(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記通信部は、ユーザが前記端末装置に前記測定コマンドを入力した地点と現在の地点の相対的な位置関係、前記入力した地点と前記現在の地点の間隔、及び、前記累積距離を前記端末装置に表示させるための信号を送信する請求項1乃至請求項9のいずれか一項に記載のサーバ装置。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の一態様の装置及び方法の一例について図面を参照して詳細に説明する。
【0011】
1 システム
図1は、本発明の一態様のシステムを示す図である。
図1に示されるシステムは、端末装置10と、ネットワーク30を介して端末装置10と通信可能なサーバ装置20とを有する。
【0012】
図1に示されるシステムにおいては、各種のアプリケーションを実行することが可能である。なお、本発明の一態様において、アプリケーションは、サーバ装置20のオペレーティングシステム(OS)上で動作するソフトウェアであって、端末装置10がネットワークを介してアクセスするもの、及び端末装置10にインストールされたソフトウェアであって、当該ソフトウェアの実行に伴って適宜サーバ装置から新たな情報をダウンロードするもののいずれであってもよい。
【0013】
(1)端末装置
図2は、
図1に示される端末装置10の構成例を示す図である。
図2に示される端末装置10は、中央処理装置(CPU)101と、アンテナ102と、メモリ103と、タッチパネル104と、グローバル・ポジショニング・システム(GPS)受信機105と、タイマ106とを含む。そして、これらの各構成要素は、バス107を介して互いに電気的に接続されている。なお、本発明の一態様の端末装置は、
図2に示される端末装置10の構成のみを備えるものに限定されない。すなわち、本発明の一態様の端末装置として、
図2に示されていない構成要素が追加されたものを適用することも可能である。また、本発明の一態様の端末装置は、
図2に示される複数の構成の全てを備えたものに限定されない。例えば、本発明の一態様の端末装置として、タイマ106が存在しないものを適用することも可能である。
【0014】
CPU101は、メモリ103に記憶されたソフトウェアに含まれる命令を実行することが可能である。具体的には、CPU101は、各種の情報を含む信号をサーバ装置20に送信するためのアンテナ102の制御、ユーザによるタッチパネル104の操作に基づく演算処理及び特定の情報を当該ユーザに提示するためのタッチパネル104の制御、位置検出のためのGPS受信機105の制御、並びに、時間測定のためのタイマ106の制御等を行うことが可能である。例えば、CPU101は、特定の情報を含む信号をサーバ装置20に送信するようにアンテナ102を制御することが可能である。なお、当該特定の情報としては、端末装置10の特定の時刻における所在地を示す位置情報、及び、当該位置情報に基づいて算出される特定の二点間の距離情報等が挙げられる。
【0015】
メモリ103は、CPU101が実行するプログラムを格納するために用いられ、DRAM(Dynamic Random Access memory)、SRAM(Static Random Access memory)、HDD(Hard Disk Drive)、及び/又はフラッシュメモリ等によって構成することが可能である。また、メモリ103は、DRAMによって構成される揮発性記憶部と、HDDによって構成される不揮発性記憶部を含んで構成されてもよい。なお、当該不揮発性記憶部は、オペレーティングシステム等の端末装置10において実行され得る様々なソフトウェアを記憶することが可能である。また、当該揮発性記憶部は、当該不揮発性記憶装置から読み出された、端末装置10において現に実行されているアプリケーションを記憶することが可能である。
【0016】
タッチパネル104は、液晶素子、有機エレクトロルミネッセンス(EL)素子、又は電気泳動素子等を利用してユーザに情報を提示する機能と、静電容量方式又は抵抗膜方式等によってユーザの操作を検出する機能とを備える。なお、端末装置10においては、タッチパネル104の替わりに、ユーザに情報を提示する機能を備える装置と、ユーザの操作を検出する機能を備える装置とを別個に備えていてもよい。前者の機能を備える装置としては、ディスプレイパネル、スピーカ、及びバイブレータ等が挙げられる。また、後者の機能を備える装置としては、キーボード、ボタン、タッチパッド、マウス、マイクロフォン、及びジャイロセンサ等が挙げられる。また、端末装置10においては、タッチパネル104に加えて、これらの例示物の複数を備えていてもよい。例えば、端末装置10は、タッチパネル104と、スピーカと、バイブレータとを備えていてもよい。
【0017】
GPS受信機105は、GPS衛星から送信される信号を受信し、現在地を特定する機能を有する。
【0018】
タイマ106は、時間の測定が可能な装置であればどのような構成であってもよい。例えば、タイマ106は、水晶振動子を備えていてもよい。
【0019】
図3は、
図1に示される端末装置10により実現される機能の一例を示すブロック図である。
図3に示される端末装置10は、処理部121と、更新部122と、通信部123と、変換部124とを有する。なお、本発明の一態様の端末装置は、
図3に示される複数の機能のみを備えたものに限定されない。すなわち、本発明の一態様の端末装置として、
図3に示されていない機能が追加されたものを適用することも可能である。
【0020】
処理部121は、各種信号の演算処理を行う機能を備える。例えば、処理部121は、ユーザによる端末装置10の操作に応じて演算処理を行う機能を備える。なお、当該処理部121の機能は、
図2に示されるCPU101等によって具現される。
【0021】
更新部122は、既存の情報を更新する機能を備える。例えば、アプリケーションの実行に際して処理部121において実行された演算処理の結果、又は、サーバ装置20から送信される当該アプリケーションに関する情報を踏まえて、端末装置10に記憶されている既存の情報を更新する機能を備える。なお、当該更新部122の機能は、
図2に示されるCPU101及びメモリ103等によって具現される。
【0022】
通信部123は、サーバ装置20に対して信号を送信し、また、サーバ装置20が送信する信号を受信する機能を備える。例えば、通信部123は、特定のアプリケーションを実行することの許可をサーバ装置20に対して要求するための信号を送信し、また、当該特定のアプリケーションの実行に際して必要な情報を含む信号を受信する機能を備える。さらに、通信部123は、上述の位置情報及び距離情報の少なくとも一方を含む信号をサーバ装置20に対して送信する機能を備える。なお、当該通信部123の機能は、
図2に示されるCPU101、アンテナ102、及びGPS受信機105等によって具現される。
【0023】
変換部124は、ユーザによる端末装置10の操作等の非電気信号を電気信号に変換し、また、電気信号をユーザが知覚可能な信号に変換する機能を備える。例えば、端末装置10の表示画面におけるユーザの接触を電気信号に変換し、また、サーバ装置20から端末装置10に送信された電気信号を画像、動画、音、及び/又は、端末装置10の振動に変換する機能を備える。なお、当該更新部124の機能は、
図2に示されるCPU101及びタッチパネル104等によって具現される。
【0024】
(2)サーバ装置
図4は、
図1に示されるサーバ装置20の構成例を示す図である。
図4に示されるサーバ装置20は、CPU201と、アンテナ202と、メモリ203と、ディスプレイ204と、キーボード/マウス205と、タイマ206とを含む。そして、これらの各構成要素は、バス207を介して互いに電気的に接続されている。なお、本発明の一態様のサーバ装置は、
図4に示されるサーバ装置20の構成のみを備えるものに限定されない。すなわち、本発明の一態様のサーバ装置として、
図4に示されていない構成要素が追加されたものを適用することも可能である。また、本発明の一態様のサーバ装置は、
図4に示される複数の構成の全てを備えたものに限定されない。例えば、本発明の一態様のサーバ装置として、タイマ206が存在しないものを適用することも可能である。
【0025】
CPU201は、メモリ203に記憶されたソフトウェアに含まれる命令を実行することが可能である。具体的には、CPU201は、各種の情報を含む信号を端末装置10に送信するためのアンテナ202の制御、プロバイダによるキーボード/マウス205の操作に基づく演算処理、特定の情報を当該プロバイダに提示するためのディスプレイ204の制御、及び、時間測定のためのタイマ106の制御等を行うことが可能である。
【0026】
さらに、CPU201は、メモリ203から送信された位置情報及び距離情報の少なくとも一方をメモリ203に記憶させること、当該位置情報及び当該距離情報に基づいて、端末装置10が現実世界において経由した複数の地点間の累積距離を算出し、それをメモリ203に記憶させること、及び、端末装置10に付与する特典を当該累積距離に応じて設定し、それをメモリ203に記憶させることも可能である。また、CPU201は、当該特典が選択可能であることを端末装置10のユーザに提示するための信号を送信するようにアンテナ202を制御すること、及び、当該特典を端末装置10のユーザに付与する信号を送信するようにアンテナ202を制御することが可能である。
【0027】
メモリ203は、CPU201が実行するプログラムを格納するために用いられ、DRAM、SRAM、HDD、及び/又はフラッシュメモリ等によって構成される。また、メモリ203は、DRAMによって構成される揮発性記憶部と、HDDによって構成される不揮発性記憶部を含んで構成されてもよい。なお、当該不揮発性記憶部は、オペレーティングシステム等のサーバ装置20において実行され得る様々なソフトウェアを記憶することができる。また、当該揮発性記憶部は、当該不揮発性記憶装置から読み出された、サーバ装置20において現に実行されているソフトウェアを記憶することができる。
【0028】
ディスプレイパネル204は、液晶素子又は有機EL素子等を利用して表示を行う機能を備える。
【0029】
タイマ206は、時間の測定が可能な装置であればどのような装置でもよい。例えば、タイマ206は、水晶振動子を備えていてもよい。
【0030】
図5は、
図1に示されるサーバ装置20により実現される機能の一例を示すブロック図である。
図5に示されるサーバ装置20は、処理部221と、更新部222と、通信部223と、変換部224と、集計部225と、特典設定部226とを有する。なお、本発明の一態様のサーバ装置は、
図5に示される複数の機能のみを備えたものに限定されない。すなわち、本発明の一態様のサーバ装置として、
図5に示されていない機能が追加されたものを適用することも可能である。
【0031】
処理部221は、各種信号の演算処理を行う機能を備える。例えば、処理部221は、プロバイダによるサーバ装置20の操作、及び/又は、端末装置10から送信される信号に応じて演算処理を行う機能を備える。なお、当該処理部221の機能は、
図4に示されるCPU201等によって具現される。
【0032】
更新部222は、既存の情報を更新する機能を備える。例えば、処理部221において実行された演算処理の結果、又は、端末装置10から送信されるユーザ情報の更新情報を含む信号に基づいて、サーバ装置20に記憶されている既存の情報を更新する機能を備える。さらに、更新部222は、ユーザ情報として、上述の位置情報及び距離情報、累積距離、並びに特典を記憶する機能を備える。なお、当該更新部222の機能は、
図4に示されるCPU201及びメモリ203等によって具現される。
【0033】
通信部223は、端末装置10が送信する信号を受信し、また、端末装置10に対して信号を送信する機能を備える。例えば、通信部223は、特定のアプリケーションを実行することの許可を求める端末装置10からの信号を受信し、また、端末装置10において当該特定のアプリケーションを実行するために必要な情報を含む信号を送信する機能を備える。さらに、通信部223は、上述の位置情報及び距離情報の少なくとも一方を含む信号を端末装置10から受信し、また、上述の特典を提示するための信号及び当該特典を付与するための信号を端末装置10に対して送信する機能を備える。なお、当該通信部223の機能は、
図4に示されるCPU201及びアンテナ202等によって具現される。
【0034】
変換部224は、プロバイダによるサーバ装置20の操作などの非電気信号を電気信号に変換し、また、電気信号をプロバイダが知覚可能な信号に変換する機能を備える。例えば、サーバ装置20のキーボートに対する押圧を電気信号に変換し、また、電気信号をサーバ装置20において表示される画像又は動画に変換する機能を備える。なお、当該変換部224の機能は、
図4に示されるCPU201、ディスプレイパネル204、及びキーボード/マウス205等によって具現される。
【0035】
集計部225は、上述の位置情報及び距離情報の少なくとも一方に基づいて、端末装置10が現実世界において経由した複数の地点間の累積距離を算出する機能を備える。例えば、集計部225においては、端末装置10の複数の時刻における位置情報に基づいて、一定の期間において当該端末装置10が現実世界において経由した複数の地点間の累積距離を算出すること、及び、一定の期間において端末装置10から送信される特定の二点間の距離情報の全てを集計し、当該端末装置10が現実世界において経由した複数の地点間の累積距離を算出することなどが可能である。なお、当該集計部225の機能は、
図4に示されるCPU201及びメモリ203等によって具現される。
【0036】
特典設定部226は、当該累積距離に応じて端末装置10に付与する特典を設定する機能を備える。なお、当該特典としては、端末装置10において、特定のアプリケーションを実行する際に又は当該特定のアプリケーションにおける特定のイベントを実行する際に、必要となるポイント(例えば、特定のゲームの特定のダンジョンを実行する際に必要となるポイント)が挙げられる。また、当該特典としては、端末装置10において表示可能な画像又は動画が挙げられる。さらに、特典設定部226は、複数の特典を択一的に設定すること、すなわち、端末装置10のユーザが特典として選択可能な複数の選択肢を設定することも可能である。なお、当該特典設定部226の機能は、
図4に示されるCPU201及びメモリ203等によって具現される。
【0037】
(3)シーケンス
図6は、本発明の一態様のシーケンスの一例を示す図である。
【0038】
図6に示されるシーケンスにおいては、まず、端末装置10においてアプリケーションが起動される(S11)。当該アプリケーションとしては、例えば、ゲームなどが挙げられる。そして、端末装置10は、選択されたアプリケーションを特定するための情報、及び当該端末装置10を利用するユーザの識別情報(ID)を含む信号をサーバ装置20に送信する。
【0039】
次いで、サーバ装置20において、ユーザの識別情報に基づいてユーザの認証が行われる。そして、ユーザに関する情報であって、アプリケーションの実行に必要な情報を含む信号を端末装置10に送信する。例えば、ゲームのセーブデータを端末装置10に送信する。これにより、端末装置10において、当該アプリケーションを実行することが可能となる。例えば、端末装置10において、当該セーブデータを始点としたゲームを続行することが可能となる。
【0040】
次いで、当該アプリケーションにおけるユーザの操作(測定コマンドの入力)に応じて、現実世界における位置情報及び当該位置情報に基づいて算出される特定の二点間の距離情報の少なくとも一方を含む信号を端末装置10からサーバ装置20に送信する(S12)。当該位置情報としては、例えば、当該測定コマンドが入力された時点における端末装置10が存在する場所の情報が挙げられる。また、当該距離情報としては、例えば、当該アプリケーションが起動された時点において端末装置10が存在する場所と、当該測定コマンドが最初に入力された時点において端末装置10が存在する場所との直線距離に関する情報が挙げられる。なお、端末装置10においては、測定コマンドの入力を複数回行うことが可能である(S13)。そして、k回目(kは2以上の自然数)に測定コマンドが入力された場合における距離情報としては、例えば、当該測定コマンドが(k−1)回目に入力された時点において端末装置10が存在する場所と、当該測定コマンドがk回目に入力された時点において端末装置10が存在する場所との直線距離に関する情報が挙げられる。
【0041】
表1は、期間T1において、アプリケーションが起動された時点及び測定コマンドが入力された時点の「ユーザID:A」〜「ユーザID:D」を有する4人のユーザの位置情報の一例を示す図である。また、表2は、期間T1において、測定コマンドが入力された時点において端末装置10内で算出された当該4人のユーザの距離情報の一例を示す図である。なお、
図6に示されるシーケンスにおいては、サーバ装置20が期間T1(例えば、24時間)毎に累積距離の算出を行っている。
【0044】
本発明の一態様のシステムにおいては、表1、2に示される情報を含む信号を端末装置10からサーバ装置20に送信し、サーバ装置20がこれらの情報を記憶する。なお、表1、2に記載されるように、端末装置10からサーバ装置20への位置情報を含む信号の送信はユーザの操作に依存して行われるため、サーバ装置20に記憶される位置情報及び距離情報の数はユーザ毎に異なりえる。
【0045】
次いで、サーバ装置20は、当該位置情報及び当該距離情報の少なくとも一方に基づいて、端末装置10が現実世界において経由した複数の地点間の累積距離を算出する(S21)。例えば、上記の表2に記載の情報に基づいて累積距離が算出される場合には、表3に示される累積距離が算出されることとなる。そして、サーバ装置20は、算出された累積距離に関する情報を記憶する。
【0047】
次いで、サーバ装置20は、当該累積距離に基づいて端末装置10のユーザに付与する特典を設定する(S22)。例えば、サーバ装置20は、表4に示されるような累積距離と特典の対応関係を予め定めておくことができ、表5に示されるように当該対応関係に応じてユーザに付与する特典を設定することが可能である。そして、サーバ装置20は、設定された特典に関する情報を記憶する。なお、表4に示される「アプリポイント」とは、特定のアプリケーションの特定のイベントを実行する際に必要となるポイント(例えば、特定のゲームの特定のダンジョンを実行する際に必要となるポイント)を意味する。また、表4に示される「画像」としては、端末装置10の表示画面用の壁紙等が挙げられ、「動画」としては、特定のアプリケーションの特定のイベントに関する情報を含む動画(例えば、特定のゲームの特定のダンジョンをクリアするために有益な情報を含む動画)等が挙げられる。
【0050】
次いで、サーバ装置20が設定された特典を提示するよう指示する信号を端末装置10に送信する。そして、端末装置10が当該アプリケーションにおけるユーザの操作に応じて当該特典をユーザに提示する。
【0051】
次いで、当該アプリケーションにおけるユーザの操作(選択コマンドの入力)に応じて、端末装置10からサーバ装置20に選択された特典に関する情報(選択情報)を含む信号を送信する(S14)。そして、サーバ装置20は、選択された特典を端末装置10に付与する。
【0052】
その後、端末装置10において、当該アプリケーションが終了される。
【0053】
ア 端末装置の動作
図7は、
図6に示されるシーケンスを行った場合の端末装置10の表示画面の変化の概要を示す図である。また、
図8〜14は、
図7に示される各時点における端末装置10の表示画面の一例を示す図である。
【0054】
なお、以下では、
図6に示されるアプリケーションが、マップ画面、受信メール画面及びダンジョンメニュー画面を表示することが可能なゲームである場合の一例を示している。ここで、マップ画面とは現実世界における端末装置10の位置情報を表示することが可能な画面であり、受信メール画面とは端末装置10が受信したメールの閲覧が可能な画面であり、ダンジョンメニュー画面とは選択可能なダンジョンを表示する画面である。また、以下では、サーバ装置20における累積距離の算出が、毎日午前5時に行われる場合を想定している。
【0055】
図8は、
図7の「D1」に対応するダンジョンメニュー画面の一例を示す図である。
図8に示されるダンジョンメニュー画面では、複数のダンジョンと、それを実行する際に必要となるアプリポイントとが併記されている。ここで、「ユーザID:A」を有するユーザが所有するアプリポイント(36Pt)は、「宇宙のダンジョンE」を実行するために必要なアプリポイント(50Pt)に満たないため、「宇宙のダンジョンE」の選択が不能となっている。
【0056】
図9〜11は、
図7の「D2」に対応するマップ画面の一例を時系列に示す図である。
図9に示されるマップ画面では、前回、測定コマンドの入力(「更新」ボタンへの接触)が行われた地点(点線部分)と、現在の地点(実線部分)との相関関係、及び、その間隔(6.3km)が示されている。また、
図9に示されるマップ画面では、特定の期間において集計された累積距離(13.9km)が示されている。
図10に示されるマップ画面では、測定コマンドの入力(「更新」ボタンへの接触)が行われたことが示されている。
図11に示されるマップ画面では、今回、新たに測定コマンドの入力(「更新」ボタンへの接触)が行われたことに伴って増加された累積距離(20.2km)が示されている。
【0057】
ここで、サーバ装置20において、累積距離の算出及び特典の設定が行われる。
【0058】
図12は、
図7の「D3」に対応する受信メール画面の一例を示す図である。
図12に示される受信メール画面では、端末装置10のユーザが特典として選択可能な複数の選択肢(アプリポイント21Pt及び壁紙用画像b)が示されている。
【0059】
図13は、
図7の「D4」に対応する受信メール画面の一例を示す図である。
図13に示される受信メール画面では、特典としてアプリポイントが選択されたことが示されている。
【0060】
図14は、
図7の「D5」に対応するダンジョンメニュー画面の一例を示す図である。
図14に示されるダンジョンメニュー画面では、増加されたアプリポイント(57Pt)が示され、また、「宇宙のダンジョンE」の選択が可能となっている。
【0061】
イ サーバ装置の動作
図15は、
図6に示されるシーケンスを行った場合のサーバ装置20の動作の一例を示すフローチャートである。
【0062】
サーバ装置20においては、まず、更新部222が、端末装置10から送信された位置情報及び距離情報の少なくとも一方を記憶する(S31)。次いで、集計部225が、当該位置情報及び当該距離情報の少なくとも一方に基づいて、端末装置10が現実世界において経由した複数の地点間の累積距離を算出する(S32)。次いで、特典設定部226が、端末装置10に付与する特典を当該累積距離に応じて設定する(S33)。次いで、通信部223が、当該特典をユーザに提示するように指示する信号を端末装置10に送信する(S34)。そして、ユーザが当該特典を選択したことを示す信号が受信された場合には、通信部223が、当該特典を端末装置10に付与する信号を送信する(S35、36)。
【0063】
(4)小括
上述した本発明の一態様のサーバ装置、方法及びプログラムは、例えば、以下のように表現することができる。
【0064】
当該サーバ装置は、端末装置から送信される位置情報及び位置情報に基づいて算出された特定の二点間の距離情報の少なくとも一方を含む信号を受信する通信部と、位置情報及び距離情報の少なくとも一方に基づいて、端末装置が現実世界において経由した複数の地点間の累積距離を算出する集計部と、端末装置に付与する特典を累積距離に応じて設定する特典設定部と、を有するものであると表現することができる。
【0065】
また、当該方法は、サーバ装置の通信部が、端末装置から送信される位置情報及び位置情報に基づいて算出された特定の二点間の距離情報の少なくとも一方を含む信号を受信し、サーバ装置の集計部が、位置情報及び距離情報の少なくとも一方に基づいて、端末装置が現実世界において経由した複数の地点間の累積距離を算出し、サーバ装置の特典設定部が、端末装置に付与する特典を累積距離に応じて設定するものであると表現することができる。
【0066】
また、当該プログラムは、端末装置と信号の送受信を行うコンピュータを、端末装置から送信される位置情報及び位置情報に基づいて算出された特定の二点間の距離情報の少なくとも一方を含む信号を受信する通信部と、位置情報及び距離情報の少なくとも一方に基づいて、端末装置が現実世界において経由した複数の地点間の累積距離を算出する集計部と、端末装置に付与する特典を累積距離に応じて設定する特典設定部として機能させるものであると表現することができる。
【0067】
これらのサーバ装置、方法及びプログラムでは、現実世界における移動に応じて、仮想世界上における特典を端末装置のユーザに付与することが可能である。この場合、例えば、オンラインゲームを当該ユーザの日常生活と密接に関連させることができ、当該オンラインゲームに対するユーザの興味をかきたてることが可能になるという効果を奏する。
【0068】
2.変形例
上述した本発明の一態様は、一例であり、これらは適宜変更することが可能である。例えば、本発明の一態様は、以下のように変形することが可能である。なお、本発明の一態様として、後述する変形例の複数を組み合わせることも可能である。
【0069】
(1)変形例1
図6に示されるシーケンスにおいては、位置情報及び距離情報の少なくとも一方を含む信号の端末装置10からサーバ装置20への送信と、サーバ装置20から端末装置10への特典の付与とが、端末装置10で実行される単一のアプリケーション上で行われる構成について示されていたが、当該送信と、当該付与とが別個のアプリケーション上で行われる構成にしてもよい。例えば、当該送信が第1のアプリケーションの実行中に行われ、且つ、当該付与が第1のアプリケーションと異なる第2のアプリケーションの実行中に行われるようにしてもよい(
図16参照)。
【0070】
図16に示される構成は、
図6に示される構成と比較して、既存のアプリケーション(第2のアプリケーション)の設計を大きく変更することなく、上述の特典の付与を実現することが可能となる点で好ましい。他方、
図6に示される構成は、
図16に示される構成と比較して、上述の特典の付与を実現するために必要とされる端末装置10及びサーバ装置20のメモリの容量を低減することができる点で好ましい。
【0071】
(2)変形例2
図6に示されるシーケンスにおいては、位置情報及び距離情報の少なくとも一方を含む信号の端末装置10からサーバ装置20への送信が、アプリケーション上におけるユーザの操作(測定コマンドの入力)に応じて行われる構成(
図5に記載の通信部223による当該信号の受信が端末装置10の操作に応じて不定期に行われる構成)について示されていたが、当該送信が端末装置10の電源が入っている限り自動的に行われる構成にしてもよい。例えば、一定の期間T2毎に、位置情報及び距離情報の少なくとも一方を含む信号の端末装置10からサーバ装置20への送信が行われる構成(
図5に記載の通信部223による当該信号の受信が一定期間毎に行われる構成)にしてもよい(
図17参照)。
【0072】
図17に示される構成は、
図6に示される構成と比較して、端末装置10のユーザを手間取らせることなく、上述の特典の付与を実現することできる点で好ましい。他方、
図6に示される構成は、
図17に示される構成と比較して、端末装置10のユーザが任意のタイミングで測定コマンドを入力することができる点及び端末装置10が無駄に動作することを抑制できる(端末装置10の消費電力を低減できる)点で好ましい。
【0073】
また、本発明の一態様では、位置情報及び距離情報の少なくとも一方を含む信号の端末装置10からサーバ装置20への送信が、アプリケーション上におけるユーザの操作(測定コマンドの入力)に応じて行われるとともに、一定の期間T2毎にも行われる構成とすることも可能である。
【0074】
(3)変形例3
図6に示されるシーケンスにおいては、サーバ装置20における累積距離の算出が一定の期間T1毎に行われる構成(
図5に示される集計部225による当該算出が一定期間毎に行われる構成)について示されていたが、当該算出がアプリケーション上におけるユーザの操作(集計コマンドの入力(S51))に応じて行われる構成(
図5に示される集計部225による当該算出が端末装置10から集計を指示する信号が送信された場合に行われる構成)にしてもよい(
図18参照)。
【0075】
図18に示される構成は、
図6に示される構成と比較して、端末装置10のユーザが任意のタイミングでサーバ装置20における累積距離の算出を指示することができる点及びサーバ装置20が無駄に動作することを抑制できる(サーバ装置20の消費電力を低減できる)点で好ましい。他方、
図6に示される構成は、
図18に示される構成と比較して、端末装置10のユーザを手間取らせることなく、累積距離の算出ができる点で好ましい。
【0076】
(4)変形例4
図15に示されるフローチャートにおいては、端末装置10のユーザが付与された特典を選択しなかった場合に、当該特典が付与されることなく終了する構成について示されていたが、当該特典が選択されたかった場合であっても所定期間に渡って特典の提示を継続する構成(
図19参照)、又は、当該特典の提示を制限時間なく継続する構成(図示しない)にしてもよい。例えば、
図12、13に示される受信メールに記載の特典の選択を所定期間に渡って可能とする構成(
図5に示される特典設定部226が端末装置10のユーザによる当該特典の取得について取得可能期間を設定する構成)、又は、制限時間なく選択可能な構成(
図5に示される特典設定部226が端末装置10のユーザによる当該特典の取得について制限期間を設けることなく可能とする構成)にしてもよい。
【0077】
図19に示される構成等は、
図15に示される構成と比較して、端末装置10のユーザが任意のタイミングで特典を取得できる点で好ましい。他方、
図15に示される構成は、
図19に示される構成等と比較して、サーバ装置20のメモリの容量を消費することがない点で好ましい。
【0078】
3 付記事項
本明細書で説明される処理及び手順は、実施形態において明示的に説明されたものによってのみならず、ソフトウェア、ハードウェア又はこれらの組み合わせによっても実現可能である。具体的には、本明細書で説明された処理及び手順は、集積回路、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、磁気ディスク、光ストレージ等の媒体に、当該処理に相当するロジックを実装することによって実現される。また、本明細書で説明される処理及び手順は、それらの処理・手順をコンピュータプログラムとして実装し、端末装置やサーバ装置を含む各種のコンピュータに実行させることが可能である。
【0079】
また、本明細書中で説明される処理及び手順が単一の装置、ソフトウェア、コンポーネント、モジュールによって実行される旨が説明されたとしても、そのような処理又は手順は、複数の装置、複数のソフトウェア、複数のコンポーネント、及び/又は、複数のモジュールによって実行されるものとすることができる。また、本明細書中で説明される各種情報が単一のメモリ部や記憶部に格納される旨説明されたとしても、そのような情報は、単一の装置に備えられた複数のメモリ部又は複数の装置に分散して配置された複数のメモリ部に分散して格納されるものとすることができる。さらに、本明細書において説明されるソフトウェアおよびハードウェアの要素は、それらをより少ない構成要素に統合して、又は、より多い構成要素に分解することによって実現されるものとすることができる。
まず、端末装置から送信される位置情報及び位置情報に基づいて算出された特定の二点間の距離情報の少なくとも一方を含む信号をサーバ装置が受信する。次いで、サーバ装置が位置情報及び距離情報の少なくとも一方に基づいて、端末装置が現実世界において経由した複数の地点間の累積距離を算出する。次いで、サーバ装置が、端末装置に付与する特典を累積距離に応じて設定する。これにより、例えば、オンラインゲームを当該ユーザの日常生活と密接に関連させることができ、当該オンラインゲームに対するユーザの興味をかきたてることが可能になるという効果を奏する。