(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記特許文献1,2では、前記漏水防止に用いる一対の半円筒形部材が硬質な物体であって、前記配管の外径側に固定されるために、当該配管の前記漏水防止対処部位で中心軸線方向または径方向の動きを許容できなくなる。
【0008】
このような事情に鑑み、本発明は、液体流通用の配管と可撓継手との結合部分に特別な変更を加えることなく、前記可撓継手の外径側に前記配管の中心軸線方向ならびに径方向の動きを許容する止水カバーを比較的簡易に設置可能とすることを目的としている。
【0009】
ところで、本発明の参考例として、例えば特開平9−144964号公報(参考例1)および特開平9−137694号公報(参考例2)を挙げる。
【0010】
参考例1には、地中もしくは水中に埋め込まれる管路、トンネルなどの管体の継ぎ目に、内外二重のゴムベローズを取り付けることが記載されている。詳しくは、前記内径側のゴムベローズの両端部分は、前記管路の大径部分の内周面に押え板を介してボルト留めされている。前記外径側のゴムベローズの両端部分は、前記管路の大径部分の外周面にボルト留めされている。これら内外2つのゴムベローズの外径側は、前記押え板の外周面に順次接着される不織布、鋼板、筒状のゴムベルトによって覆い隠されている。
【0011】
また、参考例2には、地下管路の継ぎ目に、内外2つの止水部材を取り付けることが記載されている。詳しくは、内径側の2次止水部材の両端部分は、前管部と後管部との端面に取り付けられている主桁に押え金具を介してボルト留めされている。外径側の1次止水部材の両端部分は、前管部と後管部とにそれぞれ取り付けられるカラーの内周面にボルト留めされている。そして、前記2つの止水部材の外径側は、前記2つのカラーの中心軸線方向での対向間に取り付けられるスキンプレートによって覆い隠されている。
【0012】
上記参考例1,2は、配管内部に水などの液体が流通するようになっていない。つまり、この参考例1,2に記載しているゴムベローズや止水部材は、配管の外部から内部への水分浸入を防止することを狙って、配管の設置時に取り付けられるものであって、上記特許文献1,2ならびに本発明に記載されているように配管の内部を流通する冷却水などの液体が外側へ漏れたときの対処として取り付けられるようなものではない。その関係より、前記ゴムベローズや止水部材は、前記配管の内径側から取り付けるようになっていて、それらの取り付け部分は外径側に露呈しないようになっている。
【0013】
このように、上記参考例1,2は、上記特許文献1,2ならびに本発明とは前提となる構成が相違していて、また、前記ゴムベローズや止水部材は本発明の止水カバーと構成的に類似しているものの、使用用途としては全く異質なものである。このようなことから、この参考例1,2については、本発明の先行技術としてではなく、単なる参考例として提示しているのである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明は、液体流通用の配管の中心軸線方向の途中に設置される可撓継手の外径側に設置される止水カバーであって、前記配管は、その中心軸線方向の途中が軸方向に分離されていて、前記可撓継手は、前記配管の一端側の分離部分および他端側の分離部分それぞれに中心軸線方向から個別に重合されてねじ部材により結合される一端側環状部および前記他端側環状部を有する構成とされ、前記止水カバーは、前記可撓継手の外径側に覆い被される弾性シール環体と、この弾性シール環体の中心軸線方向の一端側および他端側を個別に支持しかつ前記可撓継手と前記配管との前記結合部分にそれらを中心軸線方向の両側から挟むような形態で取り付けられる一対の支持部と、前記一対の支持部のそれぞれから外側への漏水を個別に防止するための一対の密封装置とを含む、ことを特徴としている。
【0015】
このように、本発明に係る止水カバーは前記配管内を流通する流体が前記可撓継手を通過して外部へ漏れる可能性が高いときなどに、それを防止するために当該可撓継手の外径側に覆い被せるようにして設置されるものである。
【0016】
この止水カバーを設置するにあたっては、前記配管と前記可撓継手との前記結合部分に特別な変更を加えることなく、前記一対の支持部を前記可撓継手と前記配管との前記結合部分に取り付ける作業と、前記可撓継手の外径側に前記弾性シール環体を配置して当該弾性シール環体の一端側および他端側を一対の支持部に支持する作業と、前記密封装置を設置する作業とを行うだけでよい。
【0017】
このようなことから、前記止水カバーの設置対象となる配管と可撓継手との結合部分に特別な変更を加えることなく、前記止水カバーの設置を比較的簡易に行うことが可能になる。そのため、本発明に係る止水カバーの設置コストの上昇を抑制することが可能になる。
【0018】
また、止水カバーが弾性シール環体を備えているから、仮に前記配管が中心軸線方向ならびに径方向に動いたときでも、当該動きを許容することが可能になる。
【0019】
好ましくは、前記一対の支持部は、前記可撓継手の一端側環状部および前記他端側環状部の中心軸線方向の内側にそれぞれ中心軸線方向から重合されるように配置される一対の内側部材と、前記可撓継手の一端側環状部および前記他端側環状部の中心軸線方向の外側にそれぞれ配置される一対の外側部材と、前記一対の内側部材と前記一対の外側部材との間で前記結合部分の外径側に配置される一対の中間連結部材と、前記一対の内側部材と前記一対の外側部材とを前記一対の中間連結部材にそれぞれ締結することにより前記一対の内側部材と前記一対の外側部材とで前記結合部分を挟む締結部材とを含む構成とされる。
【0020】
ここでは、前記一対の支持部の構成を特定している。この場合、前記一対の支持部を設置するにあたっては、前記一方の中間連結部材を前記可撓継手と前記配管との前記一端側の結合部分の外径側に配置する作業と、前記一方の内側部材を前記可撓継手の一端側環状部の中心軸線方向の内側に配置して前記一方の中間連結部材に取り付ける作業と、前記一方の外側部材を前記配管の一端側分離部分の中心軸線方向の外側に配置して前記一方の中間連結部材に取り付ける作業と、前記他方の中間連結部材を前記可撓継手と前記配管との前記他端側の結合部分の外径側に配置する作業と、前記他方の内側部材を前記可撓継手の他端側環状部の中心軸線方向の内側に配置して前記他方の中間連結部材に取り付ける作業と、前記他方の外側部材を前記配管の他端側分離部分の中心軸線方向の外側に配置して前記他方の中間連結部材に取り付ける作業とを行うだけでよい。
【0021】
このように前記一対の支持部を設置する作業が比較的簡単になっているので、設置に要するコストを抑制するうえで有利になる。
【0022】
好ましくは、前記止水対象としての前記可撓継手は、弾性環体の中心軸線方向の一端側および他端側に設けられる径方向外向きの環状部の各中心軸線方向の内側にそれぞれ金属製環体を一体に設けた構成とされ、かつ、前記一端側の金属製環体および前記他端側の金属製環体の円周数ヶ所にはそれぞれ径方向外向きに突出する突片が設けられ、前記一対の内側部材、前記一対の外側部材ならびに前記一対の中間連結部材の外径は、それぞれ前記一端側の突片および前記他端側の突片の外接円よりも大きく設定され、前記一対の内側部材において前記両金属製環体にそれぞれ対応して中心軸線方向で重合される領域には、前記ねじ部材との干渉を回避するための逃げ部が設けられ、前記一対の外側部材において前記配管の両分離部分にそれぞれ対応して中心軸線方向で重合される領域には、前記ねじ部材との干渉を回避するための逃げ部が設けられ、前記一対の中間連結部材には、前記一端側の突片および前記他端側の突片との干渉を回避するための逃げ部が設けられるような構成とされる。
【0023】
ここでは、前記一対の支持部を前記金属製環体の突片の外接円よりも大きくした構成に特定している。この止水カバーは、前記可撓継手の外径側空間に余裕がある場合に適した構成になっている。
【0024】
好ましくは、前記一対の中間連結部材の各内周面には、それぞれ径方向外向きに凹む環状凹部が設けられ、前記一対の外側部材の逃げ部は、軸方向に貫通する孔とされ、前記密封装置は、前記両環状凹部にそれぞれ嵌入されて前記配管の両端の分離部分の外周面にそれぞれ径方向から圧接されるラジアルシールリングと、前記一対の外側部材の逃げ部としての貫通孔の外側開口にそれを閉塞するように設けられる閉塞部材とを備える。
【0025】
ここでは、前記一対の支持部を前記金属製環体の突片の外接円よりも大きくした構成の止水カバーに適した密封装置の構成を特定している。
【0026】
好ましくは、前記弾性シール環体、前記一対の内側部材、前記一対の外側部材ならびに前記一対の中間連結部材は、円周方向で分離され、少なくとも前記一対の内側部材および前記一対の中間連結部材の分離部分それぞれは、円周方向で重合されて締結部材で結合される。
【0027】
この構成では、前記止水カバーの構成要素(前記弾性シール環体、前記一対の内側部材、前記一対の外側部材ならびに前記一対の中間連結部材)を前記可撓継手の外径側から設置するときの作業をさらに簡易に行えるようになる。これにより、本発明に係る設置コストの上昇を抑制するうえで有利になる。
【発明の効果】
【0028】
本発明は、液体流通用の配管と可撓継手との結合部分に特別な変更を加えることなく、前記可撓継手の外径側に前記配管の中心軸線方向ならびに径方向の動きを許容する止水カバーを比較的簡易に設置することが可能になる。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、本発明を実施するための最良の実施形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
【0031】
図1から
図15に、本発明の一実施形態を示している。
図1に示すように、冷却設備1とポンプ室2との間には冷却水などの液体が流通する配管3が設置されており、この配管3の中心軸線方向の複数ヶ所には、可撓継手4やバタフライバルブなどの弁装置5が設置されている。なお、6は配管ピットである。
【0032】
なお、配管3における可撓継手4の設置場所は中心軸線方向で分離されており、この分離部分については、冷却設備1側に向いている側(
図1の左側)を「第1分離端3a」と言い、また、ポンプ室2側に向いている側(
図1の右側)を「第2分離端3b」と言うことにする。この第1、第2分離端3a,3bは、例えば
図2に示すように、径方向外向きに張り出すようなフランジ形状とされている。
【0033】
ここで、可撓継手4の構成について、
図7および
図8を参照して詳細に説明する。
図7では、
図1のポンプ室2の外側に設置される可撓継手4を示している。
【0034】
可撓継手4は、弾性環体4aの中心軸線方向の一端側および他端側に設けられる径方向外向きの第1、第2環状部4b,4cの各中心軸線方向の内側にそれぞれ第1、第2金属製環体4d,4eを一体に設けた構成とされている。
【0035】
弾性環体4aは、円筒形でかつその中心軸線方向の中間部分が径方向外向きに膨らむように湾曲されたアーチ形状、言い換えると前記中間部分の上半分の断面が「Ω」形状または半円形状になっている。この中間部分によって可撓継手4そのものの中心軸線方向ならびに径方向の動きを許容するようになっている。
【0036】
この弾性環体4aは、詳細に図示していないが、例えば適宜の強化繊維を編み込んだ補強布とゴムなどの弾性体とを積層したような構造になっている。
【0037】
この弾性環体4aの中心軸線方向の両端には、径方向外向きに張り出す第1、第2環状部4b,4cが設けられている。第1、第2環状部4b,4cの外径寸法は配管3の第1、第2分離端3a,3bの外径寸法と同一である。
【0038】
第1、第2金属製環体4d,4eは、環状板とされており、弾性環体4aの第1、第2環状部4b,4cの中心軸線方向内側に重ね合わされるように一体に設けられている。
【0039】
そして、第1環状部4bが配管3における第1分離端3aに、また、第2環状部4cが配管3における第2分離端3bにそれぞれ中心軸線方向に重ね合わされて結合されている。このような結合形態は、一般に、「フランジ結合」と呼ばれる。
【0040】
このフランジ結合の形態を詳しく説明する。配管3の第1、第2分離端3a,3bの円周数ヶ所と、可撓継手4の第1、第2金属製環体4d,4eの円周数ヶ所と、弾性環体4aの第1、第2環状部4b,4cの円周数ヶ所とには、それぞれ、厚み方向に貫通するねじ通孔(符号省略)が設けられている。
【0041】
まず、第1、第2金属製環体4d,4eの前記ねじ通孔と弾性環体4aの第1、第2環状部4b,4cの前記ねじ通孔(符号省略)と配管3の第1、第2分離端3a,3bの前記ねじ通孔(符号省略)とに跨ってねじ軸7を挿通する。このねじ軸7において第1、第2金属製環体4d,4eの前記ねじ通孔から内側に突出する内側突出端に内側ナット8を螺合して、配管3の第1、第2分離端3a,3bの前記ねじ通孔(符号省略)から外側に突出する外側突出端に外側ナット9を螺合するようにしている。なお、ねじ軸7、内側ナット8ならびに外側ナット9が、特許請求の範囲に記載の「ねじ部材」に相当している。
【0042】
第1、第2金属製環体4d,4eの外径寸法は、弾性環体4aの第1、第2環状部4b,4cの外径寸法と同一に設定されており、この第1、第2金属製環体4d,4eの外周面の円周数ヶ所には、径方向外向きに突出する板状の第1、第2突片4f,4gが一体に設けられている。
【0043】
第1、第2突片4f,4gの外接円の直径寸法は、弾性環体4aの第1、第2環状部4b,4cの外径寸法よりも大きくなっている。
【0044】
第1、第2突片4f,4gは、第1、第2金属製環体4d,4eと別体物として製作されていて、第1、第2金属製環体4d,4eに溶接などにより一体に取り付けられている。但し、これら第1、第2突片4f,4gは、第1、第2金属製環体4d,4eと一体物として製作することも可能である。
【0045】
第1、第2突片4f,4gは、可撓継手4を配管3の第1、第2分離端3a,3bの間に組み付ける際に、可撓継手4の軸方向寸法を不変とするために設けられている。
【0046】
ここで、可撓継手4の軸方向寸法を不変にするための構成について説明する。第1、第2突片4f,4gには、板厚方向に貫通するねじ通孔4f1,4g1が設けられている。
【0047】
そして、可撓継手4の第1、第2環状部4b,4cの対向間隔を、配管3の第1、第2分離端3a,3bの対向間隔より若干小さい程度に設定しておき、その間隔を維持するために、
図7の二点鎖線で示すように第1、第2金属製環体4d,4eの第1、第2突片4f,4gのねじ通孔4f1,4g1に、調整用ボルト11を挿通するとともに、この調整用ボルト11に調整用ナット12を螺合装着する。なお、調整用ナット12は、第1、第2突片4f,4gの内側と外側とにそれぞれ配置されている。
【0048】
このように調整用ボルト11および調整用ナット12を用いることにより、可撓継手4の第1、第2環状部4b,4cの対向間隔が不変になる。この状態で配管3に組み付けるようにすれば、作業が比較的簡易に行えるようになる。この作業が終了すると、調整用ボルト11および調整用ナット12は取り外される。
【0049】
ところで、仮に、上述した構成の可撓継手4が過負荷または経年劣化によって破損すると、配管3の内部を流通する冷却水が外側へ漏れるおそれがある。そのような場合、前記漏水を防止するために、配管3において可撓継手4の存在する領域の外径側に止水カバー20を設置することが可能である。
【0050】
この止水カバー20の詳細について、
図2から
図6を参照して説明する。
【0051】
止水カバー20は、弾性シール環体30と、第1、第2支持部40,50と、第1、第2密封装置(61〜64,71〜74)とを含む構成である。
【0052】
弾性シール環体30は、配管3に組み付けられた可撓継手4の外径側を覆うものである。この弾性シール環体30は、円筒形でかつその中心軸線方向の中間部分が径方向外向きに膨らむように湾曲されたアーチ形状、言い換えると前記中間部分の上半分の断面が「Ω」形状または半円形状になっている。
【0053】
この弾性シール環体30は、例えば円周上の1ヶ所が分離されていて、その分離部分を結合することにより作成されている。この分離部分を結合する形態としては、当該分離部分を重合しておいて、当該重合部分をゴム系接着剤などにより接着してから、当該接着部分の両面から補強用パッチシートを接着するようにしている。なお、弾性シール環体30の前記分離部分を結合する形態としては、前記重合部分の間に未加硫ゴムシートを挟み、当該重合部分全体を加熱、加圧することにより、加硫接合する形態とすることが可能である。
【0054】
具体的に、弾性シール環体30は、詳細に図示していないが、適宜の補強布(例えばポリアミド、ポリエステルなどの強化繊維)を芯材として適宜のゴム材(シリコンゴム、ニトリルブタジエンラバー、クロロプレンゴム、エチレンプロピレンジエンゴムなど)などを被覆した構成とされている。
【0055】
この弾性シール環体30の幅方向(中心軸線方向)の一端側および他端側には、第1、第2厚肉部31,32が設けられている。
【0056】
第1、第2支持部40,50は、弾性シール環体30の中心軸線方向の一端側および他端側を支持するとともに、配管3と可撓継手4とのフランジ結合部分にそれらを挟むような状態で取り付けられる。
【0057】
第1、第2支持部40,50は、第1、第2内側部材41,51と、第1、第2外側部材42,52、第1、第2中間連結部材43,53と、第1、第2押さえ部材44,54とを含む構成である。
【0058】
後で詳細に説明するが、第1、第2支持部40,50の構成要素である第1、第2内側部材41,51と第1、第2外側部材42,52と第1、第2中間連結部材43,53と第1、第2押さえ部材44,54とについては、円周方向で複数に分離されている。
【0059】
この分離の形態としては、
図5および
図6に示されている。この
図5および
図6には、第1、第2内側部材41,51と第1、第2外側部材42,52と第1、第2中間連結部材43,53と第1、第2押さえ部材44,54とをそれぞれ構成する複数の分離体のうちの1つをそれぞれ示している。そのうち、第1、第2内側部材41,51と第1、第2中間連結部材43,53とについては、それぞれの分離体の円周方向両端を結合することにより円周方向に連続する環体とされるようになっている。
【0060】
ところで、第1、第2内側部材41,51、第1、第2外側部材42,52、第1、第2中間連結部材43,53ならびに第1、第2押さえ部材44,54の各分離体それぞれの当接部位については、円周方向に所定角度ずつずらすように配置すると、止水カバー20からの漏水防止効果をさらに高めることが可能になる。
【0061】
第1、第2内側部材41,51は、環状板部41a,51aの外径側に円筒部41b,51bを軸方向一方へ張り出すように一体に設けたような形状になっている。
【0062】
環状板部41a,51aは、第1、第2金属製環体4d,4eの内側面にそれぞれ対応して中心軸線方向で重ね合わされる。この環状板部41a,51aには、内側ナット8およびねじ軸7の突出部分との干渉を回避するための逃げ部41d,51dが設けられている。
【0063】
この逃げ部41d,51dとしては、板厚方向に貫通する貫通孔とされている。この逃げ部41d,51dとしての貫通孔の内径寸法は、内側のナット8の外径寸法よりも大きく設定されている。
【0064】
また、円筒部41b,51bの外周面には、それぞれ円周方向に連続する外周溝41c,51cが設けられている。この外周溝41c,51cは、下記するように弾性シール環体30の一端側および他端側を支持するために設けられている。
【0065】
この第1、第2内側部材41,51は、円周方向で複数の分離されており、当該複数の分離体の円周方向の両端の分離部分(分離端とも言う)には、それぞれ連結片41f,41g,51f,51gが一体に設けられている(
図5および
図6参照)。
【0066】
この複数に分離された第1、第2内側部材41,51を結合するには、前記各連結片41f,41g,51f,51gをそれぞれ対応して円周方向で重合させて、当該各重合部分をボルト84およびナット85により締め付け固定するようにしている。前記各連結片41f,41g,51f,51gの重合部分には、図示していないが、適宜のシールパッキンを介装することがある。この第1、第2内側部材41,51は、第1、第2中間連結部材43,53にボルト82で取り付けられるようになっている。
【0067】
第1、第2外側部材42,52は、配管3の第1、第2分離端3a,3bに対応して軸方向から重合されるように配置されている。
【0068】
この第1、第2外側部材42,52は、円周数ヶ所で分離されており、複数の扇形の分離体それぞれが円周方向で並ぶように配置されることによって環状板のような形状とされている。この第1、第2外側部材42,52の分離体のそれぞれは、互いに結合されずに、個別に第1、第2中間連結部材43,53にボルト83で取り付けられるようになっている。
【0069】
また、第1、第2外側部材42,52の円周数ヶ所には、外側ナット9およびねじ軸7の突出部分との干渉を回避するための逃げ部42a,52aが設けられている。この逃げ部42a,52aは、板厚方向に貫通する孔とされている。この逃げ部42a,52aとしての貫通孔の内径寸法は、外側ナット9の外径寸法よりも大きく設定されている。さらに、第1、第2外側部材42,52の円周数ヶ所には、ボルト83が挿通されるねじ通孔42b,52bが設けられている。また、第1、第2外側部材42,52の内側面には、下記する第1、第2ラジアルシールリング61,71に当接される凸部42c,52cが設けられている。
【0070】
第1、第2中間連結部材43,53は、一対の内側部材41,51と一対の外側部材42,52との間で前記フランジ結合部分それぞれの外径側に配置される。前記フランジ結合部分とは、上述しているが、配管3における第1、第2分離端3a,3bと可撓継手4の第1、第2環状部4b,4cとの結合部分のことである。
【0071】
第1、第2中間連結部材43,53の内側面には第1ねじ穴43a,53aが設けられており、また、第1、第2中間連結部材43,53の外側面には第2ねじ穴43b,53bが設けられている。第1ねじ穴43a,53aと第2ねじ穴43b,53bとは、円周方向で同一位置つまり同一位相に配置されているが、径方向ではオフセットして配置されている。
【0072】
第1、第2中間連結部材43,53の各内周面における外側角部には、それぞれ径方向外向きに凹む環状凹部43c,53cが設けられている。この環状凹部43c,53cには、下記する第1、第2ラジアルシールリング61,71が取り付けられる。
【0073】
また、第1、第2中間連結部材43,53の内側面には、可撓継手4の第1、第2金属製環体4d,4eの第1、第2突片4f,4gとの干渉を避けるための逃げ部43d,53dが設けられている。この逃げ部43d,53dは、軸方向の凹みとされている。
【0074】
第1、第2中間連結部材43,53は、円周数ヶ所で分離されており、円周方向で連続するように互いに連結されている。詳しくは、第1、第2中間連結部材43,53の円周方向の分離部分(分離端とも言う)には、それぞれ締結用凹部43e,43f,53e,53fが設けられており、この締結用凹部43e,43f,53e,53fを設けることによって前記分離部分の端壁面が板状になっている(
図5および
図6参照)。この複数に分離されている第1、第2中間連結部材43,53を結合するには、その分離部分の前記板状の端壁面をそれぞれ円周方向で突き合わせて、当該各突き合わせ部分をボルト86およびナット87(
図3のみ記載)により結合するようにしている。前記各突き合わせ部分には、図示していないが、適宜のシールパッキンを介装することがある。
【0075】
第1、第2中間連結部材43,53の外径寸法は、第1、第2内側部材41,51の外径寸法と同一に設定されており、これら第1、第2内側部材41,51および第1、第2中間連結部材43,53の外径寸法は、第1、第2金属製環体4d,4eの第1、第2突片4f,4gの外接円の直径寸法よりも大きく設定されている。
【0076】
この第1、第2中間連結部材43,53に上記第1、第2内側部材41,51と第1、第2外側部材42,52とをボルト82,83によって連結することにより、第1、第2内側部材41,51と第1、第2外側部材42,52とによって配管3と可撓継手4とのフランジ結合部分を軸方向から挟むようになっている。
【0077】
詳しくは、ボルト82を第1、第2内側部材41,51のねじ通孔41e,51eに挿通して、第1、第2中間連結部材43,53の第1ねじ穴43a,53aに螺合することにより、第1、第2内側部材41,51が第1、第2中間連結部材43,53に一体に連結されることになる。また、ボルト83を第1、第2外側部材42,52のねじ通孔42b,52bに挿通して、第1、第2中間連結部材43,53の第2ねじ穴43b,53bに螺合することにより、第1、第2外側部材42,52が第1、第2中間連結部材43,53に一体に連結されることになる。これにより、第1、第2内側部材41,51と第1、第2外側部材42,52とが前記フランジ結合部分に対して軸方向から圧接されることになって当該フランジ結合部分を挟むようになる。
【0078】
第1、第2押さえ部材44,54は、円筒形に形成されており、第1、第2内側部材41,51の環状板部41a,51aの外周面に外嵌装着されることにより固定されるようになっている。
【0079】
この第1、第2押さえ部材44,54は、円周数ヶ所で分離されており、複数の部分円筒形の分離体それぞれが円周方向で並ぶように配置される。この第1、第2押さえ部材44,54の分離体それぞれは、互いに結合されずに、個別に第1、第2内側部材41,51に結合されるようになっている。
【0080】
ここで、前記した弾性シール環体30の一端側および他端側を第1、第2支持部40,50に支持させるには、弾性シール環体30の第1、第2厚肉部31,32を第1、第2内側部材41,51の外周溝41c,51c内に嵌入しておいて、第1、第2押さえ部材44,54を第1、第2内側部材41,51の外周面にボルト81で留めることにより行う。
【0081】
これら第1、第2内側部材41,51、第1、第2外側部材42,52、第1、第2中間連結部材43,53ならびに第1、第2押さえ部材44,54は、例えばアルミニウム合金、炭素鋼またはステンレス鋼などの適宜の材料により形成されるが、軽量な材料を選択すれば配管3に対する負荷を軽減するうえで有利となる。
【0082】
第1、第2密封装置としては、第1、第2ラジアルシールリング61,71、第1、第2小径Oリング62,72、第1、第2大径Oリング63,73、第1、第2閉塞部材64,74などを備えており、可撓継手4からの漏水を第1、第2支持部40,50のそれぞれから外側への漏水を防止するために用いられる。
【0083】
第1、第2ラジアルシールリング61,71は、第1、第2中間連結部材43,53の内径側の環状凹部43c,53c内に嵌入されることによって取り付けられるものであって、そのリップが配管3の第1、第2分離端3a,3bの外周面に径方向から圧接されるようになっている。この第1、第2ラジアルシールリング61,71は、第1、第2中間連結部材43,53の各外側面に取り付けられる第1、第2外側部材42,52の凸部42c,52cにより抜け出しが防止されるようになる。
【0084】
第1、第2小径Oリング62,72は、第1、第2外側部材42,52の内側面において逃げ部42a,52aとしての貫通孔の内側開口の周縁に取り付けられている。
【0085】
詳しくは、第1、第2小径Oリング62,72は、第1、第2外側部材42,52の内側面において逃げ部42a,52aとしての貫通孔の内側開口の周縁に設けられている環状溝(符号省略)内に嵌め入れられていて、配管3の第1、第2分離端3a,3bの外側面に弾性的に圧接されるようになっている。
【0086】
第1、第2大径Oリング63,73は、第1、第2内側部材41,51と第1、第2中間連結部材43,53との突き合わせ面に介装されている。
【0087】
詳しくは、第1、第2大径Oリング63,73は、第1、第2中間連結部材43,53の内側面の外径側領域に設けられている環状溝(符号省略)内に嵌め入れられていて、第1、第2内側部材41,51に弾性的に圧接されるようになっている。
【0088】
第1、第2閉塞部材64,74は、第1、第2外側部材42,52の逃げ部42a,52aとしての貫通孔を閉塞するものであって、有底円筒形に形成されている。この第1、第2閉塞部材64,74は、第1、第2外側部材42,52と別体であって、第1、第2外側部材42,52の外側面に一体に取り付けられている。なお、第1、第2閉塞部材64,74は、例えばアルミニウム合金、炭素鋼またはステンレス鋼などの適宜の材料により形成されるが、軽量な材料を選択すれば配管3に対する負荷を軽減するうえで有利となる。
【0089】
上記したように第1、第2密封装置として多数の構成要素(第1、第2ラジアルシールリング61,71、第1、第2小径Oリング62,72、第1、第2大径Oリング63,73、第1、第2閉塞部材64,74)を用いている理由について説明する。
【0090】
仮に、可撓継手4からの漏洩した水分が止水カバー20の内側空間内に存在している場合には、当該水分が、配管3と可撓継手4とのフランジ結合部分に第1、第2支持部40,50(第1、第2内側部材41,51、第1、第2中間連結部材43,53、第1、第2外側部材42,52)が対向する隙間を経て外側へ漏洩する可能性が高くなるとともに、第1、第2内側部材41,51の逃げ部41d,51dを貫通孔にしていることに起因して当該貫通孔からねじ部材(ねじ軸7、内側ナット8、外側ナット9)を伝って外側へ漏洩する可能性が高くなる。
【0091】
そこで、前記水分漏洩の可能性が高い場所に、第1、第2密封装置(第1、第2ラジアルシールリング61,71、第1、第2小径Oリング62,72、第1、第2大径Oリング63,73、第1、第2閉塞部材64,74)を配置するようにしている。
【0092】
このような第1、第2密封装置であれば、仮に可撓継手4から漏水が発生した場合においても当該漏水を止水カバー20の内側空間に閉じ込めることが可能になる。
【0093】
次に、止水カバー20の設置手順について、
図9から
図15を参照して詳細に説明する。
図9から
図15は、
図2を基準として示されている。
【0094】
要するに、配管3における第1分離端3aと可撓継手4の第1環状部4bとの一端側のフランジ結合部分に第1支持部40を設置するとともに、配管3における第2分離端3bと可撓継手4の第2環状部4cとの他端側のフランジ結合部分に第2支持部50を設置してから、第1、第2支持部40,50に弾性シール環体30を支持させる。
【0095】
具体的に、第1工程として、
図9に示すように、前記一端側のフランジ結合部分の外径側に第1中間連結部材43の分離体それぞれを配置し、当該各分離体において円周方向で隣り合うもの同士をボルト86およびナット87(
図3のみ記載)でそれぞれ結合する。これにより、第1中間連結部材43が前記配置場所に仮止めされることになる。このとき、可撓継手4の第1金属製環体4dの第1突片4fは、第1中間連結部材43の逃げ部43d内に嵌入して外側へ飛び出さないようになっている。
【0096】
第2工程として、
図10に示すように、可撓継手4の第1金属製環体4dの内側に第1内側部材41の分離体それぞれを軸方向から重合させるように配置し、当該各分離体において円周方向で隣り合うもの同士をボルト84およびナット85でそれぞれ結合する。これにより、第1内側部材41が前記配置場所に仮止めされることになる。
【0097】
第3工程として、
図11に示すように、ボルト82を第1内側部材41のねじ通孔41eに挿通して第1中間連結部材43の第1ねじ穴43aに螺合することにより、第1内側部材41を第1中間連結部材43に結合する。この結合により、第1内側部材41の外側面が第1中間連結部材43の内側面と可撓継手4の第1金属製環体4dの内側面とに圧接されるようになる。ところで、第1突片4fのねじ通孔4f1が第1内側部材41における全てのねじ通孔41eのうちの一部のねじ通孔41eに軸方向で合致することになるが、この第1突片4fのねじ通孔4f1と合致している第1内側部材41のねじ通孔41eには、ボルト82を挿通していない。
【0098】
第4工程として、
図12に示すように、第1中間連結部材43の環状凹部43c内に第1ラジアルシールリング61を嵌め入れる。
【0099】
第5工程として、
図13に示すように、ボルト83を第1外側部材42のねじ通孔42bに挿通させて第1中間連結部材43の第2ねじ穴43bに螺合することにより、第1外側部材42を第1中間連結部材43に結合する。この結合により、第1外側部材42の内側面が第1中間連結部材43の外側面と配管3の第1分離端3aの外側面とに圧接されるようになり、第1外側部材42が第1ラジアルシールリング61の抜け出しを防止するようになる。なお、ボルト83は、ボルト82と同一位相に配置されているが、径方向でオフセット配置されている。
【0100】
上記第1〜第5工程により第1支持部40の設置が完了する。この後、上記第1〜第5工程と同様の手順により、
図14に示すように、前記他端側のフランジ結合部分に第2支持部50を設置する。
【0101】
続いて、
図15に示すように、弾性シール環体30を可撓継手4の外径側に覆い被せるように配置し、この弾性シール環体30の幅方向(中心軸線方向)の一端側を第1内側部材41に第1押さえ部材44およびボルト81を用いて固定するとともに、弾性シール環体30の幅方向の他端側を第2内側部材51に第2押さえ部材54およびボルト81を用いて固定する。これにより、止水カバー20の設置が完了する。
【0102】
以上説明したように本発明を適用した実施形態では、止水カバー20の設置対象となる配管3と可撓継手4とのフランジ結合部分に特別な変更を加えることなく、可撓継手4の外径側に配管3の中心軸線方向ならびに径方向の動きを許容可能な止水カバー20を比較的簡易に設置できるようにしている。
【0103】
これにより、可撓継手4から漏水が発生したときに、この漏水が止水カバー20の外側に漏洩することを防止できるようになる。
【0104】
しかも、止水カバー20の弾性シール環体30による中心軸線方向ならびに径方向の動きの許容量を、可撓継手4による中心軸線方向ならびに径方向の動きの許容量よりも大きく設定することが可能になるから、配管3が中心軸線方向ならびに径方向に動くことによって止水カバー20に過負荷がかかるような状況においても当該止水カバー20が破損しにくくなるなど、止水カバー20による漏水防止構造を維持することが可能になる。
【0105】
さらに、止水カバー20の弾性シール環体30の一端側および他端側を第1、第2内側部材41,51にそれぞれボルト81で固定するようにしているから、いずれか片側のボルト81を緩めて弾性シール環体30のいずれか片側を捲れば止水カバー20の内側を点検できるようになる。また、弾性シール環体30を交換するときもボルト81および第1、第2押さえ部材44,54を脱着するだけで比較的簡易に行えるようになる。
【0106】
なお、本発明は、上記実施形態のみに限定されるものではなく、特許請求の範囲内および当該範囲と均等の範囲内で適宜に変更することが可能である。
【0107】
(1)上記実施形態では、弾性シール環体30として中心軸線方向の中間部分を径方向外向きに膨らむように湾曲したアーチ形状にした例を挙げているが、本発明はこれのみに限定されるものではない。
【0108】
弾性シール環体30については、例えば平坦な帯状のシートとしてその中心軸線方向の中間部分を折り畳むような状態で設置することが可能である。その場合には、前記折り畳み量を大きくすることによって、弾性シール環体30の中心軸線方向ならびに径方向の拡がりを大きく許容できるようになる。
【0109】
(2)上記実施形態に示した可撓継手4は、その第1、第2金属製環体4d,4eを環状板とするタイプを例に挙げているが、本発明はこれのみに限定されるものではない。
【0110】
例えば
図16に示すように、可撓継手4の第1、第2金属製環体4d,4eについては、環状板部4d1,4e1と、当該環状板部4d1,4e1の内径側に一体に設けられる中心軸線方向内向きに張り出す円筒部4d2,4e2とを含む形状となったタイプ、換言すれば上半分の断面がL字形状に形成されたタイプとすることが可能である。
【0111】
このようなタイプの可撓継手4を用いている場合でも、その外径側に止水カバー20を設置する場合には、当該止水カバー20については上記実施形態で説明した構成のままで何も変更することなく利用することが可能である。
【0112】
(3)上記実施形態では、第1、第2金属製環体4d,4eに第1、第2突片4f,4gを設けている例を挙げているが、第1、第2突片4f,4gを設けていない場合であっても、本発明の止水カバー20を上記した構成のまま利用することができる。
【0113】
(4)上記実施形態では、配管3の途中に可撓継手4のみを設置している場合において前記可撓継手4の外径側に止水カバー20を設置する例を挙げているが、本発明はこれのみに限定されるものではない。
【0114】
例えば
図17に示すように、配管3の途中に可撓継手4と弁装置5(バタフライバルブ)とを軸方向隣り合わせに設置している場合においても、前記止水カバー20を設置することが可能である。
【0115】
その場合、弁装置5の弁軸ボックス5aは円筒部材5bの上側領域100と下側領域200とに配置されている。この円筒部材5bの軸方向一端側(
図17の左側)に円周方向に連続するフランジ5cが設けられており、また、円筒部材5bの軸方向他端側(
図17の右側)に円周方向に連続するフランジ5dが設けられている。
【0116】
そして、前記一端側のフランジ5cが可撓継手4の第2環状部4cに結合されており、前記他端側のフランジ5dが配管3の第2分離端3bと結合されることになる。
【0117】
このような関係より、
図18から
図20に示すように、第2外側部材52を、前記弁軸ボックス5aの配置領域つまり円周方向の上側領域100および下側領域200に存在させないような形状とする必要がある。
【0118】
つまり、
図19に示すように、第2外側部材52を例えば2つに分離し、この2つの分離体それぞれを半円形状よりも小さい扇形形状とし、当該2つの分離体を、前記弁軸ボックス5aの配置領域(上側領域100および下側領域200)を除く領域に配置させるようにする必要がある。なお、第2外側部材52の分離数は2つ以上であってもよい。
【0119】
そして、前記一端側のフランジ5cと可撓継手4の第2環状部4cとを結合するねじ軸7において、弁軸ボックス5aが存在する領域に配置されるねじ軸7ついては軸方向寸法を短くしたものが用いられている。
【0120】
この短尺のねじ軸7は、
図18から
図20の場合、上下にそれぞれ4つずつ合計8つとされている。これら8つの短尺のねじ軸7には内側のナット8のみが螺合されるようになっていて、外側のナット9は排除されるようになっている。なお、
図20では、円筒部材5bの一端側のフランジ5cと可撓継手4の第2環状部4cとの結合部分を見やすくするために、止水カバー20の構成要素の一部の図示を省略している。
【0121】
なお、前記他端側のフランジ5dと配管3の第2分離端3bとを結合するねじ軸7についても、弁軸ボックス5aが存在する領域に配置されるねじ軸7ついては軸方向寸法を短くしたものが用いられている。
【0122】
上述した短尺のねじ軸7は、
図17および
図18に示すように、前記一端側のフランジ5cおよび前記他端側のフランジ5dに螺合固定されることによってスタッドボルトとして利用されている。また、第2中間連結部材53において上側領域100および下側領域200に存在する領域については、環状凹部53cの外側に第2ラジアルシールリング71の位置ずれを防止するための鍔(
図18参照)が設けられていて、
図2に示すねじ孔53bが設けられていない(
図18参照)。
【0123】
(5)
図21には、止水装置を示している。この止水装置90は、可撓継手91と、止水カバー92と、第1、第2環状連結板93,94とを一体化した構成になっている。
【0124】
可撓継手91は、弾性体91aと、第1、第2小筒部材91b,91cと、第1、第2固定リング91d,91eとを含む構成である。
【0125】
弾性体91aは、アーチ形状とされている。第1、第2小筒部材91b,91cを横並びに離隔配置し、その離隔部分の外径側に弾性体91aを配置し、この弾性体91aの中心軸線の一端側および他端側を第1、第2固定リング91d,91eおよび締結部材(スタッドボルト91fおよびナット91g)で固定した構造になっている。
【0126】
止水カバー92は、弾性体92aと、第1、第2大筒部材92b,92cと、第1、第2固定リング92d,92eとを含む構成である。
【0127】
弾性体92aは、例えば平坦な帯状のシートとしてその中心軸線方向の中間部分を折り畳むような状態とされている。第1、第2大筒部材92b,92cを横並びに離隔配置し、その離隔部分の外径側に弾性体92aを配置し、この弾性体92aの中心軸線の一端側および他端側を第1、第2固定リング92d,92eおよび締結部材(スタッドボルト92fおよびナット92g)で固定した構造になっている。
【0128】
第1環状連結板93は、可撓継手91の第1小筒部材91bの外端側と止水カバー92の第1大筒部材92bの外端側とを結合するものであり、また、第2環状連結板94は、可撓継手91の第2小筒部材91cの外端側と止水カバー92の第2大筒部材92cの外端側とを結合するものである。
【0129】
このような構成の止水装置90は、配管3の第1分離端3aと第2分離端3bとのの対向空間に、組み込まれて、第1環状連結板93が第1分離端3aにねじ部材(ねじ軸95、内側ナット96、外側ナット97)で結合され、第2環状連結板94が第2分離端3bにねじ部材(ねじ軸95、内側ナット96、外側ナット97)で結合されるようになる。
【0130】
例えば止水装置90を交換する場合には、前記ねじ部材(ねじ軸95、内側ナット96、外側ナット97)を取り外して、止水装置90の全体を交換する。