【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の目的は、請求項1の特徴に従う方法によって達成される。さらに、その方法の有利な実施形態が、従属請求項で特定される。請求項で個々に特定される特徴は、いかなる技術的に意味のある望ましいやり方で互いに組み合わされてもよく、強調される本発明のさらなる実施形態とともに、明細書の説明的な事実によって補足されてもよい。
【0006】
本発明は、排ガス処理装置内の少なくとも一つの排ガス流又は表面を加熱する電気ヒーターと、添加物が電気ヒーターに衝突するように、排ガス処理装置に添加物を供給する供給ポイントと、を有する排ガス処理装置を作動する方法であって、以下のステップ:
a) 供給ポイントで添加物を供給するステップ;
b) 少なくとも一つの状態変数に基づいて、電気ヒーターに堆積物が形成され得る排ガス処理装置の作動状態を特定するステップ;
c) ステップb)で特定された作動状態が所定の作動状態範囲にある場合に、作動状態の関数として周期周波数を設定するステップ;
d) ステップb)で特定された作動状態が所定の作動状態範囲にある場合に、設定された周期周波数で周期的に電気ヒーターを起動及び停止するステップ、
を含む、方法である。
排ガス処理装置は、通常は、内燃機関の排ガスの浄化に役立つ。この目的のため、排ガス処理装置は、内燃機関に接続される。
【0007】
電気ヒーターは、好ましくは、特に自動車の搭載電気システムから供給される電流で作動される。ヒーターは、好ましくは、排ガス処理装置内で排ガス流がその周りを流れることができる電気加熱体を有し、この電気加熱体は、加熱の間に発生した熱を排ガス流に放出することができる。本方法の実施形態において、ヒーターは、排ガス処理装置内の排ガス流を加熱するのに役立つ。さらなる実施形態において、ヒーターは、排ガス処理装置内の表面を加熱するのに役立つ。上記の表面は、好ましくは排ガス流と接触し、例えば、ハニカム体の表面であってもよい。上記の表面は、ヒーター自体の表面であってもよい。本方法の一つの好ましい実施形態において、ヒーターは、排ガス流と表面の両方を加熱するのに役立つ。供給ポイントは、例えば、それによって排ガス処理装置に供給される添加物の量を制御することができるバルブ及び/又は注入器を備えてもよい。
【0008】
上記の方法において、まず添加物の供給が供給ポイントで行われる。添加物の供給は、好ましくは、排ガス流の加熱と独立して行われる。添加物は、好ましくは、排ガス処理装置に設けられる排ガス浄化要素(例えば、SCR触媒、酸化触媒、又は吸収体)に必要な量だけ供給される。
【0009】
ステップb)において、特に排ガス処理装置の様々な作動パラメータから算出された値が、作動状態として特定され、又は様々な作動パラメータから構成されているパラメータの組が作動状態として特定される。これは、例えば排ガス処理装置で測定された作動パラメータに基づいて、例えば温度に基づいて行われてもよい。例えば、排ガス自体の温度が用いられてもよく、又は排ガスを導く排気ラインの温度が用いられてもよい。そのような温度は、排ガスの温度の代表である。排ガス処理装置の作動パラメータはまた、作動状態を算出するために、排ガス処理装置に接続された内燃機関の様々な作動変数から算出することが可能である。例えば、内燃機関によって燃焼される空気又は燃料の質量から、排ガス処理装置を通る質量流量を算出することができ、これはステップb)の作動状態として用いることができる。
【0010】
ステップc)において、ステップb)で特定された作動状態が、所定の作動状態範囲と比較される。作動状態範囲は、所定の作動状態範囲がその間にある、ある作動状態限度を有する。ステップb)で特定された作動状態が、上記の作動状態限度の中にある場合には、ステップb)で特定された作動状態は、所定の作動状態範囲にある。所定の作動状態範囲は、好ましくは、両側で制限値によって制限され、片側で開いていない。
【0011】
本発明の単純な実施形態において、作動状態は、排ガス処理装置で測定された温度であり、作動状態範囲は、所定の温度範囲である。例えば、作動状態範囲は、100℃で始まり180℃で終わってもよい。そのとき、測定された温度が特定の温度範囲にあれば、作動状態は所定の作動状態範囲にある。
【0012】
好ましくは、作動状態範囲を特徴付ける作動パラメータから、所定の計算式に従って、周期周波数が算出される。作動状態が単に排ガス処理装置で測定された温度である本発明に係る方法の実施形態において、周期周波数は、例えば、温度の関数として定義されてもよい。
【0013】
ステップd)において、ステップb)で特定された(現在の/近い将来の)作動状態と所定の作動状態範囲との比較は、好ましくは、ステップc)と同様に行われる。電流で作動されるヒーターの場合、ヒーターの起動及び停止は、ヒーターを流れる電流の起動及び停止によって実現される。ステップc)で定義される周期周波数は、好ましくは、反復速度(例えば、ヘルツで特定される)によって特徴付けられる。反復速度は、例えば、1キロヘルツ(1秒当たり1000回)から0.001ヘルツ(1000秒ごとに1回)の間であってよい。4ヘルツ(0.25秒ごと)から0.5ヘルツ(2秒ごと)の間の反復速度が、特に好ましい。0.05ヘルツ(20秒ごと)から0.005ヘルツ(200秒ごと)の間の反復速度も、また好ましい。ここで特定される反復速度は、特に内燃機関が低負荷範囲で作動されているときに適用される。周期周波数は、好ましくは、ステップc)において、排ガス処理装置のアンモニア貯蔵部位の貯蔵モデルに基づいて設定される。アンモニア貯蔵部位は、好ましくは、例えばSCR触媒に形成され得る貯蔵被膜の形態である。貯蔵モデルは、データ処理装置に記憶され、アンモニア貯蔵部位に貯蔵されたアンモニアの量の評価を可能にするようにしてもよい。貯蔵モデルによって、例えば、アンモニア貯蔵部位の温度と供給される液体添加物の量を、貯蔵されたアンモニアの量を決定するためのパラメータとして使用することが可能となる。貯蔵されたアンモニアの量を決定するために、さらなるパラメータを考慮に入れることもさらに可能である。
【0014】
所定の作動状態範囲は、好ましくは、さらなる量の堆積物がヒーター上に形成される作動状態範囲である。この作動状態範囲は、例えば、添加物の望ましい変換反応が行われるか又は行われ始めるが、完全には行われず、そのようにして残留物がヒーター上に形成される作動状態範囲である。そのとき、ヒーター上の添加物の堆積物又は残留物が変換及び/又は燃焼されるように、ヒーターを周期的なやり方で作動させることが有利であることが分かっている。これは、ヒーターの周期的な作動によって、特に小さなエネルギー支出で実現することができる。
【0015】
堆積物が形成される表面をヒーターで直接加熱すれば、特に有利である。なぜなら、そのとき上記の表面の堆積物を、特に効果的なやり方で変換及び/燃焼させることができるからである。
【0016】
本方法は、ヒーターが電気的に加熱可能なハニカム体を備えると、特に有利である。上記のタイプのハニカム体は、例えば、排ガスが通ることのできる多数のダクトを有する。上記のタイプの加熱ハニカム体は、特に機械的に安定であり、とりわけ排ガス処理装置に延びる加熱ワイヤから形成されるヒーターよりもはるかに安定である。さらに、上記のタイプのハニカム体は、ハニカム体から排ガスに放出することのできる熱が通過する、特に大きな表面積を有する。上記のタイプのハニカム体が、比較的容易に詰まる可能性のある非常に小さなダクトを有することが問題となる可能性がある。そのとき、上記のダクトは、上記の方法によってきれいにされる(又は堆積物が取り除かれる)ことができる。加熱ハニカム体は、活性被膜によって少なくとも部分的に被覆されてもよい。活性被膜は、排ガス又は添加物の成分を変換及び/又は蓄積することができる。
【0017】
本方法は、添加物が還元剤であり、少なくとも一つのSCR触媒が排ガス処理装置内で、排ガス流方向から見て供給ポイントの下流に配置されると、さらに有利である。
【0018】
本発明に係る方法に従って作動することができる排ガス処理装置は、ヒーターだけでなく、好ましくは例えば、SCR触媒、貯蔵触媒、酸化触媒及び/又は吸収体を備える。
【0019】
選択的触媒還元の処理は、SCR触媒で行われる。そのとき、還元剤、好ましくは液体尿素水溶液が、添加物として供給される。選択的触媒還元の還元剤として用いられる典型的な添加物は、商品名AdBlue(登録商標)として入手可能な32.5%の尿素水溶液である。そのような溶液は、温度が溶液をアンモニアに部分的に変換するのにだけ十分な場合、及び特に溶液を完全に蒸発させるのに十分でない場合に、特に固く付着した堆積物を形成する。そのとき、溶液からの尿素のいくらかは排ガス処理装置内で、蒸発していない液体還元剤が衝突した表面上に堆積物として残る。選択的触媒還元のためのアンモニアは、一時的に貯蔵触媒に貯蔵されることができる。貯蔵触媒とSCR触媒は、一緒に一つのハニカム体として実現されてもよく、そこでハニカム体は、アンモニア貯蔵成分と、また選択的触媒還元を促進する成分を有する被膜を有する。
【0020】
さらなる実施形態において、排ガス処理装置は、酸化触媒及び/又は吸収体を備える。排ガス処理装置で、酸化触媒及び/又は吸収体が用いられる場合には、炭化水素、特に燃料(又は接続された内燃機関で用いられる燃料)が添加物として供給されることが好ましい。炭化水素によって、排ガス処理装置内の温度が上昇する。この目的のため、炭化水素が、この目的のために設けられた触媒(好ましくは、白金触媒)上で燃焼される。上昇した温度の結果として、酸化触媒におけるある変換反応を活性化することができ、及び/又は吸収体から蓄積された排ガス成分を取り除くことが可能となる。吸収体は、特に内燃機関の冷えた始動の間、内燃機関によって生成された汚染物質を少なくとも一時的に蓄積する役割を持つ。これは、特に冷えた始動の間で排ガス処理装置の温度がいまだ低く、従って排ガス処理装置内である変換反応をまだ行うことができないときに、有利である。その後、排ガス処理装置の温度がある閾値温度以上に上昇したときに、吸収体に蓄積された汚染物質が放出/変換される。
【0021】
吸収体、酸化触媒、SCR触媒、及び/又は貯蔵触媒のための被膜はまた、電気的に加熱可能なハニカム体上に、少なくとも部分的に設けられてもよい。
【0022】
本方法は、ステップb)において、作動状態を特定するために、少なくとも一つの以下の状態変数:
少なくとも一つの温度;
供給ポイントを通って排ガス処理装置に入る添加物の質量流量;及び
排ガス処理装置内の排ガス流の質量流量;
が用いられると、さらに有利である。
【0023】
温度は、例えば、排ガス処理装置内で測定された温度、及び/又は排ガス処理装置の壁の温度であってよい。添加物が変換される変換反応は温度に大きく依存し、従って堆積物の構造はまた温度に依存するため、この温度は堆積物の構造と特に関係がある。添加物の質量流量は、ヒーター上に堆積物が形成される速度、及び上記の堆積物の量を実質的に決定する。例えば、添加物の質量流量が増加した場合に、周期周波数を増加させるのが有利かもしれない。質量流量は、堆積物に浸食作用を与える。従ってまた、排ガス処理装置内の排ガス流の質量流量を、本方法のために考慮に入れるのが有利である。上記の3つのパラメータのすべてを、本方法のために用いるのが特に好ましい。
【0024】
上記の方法はまた、ステップc)において、周期周波数だけでなく、周期周波数の各々の周期長さの間にヒーターが作動される加熱期間を設定すると有利である。加熱期間は、好ましくは加熱継続時間によって特徴付けられる。加熱期間は、例えば、長さにして1ミリ秒から20秒の間であってよい。ヒーターの作動の周期周波数が、4ヘルツから0.5ヘルツの間、又は0.05ヘルツから0.005ヘルツの間(従って、それぞれ周期長さが、0.25秒から2秒の間、又は20秒から200秒の間)の好ましい範囲にある場合、加熱期間は、しかし、好ましくは長さにして1秒から20秒の間である。
【0025】
そのような加熱期間は、効果的なやり方でヒーター上の堆積物を取り除く(又は焼き払う)のに十分である。同時に、排ガス処理装置への熱エネルギーの入力は、比較的低いままである。特に、排ガス温度の大きな上昇が起こらない。加熱期間の調節によって、存在する堆積物を焼き払うのに実際に必要な量の熱エネルギーを、正確に排ガス処理装置に導入することを達成することができる。周期長さは、一つの加熱期間の開始から次の加熱期間の開始までの時間間隔を示し、例えば周期周波数の逆数として決定される。
【0026】
本発明は、排ガス処理装置の作動時間の20パーセント以下の間、ヒーターが起動され、その間において排ガス処理装置の作動状態が所定の作動状態範囲にあるように周期周波数が選択されると、さらに有利である。ヒーターは、さらに好ましくは10パーセント以下、特に好ましくは5パーセント以下の間、起動される。ヒーターが、排ガス処理装置の作動時間の2パーセント以下の間起動されることが、さらに特に好ましい。ここで、特に都市交通における自動車の運転に対して、より高い限度が用いられてもよい。本発明に係る方法によって、好ましくは、作動時間で平均して、排ガス処理装置に500ワット以下、好ましくは100ワット以下、特に好ましくは50ワット以下の加熱電力が導入されることが達成される。そのようにして、本方法の特に省エネルギーな実施を実現することが可能であり、それでもなお、ヒーター上の堆積物は、効果的なやり方で取り除かれる。本方法は、排ガス処理装置内の排ガス流の温度が、ヒーターの周期的作動の結果として、50℃以下、さらに好ましくは25℃以下上昇させられると、さらに有利である。本方法は、排ガス処理装置内の排ガス流の温度が、ヒーターの周期的作動の結果として、15℃以下、好ましくは5℃以下、特に好ましくは2℃以下上昇させられると、さらに有利である。そのような作動時間の少ない部分のみに亘るヒーターの作動と排ガス流の小さな温度上昇によって、本方法の特に省エネルギーの実施を実現することが可能であり、それでもなお、ヒーター上の堆積物は効果的なやり方で取り除かれる。
【0027】
上記の作動方法は、特にヒーターが、排ガスへの熱移動が減少させられた状態、及び/又は構造であると有利である。ここで、ヒーターは例えば、ヒーターから排ガス流へ少ない量の熱が放出されるように、小さい加熱表面積を有してもよい。また、排ガス流の一部のみがヒーターと熱伝導接触するように、ヒーターの加熱表面又は加熱領域が、排ガス流から少なくとも部分的に遮蔽されることも可能である。ヒーターは、例えば、排ガス処理装置の他の構成要素の流れの陰に配置されてもよい。また、ヒーターは、その表面が排ガスに対して低い熱伝導係数を有する材料から構成されてもよい。
【0028】
特にこの関連から、液体添加物の供給装置は、液体添加物が可能な限り完全にヒーターに衝突するように配置されることが好ましい。そのようにして、局所的に、及び/又はヒーターのすぐ近傍で、又はヒーターにおいて、ヒーターによる激しい温度上昇が達成され、液体添加物の変換が行われることを達成することができる。そのようにして、ヒーター上の液体添加物の堆積物が、特に効果的なやり方で蒸発され、焼き払われ、及び/又はさらに抑止される。同時に、排ガス流がわずかに加熱されるだけなので、少ない量の熱エネルギーのみが必要となる。
【0029】
本方法は、排ガス処理装置を通る排ガス流方向から見て、供給ポイントがヒーターの上流に配置され、添加物が排ガス流方向に供給されると、さらに有利である。そのとき、添加物はヒーターに衝突し、そこで好ましくは添加物が、液体形態のままで(蒸発していない状態のままで)ヒーターに衝突する。液体添加物は、好ましくは、液滴形態でヒーターに衝突する。液体添加物が還元剤(特に、尿素水溶液)の場合、ヒーター上で少なくとも部分的に、化学的に変換される。変換生成物は、好ましくはアンモニアである。化学変換が完全に行われない場合(例えば、低い排ガス温度のため)、ヒーター上に堆積物が形成される可能性がある。上記の堆積物は、例えば、結晶性の尿素から構成される。堆積物は、例えば、上記の方法によって浸食及び/又は分解することが可能である。
【0030】
アンモニアに変換された還元剤は、好ましくは、後に排ガス内の汚染物質の還元に利用するために、貯蔵部位で一時的に貯蔵される。貯蔵部位は例えば、SCR触媒内に、被膜として設けられてもよい。被膜は、一時的にアンモニアを拘束する。貯蔵部位が満杯(又は満載)のときに、排ガス処理装置内に追加として存在するアンモニア(又は追加として供給される還元剤)はまた、堆積物を形成する可能性がある。これらの堆積物も、例えば、上記の方法で浸食及び/又は分解することができる。
【0031】
本方法はまた、排ガス処理装置内を通る排ガス流方向から見て、供給ポイントがヒーターの下流に配置され、添加物が排ガス流方向とは反対に供給されると有利である。液体添加物は、好ましくは、排ガス流とは反対に排ガス処理装置を通ってヒーターに到達するように、供給ポイントで液体添加物を加速するのに十分な圧力で供給される。この設計変形でも、上記の方法で浸食及び/又は分解することのできる堆積物が形成される可能性がある。
【0032】
本方法は、ステップa)における添加物の供給が、少なくとも一つの所定の注入時間に行われ、そこで少なくとも一つの所定の注入時間が、少なくともヒーターの起動の周期周波数に適合されると、さらに有利である。少なくとも一つの所定の注入時間はまた、非常に特に好ましくは、ヒーターの起動の周期長さに適合される。
【0033】
注入時間だけでなく、少なくとも一つの注入継続時間が周期周波数に適合され、適切な場合にはまた、ヒーターの起動の周期長さに適合されることが好ましい。例えば、添加物の供給がヒーターの起動の直前に行われるように、注入時間(及び注入継続時間)を設定することが可能である。適切な場合には、注入継続時間はまた、ヒーターの起動と重なってもよい。そのとき、液体添加物の供給は、ヒーターの起動の周期周波数に対応した周期周波数で行われてもよく、そこで供給手段の個々の作動周期は、ヒーターの作動周期に関してずれている。ここで、一方で、ヒーターのそれぞれの起動に対して、所定の注入時間に添加物の供給が行われるようにしてもよい。他方で、ヒーターの多数の起動に対して、また所定の注入時間に共通の(連続した)添加物の供給が行われるようにしてもよい。この場合、ヒーターの多数の起動とは、周期周波数でのヒーターの多数の作動周期をいう。さらなる実施形態では、液体添加物の供給の後に、ヒーターの起動の連続した組が行われるように、注入時間が設定されてもよい。
【0034】
注入時間及び/又は注入継続時間は、ヒーターの起動の周期周波数のみに適合されなくてもよい。代わりに、又は追加として、注入時間及び/又は注入継続時間を、またヒーターの起動の周期長さ又は単一の作動周期の間にヒーターが作動する加熱時間に適合することができる。ここで、加熱時間とは、特に周期周波数の単一周期の間にヒーターが作動する継続時間をいう。
【0035】
注入時間は、例えば、供給ポイントにおける注入器の開口時間に対応し、この注入器によって、排ガス処理装置への液体添加物の供給が制御される。そして、注入継続時間は、特に注入時間に続く期間に対応し、その間注入器が開かれる。注入継続時間に、注入器が再び閉じられる閉口時間が続く。
【0036】
また、本発明の文脈の範囲内で、内燃機関と、内燃機関の排ガスの浄化のための排ガス処理装置と、上記の方法に従って排ガス処理装置を作動するように設計され、構成された制御ユニットと、を有する自動車が提案される。
【0037】
図面に基づいて、本発明と技術分野が、以下より詳細に説明される。図面は、特に好ましい例示的な実施形態を示すが、本発明はこれに限定されない。特に、図面及び図示された比率は、単なる概略であることに留意すべきである。