(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6101301
(24)【登録日】2017年3月3日
(45)【発行日】2017年3月22日
(54)【発明の名称】角柱パイプを用いた支持棚
(51)【国際特許分類】
B65G 1/14 20060101AFI20170313BHJP
B65D 19/10 20060101ALI20170313BHJP
B65D 19/44 20060101ALI20170313BHJP
【FI】
B65G1/14 A
B65D19/10
B65D19/44 E
【請求項の数】4
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2015-76403(P2015-76403)
(22)【出願日】2015年4月3日
(65)【公開番号】特開2016-196342(P2016-196342A)
(43)【公開日】2016年11月24日
【審査請求日】2015年5月26日
(73)【特許権者】
【識別番号】593216952
【氏名又は名称】岡田工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100086232
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 博通
(74)【代理人】
【識別番号】100104938
【弁理士】
【氏名又は名称】鵜澤 英久
(72)【発明者】
【氏名】岡田 和夫
【審査官】
福島 和幸
(56)【参考文献】
【文献】
特開2004−340402(JP,A)
【文献】
特開2003−260517(JP,A)
【文献】
特許第5060379(JP,B2)
【文献】
実開昭59−57688(JP,U)
【文献】
特開2000−226915(JP,A)
【文献】
特開2007−240095(JP,A)
【文献】
国際公開第2011/043266(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 1/00− 1/133
B65G 1/14− 1/20
B65D 19/00−19/44
B21C 37/15
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
前後の四隅に立設された支柱と、前記前側の左右両支柱の下部と後側の左右両支柱の下部との間に前後方向に沿って配設された両側辺桟部材と、前記後側の両支柱の下部間に横方向に沿って配設された後辺桟部材と、を備えた支持棚において、
少なくとも前記両側辺桟部材と前記後辺桟部材とを、内部中空状の角柱パイプによって形成すると共に、該角柱パイプの折曲された複数の角部中、少なくともいずれか一つの角部に水抜き孔を貫通形成したことを特徴とする角柱パイプを用いた支持棚。
【請求項2】
前記角柱パイプを、横断面四角形状に形成すると共に、
前記水抜き孔を、前記角部の折曲点を中心として前記角柱パイプの一側壁から底壁、あるいは他側壁から上壁に渡って傾斜状に形成したことを特徴とする請求項1に記載の角柱パイプを用いた支持棚。
【請求項3】
前記水抜き孔を、前記角柱パイプの底壁側と上壁側の対角線上にある両角部にそれぞれ形成したことを特徴とする請求項2に記載の角柱パイプを用いた支持棚。
【請求項4】
前記角柱パイプを、鉄系金属材あるいはアルミニウム合金材によって形成したことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の角柱パイプを用いた支持棚。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば鉄系金属からなる角柱パイプの水抜き構造と、該角柱パイプを用いた支持棚に関する。
【背景技術】
【0002】
周知のように、例えば自動車部品や冷凍肉などを載置して倉庫に収容管理するためのパレットは、複数の角柱パイプによって枠状に形成された支持棚を利用して複数段積み重ねられて、倉庫内の省スペース化が図られるようになっている。
【0003】
従来のパレットの支持棚としては、例えば、本出願人が先に出願した以下の特許文献1に記載されたものがある。
【0004】
概略を説明すれば、この支持棚は、四隅に立設された内部中空状の4本の支柱と、該左右両前側の支柱と左右両後側の支柱との間に前後方向に沿って配置された左右両側辺桟部材と、前記後側の両支柱間の下部に横方向に沿って配置された後辺桟部材と、前記各支柱の各上端部間に設けられて、パレットを載置可能な矩形状の棚枠とを備えている。
【0005】
前記各支柱や各桟部材は、横断面四角形の角柱パイプによって形成されており、前記各桟部材20は、
図8に示すように底壁20aに複数の水抜き孔21が形成されている。
【0006】
この各水抜き孔20は、各桟部材20の底壁20aの軸方向の両端部側の巾方向のほぼ中央位置にドリルなどによって貫通形成されて、各桟部材20の内部に浸入した雨水などを倉庫の床面上や地面上に排出して、各桟部材20内部の錆などの発生を防止するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特許第5060379号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、前記各桟部材20に有する各水抜き孔21は、いずれも底壁20aの巾方向のほぼ中央位置に形成されていることから、各桟部材20と前記各支柱を溶接によって結合する際に、各桟部材20を誤って底壁20a側を周方向の横方向や上方向の向きに配置してしまうと、水抜き孔21の位置が横側あるいは上側になってしまい、排水機能を全く発揮できないおそれがある。
【0009】
特に、角柱パイプが横断面正方形になっている場合は、各支柱に対する誤組付が起こり易いことから、前述した技術的課題を招き易い。
【0010】
本発明は、前記従来の角柱パイプの水抜き孔の技術的課題に鑑みて案出されたもので、角柱パイプの底壁側を、誤って例えば横向きあるいは上向きに配置したとしても水抜き孔の排水機能の低下を防止し得る角柱パイプの水抜き構造を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
請求項1に記載の発明は、
前後の四隅に立設された支柱と、前記前側の左右両支柱の下部と後側の左右両支柱の下部との間に前後方向に沿って配設された両側辺桟部材と、前記後側の両支柱の下部間に横方向に沿って配設された後辺桟部材と、を備えた支持棚において、少なくとも前記両側辺桟部材と前記後辺桟部材とを、内部中空状の角柱パイプによって形成すると共に、該角柱パイプの折曲された複数の角部中、少なくともいずれか一つの角部に水抜き孔を貫通形成したことを特徴としている。
【0012】
請求項2に記載の発明は、前記水抜き孔を、前記角部の折曲点を中心として前記角柱パイプの側壁から底壁あるいは上壁に渡って傾斜状に形成したことを特徴としている。
【0013】
請求項3に記載の発明は、前記水抜き孔を、前記角柱パイプの底壁側と上壁側の対角線上にある両角部にそれぞれ形成したことを特徴としている。
【0014】
請求項4に記載の発明は、
前記角柱パイプを、鉄系金属材あるいはアルミニウム合金材によって形成したことを特徴としている。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、水抜き孔を角柱パイプの底壁側あるいは上壁側の角部に形成したことから、組付時に、たとえ角柱パイプの底壁側を横向きあるいは上向きに配置したとしても、水抜き孔は下側に位置することになるから、排水機能を十分に発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】本発明の第1実施形態に供される支持棚の斜視図である。
【
図2】本実施形態に供される右側辺桟部材(角柱パイプ)の水抜き孔を示す斜視図である。
【
図3】本実施形態に供される右側辺桟部材(角柱パイプ)の水抜き孔の第1変形例を示す斜視図である。
【
図4】本実施形態に供される右側辺桟部材(角柱パイプ)の水抜き孔の第2変形例示す斜視図である。
【
図5】本実施形態に供される右側辺桟部材(角柱パイプ)の水抜き孔の第3変形例示す斜視図である。
【
図6】本発明の第2実施形態に供される右側辺桟部材(角柱パイプ)の水抜き孔を示す斜視図である。
【
図7】第1、第2本実施形態に供される支持棚を二段重ねした状態を示す斜視図である。
【
図8】従来の角柱パイプの水抜き孔の形成位置を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明に係る角柱パイプの水抜き構造を、パレットを支持する積み重ね可能な支持棚に適用した実施形態を図面に基づいて詳述する。
【0021】
前記支持棚1は、
図1に示すように、四隅にそれぞれ立設された4本の支柱2〜5と、該前側の左右両支柱2,3の下部と後側の左右両支柱4,5の下部との間に前後方向に沿って配設された両側辺桟部材6,7と、前記後側の両支柱4,5の下端縁間に横方向に沿って配設された後辺桟部材8と、前記各支柱2〜5の上部に固設された棚枠9とから主として構成され、前記両前側支柱2,3側にパレット10を内部に収容あるいは取り出す開口部11が形成されている。なお、内側下部には棚枠が存在せず、パレット10は直接地面に配置されることになる。
【0022】
前記各支柱2〜5は、軽量化を図るために、鉄系金属材からなるプレートを折り曲げて内部中空の角柱状(角柱パイプ)に形成され、その横断面形状が正方形状の四角形に形成されていると共に、前側支柱2,3が、前記後側支柱4,5や棚枠9の後述する左右の両側縦枠部9b、9bの外側面よりもそれぞれの幅長さ分(W)だけ外側に配置されている。
【0023】
前記両側辺桟部材6,7は、各支柱2〜5と同じ成形方法によって一体に形成されて、同じく横断面正方形状の四角形に形成されており、前記前側の両支柱2,3と同じくほぼその幅長さ分(W)だけ後側支柱4,5などよりも外側に配置されていると共に、各後端部の対向面が前記後辺桟部材8の両端縁に溶接によって固定されている。一方、前端縁は、前側支柱2,3の後面に約30mm程度の隙間をもってそれぞれ配置されている。なお、該前端縁には、水などの侵入を防止する図外の盲板が取り付けられている。
【0024】
また、この両側辺桟部材6,7の前後上面には、所定長さの支持部材12,12、13,13がそれぞれ溶接によって固定されている。この前側の支持部材12,12は、前端縁が前側支柱2、3の後面にも溶接によって固定されている。したがって、各側辺桟部材6,7の前端部は、各支持部材12,12を介して前側支柱2,3と連結している。また、この各支持部材12〜13の存在によって各側辺桟部材6,7の上面との間に段差が形成されている。
【0025】
前記後辺桟部材8は、各支柱2〜5と同じ成形方法によって横断面同一形状に形成され、前記各後側支柱4,5と同一平面上に配置されて両端部の各上面に前記各後側支柱4,5の下端縁が溶接によって固定されている。
【0026】
前記棚枠9は、全体が格子状に形成され、前側支柱2,3の上端部間に横方向に配設されて、左右両端部が前側支柱2,3の対向面に溶接固定された前側横枠部9aと、該前側横枠部9aの両端部と後側支柱4,5の上端部との間に前後方向に配設されて、各前後両端部が前側横枠部9aの両端部と後側支柱4,5の上端縁にそれぞれ溶接固定された両側縦枠部9b,9bと、該両側縦枠部9b,9bの後端部間に横方向に配設されて、左右両端部が後側支柱4,5の上端部と両側縦枠部9b,9bの後端部にそれぞれ溶接固定された後側横枠部9cと、横幅方向の中央に前後方向へ配置固定された中央縦枠部9dと、縦幅方向の前後位置に配設固定された一対の中央横枠部9e、9eとから構成されて、全体がほぼ平坦な棚に形成されている。また、棚枠9は、その上面全体の表面積が該上面に載置されるパレット10の下面全体の表面積とほぼ同一に設定されている。
【0027】
前記前側支柱2,3の各上端部の前面と、該前面と同一平面の前記前側横枠部9aの前面との間には、補強プレート14がそれぞれ跨設されている。この各補強プレート14は、ほぼL字形状に形成されて、縦方向に延出した一端部14aが各前側支柱2,3の前面に溶接によって固定されている一方、横方向に延出した他端部14bが前記前側横枠部9aの両端部前面に溶接によって固定されている。
【0028】
また、前記前側支柱2,3の下端部には、図外の係合凸部が取り付けられている。この各係合凸部は、金属板をプレス成形によって一体に形成されて、前記前側支柱2,3の下端縁に溶接固定されていると共に、底部には各支柱2,3内に侵入した水を外部に排出する図外の水抜き孔が穿設されている。
【0029】
さらに、前記各前側支柱2,3の上端部内には、
図2に示すように、後述する積み重ねられた上側の別異の支持棚1の前記各係合凸部が嵌合係止する係止凹部2a、3aが設けられている。
【0030】
前記後側支柱4,5の上端部後面、つまり棚枠9の両側辺枠部9b、9bと後側枠部9cの左右両端側には、
図1にも示すように、積み重ねられた上側の支持棚1の後方へのスライド移動を規制するストッパプレート15、15が溶接によって固定されている。このストッパプレート15は、ほぼL字形状に折曲形成されて、下辺部15aが各後側支柱4,5の上端開口を閉塞するように溶接固定されて、各支柱4,5内への水の侵入を防止するようになっている一方、垂直に立ち上がった上辺部15bがストッパとしての機能を発揮するようになっている。なお、各ストッパプレート15,15は、前述のように、棚枠9の表面積がパレット10の表面積とほぼ同一になっていることから、前記載置されたパレット10を避けるように後方位置に配置されている。
【0031】
また、前記両側辺桟部材6,7や後辺桟部材8、棚枠9の各枠部9a〜9eの底壁側には、
図2に示すような水抜き孔16がそれぞれ形成されている。
【0032】
この水抜き孔16は、代表的な角柱パイプとして前記右側辺桟部材6のものについて説明すると、
図2に示すように、右側辺桟部材6の長手方向の前後両端縁に形成されていると共に、右側辺桟部材6の底壁6aと一側壁6bの間の曲率半径の小さな角部6cを傾斜状に切欠形成されている。つまり、角部6cの折曲点を中心Pとして例えばプレス成形機などによって一側壁6b側から底壁6a側、あるいは底壁側6aから一側壁6b側に向かって傾斜状に切欠されて、底壁6aと一側壁6bに跨ってほぼL字形状に形成されている。
【0033】
したがって、この水抜き孔16は、一端開口16aが前記底壁6aに形成されていると共に、他端開口16bが前記一側壁6bに形成されて、これら一端開口16aや他端開口16bが底面側や一側面側から視るとほぼ矩形状に形成されている。
【0034】
この水抜き孔16は、前記両側辺桟部材6,7の前後両端縁の他に、長手方向の中央側にも形成されている。
〔支持棚の使用態様と本実施形態の作用効果〕
そして、前記構造の支持棚1を使用するには、通常は、例えば
図7に示すような二段重ねで使用され、このとき、上側の支持棚1を予めフォークリフトなどによって持ち上げて該上側の支持棚1の後部側を、下側支持棚1の上部に手前側から重ね合わせてそのまま後方へスライド移動させる。つまり、上側の支持棚1の下部横桟部材8の両端部を、下側支持棚1の棚枠9の両側辺枠部9b、9bに重ねてそのまま全体を後方へスライド移動させ、下部横桟部材8の両端部後面が前記両ストッパプレート15,15の上辺部15b、15bに突き当たってそれ以上の移動が規制された時点で、上側支持棚1の前側を漸次下降させると、前記両係合凸部がこれに対応する係止凹部2a、3a内に嵌合して両者が係合する。これによって、下側支持棚1に対する上側支持棚1への連結作業が簡単に終了する。なお、前記各支持棚1は、二段重ねの他に、三段重ね、あるいはそれ以上の積み重ねが可能である。
【0035】
次に、下側支持棚1の棚枠9上に、予め荷物が載置固定されたパレット10をフォークリフトなどによって位置決めつつ載置する。
【0036】
このとき、下側支持棚1の各支柱2〜5には、前記上側支持棚1の自重及び上側支持棚1上に載置されたパレット10上の荷物の大きな荷重が座屈方向へ作用するが、特に大きな荷重が掛かる前側支柱2,3は、前面側では各補強プレート14、14による補強効果によって十分な補強がなされている。すなわち、各補強プレート14,14によって下側支持棚1の前側支柱2,3と上部横枠部9aとの結合強度が向上するため、下側支持棚1の全体の強度が高くなる。これによって、上側支持棚1を安定に支持することが可能になる。
【0037】
また、本実施形態では、前述したように、各水抜き孔16の形成位置を、前記従来のように角柱パイプの底壁のみに形成するのではなく、前記角部6cを傾斜状に切欠形成して前記底壁6aと側壁6cに跨って形成したことから、前記支持棚1の各構成部材を溶接結合する際に、前記右側辺桟部材6の周方向の向きを誤って配設した場合でも水抜き孔16を下向きにすることが可能になる。
【0038】
すなわち、前記支持棚1の各構成部材を溶接結合する際に、例えば右側辺桟部材6の周方向の向きを誤って底壁6aを側部側に、一側壁6bを底部側に配設した場合でも、前記水抜き孔16の一端開口16aが横向きになるが、他端開口16bは下向きになっていることから、右側辺桟部材6内に浸入した雨水などは、実際の配置が底部側となった一側壁6bの底面を伝って前記水抜き孔16の他端開口16bから速やかに外部に排出することができる。
【0039】
これによって、たとえ周方向の向きに誤りがあっても前記水抜き孔16の排水機能を十分に発揮することが可能になる。
【0040】
また、前記水抜き孔16の形成位置を、
図3に示すように、例えば右側辺桟部材6などの長手方向の両端縁よりも内側に形成することも可能である。
【0041】
このようにすれば、部材の前記両端縁全体に溶接が可能であるから、部材によって前後端部と溶接による結合剛性が高くなる。
【0042】
さらに、前記水抜き孔16の打ち抜き形状を、
図4に示すように、円形状に形成することによって、底壁6a側の一端開口16aと一側壁6b側の他端開口16bが、それぞれ半円形状にすることもできる。この場合、水抜き孔16の開口面積を小さくして前記角部6cの折曲点P回りのみに形成することも可能である。また、水抜き孔16は、その打ち抜き形状を
図5に示すように、底壁6a側から一側壁6b側に沿って長い長方形状に形成することも可能である。
〔第2実施形態〕
図6は本発明の第2実施形態を示し、各水抜き孔16を、例えば前記右側辺桟部材6の各角部6cの互いに対角線上の位置、あるいは長手方向の位置をずらした対角線上の位置に形成したものである。
【0043】
具体的に説明すれば、一方側の水抜き孔16は、前記第1実施形態と同じく一側壁6bから底壁6a側へ傾斜状に切り欠いて形成されているが、他方側の水抜き孔17は、他側壁6dから上壁6e側へ傾斜状に切り欠いて形成されている。つまり、前記一方側の水抜き孔16が形成された角部6cと対角線上にある角部6fで、かつ一方側の水抜き孔16と長手方向で反対側の他端縁に、水抜き孔17が形成されている。
【0044】
したがって、この実施形態によれば、右側辺桟部材6(角柱パイプ)の周方向の向きが、前述した向きの他に、上壁6eを下側、他側壁6dを下側の向きとしたいずれの向きになっても、常に水抜き孔16、17の一端開口16a、17aか他端開口16b、17bが必ず下方へ向くことから、排水機能を常時発揮することができる。
【0045】
この実施形態でも、第1実施形態と同じく水抜き孔17の形状や長手方向の位置などは自由に選択することが可能である。
【0046】
なお、前記水抜き孔16、17は、その大きさ、つまり開口面積や形成位置などは自由に設定することができるので、前記右側辺桟部材6などの角柱パイプの剛性に影響を与えることはない。
【0047】
本発明は、前記実施形態における水抜き孔16の形状や形成位置や形成の数などに限定されるものではなく、任意に設定することが可能である。
【0048】
また、前記角柱パイプの横断面形状は、前記実施形態の例えば右側辺桟部材6などのように正方形に限定されるものではなく、矩形状であれば正方形に近いものや長方形状であっても良い。
【0049】
さらに、前記各実施形態では、前記右側辺桟部材6について説明したが、水平な横方向に配設されている部材であればいずれのものにも適用できることはいうまでもない。
【符号の説明】
【0050】
1…支持棚
2、3…前側支柱
4、5…後側支柱
6,7…両側辺桟部材
6a…底壁
6b…一側壁
6c…角部
6d…他側壁
8…後辺桟部材
9…棚枠
10…パレット
16・17…水抜き孔
16a・17a…一端開口
16b・17b…他端開口