(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記撮影制御手段は、前記フォーカスエリア設定手段により設定された前記複数のフォーカスエリアを任意の順番で、撮影動作時のフォーカスエリアとして切り替えながらオートフォーカス撮影を行う撮影処理を実行することを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
前記撮影制御手段は、ユーザによるレリーズ操作が行われる毎に、前記フォーカスエリア設定手段により設定された複数のフォーカスエリアを順に切り替えながらオートフォーカス撮影を行う撮影処理を実行することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか記載の撮
像装置。
前記撮影制御手段は、ユーザによるレリーズ操作に応答し、前記フォーカスエリア設定手段により設定された複数のフォーカスエリアの全てを各回の撮影動作時のフォーカスエリアとして前記使用順に切り替えながら各オートフォーカス撮影を行う撮影処理を実行することを特徴とする請求項3記載の撮像装置。
前記フォーカスエリア設定手段による複数のフォーカスエリアの設定中に、設定済みフォーカスエリアの使用順を、撮像された画像を表示する表示手段に識別可能に表示させる第1の表示制御手段と
を更に備えることを特徴とする請求項3又は5、6、7、8記載の撮像装置。
前記第2の表示制御手段は、ユーザによる表示操作に応答して、前記特定手段により特定されたフォーカスエリアを、撮像された画像を表示する表示手段に識別可能に表示させることを特徴とする請求項10記載の撮像装置。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(実施形態1)
以下、本発明の第1の実施形態について説明する。
図1は、本発明の撮像装置として例示するデジタルカメラ1の電気的構成の概略を示したブロック図である。
【0011】
デジタルカメラ1はAE(Auto Exposure)、及びAF(Auto Focus)、AWB(Auto white balance)等の一般的な機能を備えたものであり、主として以下の各部から構成されている。
【0012】
すなわちデジタルカメラ1は、レンズブロック2と撮像素子3とを有している。レンズブロック2は、フォーカスレンズを含むレンズ群と、絞りと、レンズ群を駆動するレンズモータ、絞りを開閉駆動するアクチュエータを含み、レンズモータやアクチュエータが光学系駆動部4によって駆動されることにより、焦点位置や撮像素子3の受光量が調整される。
【0013】
撮像素子3は、駆動回路5によって駆動され、レンズブロック2において集光された被写体の光学像を光電変換し、画像信号としてAFE6(Analog Front End)へ出力するCCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Meta1 0xide Semiconductor)等の固体撮像素子である。
【0014】
AFE6は、CDS(Correlated Double Sampling)回路や、PGA(Programmable Gain Amp)、ADC(Analog-to-Digital Converter)等から構成される。AFE6は、撮像素子3が出力した撮像信号に所定のアナログ処理を行い、アナログ処理後の撮像信号をデジタル信号に変換した後、変換後の画像データを画像処理部7へ出力する。
【0015】
画像処理部7は、AFE6から入力した画素データを一時記憶するバッファ用のメモリ、及び一時記憶した画素データに対して種々の画像処理を行う画像処理回路等から構成される。画像処理部7が行う画像処理は、ガンマ補正や、ホワイトバランス調整、画素毎のR,G,Bの色成分データの生成、生成したRGBデータからYUVデータを生成するYUV変換等である。
【0016】
また、画像処理部7は、生成した1フレーム分のYUVデータを、撮影待機状態においてはCPU(Central Processing Unit)8へ供給し、かつ撮影時にはCODEC(Coder & Decoder:符号器/復号器)9へ供給する。撮影待機状態においてCPU8へ供給されたYUVデータは表示部10へ供給され、表示部10においてライブビュー画像として表示される。
【0017】
表示部10は、タッチパネルとして機能する表示画面を有するものであり、バックライト付きのカラー液晶表示パネル101と、カラー液晶表示パネル101の表面に一体的に設けられた静電容量型等のタッチセンサ102とから構成される。なお、図示しないが表示部10には、カラー液晶表示パネル101及びタッチセンサ102の駆動回路と、カラー液晶表示パネルにOSD(On Screen Display)データに基づく情報を表示させる表示処理回路が含まれる。
【0018】
CODEC9は、撮影時に画像処理部7から供給された画像データ(YUVデータ)をJPEG方式による符号化し、また、符号化されている任意の画像データを復号する。撮影時にCODEC9においてJPEG方式で圧縮符号化された画像データは、CPU8によって日付情報や画像サイズ等の種々の撮影情報を付加された後、静止画データ(静止画ファイル)として画像メモリ11に記録される。
【0019】
画像メモリ11は、例えばデジタルカメラ1の本体に着脱自在に装着されたメモリカードである。画像メモリ11に記録された静止画データは、再生時においてCPU8により適宜読み出され、CODEC9において復号された後、表示部10へ送られて静止画像として再生される。
【0020】
また、CPU8には、操作部12、RAM(Random Access memory)13、プログラムメモリ14が接続されている。RAM13はCPU8のワーキングメモリである。
【0021】
操作部12は、電源ボタンやレリーズボタン、及びデジタルカメラ1の基本の動作モードである撮影モードと再生モードとの切り替えに使用されるモード切替ボタンや、デジタルカメラ1の各動作内容の設定等に使用される他の操作ボタンを含む複数の操作スイッチから構成される。なお、レリーズボタンは、半押し操作と全押し操作との2段階操作が可能な構成である。
【0022】
プログラムメモリ14は、例えば記憶データが書き換え可能なEEPROM(Electric Erasable Programmable Read Only Memory)等である。プログラムメモリ14には、CPU8にデジタルカメラ1の全体の動作を制御させるための制御プログラムや、制御プログラムに付随する各種データ等が記憶されている。
【0023】
プログラムメモリ14に記憶されている制御プログラムには、CPU8にAE制御、AF制御、AWB制御を行わせるためのプログラムが含まれ、さらに、本実施形態においては、CPU8に後述する
図2に示した処理を行わせるためのプログラムが含まれる。
【0024】
そして、以上の構成からなるデジタルカメラ1には、撮影モードにおける下位の動作モードとして、フォーカスエリアを任意の順番で切り替えながら複数回のオートフォーカス撮影を行う特定の撮影モードが設けられている。以下、係る特定の撮影モードをフォーカスバンクモードと称す。ここで、本実施形態におけるフォーカスバンクモードは、ユーザにレリーズボタンの全押しによる撮影指示操作を複数回行わせるものである。
【0025】
次に、ユーザにより撮影モードとしてフォーカスバンクモードが設定されたときのデジタルカメラ1の動作について説明する。
図2は、フォーカスバンクモードにおいてCPU8が実行する撮影処理を示したフローチャートである。
【0026】
CPU8は、フォーカスバンクモードでの撮影処理を開始すると、撮像素子3を駆動させて、表示部10にけるライブビュー画像の表示を開始する(ステップSA1)。
【0027】
次に、CPU8は、ユーザに所定の設定操作を行わせることにより、オートフォーカス撮影で使用するフォーカスエリアを複数設定する。
【0028】
すなわちCPU8は、ユーザによってタッチパネル(表示部10の表示画面)がタッチされたか否かをタッチセンサ102により検出し、タッチパネルへのタッチが検出できたら(ステップSA2:YES)、CPU8は、タッチ位置とタッチされた順番とを記憶する(ステップSA3)。
【0029】
次にCPU8は、表示部10の表示画面(以下、表示画面Gという。)に、タッチ位置に応じたフォーカスエリアをOSD機能によって表示させる(ステップSA4)。本実施形態において、タッチ位置に応じたフォーカスエリアは、タッチ位置を中心とする既定の大きさを有する矩形領域である。ただし、タッチ位置が表示画面Gの外周縁に近い場合には、タッチ位置を含む外周縁に接した既定の大きさを有する矩形領域である。なお、フォーカスエリアの形状及び大きさ等は、これに限らず適宜変更可能である。
【0030】
その後、CPU8は、ユーザにより表示画面Gのタッチ操作が予め決められている既定回数(n回)に達するまで(ステップSA5:NO)、ステップSA2〜ステップSA4の処理を繰り返す。この間にユーザにおいて行われる複数回のタッチ操作がフォーカスエリアの設定操作である。
【0031】
図3は、ステップSA2〜ステップSA4の処理が繰り返される間における表示画面Gの変化を示す図であって、前述した既定回数が3回である場合の例である。以下の説明においても既定回数は3回であるものとする。
【0032】
図3(a)は、1回目のタッチ操作に伴い表示された第1のフォーカスエリアA1を示した図、
図3(b)は、2回目のタッチ操作に伴い表示された第2のフォーカスエリアA2を示した図、
図3(c)は、3回目のタッチ操作に伴い表示された第3のフォーカスエリアA3を示した図である。
【0033】
また、CPU8は、ステップSA4の処理においては、新たなフォーカスエリアを表示した際、新たなフォーカスエリアと、それ以前に表示した全てのフォーカスエリアの色を変える。
【0034】
つまり、最新のフォーカスエリア(例えば
図3(c)のA3)と、それ以外のフォーカスエリア(例えば
図3(c)のA1,A2)で色を異ならせることにより、CPU8は、どのフォーカスエリアを新たに追加したのかをユーザに明示する。
【0035】
その後、CPU8は、表示画面Gのタッチ回数が既定回数に達し、全てのフォーカスエリアA1〜A3が色の違いにより、表示画面Gに設定順を識別可能に表示された状態となると(ステップSA5:YES)、以下の処理に進む。
【0036】
まず、CPU8は、レリーズボタンの半押し操作の有無を確認し、半押し操作があるまで待機し(ステップSA6:NO)、半押し操作があったら(ステップSA6:YES)、表示画面Gに表示中の全てのフォーカスエリアの表示を消去した後(ステップSA7)、半押し操作の回数を加算とする(ステップSA8)。
【0037】
ステップSA8の処理は、後述するAF制御で使用するフォーカスエリアを特定するための処理であり、引き続きCPU8は、先に設定した3つのフォーカスエリアのうちで、半押し操作の回数に応じたフォーカスエリアを特定し撮影時のフォーカスエリアとして設定する(ステップSA9)。つまりCPU8は、半押し操作の回数が1回目のときには、既説したユーザによるフォーカスエリアの設定操作で1番目に指定された第1のフォーカスエリアを撮影時のフォーカスエリアとして設定する。
【0038】
次に、CPU8は、設定したフォーカスエリアを表示画面Gに表示した後(ステップSA10)、表示中のフォーカスエリアを使用したAF処理を行い、フォーカスエリア内の被写体へピントを合わせる(ステップSA11)。
【0039】
引き続き、CPU8は、レリーズボタンが全押しされるまで待機し(ステップSA12:NO)、レリーズボタンが全押しされたら(ステップSA12:YES)、撮影処理を行う(ステップSA13)。すなわちCPU8は、撮像素子3により記録用の画像を取得し、取得した画像、すなわち撮影画像を画像メモリ11に記憶させる。
【0040】
その後、CPU8は、既定回数の撮影が終了するまでは(ステップSA14:NO)、ステップSA6の処理に戻り、前述した処理を繰り返す。なお、ここでは、既定の撮影回数が、既説したフォーカスエリアの設定操作でユーザが設定可能なフォーカスエリアの数に相当する3回であるものとする。
【0041】
そして、CPU8は、ステップSA6以降の処理を繰り返す間には、レリーズボタンの半押し操作がある毎に、AF処理で使用するフォーカスエリアを、第2のフォーカスエリア、第3のフォーカスエリアに順に切り替え、それを表示画面Gに表示した後、レリーズボタンの全押し操作に応答してAF処理、及び撮影処理を実行する。
【0042】
図4は、レリーズボタンが半押しされる毎に表示画面Gに表示されるフォーカスエリアを示した図である。すなわち
図4(a)は、1回目の半押し操作に応じて表示された第1のフォーカスエリアA1を示した図、
図4(b)は、2回目の半押し操作に応じて表示された第2のフォーカスエリアA2を示した図、
図4(c)は、3回目の半押し操作に応じて表示された第3のフォーカスエリアA3を示した図である。
【0043】
つまり、CPU8は、2回目の撮影に際しては、既説したユーザによるフォーカスエリアの設定操作で2番目に指定された第2のフォーカスエリアを撮影時のフォーカスエリアとして設定し、3回目の撮影に際しては、既説したユーザによるフォーカスエリアの設定操作で3番目に指定された第3のフォーカスエリアを撮影時のフォーカスエリアとして設定する。
【0044】
そして、CPU8は、ユーザによる撮影指示操作(連続したレリーズボタンの半押し及び全押し操作)に伴い3回目の撮影処理が終了した時点で(ステップSA14:YES)、フォーカスバンクモードでの撮影処理を完了する。
【0045】
以上説明したように本実施形態のデジタルカメラ1においては、フォーカスバンクモードを使用することにより、複数回のオートフォーカス撮影を実際に行う以前の段階で、表示画面G内、つまり画角内の位置が異なる複数のフォーカスエリアを任意に設定することができる。しかも、撮影時には、は事前に設定したいずれかのフォーカスエリアを高速に指定して撮影を直ちに行うことができる。したがって、複数回のオートフォーカス撮影を行う場合に合焦対象エリアの設定を任意かつ容易に行うことができる。
【0046】
特に、本実施形態においては、撮影時にはレリーズボタンによる撮影操作を行うだけで、極めて容易に、実際に使用するフォーカスエリアを予め設定した順番で切り替えることができる。
【0047】
また、レリーズボタンの連続した半押し操作、及び全押し操作によって撮影指示を行う際には、レリーズボタンの半押し操作時点でカウント(加算)された操作回数、つまり撮影回数によって、使用するフォーカスエリアが特定できることから、レリーズボタンの半押し操作に続く全押し操作により、所望するフォーカスエリアを使用したオートフォーカス撮影を確実に行うことができる。
【0048】
係ることから、例えば移動体(動きのある被写体)を撮影するときには、予想される移動体の動きに応じて複数のフォーカスエリアを予め設定しておき、撮影時には移動体の動きに応じてレリーズボタンを操作(連続する半押し操作、及び全押し操作)し、順番にフォーカスエリアを切り替えることにより、画角内で移動体が移動しても撮影タイミングを逃すことなく移動体へのピントを合わせた撮影を容易に行うことができる。なお、移動体としては、例えば駅を出発した電車がある。
【0049】
また、タッチパネルをタッチするだけでフォーカスエリアの位置及び順番を設定することができ、複数のフォーカスエリアの設定操作を容易に行うことができる。
【0050】
また、複数のフォーカスエリアの設定中には、フォーカスエリアを設定する毎に、設定したフォーカスエリアが表示画面Gに表示される。そのため、フォーカスエリア設定中、及び設定後においても設定内容を容易に確認することができる。
【0051】
さらには、表示画面G上には各々のフォーカスエリアが設定順を識別可能に表示されることから、設定した複数のフォーカスエリアの設定順をも容易に確認することができる。その結果、複数のフォーカスエリアの設定操作を極めて容易に行うことができる。
【0052】
また、複数回のオートフォーカス撮影を行う際には、各回の撮影で使用される(使用対象として特定された設定された)フォーカスエリアが表示画面G上に表示されるため、それらを確認することにより、各回の撮影をより適切なタイミング行うことができる。
【0053】
ここで、本実施形態においては、ユーザが所望する表示画面G内の任意の場所に複数のフォーカスエリアを設定できるものについて説明した。しかし、設定可能なフォーカスエリアは、予め決められている固定エリアとしてもよい。
【0054】
より具体的には、設定可能な複数のフォーカスエリアの全て、又は一部を固定エリアとしてもよい。なお、固定エリアについては、例えば表示画面Gを等分、非等分を問わず複数に分割したものとすることができる。
【0055】
設定可能なフォーカスエリアを固定エリアとすることにより、例えば画角内を移動する特定の被写体が、画角内の複数の背景部分(固定エリア)のうちで所望する背景部分に入ったとき、特定の被写体を主たる被写体としたオートフォーカス撮影を容易、かつ確実に行うことができる。
【0056】
また、本実施形態においては、表示画面G内の任意の場所をフォーカスエリアとして設定するものについて説明したが、これに限らず、画角内を移動する特定の被写体、つまり移動体をフォーカスエリアとして設定できる構成としてもよい。
【0057】
その場合、デジタルカメラ1には、フォーカスエリアを設定した後、逐次撮像した画像において移動体を追跡する構成、及び撮影時には、例えばレリーズボタンが半押しされた時点で追跡されている移動体に相当するエリアをフォーカスエリアに設定し、オートフォーカス撮影を行うようにすればよい。
【0058】
係る構成を確保することにより、例えば画角内を移動する複数の移動体のうちで所望とする特定の移動体をフォーカスエリアとして予め設定しておけば、他の複数の移動体と共に画角内を移動する特定の移動体を主たる被写体としてピントを合わせるオートフォーカス撮影を容易、かつ確実に行うことができる。
【0059】
なお、移動体を追跡する際の具体的な方法としては、例えばライブビュー画像の表示中に、各フレームの撮像画像を対象として、フォーカスエリアとして設定された1又は複数の移動体を、パターンマッチング等の公知の画像認識技術を用いて繰り返し検出する方法がある。また、移動体が人物の顔である場合には、公知の被写体識別を含む顔認識技術も移動体の追跡に用いることができる。
【0060】
また、本実施形態においては、撮影操作時にレリーズボタンが半押しされた時点でAF動作を行う構成としたが、以下のようにしてもよい。例えば複数のフォーカスエリアの設定に際し、表示画面Gがタッチされた時点でAF動作を行い合焦位置(フォーカスレンズの位置)を取得し、タッチ位置とタッチ順と共に記憶した後、撮影時には、予め記憶した合焦位置を使用してピント合わせを行う構成としてもよい。
【0061】
係る構成によれば、撮影操作に応答した各回の撮影時には各々のフォーカスエリアの被写体へのピント合わせを瞬時に行うことができるため、各回の撮影をより適切なタイミング行うことができる。
【0062】
また、本実施形態においては、連続した撮影を行う間にはレリーズボタンの半押し操作に応じてフォーカスエリアを切り替えるようにしたが、フォーカスエリアの切替えは、レリーズボタンの半押し操作以外の他のボタン操作に応じて行うようにしてもよい。
【0063】
(実施形態2)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。本実施形態は、第1の実施形態で説明したものと同様の構成を有するデジタルカメラに関するものである。本実施形態のデジタルカメラにおいても、撮影モードにおける下位の動作モードとしてフォーカスバンクモードが設けられている。ただし、本実施形態におけるフォーカスバンクモードは、レリーズボタンによる撮影指示操作をユーザに1回だけ行わせるものである。
【0064】
図5は、本実施形態においてフォーカスバンクモードが設定されたときCPU8が実行する撮影処理を示したフローチャートである。
【0065】
本実施形態においてもCPU8は、フォーカスバンクモードでの撮影処理を開始すると、撮像素子3を駆動させて、表示部10にけるライブビュー画像の表示を開始する(ステップSB1)。
【0066】
次に、CPU8は、第1の実施形態で説明したステップSA2〜ステップSA5(
図2参照)と同様の処理を行い(ステップSB2〜ステップSB5)、ユーザに所定の設定操作を行わせることによって、オートフォーカス撮影で使用するフォーカスエリアを複数設定する。なお、以下の説明においても設定可能なフォーカスエリアは3つであるものとする。
【0067】
そして、複数(3つ)のフォーカスエリアを設定した後、CPU8は、レリーズボタンの半押し操作の有無を確認し、半押し操作があるまで待機するとともに(ステップSB6:NO)、半押し操作があったら(ステップSB6:YES)、表示画面Gに表示中の全てのフォーカスエリアの表示を消去する(ステップSB7)。ここまでの処理は第1の実施形態と同様である。
【0068】
一方、本実施形態においてCPU8は、全てのフォーカスエリアの表示を消去すると、直ちに、既説したフォーカスエリアの設定操作で1番目に指定された第1のフォーカスエリアを撮影時のフォーカスエリアとして設定する(ステップSB8)。
【0069】
次に、CPU8は、設定したフォーカスエリアを表示画面Gに表示した後(ステップSB9)、表示中のフォーカスエリアを使用したAF処理を行い、第1のフォーカスエリア内の被写体へピントを合わせる(ステップSB10)。
【0070】
そして、CPU8は、レリーズボタンが全押しされるまで待機し(ステップSB11:NO)、レリーズボタンが全押しされたら(ステップSB11:YES)、撮影処理を行い、撮影画像を画像メモリ11に記憶させる(ステップSB12)。
【0071】
次に、CPU8は、撮影回数が既定回数に達したか否かを確認する(ステップSB13)。なお、ここでは、既定の撮影回数が既説したフォーカスエリアの設定操作でユーザが設定可能なフォーカスエリアの数に相当する3回であるものとする。そして、1回目の撮影直後は撮影回数が既定回数に達していないため(ステップSB13:NO)、CPU8は、引き続き以下の処理を行う。
【0072】
まず、CPU8は、撮影回数を加算した後(ステップSB14)、加算後の撮影回数に応じたフォーカスエリア、つまり第2のフォーカスエリアを撮影時のフォーカスエリアとして新たに設定する(ステップSB15)。
【0073】
次に、CPU8は、第2のフォーカスエリアを表示画面Gに表示した後(ステップSB16)、第2のフォーカスエリアを使用したAF処理を行い、第2のフォーカスエリア内の被写体へピントを合わせる(ステップSB17)。しかる後、CPU8は、ステップSB12の処理へ戻り2回目の撮影処理を行う。
【0074】
2回目の撮影処理を行った直後も、撮影回数が既定回数に達していないため(ステップSB13:NO)、引き続きCPU8は、ステップSB14〜ステップSB17の処理を繰り返した後、3回目の撮影を行う(ステップSB12)。
【0075】
これに伴い、撮影回数は既定回数に達するため、CPU8は、3回目の撮影が終了した時点で(ステップSB13:YES)、フォーカスバンクモードでの撮影処理を完了する。
【0076】
なお、
図5では省略したが、CPU8は、1回目の撮影後にステップSB16で新たなフォーカスエリアを表示した後、ステップSB17のAF処理を行うまでの間には、一定時間の処理待ちを行う。係る一定時間は予め決められている時間である。したがって、上記一定時間が、例えば1/3秒であれば、約1/3秒間隔での連続撮影が行われる。
【0077】
以上説明したように本実施形態のデジタルカメラにおいても、第1の実施形態と同様、フォーカスバンクモードを使用することにより、複数回のオートフォーカス撮影を実際に行う以前の段階で、表示画面G内の位置が異なる複数のフォーカスエリアを任意に設定することができる。しかも、撮影時には事前に設定したいずれかのフォーカスエリアを高速に設定して撮影を直ちに行うことができる。したがって、複数回のオートフォーカス撮影を行う場合に合焦対象エリアの設定を任意かつ容易に行うことができる。
【0078】
特に、本実施形態においては、撮影時にはレリーズボタンによる操作を1回行うだけで、実際に使用するフォーカスエリアが予め設定した順番で自動的に切り替わる連続撮影(連写)を行うことができる。
【0079】
そのため、合焦位置を切り替えながら連続撮影を行う一般的なフォーカスブラケティング撮影と異なり、主たる被写体の位置が異なり、かつ主たる被写体にピントが合った複数枚の撮影画像が取得できるブラケティング撮影を容易に行うことができる。
【0080】
係ることから、例えば特定の動きがある移動体を三脚等用いて撮影するときには、画角内での移動体の移動経路上の異なる場所にフォーカスエリアを複数設定しておくことにより、撮影時には、単にレリーズボタンを押すだけで、異なる位置の移動体にピントを合わせた連続撮影を極めて容易に行うことができる。なお、特定の動きをする移動体としては、例えば走行中の電車やレース中の自動車のように画角内での動きが比較的速いものが考えられる。
【0081】
また、第1の実施形態と同様、タッチパネルをタッチするだけでフォーカスエリアの位置及び順番を設定することができ、複数のフォーカスエリアの設定操作を容易に行うことができる。
【0082】
また、複数のフォーカスエリアの設定中には、フォーカスエリアを設定する毎に、設定したフォーカスエリアが表示画面Gに表示される。そのため、フォーカスエリア設定中、及び設定後においても設定内容を容易に確認することができる。
【0083】
さらには、表示画面G上には各々のフォーカスエリアが設定順を識別可能に表示されることから、設定した複数のフォーカスエリアの設定順をも容易に確認することができる。その結果、複数のフォーカスエリアの設定操作を極めて容易に行うことができる。
【0084】
また、複数回のオートフォーカス撮影を行う際には、各回の撮影で使用される(使用対象として特定された)フォーカスエリアが表示画面G上に表示されるため、連続するオートフォーカス撮影の撮影間隔が比較的長い場合には、各々の撮影時のフォーカスエリアが確認でき、都合がよい。
【0085】
ここで、本実施形態においては、フォーカスバンクモードでのオートフォーカス撮影の回数が、予め設定したフォーカスエリアの数と同一である場合について説明した。しかし、撮影回数はフォーカスエリアの数とは異なっていてもよく、また、撮影回数をユーザが自由に設定できるようにしてもよい。
【0086】
なお、設定したフォーカスエリアの数が撮影回数よりも少ない場合には、撮影回数がフォーカスエリアの数を超えた時点で、使用順(設定時のタッチ順)が1番目のフォーカスエリアを再度使用し、以後は、使用するフォーカスエリアの使用順を循環させるようにすればよい。
【0087】
(実施形態3)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。本実施形態は、第1の実施形態で説明したものと同様の構成を有するデジタルカメラに関するものである。本実施形態のデジタルカメラにおいても、撮影モードにおける下位の動作モードとしてフォーカスバンクモードが設けられている。ただし、本実施形態におけるフォーカスバンクモードは、レリーズボタンを全押し操作する以前に半押し操作が複数回行えるものである。
【0088】
以下、本実施形態においてフォーカスバンクモードが設定されたときCPU8が実行する撮影処理を
図6のフローチャートに従い説明する。なお、以下の説明においても設定可能なフォーカスエリアは3つであるものとする。
【0089】
CPU8は、第1及び第2の実施形態と同様に、撮影処理の開始とともにライブビュー画像の表示を開始し、既説したユーザによる設定操作に応じて第1のフォーカスエリア〜第3のフォーカスエリアを設定した後には、レリーズボタンの半押し待ちを行う(ステップSC1〜ステップSC6)。
【0090】
その後、CPU8は、レリーズボタンが半押しされると(ステップSC6:YES)、表示画面Gに表示中の全てのフォーカスエリアの表示の消去した後(ステップSC7)、半押し操作の回数を加算する(ステップSC8)。
【0091】
引き続きCPU8は、先に設定した複数のフォーカスエリアのうちで、半押し操作の回数に応じたフォーカスエリアを特定し撮影時のフォーカスエリアとして設定する(ステップSC9)。処理開始直後の半押し操作の回数は1回であるため、ここではフォーカスエリアの設定操作で1番目に指定された第1のフォーカスエリアを撮影時のフォーカスエリアとして設定する。
【0092】
しかる後、CPU8は、第1のフォーカスエリアを表示画面に表示した後(ステップSC10)、第1のフォーカスエリアを使用したAF処理を行い、第1のフォーカスエリア内の被写体へピントを合わせる(ステップSC11)。ここまでの処理は第1の実施形態と同一である。
【0093】
一方、本実施形態においてCPU8は、ステップSC11のAF処理を行った後、レリーズボタンが全押しされたか否かを確認し、レリーズボタンが全押しされなければ(ステップSC12:NO)、そのままステップSC6の処理へ戻り、ステップSC6〜ステップSC11の処理を繰り返す。
【0094】
その際、半押し操作の回数は2回となるため、撮影時のフォーカスエリアとして第2のフォーカスエリアが設定されるとともに、第2のフォーカスエリアを使用したAF処理によって、第2のフォーカスエリア内の被写体へのピント合わせが行われる。
【0095】
以後も同様に、CPU8は、ユーザによりレリーズボタンが全押しされるまでは、レリーズボタンが半押しされる毎に、つまり、半押しされたレリーズボタンがいったん半押し状態を解除され、再び半押しされる毎に、ステップSC6〜ステップSC11の処理を繰り返す。
【0096】
なお、
図6では省略したが、CPU8は、ステップSC6〜ステップSC11の処理を繰り返す間には、レリーズボタンの半押し操作の回数が、設定したフォーカスエリアの数(3つ)を超えた時点で、使用順(設定時のタッチ順)が1番目のフォーカスエリアを再び撮影時に使用するフォーカスエリアとして設定し、以後は、使用するフォーカスエリアの使用順を循環させる。
【0097】
その後、CPU8は、半押しされたレリーズボタンが半押し状態を解除されることなく、そのまま全押しされると(ステップSC12:YES)、撮影処理を行い、撮影画像を画像メモリ11に記憶させる(ステップSC13)。これにより、フォーカスバンクモードでの撮影処理を完了する。
【0098】
以上説明したように本実施形態のデジタルカメラにおいても、第1の実施形態と同様、フォーカスバンクモードを使用することにより、複数回のオートフォーカス撮影を実際に行う以前の段階で、表示画面G内の位置が異なる複数のフォーカスエリアを任意に設定することができる。しかも、撮影時には事前に設定したいずれかのフォーカスエリアを高速に指定して撮影を直ちに行うことができる。したがって、複数回のオートフォーカス撮影を行う場合に合焦対象エリアの設定を任意かつ容易に行うことができる。
【0099】
特に、本実施形態におけるフォーカスバンクモードでの撮影時には、レリーズボタンが全押しされる以前には、レリーズボタンが半押し操作される毎に、撮影時に使用するフォーカスエリアが順番に切り替わる。
【0100】
そのため、ユーザはレリーズボタンを全押しする以前に、必要に応じてレリーズボタンの半押し操作を繰り返すだけで、所望するフォーカスエリアを使用したオートフォーカス撮影を確実に行うことができる。
【0101】
係ることから、例えば移動体(動きのある被写体)を撮影するときには、移動体が画角内で意図しない方向へ移動した場合には、適宜レリーズボタンを半押してフォーカスエリアを切り替えることにより、撮影タイミングを逃すことなく移動体へのピントを合わせた撮影を容易に行うことができる。
【0102】
また、本実施形態においても、第1の実施形態と同様、タッチパネルをタッチするだけでフォーカスエリアの位置及び順番を設定することができ、複数のフォーカスエリアの設定操作を容易に行うことができる。
【0103】
また、複数のフォーカスエリアの設定中には、フォーカスエリアを設定する毎に、設定したフォーカスエリアが表示画面Gに表示される。そのため、フォーカスエリア設定中、及び設定後においても設定内容を容易に確認することができる。
【0104】
さらには、表示画面G上には各々のフォーカスエリアが設定順を識別可能に表示されることから、設定した複数のフォーカスエリアの設定順をも容易に確認することができる。その結果、複数のフォーカスエリアの設定操作を極めて容易に行うことができる。
【0105】
ここで、本実施形態においては、CPU8が、1回の撮影を行う毎にフォーカスバンクモードでの処理を完了するものについて説明したが、CPU8には以下のような処理を行わせてもよい。
【0106】
例えば、CPU8には、レリーズボタンの全押し操作に応じ撮影処理を行った後、再び前述したステップSC6以降の処理を行わせ、撮影回数が予め決められている回数となった時点で、フォーカスバンクモードでの処理を完了する処理を行わせてもよい。係る処理をCPU8に行わせることにより、フォーカスエリアを任意の順番で切り替えながら行う複数回のオートフォーカス撮影を容易に行うことができる。
【0107】
さらに、CPU8には、撮影回数に関係なく、ユーザによってレリーズボタン以外の予め決められた操作ボタンや、任意の操作ボタンが操作されるまで、ステップSC6〜ステップSC13の処理を繰り返す処理を行わせてもよい。
【0108】
また、フォーカスエリアの設定順と、レリーズ操作による撮影順は異なっていてもよい。
【0109】
また、以上説明した第1乃至第3の実施形態においては、本発明の撮像装置としてデジタルカメラを示したが、言うまでもなく、本発明は一般的なデジタルカメラに限らずスマートフォンを含む携帯電話端末等の他の装置に内蔵された撮像装置にも適用することができる。
【0110】
以上、本発明のいくつかの実施形態、及びその変形例について説明したが、これらは本発明の作用効果が得られる範囲内であれば適宜変更が可能であり、変更後の実施形態も特許請求の範囲に記載された発明、及びその発明と均等の発明の範囲に含まれる。
【0111】
以下に、本出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[請求項1]
オートフォーカス機能を備えた撮像装置において、レリーズ操作に応答する撮影動作に先立つユーザの位置設定操作に従い、複数のフォーカスエリア位置を任意に設定するフォーカスエリア設定手段と、前記フォーカスエリア設定手段により設定された複数のフォーカスエリアの各々を、前記フォーカスエリア設定手段による設定後に撮影動作時のフォーカスエリアとして切り替えながらオートフォーカス撮影を行う撮影処理を実行する撮影制御手段とを備えることを特徴とする撮像装置。
[請求項2]
前記撮影制御手段は、前記フォーカスエリア設定手段により設定された前記複数のフォーカスエリアを任意の順番で、撮影動作時のフォーカスエリアとして切り替えながらオートフォーカス撮影を行う撮影処理を実行することを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
[請求項3]
前記フォーカスエリア設定手段は、前記複数のフォーカスエリアの使用順を前記位置とともに設定し、前記撮影制御手段は、前記フォーカスエリア設定手段により設定された前記複数のフォーカスエリアを前記設定された使用順で、撮影動作時のフォーカスエリアとして切り替えながらオートフォーカス撮影を行う撮影処理を実行することを特徴とする請求項2記載の撮像装置。
[請求項4]
前記撮影制御手段は、ユーザによるレリーズ操作が行われる毎にフォーカスエリアを順に切り替えるオートフォーカス撮影を行う撮影処理を実行することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか記載の撮像装置。
[請求項5]
前記撮影制御手段は、ユーザによるレリーズ操作に応答し、前記フォーカスエリア設定手段により設定された複数のフォーカスエリアの全てを各回の撮影動作時のフォーカスエリアとして前記使用順に切り替えながら各オートフォーカス撮影を行う撮影処理を実行することを特徴とする請求項3記載の撮像装置。
[請求項6]
前記レリーズ操作は、レリーズボタンの半押し操作とレリーズボタンの全押し操作とからなり、前記全押し操作の直前に前記半押し操作が連続して行われた回数を加算し、前記複数のフォーカスエリアから、前記回数に対応する使用順が割り当てられているフォーカスエリアを順に特定する特定手段を更に備え、前記撮影制御手段は、連続した前記半押し操作に続く前記全押し操作に応答し、フォーカスエリアを前記特定手段により特定されているフォーカスエリアに切り替えてオートフォーカス撮影を行う撮影処理を実行することを特徴とする請求項3記載の撮像装置。
[請求項7]
タッチパネルとして機能する表示画面を有する表示手段を更に備え、前記フォーカスエリア設定手段は、ユーザによりタッチされた前記表示画面の複数の場所に応じた任意の複数エリアを前記複数のフォーカスエリアとして設定するとともに、前記複数の場所のタッチ順を各フォーカスエリアの使用順として設定することを特徴とする請求項3乃至6いずれか記載の撮像装置。
[請求項8]
前記フォーカスエリア設定手段により設定されるフォーカスエリアは、予め決められている固定エリアであることを特徴とする請求項1乃至7記載の撮像装置。
[請求項9]
前記フォーカスエリア設定手段は、移動する特定の被写体の位置を前記複数のフォーカスエリアとして使用順とともに設定する一方、逐次撮像した画像において、前記フォーカスエリア設定手段によりフォーカスエリアとして設定された移動体を追跡する追跡手段を更に備え、前記撮影制御手段は、前記使用順に応じた順に切り替えた撮影動作時のフォーカスエリアが前記移動体である場合には、前記追跡手段により追跡されている移動体の位置に相当するエリアをフォーカスエリアとするオートフォーカス撮影を行う撮影処理を実行することを特徴とする請求項6又は7,8記載の撮像装置。
[請求項10]
前記フォーカスエリア設定手段による複数のフォーカスエリアの設定中に、設定済みフォーカスエリアの使用順を、撮像された画像を表示する表示手段に識別可能に表示させる第1の表示制御手段とを更に備えることを特徴とする請求項7又は8,9記載の撮像装置。
[請求項11]
前記特定手段により特定されたフォーカスエリアを、撮像された画像を表示する表示手段に識別可能に表示させる第2の表示制御手段とを更に備えることを特徴とする請求項6記載の撮像装置。
[請求項12]
前記第2の表示制御手段は、ユーザによる表示操作に応答して、前記特定手段により特定されたフォーカスエリアを、撮像された画像を表示する表示手段に識別可能に表示させることを特徴とする請求項11記載の撮像装置。
[請求項13]
前記フォーカスエリア設定手段は、複数のフォーカスエリア及び該フォーカスエリアの使用順を設定する毎に、設定したフォーカスエリアを対象とするオートフォーカス動作を実施して合焦位置を取得し、取得した合焦位置を各フォーカスエリアの使用順とともに設定し、前記撮影制御手段は、前記フォーカスエリア設定手段により設定された複数のフォーカスエリアの合焦位置の各々を、撮影動作時の合焦位置として、対応するフォーカスエリアの前記使用順に応じた順に切り替えながらオートフォーカス撮影を行う撮影処理を実行することを特徴とする請求項9乃至11いずれか記載の撮像装置。
[請求項14]
オートフォーカス機能を備えた撮像装置における撮影方法であって、レリーズ操作に応答する撮影動作に先立ち、ユーザの位置設定操作に従い、複数のフォーカスエリア位置を任意に設定する工程と、設定した複数のフォーカスエリアの各々を、前記フォーカスエリア設定手段による設定後に撮影動作時のフォーカスエリアとして切り替えながらオートフォーカス撮影処理を実行する工程とを含むことを特徴とする撮影方法。
[請求項15]
オートフォーカス機能を備えた撮像装置が有するコンピュータを、レリーズ操作に応答する撮影動作に先立つユーザの位置設定操作に従い、複数のフォーカスエリア位置を任意に設定するフォーカスエリア設定手段と、前記フォーカスエリア設定手段により設定された複数のフォーカスエリアの各々を、前記フォーカスエリア設定手段による設定後に撮影動作時のフォーカスエリアとして切り替えながらオートフォーカス撮影を行う撮影処理を実行する撮影制御手段として機能させることを特徴とするプログラム。