(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6100898
(24)【登録日】2017年3月3日
(45)【発行日】2017年3月22日
(54)【発明の名称】メッセージを処理するための方法およびデバイス
(51)【国際特許分類】
G06F 13/00 20060101AFI20170313BHJP
【FI】
G06F13/00 610S
【請求項の数】18
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2015-521963(P2015-521963)
(86)(22)【出願日】2013年7月18日
(65)【公表番号】特表2015-523663(P2015-523663A)
(43)【公表日】2015年8月13日
(86)【国際出願番号】CN2013079577
(87)【国際公開番号】WO2014012500
(87)【国際公開日】20140123
【審査請求日】2015年3月13日
(31)【優先権主張番号】201210251064.X
(32)【優先日】2012年7月19日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】514187420
【氏名又は名称】テンセント・テクノロジー・(シェンジェン)・カンパニー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100146835
【弁理士】
【氏名又は名称】佐伯 義文
(74)【代理人】
【識別番号】100140534
【弁理士】
【氏名又は名称】木内 敬二
(72)【発明者】
【氏名】ウェンリャン・タン
(72)【発明者】
【氏名】チャンミン・シャオ
(72)【発明者】
【氏名】チャオフア・ル
(72)【発明者】
【氏名】シン・ツェン
【審査官】
佐々木 洋
(56)【参考文献】
【文献】
特開2006−293621(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2007/0072661(US,A1)
【文献】
特表2011−516936(JP,A)
【文献】
特開2004−341911(JP,A)
【文献】
特開2008−217580(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
モバイルデバイスによって受信されたメッセージを処理するための方法であって、
前記モバイルデバイスにおいて、
前記モバイルデバイス上で適用されるソフトウェアによって送られたメッセージがインターセプトされたとき、前記メッセージがスパムメッセージであるかどうかを判断するステップと、
前記メッセージがスパムメッセージでないとき、前記メッセージを通知ツールバーに表示するステップと、
前記メッセージがスパムメッセージであるとき、前記メッセージを前記通知ツールバーに表示することを抑止するステップと
を含み、
前記メッセージを前記通知ツールバーに表示することを抑止するステップは、
前記ソフトウェアに悪意のあるプラグインが埋め込まれ得ることを前記通知ツールバーにおいてユーザにプロンプトするステップと、
前記ユーザが、前記メッセージを含む、前記ソフトウェアによって送られたすべてのメッセージを表示することを抑止すべきかどうかを判定し、選択するためのオプションラベルを与えるステップであって、前記悪意のあるプラグインが、前記スパムメッセージを配信するプログラムである、与えるステップと、
前記ユーザが前記ソフトウェアによって送られたメッセージを表示することを抑止することを選択するとき、前記メッセージを前記通知ツールバーに表示することを抑止するステップと
を含む、方法。
【請求項2】
前記メッセージがスパムメッセージであるかどうかを判断するステップは、
前記ソフトウェアが事前記憶されたソフトウェアシグネチャと一致するかどうかを判断するために前記ソフトウェアを走査するステップであって、前記ソフトウェアシグネチャが、ソフトウェア名、パッケージ名、サイズ、証明書、およびプログラムシグネチャコードストリングのうちの少なくとも1つまたはそれらの組合せを含む、走査するステップと、
前記ソフトウェアが前記事前記憶されたソフトウェアシグネチャと一致するとき、前記メッセージがスパムメッセージであると判断するステップと
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記メッセージがスパムメッセージであるかどうかを判断するステップは、
前記メッセージがプリセットワードを含むかどうかを判断するために前記メッセージを走査するステップと、
前記メッセージが前記プリセットワードを含むとき、前記メッセージがスパムメッセージであると判断するステップと
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記メッセージがスパムメッセージであるかどうかを判断するステップは、
前記ソフトウェアが事前記憶されたソフトウェアシグネチャと一致するかどうかを判断するために前記ソフトウェアを走査するステップであって、前記ソフトウェアシグネチャが、ソフトウェア名、パッケージ名、サイズ、証明書、およびプログラムシグネチャコー
ドストリングのうちの少なくとも1つまたはそれらの組合せを含む、走査するステップと、
前記ソフトウェアが前記事前記憶されたソフトウェアシグネチャと一致するとき、前記メッセージがプリセットワードを含むかどうかを判断するために前記メッセージを走査するステップと、
前記メッセージが前記プリセットワードを含むとき、前記メッセージがスパムメッセージであると判断するステップと
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
サーバによって収集されたソフトウェアシグネチャを取得するために前記モバイルデバイスを前記サーバに接続するステップと、
前記サーバによって収集された前記ソフトウェアシグネチャに従って、ローカルに記憶されたソフトウェアシグネチャを更新するステップと
をさらに含む、請求項2または4に記載の方法。
【請求項6】
前記メッセージがスパムメッセージであるかどうかを判断する前記ステップの前に、
前記ソフトウェアのセットアップ状態に従って、前記メッセージを表示すべきかどうかを判断するステップと、
前記ソフトウェアによって送られた前記メッセージの受信が抑止されるべきであることを前記セットアップ状態が指定するとき、前記メッセージを前記通知ツールバーに表示することを抑止するステップ、または、
前記ソフトウェアによって送られた前記メッセージの受信が可能にされるべきであることを前記セットアップ状態が指定するとき、前記メッセージを前記通知ツールバーに表示するステップ、または、
前記セットアップ状態が前記ソフトウェアに関してヌルであるとき、前記メッセージがスパムメッセージであるかどうかを判断する動作を実行するステップ
をさらに含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
メッセージを処理するためのモバイルデバイスであって、
1つまたは複数のプロセッサと、
メモリと、
前記メモリに記憶され、前記1つまたは複数のプロセッサによって実行されるべき1つまたは複数のプログラムモジュールと
を含み、前記1つまたは複数のプログラムモジュールは、
前記モバイルデバイス上で適用されるソフトウェアによって送られたメッセージがインターセプトされたとき、前記メッセージがスパムメッセージであるかどうかを判断するように構成された判断モジュールと、
前記メッセージがスパムメッセージでないとき、前記メッセージを通知ツールバーに表示するように構成された表示制御モジュールと
前記メッセージがスパムメッセージであるとき、前記メッセージを前記通知ツールバーに表示することを抑止するように構成されたインターセプションモジュールと
を含み、
前記インターセプションモジュールは、前記ソフトウェアに悪意のあるプラグインが埋め込まれ得ることを前記通知ツールバーにおいてユーザにプロンプトすることと、前記ユーザが、前記メッセージを含む、前記ソフトウェアによって送られたメッセージを表示することを抑止すべきかどうかを判定し、選択するためのオプションラベルを与えることであって、前記悪意のあるプラグインが、前記スパムメッセージを配信するプログラムである、与えることと、前記ユーザが前記ソフトウェアによって送られたメッセージを表示することを抑止することを選択するとき、前記メッセージを前記通知ツールバーに表示することを抑止することとを行うように構成された、モバイルデバイス。
【請求項8】
前記判断モジュールは、前記ソフトウェアが事前記憶されたソフトウェアシグネチャと一致するかどうかを判断するために前記ソフトウェアを走査することと、前記ソフトウェアが前記事前記憶されたソフトウェアシグネチャと一致するとき、前記メッセージがスパムメッセージであると判定することとを行うように構成され、前記ソフトウェアシグネチャが、ソフトウェア名、パッケージ名、サイズ、証明書、およびプログラムシグネチャコードストリングのうちの少なくとも1つまたはそれらの組合せを含む、請求項7に記載のモバイルデバイス。
【請求項9】
前記判断モジュールは、前記メッセージがプリセットワードを含むかどうかを判断するために前記メッセージを走査するように構成され、前記メッセージが前記プリセットワードを含むとき、前記メッセージがスパムメッセージであると判断される、請求項7に記載のモバイルデバイス。
【請求項10】
前記判断モジュールは、
前記ソフトウェアが事前記憶されたソフトウェアシグネチャと一致するかどうかを判断するために前記ソフトウェアを走査することであって、前記ソフトウェアシグネチャが、ソフトウェア名、パッケージ名、サイズ、証明書、およびプログラムシグネチャコードストリングのうちの少なくとも1つまたはそれらの組合せを含む、走査することを行うように構成されたシグネチャ一致ユニットと、
前記ソフトウェアが前記事前記憶されたソフトウェアシグネチャと一致するとき、前記メッセージがプリセットワードを含むかどうかを判断するために前記メッセージを走査することと、前記メッセージが前記プリセットワードを含むとき、前記メッセージがスパムメッセージであると判断することとを行うように構成されセマンティック分析ユニットとを含む、請求項7に記載のモバイルデバイス。
【請求項11】
サーバによって収集されたソフトウェアシグネチャを取得するために前記サーバに接続するように構成されたシグネチャ収集モジュールと、
前記サーバによって収集された前記ソフトウェアシグネチャに従って、ローカルに記憶されたソフトウェアシグネチャを更新するように構成されたシグネチャ更新モジュールとをさらに含む、請求項8または10に記載のモバイルデバイス。
【請求項12】
前記ソフトウェアのセットアップ状態に従って、前記メッセージを表示すべきかどうかを判断するための状態判断モジュールと、
前記ソフトウェアによって送られた前記メッセージの受信が抑止されるべきであることを前記セットアップ状態が指定するとき、前記メッセージを前記通知ツールバーに表示することを抑止するための第1の状態実行モジュールと、
前記ソフトウェアによって送られた前記メッセージの受信が可能にされるべきであることを前記セットアップ状態が指定するとき、前記メッセージを前記通知ツールバーに表示するための第2の状態実行モジュールと、
前記セットアップ状態が前記ソフトウェアに関してヌルであるとき、前記メッセージがスパムメッセージであるかどうかを判断する動作を実行するように前記判断モジュールを制御するための第3の状態実行モジュールと
をさらに含む、請求項7から11のいずれか一項に記載のモバイルデバイス。
【請求項13】
1つまたは複数のプログラムを記憶するコンピュータ可読記憶媒体であって、前記1つまたは複数のプログラムは、モバイルデバイスによって実行されたとき、
前記モバイルデバイス上で適用されるソフトウェアによって送られたメッセージがインターセプトされたとき、前記メッセージがスパムメッセージであるかどうかを判断することと、
前記メッセージがスパムメッセージでないとき、前記メッセージを通知ツールバーに表示することと、
前記メッセージがスパムメッセージであるとき、前記メッセージを前記通知ツールバーに表示することを抑止することと
を前記モバイルデバイスに行わせる命令を含み、
前記1つまたは複数のプログラムは、
前記ソフトウェアに悪意のあるプラグインが埋め込まれ得ることを前記通知ツールバーにおいてユーザにプロンプトすることと、
前記ユーザが、前記メッセージを含む、前記ソフトウェアによって送られたすべてのメッセージを表示することを抑止すべきかどうかを判定し、選択するためのオプションラベルを与えることであって、前記悪意のあるプラグインが、前記スパムメッセージを配信するプログラムである、与えることと、
前記ユーザが前記ソフトウェアによって送られたメッセージを表示することを抑止することを選択するとき、前記メッセージを前記通知ツールバーに表示することを抑止することと
を前記モバイルデバイスに行わせる命令を含む、コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項14】
前記ソフトウェアが事前記憶されたソフトウェアシグネチャと一致するかどうかを判断するために前記ソフトウェアを走査することであって、前記ソフトウェアシグネチャが、ソフトウェア名、パッケージ名、サイズ、証明書、およびプログラムシグネチャコードストリングのうちの少なくとも1つまたはそれらの組合せを含む、走査することと、
前記ソフトウェアが前記事前記憶されたソフトウェアシグネチャと一致するとき、前記メッセージがスパムメッセージであると判断することと
を前記モバイルデバイスに行わせる命令を含む、請求項13に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項15】
前記メッセージがプリセットワードを含むかどうかを判断するために前記メッセージを走査することと、
前記メッセージが前記プリセットワードを含むとき、前記メッセージがスパムメッセージであると判断することと
を前記モバイルデバイスに行わせる命令を含む、請求項13から14のいずれか一項に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項16】
前記ソフトウェアが事前記憶されたソフトウェアシグネチャと一致するかどうかを判断するために前記ソフトウェアを走査することであって、前記ソフトウェアシグネチャが、ソフトウェア名、パッケージ名、サイズ、証明書、およびプログラムシグネチャコードストリングのうちの少なくとも1つまたはそれらの組合せを含む、走査することと、
前記ソフトウェアが前記事前記憶されたソフトウェアシグネチャと一致するとき、前記メッセージがプリセットワードを含むかどうかを判断するために前記メッセージを走査することと、
前記メッセージが前記プリセットワードを含むとき、前記メッセージがスパムメッセージであると判断することと
を前記モバイルデバイスに行わせる命令を含む、請求項13に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項17】
サーバによって収集されたソフトウェアシグネチャを取得するために前記サーバに接続することと、
前記サーバによって収集された前記ソフトウェアシグネチャに従って、ローカルに記憶されたソフトウェアシグネチャを更新することと
を前記モバイルデバイスに行わせる命令を含む、請求項14から16のいずれか一項に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項18】
前記メッセージがスパムメッセージであるかどうかを判断する前に、
前記ソフトウェアのセットアップ状態に従って、前記メッセージを表示すべきかどうかを判断することと、
前記ソフトウェアによって送られた前記メッセージの受信が抑止されるべきであることを前記セットアップ状態が指定するとき、前記メッセージを前記通知ツールバーに表示することを抑止すること、または、
前記ソフトウェアによって送られた前記メッセージの受信が可能にされるべきであることを前記セットアップ状態が指定するとき、前記メッセージを前記通知ツールバーに表示すること、または、
前記セットアップ状態が前記ソフトウェアに関してヌルであるとき、前記メッセージがスパムメッセージであるかどうかを判断する動作を実行すること
を前記モバイルデバイスに行わせる命令を含む、請求項13から17のいずれか一項に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、その全体が参照により組み込まれる、2012年7月19日に出願された、「METHOD AND DEVICE FOR PROCESSING MESSAGES」と題する、中国特許出願第201210251064.X号の優先権を主張する。
【0002】
本発明は情報処理の技術分野に関し、詳細には、メッセージを処理するための方法およびデバイスに関する。
【背景技術】
【0003】
ソフトウェア技術の発展に伴って、ますます多くのソフトウェア製品が開発され、ユーザエンドに適用され、人々の生活を非常に容易にし、豊かにしている。しかしながら、現在、悪意のあるプラグインまたはアドウェアが埋め込まれたソフトウェアがあり、それは多数の迷惑なメッセージまたは広告をユーザに強制的に匿名でプッシュし、ユーザに多くの不便が生じている。
【0004】
上述の悪意のあるプラグインまたはアドウェアによってプッシュされたメッセージがユーザを絶えず悩ますことを防ぐために採用される現在の方法は、通知ツールバー中の疑わしい迷惑な情報または広告について通知ツールバーに現在あるメッセージを走査するステップであって、ユーザがスキャンを実行する監視ソフトウェアを開く、走査するステップと、あるソフトウェアがメッセージを通知ツールバーに送ることを可能にし続けるべきかどうかを選択するようにユーザに通知するステップとを含む。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来技術には少なくとも以下の問題がある。すなわち、ユーザが、監視ソフトウェアを開くことによって通知ツールバー中の現在のメッセージを走査する必要があること、疑わしい迷惑情報または広告が走査されたとき、あるソフトウェアがメッセージを通知ツールバーに送ることを可能にし続けるべきかどうかを選択するようにユーザが通知されること、およびこの通知のタイミングにラグがあることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
従来技術の問題を解決するために、本発明の実施形態は、メッセージを処理するための方法およびデバイスを提供する。技術的解決策は以下の通りである。
【0007】
一態様では、メッセージを処理するための方法は、ソフトウェアによって送られたメッセージがインターセプトされたとき、メッセージがスパムメッセージであるかどうかを判断するステップであって、スパムメッセージが、ユーザによってカスタマイズされず、ユーザの通常の使用、仕事および生活を妨害する情報に関連する、判断するステップと、メッセージがスパムメッセージでないとき、メッセージを通知ツールバーに表示するステップと、メッセージがスパムメッセージであるとき、メッセージを通知ツールバーに表示することを抑止するステップとを含む。
【0008】
いくつかの実施形態では、メッセージがスパムメッセージであるかどうかを判断するステップは、ソフトウェアが事前記憶されたソフトウェアシグネチャと一致するかどうかを判断するためにソフトウェアを走査するステップであって、ソフトウェアシグネチャが、ソフトウェア名、パッケージ名、サイズ、証明書、およびプログラムシグネチャコードストリングのうちの少なくとも1つまたはそれらの組合せを含む、走査するステップと、ソフトウェアが事前記憶されたソフトウェアシグネチャと一致するとき、メッセージがスパムメッセージであると判断するステップとを含む。
【0009】
いくつかの実施形態では、メッセージがスパムメッセージであるかどうかを判断するステップは、メッセージがプリセットワードを含むかどうかを判断するためにメッセージを走査するステップと、メッセージがプリセットワードを含むとき、メッセージがスパムメッセージであると判断するステップとを含む。
【0010】
いくつかの実施形態では、メッセージがスパムメッセージであるかどうかを判断するステップは、ソフトウェアが事前記憶されたソフトウェアシグネチャと一致するかどうかを判断するためにソフトウェアを走査するステップであって、ソフトウェアシグネチャが、ソフトウェア名、パッケージ名、サイズ、証明書、およびプログラムシグネチャコードストリングのうちの少なくとも1つまたはそれらの組合せを含む、走査するステップと、ソフトウェアが事前記憶されたソフトウェアシグネチャと一致するとき、メッセージがプリセットワードを含むかどうかを判断するためにメッセージを走査するステップと、メッセージがプリセットワードを含むとき、メッセージがスパムメッセージであると判断するステップとを含む。
【0011】
いくつかの実施形態では、メッセージを通知ツールバーに表示することを抑止するステップは、ソフトウェアに悪意のあるプラグインが埋め込まれ得ることを通知ツールバーにおいてユーザにプロンプトするステップと、ユーザが、上記メッセージを含む、ソフトウェアによって送られたすべてのメッセージを表示することを抑止すべきかどうかを判定し、選択するためのオプションラベルを与えるステップであって、悪意のあるプラグインが、スパムメッセージを配信するプログラムを指す、与えるステップと、ユーザがソフトウェアによって送られたすべてのメッセージを表示することを抑止することを選択するとき、上記メッセージを通知ツールバーに表示することを抑止するステップとを含む。
【0012】
いくつかの実施形態では、本方法は、サーバによって収集されたソフトウェアシグネチャを取得するためにサーバに接続するステップと、サーバによって収集されたソフトウェアシグネチャに従って、ローカルに記憶されたソフトウェアシグネチャを更新するステップとをさらに含む。
【0013】
いくつかの実施形態では、本方法は、メッセージがスパムメッセージであるかどうかを判断するステップの前に、ソフトウェアのセットアップ状態に従ってメッセージを表示すべきかどうかを判断するステップと、セットアップ状態がソフトウェアによって送られたメッセージの受信を抑止すべきであるとき、メッセージを通知ツールバーに表示することを抑止するステップと、セットアップ状態がソフトウェアによって送られたメッセージの受信を可能にしているとき、メッセージを通知ツールバーに表示させるステップと、セットアップ状態がヌルであるとき、メッセージがスパムメッセージであるかどうかを判断する動作を実行するステップとをさらに含む。
【0014】
別の態様では、メッセージを処理するためのデバイスが提供され、本デバイスは、判断モジュールと、表示制御モジュールとインターセプションモジュールとを含む。判断モジュールは、ソフトウェアによって送られたメッセージがインターセプトされたとき、メッセージがスパムメッセージであるかどうかを判断することであって、スパムメッセージが、ユーザによってカスタマイズされず、ユーザの通常の使用、仕事および生活を妨害する情報に関連する、判断することを行うように構成される。表示制御モジュールは、メッセージがスパムメッセージでないとき、メッセージを通知ツールバーに表示するように構成される。インターセプションモジュールは、メッセージがスパムメッセージであるとき、メッセージを通知ツールバーに表示することを抑止するように構成される。
【0015】
いくつかの実施形態では、インターセプションモジュールは、ソフトウェアが事前記憶されたソフトウェアシグネチャと一致するかどうかを判断するためにソフトウェアを走査することと、ソフトウェアが事前記憶されたソフトウェアシグネチャと一致するとき、メッセージがスパムメッセージであるという決定を行うこととを行うように構成され、ソフトウェアシグネチャが、ソフトウェア名、パッケージ名、サイズ、証明書、およびプログラムシグネチャコードストリングのうちの少なくとも1つまたはそれらの組合せを含む。
【0016】
いくつかの実施形態では、判断モジュールは、メッセージがプリセットワードを含むかどうかを判断するためにメッセージを走査することと、メッセージがプリセットワードを含むとき、メッセージがスパムメッセージであると判断することとを行うように構成される。
【0017】
いくつかの実施形態では、判断モジュールは、ソフトウェアが事前記憶されたソフトウェアシグネチャと一致するかどうかを判断するためにソフトウェアを走査することであって、ソフトウェアシグネチャが、ソフトウェア名、パッケージ名、サイズ、証明書、およびプログラムシグネチャコードストリングのうちの少なくとも1つまたはそれらの組合せを含む、走査することを行うためのシグネチャ一致ユニットと、ソフトウェアが事前記憶されたソフトウェアシグネチャと一致するとき、メッセージがプリセットワードを含むかどうかを判断するためにメッセージを走査することと、メッセージがプリセットワードを含むとき、メッセージがスパムメッセージであると判断することとを行うためのセマンティック分析ユニットとを含む。
【0018】
いくつかの実施形態では、インターセプションモジュールは、ソフトウェアに悪意のあるプラグインが埋め込まれ得ることを通知ツールバーにおいてユーザにプロンプトすることと、ユーザが、上記メッセージを含む、ソフトウェアによって送られたすべてのメッセージを表示することを抑止すべきかどうかを判定し、選択するためのオプションラベルを与えることであって、悪意のあるプラグインが、スパムメッセージを配信するプログラムである、与えることと、ユーザがソフトウェアによって送られたすべてのメッセージを表示することを抑止することを選択するとき、上記メッセージを通知ツールバーに表示することを抑止することとを行うように構成される。
【0019】
いくつかの実施形態では、本デバイスは、サーバに接続し、サーバによって収集されたソフトウェアシグネチャを取得するように構成されたシグネチャ収集モジュールと、サーバによって収集されたソフトウェアシグネチャに従って、ローカルに記憶されたソフトウェアシグネチャを更新するように構成されたシグネチャ更新モジュールとをさらに含む。
【0020】
いくつかの実施形態では、本デバイスは、ソフトウェアのセットアップ状態に従ってメッセージを表示すべきかどうかを判断するように構成された状態判断モジュールと、セットアップ状態がソフトウェアによって送られたメッセージの受信を抑止すべきとき、メッセージを通知ツールバーに表示することを抑止するように構成された第1の状態実行モジュールと、セットアップ状態がソフトウェアによって送られたメッセージの受信を可能にすべきとき、メッセージを通知ツールバーに表示するように構成された第2の状態実行モジュールと、セットアップ状態がヌルであるとき、メッセージがスパムメッセージであるかどうかを判断する動作を実行するように判断モジュールを制御するように構成された第3の状態実行モジュールとをさらに含む。
【0021】
本発明の実施形態によって与えられる利点としては、ソフトウェアによって送られたメッセージがインターセプトされたとき、メッセージがスパムメッセージであるかどうかが判断されることと、メッセージがスパムメッセージであるとき、メッセージを通知ツールバーに表示することが抑止されることと、ユーザが、監視ソフトウェアを開くことによってメッセージを走査することなしに、ソフトウェアによって送られたスパムメッセージをプロアクティブに適時にインターセプトすることができることとがある。
【0022】
本発明の実施形態の技術的解決策をより明らかに示すために、以下に、実施形態の説明で使用される添付の図面を手短に紹介し、明らかに、以下で説明する図面は本発明のいくつかの実施形態を説明するものであり、当業者は、いかなる創造的努力をも行わないという前提の下でこれらの図面に従って他の図面を取得することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】いくつかの実施形態による、メッセージを処理するための方法のフローチャートである。
【
図2】いくつかの実施形態による、メッセージを処理するための方法のフローチャートである。
【
図3】いくつかの実施形態による、メッセージを処理するためのデバイスの構造概略図である。
【
図4】いくつかの実施形態による、メッセージを処理するためのデバイスの構造概略図である。
【
図5】いくつかの実施形態による、メッセージを処理するためのデバイスの構造概略図である。
【
図6】いくつかの実施形態による、メッセージを処理するためのデバイスの構造概略図である。
【
図7】いくつかの実施形態によるデバイスを示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明の目的、技術的解決策および利点をより明らかにするために、本発明の実施形態について図面を参照しながら以下でさらに詳細に説明する。
【0025】
図1を参照すると、処理するための方法は以下を含む。
【0026】
(101)ソフトウェアによって送られたメッセージがインターセプトされたとき、メッセージがスパムメッセージであるかどうかを判断するステップ、
【0027】
(102)メッセージがスパムメッセージでないとき、メッセージを通知ツールバーに表示するか、または表示させるステップ、および
【0028】
(103)メッセージがスパムメッセージであるとき、メッセージを通知ツールバーに表示することを抑止するステップ。
【0029】
本発明の実施形態によってもたらされる有益な効果は、ソフトウェアによって送られたメッセージがインターセプトされたとき、メッセージがスパムメッセージであるかどうかに関する判断が行われることである。メッセージがスパムメッセージであるとき、メッセージを通知ツールバーに表示することが抑止される。したがって、ユーザは、監視ソフトウェアを開くことによってメッセージを走査することなしに、ソフトウェアによって送られたスパムメッセージをアクティブに適時にインターセプトすることができる。
【0030】
図2を参照すると、本発明の実施形態は、メッセージを処理するための方法を提供し、本方法の実行本体はモバイルフォンなどのようなユーザエンドであり得、さらに、本方法の実行本体は、ユーザエンドにおいて構築されたソフトウェア管理クライアントであり得、本方法は詳細には以下のステップを含む。
【0031】
(201)ソフトウェアによって送られたメッセージを監視し、インターセプトするステップ。
【0032】
本発明の実施形態では、通知ツールバーまたはエリアがリアルタイムで監視され得、(本明細書で「メッセージ」と総称される)メッセージまたは通知が通知ツールバーにあることが発見されると、メッセージはインターセプトされ、通知ツールバーまたはエリアは、(Google Inc., Mountain View, CAによる)Androidまたは(Apple Inc., Cupertino, CAによる)iOSのようなデバイスオペレーティングシステムのインターフェースに基づくメッセージプッシングチャネルであり、ソフトウェアは、通知ツールバーにおいてユーザエンドにメッセージをプッシュする。
【0033】
(202)ソフトウェアによって送られたメッセージがインターセプトされたとき、ソフトウェアのセットアップ状態に従って、インターセプトされたメッセージを表示すべきかどうかを判断するステップ。
【0034】
ソフトウェアによって送られたメッセージの受信が抑止されるべきであることをソフトウェアのセットアップ状態が指定するとき、通知ツールバーにおけるインターセプトされたメッセージの表示は抑止され、この場合、ユーザは、ソフトウェアによって送られたメッセージを閲覧するためにソフトウェアを開くことができる。
【0035】
ソフトウェアによって送られたメッセージの受信が可能にされるべきであることをソフトウェアのセットアップ状態が指定するとき、インターセプトされたメッセージが通知ツールバーに表示される。
【0036】
ソフトウェアのセットアップ状態がソフトウェアに関してヌルである(すなわち、ソフトウェアからのメッセージが表示されることが可能にされるべきであることまたは抑止されるべきであることを、セットアップ状態が指定しない)とき、ステップ203が実行される。
【0037】
いくつかの実施形態では、インターセプトされたメッセージを表示すべきかどうかを、ソフトウェアのセットアップ状態から直接判断する理由は、ソフトウェアによって送られたメッセージをインターセプトする前に、ソフトウェアによって送られた他のメッセージがインターセプトされていることがあり、ソフトウェアによって送られたメッセージを表示することを抑止すべきかどうかを選択するようにユーザは通知されており、また、ユーザはソフトウェアによって送られたメッセージを表示することを抑止すべきかどうかを選択しており、ソフトウェアのセットアップ状態が同時に記録され、したがって、再びソフトウェアによって送られたメッセージがインターセプトされると、効率を改善するために、再確認なしにソフトウェアのセットアップ状態に従って、インターセプトされたメッセージを表示すべきかどうかが判断され得るからである。
【0038】
いくつかの実施形態では、ステップ202は随意のステップである。すなわち、ステップ202は、ステップ203に直接スキップされる。
【0039】
(203)インターセプトされたメッセージがスパムメッセージであるかどうかを判断するステップ。いくつかの実施形態では、「スパムメッセージ」は、広告、詐欺、ポルノグラフィまたは冒涜(profanity)などの違法または不適切なコンテンツを含むメッセージなど、ユーザによってカスタマイズされない、ユーザの通常の使用、仕事および生活を妨害する情報を指す。
【0040】
インターセプトされたメッセージがスパムメッセージでないとき、インターセプトされたメッセージが通知ツールバーに表示される。
【0041】
インターセプトされたメッセージがスパムメッセージであるとき、ステップ204が実行される。
【0042】
いくつかの実施形態では、インターセプトされたメッセージがスパムメッセージであるかどうかを判断するステップは、ソフトウェアが事前記憶されたソフトウェアシグネチャと一致するかどうかを判断するためにソフトウェアを走査するステップであって、ソフトウェアシグネチャが、ソフトウェア名、パッケージ名、サイズ、証明書、およびプログラムシグネチャコードストリングのうちの少なくとも1つ、またはそれらの組合せを含む、走査するステップと、ソフトウェアが事前記憶されたソフトウェアシグネチャと一致するとき、インターセプトされたメッセージがスパムメッセージであるという決定を行うステップとを含む。
【0043】
上記で説明した事前記憶されたソフトウェアシグネチャは、悪意のあるプラグインを識別するために使用され、したがって、ソフトウェアシグネチャと一致することによって、ソフトウェアが悪意のあるプラグインを埋め込まれているかどうかを判断することができ、本発明の実施形態では、走査するステップがソフトウェアをソフトウェアシグネチャと一致させることができたとき、ソフトウェアが悪意のあるプラグインを埋め込まれていると見なされ、この瞬間に、ソフトウェアによって送られたメッセージがスパムメッセージと見なされることに留意されたい。悪意のあるプラグインは、スパムメッセージを配信するプログラムである。たとえば、悪意のあるプラグインは、広告すること、ユーザプライベート情報(ゲームアカウントおよびパスワード、銀行口座およびパスワードならびに他の情報など)を盗むことなどの目的を達成するために、ユーザ行動を監視し、監視データをプラグイン作成者に報告することができる。
【0044】
いくつかの実施形態では、インターセプトされたメッセージがスパムメッセージであるかどうかを判断するステップは、インターセプトされたメッセージがプリセットワードを含むかどうかを判断するためにインターセプトされたメッセージを走査するステップであって、プリセットワードが、「売物(for sale)」、「販売する(sell)」、「支払い番号(payment number)」、「宝くじに当たる(win a lottery)」、「送金(remittance to)」など、広告、ポルノグラフィ、支払い、冒涜または詐欺に関与するキーワードのタイプである、走査するステップをさらに含む。インターセプトされたメッセージがプリセットワードを含むとき、インターセプトされたメッセージはスパムメッセージであると判断される。
【0045】
いくつかの実施形態では、インターセプトされたメッセージがスパムメッセージであるかどうかを判断するステップは、ソフトウェアが事前記憶されたソフトウェアシグネチャと一致するかどうかを判断するためにソフトウェアを走査するステップであって、ソフトウェアシグネチャが、ソフトウェア名、パッケージ名、サイズ、証明書、およびプログラムシグネチャコードストリングのうちの少なくとも1つまたはそれらの組合せを含む、走査するステップと、ソフトウェアが事前記憶されたソフトウェアシグネチャと一致するとき、インターセプトされたメッセージがプリセットワードを含むかどうかを判断するために、インターセプトされたメッセージを走査するステップと、インターセプトされたメッセージがプリセットワードを含むとき、インターセプトされたメッセージがスパムメッセージであると判断するステップとをさらに含む。
【0046】
ここで、インターセプトされたメッセージがスパムメッセージであるかどうかを判定し、判断するための、ソフトウェアシグネチャおよびプリセットワードの複数の基準の使用により、スパムメッセージをフィルタ処理して除去するときにより正確な結果を生じることができる。
【0047】
本発明の実施形態では、プリセットワードを手動でまたはソフトウェアによって設定することが可能である。
【0048】
いくつかの実施形態では、ソフトウェアシグネチャは以下の方法で収集され得る。すなわち、サーバによって収集されたソフトウェアシグネチャを取得するためにサーバに接続するステップと、サーバによって収集されたソフトウェアシグネチャに従って、ローカルに記憶されたソフトウェアシグネチャを更新するステップとである。いくつかの実施形態では、ローカルに記憶されたソフトウェアシグネチャを更新するとき、ローカルに記憶されたソフトウェアシグネチャが、サーバによって収集されたソフトウェアシグネチャと直接置き換えられる。
【0049】
ここで、サーバは、以下の方法でソフトウェアシグネチャを収集することができる。すなわち、悪意のあるプラグインを含むソフトウェアを取得するために様々な知られているソフトウェアのシグネチャを分析すること、詳細には、サーバが、悪意のあるプラグインを含むソフトウェアを取得するためにフィルタ処理するために、ソフトウェアの機能特権を判定することによってまたは知られている悪意のあるプラグインのシグネチャに従って、ソフトウェアを分析することができること、および/または、ユーザによって報告された情報に従って悪意のあるプラグインを含むソフトウェアを取得すること、詳細には、サーバが、ユーザによって報告された情報に従って悪意のあるプラグインを含むソフトウェアを判断することができるように、ユーザがソフトウェアの使用法に従って悪意のあるプラグインを含むソフトウェアを報告することができるように、ユーザエンドがユーザに報告インターフェースを与えることである。
【0050】
いくつかの実施形態では、上記の方法で取得された悪意のあるプラグインをもつソフトウェアの収集の精度をさらに確かにするために、上記で説明したようにフィルタ処理によって取得された悪意のあるプラグインをもつソフトウェアに対して手動分析が実行されて、フィルタ処理によって取得された上述のソフトウェアが悪意のあるプラグインを含むかどうかを最終的に判断する。フィルタ処理によって取得された上述のソフトウェアに対するテストが繰り返し実行され、テスト結果に従って、フィルタ処理によって取得された上述のソフトウェアが悪意のあるプラグインを含むかどうかが判断される。たとえば、所定の時間期間内にフィルタ処理によって取得された上述のソフトウェアによって送られたメッセージの60%またはより大きい比率が広告である場合、ソフトウェアが悪意のあるプラグインなどを実際に含むと見なされる。
【0051】
その後、悪意のあるプラグインを含むフィルタ処理によって取得されたソフトウェアの、ソフトウェア名、パッケージ名、サイズ、証明書、およびプログラムシグネチャコードストリング、またはそれらの組合せなど、ソフトウェアシグネチャが抽出される。抽出されたソフトウェアシグネチャは、ソフトウェアシグネチャに従って、ユーザエンドがソフトウェアによって送られたインターセプトされたメッセージがスパムメッセージであるかどうかを判断することができるように、ユーザエンドに送られる。
【0052】
(204)インターセプトされたメッセージを通知ツールバーに表示することを抑止するステップ。
【0053】
本発明の実施形態では、受信された(およびインターセプトされた)メッセージがスパムメッセージであると判断されたとき、通知ツールバーにおけるインターセプトされたメッセージの表示が、ユーザの確認なしに直ちに抑止され、ソフトウェアによって送られたスパムメッセージをプロアクティブに適時にインターセプトする。
【0054】
いくつかの実施形態では、インターセプトされたメッセージを通知ツールバーに表示することを抑止するステップは、ソフトウェアに悪意のあるプラグインが埋め込まれ得ることを通知ツールバーにおいてユーザにプロンプトするステップと、ユーザが、インターセプトされたメッセージを含む、ソフトウェアによって送られたすべてのメッセージを表示することを抑止すべきかどうかを判定し、選択するためのオプションラベルを与えるステップとをさらに含み、ユーザがソフトウェアによって送られたすべてのメッセージを表示することを抑止することを選択したとき、通知ツールバーにおける受信されたメッセージの表示が抑止される。
【0055】
本発明の実施形態では、ユーザは、ソフトウェアによって送られたメッセージを表示することを抑止すること、またはソフトウェアによって送られたメッセージを表示することを可能にすることなど、ソフトウェアのセットアップ状態を選択するためにオプションラベルをクリックする。したがって、ソフトウェアによって送られたメッセージが再び受信されるとき、ソフトウェアによって送られたメッセージを表示すべきかどうかが、(メッセージがスパムメッセージであるかどうかの)再判定なしにソフトウェアのセットアップ状態に従って直ちに判断され得る。
【0056】
本発明の実施形態によってもたらされる利点としては、ソフトウェアによって送られたメッセージがブロックされたとき、メッセージがスパムメッセージであるかどうかが判断されることと、メッセージがスパムメッセージであるとき、メッセージを通知ツールバーに表示することが抑止されることと、ユーザが、監視ソフトウェアを開くことによってメッセージを走査することなしに、ソフトウェアによって送られたスパムメッセージをアクティブに適時にブロックすることができることとがある。
【0057】
図3を参照すると、本発明の実施形態は、メッセージを処理するためのデバイスを提供し、本デバイスは、判断モジュール301と、表示制御モジュール302と、インターセプションモジュール303とを含む。
【0058】
判断モジュール301は、ソフトウェアによって送られたメッセージがインターセプトされたとき、メッセージがスパムメッセージであるかどうかを判断するように構成される。
【0059】
表示制御モジュール302は、メッセージがスパムメッセージでないとき、メッセージを通知ツールバーに表示するように構成される。
【0060】
インターセプションモジュール303は、メッセージがスパムメッセージであるとき、メッセージを通知ツールバーに表示することを抑止するように構成される。
【0061】
いくつかの実施形態では、インターセプションモジュール301は、ソフトウェアが事前記憶されたソフトウェアシグネチャと一致するかどうかを判断するためにソフトウェアを走査することと、ソフトウェアが事前記憶されたソフトウェアシグネチャと一致するとき、メッセージがスパムメッセージであるという決定を行うこととを行うように構成される。ソフトウェアシグネチャは、ソフトウェア名、パッケージ名、サイズ、証明書、プログラムシグネチャコードストリング、またはそれらの組合せのうちの少なくとも1つを含む。
【0062】
さらに、いくつかの実施形態では、判断モジュール301は、メッセージがプリセットワードを含むかどうかを判断するためにメッセージを走査することと、メッセージがプリセットワードを含むとき、メッセージがスパムメッセージであると判断することとを行うように構成される。
【0063】
さらにまた、
図4を参照すると、いくつかの実施形態では、
図3に示された判断モジュール301は、ソフトウェアが事前記憶されたソフトウェアシグネチャと一致するかどうかを判断するためにソフトウェアを走査することであって、ソフトウェアシグネチャが、ソフトウェア名、パッケージ名、サイズ、証明書、プログラムシグネチャコードストリング、またはそれらの組合せのうちの少なくとも1つを含む、走査することを行うためのシグネチャ一致ユニット3011と、ソフトウェアが事前記憶されたソフトウェアシグネチャと一致するとき、メッセージがプリセットワードを含むかどうかを判断するためにメッセージを走査することと、メッセージがプリセットワードを含むとき、メッセージがスパムメッセージであると判断することとを行うためのセマンティック分析ユニット3012とを含む。
【0064】
いくつかの実施形態では、
図3に示されたインターセプションモジュール303は、ソフトウェアに悪意のあるプラグインが埋め込まれ得ることを通知ツールバーにおいてユーザにプロンプトすることと、ユーザが、上記メッセージを含む、ソフトウェアによって送られたすべてのメッセージを表示することを抑止すべきかどうかを判定し、選択するためのオプションラベルを与えることであって、悪意のあるプラグインが、スパムメッセージを配信するプログラムである、与えることとを行うように構成され、ユーザがソフトウェアによって送られたすべてのメッセージを表示することを抑止することを選択するとき、上記メッセージを通知ツールバーに表示することが抑止される。
【0065】
さらに、
図5を参照すると、いくつかの実施形態では、
図3に示されたデバイスは、サーバによって収集されたソフトウェアシグネチャを取得するためにサーバに接続するように構成されたシグネチャ収集モジュール304と、サーバによって収集されたソフトウェアシグネチャに従って、ローカルに記憶されたソフトウェアシグネチャを更新するように構成されたシグネチャ更新モジュール305とをさらに含む。
【0066】
さらに、
図6を参照すると、いくつかの実施形態では、
図3に示されたデバイスは、ソフトウェアのセットアップ状態に従ってメッセージを表示すべきかどうかを判断するように構成された状態判断モジュール306と、セットアップ状態が、ソフトウェアによって送られたメッセージの受信を抑止すべきとき、メッセージを通知ツールバーに表示することを抑止するように構成された第1の状態実行モジュール307と、セットアップ状態が、ソフトウェアによって送られたメッセージの受信を可能にすべきとき、メッセージを通知ツールバーに表示するように構成された第2の状態実行モジュール308と、セットアップ状態がソフトウェアに関してヌルであるとき、メッセージがスパムメッセージであるかどうかを判断する動作を実行するように判断モジュール301を制御するように構成された第3の状態実行モジュール309とをさらに含む。
【0067】
本発明の実施形態によってもたらされる有益な効果は、ソフトウェアによって送られたメッセージがブロックされたとき、メッセージがスパムメッセージであるかどうかを判断することと、メッセージがスパムメッセージであるとき、メッセージを通知ツールバーに表示することを抑止することと、ユーザが、監視ソフトウェアを開くことによってメッセージを走査することなしに、ソフトウェアによって送られたスパムメッセージをアクティブに適時にブロックすることができることとである。
【0068】
図7は、本発明のいくつかの実施形態による、モバイルデバイス700を示すブロック図である。モバイルデバイス700は、一般に、メモリ712に記憶されたモジュール、プログラムおよび/または命令を実行し、それにより処理演算を実行するための1つまたは複数の処理ユニット(CPU)702と、1つまたは複数のネットワークまたは他の通信インターフェース710と、メモリ712と、これらの構成要素を相互接続するための1つまたは複数の通信バス714とを含む。通信バス714は、システム構成要素間の通信を相互接続および制御する(チップセットと呼ばれることがある)回路を随意に含む。モバイルデバイス700は、ディスプレイデバイス706と1つまたは複数の入力デバイス(たとえば、キーボード、マウス、タッチセンシティブ面)708とを含むユーザインターフェース704を随意に含む。いくつかの実装形態では、入力デバイス708はディスプレイデバイス706と統合される。たとえば、タッチスクリーンは、ディスプレイデバイス706と統合されたタッチセンシティブ面を含む。メモリ712は、DRAM、SRAM、DDR RAMまたは他のランダムアクセス固体メモリデバイスなど、高速ランダムアクセスメモリを含み、1つまたは複数の磁気ディスクストレージデバイス、光ディスクストレージデバイス、フラッシュメモリデバイス、または他の不揮発性固体ストレージデバイスなど、不揮発性メモリを含み得る。メモリ712は、CPU702から遠隔に位置する1つまたは複数のストレージデバイスを随意に含み得る。メモリ712、または代替的にメモリ712内の不揮発性メモリデバイスは、非一時的コンピュータ可読記憶媒体を含む。いくつかの実施形態では、メモリ712、またはメモリ712のコンピュータ可読記憶媒体は、以下のプログラム、モジュールおよびデータ構造、またはそれのサブセットを記憶する。
・ 様々な基本システムサービスを処理するためのプロシージャと、ハードウェア依存タスクを実行するためのプロシージャとを含むオペレーティングシステム716、
・ 1つまたは複数の通信ネットワークインターフェース710(ワイヤードまたはワイヤレス)と、インターネット、他のワイドエリアネットワーク、ローカルエリアネットワーク、メトロポリタンエリアネットワークなど、1つまたは複数の通信ネットワークとを介して、モバイルデバイス700を他のコンピュータに接続するために使用される、ネットワーク通信モジュール718、
・ ソフトウェアによって送られ、インターセプトされたメッセージがスパムメッセージであるか否かを判断するための判断モジュール301、
・ メッセージがスパムメッセージでないと判断されたとき、メッセージを通知ツールバーに表示するか、または表示させるための表示制御モジュール302、
・ メッセージがスパムメッセージであると判断されたとき、メッセージを通知ツールバーに表示することを抑止するためのインターセプションモジュール303、
・ ソフトウェアが事前記憶されたソフトウェアシグネチャ310と一致するかどうかを判断するためにソフトウェアを走査することであって、ソフトウェアシグネチャが、ソフトウェア名、パッケージ名、サイズ、証明書、プログラムシグネチャコードストリング、またはそれらの組合せのうちの少なくとも1つを含む、走査することのためのシグネチャ一致ユニット3011、
・ ソフトウェアがソフトウェアシグネチャ310に一致するという判断に従って、メッセージがプリセットワード311を含むかどうかを判断するためにメッセージを走査することと、メッセージがプリセットワード311を含むと判断されたとき、メッセージがスパムメッセージであると判断することとを行うためのセマンティック分析ユニット3012、
・ サーバによって収集されたソフトウェアシグネチャを取得するためにサーバに接続するためのシグネチャ収集モジュール304、
・ サーバによって収集されたソフトウェアシグネチャに従って、ローカルに記憶されたソフトウェアシグネチャ310を更新するためのシグネチャ更新モジュール305、
・ ソフトウェアのセットアップ状態312に従って、メッセージを表示すべきかどうかを判断するための状態判断モジュール306、
・ ソフトウェアによって送られたメッセージの受信または表示が抑止されるべきであることをセットアップ状態が指定するとき、メッセージを通知ツールバーに表示することを抑止するための第1の状態実行モジュール307、
・ ソフトウェアによって送られたメッセージの受信または表示が可能にされるべきであることをセットアップ状態が指定するとき、メッセージを通知ツールバーに表示することを可能にするための第2の状態実行モジュール308、
・ セットアップ状態がソフトウェアに関してヌルである(たとえば、ソフトウェアに送られたメッセージの受信または表示が抑止されるべきかまたは可能にされるべきか指定されていない)とき、メッセージがスパムメッセージであるかどうかを判断する動作を実行するように判断モジュール301を制御するまたはそれに命令するための第3の状態実行モジュール309、
・ ソフトウェアシグネチャ310、
・ プリセットワード311、および
・ セットアップ状態312。
【0069】
ソフトウェアシグネチャ310は、スパムメッセージを送るソフトウェア、プログラムまたはアプリケーション(たとえば、悪意のあるプラグイン、マルウェア、アドウェア)を識別するために使用され得る情報である。1つのソフトウェアについてのシグネチャは、以下の少なくとも1つを含む。すなわち、ソフトウェア名、パッケージ名、(ソフトウェアの)サイズ、証明書、およびプログラムシグネチャコードストリングである。
【0070】
プリセットワード311は、スパムメッセージを示すキーワードである。いくつかの実施形態では、プリセットワード311は、「売物」、「販売する」、「支払い番号」「宝くじに当たる」、「送金」など、広告、ポルノグラフィ、支払い、冒涜、詐欺または不正行為に関与するキーワードである。いくつかの実施形態では、セマンティック分析ユニット3012がメッセージを分析し、メッセージが1つまたは複数のプリセットワードを含むと判断したとき、メッセージはスパムメッセージであると見なされる。
【0071】
セットアップ状態312は、1つまたは複数のソフトウェアに関するセットアップまたは設定情報を含む。いくつかの実施形態では、セットアップ状態312は、1つのソフトウェアからのメッセージまたは通知が、デバイスの通知ツールバーに表示されることが可能にされるかまたは抑止されるか(たとえば、ブロックされるか)どうかに関する設定またはセットアップを含み、セットアップ状態312は、ソフトウェアに関するいくつかの許可、特権または禁止を指定する。いくつかの実施形態では、所与の1つのソフトウェアについて、セットアップ状態312は、ユーザが後でカスタマイズすることができるデフォルトのセットアップまたは設定を含む。いくつかの他の実施形態では、セットアップ状態312は、セットアップを指定するようにユーザがプロンプトされる(たとえば、1つのソフトウェアからのメッセージを可能にするかまたは抑止するようにユーザがプロンプトされるとき)まで、1つのソフトウェアに関するセットアップまたは設定を指定しない。いくつかの実施形態では、セットアップ状態312は、(たとえば、デバイスワイドのプライバシーまたは通知設定として)オペレーティングシステム716を介して管理される。
【0072】
ソフトウェアシグネチャ310、プリセットワード311、およびセットアップ状態312が、それぞれ、データベースまたは任意の他の好適なデータ構造でメモリ712に記憶されることを諒解されたい。
【0073】
上記で識別された要素の各々は、前述のメモリデバイスのうちの1つまたは複数に記憶され得、上記で説明した機能を実行するための命令のセットに対応する。上記で識別されたモジュールまたはプログラム(すなわち、命令のセット)は、別個のソフトウェアプログラム、プロシージャまたはモジュールとして実装される必要がなく、したがって、これらのモジュールの様々なサブセットは、様々な実施形態において組み合わせられ、または場合によっては再構成され得る。いくつかの実施形態では、メモリ712は、上記で識別されたモジュールおよびデータ構造のサブセットを記憶し得る。さらに、メモリ712は、上記で説明されていない追加のモジュールおよびデータ構造を記憶し得る。
【0074】
図7に「モバイルデバイス」を示すが、
図7は、本明細書で説明する実施形態の構造概略図としてよりも、サーバのセット中に存在し得る様々な特徴の機能説明として意図されている。実際には、当業者によって認識されるように、別々に示されたアイテムは組み合わせられ得、いくつかのアイテムは分離され得る。
【0075】
上述の実施形態におけるメッセージを処理するためのデバイスがメッセージを処理するとき、上述の機能モジュールの区分に従って説明が行われ、実際の適用例では、上述の機能は、必要に応じて異なる機能モジュールによって実行されるように割り当てられ得、すなわち、上記で説明した機能の全部または一部を実行するために、デバイスの内部構造を異なる機能モジュールに分割し得ることに留意されたい。さらに、上述の実施形態によって提供されたメッセージを処理するためのデバイスおよびメッセージを処理するための方法は同じ概念に属し、それの具体的な実装プロセスは方法実施形態において確かめられるが、それについてはここでは繰り返さない。
【0076】
上述の実施形態のステップは、ハードウェアによって実行され得るか、またはプログラムによって命令される適切なハードウェアによって実行され得、プログラムはコンピュータ可読記憶媒体に記憶され得、上述の記憶媒体は読取り専用メモリ、磁気または光ディスクなどであり得ることを、当業者なら諒解するであろう。
【0077】
上記で説明したものは、本発明の好ましい実施形態にすぎず、本発明を限定するものではなく、本発明の趣旨および原理内で行われるいかなる変更、等価な置換、改善なども、本発明の保護の範囲に含まれるべきである。
【符号の説明】
【0078】
301 判断モジュール
302 表示制御モジュール
303 インターセプションモジュール
304 シグネチャ収集モジュール
305 シグネチャ更新モジュール
306 状態判断モジュール
307 第1の状態実行モジュール
308 第2の状態実行モジュール
309 第3の状態実行モジュール
310 ソフトウェアシグネチャ
311 プリセットワード
312 セットアップ状態
700 モバイルデバイス
702 CPU
704 ユーザインターフェース
706 ディスプレイデバイス
708 入力デバイス
710 通信インターフェース
712 メモリ
714 通信バス
716 オペレーティングシステム
718 ネットワーク通信モジュール
3011 シグネチャ一致ユニット
3012 セマンティック分析ユニット