(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記マニフォールドは、ガラス繊維強化ポリマー、炭素繊維強化ポリマー、及びアラミド繊維強化ポリマーから構成されるグループから選択された、誘電体繊維強化プラスチック材料の固体片を備えている、請求項1に記載の装置。
前記マニフォールドは、第1の面と、これに平行な第2の面と、を含む、6面を有している直方体の形状であり、各前記複数の貫通孔は、前記第1の面から前記第2の面に向けて延伸して、前記油圧流体が前記絶縁部材を通して流れることを可能にする、請求項1に記載の装置。
前記絶縁部材は、1対の金属プレートを更に備え、各金属プレートは、i)第1の金属プレートを前記マニフォールドの前記第1の面にぴったりと接触させて保持し、ii)第2の金属プレートを前記マニフォールドの前記第2の面にぴったりと接触させて保持する、複数のボルトを介して、前記マニフォールドに結合されており、
前記取付け部品の第1のセットは、前記第1の金属プレート内にねじ留めされ、前記取付け部品の第2のセットは、前記第2の金属プレート内にねじ留めされている、請求項8に記載の装置。
前記第1の金属プレートは、i)前記第2の金属プレートより大きく、ii)前記絶縁部材を、前記上方制御組立体の底部分に取り付けるためのねじ孔を備えている、請求項11に記載の装置。
前記絶縁部材は、前記マニフォールドの上部部分に近接し位置しているフランジを更に備えており、前記フランジの上部において、ガスケットが前記マニフォールドの周辺の周りに挿入されており、前記フランジとガスケットは、前記絶縁部材を、前記上方制御組立体の底部分に取り付けるためのねじ孔を備えている、請求項1に記載の装置。
前記絶縁部材は、前記マニフォールドの底部分に近接し位置しているフランジを更に備え、前記フランジには、ホースクランプが結合され、前記流体導管のセットを固定し、前記流体導管のセットが前記上方制御組立体の他の部分と接触することを防止する、請求項1に記載の装置。
カバーを更に備え、前記カバーは、i)非電導性材料である材料で構成され、ii)前記絶縁部材の上部部分に結合され、iii)前記絶縁部材に高い電気抵抗を提供し、また前記絶縁部材を外部要素及び漏洩油圧流体から保護するように構成されている、請求項16に記載の装置。
前記第1の面及び第2の面は、前記マニフォールドの側面であり、前記絶縁部材は、前記上方制御組立体の一方の側上に配置され、それにより、前記マニフォールドにおける前記複数の貫通孔は水平であり、前記油圧流体が前記絶縁部材を通して横方向に流れることを可能にする、請求項7に記載の装置。
前記上方制御組立体は、制御組立体カバーを備えており、前記制御組立体カバーは、i)非電導性材料で構成され、ii)前記プラットフォームの上に配置され、iii)前記制御ハンドルと制御パネルに高い電気抵抗を提供し、また前記制御パネルを外部要素から保護するように構成されている、請求項19に記載の空中作業プラットフォーム。
前記弁組立体は、前記制御弁のサブセットを備えている主要弁セクションを備え、前記主要弁セクションは、前記空中作業プラットフォームの位置と動きを制御するためのものである、請求項19に記載の空中作業プラットフォーム。
前記主要弁セクションに付随している前記制御弁の前記サブセットは、前記主要弁セクションと前記絶縁部材との間に配置されている前記流体配管の少なくとも3つの対に結合されている、請求項23に記載の空中作業プラットフォーム。
前記弁組立体は、セレクタ弁を備え、前記セレクタ弁は、i)少なくとも1つの追加的流体配管を介して前記主要弁セクションに結合され、ii)前記流体配管の対を介して前記絶縁部材に結合されており、前記セレクタ弁は、前記油圧流体が前記主要弁セクションを通して流れることを選択的に防止するためのものである、請求項23に記載の空中作業プラットフォーム。
前記弁組立体は、レベリング逃し弁を備え、前記レベリング逃し弁は、i)少なくとも1つの追加的流体配管を介して前記主要弁セクションに結合され、ii)前記流体配管の対を介して前記絶縁部材に結合されており、前記レベリング逃し弁は、前記空中作業プラットフォームが水平であることを確実にするためのものである、請求項23に記載の空中作業プラットフォーム。
前記弁組立体は、前記制御弁のサブセットを備えている補助弁セクションを備え、前記補助弁セクションは、マテリアルハンドリングツール又は他のツールを制御するためのものである、請求項19に記載の空中作業プラットフォーム。
前記補助弁セクションに付随している前記制御弁の前記サブセットは、前記補助弁セクションと前記絶縁部材との間に配置されている前記流体配管の少なくとも3つの対に結合されており、前記少なくとも3つの対は、前記空中作業プラットフォームに結合され、前記補助弁セクションに付随している前記制御弁の大半を使用して制御される関節接合ジブとウインチに付随している機能に関連付けられている、請求項27に記載の空中作業プラットフォーム。
前記補助弁セクションに付随している前記制御弁の前記サブセットの他の1つは、前記補助弁セクションと1つ以上の取付け部品との間に配置されている、前記流体配管の対に結合されており、前記1つ以上の取付け部品には、追加的ツールが取り付けられ、前記他の1つの弁を介して制御される、請求項28に記載の空中作業プラットフォーム。
請求項19に記載の前記空中作業プラットフォームを備えている空中リフトであって、前記空中作業プラットフォームは、少なくとも1つ以上のブームを介して車輪付き車両に結合されている、空中リフト。
【発明を実施するための形態】
【0014】
空中リフトの空中作業プラットフォームにおける制御パネル、組立体、及び/又はハンドルに高い電気抵抗を提供する装置と方法が、ここにおいて
図1〜7に関して記述される。これらの装置と方法は、1人以上の作業員を収容可能なそのようなプラットフォームの上位制御組立体において使用されて、作業員がリフトを制御するときの感電死を防止し、またANSI規格A92.2を満たしていることが好ましい。
【0015】
図1は、本発明の実施の形態を実現できる空中リフト100を描いている。普通の車両搭載空中リフト(バケットトラックとしても知られている)とほぼ同様に、空中リフト100は、タレット(旋回する台)161を含んでいる回転システム160と共に、少なくとも1つ以上のブーム(可動アーム)を備えているブームセクション150を介して(トラックのような)車輪付き車両190に結合されている空中作業プラットフォーム110を一般的に有することができる。ブームセクション150は、2つのブーム、すなわち上方ブーム151と下方ブーム152を備え、それらの一方、又は両者は伸ばすことが可能であることが、好ましい。典型的には、上方ブーム151は、伸ばす、又は縮めることができる内部ブームを含んでいる。
【0016】
作業プラットフォーム110と、ブームセクション150と、回転システム160は全部をまとめて空中組立体と称することができ、台座170を介して車輪付き車両190の床部、又は任意の他の適切な土台に搭載、又は床部又は土台から降ろすことができる。タレット161は、プラットフォーム110を含む空中組立体を回転するために、台座170の垂直軸(図示されてない)の周りを回転できる。下方ブーム152の底端部は、ピン162を介してタレット161に旋回可能に接続でき、それにより、下方ブーム152を下降又は上昇するために、下方ブームシリンダ155を介してピン162の水平軸(図示されてない)の周りを旋回する。下方ブーム152の上端部は、肘状部(エルボー)157において、上方ブーム151の底端部に旋回可能に接続できる。上方ブーム151は、上方ブーム151(又は上方ブーム151の外部ブームセクション)を下降又は上昇するために、上方ブームシリンダ145を介して、肘状部157の水平軸(図示されてない)の周りを旋回できる。上方ブーム151(又は上方ブーム151の内部ブームセクション)の上端部は、プラットフォームシャフト保持組立体140を介してプラットフォーム110に結合できる。レベリングシステムは、マスター/スレーブシリンダ回路(図示されてない)を介して、すべてのブームの位置においてプラットフォーム110を地面に対して平行に維持できる。
【0017】
図1Aは、制御組立体101に焦点を当てた、作業プラットフォーム110の部分の拡大図を例示している。制御組立体101は上方制御組立体であり、すなわち、空中リフト100を操作するために空中作業プラットフォーム110に収容されている作業員により使用可能な制御装置、特に、上記に検討した空中組立体の構成要素(例えば、ブーム、タレット)を含み、それによりプラットフォーム110を所望するように移動し、位置させる組立体である。他の制御装置は、典型的には回転システム160及び/又は台座170の近傍に位置し、ユーザが、同構成要素の幾つかを地上から操作することを可能にする下方制御組立体(図示されてない)に配置できる。上方及び/又は下方制御組立体を介して制御可能な動き又は機能には、下方ブーム152及び/又は上方ブーム151の上昇及び/又は下降、上方ブーム151(の内部ブーム)を伸ばすこと、及び/又は縮めること、タレット161の回転、及びプラットフォーム110の回転が含まれる。
【0018】
上記に検討した例としてのリフトは、油圧シリンダを介してのブームの上昇/下降、油圧シリンダを介してブームを伸ばすこと/縮めること、油圧式回転アクチュエータを介してのタレット又はプラットフォームの回転、及び、油圧シリンダ回路を介してのプラットフォームのレベリングのような、油圧システムを使用して制御可能な種々のタイプの動きを例示している。油圧流体は、典型的には台座170に位置している流体貯蔵槽又はタンクから、ブームセクションに沿って延伸している流体導管を通して、及び、制御組立体101の種々の構成要素を通して流れ、空中プラットフォーム110上又は他のどこかの場所に配置されているハンドルからの制御入力を、プラットフォームと、任意の取り付けられている機器を所望するように操作させることを可能にする対応する構成要素の動きに変換できる。他のリフトにおいては、より少ない数の動きのタイプを制御用に利用可能にできる。例えば、あるリフトにおいては、1つのブームのみを上昇/下降可能である。他の例として、あるリフトの上方ブームは、伸ばすことができなくてもよい(すなわち、内部及び外部ブーム部分を有していなくてもよい)。同様に、検討されていない動きの追加的なタイプもまた、制御用に利用可能にできる。上記の検討と対応する図は、他のタイプもまた適切であることができるということを理解しつつ、本発明の原理を適用可能な空中リフトの1つのタイプを例示するために使用されているに過ぎない。
【0019】
図2と3は、ある実施の形態に係る上方制御組立体101をより詳細に描いており、
図2Aと2Bは二次元側面図であり、
図3は三次元斜視図であり、空中プラットフォーム110の一部として、
図1と1Aに描かれている上方制御組立体を示している。より特別には、
図2Aは制御組立体の側面図を示し、一方、
図2Bは、絶縁部材130に結合されている制御パネル120と称することができる制御組立体の1つの部分の断面図を示し、
図3は、制御組立体の内部構成要素の透視正面図を示しており、上方カバー102が
図2Aにおいて示され、
図2Bでは部分的に示され(その下方部は断面図で示されている)、そして
図3においては透明に描かれている。同様に、ドリルのような油圧ツール(図示されてない)に付随している側面カバー122は
図3では透明に描かれており、一方、
図2Aと
図2Bでは、非透明の固体として描かれている。最後に、絶縁部材130に付随している下方カバー132は
図3においては透明に描かれており、
図2Aにおいては非透明な固体として示されている(しかし、
図2Bには示されていない)。上方カバー102は、
図1Aと
図3において見ることが可能な一連の制御装置又は制御ハンドルから延伸してそれらを覆い、制御パネル120まで延伸している。
【0020】
図8と9は、
図1と1Aの上方制御組立体の代替の実施の形態を描いており、
図8Aと8Bは二次元側面図であり、一方、
図9は三次元斜視図である。より特別には、
図8と
図9の上方制御組立体は上方制御組立体101’と称することができ、
図8Aは制御組立体の側面図を示し、一方、
図8Bと
図9は、制御組立体の内部構成要素に1つの部分の断面図と透視正面図をそれぞれ示している。制御組立体101’は、絶縁部材130’に結合されている制御パネル120’を含んでいる。
図8Aは、カバーで覆われ、油圧ツール(図示されてない)に付随している上方カバー102’と側面カバー122’を有している制御組立体101’を示している。
図2Aと8Aの側面カバー122と122’は類似しているが同一ではなく、
図2Aの上方カバー102は、好ましくは、
図8Aの上方カバー102’とは、上方カバー102’が好ましくは制御組立体の長さに沿って更に下方に延伸し、それにより、制御装置と制御パネル120’に加えて、絶縁部材130’もまたカバーで覆うという点において異なる。上方カバー102’は単一体であってもよく、又は2つ以上の部分からも作製できる。
【0021】
図2、3、及び8と関連して検討された前述のカバーは、実質的に非電導性の材料(例えば、プラスチック)で構成でき、そのため、それらのカバーが上方に配置されるそれぞれの構成要素を実質的に電気的に絶縁し、同時に、それらの構成要素を埃のような外部要素から保護する。例えば、上方カバー102又は102’は、実質的に制御ハンドルと制御パネル120を電気的に絶縁すると共に、制御パネル120とその内部構成要素(例えば、弁と流体配管)を、望ましくない外部要素がパネル内に侵入して、損傷又は予期しない電気的接続を引き起こす可能性から保護する。他の例として、
図2と3の下方カバー132は部材130を保護し、更に部材130に電気的絶縁を提供し、制御パネルから漏洩する如何なる油圧流体をも部材から分散させる。
図8と9に描かれている実施の形態に関しては、絶縁部材130’に付随している別の下方カバーは好ましいことに存在しない。しかし、ガスケット1333を絶縁部材130’に含むことによって、如何なる漏洩油圧流体も部材130’を下方に流れることがなく、望ましくない放電経路の形成の可能性がないことを確実にすることができる。
【0022】
図3又は
図9の何れかを参照すると、制御パネル120(又は120’)は制御ハンドル(例えば、ハンドル111、112、113、及び114)に結合され、内部弁組立体と、油圧流体を、弁組立体内に組み込まれている制御弁内に導き、制御弁から外に導く、幾つかの流体配管124(又は124’)を備えている。より具体的には、
図2Bと3(又は
図8Bと9)において見ることが可能なように、制御パネル120(又は121’)における内部弁組立体は、主要弁セクション121(又は121’)と、セレクタ弁セクション123(123’)と、レベリング逃し弁セクション125(又は125’)と、補助弁セクション127(又は127’)と、を含んでいる。各弁セクションは1つ以上の弁を含むことができ、各弁は、流体配管124(又は124’)の対と制御ハンドルに関連付けられている。流体配管124(又は124’)の幾つかの対は、弁を絶縁部材130(又は130’)に結合できる。
【0023】
絶縁部材130は、流体配管124と、制御組立体からマテリアルハンドリングツールに向けて、又は空中リフトの下方部分に向けて、
図1に描かれているブームセクションに沿って延伸している、1セットの流体導管(図示されてない)と、の間に挿入されている。下記においてより詳細に検討されるように、絶縁部材130は実質的に非電導性の材料から作製され、油圧流体が誘電体部材を通して、流体配管と導管内に流れること、及び流体配管と導管から外へ流れることを可能にする複数の貫通孔を有している。従って、絶縁部材130は好ましくは、制御パネル120内の絶縁部材130の上方に配置されているすべての要素(流体配管124と弁セクション121、123、及び125を含む)を、制御ハンドル111、112、113、及び114と共に、導管及びブームセクションのような絶縁部材130の下方に配置されている要素と、地面に電気的に接続される可能性のある空中リフトの下方部分の残りの部分から実質的に絶縁する。更に、絶縁部材130は、好ましくは、絶縁部材130の上方に配置されているすべての同じ要素を、作業プラットフォーム110に取り付けることができるマテリアルハンドリングツール(例えば、ジブ及び/又はウインチ)から実質的に絶縁する。同様に、絶縁部材130’は、好ましくは、流体配管124’と、制御組立体からマテリアルハンドリングツールに向けて、又は空中リフトの下方部分に向けてブームセクションに沿って延伸している、1セットの流体導管と、の間に挿入され、実質的に非電導性の材料から作製され、油圧流体が誘電体部材を通して、流体配管と導管内に流れ、及び流体配管と導管から外へ流れることを可能にする複数の貫通孔を有し、制御パネル120’内の絶縁部材130’の上方に配置されている要素(流体配管124’と弁セクション121’、123’、及び125’を含む)を、制御ハンドルと上方制御装置と共に、導管及びブームセクションのような絶縁部材130’の下方に配置されている要素と、地面に電気的に接続される可能性のある空中リフトの下方部分の残りの部分と、作業プラットフォーム110に取り付けることができるマテリアルハンドリングツールから実質的に絶縁する。従って、作業員により操作される上方制御装置又は制御ハンドルは、弁と流体配管を含む制御組立体における他の部分と共に、それらが、絶縁部材130又は130’を介して、制御組立体、導管、ツール及び/又はブームセクションにおける他の隣接する部分から実質的に電気的に部分的にでも絶縁されるならば、高い電気抵抗を有していると考えることが可能である。
【0024】
図2と3の制御組立体101と、制御パネル120における内部弁組立体に戻って参照すると、主要弁セクション121は幾つかの弁を含むことができ、それらの大半は、ブーム/タレットの動き(例えば、伸びること/縮むこと、上昇/下降、回転)を介して作業プラットフォーム110の位置と動きを制御する制御ハンドル111、112、及び113に結合できる。制御ハンドルは作業員により操作でき、好ましくは、リンク装置(例えば、リンク装置111のような、広い範囲の動きを有している押下可能且つ旋回可能な入力装置)又はレバー(レバー112又は114のような反対の動き又は機能を制御可能なもの、及び/又はレバー113のような2つの状態のみを有することが可能なもの)の形状である。制御ハンドルに絶縁部材130を介して高い電気抵抗が提供されると、ハンドル111、112、及び114は、作業員による連続操作にも耐える十分な構造的強度と剛性を有し、少なくとも部分的には金属又は他の電導性材料を含んでいるコスト効果の高い材料で構成できる。例えば、制御ハンドル111、112、113、及び114は鋼鉄で構成できる。同様に、絶縁部材130を介して実質的に電気的に絶縁されている制御パネル120内の弁と流体配管もまた、変動する条件における油圧流体の動きに耐える十分な熱的及び構造的特性を有し、少なくとも部分的には金属又は他の電導性材料を含んでいるコスト効果の高い材料で構成できる。例えば、弁組立体(弁セクション121、123、125、及び127と、対応する弁を含む)は鋳鉄で構成できる。同様に、流体配管124は、鋼鉄で構成される剛体の配管であってよい。同様なことが、好ましくは、
図8と9の絶縁部材130’に結合されている制御装置、弁セクション、及び流体配管にも対しても当てはまる。
【0025】
更に
図2と3を参照すると、主要弁セクション121に付随している制御弁のサブセットが、主要弁セクション121と絶縁部材130との間に配置されている流体配管124の少なくとも3つ(好ましくは4つ)の対に結合されている。主要弁セクション121における弁の数は、主要弁セクションと絶縁部材130との間に配置されている流体配管124の対の数と共に、上方制御組立体の制御ハンドルを介して制御可能な機能の数と、空中リフト上で利用できる動きと、動く構成要素の数に依存する。
図1と関連して上記に検討したように、例としてのリフト100には、下記の機能を提供できる。すなわち、プラットフォームの時計回り/反時計回りの回転と、レバー112を介してのプラットフォームの上昇/下降と、リンク装置111を介するタレットの回転と共に、ブームの上昇/下降の機能を提供できる。提供されたリンク装置のタイプによっては、リンク装置111は、1つ以上のブームを制御するために使用でき、例えば、上方ブーム151の(内部ブームの)を伸ばすこと/縮めること、上方ブーム151の(外部ブームの)上昇/下降、及び/又は下方ブーム152の上昇/下降を制御するために使用できる。リンク装置111の前述の機能(例えば、下方ブームの動き)の1つ以上は、追加的なレバー112(図示されてない)を介して実現でき、その場合は、リンク装置111は、リンク装置111を動かし/操作することを可能な、より少ない数の自由度を有することができる。提供される機能の数が多いほど、制御パネル120における弁と、関連付けられている流体配管の対の数は多くなる。従って、上方ブームが伸びない、及び/又は1つのブームのみを上昇/下降できるような他のリフトにおいては、より少ない数の機能/動き(従って、弁と流体配管)を制御用に利用可能にできる。
図8と9における制御ハンドルは、簡潔性のため、及び重複を避けるために明示して列挙されていないが、同じことが、好ましくは、
図8と9に描かれている弁セクションと制御装置に対しても当てはまる。
【0026】
更に
図2と3を参照すると、セレクタ弁セクション123は、1つ以上の流体配管を介して主要弁セクション121に結合され、流体配管124の1つの対を介して絶縁部材130に結合されているセレクタ弁を含むことができる。セレクタ弁セクションはレバー113を介して制御でき、レバー113は、緊急停止のための安全トリガと称することができる。この安全トリガを押すことにより、作業員は、セレクタ弁に、油圧流体が主要弁セクション121を通して流れることを防止させて、その代わり、流体を流体タンク(例えば、
図1の台座170に位置している)に向けて方向を変え、それにより、緊急事態のときに主要な空中リフトの機能を停止して不慮の操作を防止する。好ましくは、同じことが、主要弁セクション121’と絶縁部材130’に結合されている、
図8と9のセレクタ弁セクション123’に対しても当てはまる。
【0027】
更に
図2と3を参照すると、レベリング逃し弁セクション125は、1本以上の流体配管を介して主要弁セクション121に結合され、流体配管124の1つの対を介して絶縁部材130に結合されているレベリング逃し弁を含むことができる。レベリング逃し弁は、レベリングシステムにおける油圧を制限するために使用される。油圧流体が、前述したマスター/スレーブシリンダ回路から出てしまうことを防止することで、レベリング逃し弁セクション125は、空中プラットフォーム110が正しく水平になることを自動的に確実にする。好ましくは、同じことが、主要弁セクション121’と絶縁部材130’に結合されている、
図8と9のレベリング逃し弁セクション125’に対しても当てはまる。
【0028】
更に
図2と3を参照すると、補助弁セクション127は、あるツール(図示されてない)を制御する制御ハンドル114に結合できる幾つかの弁を含むことができる。これらのツールは、空中作業プラットフォーム110に取外し可能に取り付けることができ、油圧ツールの少なくとも2つのカテゴリに分けることができる。すなわち、ジブやウインチのようなマテリアルハンドリングツールと、側面カバー122内に格納できるドリル、鋸(チェーンソーを含む)、(ドライバーのような)インパクト(押し込むための)ツール、クリンパ(圧着工具)、及び他のツールのような油圧で作動するツールのカテゴリに分けることができる。例えば、4つのハンドル114が
図3に示されている。一番外側のハンドル114は、補助弁セクション127に付随している制御弁のサブセットの1つに結合でき、その結果、一番外側のハンドル114は、補助弁セクションと、油圧で作動するツールを取り付けることができる1つ以上の取付け部品129の間に配置され、一番外側のハンドル114と、対応する弁を介して制御される流体配管124の1つの対に結合できる。他の内側の3つのハンドル114は、補助弁セクション127に付随している3つの制御弁にそれぞれ結合でき、その結果、内側の3つのハンドル114は、補助弁セクション127と絶縁部材130の間に配置されている流体配管124の3つの対に結合できる。これらの流体配管124の3つの対は、好ましくは、空中作業プラットフォーム110に結合され、内側の3つのハンドル114と、補助弁セクション127に付随している対応する制御弁を使用して制御されるマテリアルハンドリングツール(例えば、ジブとウインチ)に付随している機能に関連付けられる。内側の3つのハンドル114を介して制御できるマテリアルハンドリングジブとウインチに付随している機能は、上方/下方に向けての関節結合、伸ばすこと/縮めること、及び荷の上昇/下降を含むことができる。例えば、
図8と9においては、制御ハンドルは、簡潔性のため、及び重複を避けるために明示的には列挙されていないが、好ましくは、同じことが、
図8と9の補助弁セクション127’と、対応する制御装置と、絶縁部材130’に結合されている流体配管に対しても当てはまる。
【0029】
空中作業プラットフォーム110において使用されるあるツール(マテリアルハンドリングツール以外)は、油圧ではなく、空気圧により動力を与えることができるということに留意されたい。そのような空気圧式ツールの例はドリル又は鋸である。これらの状況においても、そのようなツールを制御するために1つ以上の制御ハンドル114を依然として使用できる。しかし、これらのツールは、絶縁部材130(又は130’)と、その中の貫通孔の1つを介して空中リフトの下方部分まで配管できる別の空気圧供給配管を必要とすることになる。
【0030】
上記の検討と、対応する図は、本発明の原理に従って、絶縁部材を統合できる作業プラットフォームの例としての制御組立体を例示している。上記のように、作業プラットフォームは、好ましくは、単一の、又は複数のセクションブームを介して車輪付き車両に結合され、セクションブームは共に、油圧システムを使用して制御できる機能を有する空中リフトの主要構成要素を構成している。このため絶縁部材は、プラットフォームの制御パネルとハンドルとが、流体導管や、流体導管が沿って延伸しているブームセクションや、プラットフォームに取り付けられる任意のツールのような、空中リフトの他の部分から実質的に電気的に絶縁されることを確実にする、絶縁ギャップを形成するということが可能である。そのようにいうことができるので、プラットフォームの制御装置を、地面と直接、又は間接的に物理的接触する可能性のある他の部分から実質的に電気的に絶縁することが望ましい場合は、絶縁部材を任意の作業プラットフォーム(空中であろうとなかろうと、車両に結合されていようがいまいが)において使用できるということに留意することは意味のあることである。例えば、絶縁部材を、リフトと車両の他の部分から制御ハンドルを実質的に絶縁するために、空中作業プラットフォームの下方制御組立体の一部として使用することもできる。下記の検討は、絶縁部材自体と、その種々の実施の形態に焦点を当てている。
【0031】
図4を参照すると、例としての絶縁部材130が、ある実施の形態に係る部材を構成する種々の構成要素を示している分解図により描かれている。
図4に描かれている部材は、
図2Aと2Bに示されている底部取付け部品が
図4では描かれてないことを除き、
図2と3に例示されているものに対応させることができる(簡潔性のために、
図4では上側の取付け部品のみを示している)。
図5は、
図4の絶縁部材の組立てられたバージョンを例示している斜視図である(底部側取付け部品も含んでいる)。
【0032】
図4と5の絶縁部材130は、主に誘電体マニフォールド131と、プレート132と133の対と、ボルト1377と、複数の取付け部品(例えば、要素134〜139)と、を含むことができる。マニフォールド131は、実質的に非電導性の材料で構成されている。マニフォールド131が構成される材料は、電流をまったく通すことができない材料、又は、ある条件のもとでは非常に微量の電流(例えば、40kV ACにおいては400マイクロアンペア以下、及び/又は56kV DCにおいては56マイクロアンペア以下)しか通すことができない材料である。絶縁部材の変形例は
図6にも示されており(マニフォールド1310を有している絶縁部材1300を参照)、この変形例は下記に更に詳細に検討され、電流をまったく通すことができない材料、又はある条件のもとでは非常に微量の電流しか通すことができない材料で構成されている。
【0033】
同様に、例としての絶縁部材130’が
図10において、他の実施の形態に係る部材を構成する種々の構成要素を示している分解図により描かれている。
図10に描かれている部材は、ホースクランプ(ホース締付け具)832が
図10では描かれてないことを除いて、
図8と9に例示されているものと対応させることができる。絶縁部材130と同様に、
図10の絶縁部材130’は、実質的に非電導性の材料で構成されている誘電体マニフォールド131’と、複数の取付け部品(例えば、要素134’〜139’)と、を主に含むことができる。部材130とは異なり、絶縁部材130’はプレートを含んでいない(従って、プレートをマニフォールドに取り付けるためのボルトも含んでいない)。マニフォールド131’もまた、電流をまったく通すことができない材料、又は、ある条件のもとでは非常に微量の電流(例えば、40kV ACにおいては400マイクロアンペア以下、及び/又は56kV DCにおいては56マイクロアンペア以下)しか通すことができない材料で構成できる。
【0034】
図4の絶縁部材130、又は
図6の絶縁部材1300、又は
図10の絶縁部材130’の何れかに関して、上側取付け部品は、絶縁部材を、制御パネルにおける流体配管に結合し、それにより、油圧流体の流れを、流体配管から絶縁部材内に導き、又は絶縁部材の外に導き、一方、底部側取付け部品は、絶縁部材を、空中リフトの下方部分に向かってリフトのブームセクションに沿って延伸している流体導管、又はプラットフォームに取り付けられているマテリアルハンドリングツール(例えば、ジブ及び/又はウインチ)に結合されている流体導管、のいずれかに結合し、それにより、油圧流体の流れを、流体導管から絶縁部材内に導き、及び絶縁部材の外に導く。また、上記のように、油圧流体は、制御パネルにおける弁セクションと、流体配管と、絶縁部材と、流体導管と、を通して、空中リフト(又は材料取り扱いツール)の下方部分へ向けて流れ、及びそこから戻るように流れて、ハンドルからの制御入力を対応する構成要素の動きに変換し、プラットフォームとツールを所望するように作動させることを可能にする。
【0035】
図4のマニフォールド131は、好ましくは、全体的に少なくとも上部及び底部面を有している多面体の形状である。例えば、図で見ることが可能なように、マニフォールド131は実質的に、上部面と、それに平行な底部面を含む6面を有している直方体の形状である。ボルト1377(それぞれにヘリコイルを設けることができる)はプレートをマニフォールド131に固定する。マニフォールド131の上部面は、上方プレート132の貫通孔と整列しているめくら孔1316を含んでおり、
図4の上部に示されているボルト1377が、プレートとマニフォールドを通して挿入されてそれらを固定し、プレート132をマニフォールド131の上部面にぴったりと接触させて保持することを可能にする。示されてはいないが、マニフォールド131の底部面もまた、下方プレート133の貫通孔1326と整列しているめくら孔を含んでおり、
図4の下部に示されているボルト1377が、プレートとマニフォールドを通して挿入されてそれらを固定し、プレート133を、マニフォールド131の底部面にぴったりと接触させて保持することを可能にする。このため、プレート132と133のそれぞれには、マニフォールド131上で配置され、ボルト1377が、プレート132と133をマニフォールド131に接続するために挿入されるめくら孔と整列している貫通孔1326を設けることができる。
【0036】
同様に、
図6のマニフォールド1310又は
図10のマニフォールド131’は、好ましくは、全体的に多面体の形状である。例えば、図から見ることが可能なように、マニフォールド1310は実質的に、上部面と、それに平行な底部面を含む6面を有している直方体の形状である。マニフォールド131’に関しては、それが追加的に、少なくとも上部及び底部フランジ1334と1336を有することができるという点において、わずかに更に異なることができる。これに加えて、ガスケット1333を含むことができ、それにより、漏洩油圧流体がまったく部材130を下方に流れず、望ましくない放電経路を形成する可能性をなくすことが確実になる。
【0037】
マニフォールド131、1310、又は131’は、熱可塑性材料、熱硬化性プラスチック材料、繊維強化プラスチック材料、又は他の任意のプラスチック、セラミック、又は下記に検討される好ましい特性を有しているガラス材料のような誘電体材料から成形、鋳造、及び/又は加工できる。ANSI規格に適合する熱的及び誘電特性に加えて、望ましい張力に対する強度、弾性、及び硬度を有している、コスト効果の高い、加工可能な材料を使用することが好ましい。例えば、マニフォールド131は、エンジニアリング(高機能、硬質)プラスチック材料から作製されるブロックの形状であってもよい。マニフォールド131、1310、及び/又は131’は、熱可塑性材料の固体片であってよい。マニフォールド131、1310、及び/又は131’を構成する熱可塑性材料は、好ましくはナイロンプラスチックである。他の実施の形態において、マニフォールド131、1310、及び/又は131’は、熱硬化性プラスチックの固体片であってよい。マニフォールド131、1310、及び/又は131’は、繊維強化プラスチック材料の固体片であってよい。マニフォールド131、1310、及び/又は131’を構成する繊維強化プラスチック材料は、ガラス繊維強化ポリマー、炭素繊維強化ポリマー、又はアラミド繊維強化ポリマーであってよい。例えば、繊維強化プラスチック材料は、繊維ガラス、ケブラー(パラアラミド合成繊維材料)などであってよい。又は、マニフォールド131、1310、及び/又は131’は、ガラス又は他の誘電体ポリマーで構成できる。マニフォールド131、1310、及び/又は131’は、実質的に非電導性であり、約6gpmの流率の定常油圧流体流と、約3,000psi、しかし最大では6,000psi以上(8,000又は9,000psiのような)の圧力と、−40°Fと200°Fの範囲の温度に耐えるように、適切な、長期にわたる熱的及び構造的特性を有している任意の材料で構成できる。これは、油圧流体が、種々の作動条件のもとで、マニフォールドの底部面から上部面に延伸している複数の貫通孔を通して効果的且つ安定的に流れることを可能にするためである。これに加えて、材料は、UV及び/又はクリープ(徐々に進む材料の変形)に対する十分な耐性と、空中リフトシステムにおいて使用される任意の油圧油のような油圧流体に対する化学的耐性も有するべきである。マニフォールド131、1310、及び/又は131’は、好ましくは、ANSI規格A92.2を満たす。
【0038】
マニフォールド131、1310、及び/又は131’それぞれにおける貫通孔は、
図4、6、10に描かれている。これらの貫通孔は、対で配置でき、マニフォールドの底部面から上部面に延伸して、油圧流体がマニフォールドを通して流れることを可能にできる。貫通孔は、マニフォールド内に孔を開けることで形成でき、又は、マニフォールドを加工する間に形成できる。又は、貫通孔は、マニフォールドが鋳造で作られるのであれば、マニフォールドの一部として鋳造できる。更に、
図4のマニフォールド131に関して、これらの貫通孔は、好ましくは、種々の取付け部品を挿入できる(例えば、ねじ留めできる)プレート132と133における一連の開口部と整列している。プレート132と133上の各開口部1335の内側面には、如何なる油圧流体の漏洩をも防止するためのOリングを設けることができる。
【0039】
マニフォールド131又は1310に関して、貫通孔は、油圧流体がマニフォールドに流入及びマニフォールドから流出するように意図されているホース(例えば、流体配管又は導管)の直径に従って異なるサイズを有することができる。同様に、マニフォールド131のプレート132と133における開口部はそれぞれ、開口部が整列しているマニフォールド131における貫通孔の直径に対応する直径を有することができる。プレート132と133に開口部を形成するために、異なる直径の幾つかのねじ孔を各プレートの表面において加工できる。マニフォールドの製造をより容易にし、マニフォールドに汎用性を与える他の実施の形態においては、ほとんどの貫通孔は同じサイズを有することができ、貫通孔に結合される取付け部品は、貫通孔に挿入される取付け部品の側面のサイズが、貫通孔のサイズに対応し、一方、ホースが接続される取付け部品の側面のサイズは、ホースの直径に従って異なるように適合できる。
【0040】
より具体的には、
図4の絶縁部材130に関して、マニフォールド131は、取付け部品137と138の1つを通して、
図2Bと3の制御組立体120における流体配管124と、対応する弁セクションに油圧流体を供給し、及びそこから戻すための、例えば、約1/2インチの直径を有している2対の貫通孔1311を有することができる。より具体的には、ブームセクション(例えば、
図1の要素150)を介して配管されている導管を通して、台座(例えば、
図1の要素170)におけるタンクから供給される油圧流体は、プレート133上に配置されている取付け部品の1つを通して、マニフォールド131の貫通孔1311の1つに向けられ、プレート132上に配置されている取付け部品137の1つを通して、流体配管124の1つに向けられ、その結果、流体配管124の1つは、油圧流体をセレクタ弁セクション123に供給し、それに続いて、
図3の主要弁セクション121と補助弁セクション127に供給する。同様に、油圧流体は異なる弁セクションから、主要及び補助弁セクタの両者に結合され、それらと絶縁部材の間に、プレート132上に配置され、その流体配管に結合されている取付け部品138を介して配置されている対応する流体配管124を通して戻る。この特別な取付け部品137は、取付け部品と整列されている、マニフォールド131における貫通孔1311の1つに流体を導き、この流体は、プレート133上に配置されている別の整列されている取付け部品を通して対応する導管内に導かれ、その結果、この導管により流体は下降して流体タンクに戻る。
【0041】
緊急停止が
図3のレバー113を介して誘発されると、セレクタ弁から主要及び補助弁に通常は流れるはずである油圧流体は、セレクタ弁セクション123と、セレクタ弁と絶縁部材の間に配置されている対応する流体配管124の1つを通して、プレート132上に配置されている取付け部品137の他方に導かれ、その結果、取付け部品137の他方は、流体をマニフォールド131の貫通孔1311の1つに導き、この流体は、プレート133上に配置されている取付け部品の1つを通して、ブームセクションを介して配管されている導管に導かれ、それにより、流体をタンクに向けて進路を変える。
【0042】
プレート132上に配置されている取付け部品139(とプレート133上に配置されている対応する取付け部品)のようなある取付け部品は、歪み緩和取付け部品と称することもできる。そのような取付け部品と、取付け部品に整列している対応する貫通孔1311を通して、空気管(上記に検討した空気力式ツールに動力を与えるために使用されるもののような)及び/又は光ファイバー線(エンジンスタート/ストップコマンドのような追加的信号を、空中リフトの下方の構成要素又は部分に通信する必要がある場合)を配線できる。放電経路の形成を回避するために、この特別な貫通孔を、シリコーンのような非電導性材料で部分的に充填することができる。
【0043】
図4のマニフォールド131は貫通孔1313の幾つかの対を有することができ、各貫通孔1313は約3/8インチの直径を有しており、取付け部品135を通して油圧流体を、
図2Bと3の制御組立体120における主要弁セクション121(対応する流体配管124を通して)と導管に供給及び戻して、導管は、ブーム/タレットの動き(例えば、伸びること/縮まること、上昇/下降、回転)を介して作業プラットフォーム110の位置と動きを制御する空中リフトにおける適切なシリンダ又はモータに流体を導く。例えば、
図1のタレット161を回転するためにハンドル又はリンク装置111が起動されると、油圧流体は主要弁セクション121から、タレットの回転に関係付けられている主要弁と絶縁部材の間に、プレート132上に配置され、流体配管に結合されている取付け部品135の1つを介して配置されている対応する流体配管124を通して流れる。この特別な取付け部品135は、取付け部品と整列されているマニフォールド131における貫通孔1313の1つに流体を導き、この流体は、プレート133上に配置されている他の整列された取付け部品を通して、ブームセクションを介して配管されている対応する導管内に導かれ、その結果、導管は流体を回転モータに提供し、それにより、タレット161を回転させて(例えば、ハンドル111を使用して誘発された機能によっては時計回り)、プラットフォーム110を含む空中組立体を回転する。油圧流体は、流体の流れが、誘発された動作に応答して開始された、導管、取付け部品、貫通孔、及び流体配管の同じ対の一部である、他の導管、取付け部品、貫通孔、及び流体配管を通して、モータから主要弁セクション121へ流れて戻ることができる。逆の動きがハンドル111を起動することにより誘発された場合(例えば、タレットを、時計回りとは反対の反時計回りに回転する動き)は、上記の流れは逆になる(すなわち、流体は、同じ構成要素を通して反対方向に流れる)。
【0044】
他の例として、ハンドル又はリンク装置111が、上方ブーム151(の内部ブーム)を伸ばす/縮める、上方ブーム151(の外部ブーム)を上昇/下降、及び/又は
図1の下方ブーム152を上昇/下降するために起動されると、油圧流体は主要弁セクション121から、動き制御の特別なタイプに関連付けられている主要弁と、絶縁部材との間に、プレート132上に配置されている取付け部品135を介して配置されている対応する流体配管124を通して流れ、その結果、流体はマニフォールド131の貫通孔1313内に導かれ、更に、プレート133上に配置されている取付け部品135を通して、ブームセクションを介して配管されている導管内に導かれ、その結果、導管は流体を対応するシリンダ(
図1の155/145の下方ブーム又は上方ブームシリンダ、又は延伸シリンダ、又は回転モータのようなもの)に提供し、それにより、起動されたハンドルに対応する所望の機能を行わせる。油圧流体は、流体の流れが誘発された動作に応答して開始された、導管、取付け部品、貫通孔、及び流体配管の同じ対の一部である、他の導管、取付け部品、貫通孔、及び流体配管を通して、シリンダ又はモータから主要弁セクション121へ流れて戻ることができる。逆の動きがハンドル111を起動することにより誘発された場合(例えば、ブームの1つを降下するのとは反対に上昇する動き)は、上記の流れは逆になる(すなわち、流体は、同じ構成要素を通して反対方向に流れる)。
【0045】
図4に示されている貫通孔1313の対の1つは、プラットフォームの回転を制御する、
図3のレバー112の1つの機能に関連付けることができる。より具体的には、このレバー112が作業プラットフォーム110を回転するために起動されると、油圧流体は主要弁セクション121から、プラットフォームの回転に関連付けられている主要弁と、絶縁部材の間に、プレート132上に配置され、対応する流体配管に結合されている取付け部品135の1つを介して配置されている対応する流体配管124を通して流れる。この特別な取付け部品135は、取付け部品に整列されているマニフォールド131における貫通孔1313の1つに流体を導き、この流体は、プレート133上に配置されている他の整列されている取付け部品を通して対応する導管内に導かれ、その結果、導管は流体を回転装置に提供し、それにより、作業プラットフォーム110をそれ自体で回転させる(例えば、ハンドル112を使用して誘発された機能によっては時計回り)。油圧流体は、流体の流れがレバー112を介して誘発された動作に応答して開始された、導管、取付け部品、貫通孔、及び流体配管の同じ対の一部である、他の導管、取付け部品、貫通孔、及び流体配管を通して、回転装置から主要弁セクション121へ流れて戻ることができる。ここでもまた、逆の動作がハンドル112を起動することにより誘発された場合(例えば、プラットフォームを、時計回りとは反対の反時計回りに回転する動作)は、上記の流れは逆になる(すなわち、流体は、同じ構成要素を通して反対方向に流れる)。
【0046】
図4のマニフォールド131は貫通孔1315の幾つかの対を有することができ、各貫通孔1315は約1/4インチの直径を有して、油圧流体を、
図2Bと3の制御組立体120における主要弁セクション121(取付け部品136と、レベリング逃し弁セクション125と、対応する流体配管124を通して)、又は補助弁セクション127(取付け部品134と対応する流体配管124を通して)に供給して戻す。同様に、プレート132上に配置されている取付け部品136と、プレート133上に配置されている対応する取付け部品に整列している貫通孔1315は、油圧流体を、ブームセクションに沿って延伸し、流体をマスター/スレーブシリンダ回路に向けて、少なくとも部分的には、プラットフォームのレベリングを制御するレバー112及び/又はレベリング逃し弁セクション125の1つを使用して空中作業プラットフォーム110が水平であることを確実にする導管に供給して戻すことができる。最後に、プレート132上に配置されている取付け部品134と、プレート133上に配置されている対応する取付け部品に整列している貫通孔1315は、油圧流体を、作業プラットフォーム110に取り付けることができるマテリアルハンドリングツール(例えば、ジブ及び/又はウインチ)に向けて延伸している導管に供給して戻して、内部の3つのレバー114を使用してツールに付随している機能(例えば、上方/下方へ向けての関節結合、伸ばすこと/縮めること、及び荷の上昇/下降)を制御することができる。
【0047】
図4のマニフォールド131は、貫通孔1317の少なくとも1つの追加的な対を有することができ、この対は、ここで検討されていない任意の他の制御機能のために、油圧流体を供給して戻すために使用できる。例えば、ある空中リフトはプラットフォームを上昇させることが可能であることができ、その場合、貫通孔1317と、対応する取付け部品、流体配管、及び弁を、制御組立体を介してそのような機能を可能にするために設けることができる。又は、貫通孔1317の1つ又は両者を、上記に検討した空気力ツールと関連して使用される空気を供給するために使用できる。
【0048】
特別な空中リフトにおいて使用されていない何れの貫通孔(及び、貫通孔が整列している対応するプレート開口部)も、何れの取付け部品、導管、又は流体配管にも接続しないまま、又は結合したままにしておけるということに留意されたい。又は、定格ねじ及び/又はキャップを、プレート開口部、貫通孔、又はこの貫通孔に接続する取付け部品内に挿入して、如何なる流体又は他の物質が漏洩すること、又はそこから落下すること、又はその中に捕捉されてしまうことを防止できる。更に他の実施の形態においては、使用されていない貫通孔は、シリコーンのような非電導性材料により部分的に(例えば、各端部において)充填して、一方、絶縁ギャップを維持するために、孔の一部を空にしておくことができる。
【0049】
更に、ある空中リフトは、
図1〜3と関連して記述した数だけの機能と構成要素を有しなくてもよい。例えば、ある空中リフトは、延伸可能なブームを有しなくてもよく、又は1つのブームのみを有することができる。従って、主要な制御装置と、対応する弁と流体配管は、
図3で例示されたものより少ない数であってよい。他の制御組立体は、補助制御装置(ツールを操作するために使用可能なハンドル114のようなもの)を装備していなくてもよい。これらの状況においては、本来は導管又は流体配管が接続されているはずの、ある取付け部品には、何も結合されなくてもよい。又は、定格ねじ及び/又はキャップを、本来は流体流を内部に有するはずであるプレート開口部、貫通孔、又は貫通孔に接続する取付け部品に挿入できる。更に他の実施の形態においては、使用されていない貫通孔を部分的に(例えば、各端部において)、シリコーンのような非電導性材料で充填できる。絶縁部材130は、如何なる数の機能をも取り扱うための、幾つかは使用しなくても安全であることが可能な、十分なチャネルを有することができるので、絶縁部材130は、空中リフト上で提供される何れの制御組立体においても使用可能であることができる。すなわち、絶縁部材130は、どんな状況にも当てはまる装置であることができ、種々のサイズの多数の貫通孔の多数のタイプを製造する必要性はない。
【0050】
実質的に非電導性の材料で構成されているマニフォールド131が、互いに接触していない2枚のプレートの間に配置又は挟まれると、マニフォールド131は、実質的にプレート132と133を互いに絶縁する。従って、プレートを、コスト効果が高く、軽量で、油圧流体の動きに耐える十分な熱的及び構造的特性を有しており、少なくとも一部には金属又は他の電導性材料を含むことができる材料で構成できる。例えば、プレート132と133のそれぞれをアルミニウムで構成できる。又は、プレート132と133を鋼鉄又は他の金属で構成できる。
【0051】
図4と5において見ることが可能なように、プレート132と133は、類似しているが同一ではない厚さを有することができ、プレート132はプレート133よりも大きくてよい。より具体的には、プレート132の長さ及び/又は幅、従って表面積は、プレート133を超えてもよい。例えば、プレート133は、マニフォールド131と実質的に等しい長さと幅を有することができる。一方、プレート132は、表面積が、追加的なねじ孔1324を収容可能なように、より長く、より幅が広くてもよい。これらのねじ孔は、
図2Bと3に示されているように、絶縁部材130を、制御組立体120の底部分に取り付けるためのものであってよい。これに加えて、これらのねじ孔の幾つかは、
図2Aと3に示されているように、下方カバー132のような、絶縁部材用のカバーを取り付けるためのものであってよい。他の実施の形態においては、プレート132(及び/又は133)は、絶縁部材130に関連付けられている誘電特性を改善するために、マニフォールド131よりも短い長さ及び/又は狭い幅を有することができる。
【0052】
図4と5に示されている実施の形態において、誘電体マニフォールドは、2枚のアルミニウムプレートに挟まれており、そのうちの上部のプレートは、絶縁部材を制御組立体に取り付けるように働く。しかし、
図6に示されているような他の実施の形態においては、誘電体マニフォールドはプレートを有しなくてもよい。その代わり、好ましくは、取付け部品はマニフォールド1310内に直接結合されて(例えば、ねじ留めされて)絶縁部材1300を構成する。絶縁部材1300は、制御組立体の制御パネルにおける流体配管に結合されるときは、
図6に示されているように、上部の取付け部品のみにより制御組立体と一緒に結合できる。好ましくは、マニフォールドの上部部分は、マニフォールドを、制御パネルにボルト留めされている搭載ブラケットを介して、上方制御組立体の底部分に取り付けるためのねじ孔(図示されてない)を含むことができる。
【0053】
図6に描かれている実施の形態において、マニフォールド1310に設けられている貫通孔は、数多くの点に関して、マニフォールド131に関連して上記に検討したものと同じであってよい。貫通孔は対で配置でき、マニフォールド1310の底部面から上部面に延伸して、油圧流体がマニフォールドを通して流れることを可能にでき、同じ直径を有することができる。貫通孔はマニフォールド1310内に孔をあけることで形成でき、又はマニフォールド1310の加工中に形成できる。又は、貫通孔は、マニフォールドが鋳造で作られる場合は、マニフォールドの一部として鋳造できる。マニフォールド1310内への流体の流入及びマニフォールド1310からの流出は、
図4に関連して記述したように同じように作動でき、空中リフトのある機能を制御できる。
【0054】
例として、
図3のハンドル又はリンク装置111が、
図1のタレット161を回転するために起動されると、油圧流体は主要弁セクション121から、タレットの回転に関連付けられている主要弁と、絶縁部材1300の間に、流体配管に結合されている、
図6に示されている上側の取付け部品の1つを介して配置されている対応する流体配管124を通して流れる。この特別な取付け部品は、流体を、部材1300の上部面上で取付け部品が結合されているマニフォールド1310における貫通孔の1つに導き、この流体は、部材1300の底部面上で結合されている、底側の取付け部品の1つを通して、ブームセクションを介して配管されている対応する導管に導かれ、その結果、導管は流体を回転モータに提供し、それにより、
図1のタレット161を回転させて(例えば、ハンドル111を使用して誘発された機能によっては時計回り)、プラットフォーム110を含む空中組立体を回転する。油圧流体は、流体の流れが誘発された動作に応答して開始された、導管、取付け部品、貫通孔、及び流体配管の同じ対の一部である、他の導管、取付け部品、貫通孔、及び流体配管を通して、モータから主要弁セクション121へ流れて戻ることができる。逆の動きがハンドル111を起動することにより誘発された場合(例えば、タレットを、時計回りとは反対の反時計回りに回転する動き)は、上記の流れは逆になる(すなわち、流体は、同じ構成要素を通して反対方向に流れる)。
【0055】
上記のように、ある実施の形態においては、幾つかの貫通孔は同じサイズを有することができ、それにより、貫通孔に結合される取付け部品は、貫通孔に挿入される取付け部品の側面のサイズが、貫通孔のサイズに対応し、一方、ホース(例えば、流体配管又は導管)が接続する取付け部品の側面のサイズは、ホースの直径に従って異なるように適合できる。これは、
図10の絶縁部材130のマニフォールド131’に対しても当てはめることができる。より具体的には、マニフォールド131’における貫通孔1311’は、3/8インチの直径を有することができる。取付け部品は、貫通孔のそれぞれの側から貫通孔内に挿入(ねじ留め)でき、それにより、取付け部品は部材130’の上部面に結合され、その結果、
図8Bの制御組立体120’における流体配管に結合することが可能で、一方、他の取付け部品は、部材130’の底部面に結合され、その結果、ブームセクションに向けて下方に延伸する流体導管に結合することが可能である。部材130’の上部面に結合されている取付け部品は
図10において列挙されているが(134’〜139’の部品を参照)、部材130’の底部面に結合されている対応する取付け部品は、
図10においては簡潔性のために列挙されていない。
【0056】
取付け部品134’〜138’のそれぞれは、2つ以上の構成要素から構成できる。すなわち、対応する貫通孔1311’に挿入される第1の構成要素と、第1の構成要素上にねじ留めされ、流体ホースに接続される第2の又はより多くの構成要素から構成できる。歪み緩和取付け部品139’は、1つ以上の空気配管(上記に検討した空気力ツールに動力を与えるために使用されるようなもの)や、光ファイバー線(エンジンスタート/ストップコマンドのような追加的信号を、空中リフトの下方の構成要素又は部分に通信する必要がある場合)などを収容するために、より大きな直径(例えば、約1/2インチ)を有することができるマニフォールド131’における1つ以上の貫通孔(例えば、貫通孔1312)に結合できる。ここでもまた、放電経路の形成を回避するために、この特別な貫通孔を、シリコーンのような非電導性材料により部分的に充填できる。
【0057】
取付け部品134’〜138’のそれぞれは、好ましくは、
図8と9の制御組立体120’における流体配管124’と、対応する弁セクションに油圧流体を供給して戻す。台座(例えば、
図1の要素170)におけるタンクから、ブームセクション(例えば、
図1の要素150)を介して配管されている導管を通して供給された油圧流体は、マニフォールド131’の貫通孔1311’の1つに挿入されている取付け部品の1つを通るように導かれ、取付け部品137’を通して、流体配管124の1つに導かれ、その結果、流体配管124は油圧流体をセレクタ弁セクション123’に供給して、その後、主要弁セクション121’と補助弁セクション127’に供給する。同様に、油圧流体は異なる弁セクションから、主要及び補助弁セクションの両者に結合され、その両者と絶縁部材の間に、その流体配管と、絶縁部材130’に結合されている取付け部品138’の1つ介して配置されている対応する流体配管124’を通して戻る。この特別な取付け部品138’は、取付け部品に整列されているマニフォールド131における貫通孔1311’の1つに流体を導き、この流体は、マニフォールド131’の底部に配置されている他の整列されている取付け部品を通して対応する導管に導かれ、その結果、導管により流体は流体タンクに下方に戻される。
【0058】
緊急停止が誘発されると(例えば、レバー113を介して)、セレクタ弁セクション123’から主要及び補助弁セクション121’と127’に通常は流れるはずである油圧流体は、セレクタ弁セクション123’と、セレクタ弁と絶縁部材の間に配置されている対応する流体配管124の1つを通して、取付け部品138’の他の1つに導かれ、その結果、取付け部品138’の他の1つは、流体を、マニフォールド131’の貫通孔1311’の1つに導き、この流体は、マニフォールド131’の底部上に配置されている取付け部品の1つを通して、ブームセクションを介して配管されている導管内に導かれ、それにより、流体をタンクに向けて進路を変える。
【0059】
主要制御装置(例えば、ハンドル112又はリンク装置111)が、ある機能を行うために起動されると、油圧流体は主要弁セクション121’から、その機能に関連付けられている主要弁と、絶縁部材の間に配置されている対応する流体配管124’を通して、及び、その流体配管と部材130’に結合されている取付け部品135’の1つを通して流れる。この特別な取付け部品135’は、この取付け部品と整列されている、マニフォールド131’における貫通孔1311’の1つに流体を導き、この流体は、マニフォールド131’の底部上に配置されている他の整列されている取付け部品を通して、ブームセクションを介して配管されている対応する導管に導かれ、その結果、導管は、起動された制御に付随している機能に関連付けられているモータ、又はシリンダに流体を提供する。油圧流体は、流体の流れが誘発された動作に応答して開始された、導管、取付け部品、貫通孔、及び流体配管の同じ対の一部である、他の導管、取付け部品、貫通孔、及び流体配管を通して、モータ又はシリンダモータから主要弁セクション121’へ流れて戻ることができる。前述と同様に、逆の動きが誘発された場合は、上記の流れは逆になる(すなわち、流体は、同じ構成要素を通して反対方向に流れる)。そのような流れに関連付けられている例としての機能は、
図1の、作業プラットフォーム110を時計回り/反時計回りに回転する機能、上方ブーム151(の内部ブーム)を伸ばす/縮める機能、上方ブーム151(の外部ブーム)を上昇/下降する機能、及び/又は下方ブーム152を上昇/下降する機能であってよい。
【0060】
取付け部品136’の1つ以上(例えば、2つ)の対は、
図10の絶縁部材130’の上側に配置できる。そのような取付け部品の1つの対は同じように、マニフォールド131131’の対応する貫通孔1311’を通して油圧流体を、
図8Bと9の制御組立体120’における主要弁セクション121’に(レベリング逃し弁セクション125’と、対応する流体配管124を通して)供給して戻すことができる。絶縁部材130’の底部側上に配置されている取付け部品136’の対応する対は、ブームセクションに沿って延伸し、流体をマスター/スレーブシリンダ回路に向けて、空中作業プラットフォーム110が水平であることを確実にする導管に、油圧流体を供給して戻すことができる。同様に、取付け部品134’の1つ以上(例えば、3つ)の対を、絶縁部材130’の上側に配置できる。そのような取付け部品の1つの対は同様に、マニフォールド131’の対応する貫通孔1311’を通して、制御組立体120’における補助弁セクション127’に(対応する流体配管124を通して)油圧流体を供給して戻すことができる。絶縁部材130’の底部側上に配置されている取付け部品134’の対応する対は、作業プラットフォーム110に取り付けることができるマテリアルハンドリングツール(例えば、ジブ及び/又はウインチ)に向けて延伸している導管に油圧流体を供給して戻して、例えば、内部の3つのレバー114を使用して、ツールに付随している機能(例えば、上方/下方に向けての関節結合、伸ばすこと/縮めること、及び荷の上昇/下降)を制御することができる。
【0061】
最後に、取付け部品136’の1つ以上の対を、ここで検討されていない任意の他の制御機能のために油圧流体を供給及び戻すために、対応する取付け部品が底部側上に配置された状態で、絶縁部材130’の上側に配置できる。例えば、ある空中リフトは、プラットフォームを上昇させることが可能であることができ、その場合は、これらの取付け部品と、対応する貫通孔1311’、流体配管、及び弁を、制御組立体を介してそのような機能を可能にするために設けることができる。又は、これらの取付け部品が、油圧流体を導き、又は、任意の他の機能のために使用されなければ、定格ねじ及び/又はキャップ(取付け部品1332のような)をこれらの取付け部品に結合できる。
【0062】
取付け部品134’〜138’のそれぞれの開口部は、貫通孔1311’に挿入される取付け部品の側面が、貫通孔のサイズに対応する3/8インチの直径を有し、一方、流体配管又は導管が接続する取付け部品の側面の直径が、配管又は導管の直径に対応するように一方に向かって徐々に細くなるように形成できる。例えば、流体配管/導管に接続する取付け部品138’又は137’の側面は、約1/2インチの直径を有することができる。他の例として、流体配管/導管に接続する取付け部品135’の側面は、約3/8の直径を有することができる。更に他の例として、流体配管/導管に接続する取付け部品136’又は134’の側面は、約1/4インチの直径を有することができる。
【0063】
図6のマニフォールド1310とほぼ同様に、
図10のマニフォールド131’は、プレートの対により挟まれなくてもよい。しかし、マニフォールド131’は、フランジ1334及び/又はフランジ1336のような1つ以上のフランジを含むことができる。これらのフランジのそれぞれを、部材を作業プラットフォームの他の部分に取り付けるための、又は追加的構成要素を部材に取り付けるための、絶縁部材上の追加的スペースを提供するために設けることができる。より具体的には、フランジ1334は、マニフォールド131’を構成している同じ材料から加工又は鋳造でき、
図8Bと9に示されているように、制御組立体120’の底部分に絶縁部材130’を取り付けるためのねじ孔1316’を含むことができる。フランジ1336は、マニフォールド131’を構成している同じ材料から加工又は鋳造でき、
図8Bと9に示されているように、ホースクランプ832を、絶縁部材130’の底部分に取り付ける(例えば、ボルト留めする)ための孔1318を含むことができる。又は、マニフォールド131’の一方、又は両方の面の長さ及び/又は幅、従って表面積は、これら任意の追加的孔を収容するために増やすことができる。
【0064】
絶縁部材130’の一部であってよいガスケット1333は、
図8B、9及び10に示されているように、マニフォールド131’の周囲の周りのフランジ1334の上部に置くことができ、プレートとフランジを通してねじが挿入されてプレートとフランジを一緒に固定して、制御組立体120’を制御できるようにするために、フランジ1334のねじ孔1316’と整列しているねじ孔1324’を有している。図から見ることが可能なように、マニフォールド131’の上面は、フランジ1334及び制御組立体120’の底部分の上に突出でき、それにより、汚染物質及び/又は漏洩油圧流体が絶縁部材130’から流れて、その表面をよりきれいに保つことができる。
【0065】
ホースクランプ832は、フランジ1336に沿う絶縁部材の一方の側にボルト留めして、制御組立体120’から空中リフトの他の部分に向けて延伸している流体導管(図示されてない)を固定し、流体導管が、制御組立体120’の他の部分及び/又は制御組立体の近くの作業プラットフォーム(例えば、バケットの外側表面)に直接接触することを防止して、如何なる追加的な望ましくない電気放電経路をも形成されることを更に回避できる。
【0066】
図2と3及び8と9に示されている実施の形態において、絶縁部材130(又は130’)は、制御組立体120(又は120’)の下方に配置されており、それにより、マニフォールドにおける複数の貫通孔は実質的に垂直になり、油圧流体が誘電体部材を通して上方及び下方に流れることが可能になる。代替の実施の形態においては、絶縁部材は、
図7に描かれているように上方制御組立体の一方の側上に配置でき、マニフォールドにおける複数の貫通孔は実質的に水平であり、それにより、油圧流体が誘電体部材を通して横方向に流れることが可能になる。
図7に例示されている絶縁部材1400は、
図5、6又は10に例示されているものと同じ形状及び/又は構成要素を有することができるが(例えば、アルミニウムプレート及び/又はフランジは含んでも含まなくてもよい)、制御組立体201内に向けて、及び制御組立体201から出る方向にそれぞれ横方向に延伸している導管(例えば、710)と流体配管内に油圧流体が横方向に流入し、及びそこから横方向に流出することを可能にするために90°反転できる。又は、絶縁部材1400は異なる形状を有することができる(例えば、
図7に描かれているように、より長い貫通孔及び/又は、これらの孔が延伸しているより小さな面を有して、より厚くてもよい)。簡潔性のために、構成要素の一部のみが、
図3に例示されている制御組立体の代替であることができる、
図7の制御組立体201において例示されている。例えば、主要弁セクション721とセレクタ弁セクション723は
図7に描かれているが、補助又はレベリング逃し弁セクションは描かれていない。同様に、幾つかの制御ハンドル711は
図7に描かれているが、補助制御装置は描かれていない。更に、流体配管724の対の例としての部分描写のみが、例示の目的のために
図7に示されている。通常の技量を有する当業者は、
図3と関連して説明した上記の記述と同様に、流体配管と、他の制御装置と、弁セクションがどのように絶縁部材1400に結合できるかを正しく認識可能である。
【0067】
代替として、
図11は、絶縁部材を上方制御組立体の一方の側上に配置できる他の実施の形態を例示しており、マニフォールドにおける複数の貫通孔は、実質的に水平であり、それにより、油圧流体が誘電体部材を通して横方向に流れることが可能になる。絶縁部材1100は数枚の平行プレート1130を含むことができ、これらのプレート1130は一緒にボルト留めでき、油圧流体を運び、上記に検討したようなブームに沿って延伸している導管であってよいホース1124上で締め付けて固定できる。又は、絶縁部材1100を90°反転して、油圧流体が上方/下方に向けて流れることを可能にすることができる。各プレート1130は、実質的に非電導性の材料(上記に検討した材料の何れかのような)で構成できるので、絶縁部材の何れかの側上に配置されているそれぞれの構成要素を実質的に電気的に絶縁する。ここでもまた簡潔性のために、構成要素の一部のみが、
図3と9に例示されている制御組立体の代替であることができる、
図11の制御組立体において例示されている。例えば、主要弁セクション1121と、セレクタ弁セクション1123と、補助弁セクション1127は
図11に描かれているが、レベリング逃し弁セクションは描かれておらず、弁セクション1123と1127から延びているホースは簡潔性のために省略されている。通常の技量を有する当業者は、
図3及び/又は9と関連して説明した上記の記述と同様に、これらと他の構成要素がどのように絶縁部材1100に結合できるかを正しく認識可能である。
【0068】
図12と13は、空中作業プラットフォームの制御組立体と連携して使用できる絶縁部材の他の代替の実施の形態を例示している。
図11の絶縁部材1100と同様に、
図12と13の絶縁部材1200は数枚の平行プレート1230を含むことができ、これらのプレート1230は一緒にボルト留めでき、油圧流体が流れることができるホース1224上で締め付けて固定できる。ホース1224は、絶縁部材1200の一方の端部から他方の端部に延伸でき、ホースの端部でコネクタ1244に結合できる。コネクタ1244は、油圧流体を部材内に導き、及び部材から外に導くことができる。コネクタ1244はまた、絶縁部材の他の実施の形態と関連して上述した方法と同様な方法で、流体配管又は導管の何れかに結合することもできる。各プレート1230には溝を付けることができ、実質的に非電導性の材料(上記に検討した材料の何れかのようなものであり、例えば、プラスチック)で構成できるので、絶縁部材の何れかの側上に配置されているそれぞれの構成要素を実質的に電気的に絶縁する。
【0069】
図14と15は、空中作業プラットフォームの制御組立体と連携して使用できる絶縁部材の更に他の代替の実施の形態を例示している。絶縁部材1400は、箱状のケース1430内に封入され、油圧流体が流れることができるホース1424を含むことができる。ホース1424は、部材1400の一方の端部から他方の端部に向けて延伸でき、ホースの端部においてコネクタ1444に結合できる。コネクタ1444は、油圧流体を部材内に導き、及び部材から外に導く。コネクタ1444はまた、絶縁部材の他の実施の形態と関連して上述した方法と同様な方法で、流体配管又は導管の何れかに結合することもできる。ケース1430は、実質的に非電導性の材料(上記に検討した材料の何れかのようなものであり、例えば、プラスチック)で構成できる。ケース1430は、2枚のプレート1432と1433の間に挟むことができ、各プレートには開口部を設けることができ、コネクタ1444を、ホース1424と接続されるように開口部に挿入できる。ホース1424がケース1430内に挿入されると、内部を実質的に非電導性の材料(上記に検討した材料の何れかのようなものであり、例えば、プラスチック)で充填できるので、絶縁部材の何れかの側上に配置されているそれぞれの構成要素を実質的に電気的に絶縁する。
【0070】
更に、上述した図のほとんどにおいて示されている実施の形態において、絶縁部材は、実質的に、6面を有している直方体の形状であり、それぞれの面は、長方形及び/又はそのうちの幾つかは正方形であってよい。又は、絶縁部材は、正方形の面を有する立方体を含む他の形状であってもよく、又は、少なくとも2つの長方形又は正方形の面を有してもよく、又は他の多面体(例えば、四面体、五面体、六面体)の形状であってもよく、油圧流体が一方の端部から他方の端部に流れることができる貫通孔又はホースを有している誘電体部材を含んでいる限り、規則的であってもなくても、対称であってもなくてもよい。
【0071】
上記に検討した実施の形態において示されている絶縁部材要素は、好ましくは、上方制御組立体の統合部分を形成する。それは1列に並んだ装置であってもよく、好ましくは、上方制御組立体における弁と制御装置に結合されている流体配管と、ブームセクション又は空中ツールのような空中リフトの他の部分に沿って延伸している流体導管と、の間に挿入される。
【0072】
本発明の特別な実施の形態に適用されて、本発明の種々の斬新な特徴が示され、記述され、指摘されてきたが、記述され、例示されたシステムと方法の形状と詳細において、種々の省略と置換及び変更が、本発明の精神から逸脱することなく当業者により行うことができるということは理解されよう。当業者は、本発明の教示の上記の開示及びそれによる理解に基づいて、
図1〜15の一部である特別な構成要素と、そこにおいて提供され且つ組み込まれた全体的な機能が、本発明の異なる実施の形態においては変わることもできるということを認識するであろう。従って、
図1〜15に示された特別なシステム構成要素は、本発明のシステム及び方法の実施の形態において実現される本発明の特別な実施の形態の種々の形態と機能の最大限且つ完全な理解と正確な認識を容易にするための例示の目的のためのものである。当業者は、例示の目的のために提供され、本発明を制限するものではない記述された実施の形態以外においても本発明を実践でき、本発明は、付随する請求項によってのみ制限されるということを、正しく認識するであろう。
また、以下の〔態様32〕〔態様33〕も考えられる。
〔態様32〕
油圧式空中リフトの上方制御組立体に高い電気抵抗を提供する方法であって、
前記上方制御組立体は、制御パネルに結合されている制御ハンドルを備えており、前記制御パネルは、弁組立体と、前記弁組立体内に組み込まれている複数の制御弁内に油圧流体を導き、前記複数の制御弁から外に前記油圧流体を導く、流体配管と、を備えており、
前記方法は、
i)前記流体配管と、ii)前記上方制御組立体から前記空中リフトの他の部分に向けて延伸している流体配管のセットと、の間に、誘電体部材を挿入する工程であって、非電導性の材料内において形成され、前記油圧流体が前記誘電体部材を通して流れることを可能にするように構成されている、複数の貫通孔を備えている前記誘電体部材を、前記誘電体部材が前記制御パネルと制御ハンドルを他の部分から電気的に絶縁するように、挿入する工程と、
前記誘電体部材を前記流体配管と導管に結合する工程であって、前記油圧流体が前記誘電体部材の貫通孔を通して前記流体配管と導管内に流入し、前記流体配管と導管から流出することが可能なように、前記誘電体部材を、前記流体配管と導管に結合する工程と、
前記誘電体部材を、前記誘電体部材が前記上方制御組立体と一列になるように前記上方制御組立体に統合する工程、とを備える、
方法。
〔態様33〕
油圧式空中リフトの空中作業プラットフォームを制御するための上方制御組立体であって、
前記空中作業プラットフォームの少なくとも位置と動きを制御する、制御ハンドルと、
前記制御ハンドルに結合され、内部の弁組立体と内部の流体配管とを備え、前記内部の流体配管が、油圧流体を、前記弁組立体内に組み込まれている複数の制御弁内に導き、また、前記複数の制御弁から外に導く、カバーに覆われた制御パネルと、
誘電体部材であって、i)前記内部の流体配管と、ii)前記上方制御組立体から前記空中リフトの他の部分に向けて延伸している1セットの外部流体導管と、に結合され且つその間に挿入されている、誘電体部材と、
非電導性カバーであって、前記誘電体部材に結合され、前記誘電体部材に高い電気抵抗を提供し、前記誘電体部材を、外部要素及び漏洩油圧流体から保護するように構成されている、非電導性カバーと、
を備え、
前記誘電体部材は、非電導性材料で構成されているマニフォールド内に形成され、前記油圧流体が前記誘電体部材を通して流れることを可能にするように構成されている、複数の貫通孔を備えており、
前記誘電体部材は、前記油圧流体が前記誘電体部材の貫通孔を通して前記流体配管と導管に流入し、前記流体配管と導管から流出可能なように、前記流体配管と導管に結合されており、
前記誘電体部材は、前記上方制御組立体に統合され、前記制御パネルと制御ハンドルに高い電気抵抗を提供するように構成されている、
上方制御組立体。