(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6100814
(24)【登録日】2017年3月3日
(45)【発行日】2017年3月22日
(54)【発明の名称】水没保護回路付き数値制御装置
(51)【国際特許分類】
G05B 19/18 20060101AFI20170313BHJP
B23Q 17/00 20060101ALI20170313BHJP
【FI】
G05B19/18 X
B23Q17/00 A
B23Q17/00 D
【請求項の数】3
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2015-26338(P2015-26338)
(22)【出願日】2015年2月13日
(65)【公開番号】特開2016-149064(P2016-149064A)
(43)【公開日】2016年8月18日
【審査請求日】2016年3月15日
(73)【特許権者】
【識別番号】390008235
【氏名又は名称】ファナック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001151
【氏名又は名称】あいわ特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】久保 義幸
(72)【発明者】
【氏名】佐伯 正博
【審査官】
中田 善邦
(56)【参考文献】
【文献】
特開2005−311637(JP,A)
【文献】
特開2012−74798(JP,A)
【文献】
特開平4−205005(JP,A)
【文献】
特開平7−271683(JP,A)
【文献】
特開2005−269848(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G05B19/18−19/416,19/42−19/46,
B23Q15/00−15/28,
H02H5/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
水位レベルを監視する監視部と、
主電源オフ時に給電を行うバックアップ部と、
該バックアップ部からの給電を受けるメモリを有する記憶部と、
遮断制御部と、を有し、
前記バックアップ部は、
バックアップ電源を供給する外部給電手段と、
前記外部給電手段からの給電を遮断する遮断回路と、を有し、
前記監視部、前記記憶部及び前記遮断制御部に電源を供給し、
前記遮断制御部は、
少なくとも前記遮断回路の制御を行い、
前記監視部が第一の水位レベルを検出すると、前記遮断制御部は前記遮断回路を制御し、前記外部給電手段からの給電を遮断することを特徴とする数値制御装置。
【請求項2】
前記記憶部が不揮発メモリを更に有し、
前記遮断制御部は、前記記憶部の制御も更に行い、
前記監視部が第二の水位レベルを検出すると、前記遮断制御部は、前記メモリに記憶されたデータを前記不揮発メモリに退避することを特徴とする請求項1に記載の数値制御装置。
【請求項3】
外部に対して報知を行う報知部を更に有し、
前記監視部が第三の水位レベルを検出すると、前記遮断制御部は、前記報知部に報知の指令を行い、
前記監視部が第四の水位レベルを検出すると、前記遮断制御部は、前記主電源をオフすることを特徴とする請求項1又は2に記載の数値制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、工作機械やロボットを制御する数値制御装置に関し、特に水没した際の保護回路が付いた数値制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に電圧が印加されたプリント板が水没すると、プリント板の配線や電気部品に電食が起こることがある。長時間の水没により電食が進むと配線の断線に至り、復旧するためにプリント板の交換が必要となることがある。ただし、プリント板が水没しても電圧が印加されていなければ、電食による被害を軽減することが出来る。特許文献1には、携帯端末において、水濡れを検出すると電圧供給を遮断する技術が開示されている。
【0003】
また、水没によりメモリのデータが消失する場合もある。メモリのデータが消失すると、復旧するためにプログラムやパラメータ等を再入力する必要があり、復旧に時間を要する。メモリデータ消失からの復旧を容易にするためには、バックアップデータを残す必要がある。特許文献2には、携帯端末において、水濡れを検出するとメモリのデータをLAN経由で外部サーバへ退避する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−311637号公報
【特許文献2】特開2008−158762号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
河川の氾濫や津波等による水害発生時に、数値制御装置が水没する場合がある。一般的に数値制御装置が水没した場合であっても、真水で洗浄することで復旧が可能となる。しかし、水没した際に電圧が印加された部品やプリント板の配線部では電食が起こる、特に、水没時間が長時間に及ぶとプリント板の配線部が断線に至る場合がある。この場合、たとえ洗浄したとしても、配線部が断線に至っているため復旧することは出来ず、数値制御装置の交換が必要となり、復旧に時間を要することとなる。
【0006】
一方、数値制御装置が復旧した場合でも、数値制御装置内部のメモリデータが消失している場合もある。この場合は、定期的にメモリデータのバックアップを取っておけば、バックアップしたメモリデータをリストアすることでメモリデータを水没前の状態に戻すことが可能である。しかし、最新のメモリデータをバックアップしていなかった場合、プログラムやパラメータの再入力を行う必要があり、復旧に時間を要することとなる。
【0007】
特許文献1,2に開示されている技術は、いずれも携帯端末に関する技術であるが、数値制御装置が使われる工作機械は一般的に携帯端末と比較すると大きく、水害発生時でも工作機械全体が水没するまでには、ある程度の時間を要する。また、工作機械の設置される環境下では工作機械や数値制御装置に加工液等の水が降りかかることが一般的であり、その都度システムダウンしていては、生産効率が落ちてしまう。メモリデータの退避についても、特許文献1,2に開示されている携帯端末と異なり、数値制御装置が外部サーバに接続されていない場合が多いため、困難となる場合がある。
【0008】
数値制御装置は、稼働しているときは主電源がオンとされているが、稼働されていないときは主電源が遮断されてオフとされていることが通常である。そして、水害発生時などの数値制御装置の水没は、主電源がオンの場合もオフの場合も起こり得る。ここで、水濡れ検出やバッテリの切り離し、メモリデータの退避といった動作を行うには、電源供給が必要とされるが、数値制御装置の水没が主電源がオフのときに起きた場合には、電源の供給が行えないために、水濡れ検出やバッテリの切り離し、メモリデータの退避といった動作を実行出来ないという状況が考えられる。
【0009】
そこで本発明は、主電源の状態に無関係に、水位の上昇を検出して、水没からの復旧を容易にする数値制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本願の請求項1に係る発明では、水位レベルを監視する監視部と、主電源オフ時に給電を行うバックアップ部と、該バックアップ部からの給電を受けるメモリを有する記憶部と、遮断制御部と、を有し、前記バックアップ部は、バックアップ電源を供給する外部給電手段と、前記外部給電手段からの給電を遮断する遮断回路と、を有し、前記監視部、前記記憶部及び前記遮断制御部に電源を供給し、前記遮断制御部は、少なくとも前記遮断回路の制御を行い、前記監視部が第一の水位レベルを検出すると、前記遮断制御部は前記遮断回路を制御し、前記外部給電手段からの給電を遮断することを特徴とする数値制御装置が提供される。
【0011】
請求項1に係る発明では、水位レベルを監視する監視部が第一の水位レベルを検出すると、遮断制御部によって、バックアップ部の外部給電手段からの給電を遮断するようにしたことによって、数値制御装置に浸水が発生する前に給電が遮断され、電食による被害を軽減することが可能となる。
【0012】
本願の請求項2に係る発明では、前記記憶部が不揮発メモリを更に有し、前記遮断制御部は、前記記憶部の制御も更に行い、前記監視部が第二の水位レベルを検出すると、前記遮断制御部は、前記メモリに記憶されたデータを前記不揮発メモリに退避することを特徴とする請求項1に記載の数値制御装置が提供される。
請求項2に係る発明では、水位レベルを監視する監視部が第二の水位レベルを検出すると、遮断制御部によって、メモリに記憶されたデータを不揮発メモリに退避するようにしたことによって、メモリに記憶されたデータが不揮発メモリによって保持され、浸水時から復旧を行う際のデータの復旧を容易に行うことが可能となる。
【0013】
本願の請求項3に係る発明では、外部に対して報知を行う報知部を更に有し、前記監視部が第三の水位レベルを検出すると、前記遮断制御部は、前記報知部に報知の指令を行い、前記監視部が第四の水位レベルを検出すると、前記遮断制御部は、前記主電源をオフすることを特徴とする請求項1又は2に記載の数値制御装置が提供される。
請求項3に係る発明では、水位レベルを監視する監視部が第三の水位レベルを検出すると、報知部において報知を行うようにし、第四の水位レベルを検出すると、主電源をオフとするようにしたことによって、水位レベルに応じて操作者に報知を行ったり、主電源オン時に浸水が起こった際に、主電源のオフも行えるようにしたことによって、電食による被害を軽減したり、操作者に対する報知を行うことが可能となる。
【発明の効果】
【0014】
本発明により、主電源の状態に無関係に、水位の上昇を検出して、水没からの復旧を容易にする数値制御装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明の実施形態の数値制御装置の構成を示すブロック図である。
【
図2】第1の実施形態における処理の流れを示すフローチャートである。
【
図3】第2の実施形態における処理の流れを示すフローチャートである。
【
図4】第3の実施形態における処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
(第1の実施形態)
以下、本発明の実施形態を図面と共に説明する。
図1は、本発明の実施形態の数値制御装置の構成を示すブロック図である。数値制御装置10は、主電源11と、水位の上昇を監視する監視部20と、数値制御装置10の主電源11OFF時にメモリ41を保持するためのバックアップ用の電源を供給するバックアップ部30と、数値制御装置10のプログラムやパラメータ等を記憶する記憶部40と、水位上昇検出時にメモリ41に記憶されたデータの退避や、バックアップ部30からの給電の遮断を行う遮断制御部50と、操作者への報知を行う報知部60と、を有している。ここで、監視部20、記憶部40及び遮断制御部50には、主電源11OFF時にバックアップ部30から電源が供給される。
【0017】
監視部20は、数値制御装置10に内蔵された水位センサ21の水位レベルを監視する。監視部20の、水位レベルの監視は、1つの設定レベルを超えたかどうかを検知可能なものでもよいが、設定レベルを複数設定し、それぞれの設定レベルを超えたかどうかを検知可能なものであることが好ましい。また、本実施形態においては、水位センサ21が数値制御装置10に内蔵されて、監視部20がかかる水位センサ21の水位レベルを監視する構成としているが、内蔵された水位センサ21の水位レベルを監視することに代えて、外部に水位センサ21’を設け、数値制御装置10が備えたコネクタ22によって、水位センサ21’と接続して、監視部20によって外部の水位センサ21’の水位レベルを監視するようにすることもできる。また、少なくとも2つ以上の水位レベルを検出する手段としては、2つ以上の水位センサを設けることによって2つ以上の水位レベルを検出するようにしてもよく、複数の水位レベルを検出可能な1つの水位センサを設けるようにしてもよい。
【0018】
バックアップ部30は、バッテリや外部電源を接続する外部給電手段31と数値制御装置10の主電源OFF時にメモリ41を保持するためのバックアップ電源の供給を遮断する遮断回路32を有する。遮断回路32の前段までは、外部給電手段31による給電により電圧が印加されるため、浸水により電食が起こるおそれがある。このため、バックアップ部30に防水対策を施すことで、電食を防ぐ方法が考えられる。また、防水対策を行わず電食が起こった場合の対応策としては、交換を容易とすることも考えられる。方法としては、遮断回路32の後段にコネクタを有し、バックアップ部30を数値制御装置10から切り離し可能としたり、バッテリや外部電源等に別途遮断回路を備える方法がある。
【0019】
記憶部40は、バックアップ部30からの給電によりその記憶された内容をバックアップすることが可能なメモリ41と、給電の有無にかかわらず記憶された内容を保持可能な不揮発メモリ42とを有している。メモリ41には水位レベルに応じた制御を行うための閾値データ(41a、41b、41c、41d)が格納されている。
【0020】
報知部60は、外部に対して報知を行ったり警報を発する手段である。具体的には、ブザーなど、音によって報知を行う手段や、ランプや表示装置など、表示によって報知を行う手段や、通信機器など、外部へ通信を行うことにより報知を行う手段などを用いることができる。監視部20において、水位センサ21の水位レベルの上昇を検出すると、遮断制御部50から報知部60へ報知の指令を行い、指令を受けた報知部60が警報を発する。
【0021】
数値制御装置10において、主電源11ON時は、主電源11が電源を供給しており、監視部20、記憶部40、遮断制御部50、報知部60に電源供給を行っている。なお、主電源11の電源の供給は、主電源11自体で行ってもよく、主電源11が備えている図示しないコネクタ等を用いて、外部の電源と接続することによって外部から電源を供給されるようにしてもよい。主電源OFF時には、電源の供給先がバックアップ部30の外部給電手段31に切り換わり、バックアップ部30の外部給電手段31から監視部20、記憶部40、遮断制御部50、報知部60等に電源供給を行うようになる。なお、主電源11のON/OFFによって電源の供給元をバックアップ部30の外部給電手段31に切り換える代わりに、主電源11ON時において主電源11とバックアップ部30の外部給電手段31の双方から電源供給を受け、主電源11OFF時にはバックアップ部30の外部給電手段31からのみ電源供給を受ける構成としてもよい。
【0022】
図2は、本実施形態における処理の流れを示すフローチャートである。以下、ステップごとに説明する。
・(ステップSA1)監視部20において、水位センサ21の水位レベルの値を監視する。
・(ステップSA2)監視部20において、水位センサ21の水位レベルの値と、メモリ41内の閾値データA(41a)との比較を行い、水位センサ21の水位レベルの値が閾値データAを超えたかどうかを判定する。超えた場合(YES)はステップSA3に進み、超えていない場合(NO)はステップSA1に戻って引き続き水位センサ21の水位レベルの値を監視する。
・(ステップSA3)遮断制御部50から、バックアップ部30の遮断回路32に対して指令を与え、バックアップ部30の外部給電手段31からの給電を遮断して終了する。
【0023】
(第2の実施形態)
本実施形態においては、水位レベルが上がった際に、バックアップ部30の外部給電手段31からの電源の供給を遮断することに加えて、メモリ41に記憶されている記憶内容を、不揮発メモリ42に退避させる点が第1の実施形態と異なっている。
図3は、本実施形態における処理の流れを示すフローチャートである。以下、ステップごとに説明する。
・(ステップSB1)監視部20において、水位センサ21の水位レベルの値を監視する。
・(ステップSB2)監視部20において、水位センサ21の水位レベルの値と、メモリ41内の閾値データB(41b)との比較を行い、水位センサ21の水位レベルの値が閾値データBを超えたかどうかを判定する。超えた場合(YES)はステップSB3に進み、超えていない場合(NO)はステップSB1に戻って引き続き水位センサ21の水位レベルの値を監視する。
・(ステップSB3)遮断制御部50から、記憶部40に対して指令を与え、メモリ41に記憶されている記憶内容を、不揮発メモリ42に退避させる。
【0024】
・(ステップSB4)監視部20において、水位センサ21の水位レベルの値を監視する。
・(ステップSB5)監視部20において、水位センサ21の水位レベルの値と、メモリ41内の閾値データA(41a)との比較を行い、水位センサ21の水位レベルの値が閾値データAを超えたかどうかを判定する。超えた場合(YES)はステップSB6に進み、超えていない場合(NO)はステップSB4に戻って引き続き水位センサ21の水位レベルの値を監視する。
・(ステップSB6)遮断制御部50から、バックアップ部30の遮断回路32に対して指令を与え、バックアップ部30の外部給電手段31からの給電を遮断して終了する。
【0025】
本実施形態における閾値データA(41a)と閾値データB(41b)は、閾値データAの方が閾値データBよりも高い水位レベルに設定し、閾値データBとの比較によってメモリのバックアップを行った後に、閾値データAとの比較でバックアップ部の外部給電手段からの給電を遮断するようにする。
【0026】
(第3の実施形態)
本実施形態においては、水位レベルが上がった際に、報知部60において警報を行ったり、主電源11をOFFとする点が他の実施形態と異なっている。
図4は、本実施形態における処理の流れを示すフローチャートである。以下、ステップごとに説明する。
【0027】
・(ステップSC1)監視部20において、水位センサ21の水位レベルの値を監視する。
・(ステップSC2)監視部20において、水位センサ21の水位レベルの値と、メモリ41内の閾値データC(41c)との比較を行い、水位センサ21の水位レベルの値が閾値データCを超えたかどうかを判定する。超えた場合(YES)はステップSC3に進み、超えていない場合(NO)はステップSC1に戻って引き続き水位センサ21の水位レベルの値を監視する。
・(ステップSC3)遮断制御部50から、報知部60に対して指令を与え、報知部60において警報を行う。
【0028】
・(ステップSC4)監視部20において、水位センサ21の水位レベルの値を監視する。
・(ステップSC5)監視部20において、水位センサ21の水位レベルの値と、メモリ41内の閾値データD(41d)との比較を行い、水位センサ21の水位レベルの値が閾値データDを超えたかどうかを判定する。超えた場合(YES)はステップSC6に進み、超えていない場合(NO)はステップSC4に戻って引き続き水位センサ21の水位レベルの値を監視する。
・(ステップSC6)数値制御装置10の主電源11をOFFする。
【0029】
・(ステップSC7)監視部20において、水位センサ21の水位レベルの値を監視する。
・(ステップSC8)監視部20において、水位センサ21の水位レベルの値と、メモリ41内の閾値データB(41b)との比較を行い、水位センサ21の水位レベルの値が閾値データBを超えたかどうかを判定する。超えた場合(YES)はステップSC9に進み、超えていない場合(NO)はステップSC7に戻って引き続き水位センサ21の水位レベルの値を監視する。
・(ステップSC9)遮断制御部50から、記憶部40に対して指令を与え、メモリ41に記憶されている記憶内容を、不揮発メモリ42に退避させる。
【0030】
・(ステップSC10)監視部20において、水位センサ21の水位レベルの値を監視する。
・(ステップSC11)監視部20において、水位センサ21の水位レベルの値と、メモリ41内の閾値データA(41a)との比較を行い、水位センサ21の水位レベルの値が閾値データAを超えたかどうかを判定する。超えた場合(YES)はステップSC12に進み、超えていない場合(NO)はステップSC10に戻って引き続き水位センサ21の水位レベルの値を監視する。
・(ステップSC12)遮断制御部50から、バックアップ部30の遮断回路32に対して指令を与え、バックアップ部30の外部給電手段31からの給電を遮断して終了する。
【0031】
閾値データA(41a)、閾値データB(41b)、閾値データC(41c)、閾値データD(41d)の大小関係は、本実施形態においては、閾値データA(41a)>閾値データB(41b)>閾値データD(41d)>閾値データC(41c)となるように設定されているが、これのみに限定されるものではない。閾値データA(41a)については最も高い水位レベルに設定して、最終的にバックアップ部の外部給電手段からの給電を遮断することが好ましいが、その他の閾値データについては、適宜大小関係を定めることが可能であり、例えば、閾値データD(41d)を最も低い水位レベルとして、まず主電源をOFFにするようにしたり、閾値データB(41b)を最も低い水位レベルとして、まずメモリのバックアップを行うようにするなど、適宜変更することが可能である。
【0032】
また、閾値データB(41b)、閾値データC(41c)、閾値データD(41d)はすべて用いる必要はなく、必要に応じていずれかの閾値データのみを用いるようにすることもできる。例えば、閾値データC(41c)及び閾値データD(41d)のみを用いて、警報の報知、主電源のOFF、バックアップ部の外部給電手段からの給電を遮断するようにするなど、適宜組み合わせることが可能である。
【符号の説明】
【0033】
10 数値制御装置
11 主電源
20 監視部
21 水位センサ
21’ (外部の)水位センサ
22 コネクタ
30 バックアップ部
31 外部給電手段
32 遮断回路
40 記憶部
41 メモリ
41a 閾値データA
41b 閾値データB
41c 閾値データC
41d 閾値データD
42 不揮発メモリ
50 遮断制御部
60 報知部