特許第6100561号(P6100561)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6100561モータ駆動回路、およびその駆動方法、それを用いた電子機器
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6100561
(24)【登録日】2017年3月3日
(45)【発行日】2017年3月22日
(54)【発明の名称】モータ駆動回路、およびその駆動方法、それを用いた電子機器
(51)【国際特許分類】
   H02P 8/38 20060101AFI20170313BHJP
【FI】
   H02P8/38
【請求項の数】14
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2013-38824(P2013-38824)
(22)【出願日】2013年2月28日
(65)【公開番号】特開2014-168326(P2014-168326A)
(43)【公開日】2014年9月11日
【審査請求日】2016年1月19日
(73)【特許権者】
【識別番号】000116024
【氏名又は名称】ローム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105924
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 賢樹
(74)【代理人】
【識別番号】100133215
【弁理士】
【氏名又は名称】真家 大樹
(72)【発明者】
【氏名】井上 重幸
【審査官】 尾家 英樹
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−259525(JP,A)
【文献】 特開2011−067061(JP,A)
【文献】 特開平01−264596(JP,A)
【文献】 特開2006−087157(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02P 8/00− 8/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ステッピングモータの駆動回路であって、
ステップパルス信号と同期して、前記ステッピングモータのコイルに接続されるブリッジ回路を制御し、前記ステッピングモータのコイルに供給される電力を制御するロジック回路と、
前記コイルの両端間に生ずる逆起電力を検出する逆起電力検出部と、
前記コイルのハイインピーダンス区間において、前記ハイインピーダンス区間に遷移してから前記ハイインピーダンス区間の長さに所定係数を乗じた時間の経過後以降に検出区間を設定し、当該検出区間における逆起電力が所定のしきい値電圧より低いときに、前記ステッピングモータの脱調の予兆を示す検出信号をアサートする脱調予測部と、
を備え、
前記ステッピングモータの回転数に応じて、前記しきい値電圧を変化させることを特徴とするモータ駆動回路。
【請求項2】
前記ロジック回路は、前記検出信号がアサートされると、前記ステッピングモータのコイルに流れる電流を増加させることを特徴とする請求項1に記載のモータ駆動回路。
【請求項3】
前記ステッピングモータのコイルに流れる電流を所定の上限値より低く制限するカレントリミット回路をさらに備え、
前記カレントリミット回路は、前記検出信号がアサートされると、前記上限値を上昇させることを特徴とする請求項2に記載のモータ駆動回路。
【請求項4】
前記カレントリミット回路は、前記コイルに流れる電流を示す電流検出値を前記上限値と比較し、前記電流が前記上限値を超えるとアサートされる比較信号を生成するコンパレータを含み、
前記ロジック回路は、前記比較信号がアサートされると第1レベルに遷移し、その後所定のオフ時間経過後に第2レベルに遷移するパルス変調信号を生成し、当該パルス変調信号にもとづいて前記ブリッジ回路をスイッチング駆動することを特徴とする請求項3に記載のモータ駆動回路。
【請求項5】
前記ステッピングモータのコイルに流れる電流が目標値と一致するようにデューティ比が調節されるパルス変調信号を生成するパルス変調器をさらに備え、
前記パルス変調器は、前記検出信号がアサートされると、前記目標値を上昇させることを特徴とする請求項2に記載のモータ駆動回路。
【請求項6】
前記検出信号がアサートされると、前記ブリッジ回路に供給される電源電圧を上昇させることを特徴とする請求項2に記載のモータ駆動回路。
【請求項7】
前記検出信号がアサートされると、前記ステップパルス信号の周波数を低下させることを特徴とする請求項1に記載のモータ駆動回路。
【請求項8】
前記検出信号がアサートされると、前記ステッピングモータのトルクが増大するように、前記ステッピングモータに供給する電力を制御することを特徴とする請求項1に記載のモータ駆動回路。
【請求項9】
前記検出区間は、前記ハイインピーダンス区間の略中央であることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載のモータ駆動回路。
【請求項10】
前記ステッピングモータの回転数に比例するように、前記しきい値電圧を変化させることを特徴とする請求項に記載のモータ駆動回路。
【請求項11】
ひとつの半導体基板に一体集積化されたことを特徴とする請求項1から10のいずれかに記載のモータ駆動回路。
【請求項12】
ステッピングモータと、
前記ステッピングモータを駆動する請求項1から11のいずれかに記載のモータ駆動回路と、
を備えることを特徴とする電子機器。
【請求項13】
ステッピングモータの駆動方法であって、
ステップパルス信号と同期して、前記ステッピングモータのコイルに接続されるブリッジ回路を制御し、前記ステッピングモータのコイルに供給される電力を制御するステップと、
前記コイルのハイインピーダンス区間において前記コイルの両端間に生ずる逆起電力を監視し、前記インピーダンス区間に入ってから所定時間の経過後の検出区間における逆起電力がしきい値電圧より低いときに、前記ステッピングモータの脱調の予兆を示す検出信号をアサートするステップと、
前記ステッピングモータの回転数に応じて、前記しきい値電圧を変化させるステップと、
を備えることを特徴とする駆動方法。
【請求項14】
前記検出信号がアサートされると、前記ステッピングモータのトルクが増大するように、前記ステッピングモータに供給する電力を制御するステップをさらに備えることを特徴とする請求項13に記載の駆動方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ステッピングモータの駆動技術に関する。
【背景技術】
【0002】
デジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ、ディスク装置、プリンタ、コピー機などの電子機器において、レンズやピックアップ、ヘッド等の可動部品の位置調節、紙送り用ローラの駆動などにステッピングモータが多く用いられている。ステッピングモータは、外部から印加されたステップパルス信号に同期して回転する同期モータであり、起動、停止、位置決めに優れた制御性を持っている。さらにステッピングモータは、オープンループでの制御が可能であり、またデジタル信号処理に適するという特性を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平9−103096号公報
【特許文献2】特開2004−120957号公報
【特許文献3】特開2000−184789号公報
【特許文献4】特開2004−180354号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
通常状態において、ステッピングモータのロータは、ステップパルス信号と同期して回転する。ところが、過負荷や急な速度変化が生ずると、ステップパルス信号とロータの回転との同期が失われる。これを脱調という。ひとたび脱調すると、その後、ステッピングモータを正常に駆動するために特別な処理が必要となるため、脱調を防止することが望まれる。
【0005】
この問題を解決するために、多くの場合、想定される最大の負荷にマージンを設けた過大な出力トルクが得られるように、モータ駆動回路を設計することになるが、電力損失が大きくなる。またロータの位置を検出するためにセンサを用いたり、A/Dコンバータなどの大規模のデジタル演算回路を用いたベクトル制御では、部品点数の増加に伴うコスト増大と、ロジック面積増大という問題がある。
【0006】
本発明はかかる課題に鑑みてなされたものであり、そのある態様の例示的な目的のひとつは、脱調の予兆を検出可能なステッピングモータの駆動回路の提供にある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のある態様は、ステッピングモータの駆動回路に関する。モータ駆動回路は、ステップパルス信号と同期して、ステッピングモータのコイルに接続されるブリッジ回路を制御し、ステッピングモータのコイルに供給される電力を制御するロジック回路と、コイルの両端間に生ずる逆起電力を検出する逆起電力検出部と、コイルのハイインピーダンス区間において、ハイインピーダンス区間に遷移してから、ハイインピーダンス区間の長さに所定係数を乗じた時間の経過後である検出区間における逆起電力が所定のしきい値電圧より低いときに、ステッピングモータの脱調の予兆を示す検出信号をアサートする脱調予測部と、を備える。
【0008】
この態様によれば、ハイインピーダンス区間中の検出区間における逆起電力を、しきい値と比較することにより、脱調余裕が小さい状態を検出でき、脱調の予兆を検出できる。
「検出区間」は、ある瞬時的な時刻であってもよいし、ある時刻からある時刻までの時間区間であってもよい。
【0009】
ロジック回路は、検出信号がアサートされると、ステッピングモータのコイルに流れる電流を増大させてもよい。
これにより、脱調する前に、ステッピングモータのトルクを高めることができ、脱調を未然に防止できる。
【0010】
ある態様のモータ駆動回路は、ステッピングモータのコイルに流れる電流を所定の上限値より低く制限するカレントリミット回路をさらに備えてもよい。カレントリミット回路は、検出信号がアサートされると、上限値を上昇させてもよい。
この態様によれば、カレントリミット回路によってモータのトルク制御を行う駆動回路において、脱調を防止できる。
【0011】
カレントリミット回路は、コイルに流れる電流を示す電流検出値を上限値と比較し、電流が上限値を超えるとアサートされる比較信号を生成するコンパレータを含んでもよい。ロジック回路は、比較信号がアサートされると第1レベルに遷移し、その後所定のオフ時間経過後に第2レベルに遷移するパルス変調信号を生成し、当該パルス変調信号にもとづいてブリッジ回路をスイッチング駆動してもよい。
【0012】
ステッピングモータのコイルに流れる電流が目標値と一致するようにデューティ比が調節されるパルス変調信号を生成するパルス変調器をさらに備えてもよい。パルス変調器は、検出信号がアサートされると、目標値を上昇させてもよい。
【0013】
検出信号がアサートされると、ブリッジ回路に供給される電源電圧を上昇させてもよい。
これにより、脱調する前に、ステッピングモータのトルクを高めることができ、脱調を未然に防止できる。
【0014】
検出信号がアサートされると、ステップパルス信号の周波数を低下させてもよい。
これにより、脱調する前に、ステッピングモータのトルクを高めることができ、脱調を未然に防止できる。
【0015】
検出信号がアサートされると、ステッピングモータのトルクが増大するように、ステッピングモータに供給する電力を制御してもよい。
これにより、脱調する前に、ステッピングモータのトルクを高めることができ、脱調を未然に防止できる。
【0016】
検出区間は、ハイインピーダンス区間の略中央であってもよい。
【0017】
ステッピングモータの回転数に応じて、しきい値電圧を変化させてもよい。ステッピングモータの回転数に比例するように、しきい値電圧を変化させてもよい。
コイルに生ずる逆起電力は、モータの回転数に比例する。そこで、回転数に応じてしきい値電圧を変化させることにより、回転数ごとに、適切なトルクを設定できる。
【0018】
モータ駆動回路は、ひとつの半導体基板に一体集積化されてもよい。
「一体集積化」とは、回路の構成要素のすべてが半導体基板上に形成される場合や、回路の主要構成要素が一体集積化される場合が含まれ、回路定数の調節用に一部の抵抗やキャパシタなどが半導体基板の外部に設けられていてもよい。駆動回路を1つのICとして集積化することにより、回路面積を削減することができるとともに、回路素子の特性を均一に保つことができる。
【0019】
本発明の別の態様は、電子機器に関する。電子機器は、ステッピングモータと、ステッピングモータを駆動する上述のいずれかのモータ駆動回路と、を備えてもよい。
【0020】
なお、以上の構成要素の任意の組み合わせや本発明の構成要素や表現を、方法、装置、システムなどの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0021】
本発明のある態様によれば、脱調が起こる前にその予兆を検出できる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】実施の形態に係るモータ駆動回路の構成を示す回路図である。
図2】モータ駆動回路の動作シーケンスを示す波形図である。
図3図3(a)、(b)は、図1のモータ駆動回路の動作を示す波形図である。
図4図4(a)、(b)は、カレントリミット回路の動作を示す波形図である。
図5図5(a)〜(c)は、モータ駆動回路を備える電子機器の例を示す斜視図である。
図6】検出区間の生成方法の一例を示す波形図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明を好適な実施の形態をもとに図面を参照しながら説明する。各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、実施の形態は、発明を限定するものではなく例示であって、実施の形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは、必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。
【0024】
本明細書において、「部材Aが、部材Bと接続された状態」とは、部材Aと部材Bが物理的に直接的に接続される場合のほか、部材Aと部材Bが、電気的な接続状態に影響を及ぼさない他の部材を介して間接的に接続される場合も含む。
同様に、「部材Cが、部材Aと部材Bの間に設けられた状態」とは、部材Aと部材C、あるいは部材Bと部材Cが直接的に接続される場合のほか、電気的な接続状態に影響を及ぼさない他の部材を介して間接的に接続される場合も含む。
【0025】
図1は、実施の形態に係るモータ駆動回路2の構成を示す回路図である。モータ駆動回路2はステッピングモータ1を駆動する。ステッピングモータ1は、PM(Permanent Magnet)型、VR型(Variable Reluctance)型、HB(Hybrid)型であるとを問わない。
【0026】
モータ駆動回路2は、ブリッジ回路10_1、10_2、ロジック回路20、逆起電力検出部30、脱調予測部40、カレントリミット回路50を備える。モータ駆動回路2は、ひとつの半導体基板上に一体集積化される。
【0027】
ステッピングモータ1は、2チャンネルのコイルL1、L2を含む。
第1チャンネルCH1のブリッジ回路10_1は、ステッピングモータ1の第1コイルL1と接続される。第2チャンネルCH2のブリッジ回路10_2は、ステッピングモータ1の第2コイルL2と接続される。
【0028】
ブリッジ回路10_1、10_2はそれぞれ、プリドライバ12、Hブリッジ回路14、検出抵抗Rsを含む。Hブリッジ回路14は、4つのトランジスタM1〜M4を含む。Hブリッジ回路14と接地ラインの間には、第1コイルL1に流れるコイル電流ICOIL1を検出するための検出抵抗Rsが設けられる。ブリッジ回路10_1のプリドライバ12は、ロジック回路20からの駆動信号S2_1にもとづいて、対応するHブリッジ回路14の各トランジスタM1〜M4を駆動し、第1コイルL1の両端間の電圧(第1コイル電圧ともいう)VL1をスイッチングする。
同様に、ブリッジ回路10_2は、ブリッジ回路10_1と同様に構成され、そのプリドライバ(12)は、ロジック回路20からの駆動信号S2_2にもとづいて、対応するHブリッジ回路(14)を駆動し、第2コイルL2の両端間の電圧(第2コイル電圧ともいう)VL2をスイッチングする。
【0029】
ロジック回路20は、ステッピングモータ1の回転速度(同期速度)を指示するステップパルス信号S1を受ける。ロジック回路20は、ステップパルス信号S1と同期して、ブリッジ回路10_1、10_2を制御し、ステッピングモータ1の第1コイルL1、第2コイルL2それぞれに供給される電流(電力)を制御する。
【0030】
具体的には、ロジック回路20は、ステップパルス信号S1の所定のエッジごとに、コイル電流ICOIL1の位相(電気角)が1−2相換算において45度変化するように、駆動信号S2_1を生成する。本明細書において、単位時間あたりに含まれる所定のエッジの個数をパルスレートといい、単位をpps(Pulse Per Sec.)と表記する。コイル電流ICOIL1の波形を変化させる所定のエッジは、ポジティブエッジ、ネガティブエッジのいずれか、あるいはそれら両方であってもよい。
【0031】
一例として、ロジック回路20は、第1駆動区間、第1ハイインピーダンス区間、第2駆動区間、第2ハイインピーダンス区間を繰り返す駆動信号S2_1を生成する。
(1)第1駆動区間(電気角0〜135度)
第1コイルL1に第1方向にコイル電流ICOIL1を流す。
(2)第1ハイインピーダンス区間Hi−z1(電気角135〜180度)
第1コイルL1の両端をハイインピーダンスとする。
(3)第2駆動区間(電気角180〜315度)
第1コイルL1に第2方向にコイル電流ICOIL1を流す。
(4)第2ハイインピーダンス区間Hi−z2(電気角315〜360度)
第1コイルL1の両端をハイインピーダンスとする。
【0032】
第2チャンネルCH2においては、第2コイルL2に流れる電流ICOIL2が、電流ICOIL1に対して90度進んだ、もしくは遅れた位相で制御される。ロジック回路20は、第3駆動区間、第3ハイインピーダンス区間、第4駆動区間、第4ハイインピーダンス区間を順に繰り返す駆動信号S2_2を生成する。
(1)第3駆動区間(電気角270〜45度)
第2コイルL2に第1方向にコイル電流ICOIL2を流す。
(2)第3ハイインピーダンス区間Hi−z3(電気角45〜90度)
第2コイルL2の両端をハイインピーダンスとする。
(3)第4駆動区間(電気角90〜225度)
第2コイルL2に第2方向にコイル電流ICOIL2を流す。
(4)第4ハイインピーダンス区間Hi−z4(電気角225〜270度)
第2コイルL2の両端をハイインピーダンスとする。
【0033】
ロジック回路20は、オシレータ22、タイミング発生器24、パルス変調器26を備える。オシレータ22は、所定の周波数のクロック信号CKを生成する。タイミング発生器24は、クロック信号CKと同期して、ステップパルス信号S1に応じた制御信号S5を生成する。パルス変調器26は、タイミング発生器24からの制御信号S5にもとづいて、パルス変調された駆動信号S2_1、S2_2を生成する。
【0034】
図2は、モータ駆動回路2の動作シーケンスを示す波形図である。図2には、上から順に、コイルL1の電流ICOIL1、コイルL2の電流ICOIL2、コイルL1の一端の電圧Vp、他端の電圧Vn、およびステッピングモータ1のロータの位置が示される。電流の位相とロータの位置の相対的な関係は、負荷の状態やパルスレートに応じて変化する。図2は、コイル電流に対するロータの遅延がゼロの場合を示している。負荷やパルスレートに応じて、ロータの遅れが大きくなり、遅れが90度を超えると脱調の可能性が高いと言える。
【0035】
逆起電力検出部30は、第1コイルL1の第1、第2ハイインピーダンス区間Hi−z1、Hi−z2において、逆起電力VBEMF1_1、VBEMF1_2を検出する。
また逆起電力検出部30は、第2コイルL1の第3、第4ハイインピーダンス区間Hi−z3、Hi−z4において、逆起電力VBEMF2_1、VBEMF2_2を検出する。
【0036】
本実施の形態では、単一の逆起電力検出部30が、2チャンネルで共有される。チャンネルセレクタ31は、ステッピングモータ1の回転と同期しており、第1、第2ハイインピーダンス区間Hi−z1、Hi−z2において、第1コイルL1側を選択し、第3、第4ハイインピーダンス区間Hi−z3、Hi−z4において、第2コイルL2側を選択する。
【0037】
逆起電力検出部30は、第1、第2ハイインピーダンス区間Hi−z1、Hi−z2において、第1コイルL1に生ずる逆起電力VBEMF1=Vp−Vnを、第3、第4ハイインピーダンス区間Hi−z3、Hi−z4において、第2コイルL2に生ずる逆起電力VBEMF2=Vp−Vnを検出する。
【0038】
たとえば逆起電力検出部30は、ローパスフィルタ32、極性切りかえスイッチ34、差動アンプ36、を備える。ローパスフィルタ32は、チャンネルセレクタ31からの電圧のペアVp、Vnそれぞれを分圧し、ノイズ成分を除去する。
【0039】
極性切りかえスイッチ34は、検出した逆起電力VBEMFが同じ極性を有するように(本実施の形態では、VBEMF>0となるように)、ローパスフィルタ32を通過した電圧Vp、Vnを入れ替える。極性切りかえスイッチ34の機能は、チャンネルセレクタ31に組み込んでもよい。
【0040】
差動アンプ36は、極性切りかえスイッチ34から出力される電圧Vp1/2、Vn1/2の差分を増幅し、逆起電力VBEMF1/2を生成する。
【0041】
脱調予測部40は、第1ハイインピーダンス区間Hi−z1、第2ハイインピーダンス区間Hi−z2それぞれに含まれる検出区間t1、t2における、第1コイルL1の逆起電力VBEMF1_1、VBEMF1_2にもとづいて、脱調を予測する。同様に、脱調予測部40は、第3ハイインピーダンス区間Hi−z3、第4ハイインピーダンス区間Hi−z4それぞれに含まれる検出区間t3、t4における、第2コイルL2の逆起電力VBEMF2_1、VBEMF2_2にもとづいて、脱調を予測する。
【0042】
具体的には、脱調予測部40は、ハイインピーダンス区間Hi−z1において、ハイインピーダンス区間Hi−Z1に遷移してから所定時間τの経過後の検出区間t1における逆起電力VBEMF1_1が所定のしきい値電圧VTHより低いときに、ステッピングモータ1の脱調の予兆を示す検出信号S3をアサートする。所定時間τは、ハイインピーダンス区間の長さに所定係数を乗じた時間である。所定係数は、たとえば1/2であってもよい。この場合、検出区間は、ハイインピーダンス区間の略中央に配置される。この場合、45度電気角に対応する周期を有するステップパルス信号を2逓倍することにより、検出区間を生成できる。
【0043】
同様に脱調予測部40は、ハイインピーダンス区間Hi−z2の検出区間t2における逆起電力VBEMF1_2がしきい値VTHより低いときに、検出信号S3をアサートする。
【0044】
また、脱調予測部40は、ハイインピーダンス区間Hi−z3において、ハイインピーダンス区間Hi−Z3に遷移してから所定時間τの経過後の検出区間t3における逆起電力VBEMF2_1がしきい値電圧VTHより低いときに、検出信号S3をアサートする。同様に脱調予測部40は、ハイインピーダンス区間Hi−z4の検出区間t4における逆起電力VBEMF2_2がしきい値VTHより低いときに、検出信号S3をアサートする。
【0045】
脱調予測部40は、判定部42、コンパレータ44、D/Aコンバータ46を含む。D/Aコンバータ46は、デジタルの指令値DTHを受け、アナログのしきい値電圧VTHに変換する。コンパレータ44は、逆起電力検出部30からの逆起電力VBEMF1/2を、しきい値電圧VTHと比較する。判定部42は、所定時間τ2を測定し、検出区間t1〜t4を生成する。そして判定部42は、各検出区間t1〜t4において、コンパレータ44の出力が、逆起電力VBEMF1/2がしきい値電圧VTHより低いことを示すとき、検出信号S3をアサート(たとえばハイレベル)する。
【0046】
ハイインピーダンス区間に遷移した直後は、コイルL1、L2の両端間電圧VL1、VL2にノイズが乗るため、正確な逆起電力を検出できない。そこで、検出区間t1〜t4は、ハイインピーダンス区間Hi−zに遷移した直後を避けて設定することが望ましい。具体的には、検出区間は、ハイインピーダンス区間Hi−zに遷移した後、ある時間が経過した後に設定するとよい。本実施の形態では、検出区間t1〜t4はそれぞれ、ハイインピーダンス区間Hi−z1〜Hi−z4の略中央に設定される。
【0047】
脱調予測部40により生成された検出信号S3は、モータ駆動回路2自身がステッピングモータ1の脱調を防止するためのシーケンスのトリガとして利用することができる。あるいは、検出信号S3を外部のプロセッサ(不図示)に出力することにより、脱調の予兆を外部に通知してもよい。
【0048】
続いて、脱調を回避するための構成を説明する。モータ駆動回路2は、検出信号S3がアサートされると、脱調を防止するために、ステッピングモータ1のトルクが増大するように、ステッピングモータ1に供給する電流(電力)を制御する。
【0049】
具体的には、ロジック回路20は、検出信号S3がアサートされると、ステッピングモータ1のコイルL1、L2に流れる電流ICOIL増加させる。
【0050】
図1のモータ駆動回路2には、カレントリミット回路50が設けられる。カレントリミット回路50は、ステッピングモータ1のコイルL1、L2に流れる電流ICOIL1、ICOIL2を所定の上限値(リファレンスピーク電流ともいう)ILIMを超えないように制限する。カレントリミット回路50は、検出信号S3がアサートされると、リファレンスピーク電流ILIMを上昇させる。カレントリミット回路50には、外部からリファレンスピーク電流の最大値ILIM_MAXが設定可能となっており、カレントリミット回路50は、リファレンスピーク電流ILIMを、その最大値ILIM_MAXを超えない範囲で変化させる。
【0051】
カレントリミット回路50は、電流設定部52、D/Aコンバータ54、コンパレータ56を含む。
【0052】
電流設定部52には、上限値ILIMの通常時の値ILIM_NORMを指定する設定値DINITと、その最大値ILIM_MAXを指定する最大値DMAXが与えられている。電流設定部52は、通常時は、設定値DINITと等しい上限値DLIMを出力する。D/Aコンバータ54は、電流設定部52からの上限値DLIMを電圧VLIMに変換する。検出抵抗Rsには、第1コイルL1に流れる電流ICOIL1に比例した電圧降下が発生する。コンパレータ56は、検出抵抗Rsに生ずる検出電圧Vsを、コイル電流ICOILの上限値ILIMに対応した電圧VLIMと比較し、Vs>VLIMのときアサートされる比較信号S4を生成する。
【0053】
ロジック回路20は、比較信号S4がアサートされると第1レベルに遷移し、その後、所定のオフ時間TOFF経過後に第2レベルに遷移するパルス変調信号Spを生成する。第1レベルは、Hブリッジ回路14が導通する状態に対応し、第2レベルはHブリッジ回路14が非導通となる状態に対応する。ロジック回路20は、このパルス変調信号Spにもとづいて、駆動信号S2_1、S2_2を生成する。この構成によって、コイルL1に流れる電流ICOIL1が、上限値DLIMに応じた上限電流ILIM以下に制限される。
【0054】
電流設定部52は、検出信号S3がアサートされると、上限値DLIMを上昇させる。電流設定部52は、検出信号S3がアサートされるたびに、上限値DLIMを所定幅上昇させてもよい。
【0055】
あるいは、電流設定部52は、検出信号S3がアサートされると、上限値DLIMをその最大値DMAXに増大させ、その後、所定時間が経過するたびに、上限値DLIMを通常の設定値DINITに向かって段階的に低下させてもよい。
【0056】
以上がモータ駆動回路2の構成である。続いてその動作を説明する。
図3(a)、(b)は、図1のモータ駆動回路2の動作を示す波形図である。
図3(a)は、上から順に、コイル電流ICOIL1、第1コイル電圧VL1=Vp−Vn、コイル電流ICOIL2、第2コイル電圧VL2=Vp−Vn、を示す。検出区間t1〜t4それぞれにおいて、逆起電力VBEMF1_1、1_2、2_1、2_2が検出される。
【0057】
図3(b)は、第1ハイインピーダンス区間Hi−z1における第1コイル電圧VL1の波形を示す。ハイインピーダンス区間Hi−z1に遷移した直後の回生区間の間は、第1コイル電圧VL1は、VDD+Vに跳ね上がる。Vは、スイッチングトランジスタM1、M2のボディダイオードの順方向電圧である。その後、第1コイル電圧VL1、すなわち第1コイルL1の逆起電力VBEMF1は時間とともに増大していく。ここで、ハイインピーダンス区間Hi−z1において観測される逆起電力VBEMF1は、脱調余裕が大きいほど、大きな電圧レベルをとり、脱調余裕が小さいほど、小さな電圧レベルをとる。つまり、ハイインピーダンス区間内の所定の検出区間t1における逆起電力VBEMF1_1と、所定のしきい値電圧VTHの電位差ΔV=VBEMF1_1−VTHは、脱調余裕の大きさを示すことになる。図1のモータ駆動回路2は、逆起電力VBEMF1_1をしきい値電圧VTHと比較することにより、脱調の予兆を検出することができる。
【0058】
また、逆起電力VBEMFがしきい値電圧VTHを下回ったことを契機として、ステッピングモータ1のトルクを高めることにより、脱調を未然に防止することができる。このモータ駆動回路2によれば、ステッピングモータ1のトルクが不足して脱調余裕が小さくなると、自動的にトルクが増大する。これにより、トルクに過大なマージンを設ける必要がなくなるため、通常運転時における消費電流(消費電力)を低減できる。
【0059】
具体的には、実施の形態に係るモータ駆動回路2では、カレントリミット回路50の電流の上限値ILIMを高めることにより、トルクを増大させることができる。
【0060】
図4(a)、(b)は、カレントリミット回路50の動作を示す波形図である。図4(b)に示すように、コイルL1に流れる電流ICOIL1が上限値ILIMを超えないように駆動信号S2_1、S2_2が変調され、Hブリッジ回路14がスイッチングする。
【0061】
図4(a)に示すように、検出信号S3がアサートされると、電流の上限値ILIMが最大値ILIM_MAXに増大する。その結果、駆動信号S2_1(S2_2)のハイレベルの区間、つまりコイルL1(L2)の通電時間が長くなり、コイル電流ICOIL1(ICOIL2)の平均値が増大してトルクが増大する。これにより、脱調を予防することができる。
【0062】
最後に、モータ駆動回路2の用途を説明する。モータ駆動回路2は、さまざまな電子機器に利用される。図5(a)〜(c)は、モータ駆動回路2を備える電子機器の例を示す斜視図である。
【0063】
図5(a)の電子機器は、光ディスク装置500である。光ディスク装置500は、光ディスク502と、ピックアップ504、を備える。ピックアップ504は、光ディスク502にデータを書き込み、読み出すために設けられる。ピックアップ504は、光ディスク502の記録面上を、光ディスクの半径方向に可動となっている(トラッキング)。また、ピックアップ504と光ディスクの距離も可変となっている(フォーカシング)。ピックアップ504は、図示しないステッピングモータにより位置決めされる。モータ駆動回路2は、ステッピングモータを制御する。この構成によれば、脱調を防止しながらピックアップ504を高精度に位置決めできる。
【0064】
図5(b)の電子機器は、デジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラ、携帯電話端末など、撮像機能付きデバイス600である。デバイス600は、撮像素子602、オートフォーカス用レンズ604を備える。ステッピングモータ201は、オートフォーカス用レンズ604の位置決めを行う。モータ駆動回路2はステッピングモータ201を駆動するこの構成によれば、脱調を防止しながら、オートフォーカス用レンズ604を高精度に位置決めできる。オートフォーカス用レンズの他、手ぶれ補正用のレンズの駆動にモータ駆動回路2を用いてもよい。
【0065】
図5(c)の電子機器は、プリンタ700である。プリンタ700は、ヘッド702、ガイドレール704を備える。ヘッド702は、ガイドレール704に沿って位置決め可能に支持されている。ステッピングモータ201は、ヘッド702の位置を制御する。モータ駆動回路2は、ステッピングモータ201を制御する。この構成によれば、脱調を防止しながら、ヘッド702を高精度に位置決めできる。ヘッド駆動用のほか、用紙送り機構用のモータの駆動に、モータ駆動回路2を用いてもよい。
【0066】
以上、本発明について、実施の形態をもとに説明した。この実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組み合わせにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。以下、こうした変形例について説明する。
【0067】
(変形例1)
実施の形態では、カレントリミット回路50によりコイル電流の上限値(ピーク値)を制御する場合を説明したが、本発明はそれには限定されず、カレントリミット回路50に代えて、一般的なパルス変調器26を設けてもよい。パルス変調器26は、ステッピングモータ1のコイルL1、L2に流れる電流ICOIL1、ICOIL2の平均値が目標値と一致するようにデューティ比が調節されるパルス変調信号を生成する。ロジック回路20は、パルス変調信号にもとづいてブリッジ回路10を制御する。
【0068】
このとき、パルス変調器26は、検出信号S3がアサートされると、目標値を上昇させてもよい。これにより、トルクを一時的に増大させ、脱調を防止できる。
【0069】
(変形例2)
モータ駆動回路2は、検出信号S3がアサートされると、ブリッジ回路10に供給される電源電圧VDDを上昇させてもよい。これによりトルクを一時的に増大させ、脱調を防止できる。
【0070】
(変形例3)
モータ駆動回路2は、検出信号S3がアサートされると、ステップパルス信号S1の周波数、すなわちパルスレートを低下させてもよい。ステップパルス信号S1が外部のプロセッサから与えられる場合、検出信号S3をプロセッサに出力し、プロセッサが、検出信号S3のアサートを契機としてパルスレートを低下させてもよい。パルスレートを低下させることにより、一時的に回転数を落とし、トルクを高めることで脱調を防止できる。
【0071】
(変形例4)
実施の形態では、ブリッジ回路10の出力段がフルブリッジ回路(BTL形式:Bridged Transless)で構成される場合を説明したが、本発明はそれには限定されず、その出力段はハーフブリッジ回路で構成されてもよい。
【0072】
(変形例5)
実施の形態では、しきい値電圧VTHを一定とする場合を説明したが、しきい値電圧VTHをステッピングモータ1の回転数に応じて変化させてもよい。より具体的には、ステッピングモータ1の回転数に比例するように、しきい値電圧VTHを変化させてもよい。
【0073】
ステッピングモータ1のコイルに生ずる逆起電力VBEMFは、モータの回転数に比例する。そこで、回転数に応じてしきい値電圧VTHを変化させることにより、回転数ごとに、適切なトルクを設定できる。
【0074】
(変形例6)
実施の形態では、コイルL1、L2それぞれの逆起電力VBEMF1、VBEMF2を監視し、脱調を予測する場合を説明したが、本発明はそれには限定されず、それらの一方のみを検出してもよい。この場合、チャンネルセレクタ31が不要となる。
【0075】
(変形例7)
実施の形態では、第1ハイインピーダンス区間Hi−z1、第2ハイインピーダンス区間Hi−z2それぞれにおける逆起電力にもとづいて、脱調の予兆を検出したが、それらの一方のみを検出してもよい。同様に、第3ハイインピーダンス区間Hi−z3、第4ハイインピーダンス区間Hi−z4のいずれか一方の逆起電力VBEMFのみによって脱調の予兆を検出してもよい。
【0076】
(変形例8)
実施の形態では、ハイインピーダンス区間の中央に検出区間を配置する場合を説明したが、本発明はそれには限定されない。
所定の係数は、1/2〜3/4程度としてもよい。
あるいは、所定の係数は、1を超えない範囲でなるべく大きな値としてもよい。この場合には、検出区間は、ハイインピーダンス区間の終了直前となる。
【0077】
(変形例9)
逆起電力の検出区間は、以下のように生成してもよい。
1. クロック信号を用いて、ステップパルス信号S1の周期Tpを測定する。そして、所定の整数をNとするとき、ハイインピーダンス区間Hi−zに遷移した後、時間Tp/Nが経過した時刻を、検出区間としてもよい。
【0078】
2. 図6は、検出区間の生成方法の一例を示す波形図である。ステップパルス信号S1を、遅延時間τ遅延させたレプリカS1’を生成する。遅延時間τは、一定としてもよいが、ステップパルス信号S1の周期に比例するよう制御することが望ましい。そして、ステップ信号のレプリカS1’と同期して、駆動区間とハイインピーダンス区間を切りかえる。逆起電力を検出すべきハイインピーダンス区間Hi−zにおいて、オリジナルのステップパルス信号S1のエッジ(ここではポジティブエッジ)から、ステップ信号のレプリカS1’の対応するエッジ(ポジティブエッジ)までの区間を、検出区間t1(t2)としてもよい。
【0079】
実施の形態にもとづき、具体的な語句を用いて本発明を説明したが、実施の形態は、本発明の原理、応用を示しているにすぎず、実施の形態には、請求の範囲に規定された本発明の思想を逸脱しない範囲において、多くの変形例や配置の変更が可能である。
【符号の説明】
【0080】
1…ステッピングモータ、L1…第1コイル、L2…第2コイル、2…モータ駆動回路、10…ブリッジ回路、12…プリドライバ、14…Hブリッジ回路、Rs…検出抵抗、20…ロジック回路、22…オシレータ、24…タイミング発生器、26…パルス変調器、30…逆起電力検出部、31…チャンネルセレクタ、32…ローパスフィルタ、34…極性切りかえスイッチ、36…差動アンプ、40…脱調予測部、42…判定部、44…コンパレータ、46…D/Aコンバータ、50…カレントリミット回路、52…電流設定部、54…D/Aコンバータ、56…コンパレータ、S1…ステップパルス信号、S2…駆動信号、S3…検出信号、S4…比較信号。
図1
図2
図3
図4
図5
図6