特許第6100668号(P6100668)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6100668医療管理装置、医療管理装置の制御方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6100668
(24)【登録日】2017年3月3日
(45)【発行日】2017年3月22日
(54)【発明の名称】医療管理装置、医療管理装置の制御方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/22 20120101AFI20170313BHJP
   G06Q 50/24 20120101ALI20170313BHJP
【FI】
   G06Q50/22
   G06Q50/24
【請求項の数】6
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2013-214063(P2013-214063)
(22)【出願日】2013年10月11日
(65)【公開番号】特開2015-76066(P2015-76066A)
(43)【公開日】2015年4月20日
【審査請求日】2016年8月16日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】397072639
【氏名又は名称】株式会社デジタルガレージ
(74)【代理人】
【識別番号】100064908
【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武
(74)【代理人】
【識別番号】100108578
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 詔男
(74)【代理人】
【識別番号】100089037
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邊 隆
(74)【代理人】
【識別番号】100094400
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 三義
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 智也
(72)【発明者】
【氏名】奥野 達広
【審査官】 山下 剛史
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−237830(JP,A)
【文献】 国際公開第2012/039152(WO,A1)
【文献】 特開2009−86765(JP,A)
【文献】 特開2003−303238(JP,A)
【文献】 特開2001−265877(JP,A)
【文献】 特開2006−323633(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00−99/00
A61B 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
受診者に対して検査を行う第1医療機関と、検査された結果に対して診断を行う第2医療機関とを前記受診者が使用する受診者端末によって予約するための第1ポータルサイトを提供する受診予約部と、
前記第1ポータルサイトによって予約された予約情報を、前記第1医療機関で用いられる第1医療機関端末と、前記第2医療機関で用いられる第2医療機関端末とに提示するための第2ポータルサイトを提供する予約情報提示部と、
前記第1医療機関で検査された結果を入力する第3ポータルサイトを、前記第1医療機関端末と前記第2医療機関端末とに提供する検査結果管理部と、
を備えることを特徴とする医療管理装置。
【請求項2】
前記第2医療機関端末によって前記第3ポータルサイトから入力された診断結果に基づく診断情報を、前記受診者端末に提示する第4ポータルサイトを提供する診断情報提示部、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の医療管理装置。
【請求項3】
前記第1医療機関に関する評価を示す第1評価情報、及び前記第2医療機関に関する評価を示す第2評価情報の少なくとも1つの評価情報を、前記受診者端末によって入力するための第5ポータルサイトを提供する評価管理部を備え、
前記評価管理部は、
前記第1医療機関端末、及び前記第2医療機関端末の少なくとも1つの端末に前記評価情報を提示する
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の医療管理装置。
【請求項4】
前記受診予約部は、
他の受診者によって評価された前記第1評価情報、及び前記他の受診者によって評価された前記第2評価情報の少なくとも1つの情報を、前記第1ポータルサイトに提示する
ことを特徴とする請求項3に記載の医療管理装置。
【請求項5】
受診予約部が、受診者に対して検査を行う第1医療機関と、検査された結果に対して診断を行う第2医療機関とを前記受診者が使用する受診者端末によって予約するための第1ポータルサイトを提供する受診予約手順と、
予約情報提示部が、前記第1ポータルサイトによって予約された予約情報を、前記第1医療機関で用いられる第1医療機関端末と、前記第2医療機関で用いられる第2医療機関端末とに提示するための第2ポータルサイトを提供する予約情報提示手順と、
検査結果管理部が、前記第1医療機関で検査された結果を入力する第3ポータルサイトを、前記第1医療機関端末と前記第2医療機関端末とに提供する検査結果管理手順と、
を含むことを特徴とする医療管理装置の制御方法。
【請求項6】
医療管理装置のコンピュータに、
受診者に対して検査を行う第1医療機関と、検査された結果に対して診断を行う第2医療機関とを前記受診者が使用する受診者端末によって予約するための第1ポータルサイトを提供する受診予約手順と、
前記第1ポータルサイトによって予約された予約情報を、前記第1医療機関で用いられる第1医療機関端末と、前記第2医療機関で用いられる第2医療機関端末とに提示するための第2ポータルサイトを提供する予約情報提示手順と、
前記第1医療機関で検査された結果を入力する第3ポータルサイトを、前記第1医療機関端末と前記第2医療機関端末とに提供する検査結果管理手順と、
を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医療管理装置、医療管理装置の制御方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
医療機関で診療を受ける場合、受診者は、電話で直接医療機関に対して予約を行ったり、端末からインターネットを介して予約を行ったりしている。
【0003】
また、健康診断において、受診者は、端末をネットワークを介して健診施設の健診サーバに接続し、健康診断の受診予約を行う。そして、健診サーバは、受診者からの受診予約を受け付け、予約が完了した場合に、受診者に確認メールを送信する。また、健診サーバに接続されているデータベースには、健診に関する情報が格納されている。ここで、健診に関する情報とは、検査日等の予約の情報、検査施設が行う業務の情報、受診者の情報、業務を実行した履歴の情報等である。また、検査を行う検査施設の検査機器が、端末装置を介してネットワークに接続されている。検査装置は、検査データを、端末装置とネットワークを介して、健診サーバに送信する。このようなシステムによって、受診予約の受付、及び各業務の業務内容を監視することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
また、近年、CT(コンピュータ断層撮影)検査、MRI(核磁気共鳴画像法)検査、超音波検査等の検査画像から画像診断を、外部の読影センターまたは他の医療機関の放射線診断医が行う場合もある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−323633号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら上述した従来例では、外部の読影センターまたは他の医療機関の放射線診断医が画像診断を行う場合、健診施設の担当者から放射線診断医に依頼していたので、受診者は放射線診断医を選択することができなかった。
このように、従来例では、受診者は、健診を受ける医療機関と読影を行う放射線診断医の選択が自由にできないという課題があった。
【0007】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであって、検査を受ける医療機関と読影を行う放射線診断医の選択の自由度を向上することができる医療管理装置、医療管理装置の制御方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明の一態様に係る医療管理装置は、受診者に対して検査を行う第1医療機関と、検査された結果に対して診断を行う第2医療機関とを前記受診者が使用する受診者端末によって予約するための第1ポータルサイトを提供する受診予約部と、前記第1ポータルサイトによって予約された予約情報を、前記第1医療機関で用いられる第1医療機関端末と、前記第2医療機関で用いられる第2医療機関端末とに提示するための第2ポータルサイトを提供する予約情報提示部と、前記第1医療機関で検査された結果を入力する第3ポータルサイトを、前記第1医療機関端末と前記第2医療機関端末とに提供する検査結果管理部と、を備えることを特徴としている。
【0009】
また、本発明の一態様に係る医療管理装置であって、前記第2医療機関端末によって前記第3ポータルサイトから入力された診断結果に基づく診断情報を、前記受診者端末に提示する第4ポータルサイトを提供する診断情報提示部、を備えるようにしてもよい。
【0010】
また、本発明の一態様に係る医療管理装置であって、前記第1医療機関に関する評価を示す第1評価情報、及び前記第2医療機関に関する評価を示す第2評価情報の少なくとも1つの評価情報を、前記受診者端末によって入力するための第5ポータルサイトを提供する評価管理部を備え、前記評価管理部は、前記第1医療機関端末、及び前記第2医療機関端末の少なくとも1つの端末に前記評価情報を提示するようにしてもよい。
【0011】
また、本発明の一態様に係る医療管理装置であって、前記受診予約部は、他の受診者によって評価された前記第1評価情報、及び前記他の受診者によって評価された前記第2評価情報の少なくとも1つの情報を、前記第1ポータルサイトに提示するようにしてもよい。
【0012】
上記目的を達成するため、本発明の一態様に係る医療管理装置の制御方法は、受診予約部が、受診者に対して検査を行う第1医療機関と、検査された結果に対して診断を行う第2医療機関とを前記受診者が使用する受診者端末によって予約するための第1ポータルサイトを提供する受診予約手順と、予約情報提示部が、前記第1ポータルサイトによって予約された予約情報を、前記第1医療機関で用いられる第1医療機関端末と、前記第2医療機関で用いられる第2医療機関端末とに提示するための第2ポータルサイトを提供する予約情報提示手順と、検査結果管理部が、前記第1医療機関で検査された結果を入力する第3ポータルサイトを、前記第1医療機関端末と前記第2医療機関端末とに提供する検査結果管理手順と、を含むことを特徴としている。
【0013】
上記目的を達成するため、本発明の一態様に係るプログラムは、医療管理装置のコンピュータに、受診者に対して検査を行う第1医療機関と、検査された結果に対して診断を行う第2医療機関とを前記受診者が使用する受診者端末によって予約するための第1ポータルサイトを提供する受診予約手順と、前記第1ポータルサイトによって予約された予約情報を、前記第1医療機関で用いられる第1医療機関端末と、前記第2医療機関で用いられる第2医療機関端末とに提示するための第2ポータルサイトを提供する予約情報提示手順と、前記第1医療機関で検査された結果を入力する第3ポータルサイトを、前記第1医療機関端末と前記第2医療機関端末とに提供する検査結果管理手順と、を実行させることを特徴としている。
【発明の効果】
【0014】
本発明の一態様によれば、医療管理装置は、検査を受ける医療機関と読影を行う放射線診断医の選択の自由度を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本実施形態に係る医療システムの概略構成を示す図である。
図2】本実施形態に係るデータベースに格納される情報の一例を説明する図である。
図3】本実施形態に係るサーバの構成の一例を示す図である。
図4】本実施形態に係る第1ポータルサイトにおける予約お申し込み画面の一例を説明する図である。
図5】本実施形態に係る第2ポータルサイトにおける予約管理画面の一例を説明する図である。
図6】本実施形態に係る第2ポータルサイトにおける予約ユーザ管理画面の一例を説明する図である。
図7】本実施形態に係る第3ポータルサイトにおける医師管理画面の一例を説明する図である。
図8】本実施形態に係る第4ポータルサイト及び第5ポータルサイトにおける診断情報の閲覧/評価画面の一例を説明する図である。
図9】本実施形態に係る医療システムの処理手順の一例を説明するシーケンス図である。
図10】本実施形態に係る受診者、サーバが提供するサイト、MRI検査を行う医療機関、読影を行う医師間でのやりとりの一例を説明する図である。
図11】本実施形態に係るサーバの役割を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る医療システム1の概略構成を示す図である。図1に示すように、医療システム1は、受診者端末10、サーバ20、医療機関端末30(第1医療機関端末)、データベース40、及び読影医師端末50(第2医療機関端末)を備えている。また、受診者端末10、サーバ20、医療機関端末30、データベース40、及び読影医師端末50は、有線または無線のネットワーク60を介して接続されている。ネットワーク60は、例えば、インターネットである。
【0017】
受診者端末10は、医療機関で診断を受ける受診者が使用する端末であり、例えばPC(パーソナルコンピュータ)、携帯電話、タブレット端末等である。受診者端末10は、不図示の表示部、操作部、通信部、制御部、及び記憶部等を備えている。受診者端末10は、受診者が操作部を操作して選択または入力した情報を、通信部とネットワーク60を介して、サーバ20に送信する。また、受診者端末10は、サーバ20が送信した情報を、通信部とネットワーク60を介して受信する。
なお、受診者端末10がサーバ20から受信する情報には、医療機関に関する情報、診断料金に関する情報、診断日時に関する情報、読影医師に関する情報、診断結果に関する情報等の情報が含まれる。また、受診者端末10がサーバ20に送信する情報には、個人情報、予約情報、医療機関に関する評価、読影医師に関する評価、診断情報閲覧要求等の情報が含まれる。予約情報には、支払い方法に関する情報、診断を受ける医療機関名、診断を受ける日時に関する情報、読影医師名が含まれている。
【0018】
データベース40には、受診者(利用者)に関する情報、医療機関に関する情報、読影医師に関する情報等が格納される。
図2は、本実施形態に係るデータベース40に格納される情報の一例を説明する図である。なお、図2に示した例では、1人の受診者に関する情報、1つの医療機関に関する情報、1人の読影医師に関する情報の例を示しているが、データベース40には、複数の受診者に関する情報、複数の医療機関に関する情報、複数の読影医師に関する情報が格納される。また、図2において、データ形式は、データベース40に格納されるデータの形式の一例である。
【0019】
図2に示すように、受診者に関する情報として、氏名(カタカナ)、氏名(漢字)、性別、生年月日、電話番号、メールアドレス、郵便番号、住所、受診日、診断結果、診断画像等が関連付けられている。受診者に関する情報のうち、本医療システム1を利用するときに登録が必要な情報は、例えば、氏名(カタカナ)、氏名(漢字)、性別、生年月日、電話番号、メールアドレス、受診日である。
医療機関に関する情報として、医療機関の名称、電話番号、郵便番号、住所、案内文、予約可能な日時、メールアドレス、診断に使用されるMRIのスペック(MRIのメーカー名、型番等)、診断を受けた受診者による医療機関に関する評価(例えば1〜5)等が関連付けられている。なお、評価は、例えば、1が一番悪く、5が一番良い。また、評価は5段階に限られない。また、医療機関に関する評価には、医療機関に対する評価、MRI検査を行う技師に対する評価、医療機関の担当事務に対する評価等が含まれる。また、案内文とは、例えば、医療機関に関する説明文、予約時にサーバ20が受診者に送信する受診の案内文等である。
読影医師に関する情報として、医師の氏名、所属(プロフィール)、メールアドレス、顔写真、評価等が関連付けられている。なお、読影医師に関する評価には、読影医師に対する評価、読影医師が属する病院や読影センター等に対する評価が含まれる。
【0020】
図1に戻って、医療システム1の構成の説明を続ける。
サーバ20は、医療機関から得た医療機関に関する情報を、データベース40に格納する。なお、サーバ20は、医療機関に関する情報を、医療機関端末30及びネットワーク60を介して取得してもよく、または書類等で取得するようにしてもよい。サーバ20は、読影医師から得た読影医師に関する情報を、データベース40に格納する。なお、サーバ20は、読影医師に関する情報を、読影医師端末50及びネットワーク60を介して取得してもよく、または書類等で取得するようにしてもよい。
サーバ20は、ネットワーク60を介して医療機関端末30から受信した診断結果、検査画像を、受診者情報に関連付けてデータベース40に格納する。
【0021】
サーバ20は、受診者端末10が後述する第1ポータルサイトで入力した個人情報及び予約情報を、データベース40に格納する。また、サーバ20は、第1ポータルサイトで予約が確定した場合、診断日時に関する診断日時情報を、ネットワーク60を介して、受診者端末10に送信する。サーバ20は、予約情報に基づいて、受診者に関する受診者情報、及び診断日時情報を、ネットワーク60を介して医療機関端末30に送信する。また、サーバ20は、予約情報に基づいて、受診者情報を、ネットワーク60を介して読影医師端末50に送信する。
なお、サーバ20の構成については、後述する。
【0022】
医療機関端末30は、ネットワーク60を介してサーバ20が送信した受診者情報、及び診断日時情報を受信する。医療機関の技師、担当者は、受信した情報に基づいて、MRI検査等の検査を行う。医療機関端末30は、例えばPC(パーソナルコンピュータ)、携帯電話、タブレット端末等である。医療機関端末30は、後述する第3ポータルサイトに接続する。そして、医療機関端末30は、MRI検査した検査画像を、第3ポータルサイト上でアップロードすることでネットワーク60を介してサーバ20に送信する。
【0023】
読影医師端末50は、ネットワーク60を介してサーバ20が送信した受診者情報を受信する。読影医師端末50は、例えばPC(パーソナルコンピュータ)、携帯電話、タブレット端末等である。読影医師は、読影医師端末50を操作して、第3ポータルサイトに接続する。そして、読影医師端末50は、ネットワーク60を介してデータベース40に格納されている受診者に対応する検査画像等を、読影医師端末50に接続されている表示部に表示する。読影医師は、表示部に表示された検査画像に対して読影を行う。読影医師は、読影医師端末50を操作し、読影を行った結果を診断結果として、第3ポータルサイトで入力することで、ネットワーク60を介してサーバ20に送信する。
なお、サーバ20、医療機関端末30、データベース40、及び読影医師端末50は、本システムを使用する国や地域で定められている通信プロトコルを用いてデータの送受信を行うようにしてもよい。さらに、検査画像等の画像のフォーマットは、本システムを使用する国や地域で定められている画像のフォーマットを用いるようにしてもよい。
【0024】
次に、サーバ20の構成について説明する。図3は、本実施形態に係るサーバ20の構成の一例を示す図である。
図3に示すように、サーバ20は、受信部201、制御部202、記憶部203、送信部204、画像処理部205、及び入力検出部206を備えている。また、サーバ20には、画像表示部211、及び操作部212が接続されている。また、制御部202は、受診予約部2021、予約情報提示部2022、検査結果管理部2023、診断情報提示部2024、及び評価管理部2025を備えている。
【0025】
受信部201は、ネットワーク60を介して受信した情報を制御部202に出力する。
送信部204は、制御部202から入力された情報を、ネットワーク60を介して、受診者端末10、医療機関端末30、読影医師端末50に送信する。また、送信部204は、ネットワーク60を介して、制御部202の制御に応じてデータベース40に各種情報を格納する。
【0026】
制御部202の受診予約部2021は、記憶部203に記憶されている「予約お申し込み画面」データを読み出し、読み出した「予約お申し込み画面」データに基づいて、予約を行う第1ポータルサイトを受診者端末10に提供する。受診予約部2021は、「予約お申し込み画面」において、ネットワーク60を介して受診者端末10からの各種要求情報に応じて、ネットワーク60を介してデータベース40から要求情報に対応する情報を読み出す。そして、データベース40から読み出した情報を、第1ポータルサイト上に表示する。なお、受診者端末10からの各種要求情報とは、例えば、医療機関名の要求、受診者によって選択された医療機関の診断か可能な日時の要求、読影医師名の要求等である。
受診予約部2021は、予約が可能であるか否かを判別し、予約が可能である場合、診断料金に関する情報、及び診断日時に関する情報を、第1ポータルサイト上に表示する。なお、受診予約部2021は、予約が可能である場合、診断料金に関する情報、及び診断日時に関する情報を、ネットワーク60を介して受診者端末10に送信するようにしてもよい。
【0027】
制御部202の予約情報提示部2022は、入力検出部206が出力した操作情報に応じて、記憶部203に記憶されている「予約管理画面」データまたは「予約ユーザ管理画面」データを読み出し、また受信部201、ネットワーク60を介してデータベース40に記憶されている情報を読み出し、読み出した情報を画像処理部205に出力する。なお、「予約管理画面」データまたは「予約ユーザ管理画面」データは、データベース40に格納されていてもよい。また、予約情報提示部2022は、読み出した「予約管理画面」データまたは「予約ユーザ管理画面」データに基づいて、第1ポータルサイトによって予約された予約情報を提示する第2ポータルサイトを、医療機関端末30及び読影医師端末50に提供する。
【0028】
制御部202の検査結果管理部2023は、MRI検査の検査画像、後述する各情報を入力する第3ポータルサイトを、医療機関端末30及び読影医師端末50に提供する。
制御部202の診断情報提示部2024は、読影医師端末50によって第3ポータルサイトから入力された診断結果に基づいて診断情報を提供する第4ポータルサイトを、受診者端末10に提供する。
制御部202の評価管理部2025は、受診者端末10によってMRI検査を行う医療機関に対する評価、または読影医師に対する評価の入力を行う第5ポータルサイトを、受診者端末10に提供する。
【0029】
記憶部203には、後述する「予約お申し込み画面」データ、「予約管理画面」データ、「予約ユーザ管理画面」データ、「カード決済管理画面」データ、「医師管理画面」データ等が記憶される。なお、「カード決済管理画面」データとは、受診者が決済に用いたクレジットカードに関する情報を、サーバ20の管理者等が管理するための画面である。他の画面データについては、後述する。
【0030】
画像処理部205は、制御部202が出力した情報を、画像表示部211に表示する。
画像表示部211は、画像処理部205が出力した画像を表示する。画像表示部211は、例えば、タッチパネルによる操作部212を備えていてもよい。画像表示部211に出力される画像は、例えば、「予約管理画面」、「予約ユーザ管理画面」、「カード決済管理画面」等である。
【0031】
操作部212は、キーボード、マウス、タブレット等であり、受診者による操作に基づく操作信号をサーバ20の入力検出部206に出力する。
入力検出部206は、操作部212が出力した操作信号を検出し、検出した操作信号に基づいて操作情報を判別する。入力検出部206は、判別した操作情報を制御部202に出力する。なお、操作情報とは、例えば、「予約管理画面」、「予約ユーザ管理画面」、「カード決済管理画面」のうち、いずれかの画面を表示するかを示す情報、サーバ20に格納されている情報を編集することを示す情報等である。
【0032】
次に、「予約お申し込み画面」、「予約管理画面」、「予約ユーザ管理画面」、「医師管理画面」、及び「評価画面」について説明する。
図4は、本実施形態に係る第1ポータルサイトにおける予約お申し込み画面300の一例を説明する図である。予約お申し込み画面300は、例えば、受診者端末10に接続される表示部上に表示される画面である。
図4に示すように、予約お申し込み画面300には、受診前の注意をダウンロードする領域の画像301、受診者情報を入力する領域の画像302、医療機関の選択領域の画像303、受診希望日の選択領域の画像304、読影を行う医師の選択領域の画像305、利用規約の領域の画像306、及び次の処理に進むボタンの画像307を含んでいる。
図4に示す例では、受診者情報を入力する領域の画像302には、氏名(漢字)、氏名(カタカナ)、電話番号、性別、生年月日、メールアドレス、メールアドレス(確認用)を入力、または選択する画像が含まれる。必須と表示されている項目は、予約のために必ず入力または選択が必要な情報であることを示している。
【0033】
医療機関の選択領域の画像303には、右端の上下矢印キーを受診者がクリックした場合、選択可能な医療機関名がリスト形式で表示される。また、リスト形式で表示される情報には、医療機関名に加えて、検査を受けた受診者による医療機関に対する評価を表示するようにしてもよい。図4の医療機関の選択領域の画像303では、受診者によって選択された医療機関の評価として「4.7点」が表示される例を示している。
受診希望日の選択領域の画像304には、右端の上下矢印(ドロップダウン)ボタンの画像を受診者がクリックした場合、選択された医療機関に対応する予約可能な予約日時がリスト形式で表示される。図4に示した例では、第一希望の診断日時、第二希望の診断日時を選択する例を示したが、第一希望の診断日時のみを選択させる画像であってもよい。
読影を行う医師の選択領域の画像305には、右端の上下矢印キーを受診者がクリックした場合、選択可能な医師名がリスト形式で表示される。なお、医師の選択は、予約時ではなく、MRI検査後であってもよい。また、リスト形式で表示される情報には、医師名に加えて、診断を受けた受診者の医師に対する評価を表示するようにしてもよい。図4の読影を行う医師の選択領域の画像305では、受診者によって選択された医師の評価として「4.5点」が表示される例を示している。
【0034】
図5は、本実施形態に係る第2ポータルサイトにおける予約管理画面400の一例を説明する図である。なお、図5に示す例は、複数の医療機関のうち、1つの医療機関に関する予約管理画面400を示している。予約管理画面400は、例えば、サーバ20に接続される画像表示部211に表示される。
図5に示すように、予約管理画面400には、予約ID、MRI No、受診日時、受診者の氏名、受診済みを示す各画像が含まれる。予約IDは、受診者が予約したときに、サーバ20が予約された順番に割り振った番号である。MRI Noは、医療機関が有しているMRIの識別番号である。受診日時は、受診者が受診を行う日時である。氏名は、受診者の氏名である。受診済みは、医療機関端末30の使用者が、診断が終了した後に受診が終了したことを入力することにより「済み」のデータに更新される。
なお、この予約管理画面400において、予約ID等を選択することで、図6に示す予約ユーザ管理画面500に表示が移行するようにしてもよい。または、メニューやタブ等の操作により、予約管理画面400から予約ユーザ管理画面500に切り替わるようにしてもよい。
【0035】
また、サーバ20は、医療機関端末30からのリクエストに応じて、医療機関端末30に接続される表示部にもこの予約管理画面400に含まれる全ての情報または一部の情報を表示するようにしてもよい。医療機関側の担当医師らは、医療機関端末30によって、この予約管理画面400を確認することで、診断のスケジュールを把握、管理することができる。
【0036】
図6は、本実施形態に係る第2ポータルサイトにおける予約ユーザ管理画面500の一例を説明する図である。図6に示す例は、複数の予約者(受診者)のうち、1人の予約者に関する予約ユーザ管理画面500を示している。予約ユーザ管理画面500は、例えば、サーバ20に接続される画像表示部211に表示される。
図6に示すように、予約ユーザ管理画面500には、予約ID、氏名(カタカナ)、氏名(漢字)、電話番号、性別、メールアドレス、メールマガジンの登録状態を示す情報、受診に用いられるMRIの番号、決済状態を示す情報、受診状態を示す情報、受診日、受診開始時間、及び受診日のMRIの予約情報を示す各画像が含まれている。サーバ20の管理者または操作者は、受診者から予約に関する変更のリクエストが受診者端末10または電話等で行われた場合、画像表示部211に表示される予約ユーザ管理画面500上の各情報をリクエストに応じて編集する。
なお、メールマガジンとは、例えば、健康に関する情報等を含むお知らせが、サーバ20から受診者端末10に配信されるサービスである。
【0037】
なお、サーバ20は、医療機関端末30からのリクエストに応じて、医療機関端末30に接続される表示部にもこの予約ユーザ管理画面500の全ての情報または一部の情報を表示するようにしてもよい。医療機関側の担当医師らは、医療機関端末30によって、この予約ユーザ管理画面500を確認することで、診断のスケジュールを把握、管理することができる。
【0038】
図7は、本実施形態に係る第3ポータルサイトにおける医師管理画面600の一例を説明する図である。図7に示す例は、複数の受診者のうち、1人の受診者に関する医師管理画面600を示している。医師管理画面600は、例えば、医療機関端末30に接続される表示部または読影医師端末50に接続される表示部に表示される。
図7に示すように、医師管理画面600には、MRIにより撮影された検査画像、氏名(カタカナまたは漢字)、生年月日、年齢、性別、検査履歴、検査日時、検査機種のメーカー及び型番、撮影した画像の枚数(検査枚数)、医師管理画面600に現在表示されている画像No、医療機関情報、その他カルテ情報、検査結果表作成ボタンを示す画像が含まれている。
例えば、医療機関側では、担当者が医療機関端末30を操作して、第3ポータルサイト上で医師管理画面600の各情報を入力し、MRI検査によって撮影された検査画像を登録する。
また、読影医師側では、第3ポータルサイト上で、読影医師が読影医師端末50に接続される表示部に表示される医師管理画面600を閲覧して、読影を行う。
【0039】
図8は、本実施形態に係る第4ポータルサイト及び第5ポータルサイトにおける診断情報の閲覧/評価画面700の一例を説明する図である。診断情報の閲覧/評価画面700は、例えば、受診者端末10に接続される表示部に表示される。
図8に示すように、診断情報の閲覧/評価画面700には、診断結果を閲覧するためのボタン701、診断画像を閲覧するためのボタン702と、MRI検査を行った医療機関に対する評価を選択する選択画像711、読影を行った医師に対する評価を選択する選択画像712、及び再読影の希望の有無を選択するボタンを示す画像713と714とが含まれている。
なお、図4図8に示した各画面は一例であり、画面に表示する情報及び配置は、これらに限られない。
【0040】
次に、医療システム1の処理手順の一例を説明する。図9は、本実施形態に係る医療システム1の処理手順の一例を説明するシーケンス図である。図10は、本実施形態に係る受診者、サーバ20が提供するサイト、MRI検査を行う医療機関、読影を行う医師間でのやりとりの一例を説明する図である。なお、図10において、受診者は、受診者端末10を含み、サイトは、サーバ20が提供する各画面を含み、医療機関(事務)及び医療機関(技師)には、MRI検査を行う医療機関端末30を含み、医療機関(医師)には、読影医師端末50を含む。
なお、図9及び図10では、1人の受診者、1つの医療機関、1人の読影医師の例を説明するが、受診者、医療機関、読影医師は、おのおの複数であってもよい。
【0041】
(ステップS1)受診者は、診断の予約を行うために受診者端末10を操作する。例えば、受診者は、予約サイトのアドレス(url)を入力する。次に、受診者端末10は、ネットワーク60を介して、第1ポータルサイトに接続する。次に、受診者は、受診者端末10に接続されている表示部に表示された「予約お申し込み画面」を見ながら、受診者端末10に接続されている操作部を操作して、予約情報を入力または選択する。次に、受診者端末10は、入力または選択された予約情報に基づく予約依頼(g101;図10)を、ネットワーク60を介してサーバ20に送信する。
【0042】
(ステップS2)サーバ20は、受診者端末10から受信した予約依頼に含まれる医療機関名を抽出する。次に、サーバ20は、予約依頼に含まれる診断日時の希望を示す予約日程調整依頼(g102;図10)を、ネットワーク60を介して抽出した医療機関の医療機関端末30に送信する。なお、予約日程調整依頼には、個人情報、第一希望の診断日時、第二希望の診断日時、診断を希望する医療機関名、読影を行う希望医師名等が含まれている。
(ステップS3)サーバ20は、受診者端末10から受信した予約依頼に含まれる個人情報を抽出し、抽出した個人情報を、ネットワーク60を介してデータベース40に格納する。
【0043】
(ステップS4)医療機関端末30は、予約日程調整情報を、ネットワーク60を介して受信する。例えば、医療機関の事務担当者は、医療機関端末30が受信した予約日程調整依頼に含まれる第一希望日時が予約可能か否か確認する。第一希望日時が予約可能ではない場合、事務担当者は、予約日程調整依頼に含まれる第二希望日時が予約可能か否か確認する。事務担当者は、医療機関端末30に接続されている操作部を操作し、確認した結果を予約日程調整結果(g103;図10)として、ネットワーク60を介してサーバ20に送信する。なお、確認した結果とは、第一希望日時が予約可能であることを示す情報、第二希望日時が予約可能であることを示す情報、第一及び第二希望日時ともに予約不可であることを示す情報のうちのいずれかの情報である。なお、希望日時が予約可能であるか否かの確認は、医療機関端末30、または医療機関にある他の端末が行うようにしてもよい。
【0044】
(ステップS5)サーバ20は、医療機関端末30から受信した予約日程調整結果に含まれる受診日を、ネットワーク60を介して受診者端末10に送信する。すなわち、サーバ20は、この処理によって、受診者に受診日の通知を行う(g104;図10)。
【0045】
(ステップS6)受診者は、受診者端末10に接続されている操作部を操作して、クレジットカード番号等の決済情報の入力を行う。次に、受診者端末10は、入力された決済情報を、ネットワーク60を介してサーバ20に送信する。
【0046】
(ステップS7)サーバ20は、例えばクレジットカード会社にクレジットカード情報を参照して、クレジットカードが有効であるか否かを判別し、クレジットカードが有効である場合、事前決済(g105;図10)処理を行い、事前決済の承認が得られたことを示す情報を、ネットワーク60を介して受診者端末10に送信する。また、クレジットカードが有効ではない場合、サーバ20は、クレジットカードが無効であることを示す情報を、ネットワーク60を介して受診者端末10に送信する。
なお、事前決済は、図10に示すように、受診前または受診日に、受診者が直接、医療機関に対して支払うようにしてもよい(g107;図10)。
次に、サーバ20は、クレジットカードに関する情報を、ネットワーク60を介してデータベース40に格納する。ここで、クレジットカードに関する情報とは、クレジットカード番号、クレジットカードに刻印されている名前、クレジットカードの有効期限等の情報である。例えば、このようにデータベース40に格納したクレジットカード情報は、例えば、次回の検査の場合の決済のときに用いるようにしてもよい。
予約が確定した後、サーバ20は、予約情報を、ネットワーク60を介して、医療機関端末30及び読影医師端末50に送信する。次に、医療機関側の事務担当者は、医療機関端末30を操作して、第2ポータルサイトに接続し、予約管理画面400または予約ユーザ管理画面500を閲覧することで、予約管理を行う。
【0047】
(ステップS8)受診者は、予約した日時に、予約した医療機関で受診する(g106;図10)。次に、医療機関の技師は、受診者に対してMRI検査を行う。次に、医療機関端末30は、サーバ20によって提供されている第3ポータルサイトに接続する。次に、技師は、医療機関端末30に接続されている操作部を操作して、第3ポータルサイト上で医師管理画面600の情報を入力し、検査画像をアップロードする(g108(MRI画像診断);図10)。次に、サーバ20は、第3ポータルサイト上で入力された情報と検査画像とを関連付けて、データベース40に登録する。
【0048】
(ステップS9)サーバ20は、受診者端末10から受信した予約日程調整依頼に含まれている読影を行う希望医師名を抽出し、抽出した医師名とMRI検査を終了したことを示す情報とを診断情報(g109;図10)として、ネットワーク60を介して、抽出した医師が所属している医療機関等の読影医師端末50に送信する。
【0049】
(ステップS10)読影医師は、読影医師端末50を操作して、第2ポータルサイトに接続し、予約管理画面400または予約ユーザ管理画面500を閲覧することで、予約管理を行う。次に、読影医師端末50は、サーバ20が提供する第3ポータルサイトに接続する。次に、読影医師は、読影医師端末50を操作して、第3ポータルサイト上でMRI画像及び画像に関連付けられている情報を閲覧して診断(読影)を行う。次に、読影医師は、読影医師端末50を操作して、診断結果(g111;図10)を第3ポータルサイト上で入力する。
【0050】
(ステップS11)サーバ20は、第3ポータルサイトで読影医師端末50によって入力された診断結果を更新し、診断が終了したことを示す診断終了情報を、ネットワーク60を介して、MRI検査を行った医療機関の医療機関端末30に送信する。
(ステップS12)サーバ20は、読影医師端末50から受信した診断結果を、個人情報、撮影されたMRI情報等と関連付けてデータベース40に格納する。
【0051】
(ステップS13)医療機関端末30は、サーバ20から診断終了情報を受信する。次に、医療機関端末30は、第3ポータルサイトに接続して、診断結果を取得する。次に、例えば医療機関の事務担当者は、取得した診断結果を受診者に通知する(診断結果通知(g112);図10)。なお、診断結果通知は、医療機関の事務担当が受診者に郵送してもよい。または医療機関端末30は、例えば暗号化した診断結果を、ネットワーク60を介して受診者端末10に送信するようにしてもよい。
【0052】
(ステップS14)診断結果通知を受け取った後、受診者は、受診者端末10に接続されている操作部を操作して、サーバ20が提供する第4ポータルサイト及び第5ポータルサイトに接続する。なお、第4ポータルサイト及び第5ポータルサイトは、別のポータルサイトであっても、同じポータルサイトであってもよい。なお、図8は、第4ポータルサイト及び第5ポータルサイトが同じ1つのポータルサイトの例である。次に、サーバ20は、「診断情報を閲覧する画面」データを第4ポータルサイトに表示し、「評価画面」データを第5ポータルサイトに表示する。
次に、受診者は、受診者端末10に接続されている操作部を操作して、MRI検査を受けた医療機関、読影を行った医師に対する評価を第5ポータルサイト上で行う。なお、MRI検査を受けた医療機関、読影を行った医師に対する評価は、必須ではなく、受診者が評価を行いたい場合のみに行うようにしてもよい。
なお、本実施形態では、読影を1回行う例を説明したが、受診者が診断結果に納得できない場合、受診者端末10を操作して、サーバ20に対して再読影の依頼を第5ポータルサイト上で行うようにしてもよい。
以上で、医療システム1の処理を終了する。
【0053】
上述した例では、受診者の支払い方法としてクレジットカードを用いる例を説明したが、これに限られない。支払い方法は、例えば、電子マネーを用いた支払い、プリペイドカードを用いた支払い、サーバ20を管理する会社と契約されている店舗での支払い、振り込み等による支払いであってもよい。
【0054】
上述したように、本実施形態のサーバ20は、受診者が有する受診者端末10と、MRI検査を行う複数の医療機関おのおのが有する医療機関端末30と、読影を行う複数の医師おのおのが有する読影医師端末50と、受診者の個人情報と医療機関に関する情報と読影医師に関する情報と診断結果等が関連付けられて格納されるデータベース40とを、図11に示すような仲介する役割をしている。換言すると、サーバ20が提供するサイトは、受診者、MRI検査を行う医療機関、及び読影医師におけるポータルサイトの役割を提供する。
【0055】
図11は、本実施形態に係るサーバ20の役割を説明するための図である。図11において、符号800で示す領域の画像は、サーバ20が行う処理を示した画像である。
図11に示すように、受診者は、受診者端末10を操作することで、サーバ20が提供する予約お申し込み画面300(図4)から、MRI検査を受ける医療機関の選択(g121)、予約日時の希望、読影医師の選択(g122)、さらに診断の事前決済を行うことができる。また、受診者は、受診者端末10を操作することで、サーバ20が提供する診断情報を閲覧することができる(g123)。
【0056】
MRI検査を行う医療機関は、医療機関情報g131を、サーバ20を介してデータベース40に登録しておくことで、受診者からの予約を効率よくサーバ20に管理してもらうことができる。そして、医療機関は、医療機関端末30が予約情報を、ネットワーク60を介してサーバ20から受信することができる。また、予約に変更があった場合も、サーバ20から予約の変更情報を受信でき、さらにキャンセル等になった日時に別の予約を受け付けることができる。また、医療機関側は、医療機関端末30が受診者に関する個人情報(利用者情報(g132))をサーバ20から受け取ることができる。さらに、医療機関側は、医療機関端末30が読影医師によって行われた診断情報(g132)をサーバ20から受け取ることができる。さらに、医療機関側は、MRI検査及び診断後、受診者によって評価された評価結果を、サーバ20を介して受け取ることができる。
この結果、医療機関側は、受診者からの予約を効率よく受けることができる。
【0057】
読影を行う医師は、読影医師情報g141を、サーバ20を介してデータベース40に登録しておくことで、受診者からの予約を効率よくサーバ20に管理してもらうことができる。そして、読影医師は、選択されたことを示す情報(g122)を、サーバ20を介して受信することができる。また、読影医師は、MRI検査の検査画像及び情報を、読影医師端末50がサーバ20を介して閲覧することで、オンライン診断を行うことができる。この結果、読影医師は、自分の都合が良い時間にオンライン診断(g142)を、自分が所属している医療機関等で行うことができるので、業務の効率化を図ることができる。さらに、読影医師は、読影を行った後、受診者によって評価された評価結果を、サーバ20を介して受け取ることができる。
【0058】
以上のように、本実施形態の医療管理装置(サーバ20)は、受診者に対して検査を行う第1医療機関(医療機関)と、検査された結果に対して診断を行う第2医療機関(読影医師)とを受診者が使用する受診者端末10によって予約するための第1ポータルサイトを提供する受診予約部2021と、第1ポータルサイトによって予約された予約情報を、第1医療機関で用いられる第1医療機関端末(医療機関端末30)と、第2医療機関で用いられる第2医療機関端末(読影医師端末50)とに提示するための第2ポータルサイトを提供する予約情報提示部2022と、第1医療機関で検査された結果を入力する第3ポータルサイトを、第1医療機関端末と第2医療機関端末とに提供する検査結果管理部2023と、を備える。
【0059】
この構成により、本実施形態のサーバ20は、第1ポータルサイトにおいて、MRI検査を行う医療機関の選択と、読影医師の選択とを行う環境を提供できるため、検査を受ける医療機関と読影を行う放射線診断医の選択の自由度を向上することができる。
【0060】
また、本実施形態の医療管理装置(サーバ20)は、第2医療機関端末(読影医師端末50)によって第3ポータルサイトから入力された診断結果に基づく診断情報を、受診者端末10に提示する第4ポータルサイトを提供する診断情報提示部2024、を備える。
【0061】
この構成により、本実施形態のサーバ20によれば、受診者は、受診者端末10を第4ポータルサイトに接続することで、診断情報を閲覧することができる。この結果、本実施形態のサーバ20によれば、受診者にとって、利便性を向上することができる。
【0062】
また、本実施形態の医療管理装置(サーバ20)は、第1医療機関に関する評価を示す第1評価情報、及び第2医療機関に関する評価を示す第2評価情報の少なくとも1つの評価情報を、受診者端末10によって入力するための第5ポータルサイトを提供する評価管理部2025を備え、評価管理部は、第1医療機関端末(医療機関端末30)、及び第2医療機関端末(読影医師端末50)の少なくとも1つの端末に評価情報を提示する。
【0063】
また、本実施形態の医療管理装置(サーバ20)は、受診予約部2021は、他の受診者によって評価された第1評価情報、及び前記他の受診者によって評価された第2評価情報の少なくとも1つの情報を、第1ポータルサイトに提示する。
【0064】
この構成により、本実施形態のサーバ20によれば、受診者は、MRI検査、診断後に、MRI検査を受けた医療機関、及び読影を行った読影医師に対して、おのおの評価を行うことができる。
また、この構成により、受診者は、第1ポータルサイトに表示される各医療機関、各読影医師の評価を予約前に知ることができるので、医療機関及び読影医師を選択する際に参考することができる。この結果、本実施形態のサーバ20によれば、受診者にとって、利便性を向上することができる。
【0065】
なお、本実施形態では、受診者が受ける診断の例として、MRIを説明したが、これに限られない。CT(コンピュータ断層撮影)検査、超音波検査、内視鏡検査など、検査を行う技師と、診断を行う医師とが別の検査であればよい。
また、本実施形態では、サーバ20とデータベース40とが、ネットワーク60を介して接続されている例を説明したが、サーバ20とデータベース40とは、イントラネットを介して接続されていてもよい。
【0066】
また、本実施形態では、図2に示したように、受診者の個人情報を個別にデータベース40に格納する例を説明したが、これに限られない。例えば、家族毎に関連付けてデータベース40に格納するようにしてもよい。このように家族毎にデータベース40に格納することで、電話番号、住所、郵便番号等の共通の情報を1家族分のみ登録すればよいので、データベース40に格納するデータを削減することができる。
【0067】
また、図2に示した例では、1つの受診日の診断結果と診断画像とがデータベース40に格納されている例を示したが、これに限られない。過去にこの医療システム1を利用して受診した情報についても、データベース40に格納したままにするようにしてもよい。これにより、診断を行う医師は、過去のMRI検査の検査画像及び診断結果からの変化等も含めた診断を行うことが可能になる。
【0068】
また、本実施形態では、一種類の検査や診断について説明したが、これに限られない。サーバ20は、例えば、MRI検査以外に、例えば、健康診断、人間ドック等の検査の予約の提供、及び検査結果の管理を行うようにしてもよい。
【0069】
また、本実施形態では、第1ポータルサイト〜第5ポータルサイトをサーバ20が提供する例を説明したが、これに限られない。サーバ20が提供するポータルサイトは、例えば、受診者用、MRI検査を行う医療機関用、読影医師用などの3つであってもよい。また、例えば、本実施形態で説明した第1ポータルサイトと第4ポータルサイトは、1つのポータルサイトで提供され、タブにより切り替えるようにして提供してもよい。
【0070】
また、本実施形態では、サーバ20が、第1ポータルサイト〜第5ポータルサイトにおいて、各種サービスを提供する例を説明したが、これに限られない。例えば、サーバ20は、受診者端末10上で動作するアプリケーションにおいて、第1、第4、及び第5ポータルサイトのサービスを提供するようにしてもよい。同様に、サーバ20は、医療機関端末30及び読影医師端末50上で動作するアプリケーションにおいて、第2、及び第3ポータルサイトのサービスを提供するようにしてもよい。
【0071】
なお、本発明におけるサーバ20の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)を備えたWWWシステムも含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
【0072】
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【符号の説明】
【0073】
1…医療システム、10…受診者端末、20…サーバ、30…医療機関端末、40…データベース、50…読影医師端末、60…ネットワーク、201…受信部、202…制御部、203…記憶部、204…送信部、205…画像処理部、206…入力検出部、211…画像表示部、212…操作部、2021…受診予約部、2022…予約情報提示部、2023…検査結果管理部、2024…診断情報提示部、2025…評価管理部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11