特許第6101029号(P6101029)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6101029固形物取り出し用キャップおよびこれを用いた固形物収容容器
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6101029
(24)【登録日】2017年3月3日
(45)【発行日】2017年3月22日
(54)【発明の名称】固形物取り出し用キャップおよびこれを用いた固形物収容容器
(51)【国際特許分類】
   B65D 47/20 20060101AFI20170313BHJP
   B65D 83/04 20060101ALI20170313BHJP
【FI】
   B65D47/20 210
   B65D83/04 H
【請求項の数】13
【全頁数】36
(21)【出願番号】特願2012-207152(P2012-207152)
(22)【出願日】2012年9月20日
(65)【公開番号】特開2014-61898(P2014-61898A)
(43)【公開日】2014年4月10日
【審査請求日】2015年8月31日
(73)【特許権者】
【識別番号】000206185
【氏名又は名称】大成化工株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】502220366
【氏名又は名称】ボッシュパッケージングテクノロジー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103218
【弁理士】
【氏名又は名称】牧村 浩次
(72)【発明者】
【氏名】篠田 晃
(72)【発明者】
【氏名】三橋 博一
(72)【発明者】
【氏名】吉村 誠司
(72)【発明者】
【氏名】宮川 惇紀
【審査官】 藤井 眞吾
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−286493(JP,A)
【文献】 特開昭57−153877(JP,A)
【文献】 特開2010−260613(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3007525(JP,U)
【文献】 実開平05−049648(JP,U)
【文献】 特開2006−248567(JP,A)
【文献】 特開2008−062978(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 47/20
B65D 83/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
固形物を収容した容器本体の口部に装着され、容器内に収容した固形物を所定量ずつ取り出すための固形物取り出し用キャップであって、
前記容器本体の口部に装着されるキャップ本体と、
前記キャップ本体に開閉可能に装着される蓋部材とを備え、
前記キャップ本体が、
前記固形物を取り出すための取り出し用開口部と、
前記取り出し用開口部の一部を覆うように、前記キャップ本体に形成された上板部と、
前記上板部の上面に形成された収容用凹部と、
前記取り出し用開口部の上方を覆うように、前記キャップ本体に形成され、前記取り出し用開口部の上方において、前記上板部の方向に向かって上方に傾斜した案内面を有する案内板部と、
前記上板部と案内板部との間に形成された進入用開口部とを備え、
前記蓋部材には、蓋部材を閉蓋した際にキャップ本体の上板部の上方に位置する頂板部の裏面に、前記上板部の収容用凹部に対応する案内溝部が形成されていることを特徴とする固形物取り出し用キャップ。
【請求項2】
前記キャップ本体の上板部が、前記進入用開口部に向かって下方に傾斜した傾斜面を備えることを特徴とする請求項1に記載の固形物取り出し用キャップ。
【請求項3】
前記上板部に形成された収容用凹部の進入用開口部側の縁部に、落下防止突設部が形成されていることを特徴とする請求項1から2のいずれかに記載の固形物取り出し用キャップ。
【請求項4】
前記キャップ本体の上板部の下面に、前記進入用開口部に向かって上方に傾斜した案内傾斜面を備えることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の固形物取り出し用キャップ。
【請求項5】
前記案内傾斜面が、所定間隔離間して配置された複数の傾斜リブから形成されていることを特徴とする請求項4に記載の固形物取り出し用キャップ。
【請求項6】
前記案内傾斜面が、平板状のスロープ面から形成されていることを特徴とする請求項4に記載の固形物取り出し用キャップ。
【請求項7】
前記容器本体に収容した被取り出し固形物より大きい寸法の固形物が、前記進入用開口部を介して通過するのを阻止するための通過阻止部材が、前記案内板部の下面に下方に立設されていることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の固形物取り出し用キャップ。
【請求項8】
前記通過阻止部材の基端部から上板部の端部までの空隙の幅が、前記通過阻止部材の先端部から上板部の端部までの空隙の幅よりも狭く形成されていることを特徴とする請求項7に記載の固形物取り出し用キャップ。
【請求項9】
前記蓋部材の案内溝部が、収容用凹部の方向に上方に向かって傾斜するテーパー傾斜面を備えることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の固形物取り出し用キャップ。
【請求項10】
前記蓋部材が、キャップ本体に対してヒンジを介して開閉可能に装着できるように構成されていることを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載の固形物取り出し用キャップ。
【請求項11】
前記上板部に形成された収容用凹部が、1個の被取り出し固形物を収容する形状に形成されていることを特徴とする請求項1から10のいずれかに記載の固形物取り出し用キャップ。
【請求項12】
前記上板部に形成された収容用凹部が、複数個の被取り出し固形物を収容する形状に形成されていることを特徴とする請求項1から10のいずれかに記載の固形物取り出し用キャップ。
【請求項13】
請求項1から12のいずれかに記載の固形物取り出し用キャップが装着された固形物収容容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、固形物を収容した容器において、容器内に収容した固形物を所定量ずつ取り出すとともに、連続して固形物を取り出すための固形物取り出し用キャップおよびこれを用いた固形物収容容器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば、錠剤、カプセル剤などの薬品類、チョコレート、キャンディー、ガムなどの粒状の菓子類などの固形物(以下、「固形物」と言う)を収容した容器において、容器内に収容した固形物を所定量ずつ取り出すことが求められる場合がある。
【0003】
例えば、薬剤などの錠剤では、処方箋、服用方法などに基づいて、容器内に収容した固形物を所定量ずつ計量して取り出すことが必要となる場合がある。
【0004】
このため、特許文献1(特開平11−193051号公報)には、一定量の錠剤を取り出すため錠剤収納容器が提案されている。
【0005】
図42に示したように、この特許文献1の錠剤収納容器100は、容器本体102の口部104に装着されるキャップ本体106に、計量皿108を設けている。そして、計量皿108が設けられていない開口部110、上下回動可能な邪魔板112を設けており、蓋部材114の下面に係止棒116を設けている。
【0006】
これにより、蓋部材114をキャップ本体106に対して開閉することによって、係止棒116が邪魔板112に対して当接、離反することによって、図42の実線と点線で示した位置に邪魔板112が移動して、開口部110を開閉して、所定量の錠剤Tが、計量皿108に移動して計量、取り出しを行うことができるように構成されている。
【0007】
また、特許文献2(特開平11−105948号公報)には、単数の錠剤を取り出すため錠剤収納容器が提案されている。
【0008】
図43に示したように、この特許文献2の錠剤収納容器200は、容器本体202の口部204に装着される保持筒206の下端に、第1の係合フランジ208を、保持筒206の上端部の内面に、第1の係合突条210をそれぞれ形成している。
【0009】
そして、この保持筒206内に、昇降筒212を摺動可能に装着するとともに、昇降筒212の上端外面に、第2の係合フランジ214を突設している。この昇降筒212の傾斜した底面216に、単数の錠剤落込み可能な凹部218を形成するとともに、昇降筒212の側面に錠剤通過用の開口部220を形成している。さらに、昇降筒212の上端内面には、第2の係合突条226が形成されている。
【0010】
この昇降筒212の第2の係合フランジ214を、保持筒206の第1の係合フランジ208に係合させるとともに、蓋部材222の下面に形成した内周壁228の下端の突設部230を、昇降筒212の第2の係合突条226に係合させて、蓋部材222を昇降筒212に嵌合するように構成されている。
【0011】
これにより、蓋部材222を装着した際には、図43(A)に示したように、昇降筒212が下方位置にあり、昇降筒212の側面の開口部220を介して、単数の錠剤Tが凹部218に落ち込むようになっている。
【0012】
この状態で、図43(B)に示したように、蓋部材222を取り外すことによって、昇降筒212が上昇して、昇降筒212の側面の開口部220が閉鎖されて、単数の錠剤Tを取り出すことができるように構成されている。
【0013】
さらに、特許文献3(特開2009−286493号公報)には、図44に示したように、所定量の錠剤を計量することができ、計量した錠剤が元に戻ることがなく、容器体内から計量部位までの錠剤の円滑な導入が可能である錠剤容器300が提案されている。
【0014】
すなわち、この錠剤容器300では、図44(A)に示したように、キャップ302の固定部304の頂板306に、複数の通過孔308が形成されている。そして、この頂板306の裏面に並設した複数の下部仕切板310と、複数の導入案内面312によってそれぞれ、容器体314内の錠剤Tを複数の通過孔308にそれぞれ導入するように構成されている。
【0015】
また、これらの複数の通過孔308に隣接して頂板306の上面にそれぞれ、錠剤の嵌合凹部316が形成されている。さらに、キャップ302の開閉蓋部318の頂板320の裏面に、複数の上部仕切り板322が下方に立設されている。
【0016】
そして、通過孔308から嵌合凹部316に至るように、キャップ302の開閉蓋部318の頂板320に、円弧帯形状の案内面324が形成されており、これにより、通過孔308から嵌合凹部316に至る導入路326が形成されている。
【0017】
このように構成される錠剤容器300では、使用に際して、先ず、図44(A)の状態から、図44(B)に示したように、錠剤容器300を天地逆さまにして、それぞれの下部仕切板310から、それぞれの通過孔308を介して、導入路326内にそれぞれ錠剤Tを導入する。
【0018】
これにより、導入路326内には、それぞれ錠剤1個が導入され、この状態から、図44(C)に示したように、錠剤容器300の天地を元に戻すと、それぞれの嵌合凹部316に、それぞれ1個の錠剤が載置されて、キャップ302の開閉蓋部318を開蓋することによって、所定の数の錠剤が取り出されるように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0019】
【特許文献1】特開平11−193051号公報
【特許文献2】特開平11−105948号公報
【特許文献3】特開2009−286493号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0020】
しかしながら、特許文献1に記載の従来の錠剤収納容器100では、邪魔板112は上下に回動する構成であるので、所定量よりも多くの錠剤Tが、邪魔板112と開口部110の隙間から、計量皿108に進入するおそれがある。
【0021】
また、この邪魔板112に錠剤Tが挟まってしまうことがあり、そのため、邪魔板112に挟まった錠剤Tが、容器を天地逆さまにして、計量皿108から取り出す際に、外部にこぼれ落ちる可能性がある。
【0022】
一方、特許文献2に記載の従来の錠剤収納容器200では、保持筒206内に、昇降筒212を摺動可能に装着するとともに、蓋部材222の内周壁228下端の突設部230、係合フランジ208、214、係合突条210、226などを形成するなど構成が複雑となり、コストが高くつくことになる。
【0023】
また、昇降筒212の傾斜した底面216を錠剤が滑り落ちて、凹部218内に単数の錠剤Tがうまく落ち込まず、昇降筒212の側面の開口部220を介して、容器本体202内に落下してしまう場合がある。
【0024】
さらに、特許文献3の錠剤容器300では、複数の通過孔308、下部仕切板310、導入案内面312、案内面324、導入路326、ならびに、嵌合凹部316を形成しなければならず、その構成が複雑となり、コストが高くつくことになる。
【0025】
また、これらの複数の経路において、錠剤Tが詰まってしまった場合には、所定の数の錠剤Tを取り出せないおそれがある。
【0026】
いずれにしても、従来の錠剤収納容器では、確実に所定の量の錠剤を計量して取り出すことについてはまだまだ不十分であった。また、従来の錠剤収納容器では、所定量の固形物を、計量、取り出しすることができるとともに、連続して固形物を取り出すことが必要な場合に、連続して固形物を取り出すことは不可能であった。
【0027】
本発明は、このような現状に鑑み、簡単な操作でかつ確実に所定の量の固形物を計量して取り出すことができるとともに、連続して固形物を取り出すことが必要な場合にも、連続して固形物を取り出すことができ、しかも、複雑な構成でなく、コストも低減可能な固形物取り出し用キャップおよびこれを用いた固形物収容容器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0028】
本発明は、前述したような従来技術における課題及び目的を達成するために発明されたものであって、本発明の固形物取り出し用キャップは、
【0029】
固形物を収容した容器本体の口部に装着され、容器内に収容した固形物を所定量ずつ取り出すための固形物取り出し用キャップであって、
前記容器本体の口部に装着されるキャップ本体と、
前記キャップ本体に開閉可能に装着される蓋部材とを備え、
前記キャップ本体が、
前記固形物を取り出すための取り出し用開口部と、
前記取り出し用開口部の一部を覆うように、前記キャップ本体に形成された上板部と、
前記上板部の上面に形成された収容用凹部と、
前記取り出し用開口部の上方を覆うように、前記キャップ本体に形成され、前記取り出し用開口部の上方において、前記上板部の方向に向かって上方に傾斜した案内面を有する案内板部と、
前記上板部と案内板部との間に形成された進入用開口部とを備え、
前記蓋部材には、蓋部材を閉蓋した際にキャップ本体の上板部の上方に位置する頂板部の裏面に、前記上板部の収容用凹部に対応する案内溝部が形成されていることを特徴とする。
【0030】
このように構成することによって、所定量の固形物を、計量、取り出しする際には、蓋部材をキャップ本体に閉蓋して、固形物収容容器を天地逆さまの状態にすることによって、容器本体内に収容された、例えば、錠剤などの固形物が、キャップ本体に形成された案内板部の案内面に案内され、案内面に沿って、上板部と案内板部との間に形成された進入用開口部の方向に移動する。
【0031】
そして、進入用開口部を通過した固形物は、蓋部材の頂板部の裏面に形成された案内溝部に案内されて、キャップ本体の上板部の上面に形成された収容用凹部の丁度上方に位置することになる。
【0032】
この状態で、固形物収容容器の天地を元の状態に戻すことによって、キャップ本体の上板部の上面に形成された収容用凹部上に所定量の固形物が収容(載置)されることになる。
【0033】
また、余分に進入用開口部を通過し、蓋部材の頂板部の裏面に形成された案内溝部とキャップ本体の上板部の上面との間の収容空間内に進入した固形物は、進入用開口部を介して、容器本体内部に落下することになる。
【0034】
そして、この状態で、蓋部材をキャップ本体から開蓋すれば、収容用凹部上に収容(載置)された所定量の固形物を、例えば、固形物収容容器を傾けるなどして、計量、取り出しすることができる。
【0035】
一方、連続して固形物を取り出すことが必要な場合には、蓋部材をキャップ本体から開蓋した状態で、固形物収容容器を傾けたり、固形物収容容器を天地逆さまの状態にすることによって、進入用開口部を介して、連続して固形物を取り出すことができる。
【0036】
従って、簡単な操作でかつ確実に所定の量の固形物を計量して取り出すことができるとともに、連続して固形物を取り出すことが必要な場合にも、連続して固形物を取り出すことができ、しかも、複雑な構成でなく、コストも低減可能な固形物取り出し用キャップおよびこれを用いた固形物収容容器を提供することができる。
【0037】
また、本発明の固形物取り出し用キャップは、前記キャップ本体の上板部が、前記進入用開口部に向かって下方に傾斜した傾斜面を備えることを特徴とする。
【0038】
このように構成することによって、所定量の固形物を、計量、取り出しする場合に、蓋部材をキャップ本体に閉蓋して、固形物収容容器を天地逆さまの状態にすることによって、容器本体内に収容された固形物が、蓋部材の頂板部の裏面に形成された案内溝部に案内されて、キャップ本体の上板部の上面に形成された収容用凹部の丁度上方に位置する。
【0039】
この際、進入用開口部を通過し、蓋部材の頂板部の裏面に形成された案内溝部とキャップ本体の上板部の上面との間の収容空間内に進入する固形物は、蓋部材の頂板部の裏面に形成された案内溝部と、キャップ本体の上板部に形成された進入用開口部に向かって下方に傾斜した傾斜面に案内されることになる。従って、一度に固形物が集合して堆積されず、中心部に位置する固形物の流れが優先されることになる。
【0040】
この状態で、固形物収容容器の天地を元の状態に戻すことによって、固形物が、キャップ本体の上板部の進入用開口部に向かって下方に傾斜した傾斜面に案内される。
【0041】
これにより、キャップ本体の上板部の上面に形成された収容用凹部上に所定量の固形物が収容(載置)され易くなる。
【0042】
また、余分に進入用開口部を通過し、蓋部材の頂板部の裏面に形成された案内溝部とキャップ本体の上板部の上面との間の収容空間内に進入した固形物は、キャップ本体の上板部の進入用開口部に向かって下方に傾斜した傾斜面に沿って滑り落ちて、進入用開口部を介して、容器本体内部に落下し易くなる。
【0043】
その結果、簡単な操作でかつ確実に所定の量の固形物を計量して取り出すことができることになる。
【0044】
また、本発明の固形物取り出し用キャップは、前記上板部に形成された収容用凹部の進入用開口部側の縁部に、落下防止突設部が形成されていることを特徴とする。
【0045】
このように構成することによって、所定量の固形物を、計量、取り出しする場合に、蓋部材をキャップ本体に閉蓋して、固形物収容容器を天地逆さまの状態にすることによって、容器本体内に収容された固形物が、蓋部材の頂板部の裏面に形成された案内溝部に案内されて、キャップ本体の上板部の上面に形成された収容用凹部の丁度上方に位置する。
【0046】
この状態で、固形物収容容器の天地を元の状態に戻すことによって、キャップ本体の上板部の上面に形成された収容用凹部上に所定量の固形物が、落下防止突設部によって、確実に収容(載置)される。
【0047】
しかも、いったん収容用凹部内に収容(載置)された固形物が、落下防止突設部によって、例えば、開蓋などの振動などで不用意に、収容用凹部から飛び出して、進入用開口部を介して、容器本体内部に落下するのを防止することができる。
【0048】
その結果、簡単な操作でかつより確実に所定の量の固形物を計量して取り出すことができることになる。
【0049】
また、本発明の固形物取り出し用キャップは、前記キャップ本体の上板部の下面に、前記進入用開口部に向かって上方に傾斜した案内傾斜面を備えることを特徴とする。
【0050】
このように構成することによって、所定量の固形物を、計量、取り出しする場合に、蓋部材をキャップ本体に閉蓋して、固形物収容容器を天地逆さまの状態にすることによって、容器本体内に収容された固形物が、キャップ本体の上板部の下面に形成された案内傾斜面に沿って、キャップ本体に形成された案内板部の案内面に移動し易くなる。
【0051】
これにより、容器本体内に収容された固形物が、キャップ本体に形成された案内板部の案内面に案内され、案内面に沿って、上板部と案内板部との間に形成された進入用開口部の方向に移動し易くなる。
【0052】
その結果、簡単な操作でかつより確実に所定の量の固形物を計量して取り出すことができることになる。
【0053】
また、本発明の固形物取り出し用キャップは、前記案内傾斜面が、所定間隔離間して配置された複数の傾斜リブから形成されていることを特徴とする。
【0054】
このように構成することによって、錠剤などの固形物が、複数の所定間隔離間した傾斜リブに案内されて、キャップ本体に形成された案内板部の案内面に移動し易くなる。
【0055】
これにより、容器本体内に収容された固形物が、キャップ本体に形成された案内板部の案内面に案内され、案内面に沿って、上板部と案内板部との間に形成された進入用開口部の方向に移動し易くなる。
【0056】
その結果、簡単な操作でかつより確実に所定の量の固形物を計量して取り出すことができることになる。
【0057】
また、このような複数の傾斜リブにより案内傾斜面を形成するので、軽量化が図れることになる。
さらに、複数の傾斜リブにより案内傾斜面を形成するので、射出成形特有のいわゆる「ヒケ」による収容用凹部や上板部の凹みも解消されるので、余分な固形物が残るなどの計量不良が発生しない。
【0058】
また、本発明の固形物取り出し用キャップは、前記案内傾斜面が、平板状のスロープ面から形成されていることを特徴とする。
【0059】
このように構成することによって、錠剤などの固形物が、スロープ面に案内されて、キャップ本体に形成された案内板部の案内面に移動し易くなる。
【0060】
これにより、容器本体内に収容された固形物が、キャップ本体に形成された案内板部の案内面に案内され、案内面に沿って、上板部と案内板部との間に形成された進入用開口部の方向に移動し易くなる。
【0061】
その結果、簡単な操作でかつより確実に所定の量の固形物を計量して取り出すことができることになる。
【0062】
また、本発明の固形物取り出し用キャップは、前記容器本体に収容した被取り出し固形物より大きい寸法の固形物が、前記進入用開口部を介して通過するのを阻止するための通過阻止部材が、前記案内板部の下面に下方に立設されていることを特徴とする。
【0063】
このように構成することによって、案内板部の下面に下方に立設された通過阻止部材によって、例えば、乾燥剤などの容器本体に収容した被取り出し固形物より大きい寸法の固形物が、前記進入用開口部を介して通過するのを阻止することができる。
【0064】
従って、このような被取り出し固形物より大きい寸法の固形物が誤って、進入用開口部を介して通過して取り出されるのを防止することができる。
【0065】
また、進入用開口部を介して誤って通過した、被取り出し固形物より大きい寸法の固形物によって、収容用凹部が覆われて、所期の被取り出し固形物が、所定量取り出せない状態になるのを防止することができる。
【0066】
その結果、簡単な操作でかつより確実に所定の量の固形物を計量して取り出すことができることになる。
【0067】
また、本発明の固形物取り出し用キャップは、前記通過阻止部材の基端部から上板部の端部までの空隙の幅が、前記通過阻止部材の先端部から上板部の端部までの空隙の幅よりも狭く形成されていることを特徴とする。
【0068】
このように構成することによって、固形物収容容器を天地逆さまの状態にすることによって、進入用開口部に侵入しようとする、例えば、乾燥剤などの容器本体に収容した被取り出し固形物より大きい寸法の固形物が、通過阻止部材の基端部から上板部の端部までの狭い空隙の幅によって、進入用開口部に侵入しようとするのが阻止される。
【0069】
しかも、固形物収容容器の天地を元の状態に戻した際に、進入用開口部に侵入しようした被取り出し固形物より大きい寸法の固形物が、通過阻止部材の先端部から上板部の端部までの広い空隙の幅によって、容器本体内に落下し易くなる。
【0070】
その結果、簡単な操作でかつより確実に所定の量の固形物を計量して取り出すことができることになる。
【0071】
また、本発明の固形物取り出し用キャップは、前記蓋部材の案内溝部が、収容用凹部の方向に上方に向かって傾斜するテーパー傾斜面を備えることを特徴とする。
【0072】
このように構成することによって、所定量の固形物を、計量、取り出しする場合に、蓋部材をキャップ本体に閉蓋して、固形物収容容器を天地逆さまの状態にした際に、進入用開口部を通過した固形物が、蓋部材の頂板部の裏面に形成された案内溝部において、収容用凹部の方向に上方に向かって傾斜するテーパー傾斜面に案内されて、キャップ本体の上板部の上面に形成された収容用凹部の丁度上方に位置され易くなる。
【0073】
従って、この状態で、固形物収容容器の天地を元の状態に戻すことによって、キャップ本体の上板部の上面に形成された収容用凹部上に所定量の固形物がより確実に収容(載置)されることになる。
【0074】
また、余分に進入用開口部を通過し、蓋部材の頂板部の裏面に形成された案内溝部とキャップ本体の上板部の上面との間の収容空間内に進入した固形物は、案内溝部において、テーパー傾斜面に案内されて、進入用開口部を介して、容器本体内部に落下し易くなる。
【0075】
その結果、簡単な操作でかつより確実に所定の量の固形物を計量して取り出すことができることになる。
【0076】
また、本発明の固形物取り出し用キャップは、前記蓋部材が、キャップ本体に対してヒンジを介して開閉可能に装着できるように構成されていることを特徴とする。
【0077】
このように蓋部材が、キャップ本体に対してヒンジを介して開閉可能に装着できるように構成されているので、蓋部材の開閉動作が容易であり、これに応じて前述した固形物の計量、取り出し操作が容易となる。なお、ヒンジは、キャップ本体の周縁部のいかなる位置に設けても良く、収容用凹部に対して直線上となる位置に設けても良い。
【0078】
また、本発明の固形物取り出し用キャップは、前記上板部に形成された収容用凹部が、1個の被取り出し固形物を収容する形状に形成されていることを特徴とする。
【0079】
このように構成することによって、収容用凹部に1個の被取り出し固形物を収容することができ、簡単な操作で確実に所定の量、すなわち、1個の固形物を計量して取り出すことができることになる。
【0080】
また、本発明の固形物取り出し用キャップは、前記上板部に形成された収容用凹部が、複数個の被取り出し固形物を収容する形状に形成されていることを特徴とする。
【0081】
このように構成することによって、収容用凹部に複数個の被取り出し固形物を収容することができ、簡単な操作で確実に所定の量、すなわち、複数個の固形物を計量して取り出すことができることになる。
【0082】
また、本発明の固形物収容容器は、前述のいずれかに記載の固形物取り出し用キャップが装着された固形物収容容器である。
【発明の効果】
【0083】
本発明によれば、所定量の固形物を、計量、取り出しする際には、蓋部材をキャップ本体に閉蓋して、固形物収容容器を天地逆さまの状態にすることによって、容器本体内に収容された、例えば、錠剤などの固形物が、キャップ本体に形成された案内板部の案内面に案内され、案内面に沿って、上板部と案内板部との間に形成された進入用開口部の方向に移動する。
【0084】
そして、進入用開口部を通過した固形物は、蓋部材の頂板部の裏面に形成された案内溝部に案内されて、キャップ本体の上板部の上面に形成された収容用凹部の丁度上方に位置することになる。
【0085】
この状態で、固形物収容容器の天地を元の状態に戻すことによって、キャップ本体の上板部の上面に形成された収容用凹部上に所定量の固形物が収容(載置)されることになる。
【0086】
また、余分に進入用開口部を通過し、蓋部材の頂板部の裏面に形成された案内溝部とキャップ本体の上板部の上面との間の収容空間内に進入した固形物は、進入用開口部を介して、容器本体内部に落下することになる。
【0087】
そして、この状態で、蓋部材をキャップ本体から開蓋すれば、収容用凹部上に収容(載置)された所定量の固形物を、例えば、固形物収容容器を傾けるなどして、計量、取り出しすることができる。
【0088】
一方、連続して固形物を取り出すことが必要な場合には、蓋部材をキャップ本体から開蓋した状態で、固形物収容容器を傾けたり、固形物収容容器を天地逆さまの状態にすることによって、進入用開口部を介して、連続して固形物を取り出すことができる。
【0089】
従って、簡単な操作でかつ確実に所定の量の固形物を計量して取り出すことができるとともに、連続して固形物を取り出すことが必要な場合にも、連続して固形物を取り出すことができ、しかも、複雑な構成でなく、コストも低減可能な固形物取り出し用キャップおよびこれを用いた固形物収容容器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0090】
図1図1は、本発明の固形物取り出し用キャップの蓋部材を開蓋した状態の斜視図である。
図2図2は、図1の固形物取り出し用キャップの正面図である。
図3図3は、図1の固形物取り出し用キャップの上面図である。
図4図4は、図1の固形物取り出し用キャップの底面図である。
図5図5は、図1のA−A線での断面図である。
図6図6は、図1の固形物取り出し用キャップを開蓋した状態の背面図である。
図7図7は、固形物取り出し用キャップを閉蓋した状態の断面図である。
図8図8は、本発明の固形物取り出し用キャップを備えた固形物収容容器の使用状態を説明する部分拡大断面図である。
図9図9は、本発明の固形物取り出し用キャップを備えた固形物収容容器の使用状態を説明する部分拡大断面図である。
図10図10は、本発明の固形物取り出し用キャップを備えた固形物収容容器の使用状態を説明する部分拡大断面図である。
図11図11は、本発明の固形物取り出し用キャップを備えた固形物収容容器の使用状態を説明する部分拡大断面図である。
図12図12は、本発明の固形物取り出し用キャップを備えた固形物収容容器の使用状態を説明する部分拡大断面図である。
図13図13は、案内溝部46の作用を説明する概略図である。
図14図14は、本発明の別の実施例の固形物取り出し用キャップの蓋部材を開蓋した状態の図5と同様な断面図である。
図15図15は、図14の固形物取り出し用キャップの底面図である。
図16図16は、図14の固形物取り出し用キャップを閉蓋した状態の図7と同様な断面図である。
図17図17は、本発明の別の実施例の固形物取り出し用キャップの蓋部材を開蓋した状態の図5と同様な断面図である。
図18図18は、図17の固形物取り出し用キャップの底面図である。
図19図19は、図17の固形物取り出し用キャップを閉蓋した状態の図7と同様な断面図である。
図20図20は、本発明の別の実施例の固形物取り出し用キャップの蓋部材を開蓋した状態の図5と同様な断面図である。
図21図21は、図20の固形物取り出し用キャップの上面図である。
図22図22は、図20の固形物取り出し用キャップを閉蓋した状態の図7と同様な断面図である。
図23図23は、本発明の別の実施例の固形物取り出し用キャップの蓋部材を開蓋した状態の図5と同様な断面図である。
図24図24は、図23の固形物取り出し用キャップの上面図である。
図25図25は、図23の固形物取り出し用キャップを閉蓋した状態の図7と同様な断面図である。
図26図26は、本発明の別の実施例の固形物取り出し用キャップの蓋部材を開蓋した状態の図5と同様な断面図である。
図27図27は、図26の固形物取り出し用キャップの上面図である。
図28図28は、図26の固形物取り出し用キャップの底面図である。
図29図29は、図26の固形物取り出し用キャップを閉蓋した状態の図7と同様な断面図である。
図30図30は、本発明の別の実施例の固形物取り出し用キャップの蓋部材を開蓋した状態の図5と同様な断面図である。
図31図31は、図30の固形物取り出し用キャップの上面図である。
図32図32は、図30の固形物取り出し用キャップの底面図である。
図33図33は、図30の固形物取り出し用キャップを閉蓋した状態の図7と同様な断面図である。
図34図34は、本発明の別の実施例の固形物取り出し用キャップの蓋部材を開蓋した状態の図5と同様な断面図である。
図35図35は、図34の固形物取り出し用キャップの上面図である。
図36図36は、図34の固形物取り出し用キャップの底面図である。
図37図37は、図34の固形物取り出し用キャップを閉蓋した状態の図7と同様な断面図である。
図38図38は、本発明の別の実施例の固形物取り出し用キャップの蓋部材を開蓋した状態の図5と同様な断面図である。
図39図39は、図38の固形物取り出し用キャップの上面図である。
図40図40は、図38の固形物取り出し用キャップの底面図である。
図41図41は、図38の固形物取り出し用キャップを閉蓋した状態の図7と同様な断面図である。
図42図42は、従来の錠剤収納容器の部分拡大断面図である。
図43図43は、従来の錠剤収納容器の部分拡大断面図である。
図44図44は、従来の錠剤収納容器の部分拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0091】
以下、本発明の実施の形態(実施例)を図面に基づいてより詳細に説明する。
【実施例1】
【0092】
図1は、本発明の固形物取り出し用キャップの蓋部材を開蓋した状態の斜視図、図2は、図1の固形物取り出し用キャップの正面図、図3は、図1の固形物取り出し用キャップの上面図、図4は、図1の固形物取り出し用キャップの底面図、図5は、図1のA−A線での断面図、図6は、図1の固形物取り出し用キャップを開蓋した状態の背面図、図7は、固形物取り出し用キャップを閉蓋した状態の断面図、図8図12は、本発明の固形物取り出し用キャップを備えた固形物収容容器の使用状態を説明する部分拡大断面図、図13は、案内溝部46の作用を説明する概略図である。
【0093】
図において、符号10は、全体で本発明の固形物収容容器を示している。
【0094】
図1図9に示したように、固形物収容容器10は、固形物取り出し用キャップ12を備えており、この固形物取り出し用キャップ12は、固形物Tを収容した容器本体14の口部16に装着されるものである。
【0095】
なお、説明の便宜上、図8図12にのみ、固形物取り出し用キャップ12を容器本体14の口部16に装着した状態を示している。
【0096】
また、このような固形物Tとしては、例えば、錠剤、カプセル剤などの薬品類、チョコレート、キャンディー、ガムなどの粒状の菓子類などの固形物などがあるが、何らこれに限定されるものではない。
【0097】
また、固形物取り出し用キャップ12は、容器本体14の口部16に装着されるキャップ本体18を備えており、このキャップ本体18にヒンジ20を介して開閉可能に蓋部材22を連結している。
【0098】
このように蓋部材22が、キャップ本体18に対してヒンジ20を介して開閉可能に装着できるように構成されているので、蓋部材22の開閉動作が容易であり、これに応じて後述するような固形物Tの計量、取り出し操作が容易となる。
なお、ヒンジ20は、キャップ本体18の周縁部のいかなる位置に設けても良く、収容用凹部36に対して直線上となる位置に設けても良い。
【0099】
なお、もちろん、蓋部材22が、キャップ本体18に対してヒンジ20を介して開閉可能に装着するものではなく、蓋部材22が、キャップ本体18に対して、別体の蓋部材22を着脱自在に装着できるような別部材であっても構わない。
【0100】
この場合、固形物取り出し用キャップ12の材質としては、特に限定されるものではなく、例えば、ポリプロピレンなどの樹脂から構成することができる。
【0101】
なお、固形物取り出し用キャップ12の材質を透明な材料から作製することも可能である。この場合、例えば、透明な樹脂などを用いて固形物取り出し用キャップ12を成形することによって、固形物Tの収納の状態を蓋部材22の開閉前に容易に確認することができる。
また、実際に固形物収容容器10全体を逆さまにしても固形物Tが、収容用凹部36内に確実に収納されているとは限らず、固形物Tが収容用凹部36内に確実に収納されているか否かを外部から確認でき、空振りを防ぐ方法として有用である。
【0102】
また、この場合、2色成形方法や、個別に成形後の組立てる方法で、後述する収容用凹部36や落下防止突設部50などを、エラストマーやシリコンゴムなどの滑りが悪い材質で成形するのが望ましい。
【0103】
この場合には、後述するように、収容用凹部36上に所定量の固形物Tが、落下防止突設部50によって、確実に収容(載置)され、例えば、振動などで不用意に、収容用凹部36から飛び出して、進入用開口部42を介して、容器本体14の内部に落下するのを防止する機能が向上することになる。
【0104】
図8に示したように、キャップ本体18の側壁24の内周には、雌ネジ24aが形成されており、この雌ネジ24aを、容器本体14の口部16の外周に形成された雄ネジ16aに螺合することによって、キャップ本体18、すなわち、固形物取り出し用キャップ12を、容器本体14の口部16に装着することができるように構成されている。
【0105】
なお、この実施例では、キャップ本体18の雌ネジ24aを、容器本体14の口部16の雄ネジ16aに螺合することによって、固形物取り出し用キャップ12を、容器本体14の口部16に装着するように構成したが、いわゆるスナップフィット形式で構成することももちろん可能である。
【0106】
なお、蓋部材22の開閉を容易にするために、キャップ本体18の側壁24の外側には、開閉用凹部26が形成されているとともに、この開閉用凹部26に対応して、蓋部材22には、蓋部材22の一部が外側に突出する開閉用突出片28が形成されている。
【0107】
また、キャップ本体18の側壁24の内周側には、上方に突出する上部フランジ30が形成されており、この上部フランジ30の外側に、蓋部材22の内側を係止することにより、いわゆるスナップフィットにより、蓋部材22をキャップ本体18に係脱することができるように構成されている。
【0108】
さらに、図1図3図5図7図9に示したように、キャップ本体18には、固形物Tを取り出すための取り出し用開口部32が形成されている。そして、この取り出し用開口部32の一部を覆うように、キャップ本体18には、略扇形状の上板部34が形成されている。
【0109】
また、この上板部34の上面には、固形物Tの形状に概略合致した形状、この実施例では、略円形形状の収容用凹部36が形成されている。
【0110】
さらに、図1に示したように、キャップ本体18には、取り出し用開口部32の上方を覆うように、略ドーム屋根形状の案内板部38が形成されており、この案内板部38には、取り出し用開口部32の上方において、上板部34の方向に向かって上方に傾斜した案内面40が形成されている。
【0111】
また、図1図2図5に示したように、これらの上板部34と案内板部38との間には、固形物取り出し用開口部32に連通した進入用開口部42が形成されている。
【0112】
一方、図1図3に示したように、蓋部材22には、蓋部材22を閉蓋した際にキャップ本体18の上板部34の上方に位置する頂板部44の裏面に、上板部34の収容用凹部36に対応するように案内溝部46が形成されている。
【0113】
この案内溝部46の形状は、先端側に向かって漸次幅が狭くなった形状で、丁度その先端部46aに、1個の固形物Tが侵入することができるような略楕円形状となっている。この場合、図13に示したように、案内溝部46の先端部46aに、1個の固形物Tの半分以上、好ましくは、2/3以上が侵入する形状とするのが望ましい。
【0114】
さらに、図5に示したように、キャップ本体18の上板部34が、進入用開口部42に向かって下方に傾斜した傾斜面48を備えている。
【0115】
なお、この場合、後述するように、固形物Tが、収容用凹部36内に確実に収容(載置)されるためには、図5に示したように、傾斜角度αは、特に限定されるものではなく、固形物Tの種類などに応じて適宜設定すれば良く、例えば、ころがりにくい素錠や裸錠がころがり落ちる程度に設定するのが望ましい。
【0116】
また、収容用凹部36の凹部の深さは、後述するように、固形物Tが、収容用凹部36内に確実に収容(載置)されるためには、固形物Tの厚さの1/3以上の深さとするのが望ましい。
【0117】
さらに、図1図5に示したように、上板部34に形成された収容用凹部36の進入用開口部42側の縁部に、落下防止突設部50が形成されている。
【0118】
また、図4図5に示したように、キャップ本体18の上板部34の下面には、進入用開口部42に向かって上方に傾斜した案内傾斜面52を備えている。この場合、案内傾斜面52が、所定間隔離間して配置された複数の傾斜リブ54から形成されている。
【0119】
すなわち、この実施例の場合には、上板部34の端部34aに対して、直角な方向に所定間隔離間して形成された複数の傾斜リブ54から形成されている。
【0120】
このような複数の傾斜リブ54により案内傾斜面52を形成するので、軽量化が図れることになる。
【0121】
なお、この場合、後述するように、固形物収容容器10を天地逆さまの状態にすることによって、容器本体14内に収容された固形物Tが、キャップ本体18の上板部34の下面に形成された案内傾斜面52に沿って、キャップ本体18に形成された案内板部38の案内面40に移動し易くされるためには、図5に示したように、傾斜角度βは、特に限定されるものではなく、固形物Tの種類などに応じて適宜設定すれば良く、例えば、ころがりにくい素錠や裸錠がころがり落ちる程度に設定するのが望ましい。
【0122】
また、図1図4図5に示したように、容器本体14に収容した被取り出し固形物Tより大きい寸法の、例えば、乾燥剤などの固形物Aが、進入用開口部42を介して通過するのを阻止するための板形状の通過阻止部材56が、案内板部38の下面に下方に立設されている。
【0123】
この場合、図5に示したように、通過阻止部材56の基端部56aから上板部34の端部34aまでの空隙S1の幅T1が、通過阻止部材56の先端部56bから上板部34の端部34aまでの空隙S2の幅T2よりも狭く形成されている。
【0124】
また、図3図5に示したように、案内板部38の先端部分38aと、上板部34の端部34aとの間には、間隙S3が形成されている。
【0125】
しかしながら、図示しないが、案内板部38の先端部分38aを、上板部34の方向に延設して、案内板部38の先端部分38aと、上板部34の端部34aとの間に間隙S3が存在しないようにして、固形物収容容器10の使用者が、この間隙S3を見て、後述するように、固形物Tの計量取り出し操作をせずに、連続的な固形物Tの取り出しをしないようにすることもできる。
【0126】
このように構成される本発明の固形物取り出し用キャップ12を備えた固形物収容容器10の使用方法について、以下に説明する。
【0127】
先ず、図8に示したように、予め、容器本体14に所定の量の固形物Tを充填しておき、キャップ本体18の雌ネジ24aを、容器本体14の口部16の雄ネジ16aに螺合することによって、固形物取り出し用キャップ12を、容器本体14の口部16に装着しておく。
【0128】
そして、図9に示したように、所定量の固形物を、計量、取り出しする際には、蓋部材22をキャップ本体18に閉蓋して、固形物収容容器10を天地逆さまの状態にする。
【0129】
これにより、図9の矢印で示したように、容器本体14内に収容された、例えば、錠剤などの固形物Tが、キャップ本体18に形成された案内板部38の案内面40に案内され、案内面40に沿って、上板部34と案内板部38との間に形成された進入用開口部42の方向に移動する。
【0130】
この場合、キャップ本体18の上板部34の下面に、進入用開口部42に向かって上方に傾斜した案内傾斜面52を備えているので、容器本体14内に収容された固形物Tが、キャップ本体18の上板部34の下面に形成された案内傾斜面52に沿って、キャップ本体18に形成された案内板部38の案内面40に移動し易くなる。
【0131】
これにより、容器本体14内に収容された固形物Tが、キャップ本体18に形成された案内板部38の案内面40に案内され、案内面40に沿って、上板部34と案内板部38との間に形成された進入用開口部42の方向に移動し易くなる。
【0132】
そして、進入用開口部42を通過した固形物Tは、蓋部材22の頂板部44の裏面に形成された案内溝部46に案内されて、キャップ本体18の上板部34の上面に形成された収容用凹部36の丁度上方に位置することになる。
【0133】
すなわち、案内溝部46の先端部46aに、1個の固形物Tが半分以上、好ましくは、2/3以上が侵入して整列した状態となって、キャップ本体18の上板部34の上面に形成された収容用凹部36の丁度上方に位置することになる。
【0134】
この状態で、図10に示したように、固形物収容容器10の天地を元の状態に戻すことによって、図10の矢印で示したように、キャップ本体18の上板部34の上面に形成された収容用凹部36上に、固形物Tが落下して、所定量(この実施例では、1個の)の固形物Tが収容(載置)されることになる。
【0135】
この場合、キャップ本体18の上板部34が、進入用開口部42に向かって下方に傾斜した傾斜面48を備えるので、固形物Tが、キャップ本体18の上板部34の進入用開口部42に向かって下方に傾斜した傾斜面48に案内される。
【0136】
これにより、キャップ本体18の上板部34の上面に形成された収容用凹部36上に所定量の固形物が収容(載置)され易くなる。
【0137】
この際、進入用開口部42を通過し、蓋部材22の頂板部44の裏面に形成された案内溝部46とキャップ本体18の上板部34の上面との間の収容空間S4内に進入する固形物Tは、蓋部材22の頂板部44の裏面に形成された案内溝部46と、キャップ本体18の上板部34に形成された進入用開口部42に向かって下方に傾斜した傾斜面48に案内されることになる。従って、一度に固形物Tが集合して堆積されず、中心部に位置する固形物Tの流れが優先されることになる。
【0138】
また、上板部34に形成された収容用凹部36の進入用開口部42側の縁部36aに、落下防止突設部50が形成されているので、キャップ本体18の上板部34の上面に形成された収容用凹部36上に所定量の固形物Tが、落下防止突設部50によって、確実に収容(載置)される。
【0139】
しかも、いったん収容用凹部36内に収容(載置)された固形物Tが、落下防止突設部50によって、例えば、振動などで不用意に、収容用凹部36から飛び出して、進入用開口部42を介して、容器本体14の内部に落下するのを防止することができる。
【0140】
また、余分に進入用開口部42を通過し、蓋部材22の頂板部44の裏面に形成された案内溝部46とキャップ本体18の上板部34の上面との間の収容空間S4内に進入した固形物Tは、図10の矢印Bで示したように、進入用開口部42を介して、容器本体14の内部に落下することになる。
【0141】
すなわち、余分に進入用開口部42を通過し、蓋部材22の頂板部44の裏面に形成された案内溝部46とキャップ本体18の上板部34の上面との間の収容空間S4内に進入した固形物Tは、キャップ本体18の上板部34の進入用開口部42に向かって下方に傾斜した傾斜面48に沿って滑り落ちて、進入用開口部42を介して、容器本体14の内部に落下し易くなる。
【0142】
さらに、図1図4図5に示したように、容器本体14に収容した被取り出し固形物Tより大きい寸法の、例えば、乾燥剤などの固形物Aが、進入用開口部42を介して通過するのを阻止するための板形状の通過阻止部材56が、案内板部38の下面に下方に立設されている。
【0143】
すなわち、図5に示したように、通過阻止部材56の基端部56aから上板部34の端部34aまでの空隙S1の幅T1が、通過阻止部材56の先端部56bから上板部34の端部34aまでの空隙S2の幅T2よりも狭く形成されている。
【0144】
このように構成することによって、案内板部38の下面に下方に立設された通過阻止部材56によって、例えば、乾燥剤などの容器本体14に収容した被取り出し固形物Tより大きい寸法の固形物Aが、図9の点線で示したように、進入用開口部42を介して通過するのを阻止することができる。
【0145】
すなわち、固形物収容容器10を天地逆さまの状態にすることによって、進入用開口部42に侵入しようとする、例えば、乾燥剤などの容器本体14に収容した被取り出し固形物Tより大きい寸法の固形物Aが、通過阻止部材56の基端部56aから上板部34の端部34aまでの狭い空隙S1の幅T1によって、進入用開口部42に侵入しようとするのが阻止される。
【0146】
しかも、図10の矢印Cで示したように、固形物収容容器10の天地を元の状態に戻した際に、進入用開口部42に侵入しようした被取り出し固形物Tより大きい寸法の固形物Aが、通過阻止部材56の先端部56bから上板部34の端部34aまでの広い空隙S2の幅T2によって、容器本体14内に落下し易くなる。
【0147】
これにより、進入用開口部42を介して誤って通過した、被取り出し固形物Tより大きい寸法の固形物Aによって、収容用凹部36が覆われて、所期の被取り出し固形物Tが、所定量取り出せない状態になるのを防止することができる。
【0148】
従って、このような被取り出し固形物Tより大きい寸法の固形物Aが誤って、進入用開口部42を介して通過して取り出されるのを防止することができる。
【0149】
そして、図11の矢印で示したように、この状態で、蓋部材22をキャップ本体18から開蓋すれば、収容用凹部36上に収容(載置)された所定量の固形物Tを、例えば、固形物収容容器10を傾けたり、軽く振り出したり、指で摘まんだりすることによって、計量、取り出しすることができる。
【0150】
一方、連続して固形物Tを取り出すことが必要な場合には、図12の矢印で示したように、蓋部材22をキャップ本体18から開蓋した状態で、固形物収容容器10を傾けて左右に振ったり(図12(A)参照)、固形物収容容器を天地逆さまの状態にすることによって(図12(B)参照)、進入用開口部42を介して、連続して固形物Tを取り出すことができる。
【0151】
従って、簡単な操作でかつ確実に所定の量(この実施例では、1個)の固形物Tを計量して取り出すことができるとともに、連続して固形物Tを取り出すことが必要な場合にも、連続して固形物Tを取り出すことができ、しかも、複雑な構成でなく、コストも低減可能な固形物取り出し用キャップ12およびこれを用いた固形物収容容器10を提供することができる。
【実施例2】
【0152】
図14は、本発明の別の実施例の固形物取り出し用キャップの蓋部材を開蓋した状態の図5と同様な断面図、図15は、図14の固形物取り出し用キャップの底面図、図16は、図14の固形物取り出し用キャップを閉蓋した状態の図7と同様な断面図である。
【0153】
この実施例の固形物取り出し用キャップ12は、図1図13に示した実施例1の固形物取り出し用キャップ12と基本的には同様な構成であり、同一の構成部材には、同一の参照番号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0154】
上記の実施例1の固形物取り出し用キャップ12では、キャップ本体18の上板部34の下面には、進入用開口部42に向かって上方に傾斜した案内傾斜面52が、上板部34の端部34aに対して、直角な方向に所定間隔離間して形成された複数の傾斜リブ54から形成されている。
【0155】
これに対して、この実施例2の固形物取り出し用キャップ12では、図14図16に示したように、キャップ本体18の上板部34の下面に形成された、進入用開口部42に向かって上方に傾斜した案内傾斜面52が、同心円状に所定間隔離間して形成された複数の傾斜リブ54から形成されている。
【0156】
この場合にも、固形物収容容器10を天地逆さまの状態にすることによって、容器本体14内に収容された固形物Tが、キャップ本体18の上板部34の下面に形成された、複数の傾斜リブ54からなる案内傾斜面52に沿って、キャップ本体18に形成された案内板部38の案内面40に移動し易くなる。
【0157】
これにより、容器本体14内に収容された固形物Tが、キャップ本体18に形成された案内板部38の案内面40に案内され、案内面40に沿って、上板部34と案内板部38との間に形成された進入用開口部42の方向に移動し易くなる。
【0158】
その結果、簡単な操作でかつより確実に所定の量の固形物Tを計量して取り出すことができることになる。
【実施例3】
【0159】
図17は、本発明の別の実施例の固形物取り出し用キャップの蓋部材を開蓋した状態の図5と同様な断面図、図18は、図17の固形物取り出し用キャップの底面図、図19は、図17の固形物取り出し用キャップを閉蓋した状態の図7と同様な断面図である。
【0160】
この実施例の固形物取り出し用キャップ12は、図1図13に示した実施例1の固形物取り出し用キャップ12と基本的には同様な構成であり、同一の構成部材には、同一の参照番号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0161】
上記の実施例1の固形物取り出し用キャップ12では、キャップ本体18の上板部34の下面には、進入用開口部42に向かって上方に傾斜した案内傾斜面52が、上板部34の端部34aに対して、直角な方向に所定間隔離間して形成された複数の傾斜リブ54から形成されている。
【0162】
これに対して、この実施例3の固形物取り出し用キャップ12では、図17図19に示したように、キャップ本体18の上板部34の下面に形成された、進入用開口部42に向かって上方に傾斜した案内傾斜面52が、平板状のスロープ面58から形成されている。
【0163】
この場合にも、固形物収容容器10を天地逆さまの状態にすることによって、容器本体14内に収容された固形物Tが、キャップ本体18の上板部34の下面に形成された案内傾斜面52である平板状のスロープ面58に沿って、キャップ本体18に形成された案内板部38の案内面40に移動し易くなる。
【0164】
これにより、容器本体14内に収容された固形物Tが、キャップ本体18に形成された案内板部38の案内面40に案内され、案内面40に沿って、上板部34と案内板部38との間に形成された進入用開口部42の方向に移動し易くなる。
【0165】
その結果、簡単な操作でかつより確実に所定の量の固形物Tを計量して取り出すことができることになる。
【実施例4】
【0166】
図20は、本発明の別の実施例の固形物取り出し用キャップの蓋部材を開蓋した状態の図5と同様な断面図、図21は、図20の固形物取り出し用キャップの上面図、図22は、図20の固形物取り出し用キャップを閉蓋した状態の図7と同様な断面図である。
【0167】
この実施例の固形物取り出し用キャップ12は、図1図13に示した実施例1の固形物取り出し用キャップ12と基本的には同様な構成であり、同一の構成部材には、同一の参照番号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0168】
上記の実施例1の固形物取り出し用キャップ12では、蓋部材22の案内溝部46が、平坦な溝部から構成されている。
【0169】
これに対して、この実施例では、図20図22に示したように、蓋部材22の案内溝部46が、収容用凹部36の方向に上方に向かって傾斜するテーパー傾斜面60を備えている。
【0170】
すなわちこの実施例の場合には、案内溝部46の先端部46aまでの部分にテーパー傾斜面60を備えている。
【0171】
このように構成することによって、所定量の固形物Tを、計量、取り出しする場合に、蓋部材22をキャップ本体18に閉蓋して、固形物収容容器10を天地逆さまの状態にした際に、進入用開口部42を通過した固形物Tが、蓋部材22の頂板部44の裏面に形成された案内溝部46において、収容用凹部36の方向に上方に向かって傾斜するテーパー傾斜面60に案内されて、キャップ本体18の上板部34の上面に形成された収容用凹部36の丁度上方に位置され易くなる。
【0172】
従って、この状態で、固形物収容容器10の天地を元の状態に戻すことによって、キャップ本体18の上板部34の上面に形成された収容用凹部36上に所定量の固形物Tがより確実に収容(載置)されることになる。
【0173】
また、余分に進入用開口部42を通過し、蓋部材22の頂板部44の裏面に形成された案内溝部46とキャップ本体18の上板部34の上面との間の収容空間S4内に進入した固形物Tは、案内溝部46において、テーパー傾斜面60に案内されて、進入用開口部42を介して、容器本体14の内部に落下し易くなる。
【0174】
その結果、簡単な操作でかつより確実に所定の量の固形物を計量して取り出すことができることになる。
【0175】
なお、この実施例の場合には、案内溝部46の先端部46aまでの部分をテーパー傾斜面60としたが、案内溝部46の先端部46aに至るまでの全体の部分をテーパー傾斜面60とすることも可能である。
【実施例5】
【0176】
図23は、本発明の別の実施例の固形物取り出し用キャップの蓋部材を開蓋した状態の図5と同様な断面図、図24は、図23の固形物取り出し用キャップの上面図、図25は、図23の固形物取り出し用キャップを閉蓋した状態の図7と同様な断面図である。
【0177】
この実施例の固形物取り出し用キャップ12は、図1図13に示した実施例1の固形物取り出し用キャップ12と基本的には同様な構成であり、同一の構成部材には、同一の参照番号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0178】
上記の実施例1の固形物取り出し用キャップ12では、蓋部材22の案内溝部46が、底部が平坦な溝部から構成されている。
【0179】
これに対して、この実施例では、図23図25に示したように、蓋部材22の案内溝部46において、先端部46aに、固形物Tの形状の一部に略合致した凹部46bが形成されている。
【0180】
このように構成することによって、所定量の固形物Tを、計量、取り出しする場合に、蓋部材22をキャップ本体18に閉蓋して、固形物収容容器10を天地逆さまの状態にした際に、進入用開口部42を通過した固形物Tが、蓋部材22の頂板部44の裏面に形成された案内溝部46において、先端部46aの固形物Tの形状の一部に略合致した凹部46bに侵入して案内されて、キャップ本体18の上板部34の上面に形成された収容用凹部36の丁度上方に位置され易くなる。
【0181】
従って、この状態で、固形物収容容器10の天地を元の状態に戻すことによって、キャップ本体18の上板部34の上面に形成された収容用凹部36上に所定量の固形物Tがより確実に収容(載置)されることになる。
【実施例6】
【0182】
図26は、本発明の別の実施例の固形物取り出し用キャップの蓋部材を開蓋した状態の図5と同様な断面図、図27は、図26の固形物取り出し用キャップの上面図、図28は、図26の固形物取り出し用キャップの底面図、図29は、図26の固形物取り出し用キャップを閉蓋した状態の図7と同様な断面図である。
【0183】
この実施例の固形物取り出し用キャップ12は、図1図13に示した実施例1の固形物取り出し用キャップ12と基本的には同様な構成であり、同一の構成部材には、同一の参照番号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0184】
上記の実施例1の固形物取り出し用キャップ12では、1個の固形物Tの形状に概略合致した形状の収容用凹部36が形成されている。また、案内溝部46の形状は、先端側に向かって漸次幅が狭くなった形状で、丁度その先端部46aに、1個の固形物Tが侵入することができるような略楕円形状となっている。
【0185】
これに対して、この実施例では、図26図29に示したように、上板部34に形成された収容用凹部36が、複数個の被取り出し固形物Tを収容する形状に形成されている。
【0186】
すなわち、図27の点線で示したように、収容用凹部36が、複数個の固形物Tを収容することができるように、長楕円形状に形成されている。
【0187】
また、これに応じて、案内溝部46の幅、特に、先端部46aが、複数個の固形物Tを案内できるように大きく形成されている。
【0188】
なお、この場合、「複数個」とは、2個以上であって、固形物Tの大きさに従って適宜変更することができる。
【0189】
このように構成することによって、収容用凹部36に複数個の被取り出し固形物Tを収容することができ、簡単な操作で確実に所定の量、すなわち、複数個の固形物Tを計量して取り出すことができることになる。
【実施例7】
【0190】
図30は、本発明の別の実施例の固形物取り出し用キャップの蓋部材を開蓋した状態の図5と同様な断面図、図31は、図30の固形物取り出し用キャップの上面図、図32は、図30の固形物取り出し用キャップの底面図、図33は、図30の固形物取り出し用キャップを閉蓋した状態の図7と同様な断面図である。
【0191】
この実施例の固形物取り出し用キャップ12は、図1図13に示した実施例1の固形物取り出し用キャップ12と基本的には同様な構成であり、同一の構成部材には、同一の参照番号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0192】
この実施例では、上記の実施例6と同様に、図30図33に示したように、上板部34に形成された収容用凹部36が、複数個の被取り出し固形物Tを収容する形状に形成されている。
【0193】
すなわち、図31の点線で示したように、収容用凹部36が、複数個の固形物T(この実施例の場合には、2個)を収容することができるように、2個の略円形状の収容用凹部36から形成されている。
【0194】
また、これに応じて、案内溝部46の幅、特に、先端部46aが、複数個の固形物Tを案内できるように大きく形成されている。
【0195】
なお、この場合、「複数個」とは、2個以上であって、固形物Tの大きさに従って適宜変更することができる。
【0196】
このように構成することによって、収容用凹部36に複数個の被取り出し固形物Tを収容することができ、簡単な操作で確実に所定の量、すなわち、複数個の固形物Tを計量して取り出すことができることになる。
【実施例8】
【0197】
図34は、本発明の別の実施例の固形物取り出し用キャップの蓋部材を開蓋した状態の図5と同様な断面図、図35は、図34の固形物取り出し用キャップの上面図、図36は、図34の固形物取り出し用キャップの底面図、図37は、図34の固形物取り出し用キャップを閉蓋した状態の図7と同様な断面図である。
【0198】
この実施例の固形物取り出し用キャップ12は、図1図13に示した実施例1の固形物取り出し用キャップ12と基本的には同様な構成であり、同一の構成部材には、同一の参照番号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0199】
この実施例では、上記の実施例7と同様に、図34図37に示したように、上板部34に形成された収容用凹部36が、複数個の被取り出し固形物Tを収容する形状に形成されている。
【0200】
すなわち、図35の点線で示したように、収容用凹部36が、複数個の固形物T(この実施例の場合には、2個)を収容することができるように、2個の略円形状の収容用凹部36が繋がった状態の収容用凹部36から形成されている。
【0201】
また、これに応じて、案内溝部46の幅、特に、先端部46aが、複数個の固形物Tを案内できるように大きく形成されている。
【0202】
なお、この場合、「複数個」とは、2個以上であって、固形物Tの大きさに従って適宜変更することができる。
【0203】
このように構成することによって、収容用凹部36に複数個の被取り出し固形物Tを収容することができ、簡単な操作で確実に所定の量、すなわち、複数個の固形物Tを計量して取り出すことができることになる。
【実施例9】
【0204】
図38は、本発明の別の実施例の固形物取り出し用キャップの蓋部材を開蓋した状態の図5と同様な断面図、図39は、図38の固形物取り出し用キャップの上面図、図40は、図38の固形物取り出し用キャップの底面図、図41は、図38の固形物取り出し用キャップを閉蓋した状態の図7と同様な断面図である。
【0205】
この実施例の固形物取り出し用キャップ12は、図1図13に示した実施例1の固形物取り出し用キャップ12と基本的には同様な構成であり、同一の構成部材には、同一の参照番号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0206】
この実施例では、図38図41、特に、図39に示したように、収容用凹部36が、カプセル形状の固形物Tを収容することができるように、細長長楕円形状に形成されている。
【0207】
このように構成することによって、収容用凹部36にカプセル形状の被取り出し固形物Tを収容することができ、簡単な操作で確実に所定の量のカプセル形状の固形物Tを計量して取り出すことができることになる。
【0208】
以上、本発明の好ましい実施の態様を説明してきたが、本発明はこれに限定されることはなく、例えば、上記実施例6〜実施例8では、収容用凹部36を、横方向に複数個の固形物Tを収容(載置)するような形状としたが、図示しないが、縦方向に複数個の固形物Tを収容(載置)するような形状とすることも可能である。
【0209】
また、上記の実施例では、略円筒形状の容器本体14としたが、角型筒形状の容器などその他の形状の容器本体14とすることができ、これに応じて、本発明の固形物取り出し用キャップ12の形状を適宜変更することができるなど本発明の目的を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0210】
本発明は、固形物を収容した容器において、容器内に収容した固形物を所定量ずつ取り出すための固形物取り出し用キャップおよびこれを用いた固形物収容容器に適用することができる。
【符号の説明】
【0211】
10 固形物収容容器
12 固形物取り出し用キャップ
14 容器本体
16 口部
16a 雄ネジ
18 キャップ本体
20 ヒンジ
22 蓋部材
24 側壁
24a 雌ネジ
26 開閉用凹部
28 開閉用突出片
30 上部フランジ
32 取り出し用開口部
34 上板部
34a 端部
36 収容用凹部
36a 縁部
38 案内板部
38a 先端部分
40 案内面
42 進入用開口部
44 頂板部
46 案内溝部
46a 先端部
46b 凹部
48 傾斜面
50 落下防止突設部
52 案内傾斜面
54 傾斜リブ
56 通過阻止部材
56a 基端部
56b 先端部
58 スロープ面
60 テーパー傾斜面
100 錠剤収納容器
102 容器本体
104 口部
106 キャップ本体
108 計量皿
110 開口部
112 邪魔板
114 蓋部材
116 係止棒
200 錠剤収納容器
202 容器本体
204 口部
206 保持筒
208 係合フランジ
210 係合突条
212 昇降筒
214 係合フランジ
216 底面
218 凹部
220 開口部
222 蓋部材
226 係合突条
228 内周壁
230 突設部
300 錠剤容器
302 キャップ
304 固定部
306 頂板
308 通過孔
310 下部仕切板
312 導入案内面
314 容器体
316 嵌合凹部
318 開閉蓋部
320 頂板
322 上部仕切り板
324 案内面
326 導入路
A 固形物
S1 空隙
S2 空隙
S3 間隙
S4 収容空間
T 錠剤
T 固形物
T1 幅
T2 幅
α 傾斜角度
β 傾斜角度
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33
図34
図35
図36
図37
図38
図39
図40
図41
図42
図43
図44