第一歯車208であるウォームギアに噛合っている。前記第三歯車210も組合せ歯車であり、小はすば歯車と大はすば歯車を組合わせている。第三歯車210の小はすば歯車が第一歯車208であるウォームギアに噛合っている。
第四歯車211は、はすば歯車であり、前記第二歯車209のウォームギアと噛合い、駆動軸93に駆動力を伝達している。
第五歯車212は、はすば歯車であり、前記第三歯車210の大はすば歯車と噛合い、叩き駆動軸200に駆動力を伝達している。
このような構成とすることで、1つの駆動源の軸から、2つの異なる減速比を取り出すことが可能となっている。
【0080】
また、叩き駆動軸200には、ワンウェイクラッチ214も設けられており、叩き動作なし、叩き動作ありを正転、逆転により切換えれるようになっている。
このワンウェイクラッチ214により、揉み叩き同時、揉み動作のみの動作に切り換えることが可能となっており、施療動作のバリエーションを増やすことが可能である。
【0081】
図19は、
図16及び
図17に示す第1マッサージユニット160を分解し、モーターカバー218を除いてセンサー219を露出させた図である。
図19のa及びbは、前記センサー219を夫々角度を変えて、示した図である。
マッサージ機用モータ94は、センサー219により回転数や回転方向を検知できるようになっている。マッサージ機用モータ94の回転数の検知は、ホールIC215によって行われている。マッサージ機用モータ94は、一方の軸に前記第一歯車208が設けられており、他方の軸には、マグネットホルダー216とマグネットホルダー216に設置されたマグネット217が設けられている。
また、マッサージ機用モータ94の他方の軸側には、モーターカバー218(
図16参照)が設けられており、モーターカバー218の内部にホールIC215が設けられており、前記モータ94の軸の回転を検知するようになっている。
なお、モータ94の軸の外周には、ホールIC215を2つ並べて設置している。
このような構成とすることで回転方向を検知することが可能となっている。モータ94の軸の外周にホールIC215を2つ設置し、設置したホールIC215のどちらから検知したかを見ることで、正転なのか逆転なのかを知ることが可能である。
このようにモータ94は、ホールIC215により、回転数と回転方向を検知できるようになっている。
【0082】
また、駆動軸93の回転を検知するセンサー219も設置されている。
前記駆動軸93の回転の検知も、ホールIC215によって行われている。前記駆動軸93には、前記駆動軸93の中途部にマグネットホルダー216とマグネット217が設けられており、前記モーターカバー218の端部が、駆動軸93まで延設されており、前記モーターカバー218の内部にホールIC215、マグネットホルダー216とマグネット217が設けられている。前記駆動軸93の回転に伴って、マグネット217が回転し、マグネット217の回転をホールIC215が検知する。
前記駆動軸93の外周に設けられたホールIC215は、駆動軸93に設けられた施療部材90の停止位置を決定している。
前記停止位置で、施療部材90が施療動作を終了すると、施療部材90の第一施療部91と第二施療部92が所定距離離間した状態となり、第一施療部91と第二施療部92は、離間した状態が維持される。
この様に構成することで、施療部材90に載置した被施療者の被施療部は、第一施療部91と第二施療部92の間を通って、被施療者の被施療部を取除くことが容易となる。
【0083】
また、
図20は、本発明のマッサージ機の別実施形態である、第1マッサージユニット160であり、前記叩き駆動軸200を備えた第1マッサージユニット160を示す図であり、施療部材90が複数設けられている。
図20で示す第1マッサージユニット9は、前記駆動軸93と前記叩き駆動軸200が、被施療者の身体長手方向に沿っているので、前記駆動軸93上に施療部材90を複数設けることが可能となっており、前記叩き駆動軸200上には、叩きコンロッド204を複数設けることが可能となっている。
このような構成とすることで、前記施療部材90に揉み動作、擦り動作に加えて、叩き動作を行わすことが可能となる。
また、叩きコンロッド204は、第一施療部材91に取付けられるので、第一施療部材91の数だけあればよい。
また、施療部材90は、手部と前腕を施療するように設置したり、前腕の手首側と肘側を施療するように設置したりすることが可能である。このように、施療部材90を、任意の箇所に設置してマッサージすることも可能である。
また、これは腕部だけにかぎられず、足や脚、ふくらはぎ等など挟圧できる箇所であれば、設置可能である。
【0084】
前記施療部材90の動作は、一方を施療部材90を近接させたときに、他方の施療部材90を離間させるように動作させることも可能である。
前記一方の施療部材90の第一施療部91と第二施療部92の取り付け位相は180°異なるように取付けられおり、他方の施療部材90の第一施療部91と第二施療部92の取付位相も180°異なるように取付けられている。さらに、一方の施療部材90と他方の施療部材90の取り付け位相が180°異っているので、一方の施療部材90が近接している場合、他方の施療部材90が離反する動作が可能となる。
また、前記モータ94の軸の外周に設けられたホールIC215は、前記モータ94の軸の回転数を検知することで、前記駆動軸93に設けられた施療部材90の近接離反具合を調整可能となっている。
前記施療部材90の近接離反具合を制御して、強弱調整を行うことも可能であり、被施療者の腕部などをどの程度の力で挟持するかを調整できる。
このように前記ホールIC215によって、移動開始位置及び停止位置を決定しておくことが可能であり、マッサージの終了時においては、施療部材90が被施療者の腕部を挟持した状態で停止してしまわないように制御することが可能である。
【0085】
また、第一施療部91及び第二施療部92は、湾曲した板状部材で形成されており、前記板状部材は、被施療部を支持できるように、支持部220を有しており、前記支持部220は、凹状に湾曲している。
また、第一施療部91及び第二施療部92には、エアセル221が設けられており、施療動作にあわせて、膨張収縮可能とすることが好適である。
例えば、施療部材90により、施療を開始するとともに、前記エアセル221を駆動させて、施療動作中にエアセル221を膨張収縮させる。
また、施療が終了する場合は、前記エアセル221の駆動を停止し、エアセル221を収縮させるようにしている。
ここでは、前記エアセル221は、施療時に膨張させ、非施療時に収縮させるようになっている。
このような動作を行なうことにより、前記エアセル221を施療時に膨張させて、被施療部をより挟圧することが可能であり、非施療時に収縮させるので、施療部から腕を取除きやすくなっている。
【0086】
図21,
図22は、本発明の第1マッサージユニットの別実施形態と本発明の第2マッサージユニットの別実施形態を連結した図である。別実施形態である第2マッサージユニット170の説明については、既に説明した第2マッサージユニット120と同じ構成は省く。
第1マッサージユニット160と第2マッサージユニット170は、連結部材(第一連結部材130,第二連結部材180)を介して連結されている。
図21,
図22で示す前記第2マッサージユニット170は、叩き従動軸222を設けており、叩き従動軸222は、被施療者の身体長手方向に沿って配置されている。また、前記叩き従動軸222は、前記第1マッサージユニット160の駆動源94によって駆動される。
【0087】
前記叩き従動軸222は、被施療者の身体長手方向に沿っているので、第1マッサージユニット160に設けられた叩き駆動軸200と同様に、前記叩きコンロッド204を複数設けることが可能となっている。
また、叩き従動軸222上に設けられた、叩きコンロッド204は、前記従動施療部材121の第一従動施療部122に連結されている。また、第一従動施療部122は、第二従動施療部123の上方に位置している。
このような構成となっているので、第二従動施療部123に被施療者の施療部を載せて支持し、第一従動施療部122で叩き動作を行なうことが可能である。
また、第二従動施療部123は、叩き動作を行なわないので、被施療者の施療部をしっかり保持することが可能となっている。
【0088】
また、前記第1マッサージユニット160と第2マッサージユニット170は、連結部材(第一連結部材130,第二連結部材180)を介して連結されているので、更に広い範囲の施療が可能となる。
また、第2マッサージユニット170は、前記第1マッサージユニット160の駆動源(マッサージ機用モータ)94によって、施療動作をおこなうので、1つの駆動源(マッサージ機用モータ)94で施療部材90と従動施療部材121を動かすことが可能である。
よって、揉み動作、擦り動作に加えて、叩き動作を第2マッサージユニット170においても行なうことが可能となっている。
【0089】
このように、前記第1マッサージユニット160は、連結部材(第一連結部材130,第二連結部材180)によって第2マッサージユニット170と連結され、前記第2マッサージユニット170は、被施療者の身体を第一従動施療部122と第二従動施療部123とで挟圧する従動施療部材121と、前記従動施療部材121を保持する従動軸124を有しており、前記従動軸124は、被施療者の身体長手方向に沿って配置されており、前記叩き従動軸222は、被施療者の身体長手方向に沿って配置されており、前記第1マッサージユニット160の駆動源(マッサージ機用モータ)94によって駆動する。
よって、前記第1マッサージユニット160に第2マッサージユニット170を連結して、更に広い範囲の施療が可能となる。また、第2マッサージユニット170は、前記第1マッサージユニット160の駆動源(マッサージ機用モータ)94によって、施療動作をおこなうので、1つの駆動源(マッサージ機用モータ)94で施療部材90と従動施療部材121を動かすことが可能である。
【0090】
図22に示す様に、前記従動施療部材121の第一従動施療部122及び第二従動施療部123は、夫々施療体99を有しており、前記施療体99は、エアセル221よりなる。
前記第一従動施療部122及び第二従動施療部123も、前記第一施療部91及び前記第二施療部92と同様に、エアセル221を有している。
前記エアセル221は、施療動作にあわせて、膨張収縮可能とすることが可能である。
例えば、従動施療部材121の施療開始とともに、前記エアセル221を駆動させて、施療動作中にエアセル221を膨張収縮させる。
また、施療が終了する場合は、前記エアセル221の駆動を停止し、エアセル221を収縮させるようにしている。
つまり、前記エアセル221は、施療時に膨張させ、非施療時に収縮させるようになっている。
このような動作を行なうことにより、前記エアセル221を施療時に膨張させて、被施療部をより挟圧することが可能であり、非施療時に収縮させるので、従動施療部材121から腕を取除きやすくなっている。
【0091】
図23は、第二連結部材180を示す図である。
図23のaは、第一連結部131と第二連結部132を示しており、
図23のbは、第一連結部131の連結保持部134の内部がわかるようにした図である。
第2マッサージユニット170の前記叩き従動軸222は、第二連結部材180を介して、第1マッサージユニット160の叩き駆動軸200に連結されている。
図12〜
図14に示す第一連結部材130を複数設けた場合、関節の屈曲に合わせて角度変更するには、問題がある。
第1マッサージユニット160を椅子型マッサージ装置1の肘掛け部5の側壁に設置し、前記第2マッサージユニット170を被施療者の上腕部に設置する場合を例にとって説明する。
このような場合、被施療者の肘部分の角度にあわせて連結部材が屈曲することとなるが、前記駆動軸93と前記従動軸124を連結する第一連結部材130と、前記叩き駆動軸200と前記叩き従動軸222を連結する第二連結部材180は、異なる屈曲動作となる。
被施療者の肘の角度にあわせるため、前記駆動軸93と前記従動軸124を連結する第一連結部材130が中心となり屈曲を行なう。前記叩き駆動軸200と叩き従動軸222を連結する第二連結部材180は、前記駆動軸93と前記従動軸124を連結する第一連結部材130よりも外周に位置するため、前記叩き駆動軸200と叩き従動軸222は、離間しながら屈曲する。
このため、前記叩き駆動軸200と叩き従動軸222は、
図12〜14で説明した第一連結部材130では、連結が解かれてしまい、叩き従動軸222に駆動力を伝達できなくなる。
【0092】
このように、軸が増え、連結部材が増える場合は、
図23に示すような第二連結部材180とするのがよい。
図23に示す第二連結部材180は、等速ジョイントである。前記第二連結部材180は、第一連結部131と第二連結部132を有している。前記第一連結部131は、円筒形状となっており、前記駆動軸93又は叩き駆動軸200と連結する駆動軸連結部133と前記第二連結部132を連結保持する連結保持部134を有しており、前記第一連結部131の外周には、前記第一連結部131を貫通する貫通孔138と、固定部材137(
図12参照)とを有している。
前記固定部材は、固定ピン137(
図12参照)であり、前記第一連結部131の外周に設けられた貫通孔138から、前記駆動軸93又は叩き駆動軸200を駆動軸連結部133に固定し、後述する第二連結部132のボールジョイント140を前記連結保持部134に固定している。
また、前記第一連結部131の連結保持部134に設けられた貫通孔138は、前記駆動軸93又は叩き駆動軸200長手方向に、長穴となっている。また、連結保持部134は、凹状となっており、内部に後述の第二連結部132のボールジョイント140を保持し、前記凹状部分は、前記第二連結部132のボールジョイント140が摺動して移動できるように凹状部分が前記駆動軸93又は叩き駆動軸200の長手方向に長く設けられている。
【0093】
前記第二連結部132も第一連結部131と同様に円筒形状をなしており、円筒部139とボールジョイント140と、前記円筒部139と前記ボールジョイント140を連結する中間部141を有している。
前記円筒部139は、従動軸124又は叩き従動軸222と連結する従動軸連結部142を有しており、前記第二連結部132の外周には、前記第二連結部132を貫通する貫通孔138と、固定部材136とを有している。
前記固定部材136は、前記固定ピン137であり、前記第二連結部132の外周に設けられた貫通孔138から、従動軸124を従動軸連結部142に固定している。
また、前記中間部141は、第二連結部132が有する円筒部139の外径よりも小さい外径をなしている。
また、ボールジョイント140は、スリット部143と、前記スリット部143を貫通するように設けられた嵌合穴144と、前記スリット部143の嵌合穴144に設置される固定ピン保持部145とを有している。
前記固定ピン保持部145は、固定ピン137を挿入・保持する挿入孔146を有しており、前記固定ピン保持部145と前記嵌合穴144に回動可能に保持される。
【0094】
このように、前記第一連結部131に設けられた貫通孔138を長穴とし、前記連結保持部134の凹状部分を前記第二連結部132のボールジョイント140が摺動可能とすることで、被施療者の施療部の角度が変化する際に、前記叩き駆動軸200と叩き従動軸222の距離関係が変わったとしても、連結保持部134内を前記ボールジョイント140が摺動し、屈曲することが可能となる。
このように、摺動できるように連結保持部134の凹状部分を形成することで、被施療者の施療部の角度変更に合わせて、軸方向に摺動して、角度変化に対応することが可能となっている。