(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6100903
(24)【登録日】2017年3月3日
(45)【発行日】2017年3月22日
(54)【発明の名称】電気エネルギーハーベスティングおよび/または無線通信のための装置および方法
(51)【国際特許分類】
H04B 5/02 20060101AFI20170313BHJP
H01Q 1/40 20060101ALI20170313BHJP
H01Q 7/00 20060101ALI20170313BHJP
H01Q 21/28 20060101ALI20170313BHJP
H02J 7/02 20160101ALI20170313BHJP
H01G 11/08 20130101ALI20170313BHJP
【FI】
H04B5/02
H01Q1/40
H01Q7/00
H01Q21/28
H02J7/02 A
H01G11/08
【請求項の数】23
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2015-527029(P2015-527029)
(86)(22)【出願日】2012年8月15日
(65)【公表番号】特表2015-534738(P2015-534738A)
(43)【公表日】2015年12月3日
(86)【国際出願番号】IB2012054161
(87)【国際公開番号】WO2014027220
(87)【国際公開日】20140220
【審査請求日】2015年3月9日
(73)【特許権者】
【識別番号】315002955
【氏名又は名称】ノキア テクノロジーズ オーユー
(74)【代理人】
【識別番号】100127188
【弁理士】
【氏名又は名称】川守田 光紀
(72)【発明者】
【氏名】ロウヴァラ マルック アンッティ キュオスティ
(72)【発明者】
【氏名】ラウネル タパニ ヴォン
(72)【発明者】
【氏名】ルーッコネン オッリ ユハニ
【審査官】
前田 典之
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許出願公開第2004/0155634(US,A1)
【文献】
国際公開第2012/013998(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 5/02
H01G 11/08
H01Q 1/40
H01Q 7/00
H01Q 21/28
H02J 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の表面および第2の表面を有し、前記第1の表面が前記第2の表面に対向する電気二重層キャパシタと;
前記第1の表面に隣接して配置された第1の導体であって、少なくとも無線通信用に構成されたアンテナとして動作し、前記電気二重層キャパシタのための電流コレクタとして機能するように構成されており、第1の動作周波数帯域において共振するための第1の電気的長さを有する、前記第1の導体と;
前記第2の表面に隣接して配置された第2の導体であって、アンテナとして動作し、前記電気二重層キャパシタのための電流コレクタとして機能するように構成されている、前記第2の導体と
を備え、前記第1の動作周波数帯域は、アンテナ・リターンロスが動作閾値より少ない周波数範囲である、装置。
【請求項2】
前記第1の動作周波数帯域は、近距離無線通信(NFC)周波数帯域、Qi周波数帯域、または遠方界周波数帯域を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記第1の導体および前記第2の導体は、少なくとも1ターンを有するコイルである、請求項1または2に記載の装置。
【請求項4】
前記装置は、前記第1の導体を含む第1のフレキシブル・プリント回路、および前記第2の導体を含む第2のフレキシブル・プリント回路をさらに備え、前記電気二重層キャパシタは、前記第1のフレキシブル・プリント回路と、前記第2のフレキシブル・プリント回路との間に挟み込まれる、先行する請求項のいずれかに記載の装置。
【請求項5】
前記第1の導体へ信号を供給し、かつ/または前記第1の導体から信号を受信するように構成された無線周波数回路をさらに備える、先行する請求項のいずれかに記載の装置。
【請求項6】
前記第1の導体および前記第2の導体を通じて前記電気二重層キャパシタを充電するように構成された充電回路をさらに備える、先行する請求項のいずれかに記載の装置。
【請求項7】
前記第2の導体は、第2の動作周波数帯域において共振するための第2の電気的長さを有し、前記第2の動作周波数帯域は、アンテナ・リターンロスが動作閾値より少ない周波数範囲である、先行する請求項のいずれかに記載の装置。
【請求項8】
前記第1の動作周波数帯域および前記第2の動作周波数帯域は、周波数が少なくとも部分的に重なる、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記第1の動作周波数帯域および前記第2の動作周波数帯域は、周波数が重ならない、請求項7に記載の装置。
【請求項10】
前記第2の導体へ信号を供給し、かつ/または前記第2の導体から信号を受信するように構成された無線周波数回路をさらに備える、請求項7から9のいずれかに記載の装置。
【請求項11】
先行する請求項のいずれかに記載の装置を備える、携帯用電子デバイス。
【請求項12】
前記携帯用電子デバイスは、フレキシブルである、請求項10に記載の携帯用電子デバイス。
【請求項13】
請求項1から10のいずれかに記載の装置を備えるモジュール。
【請求項14】
第1の表面および第2の表面を有し、前記第1の表面が前記第2の表面に対向する電気二重層キャパシタを設けることと;
前記第1の表面に隣接して配置された第1の導体であって、少なくとも無線通信用に構成されたアンテナとして動作し、前記電気二重層キャパシタのための電流コレクタとして機能するように構成されており、第1の動作周波数帯域において共振するための第1の電気的長さを有する、前記第1の導体を設けることと;
前記第2の表面に隣接して配置された第2の導体であって、アンテナとして動作し、前記電気二重層キャパシタのための電流コレクタとして機能するように構成されている、前記第2の導体を設けることと
を含み、前記第1の動作周波数帯域は、アンテナ・リターンロスが動作閾値より少ない周波数範囲である、方法。
【請求項15】
前記第1の動作周波数帯域は、近距離無線通信(NFC)周波数帯域、Qi周波数帯域、または遠方界周波数帯域を含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記第1の導体および前記第2の導体は、少なくとも1ターンを有するコイルである、請求項14または15に記載の方法。
【請求項17】
前記方法は、前記第1の導体を含む第1のフレキシブル・プリント回路を設けることと、前記第2の導体を含む第2のフレキシブル・プリント回路を設けることとをさらに含み、前記電気二重層キャパシタは、前記第1のフレキシブル・プリント回路と、前記第2のフレキシブル・プリント回路との間に挟み込まれる、請求項14から16のいずれかに記載の方法。
【請求項18】
前記第1の導体へ信号を供給し、かつ/または前記第1の導体から信号を受信するように構成された無線周波数回路を設けることをさらに含む、請求項14から17のいずれかに記載の方法。
【請求項19】
前記第1の導体および前記第2の導体を通じて前記電気二重層キャパシタを充電するように構成された充電回路を設けることをさらに含む、請求項14から18のいずれかに記載の方法。
【請求項20】
前記第2の導体は、第2の動作周波数帯域において共振するための第2の電気的長さを有し、前記第2の動作周波数帯域は、アンテナ・リターンロスが動作閾値より少ない周波数範囲である、請求項14から19のいずれかに記載の方法。
【請求項21】
前記第1の動作周波数帯域および前記第2の動作周波数帯域は、周波数が少なくとも部分的に重なる、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記第1の動作周波数帯域および前記第2の動作周波数帯域は、周波数が重ならない、請求項20に記載の方法。
【請求項23】
前記第2の導体へ信号を供給し、かつ/または前記第2の導体から信号を受信するように構成された無線周波数回路を設けることをさらに含む、請求項20から22のいずれかに記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の諸実施形態は、電気エネルギーハーベスティングおよび/または無線通信のための装置および方法に関する。特に、それらの実施形態は、携帯用電子デバイスにおける装置に関する。
【0002】
携帯用電子デバイスのような装置は、通常、無線通信のための1つ以上のアンテナ、および装置に電気エネルギーを供給するための電気エネルギー貯蔵デバイス(例えば、リチウムイオン電池)を含む。1つ以上のアンテナのデータ転送速度および範囲は、電気エネルギー貯蔵デバイスから利用できる電気エネルギーによって制約されることがある。例えば、1つ以上のアンテナが近距離無線通信(NFC:near field communication)用である場合、データ速度および読み取り距離は、利用できる電気エネルギーに起因して相対的に制限されることがある。
【0003】
それゆえに、代わりとなる装置を提供することが望ましいであろう。
【0004】
本発明の様々な、必ずしもすべてではない諸実施形態によれば、装置が提供され、本装置は、第1の表面および第2の表面を有し、第1の表面が第2の表面に対向する電気二重層キャパシタと;第1の表面に隣接して配置された第1の導体であって、電気二重層キャパシタのための電流コレクタとして機能するように構成されており、第1の動作周波数帯域において共振するための第1の電気的長さを有する、第1の導体と;第2の表面に隣接して配置された第2の導体であって、電気二重層キャパシタのための電流コレクタとして機能するように構成されている、第2の導体とを備える。
【0005】
第1の動作周波数帯域は、近距離無線通信(NFC:near field communication)周波数帯域、Qi周波数帯域、または遠方界周波数帯域を含んでもよい。
【0006】
第1の導体および第2の導体は、少なくとも1ターンを有するコイルであってもよい。
【0007】
本装置は、第1の導体を含む第1のフレキシブル・プリント回路、および第2の導体を含む第2のフレキシブル・プリント回路をさらに備えてもよく、電気二重層キャパシタは、第1のフレキシブル・プリント回路と、第2のフレキシブル・プリント回路との間に挟み込まれる。
【0008】
本装置は、第1の導体へ信号を供給し、かつ/または第1の導体から信号を受信するように構成された無線周波数回路をさらに備えてもよい。
【0009】
本装置は、第1の導体および第2の導体を通じて電気二重層キャパシタを充電するように構成された充電回路をさらに備えてもよい。
【0010】
第2の導体は、第2の動作周波数帯域において共振するための第2の電気的長さを有してもよい。
【0011】
第1の動作周波数帯域および第2の動作周波数帯域は、周波数が少なくとも部分的に重なってもよい。
【0012】
第1の動作周波数帯域および第2の動作周波数帯域は、周波数が重ならなくてもよい。
【0013】
本装置は、第2の導体へ信号を供給し、かつ/または第2の導体から信号を受信するように構成された無線周波数回路をさらに備えてもよい。
【0014】
本発明の様々な、必ずしもすべてではない諸実施形態によれば、前段落のいずれかに記載されるような装置を備える携帯用電子デバイスが提供される。
【0015】
携帯用電子デバイスは、フレキシブルとすることができる。
【0016】
本発明の様々な、必ずしもすべてではない諸実施形態によれば、前段落のいずれかに記載されるような装置を備えるモジュールが提供される。
【0017】
本発明の様々な、必ずしもすべてではない諸実施形態によれば、方法が提供され、本方法は、第1の表面および第2の表面を有し、第1の表面が第2の表面に対向する電気二重層キャパシタを設けることと;第1の表面に隣接して配置された第1の導体であって、電気二重層キャパシタのための電流コレクタとして機能するように構成されており、第1の動作周波数帯域において共振するための第1の電気的長さを有する、第1の導体を設けることと;第2の表面に隣接して配置された第2の導体であって、電気二重層キャパシタのための電流コレクタとして機能するように構成されている、第2の導体を設けることとを含む。
【0018】
第1の動作周波数帯域は、近距離無線通信(NFC)周波数帯域、Qi周波数帯域、または遠方界周波数帯域を含んでもよい。
【0019】
第1の導体および第2の導体は、少なくとも1ターンを有するコイルであってもよい。
【0020】
本方法は、第1の導体を含む第1のフレキシブル・プリント回路を設けることと、第2の導体を含む第2のフレキシブル・プリント回路を設けることとをさらに含んでもよく、電気二重層キャパシタは、第1のフレキシブル・プリント回路と、第2のフレキシブル・プリント回路との間に挟み込まれる。
【0021】
本方法は、第1の導体へ信号を供給し、かつ/または第1の導体から信号を受信するように構成された無線周波数回路を設けることをさらに含んでもよい。
【0022】
本方法は、第1の導体および第2の導体を通じて電気二重層キャパシタを充電するように構成された充電回路を設けることをさらに含んでもよい。
【0023】
第2の導体は、第2の動作周波数帯域において共振するための第2の電気的長さを有してもよい。
【0024】
第1の動作周波数帯域および第2の動作周波数帯域は、周波数が少なくとも部分的に重なってもよい。
【0025】
第1の動作周波数帯域および第2の動作周波数帯域は、周波数が重ならなくてもよい。
【0026】
本方法は、第2の導体へ信号を供給し、かつ/または第2の導体から信号を受信するように構成された無線周波数回路を設けることをさらに含んでもよい。
【0027】
本発明の実施形態の様々な例をさらによく理解するために、単に例を示すものとして添付図面が参照される。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図1】本発明の様々な実施形態による携帯用電子デバイスの概略図を示す。
【
図2】本発明の様々な実施形態による装置の断面図を示す。
【
図3A】本発明の様々な実施形態による装置の第1の導体の平面図を示す。
【
図3B】本発明の様々な実施形態による装置の第2の導体の平面図を示す。
【
図4】
図3Aおよび3Bに示される第1および第2の導体を含む装置の斜視図を示す。
【
図5】本発明の様々な実施形態による方法のフロー図を示す。
【0029】
以下の記載において、表現「接続する(connect)」および「結合する(couple)」ならびにそれらの派生語は、動作可能なように接続または結合されることを意味する。当然のことながら、介在する構成要素は(介在する構成要素が何もない場合も含め)任意の数または組み合わせで存在できる。さらに、当然のことながら、接続または結合は、物理的ガルバーニ接続および/または電磁接続であってもよい。
【0030】
さらに詳しくは、
図1は、携帯用電子デバイス(例えば、移動セルラ電話、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、携帯情報端末またはハンドヘルドコンピュータ)、据え置き型電子デバイス(例えば、パーソナルコンピュータまたはセルラネットワーク用基地局)またはかかるデバイスのためのモジュールなどのいずれかの装置であってもよい電子デバイス10を示す。本明細書では、「モジュール」は、末端製造業者またはユーザによって追加されるであろういくつかのパーツまたは構成要素を除くユニットまたは装置を指す。電子デバイス10は、フレキシブルとすることができ(すなわち、ユーザの手で曲げやすく)、それゆえに通常の電子デバイスより低いヤング率を有する。
【0031】
電子デバイス10は、コントローラ12、他の回路14、装置16、無線周波数回路18および充電回路20を含む。電子デバイス10は、装置16と、無線周波数回路18との間に1つ以上の整合回路を任意に含んでもよい。
【0032】
コントローラ12の実装は、ハードウェアのみ(例えば、回路、プロセッサなど)におけるものとすることができ、ファームウェアのみを含んだソフトウェアにおけるいくらかの態様を有するか、あるいは、ハードウェアおよび(ファームウェアを含んだ)ソフトウェアの組み合わせとすることができる。
【0033】
コントローラ12は、ハードウェア機能を有効にする命令を用いて実装されてもよい。コントローラ12は、例えば、汎用または専用プロセッサ22により実行されるようにコンピュータ可読記憶媒体24(ディスク、メモリなど)に記憶されうる実行可能なコンピュータプログラム命令を、かかるプロセッサ22において用いることによって実装されてもよい。
【0034】
プロセッサ22は、メモリ24から読み出し、かつメモリ24へ書き込むように構成される。プロセッサ22は、データおよび/またはコマンドが通過してプロセッサ22により出力される出力インターフェース、および、データおよび/またはコマンドが通過してプロセッサ22へ入力される入力インターフェースも備えてもよい。
【0035】
メモリ24は、プロセッサ22にロードされたときに電子デバイス10の動作を制御するコンピュータプログラム命令を備えるコンピュータプログラム26を記憶する。コンピュータプログラム命令26は、以下の段落に記載される方法を電子デバイス10が行うことを可能にするロジックおよびルーチンを提供する。プロセッサ22は、メモリ24を読み取ることによりコンピュータプログラム26をロードして実行することが可能である。
【0036】
コンピュータプログラム26は、任意の適切な配信メカニズム28を通じて電子デバイス10に到達してもよい。配信メカニズム28は、例えば、非一時的なコンピュータ読取り可能記憶媒体、コンピュータプログラム製品、メモリデバイス、記録媒体、例えば、コンパクトディスク・リードオンリーメモリ(CD−ROM:compact disc read−only memory)またはデジタル多用途ディスク(DVD:digital versatile disc)、コンピュータプログラム26を有形に具現した製造品であってもよい。配信メカニズム28は、コンピュータプログラム26を確実に転送するように構成された信号であってもよい。電子デバイス10は、コンピュータプログラム26をコンピュータデータ信号として伝搬または送信してもよい。
【0037】
メモリ24は、単一の構成要素として示されるが、1つ以上の個別の構成要素として実装されてもよく、そのいくつかまたはすべてが、一体型/リムーバブルであってもよく、および/または永久/半永久/動的/キャッシュ記憶装置を提供してもよい。
【0038】
「コンピュータ可読記憶媒体」、「コンピュータプログラム製品」、「有形に具現されたコンピュータプログラム」など、または「コントローラ」、「コンピュータ」、「プロセッサ」などへの言及は、種々のアーキテクチャ、例えば、シングル/マルチプロセッサ・アーキテクチャおよび逐次(Von Neumann)/並列アーキテクチャを有するコンピュータだけでなく、専用回路、例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA:field−programmable gate array)、特定用途向け回路(ASIC:application specific circuit)、信号処理デバイスおよび他の処理回路も包含すると理解すべきである。コンピュータプログラム、命令、コードなどへの言及は、プログラマブル・プロセッサのためのソフトウェア、またはファームウェアを包含すると理解すべきであり、ファームウェアとは、例えば、プロセッサのための命令であるか、固定機能デバイス、ゲートアレイもしくはプログラマブル論理デバイスなどの構成設定であるかを問わない、ハードウェアデバイスのプログラマブル・コンテンツなどである。
【0039】
本出願では、用語「回路」は、次のすべてを指す:
(a)ハードウェアのみの回路実装(例えば、アナログおよび/またはデジタル回路のみでの実装)、ならびに
(b)回路およびソフトウェア(および/またはファームウェア)の組み合わせ、例えば(場合に応じて)、(i)プロセッサ(単数または複数)の組み合わせ、もしくは(ii)プロセッサ(単数または複数)/ ソフトウェアの複数部分(携帯電話またはサーバのような装置に様々な機能を行わせるために一緒に作動するデジタル信号プロセッサ(単数または複数)、ソフトウェアおよびメモリ(単数または複数)を含む)、ならびに
(c)ソフトウェアまたはファームウェアが物理的に存在しないとしても、動作のためにはソフトウェアまたはファームウェアを必要とする回路、例えば、マイクロプロセッサ(単数または複数)もしくはマイクロプロセッサ(単数または複数)の部分。
【0040】
「回路」のこの定義は、任意の請求項を含めて、本出願におけるこの用語のすべての使用に適用される。さらなる例として、本出願では、用語「回路」は、単なるプロセッサ(または複数のプロセッサ)またはプロセッサの部分、およびその(またはそれらの)付随するソフトウェアおよび/またはファームウェアの実装も包含することになろう。用語「回路」は、例えば、特定の請求項の要素に当てはまる場合、携帯電話のためのベースバンド集積回路もしくはアプリケーション・プロセッサ集積回路、またはサーバ、セルラネットワークデバイスもしくは他のネットワークデバイスにおける同様の集積回路も包含することになろう。
【0041】
他の回路14は、電子デバイス10の他の電子部品を含む。例えば、他の回路14は、(タッチスクリーン表示および/または1つ以上のボタンのような)ユーザ入力デバイス、オーディオ入力デバイス(例えば、マイクロフォン)、オーディオ出力デバイス(例えば、スピーカ)、および電気エネルギー貯蔵デバイス(例えば、リチウムイオン電池)を含んでもよい。コントローラ12は、他の回路14を制御し、また、他の回路14から信号を受信するように構成される。
【0042】
装置16は、電気二重層キャパシタ30、第1の導体32および第2の導体34を含む。(スーパーキャパシタ、スーパーコンデンサ、電気化学二重層キャパシタ、およびウルトラキャパシタとも呼ばれる)電気二重層キャパシタ30は、電気エネルギーを貯蔵するように構成され、電気二重層キャパシタ30の構造は、以下の段落において
図2を参照してさらに詳細に記載される。
【0043】
第1の導体32および/または第2の導体34は、任意の適切な導電材料を含んでもよく、例えば、銅を含んでもよい。第1の導体32および第2の導体34は、任意の適切な形状を有してもよく、例えば、らせん形状または矩形形状を有してもよい。第1の導体32および第2の導体34は、平面で見たときに共通エリアを共有する。第1の導体32および第2の導体34は、平面状または非平面状であってもよい。
【0044】
当然のことながら、いくつかの実施形態において、第1の導体32および第2の導体34は、(例えば、第1および第2の導体32、34が正方形または矩形形状を有する場合)1つ以上のターンを必要としないこともある。これらの実施形態では、自己/相互インダクタンスは、比較的短い(すなわち、ターンを有するコイルより短い)導体長に対して実現されうる。
【0045】
第1の導体32および/または第2の導体34は、第1の導体32および/または第2の導体34を動作周波数帯域において共振させる電気的長さを有する。第1の導体32および/または第2の導体34の電気的長さは、第1の導体32および/または第2の導体34を共振するように調整する付加的な整合回路を含んでもよい。言い換えれば、第1の導体32および/または第2の導体34は、所望の動作周波数帯域において非共振であるかもしれないが、導体上または導体へのフィードバックに1つ以上の付加的なインダクタ(単数または複数)および/またはキャパシタ(単数または複数)を有することにより、所望の動作周波数帯域において強制的に共振する。電気二重層キャパシタ30は、第1の導体32と、第2の導体34との間に配置され、第1および第2の導体32、34は、電気二重層キャパシタ30のための電流コレクタとして機能するように構成される。
【0046】
無線回路18は、装置16と、コントローラ12との間に接続され、受信機および/または送信機および/またはトランシーバを含んでもよい。装置16および無線回路18は、1つ以上の動作周波数帯域において動作するように構成される。例えば、動作周波数帯域は、(以下には限定されないが)ロング・ターム・エボリューション(LTE:Long Term Evolution)700(米国)(698.0〜716.0MHz,728.0〜746.0MHz)、LTE1500(日本)(1427.9〜1452.9 MHz,1475.9〜1500.9MHz)、LTE2600(欧州)(2500〜2570MHz,2620〜2690MHz)、振幅変調(AM:amplitude modulation)無線(0.535〜1.705MHz);周波数変調(FM:frequency modulation)無線(76〜108MHz);Bluetooth(登録商標)(2400〜2483.5MHz);ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN:wireless local area network)(2400〜2483.5MHz);高性能ローカルエリアネットワーク(HLAN:hiper local area network)(5150〜5850MHz);全地球測位システム(GPS:global positioning system)(1570.42〜1580.42MHz);米国移動体通信用グローバル・システム(US−GSM:US−Global system for mobile communications)850(824−894MHz)および1900(1850〜1990MHz);欧州移動体通信用グローバル・システム(EGSM:European global system for mobile communications)900(880〜960MHz)および1800(1710〜1880MHz);欧州広帯域符号分割多重接続(EU−WCDMA:European wideband code division multiple access)900(880〜960MHz);パーソナル通信ネットワーク(PCN:personal communications network/DCS)1800(1710〜1880MHz);米国広帯域符号分割多重接続(US−WCDMA)1700(送信:1710〜1755MHz,受信:2110〜2155MHz)および1900(1850〜1990MHz); 広帯域符号分割多重接続(WCDMA)2100(送信:1920〜1980MHz,受信:2110〜2180MHz);パーソナル通信サービス(PCS:personal communications service)1900(1850〜1990MHz);時分割同期符号分割多重接続(TD−SCDMA:time division synchronous code division multiple access)(1900MHz〜1920MHz,2010MHz〜2025MHz);超広帯域(UWB:ultra wideband)低域側(3100〜4900MHz);UWB高域側(6000〜10600MHz);デジタル・ビデオ・ブロードキャスト−ハンドヘルド(DVB−H:digital video broadcasting−handheld)(470〜702MHz);DVB−H米国(1670〜1675MHz); デジタル・ラジオ・モンディエール(DRM:digital radio mondiale)(0.15〜30MHz);ワールドワイド・インターオペラビリティ・フォー・マイクロ ウェーブ・アクセス(WiMax:Worldwide interoperability for microwave access)(2300〜2400MHz,2305〜2360MHz,2496〜2690MHz,3300〜3400MHz,3400〜3800MHz,5250〜5875MHz);デジタルオーディオ放送(DAB:digital audio broadcasting)(174.928〜239.2MHz,1452.96〜1490.62MHz);無線自動識別低周波(RFID LF:radio frequency identification low frequency)(0.125〜0.134MHz);無線自動識別高周波(RFID HF:radio frequency identification high frequency)(13.56MHz);無線自動識別超高周波(RFID UHF:radio frequency identification ultra high frequency)(433MHz,865〜956MHz,2450MHz);ワイヤレス充電に関するワイヤレスパワーコンソーシアム規格Qi(100kHz)を含むことができる。
【0047】
アンテナが効率的に動作しうる周波数帯域は、アンテナ・リターンロスが動作閾値より少ない周波数範囲である。例えば、効率的な動作は、装置のリターンロスが−4dBまたは−6dBより良好な(すなわち、より少ない)ときに生じうる。
【0048】
充電回路20は、装置16と、コントローラ12との間に接続される。充電回路20は、電気二重層キャパシタ30を充電するために、(例えば)電気エネルギー貯蔵デバイス14から電気エネルギーを受け取って、電気二重層キャパシタ30に電気エネルギーを供給するように構成される。充電回路20は、また、電気二重層キャパシタ30から電気エネルギーを受け取って、電子デバイス10の1つ以上の電子部品に電気エネルギーを供給するように構成される。
【0049】
いくつかの実施形態において、無線周波数回路18は、装置16に接続されず、その代わりに装置16とは分離した1つ以上のアンテナに接続される。これらの実施形態において、装置16は、エネルギーハーベスティングのためにのみ用いられ、1つ以上の他のアンテナが装置16とは異なる周波数帯域において動作する。
【0050】
図2は、本発明の様々な実施形態による装置16の概略断面図を示す。装置16は、電気二重層キャパシタ30、第1のフレキシブル・プリント回路(FPC:flexible printed circuit)36および第2のフレキシブル・プリント回路(FPC)38を含む。電気二重層キャパシタ30は、第1の表面40および第2の対向表面42を有し、第1のフレキシブル・プリント回路36は、第1の表面40に隣接して配置され、第2のフレキシブル・プリント回路38は、第2の表面42に隣接して配置される。結果として、電気二重層キャパシタ30は、第1のフレキシブル・プリント回路36と、第2のフレキシブル・プリント回路38との間に挟み込まれる。
【0051】
電気二重層キャパシタ30は、第1の活性炭層44、電解質層46をもつセパレータおよび第2の活性炭層48を含む。電解質層46をもつセパレータは、第1の活性炭層44と、第2の活性炭層48との間に挟み込まれる。
【0052】
第1のフレキシブル・プリント回路36は、(ラミネート順に)第1のカバー層50、第1の導体32、コア層52、導電層54および第2のカバー層56を含む。第1のカバー層50は、第1の活性炭層44に隣接して配置され、第2のカバー層56は、例えば、表面実装技術を用いて回路58を第2のカバー層56上に受けるように配設される。第1のフレキシブル・プリント回路36は、第1の活性炭層44および第1の導体32を接続する第1のカバー層50内に配置されたカーボン・コネクタ60、第1の導体32および導電層54を接続するための第1の導電コネクタ62、ならびに導電層54を回路58と接続するための第2の導電コネクタ64をさらに含む。回路58は、充電回路20に接続され、さらに無線周波数回路18にも接続されてもよい。
【0053】
第2のフレキシブル・プリント回路38は、(ラミネート順に)第1のカバー層66、第2の導体34、コア層68、導電層70および第2のカバー層72を含む。第1のカバー層66は、第2の活性炭層48に隣接して配置され、第2のカバー層72は、例えば、表面実装技術を用いて回路58を第2のカバー層72上に受けるように配設される。第2のフレキシブル・プリント回路38は、第2の活性炭層48および第2の導体34を接続する第1のカバー層66内に配置されたカーボン・コネクタ74、第2の導体34および導電層70を接続するための第1の導電コネクタ76、ならびに導電層70を回路58と接続するための第2の導電コネクタ78をさらに含む。回路58は、充電回路20に接続され、さらに無線周波数回路18にも接続されてもよい。
【0054】
第1の導体32および第2の導体34は、それぞれカーボン・コネクタ60および74を通じて第1および第2の活性炭層44、48に結合されるので、電気二重層キャパシタ30の電流コレクタとして機能する。加えて、第1の導体32および/または第2の導体34は、(第1の導体32および/または第2の導体34を共振するように調整する整合回路を含みうる)1つ以上の動作周波数帯域において共振することが可能な電気的長さを有するので、第1の導体32および/または第2の導体34は、アンテナとして動作することができ、動作周波数帯域における無線通信を可能にする。
【0055】
いくつかの実施形態において、第1および第2の導体32、34のうちの一方は、給電点を介して無線周波数回路18に結合されてもよく(すなわち、この導体は、被駆動アンテナであり)、第1および第2の導体32、34のうちの他方の導体は、第1および第2の導体32、34のうちの他方の導体へ/から電磁的に結合されるが、他方の導体の少なくとも一端は、接地面にさらに結合される(すなわち、他方の導体は、寄生アンテナである)。他の実施形態では、第1および第2の導体32、34は、いずれも給電点を介して無線周波数回路18に結合されてもよい(すなわち、両方の導体32、34が被駆動アンテナである)。他の実施形態では、第1および第2の導体32、34の少なくとも1方は、1つ以上の給電点を介して無線周波数回路18に結合されるのに加えて、接地面にも結合されてもよい。
【0056】
電気二重層キャパシタ30はイオン輸送によって充放電し、一方でアンテナは電流(電子流)の共振によって機能するため、電気二重層キャパシタ30に関する動作周波数領域は、アンテナの周波数領域とは異なるので、第1の導体32および第2の導体34は、アンテナとして、および電気二重層キャパシタ30のための電流コレクタとして同時に機能することが可能である。
【0057】
電気二重層キャパシタ30の共振周波数領域は、第1および第2の導体32、34の無線周波数領域における共振周波数領域とは異なるので、第1の導体32および第2の導体34間の電気二重層キャパシタ30の位置調節によって、第1および第2の導体32、34間の容量性結合が低減される。結果として、電気二重層キャパシタ30は、第1および第2の導体32、34間の高周波結合素子としてではなく、電気エネルギー貯蔵部として機能することができる。これは、有利なことに、第1および第2の導体32、34を互いに比較的接近して(例えば、50マイクロメートル離して)配置することを可能にしうる。
【0058】
本発明の様々な実施形態は、無線データ速度および通信距離を改善すべく電気エネルギーを供給するための電気二重層キャパシタ30を、電子デバイス10が含むという利点を提供する。加えて、電気二重層キャパシタ30は、電子デバイス10の外部の付加的な回路(例えば、センサ)に電気エネルギーを供給するように構成されてもよい。結果として、電気二重層キャパシタ30は、複数のデバイスのシステム電源として機能することができる。そのうえ、電気二重層キャパシタ30は、第1および第2の導体32、34間に挟み込まれるので、電気二重層キャパシタ30が占める体積を比較的小さくすることができ、それゆえに電子デバイス10のサイズを著しく増加させることがない。
【0059】
加えて、装置16は、比較的薄く、フレキシブルであり、それゆえにフレキシブルな携帯用電子デバイスに用いるのに適している。第1および第2の導体32、34は、フレキシブル・プリント回路内に形成されるので、装置16は、製造が比較的容易であり(例えば、半田付けを必要としない場合もあり)、電子デバイス10の他の構成要素と同じ製造プロセス(すなわち、ラミネート加工、エッチングおよび印刷プロセス)を用いて形成されることもできる。装置16は、個別の構成要素の一体化を必要とすることなくエネルギーを貯蔵することが可能であり、装置16の構成要素を、非常に薄い構造で同時に印刷またはラミネートすることができる。
【0060】
そのうえ、第1および第2の導体32、34は、無線周波数または誘導エネルギーの収集と、データビットの無線転送との両方に、有利に用いられてもよい。電気エネルギーは、すぐ近くにあることも遠くに離れていることもあるリーダもしくはアンテナから転送でき、転送されるエネルギーは、受信されるエネルギーレベルに関連する。アンテナは、エネルギー転送情報に用いるデータもしくは信号も、または単に何かデータを送信するためのデータもしくは信号も、いずれも同じアンテナ(例えば、スパイラルNFCのような素子)で転送できる。このデータは、電力信号に埋め込むか、または電力(エネルギー)を送るバーストとバーストとの間に送ることができる。スーパーキャパシタ素子30を内部に有する装置16は、エネルギーを受け取り、それを自ら貯蔵して、周りのインフラストラクチャと通信することができる。装置16は、あるデバイスから収集されたエネルギーを貯蔵でき、その同じデバイスと通信することもできる完全なタグまたは民生用電子機器コンセプトであってもよい。装置16は、結果として小型化および二重機能性を提供することができる。
【0061】
図3Aは、本発明の様々な実施形態による装置16の第1の導体32の平面図を示す。第1の導体32は、第1の端部80および第2の端部82を有し、1ターンを有するらせん形状を画定する。第1の端部80および第2の端部82は、無線周波数回路18に結合される。加えて、第1の端部80および第2の端部82は、充電回路20に結合される(すなわち、端部80、82は、
図4に示されるように充電回路20に接続され、無線周波数回路18にも並列に接続される)。第1の導体32は、第1の電気的長さを有し、無線自動識別高周波(RFID HF)の動作周波数帯域において共振する。当然のことながら、第1の電気的長さは、第1の導体32の物理長に加えて、インダクタのような1つ以上の無効成分を含んでもよい。
【0062】
図3Bは、本発明の様々な実施形態による装置16の第2の導体34の平面図を示す。第2の導体34は、第1の端部84および第2の端部86を有し、3ターンを有するらせん形状を画定する。(
図4に示されるように)第1の端部84および第2の端部86は、充電回路20に結合される。第2の導体34は、第1の導体32へ/から電磁的に結合されてもよく、一方で第2の導体34の少なくとも一端は、接地面に結合される(すなわち、第2の導体34は、第1の導体32に寄生的に結合する)。第2の導体34は、第2の電気的長さを有し、無線自動識別高周波(RFID HF)(13.56MHz)の動作周波数帯域において共振する。当然のことながら、第2の電気的長さは、第2の導体34の物理長に加えて、1つ以上の無効成分を含んでもよい。
【0063】
第1の導体32および/または第2の導体34は、RFID結合素子として用いられてもよく、エネルギーを電磁気的に取り込むために用いられてもよい。第1および第2の導体32、34は、両方の導体が同じ動作周波数帯域(例えば、RFID HF 13.56MHzまたはQi 100kHz)で動作するように構成された近距離無線通信のための装置16のエネルギーハーベスティング能力を向上させうる。
図3Aおよび3Bに示されるような第1の導体32および第2の導体34が装置16において一緒に用いられる場合、これらの導体は、第2の導体34の内側ターンが第1の導体32と少なくとも部分的に重なるように配置される。
【0064】
当然のことながら、第1の導体32および第2の導体34は、いくらかの固有および相互インダクタンスを有する導体である。例えば、第2の導体34は、前段落に記載されるように機能するために十分な固有インダクタンスを有し、第1および第2の導体32、34の間には、これらの導体が前段落に記載されるように機能することを可能にするために十分な相互インダクタンスが存在する。
【0065】
図4は、
図3Aおよび3Bに示される第1および第2の導体32、34を含む装置の斜視図を示す。
図2に示される装置と同様に、電解質層46は、第1および第2の導体32、34の間に挟み込まれる。充電回路20のDC出力は、負荷回路または電気二重層キャパシタ30としてもよい。
【0066】
いくつかの例では、装置16は、Qi(100kHz)充電システムを用いてエネルギーを取り込むように構成される。導体32は、高周波アンテナを付加的に形成してもよく、遠方界動作周波数帯域、例えば、WLAN/BT(2.4GHz)において動作するように構成されてもよく、またはLTE Rxダイバーシティアンテナであってもよい。
【0067】
図5は、本発明の様々な実施形態による方法のフロー図を示す。ブロック88において、本方法は、電気二重層キャパシタ30を設けることを含む。
【0068】
ブロック90において、本方法は、電気二重層キャパシタ30の第1の表面40に隣接して第1の導体32を設けることを含む。いくつかの実施形態において、ブロック90は、第1の導体32を含む第1のフレキシブル・プリント回路36を設けることをさらに含んでもよい。
【0069】
ブロック92において、本方法は、電気二重層キャパシタ30の第2の表面42に隣接して第2の導体34を設けることを含む。いくつかの実施形態において、ブロック92は、第2の導体34を含む第2のフレキシブル・プリント回路38を設けることをさらに含んでもよい。
【0070】
ブロック94において、本方法は、無線周波数回路18を設けること、ならびに、無線周波数回路18を第1の導体32および/または第2の導体34に接続することを含む。
【0071】
ブロック96において、本方法は、充電回路20を設けること、ならびに、充電回路20を第1の導体32および第2の導体34に接続することを含む。
【0072】
図5に示されるブロックは、方法におけるステップおよび/またはコンピュータプログラムにおけるコード区分を表してもよい。例えば、コントローラは、
図4に示される方法を行うべく機構を制御するためにコンピュータプログラムを用いてもよい。ブロックへの特定の順序の例示は、ブロックに必要とされる、またはブロックにとって好ましい順序があることを必ずしも示唆するものではなく、ブロックの順序および配列は、変更されてもよい。そのうえ、いくつかのブロックを省略することが可能である。
【0073】
前段落では本発明の実施形態が様々な例を参照して記載されたが、当然のことながら、請求される本発明の範囲から逸脱することなく、示された例に対する修正を行うことができる。例えば、第1の導体32および第2の導体34は、非平面状であってもよく、それらがらせん形状を有する場合、スパイラルの各ターンが異なる平面に配置されてもよい。
【0074】
前述の説明に記載された特徴は、明示的に記載された組み合わせ以外の組み合わせで用いられてもよい。
【0075】
いくつかの特徴を参照して複数の機能が記載されたが、それらの機能は、記載されるか否かに係わらず、他の特徴によって行われてもよい。
【0076】
いくつかの実施形態を参照して複数の特徴が記載されたが、それらの特徴は、記載されるか否かに係わらず、他の実施形態にも存在しうる。
【0077】
前述の明細書において特に重要と思われる本発明の特徴に注目を喚起するように務めたが、図面において先に参照されたおよび/または示された任意の特許取得可能な特徴または特徴の組み合わせについては、特に強調されたか否かに係わらず、本出願人は保護を請求することを理解すべきである。