(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
小中学校等においては、各先生が自分の指導する児童・生徒に対して、各科目の単元毎や学期毎にテストを適時実施し、その得点をパソコン等の情報処理端末で管理している。
【0003】
近年、テストの得点入力時の負担軽減・便宜を図るため、情報処理端末に接続された表示部の表示画面に、得点入力用にカスタマイズしたソフトキーボードを表示し、該ソフトキーボードから得点入力することが行われている。
尚、ソフトキーボードとは、ソフトウェアによって生成され、表示部の表示画面中にキーボードに対応する画像が表示されると共に、キーボード画像中のキーをクリック入力やタッチ操作入力等することにより数字・文字・記号等の入力を行うことができる仮想キーボードのことをいい、ソフトウェアキーボード、バーチャルキーボード等とも称されている。
【0004】
図17は、情報処理端末の液晶ディスプレイ(LCD)やCRT等の表示部の表示画面70に表示された得点入力画面72と、該得点入力画面72上に表示された従来の数字入力式のソフトキーボード74の一例を示すものである。
【0005】
図17に示す得点入力画面72には、各単元に関して実施されたテストの得点を観点別に入力・集計する画面が例示されており、クラス名(6年10組等)、学期(1学期等)、教科(国語等)、児童氏名(安藤○○等)、単元名(カレーライス等)、観点名(読・言・漢・葉)、単元配点(100点、50点等)が表示されている。
尚、「単元」とは、教科書等の教材内容を区分した学習単位のことをいい、「観点」とは小中学校における児童・生徒の学習到達度の評価を多面的に行うために定められているものである。
【0006】
図17に示した従来のソフトキーボード74は、0〜9までのテンキー、満点キー、欠席キー等の他、5〜100までの5点毎の計20個の得点数字キー75を備えた得点数字キー群77が設けられている。
このソフトキーボード74では、5〜100までの5点毎の計20個の得点数字キー75が設けられているので、テストの問題数・配点が「10問・10点単位(100点満点)」や「10問・5点単位(50点満点)」の場合等には、上記得点数字キー75の何れかの入力操作を行うだけで得点入力ができると共に、通常の物理キーボードのようなアルファベットキー、ファンクションキー、符号キー等の得点入力に不要なキーが存在しないため得点入力時の負担軽減が図られている。
【0007】
尚、上記ソフトキーボード74におけるテンキーは、部分点を付ける等した結果、5〜100までの5点毎の得点数字キーで対応できない得点(例えば94点等)が生じた場合や、得点を直接入力する場合等のために設けられているものである。
【0008】
また、
図18は、表示部の表示画面70に表示された○×入力式の得点入力画面76と、該得点入力画面76上に表示された従来の○×入力式のソフトキーボード78の一例を示すものである。
図18に示す得点入力画面76には、国語の単元「カレーライス」に関して行った単元テストについて、各観点(読む、漢字、言葉)の小問の得点を入力する画面が例示されている。
【0009】
図18に示した従来の○×入力式のソフトキーボード78は、○キー、×キー、△キー、全て○キー、全て×キー、欠席キー、満点キー等の他、0〜9までの10個の得点数字キー79を備えた得点数字キー群80が設けられている。
○×入力式の得点入力画面72においては、上記ソフトキーボード78の○キーが操作入力されると、該当問題の正答点(例えば10点、5点等)が加算され、×キーが操作入力されると0点が加算されるものである。また、△キーは部分点入力用のキーであり、△キーが操作入力されると予め規定された部分点(例えば、正答点が10点の場合には5点の部分点、正答点が5点の場合には3点等)が加算されるものである。
上記○×入力式のソフトキーボード78は、○キー、×キー、△キーを操作入力するだけで得点入力ができると共に、通常の物理キーボードのようなアルファベットキー、ファンクションキー、符号キー等の得点入力に不要なキーが存在しないため得点入力時の負担軽減が図られている。
【0010】
尚、上記ソフトキーボード78における0〜9迄の得点数字キー79は、規定された部分点以外の部分点を付ける等した結果、○キー、×キー、△キーで対応できない得点(例えば正答点が10点の場合に8点の部分点等)が生じた場合や、得点を直接入力する場合等のために設けられているものである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
ところで、テストの配点、問題数、満点点数はテストの種類に応じて異なることが多々有り、例えばテストの配点・問題数・満点点数が、「各10点・5問・50点」の場合、上記数字入力式のソフトキーボード74における5点単位の得点数字キー75(5、15、25等のキー)や55点以上の得点数字キー75は不要であるが、従来は、各テスト毎の配点、問題数、満点点数に関係なく、単一のソフトキーボード74を生成・使用していた。
【0012】
また、○×入力式のソフトキーボード78も同様であり、例えば、5点配点のテスト問題の場合、6点以上の得点数字キー79は不要であるが、従来は、各テストの問題毎の配点に関係なく、単一のソフトキーボード78を生成・使用していた。
【0013】
このため、不要な得点数字キー75,79が存在することにより、誤入力や入力作業の煩雑化が生じると共に、ソフトキーボード74が大型化して表示画面70の占有割合が大きくなり、表示画面70サイズが小さい場合には入力作業に支障を来すことがあった。
【0014】
この発明は、上記問題を解決するために案出されたものであり、その目的は、各テストの配点に対応させて、当該テストの得点入力に適したソフトキーボードを生成することができるテストの得点入力用ソフトキーボード生成システムを実現することにある。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記の目的を達成するため、請求項1に記載のテストの得点入力用ソフトキーボード生成システムは、
各テストと、各テストの小問毎の配点を関連付けて登録しておく配点情報記憶手段と、
上記配点情報記憶手段内から、所定の集計範囲に属する全小問と各小問毎の配点を取得し、取得した全小問の配点の合計点以下の全ての得点出現パターンを算出する手段と、
算出した全ての得点出現パターンの点数に対応する得点数字キーのみから成る得点数字キー群が配置された得点入力用ソフトキーボードを生成する手段と、
生成した得点入力用ソフトキーボードを表示部に出力する手段
を備えたことを特徴とする。
【0016】
請求項2に記載のテストの得点入力用ソフトキーボード生成システムは、
各テストと、各テストの小問毎の配点を関連付けて登録しておく配点情報記憶手段と、
上記配点情報記憶手段内から、得点入力の対象となる小問の配点を取得し、取得した小問の配点以下の全ての得点出現パターンの点数に対応する得点数字キーのみから成る得点数字キー群と、デフォルト設定された部分点を割り付けた△キーと、正答点を割り付けた○キーと、誤答点を割り付けた×キーが配置された得点入力用ソフトキーボードを生成する手段と、
生成した得点入力用ソフトキーボードを表示部に出力する手段
を備えたことを特徴とする。
【0017】
請求項3に記載のテストの得点入力用ソフトキーボード生成システムは、
各テストと、各テストの小問毎の配点を関連付けて登録しておく配点情報記憶手段と、
各小問と、各小問の複数の部分点とを関連付けて登録しておく採点基準記憶手段と、
上記配点情報記憶手段内から、得点入力の対象となる小問の配点を取得し、取得した小問の配点以下の全ての得点出現パターンの点数に対応する得点数字キーのみから成る得点数字キー群と、上記採点基準記憶手段内から、得点入力の対象となる小問の複数の部分点を取得し、取得した部分点を割り付けた複数の△キーと、正答点を割り付けた○キーと、誤答点を割り付けた×キーが配置された得点入力用ソフトキーボードを生成する手段と、
生成した得点入力用ソフトキーボードを表示部に出力する手段
を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
請求項1に記載のテストの得点入力用ソフトキーボード生成システムにあっては、全ての得点出現パターンの点数に対応する得点数字キーのみから成る得点数字キー群が配置された数字入力式の得点入力用ソフトキーボードを生成して表示部へ出力するよう構成したことにより、得点数字キー群には不要な得点数字キーが存在せず、得点入力に必要な得点数字キーのみ有するので、誤入力や入力作業の煩雑化を低減することができる。 また、得点数字キー群には不要な得点数字キーが存在しないので、その分、数字入力式の得点入力用ソフトキーボードの表示サイズを小さくすることができる。
【0019】
請求項2又は請求項3に記載のテストの得点入力用ソフトキーボード生成システムにあっては、対象小問の全ての得点出現パターンの点数に対応する得点数字キーのみから成る得点数字キー群と、部分点を割り付けた△キーと、正答点を割り付けた○キーと、誤答点を割り付けた×キーが配置された得点入力用ソフトキーボードを生成して表示部へ出力するよう構成したことにより、得点数字キー群には不要な得点数字キーが存在せず、得点入力に必要な得点数字キーのみ有するので、誤入力や入力作業の煩雑化を低減することができる。
また、得点数字キー群には不要な得点数字キーが存在しないので、その分、得点入力用ソフトキーボードの表示サイズを小さくすることができる。
【0020】
さらに請求項3に記載のテストの得点入力用ソフトキーボード生成システムの場合には、得点入力の対象となる小問と関連付けて登録されている複数の部分点を取得し、取得した部分点を割り付けた複数の△キーが配置された得点入力用ソフトキーボードを生成して表示部へ出力するよう構成したので、複数の部分点が設定されている小問についても、各部分点を割り付けた複数の△キーを用いて入力作業を容易に行うことができる。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図1は、本発明に係るテストの得点入力用ソフトキーボード生成システム10(以下、本システム10と称する)の機能構成を示すブロック図であり、制御部12と記憶部14を備えている。
【0022】
上記制御部12は、入出力制御部16を介してマウスや物理キーボード等より成る入力部18及び表示画面を備えた液晶ディスプレイ(LCD)等より成る表示部20と接続されている。
上記入出力制御部16は、入力部18から入力された指令を制御部12に入力すると共に、制御部12から出力された表示指令に基づき上記表示部20に対する表示制御を行うインターフェースとして機能するものである。
【0023】
上記制御部12は、パソコン等の情報処理端末のCPU並びにその動作を制御するOSやアプリケーションプログラムを有して成り、上記入出力制御部16を介して与えられた入力部18の指令に基づき、上記アプリケーションプログラムの記述内容に従った演算処理及び制御を実行し、入出力制御部20を介して実行結果を表示部20に出力制御する。
【0024】
上記記憶部14は、配点情報データベース22及び採点基準データベース24を有するデータ記憶部26と、作業データ記憶部28と、画面定義記憶部30を備えている。
上記データ記憶部26及び画面定義記憶部30は情報処理端末を構成するハードディスク等の記憶装置内に置かれ、作業データ記憶部28はメインメモリ(RAM)等の一時記憶装置内に置かれている。
【0025】
上記作業データ記憶部28は、本システム10が起動されると上記制御部12によって確保され、入力データや演算結果を一時的に記憶する記憶部である。
上記画面定義記憶部30は、本システム10が上記表示部20の表示画面に表示する各種画面の画面定義情報を記憶した記憶部であり、後述するソフトキーボードのテンプレート等が記憶されている。
【0026】
上記配点情報データベース22内には、各テスト毎に、単元名、単元コード、年度、クラスコード、教科コード、観点名、観点コード、小問番号、各小問毎の配点が関連付けられて登録されている。
図2〜
図4は、配点情報データベース22内に登録されている配点情報の一例を示すものであり、「単元名(カレーライス)」、「単元コード(1357)」、「年度(2014)」、「クラスコード(0610)」、「教科コード(KOKU)」、「観点名」、「観点コード」、「小問番号」、「小問毎の配点」が登録されている。
【0027】
図2は、国語(教科コード=KOKU)の観点「読む」(観点コード=Y001)のテストに関する配点情報を例示したものであり、このテストの場合、小問数が10問であり、各小問の配点は10点となっている。
図3は、国語(教科コード=KOKU)の観点「漢字」(観点コード=K001)のテストに関する配点情報を例示したものであり、このテストの場合、小問数が10問であり、各小問の配点は5点となっている。
図4は、国語(教科コード=KOKU)の観点「言葉」(観点コード=B001)のテストに関する配点情報を例示したものであり、このテストの場合、小問数が5問であり、各小問の配点は10点となっている。
【0028】
上記配点情報データベース22内には、各テスト毎に、得点の集計範囲に関するデータと該集計範囲内に属する小問毎の配点データが関連付けて登録されていれば良く、
図2〜
図4においては、単元名「カレーライス」の単元テストに、得点の集計範囲データとしての「観点名・観点コード」と、上記「観点名・観点コード」に属する小問毎の配点が関連付けて登録されているものである。
【0029】
尚、
図2〜
図4は、単元名「カレーライス」の単元テストにおいて、得点の集計範囲が観点別に細分化されている場合であるが、得点の集計範囲を細分化せず、集計範囲をテストの総得点のみとして集計する場合には、単元名「カレーライス」の単元テストに、当該単元テストに属する全ての小問と各小問毎の配点を関連付けて登録しておけば良く、この場合、「単元名・単元コード」が得点の集計範囲に関するデータとなる。
【0030】
また、上記採点基準データベース24内には、各テスト毎に、単元コード、年度、クラスコード、教科コード、観点名、観点コード、小問番号、各小問毎の採点基準の有無、採点基準が有る場合の複数の部分点が関連付けられて登録されている。
図5及び
図6は、採点基準データベース24内に登録されている部分点の採点基準情報の一例を示すものであり、「単元コード(1357)」、「年度(2014)」、「クラスコード(0610)」、「教科コード(KOKU)」、「観点名」、「観点コード」、「小問番号」、「小問毎の採点基準の有無(YES/NO)」、採点基準が有る場合にはその「部分点」が登録されている。
図5は、全小問について部分点に関する採点基準データが存在しない場合を示したものであり、
図6は、「小問1、小問4、小問5、小問7、小問9」については採点基準が存在しており、その部分点が「2点/5点/8点」の3種類存在する場合を示したものである。
【0031】
以下、本システム10において、数字入力式の得点入力用ソフトキーボードを生成する場合の手順を、
図1のブロック図及び
図7のフローチャートに基づいて説明する。
図8は、表示部20を構成する液晶ディスプレイ等の表示画面32に表示された数字入力式の得点入力画面34の一例を示すものである。該得点入力画面34は、上記画面定義記憶部30に予め登録されているものであり、上記入力部18から入力された指令に基づき、制御部12が画面定義記憶部30から読み出して表示部20へ出力し、表示画面32に表示するものである。
【0032】
図8に示す得点入力画面34は、各単元に関して実施されたテストの得点を観点別に入力・集計する画面を例示したものであり、クラス名、教科、児童氏名、集計範囲、単元名、観点名、単元配点等が表示されており、
図8においては、クラス名として「6年10組」、学期として「1学期」、教科として「国語」、単元名として「カレーライス等」、観点名として「読(読む)・言(言語)・漢(漢字)・葉(言葉)」、単元配点として「読が100点、言が100点、・漢が50点、葉が50点」の場合が例示されている。
【0033】
小中学校の先生等のユーザが、例えば、国語の単元「カレーライス」の観点「読(読む)」の得点入力を行う場合、
図8の得点入力画面34において、単元名「カレーライス」のセル36及び観点名「読」のセル38を選択した上で、「ソフトキーボードボタン40」を入力部18としてのマウスを介してクリックする。この結果、入出力制御部16を介して、単元「カレーライス」の観点「読」の得点入力用のソフトキーボードの表示要求が制御部12に入力される(S10)。
【0034】
上記ソフトキーボードの表示要求を受けた制御部12は、指定された単元「カレーライス」及び観点「読」の単元コード(1357)及び観点コード(Y001)をキーに配点情報データベース22(
図2参照)内を参照し、単元「カレーライス」及び観点「読」と関連付けて登録されている全小問データを取得する(S12)。ここで取得される小問データは、
図2に示すように、小問1〜小問10迄の10個の小問データと各小問毎の配点データ(10点)である。
【0035】
全小問データを取得した制御部12は、各小問の配点を全て加算して合計点(満点)を算出する(S14)。上記の通り、S12で取得した全小問データは、配点が10点の小問1〜小問10迄であることから、合計点(満点)は100点となる。
【0036】
次に、制御部12は、S14で算出した合計点(満点)以下の全ての得点出現パターンを算出する(S16)。これは、例えば、「全ての小問が0点の場合」、「全小問の内、何れか1問のみが0点の場合〜何れか9問が0点の場合」、「全ての小問が10点の場合」迄の各場合における配点合計を演算することにより算出される。
上記の通り、
図2の場合は、配点が全て10点の小問が10問であることから、全ての得点出現パターンは、「0点、10点、20点、30点、40点、50点、60点、70点、80点、90点、100点」迄の11パターンとなる。
尚、小問毎の配点が異なる場合であっても、上記と同様に、「全ての小問が0点の場合」、「全小問の内、何れか1問のみが0点の場合〜何れか9問が0点の場合」、「全ての小問が正解の場合」迄の各場合毎における配点合計をそれぞれ演算することにより、全ての得点出現パターンを算出することができる。
【0037】
次に、制御部12は、上記画面定義記憶部30から数字入力式の得点入力用ソフトキーボードのテンプレートを読み出し、S16で算出した全ての得点出現パターンの点数に対応する得点数字キーのみから成る得点数字キー群を上記テンプレートに配置する(S18)。この結果、全ての得点出現パターンの点数に対応する得点数字キーのみから成る得点数字キー群が配置された数字入力式の得点入力用ソフトキーボードが生成される。
次に、制御部12は生成した得点入力用ソフトキーボードを、入出力制御部16を介して表示部20に出力する(S20)。
【0038】
図9は、表示部20の表示画面32に表示された数字入力式の得点入力用ソフトキーボード42を示すものである。
図9に示すように、本システム10で生成された数字入力式の得点入力用ソフトキーボード42は、ソフトキーボードのテンプレートに予め配置されている0〜9までのテンキー、満点キー、欠席キー等に加え、上記S18で配置された全ての得点出現パターンの点数に対応する0〜100迄の10点毎の11個の得点数字キー43のみから成る得点数字キー群45が設けられている。
尚、上記得点入力用ソフトキーボード42におけるテンキーは、部分点を付ける等した結果、0〜100迄の10点毎の得点数字キー43で対応できない得点(例えば98点等)が生じた場合や、得点を直接入力する場合等のために設けられている。
【0039】
図10は、ユーザが、国語の単元名「カレーライス」のセル36及び観点名「漢(漢字)」のセル46を選択した場合において、表示部20の表示画面32に表示された数字入力式の得点入力用ソフトキーボード42を示すものである。
【0040】
図3に示すように、単元「カレーライス」及び観点「漢(漢字)」と関連付けて登録されている小問データは、小問1〜小問10迄の10個の小問データと各小問毎の配点データ(5点)であり、斯かる全小問データを取得(
図7のS12参照)した制御部12は、各小問の配点を全て加算して合計点(満点)を算出(S14)し、合計点(満点)以下の全ての得点出現パターンを算出する(S16)。そして、算出した全ての得点出現パターンの点数に対応する得点数字キー43のみから成る得点数字キー群45をテンプレートに配置(S18)して得点入力用ソフトキーボード42を生成し、表示部20へ出力する(S20)のである。
図10に示すように、国語の単元「カレーライス」の観点「漢(漢字)」の得点入力用ソフトキーボード42には、上記S18で配置された全ての得点出現パターンの点数に対応する0〜50迄の5点毎の11個の得点数字キー43のみから成る得点数字キー群45が設けられているのである。
【0041】
図11は、ユーザが、国語の単元名「カレーライス」のセル36及び観点名「葉(言葉)」のセル48を選択した場合において、表示部20の表示画面32に表示された数字入力式の得点入力用ソフトキーボード42を示すものである。
【0042】
図4に示すように、単元「カレーライス」及び観点「葉(言葉)」と関連付けて登録されている小問データは、小問1〜小問5迄の5個の小問データと各小問毎の配点データ(10点)であり、斯かる全小問データを取得(
図7のS12参照)した制御部12は、各小問の配点を全て加算して合計点(満点)を算出(S14)し、合計点(満点)以下の全ての得点出現パターンを算出する(S16)。そして、算出した全ての得点出現パターンの点数に対応する得点数字キー43のみから成る得点数字キー群45をテンプレートに配置(S18)して得点入力用ソフトキーボード42を生成し、表示部20へ出力する(S20)のである。
図11に示すように、国語の単元「カレーライス」の観点「葉(言葉)」の得点入力用ソフトキーボード42には、上記S18で配置された全ての得点出現パターンの点数に対応する0〜50迄の10点毎の6個の得点数字キー43のみから成る得点数字キー群45が設けられているのである。
【0043】
本システム10にあっては、全ての得点出現パターンの点数に対応する得点数字キー43のみから成る得点数字キー群45が配置された数字入力式の得点入力用ソフトキーボード42を生成して表示部20へ出力するよう構成したことにより、得点数字キー群45には不要な得点数字キーが存在せず、得点入力に必要な得点数字キー43のみ有するので、誤入力や入力作業の煩雑化を低減することができる。また、得点数字キー群45には不要な得点数字キーが存在しないので、その分、数字入力式の得点入力用ソフトキーボード42の表示サイズを小さくすることができる。
【0044】
次に、本システム10において、○×入力式の得点入力用ソフトキーボードを生成する場合の手順を、
図1のブロック図及び
図12のフローチャートに基づいて説明する。
図13は、表示部20を構成する表示画面32に表示された○×入力式の得点入力画面50の一例を示すものである。該得点入力画面50は、上記画面定義記憶部30に予め登録されているものであり、上記入力部18から入力された指令に基づき、制御部12が画面定義記憶部30から読み出して表示部20へ出力し、表示画面32に表示するものである。
【0045】
図13に示す得点入力画面50は、国語の単元「カレーライス」に関して行った単元テストについて、各観点(読む、漢字、言葉)の小問の得点を入力する画面を例示したものである。
【0046】
図13に示すように、ユーザが、国語の単元「カレーライス」の観点「読む」の小問の得点入力を行う場合、該当する小問のセル51を選択した上で、「ソフトキーボードボタン52」をクリックする。この結果、入出力制御部16を介して、当該小問の得点入力用のソフトキーボードの表示要求が制御部12に入力される(S30)。
【0047】
上記ソフトキーボードの表示要求を受けた制御部12は、指定された単元「カレーライス」及び観点「読む」の単元コード(1357)及び観点コード(Y001)をキーに配点情報データベース22(
図2参照)内を参照し、単元「カレーライス」及び観点「読」と関連付けて登録されている全小問データを取得する(S32)。ここで取得される小問データは、
図2に示すように、小問1〜小問10迄の10個の小問データと各小問毎の配点データ(10点)である。
【0048】
次に、制御部12は、取得した全小問データ中から指定対象の小問の配点を取得する(S34)。
図13においては、5番目の小問のセル51が選択されていることから、
図2に示す小問5の配点10が取得される。
【0049】
次に、制御部12は、上記画面定義記憶部30から○×入力式の得点入力用ソフトキーボードのテンプレートを読み出し、S34で取得した小問の配点(10)以下の全ての得点出現パターンの点数に対応する得点数字キーのみから成る得点数字キー群を上記テンプレートに配置する(S36)。
【0050】
次に、制御部12は、上記採点基準データベース24内を参照し、対象小問の採点基準データを取得する(S38)。尚、ここでは、採点基準データベース24内の採点基準データが
図5に示す場合(全小問について部分点に関する採点基準データが存在しない場合)について説明する。
【0051】
採点基準データベース24内を参照し、対象小問について採点基準データが存在しない場合(
図5参照)、制御部12は、予めデフォルト設定された所定の部分点(例えば6点)を割り付けた「△の部分点キー」を上記テンプレートに配置する(S40)。
【0052】
上記S36及びS40の結果、対象小問の全ての得点出現パターンの点数に対応する得点数字キーのみから成る得点数字キー群、デフォルト設定された部分点を割り付けた△キー、正答点を割り付けた○キー、誤答点を割り付けた×キーが配置された○×入力式の得点入力用ソフトキーボードが生成される。
次に、制御部12は生成した○×入力式の得点入力用ソフトキーボードを、入出力制御部16を介して表示部20に出力する(S42)。
【0053】
以降、次問題が有る場合(S44)には、上記S34〜S42の処理が繰り返されるのである。
【0054】
図14は、表示部20の表示画面32に表示された○×入力式の得点入力用ソフトキーボード53を示すものである。
図14に示すように、本システム10で生成された○×入力式の得点入力用ソフトキーボード53は、ソフトキーボードのテンプレートに予め配置されている満点キー、欠席キー、○キー、×キー等に加え、上記S36で配置された全ての得点出現パターンの点数に対応する0〜10迄の1点毎の11個の得点数字キー54のみから成る得点数字キー群55と、上記S40で配置されたデフォルト設定の部分点を割り付けた△キー56が設けられている。
【0055】
図14の○×入力式の得点入力用ソフトキーボード53においては、○キーに該当問題の正答点(10点)が割り付けられ、×キーに誤答点(0点)が割り付けられ、△キー56に上記の通りデフォルト設定された部分点(例えば6点)が割り付けられているものであり、ユーザは○キー、×キー、△キーを操作入力するだけで得点入力ができると共に、通常の物理キーボードのようなアルファベットキー、ファンクションキー、符号キー等の得点入力に不要なキーが存在しないため得点入力時の負担軽減が図られるものである。
【0056】
尚、○×入力式の得点入力用ソフトキーボード53の場合、正答点(10点)を割り付けた○キー、誤答点(0点)を割り付けた×キー、部分点(6点)を割り付けた△キー56を用いて得点入力するのが通常であるが、ユーザが任意の部分点を付ける等した結果、上記○キー、×キー、△キー56で対応できない得点(例えば9点等)が生じた場合や、得点を直接入力する場合等のため、「全ての得点出現パターンの点数に対応する得点数字キー54のみから成る得点数字キー群55」が設けられているのである。
【0057】
図15は、ユーザが、国語の単元「カレーライス」の観点「漢字」の1番目の小問のセル51を選択した場合において、表示部20の表示画面32に表示された○×入力式の得点入力用ソフトキーボード53を示すものである。
【0058】
図3に示すように、単元「カレーライス」及び観点「漢字」と関連付けて登録されている小問データは、小問1〜小問10迄の10個の小問データと各小問毎の配点データ(5点)であり、斯かる全小問データを取得(
図12のS32参照)した制御部12は、取得した全小問データ中から指定対象である1番目の小問の配点(5)を取得(S34)し、取得した小問1の配点(5)以下の全ての得点出現パターンの点数に対応する0〜5迄の6個の得点数字キー54のみから成る得点数字キー群55をテンプレートに配置する(S36)。
また、制御部12は、採点基準データベース24内を参照し、指定対象である1番目の小問の採点基準データを取得(S38)し、図示は省略するが、この場合も部分点に関する採点基準データが存在しないので、予めデフォルト設定された所定の部分点(例えば3点)を割り付けた「△キー56」を上記テンプレートに配置する(S40)。
以上の手順で生成した○×入力式の得点入力用ソフトキーボード53を、制御部12は入出力制御部16を介して表示部20に出力する(S42)のである。
【0059】
図16は、採点基準データベース24内に小問の採点基準が存在する場合(
図6参照)において、表示部20の表示画面32に表示された○×入力式の得点入力用ソフトキーボード53を示すものであり、この場合の処理手順を以下の通り説明する。
【0060】
図16においては、国語の単元「カレーライス」の観点「読む」の5番目の小問のセル51が選択されていることから、制御部12は、単元「カレーライス」及び観点「読」と関連付けて登録されている全小問データを配点情報データベース22(
図2参照)内から取得(S32)し、取得した全小問データ中から指定対象である5番目の小問の配点(10)を取得(S34)し、取得した小問5の配点(10)以下の全ての得点出現パターンの点数に対応する0〜10迄の11個の得点数字キー54のみから成る得点数字キー群55をテンプレートに配置する(S36)。
【0061】
次に、制御部12は、採点基準データベース24内を参照し、指定対象である5番目の小問の採点基準データを取得する(S38)。
図6に示す通り、小問5については部分点に関する採点基準が存在しており、「2点/5点/8点」の3種類の部分点が登録されている。
【0062】
採点基準データベース24内を参照し、
図6の如く対象小問について採点基準データが存在する場合、制御部12は、採点基準として登録された複数の部分点をそれぞれ割り付けた複数の「△キー56」を上記テンプレートに配置する(S40)。
上記の通り、小問5には部分点に関する採点基準として「2点/5点/8点」の3種類が登録されているので、制御部12は「2点の部分点を割り付けた△キー56」、「2点の部分点を割り付けた△キー56」、「2点の部分点を割り付けた△キー56」の3種類の△キー56を配置する。
すなわち
図16に示す通り、2点の部分点を割り付けた△キー56には△記号と2点の文字が表示され、5点の部分点を割り付けた△キー56には△記号と5点の文字が表示され、8点の部分点を割り付けた△キー56には△記号と8点の文字が表示されており、「△記号と部分点を表す数字を有する△キー56」が配置されるものである。
【0063】
上記S36及びS40の結果、対象小問の全ての得点出現パターンの点数に対応する得点数字キー54のみから成る得点数字キー群55、採点基準として登録された部分点(2点/5点/8点)を割り付けた3種類の△キー56、正答点を割り付けた○キー、誤答点を割り付けた×キーが配置された○×入力式の得点入力用ソフトキーボード53が生成される。
次に、制御部12は生成した○×入力式の得点入力用ソフトキーボード53を、入出力制御部16を介して表示部20に出力するのである(S42)。
【0064】
本システム10にあっては、正答点を割り付けた○キー、誤答点を割り付けた×キー、部分点を割り付けた△キー56と、対象小問の全ての得点出現パターンの点数に対応する得点数字キー54のみから成る得点数字キー群55が配置された○×入力式の得点入力用ソフトキーボード53を生成して表示部20へ出力するよう構成したことにより、得点数字キー群55には不要な得点数字キーが存在せず、得点入力に必要な得点数字キー54のみ有するので、誤入力や入力作業の煩雑化を低減することができる。また、得点数字キー群55には不要な得点数字キーが存在しないので、その分、○×入力式の得点入力用ソフトキーボード53の表示サイズを小さくすることができる。
【0065】
さらに、対象小問について複数の部分点が採点基準として登録されている場合には、登録された各部分点を割り付けた複数の△キー56が配置された○×入力式の得点入力用ソフトキーボード53を生成して表示部20へ出力するよう構成したので、複数の部分点が設定されている小問についても、各部分点を割り付けた複数の△キー56を用いて入力作業を容易に行うことができる。