特許第6102007号(P6102007)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6102007
(24)【登録日】2017年3月10日
(45)【発行日】2017年3月29日
(54)【発明の名称】合成ガス冷却システム及び操作方法
(51)【国際特許分類】
   C10J 3/72 20060101AFI20170316BHJP
【FI】
   C10J3/72 F
【請求項の数】22
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2014-503954(P2014-503954)
(86)(22)【出願日】2012年4月4日
(65)【公表番号】特表2014-510189(P2014-510189A)
(43)【公表日】2014年4月24日
(86)【国際出願番号】US2012032174
(87)【国際公開番号】WO2012138762
(87)【国際公開日】20121011
【審査請求日】2015年3月31日
(31)【優先権主張番号】61/516,646
(32)【優先日】2011年4月6日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/516,704
(32)【優先日】2011年4月6日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/516,667
(32)【優先日】2011年4月6日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】13/324,299
(32)【優先日】2011年12月13日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】513137592
【氏名又は名称】イネオス バイオ ソシエテ アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100092093
【弁理士】
【氏名又は名称】辻居 幸一
(74)【代理人】
【識別番号】100082005
【弁理士】
【氏名又は名称】熊倉 禎男
(74)【代理人】
【識別番号】100084663
【弁理士】
【氏名又は名称】箱田 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100093300
【弁理士】
【氏名又は名称】浅井 賢治
(74)【代理人】
【識別番号】100119013
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 一夫
(74)【代理人】
【識別番号】100123777
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 さつき
(72)【発明者】
【氏名】ベル ペーター エス
(72)【発明者】
【氏名】バンヘッケ ニコラス
(72)【発明者】
【氏名】デスカル ベルナール
【審査官】 森 健一
(56)【参考文献】
【文献】 特開平02−047193(JP,A)
【文献】 特開昭58−085095(JP,A)
【文献】 特開2000−212620(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C10J 3/00
C10K 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
合成ガスを冷却するための方法であって、下記工程:
合成ガスを、合成ガス冷却器の入口で600°F(316℃)〜900°F(482℃)の温度を有するブレンド合成ガスを形成するのに有効な量の冷却された再循環合成ガスとブレンドする工程を含み、
前記ブレンド合成ガスが、前記合成ガス冷却器の入口の前に少なくとも1回流れの方向を変え、
前記冷却された再循環合成ガスは、直径DHを有するガス化チャンバーの遠位端に、直径DCを有する合成ガス再循環入口を介して供給され、且つ
前記ブレンド合成ガスは、前記ガス化チャンバーの遠位端に連続する、直径DMを有するガス化出口に供給される、前記方法。
【請求項2】
前記冷却された再循環合成ガスが350°F(177℃)〜450°F(232℃)の温度を有する、請求項1の方法。
【請求項3】
前記冷却された再循環合成ガスを合成ガスと0.1〜20の比でブレンドする、請求項1の方法。
【請求項4】
前記ブレンド合成ガスが750°F(399℃)〜825°F(441℃)の温度を有する、請求項1の方法。
【請求項5】
前記合成ガス再循環入口が、前記ガス化チャンバーの遠位端に前記ガス化チャンバーの外周から接線方向に入る、請求項1の方法。
【請求項6】
前記合成ガス再循環入口が、前記ガス化チャンバーの遠位端に15〜165の角度で入る、請求項1の方法。
【請求項7】
L(合成ガス再循環入口とガス化装置出口との距離)/DHが1〜10である、請求項1の方法。
【請求項8】
DC/DHが0.25〜0.75である、請求項1の方法。
【請求項9】
DH/DMが0.5〜2.0である、請求項1の方法。
【請求項10】
下記:
(a)直径DHを有するガス化チャンバー;
(b)冷却された再循環合成ガスを供給する、直径DCを有する合成ガス再循環入口、ここで前記合成ガス再循環入口は、前記ガス化チャンバーの遠位端において、15度〜165度の角度で前記ガス化チャンバーに入り、且つ前記冷却された再循環合成ガスは前記ガス化チャンバー内で合成ガスとブレンドされる;及び
(c)前記ガス化チャンバーの遠位端に連続する、直径DMを有するガス化出口であって、合成ガス冷却器に入る前に少なくとも1回の方向の変化を含む、前記ガス化出口、ここで合成ガスと前記冷却された再循環合成ガスとのブレンド合成ガスが前記ガス化出口に供給される、
を具備する合成ガス混合システム。
【請求項11】
前記合成ガス再循環入口が、ガス化チャンバーの遠位端に前記ガス化チャンバーの外周から接線方向に入る、請求項10のガス混合システム。
【請求項12】
L(合成ガス再循環入口とガス化装置出口との距離)/DHが1〜10である、請求項10のガス混合システム。
【請求項13】
DC/DHが0.25〜0.75である、請求項10のガス混合システム。
【請求項14】
DH/DMが0.5〜2.0である、請求項10のガス混合システム。
【請求項15】
合成ガスを冷却するための方法であって、下記工程:
合成ガスを、合成ガス冷却器の入口で600°F(316℃)〜900°F(482℃)の温度を有するブレンド合成ガスを形成するのに有効な量の冷却された再循環合成ガスとブレンドする工程を含み、
冷却された再循環合成ガスが、直径DHを有するガス化チャンバーの遠位端に、直径DCを有し、かつDC/DHが0.25〜0.75である合成ガス再循環入口を介して供給され、
前記ブレンド合成ガスが、前記合成ガス冷却器の入口の前に少なくとも1回流れの方向を変え、且つ
前記ブレンド合成ガスが、前記ガス化チャンバーの遠位端に連続する、直径DMを有するガス化出口に供給される、前記方法。
【請求項16】
冷却された再循環合成ガスが350°F(177℃)〜450°F(232℃)の温度を有する、請求項15の方法。
【請求項17】
冷却された再循環合成ガスを合成ガスと0.1〜20の比でブレンドする、請求項15の方法。
【請求項18】
前記ブレンド合成ガスが750°F(399℃)〜825°F(441℃)の温度を有する、請求項15の方法。
【請求項19】
前記合成ガス再循環入口が、前記ガス化チャンバーの遠位端に前記ガス化チャンバーの外周から接線方向に入る、請求項15の方法。
【請求項20】
前記合成ガス再循環入口が、前記ガス化チャンバーの遠位端に15〜165の角度で入る、請求項15の方法。
【請求項21】
L(合成ガス再循環入口とガス化装置出口との距離)/DHが1〜10である、請求項15の方法。
【請求項22】
DH/DMが0.5〜2.0である、請求項15の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、全て2011年4月6日に提出された米国仮出願第61/516,667号、第61/516,704号及び第61/516,646号の優先権を主張する。これら全ての内容全体を参照によってここに援用する。
合成ガスを冷却するための方法及びシステムを提供する。さらに詳しくは、合成ガスを、冷却された再循環合成ガスとブレンドしてブレンド合成ガスを形成する。このブレンド合成ガスを引き続き合成ガス冷却器に移行させる。
【背景技術】
【0002】
背景
微生物は、ガス状物質の発酵を介してエタノールその他の一酸化炭素(CO)由来の化合物を生成することができる。COは合成ガスの形態でガス状物質の一部として発酵に供給されることが多い。一酸化炭素及び水素を含む発生炉ガス又は合成ガス(synthesis gas)又は合成ガス(syngas, シンガス)を生成するための炭素質材料のガス化は技術上周知である。典型的に、該ガス化プロセスは、準化学量論量の酸素をガス化プロセスに供給して一酸化炭素の生成を促進する、炭素質材料の部分酸化又は空気不足酸化を含む。
従来技術に記載されているガス化プロセスによって生成された合成ガスは高温の可能性があり、下流の加工処理及び引き続く発酵の前に冷却する必要がある。ガス化装置内で生じた一酸化炭素を含む高温合成ガスは、ガス化装置下流の熱交換器又は廃熱ボイラー内で冷却される。例えば米国特許第6,435,139号;米国特許第7,587,995号及び米国特許第7,552,701号を参照されたい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
汚れを最小限にするには、合成ガスの有効かつ制御された冷却が重要である。
【課題を解決するための手段】
【0004】
概要
合成ガスを冷却するための方法及びシステムは有効な合成ガス冷却を可能にし、結果として合成ガス冷却設備の汚れのレベルを低減することになる。一態様では、合成ガスを冷却するための方法は、合成ガスを、合成ガス冷却器の入口で約600°F(306℃)〜約1400°F(760℃)の温度を有するブレンド合成ガスを形成するのに有効な量の冷却された再循環合成ガスとブレンドする工程を含む。このブレンド合成ガスは、合成ガス冷却器の入口の前に少なくとも1回流れの方向を変える。
別の態様では、合成ガス混合システムは、直径DHを有するガス化チャンバーと、直径DCを有する合成ガス再循環入口とを含む。この合成ガス再循環入口は、ガス化チャンバーの遠位端でガス化チャンバーに入る。このシステムは直径DMを有するガス化出口を含む。このガス化出口はガス化チャンバーの遠位端に連続し、かつガス化出口は合成ガス冷却器に入る前に少なくとも1回の方向の変化を含む。
別の態様では、合成ガスを冷却するための方法は、合成ガスを、合成ガス冷却器の入口で約600°F(306℃)〜約1400°F(760℃)の範囲の温度を有するブレンド合成ガスを形成するのに有効な量の冷却された再循環合成ガスとブレンドする工程を含む。この冷却された再循環合成ガスを、直径DHを有するガス化チャンバーの遠位端に、直径DCを有し、かつDC/DHが約0.25〜約0.75である合成ガス再循環入口を介して供給する。
本方法の上記及び他の態様、いくつかの態様の特徴及び利点は、以下の図面からさらに明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0005】
図1】合成ガス混合システムを示す。
図2】合成ガス混合システムの底面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0006】
図面の数図を通じて対応する参照記号は対応する構成要素を表す。当業者は、簡単かつ明瞭にするために図中の要素を示してあり、必ずしも縮尺に合わせて描かなくてよいことを理解しているであろう。例えば、本方法及び装置の種々の態様の理解を深める助けになるように図中のいくつかの要素の寸法を他の要素に比べて拡大してよい。また、これらの種々の態様が見えにくくならないように、商業的に実行可能な態様で有用又は必要である共通の十分理解されている要素は描画されないことが多い。
【0007】
詳細な説明
下記説明は限定的意味で解釈すべきでなく、例示実施形態の一般原理を説明するという目的のためだけに構成されている。本発明の範囲は、特許請求の範囲を参照して決定すべきである。
合成ガス冷却方法及びシステムは、有効な合成ガス冷却及び設備の汚れ低減をもたらすのに有効な温度で操作される。システムの設計は有効な合成ガス混合をもたらす。
【0008】
定義
特に指定のない限り、本開示ではこの明細書全体を通じて下記用語を以下のように定義し、用語は以下に規定する定義の単数又は複数形を包含し得る。
いずれの量をも修飾する用語「約」は、実世界条件内、例えば、研究室、パイロットプラント、又は生産施設内で遭遇される当該量の変動を表す。例えば、「約」で修飾されるときの混合物又は量に使用される成分又は測定値の量には、生産プラント又は研究室で実験条件下にて測定する際に典型的に払われる配慮の変動及び度合が含まれる。例えば、「約」で修飾されるときの生成物の成分の量には、プラント又は研究室内の複数実験のバッチ間の変動及び分析方法に固有の変動が含まれる。「約」による修飾の有無にかかわらず、量には当該量に等価な量が含まれる。本明細書で言及され、「約」で修飾されるいずれの量をも本開示では「約」で修飾されない量として利用することもできる。
【0009】
本明細書で用いる「炭素質材料」は、例えば石炭、及び石油化学製品等の炭素に富む材料を表す。しかしながら、本明細書では、炭素質材料には、固体、液体、気体、又はプラズマ状態であれ、いずれの炭素材料も含まれる。炭素質材料と考えられる多数のアイテムのうち、本開示は以下のものを企図する:炭素質材料、炭素質液体製品、炭素質産業液体再生品、炭素質一般固形廃棄物(MSW又はmsw)、炭素質都市廃棄物、炭素質農業材料、炭素質林業材料、炭素質木材廃棄物、炭素質建築材料、炭素質植物材料、炭素質産業廃棄物、炭素質発酵廃棄物、炭素質石油化学副産物、炭素質アルコール製造副産物、炭素質石炭、タイヤ、プラスチック、廃棄プラスチック、コークス炉タール、軟質繊維(fibersoft)、リグニン、黒液、ポリマー、廃棄ポリマー、ポリエチレンテレフタラート(PETA)、ポリスチレン(PS)、下水汚泥、動物廃棄物、作物残渣、エネルギー作物、森林加工残渣、木材加工残渣、畜産廃棄物、家禽廃棄物、食品加工残渣、発酵過程廃棄物、エタノール副産物、ビール粕(spent grain)、廃微生物(spent microorganisms)、又はそれらの組合せ。
用語「軟質繊維(“fibersoft”又は“Fibersoft”又は“fibrosoft”又は“fibrousoft”」は、種々の物質の軟化及び濃縮の結果として生じるタイプの炭素質材料を意味し;一例では、炭素質材料は種々の物質の蒸気オートクレーブによって生成される。別の例では、軟質繊維は、一般廃棄物、産業廃棄物、商業廃棄物、及び医療廃棄物の蒸気オートクレーブの結果として生じる繊維性粥状材料を含み得る。
用語「一般固形廃棄物」又は「MSW」又は「msw」は家庭廃棄物、商業廃棄物、産業廃棄物及び/又は残留廃棄物を含む廃棄物を意味する。
【0010】
用語「合成ガス」(syngas、シンガス)又は「合成ガス」(synthesis gas)は、各種量の一酸化炭素及び水素を含有するガス混合物に与えられる名称である合成ガスを意味する。製造方法の例としては、水素を生成するための天然ガス又は炭化水素の水蒸気改質、石炭及びいくつかのタイプの廃棄物発電ガス化施設におけるガス化が挙げられる。この名称は合成天然ガス(SNG)生成の際及びアンモニア又はメタノールの製造のための中間体としてのそれらの使用に由来する。合成ガスは可燃性であり、他の化学薬品の製造用燃料源として又は中間体として用いられることが多い。
【0011】
一態様では、炭素質材料のガス化は合成ガスを形成する。酸素の制限された供給下ではガス化はバイオマスの部分燃焼を伴う。結果として生じるガスはCOとH2を含む。この態様では、合成ガスは少なくとも約20モル%のCO、一態様では、約20〜約100モル%のCO、別の態様では、約30〜約90モル%のCO、別の態様では、約40〜約80モル%のCO、別の態様では、約50〜約70モル%のCOを含有する。合成ガスは少なくとも約0.75のCO/CO2比を有するであろう。出願第61/516,667号、第61/516,704号及び第61/516,646号は、適切なガス化方法及び装置のいくつかの例を記載している(米国出願第61/516,667号、第61/516,704号及び第61/516,646号;全て2011年4月6日に提出された;全ての内容を参照によってここに援用する)。ガス化装置を出る合成ガスは約1400°F(760℃)より高い温度を有し、別の態様では、少なくとも約1400°F(760℃)〜約3500°F(1927℃)を有するであろう。本ガス化方法はタールの破壊に有効である。
【0012】
合成ガス冷却システム
図1に示すように、ガス混合システムはガス化チャンバー100を含む。ガス化チャンバーの遠位端又は出口部分200に合成ガス再循環入口300が入る。この態様では、合成ガス再循環入口300はガス化チャンバー100の遠位端200に外周から入る。合成ガス再循環入口300はガス化チャンバー遠位端200に接線方向に入り、約15〜約165°、別の態様では、約30〜約150°、別の態様では、約45〜約135°、別の態様では、約60〜約120°、別の態様では、約75〜約105°、別の態様では、約85〜約95°の角度(θとして示す)を成し得る。
ガス化装置100を出る高温合成ガスは、合成ガス再循環入口300を介して再循環された冷却合成ガスに接触する。再循環された冷却合成ガスは、高温ガスがガス化装置を出た後、かつブレンド合成ガスがガス化出口400を通って合成ガス冷却器(図示せず)に入る前に高温ガスに接触する。ガス化出口400は導管又は管であってよい。この態様では、「再循環された冷却合成ガス」は、合成ガス冷却器内で約350°F(177℃)〜約450°F(232℃)の温度に冷却された合成ガスを意味する。
本方法は、再循環された冷却合成ガスを高温ガスと約0.1〜約2.0の比でブレンドする工程を含む。他の態様では、再循環されたシン冷却ガス対高温ガスの比として、約1〜約15、約1〜約10、約1〜約5、約1〜約4、約1〜約3、約1〜約2、約1〜約1が挙げられる。
ブレンド合成ガスは約1400°F(760℃)以下、別の態様では、約600°F(316℃)〜約1400°F(760℃)、別の態様では、約750°F(399℃)〜約1400°F(760℃)、別の態様では、約600°F(316℃)〜約1400°F(760℃)、別の態様では、約750°F(399℃)〜約1200°F(649℃)、別の態様では、約750°F(399℃)〜約900°F(482℃)、別の態様では、約750°F(399℃)〜約825°F(441℃)、別の態様では、約600°F(316℃)〜約900°F(482℃)の温度を有する。この態様では、熱電対が合成ガス冷却器の入口500の温度を測定する。合成ガス冷却器の入口500の直径にわたるいずれの位置に熱電対を設置してもよい。
本明細書では、「平均温度」は、既知の方法を利用して直径にわたって複数の温度を測定してから当該複数の温度測定値を平均として表すことを意味する。一態様では、コンピューターモデリングを利用して平均温度を得てもよい。他の態様では、該測定のために装備された熱電対、赤外線センシング等を用いて複数の温度を得ることができる。
合成ガス冷却器の温度、流速及び構成は、再循環された冷却合成ガス及びブレンド合成ガスのガス化チャンバー200内への流れを防止するのに有効である。この態様では、合成ガス冷却器を通る流速は約24メートル/秒より大きい。
【0013】
図1にさらに示すように、ガス化チャンバーの遠位端200はガス化出口400に連続する。ガス化出口400は、合成ガス冷却器に入る前に少なくとも1回方向を変え得る。図1に示すように、ガス化出口400は90°の角度で1回方向を変える。この態様では、ガス化出口400は、いずれの方向の変化もそれぞれ独立に約15〜約165°の角度で少なくとも1回方向を変え得る。
図1に示すように、ガス化チャンバー200はDHの直径を有し、合成ガス再循環入口300はDCの直径を有し、ガス化出口400はDMの直径を有する。合成ガス再循環入口300は、ガス化出口400から距離(L)だけ離れたところにある。寸法の比は以下の通りである:
DC/DH:約0.25〜約0.75、別の態様では、約0.35〜約0.65、別の態様では、約0.45〜約0.55;
L/DH:約1〜約10、別の態様では、約3〜約8、別の態様では、約4〜約6;及び
DH/DM:約0.5〜約2.0、別の態様では、約0.75〜約1.75、別の態様では、約1.0〜約1.5。
別の態様では、合成ガス再循環入口300は約32(81)〜約42インチ(107cm)、別の態様では、約34(86)〜約40インチ(102cm)、別の態様では、約35(89)〜約38インチ(97cm)の直径を有し得る。ガス化出口400は約40(102)〜約52インチ(132cm)、別の態様では、約43(109)〜約49インチ(124cm)、別の態様では、約45(114)〜約47インチ(119cm) の直径を有し得る。
【0014】
図2は、合成ガス冷却システムの底面図を示す。この態様では、合成ガス再循環入口300はガス化チャンバー100にガス化チャンバーの外周600から入る。
別の態様では、合成ガス再循環入口300は、ガス化チャンバー100上方の点でガス化チャンバー100に入り、ガス化チャンバー100上方の点で最初のガス混合が起こる。この構成では、生じたいずれの沈着物もガス化チャンバー100に戻ってその中に落下し得る。
【実施例】
【0015】
実施例1:熱伝達及び汚れに及ぼす合成ガス冷却器入口温度の影響
ここで述べたデザインを有するガス化装置を以下に示す温度と流速で操作した。以下に示すように汚れ係数を決定した。
【0016】
合成ガス冷却器への600°F(316℃)の入口温度での汚れ係数:
【0017】
600°F(316℃)の入口温度での平均汚れ係数は0.019Btu/(ft2h°F)であった。
ここで述べたデザインを有するガス化装置を以下に示す、より低い温度と流速で操作した。以下に示すように汚れ係数を決定した。
【0018】
合成ガス冷却器への1300°F(704℃)の入口温度での汚れ係数:
【0019】
1300°F(704℃)の入口温度での平均汚れ係数は0.078Btu/(ft2h°F)であった。
本明細書で開示される発明を特定の実施形態、実施例及びその応用を利用して記載したが、当業者はそれに加えて、特許請求の範囲に明記される本発明の範囲から逸脱することなく多くの変更形態及び変形形態を構成できるであろう。
図1
図2