特許第6102609号(P6102609)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6102609
(24)【登録日】2017年3月10日
(45)【発行日】2017年3月29日
(54)【発明の名称】電池交換管理システム及び方法
(51)【国際特許分類】
   B60L 3/00 20060101AFI20170316BHJP
   B60L 11/18 20060101ALI20170316BHJP
   H01M 10/48 20060101ALI20170316BHJP
   B66F 9/24 20060101ALI20170316BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20170316BHJP
【FI】
   B60L3/00 S
   B60L11/18 C
   H01M10/48 P
   B66F9/24 Z
   H02J7/00 Y
【請求項の数】6
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2013-156547(P2013-156547)
(22)【出願日】2013年7月29日
(65)【公開番号】特開2015-27223(P2015-27223A)
(43)【公開日】2015年2月5日
【審査請求日】2015年12月8日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003218
【氏名又は名称】株式会社豊田自動織機
(74)【代理人】
【識別番号】100074099
【弁理士】
【氏名又は名称】大菅 義之
(72)【発明者】
【氏名】倉石 守
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 恒雄
(72)【発明者】
【氏名】牧 国夫
【審査官】 笹岡 友陽
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−077054(JP,A)
【文献】 特開2013−118760(JP,A)
【文献】 特開2012−085505(JP,A)
【文献】 特開2013−084199(JP,A)
【文献】 特開2008−278624(JP,A)
【文献】 特開2010−181986(JP,A)
【文献】 特開2009−089526(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60L 1/00− 3/12
B60L 7/00−13/00
B60L 15/00−15/42
B66F 9/24
H01M 10/48
H02J 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
充電可能な複数の電池に対して、該電池の充電時に該電池の識別情報と共に該電池の充電情報を取得して蓄積する電池情報蓄積手段と、
前記電池情報蓄積手段に蓄積された各電池の充電情報を基に各電池の劣化度を推定する劣化推定手段と、
前記劣化推定手段で推定された各電池の劣化度を他の電池の劣化度と比較し、劣化度の差が所定の閾値以上の電池が使われている電動車両の間での電池の交換を促す通知手段と
を備えた電池交換管理システム。
【請求項2】
前記劣化推定手段は、前記充電情報によって得られる各電池の充電の回数を用い、前記充電の回数と前記劣化度との相関関係を基に、前記各電池の劣化度を推定することを特徴とする請求項1記載の電池交換管理システム。
【請求項3】
前記劣化推定手段は、前記充電情報によって得られる各電池の充電電流積算量、充電開始時の電池の電圧、及び充電終了時の電池の電圧を基に、前記各電池の満充電容量を計算し、該満充電容量を基に前記各電池の劣化度を推定することを特徴とする請求項1記載の電池交換管理システム。
【請求項4】
充電可能な複数の電池に対して、該電池の充電時に該電池の識別情報と共に該電池の充電情報を取得して蓄積する電池情報蓄積ステップと、
前記電池情報蓄積ステップで蓄積された各電池の充電情報を基に各電池の劣化度を推定する劣化推定ステップと、
前記劣化推定ステップで推定された各電池の劣化度を他の電池の劣化度と比較し、劣化度の差が所定の閾値以上の電池が使われている電動車両の間での電池の交換を促す通知ステップと
を含む電池交換管理方法。
【請求項5】
前記劣化推定ステップは、前記充電情報によって得られる前記電池の充電の回数を用い、前記充電の回数と前記劣化度との相関関係を基に、前記電池の劣化度を推定することを特徴とする請求項4記載の電池交換管理方法。
【請求項6】
前記劣化推定ステップは、前記充電情報によって得られる各電池の充電電流積算量、充電開始時の電池の電圧、及び充電終了時の電池の電圧を基に、前記各電池の満充電容量を計算し、該満充電容量を基に前記各電池の劣化度を推定することを特徴とする請求項4記載の電池交換管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電池交換管理システム及び方法に関し、特に、電池により稼動する電動車両等に用いられる充電可能な電池の交換を管理するための電池交換管理システム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
フォークリフト等の電動車両等に用いられる充電可能な電池は、充放電を繰り返す回数が増えるにつれて劣化し、容量維持率(初期容量に対する容量比)が低下する。劣化により容量維持率が所定値以下に低下した電池は、廃棄され新たな電池と交換されるか、或いは鉛電池の場合等には補水などの補修を行った電池と交換される。
【0003】
複数台の電動車両が稼動する工場や作業場等において、各電動車両の稼動量、即ち荷役作業時間や走行時間等の実稼動時間が平準化されない場合には、各電動車両間で電池の放電量の差が生じ、特定の電動車両のみの放電量が極端に多くなることがある。そのような場合、電池が過放電状態となり、過放電状態が継続すると、電池の劣化を早めることとなる。
【0004】
そのようなことを防ぐため、電動車両の稼動状態データを収集し、電動車両の実稼動時間を求め、電動車両の電池の放電量、充電量、過放電等の電池情報を求め、該電池情報をグラフ又はデータリストとして表示し、ユーザに電池の適正な取扱、各号機の稼動時間の平準化、稼動台数の最適化を促すシステムが下記の特許文献1等に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002−120999号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
複数台の電動車両が稼動する工場や作業場等の事業所において、電動車両の機台毎又は機種毎に稼動量が異なり、機台毎又は機種毎に電池の使われ方が異なる。電池は使われ方によって劣化度が異なる。頻繁に使われる電池は早く劣化する。そのため、稼動量の多い特定の機台又は機種の電動車両の電池が早く劣化する。ただし、稼動量が少ない電動車両の電池でも経年劣化する。
【0007】
劣化により使用不可能となった電池は、新たな電池と交換され、或いは補修した電池と交換されるが、電池が使用不可能となる都度行われる電池交換の工数は、電動車両の稼動による本来の作業以外の無効な工数であり、使用不可能となった電池の交換作業回数は、より少ないほうが望ましい。
【0008】
また、複数の電池のうちの一部の電池であっても、劣化が急速に進み、すぐに使用不可となる電池が多数発生する事業所等では、使用不可能となる電池の交換を見越して、予め数多くの新しい電池を常時ストックしておく必要があり、余分なコスト及びスペースを確保しておくことが要求される。
【0009】
上記課題に鑑み、本発明は、複数台の電動車両が稼動する工場や作業場等の事業所において、複数台の電動車両に使用される複数の電池の劣化の進行を緩和させ、電池の寿命を引き延ばすとともに、使用不可能となる電池の交換工数を低減させることができる電池交換管理システム及び方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る形態の一つである電池交換管理システムは、充電可能な複数の電池に対して、該電池の充電時に該電池の識別情報と共に該電池の充電情報を取得して蓄積する電池情報蓄積手段と、前記電池情報蓄積手段に蓄積された各電池の充電情報を基に各電池の劣化度を推定する劣化推定手段と、前記劣化推定手段で推定された各電池の劣化度を他の電池の劣化度と比較し、劣化度の差が所定の閾値以上の電池が使われている電動車両の間での電池の交換を促す通知手段とを備える。
【0011】
この構成により、劣化度の差が所定の閾値以上の電池が使われている電動車両の間での電池の交換を行うよう、ユーザに促すことができる。
また、前記劣化推定手段は、前記充電情報によって得られる各電池の充電の回数を基に、前記各電池の劣化度を推定することを特徴とする。この構成により、電池の劣化度の推定を簡易な構成で行うことが可能となる。
【0012】
また、前記劣化推定手段は、前記充電情報によって得られる各電池の充電電流積算量、充電開始時の電池の電圧、及び充電終了時の電池の電圧を基に、前記各電池の満充電容量を計算し、該満充電容量を基に前記各電池の劣化度を推定することを特徴とする。この構成により、電池の劣化度の推定を精度良く行うことが可能となる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、劣化度の差が所定の閾値以上の電池が使われている電動車両の間での電池の交換をユーザに促すことにより、ユーザは、電動車両間で電池の劣化が均一化されるよう、電池の交換(ローテーション)を行う。そのため、特定の電池の劣化の進行を緩和させ、電池の寿命を引き延ばすことができ、使用不可能となる電池の交換工数を低減させることができる。それにより、予め数多くの新しい電池をストックしておく必要が無くなり、余分なコスト及びスペースを減少させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】電池交換管理システムの構成例を示す図である。
図2】電池交換管理の処理フローの例を示す図である。
図3】容量維持率と電池の充放電の回数(サイクル数)と相関関係を示す図である。
図4】SOC−OCV特性の例を示す図である。
図5】満充電容量の算出による電池の劣化度の推定の処理フローの例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の電池交換管理システム及び方法の実施形態について、図面を参照して説明する。図1は、電池交換管理システムの構成例を示す。図1において、1は電動車両、2a,2bは充電器、3は無線通信装置、4は通信ネットワーク、5はサーバ装置、6はクライアント装置である。
【0016】
充電可能な電池が搭載された電動車両1が充電器2aに接続され、充電器2aが電動車両1の電池に対して充電を行うとき、充電器2aは、該電池が格納された電池パックに実装された図示省略の電子制御ユニットとの通信により、該電池を識別するための識別情報を取得し、該電池の充電時における充電情報を該識別情報と共に、無線通信装置3及びインターネット等の通信ネットワーク4を介して、電池交換管理システムのサーバ装置5に送信する。
【0017】
サーバ装置5は、充電器2aから送信された各電池の識別情報及び充電情報を蓄積する蓄積手段を備える。充電器2aから送信され、サーバ装置5で蓄積される充電情報としては、各電池の充電回数、又は、各電池の充電開始時の電圧、充電終了時の電圧及び充電電流積算量等とすることができる。
【0018】
サーバ装置5は、蓄積した各電池の充電情報を基に、各電池の劣化度を推定する劣化推定手段を備える。各電池の劣化度を推定する手法については後述する。また、サーバ装置5は、推定した各電池の劣化度について、他の同種の電池の劣化度と比較し、劣化度の差が所定の閾値以上の電池が使われている電動車両の間での電池の交換を促す通知画面を生成する手段を備える。
【0019】
サーバ装置5は、前述の電池の交換を促す通知画面を、ユーザのクライアント装置6に通信ネットワーク4を介して送信する。ユーザのクライアント装置6は、サーバ装置5から送信された電池の交換を促す通知画面を表示する。ユーザは、クライアント装置6に表示された電池の交換を促す通知画面に従って、複数の電動車両間で電池の劣化が均一化されるよう、電池の交換(ローテーション)を行う。
【0020】
この電池の交換は、寿命が尽き使用不可能となった電池と新しい電池や補修した電池との交換ではなく、使用可能な電池間での交換であるので、簡易な交換作業で済み、事業所全体で使用される電池が無駄なく有効に使用されるので、特定の電池の劣化の進行が緩和され、電池寿命を引き延ばすことができ、新しい電池や補修電池との交換工数を減らすことができる。
【0021】
なお、上述の充電器2aは、無線通信装置3に対して移動体通信の通信手段等を用いて通信を行う構成とすることができる。また、各電池の識別情報及び充電情報は、電動車両1の電池が格納された電池パックに実装された図示省略の電子制御ユニットの移動体通信手段により、無線通信装置3を介して送信するように構成してもよい。
【0022】
また、各充電器2a,2bには、電力線7が接続される。そこで、各充電器2a,2bの間に電力線7を用いた電力線通信回線8を構築し、充電器2a,2bの間で電力線通信回線8を介して通信を行う構成することができる。そして、無線通信装置3との通信手段を備えていない充電器2bは、無線通信装置3との通信手段を備えた充電器2aに、各電池の識別情報及び充電情報を電力線通信回線8により送信し、充電器2aは、充電器2bからの各電池の識別情報及び充電情報を中継して通信ネットワーク4に送信する構成とすることができる。
【0023】
また、各充電器2a,2bとクライアント装置6との間を電力線通信回線8で接続し、各充電器2a,2bは、各電池の識別情報及び充電情報を、クライアント装置6に電力線通信回線8を介して送信し、クライアント装置6に前述の各電池の識別情報及び充電情報を蓄積する蓄積手段を設けてもよい。さらに、前述の各電池の劣化度を推定する劣化推定手段及び前述の電池の交換を促す通知画面を生成する手段を、クライアント装置6に設けてもよい。
【0024】
図2は電池交換管理の処理フロー例を示す。電動車両1の電池の充電作業が行われると、電池交換管理の処理が開始され、充電が行われる電池の識別情報(ID)が取得され(ステップS1)、充電器2(2a又は2b)により該電池の充電が開始され(ステップS2)、充電電圧が電池に印加されて充電が行われる(ステップS3)。
【0025】
充電の期間中、電池の電圧が測定され(ステップS4)、所定の充電状態になると充電が終了する(ステップS5)。充電終了時に、前述の電池の識別情報及び充電情報が取得され蓄積される(ステップS6)。そして、蓄積された電池の識別情報及び充電情報を基に、各電池の劣化度を推定する(ステップS7)。
【0026】
推定された電池の劣化度を基に、各電池の劣化度を他の電池の劣化度と比較し、電池間の劣化度の差が所定の閾値以上であるか否かを判定する(ステップS8)。電池間の劣化度の差が所定の閾値以上の場合(ステップS8でYesの場合)、劣化度の大きい電池を劣化度の小さい電池と交換するよう促す電池交換通知(アドバイス)をユーザのクライアント装置6で表示し(ステップS9)、電池交換管理の処理を終了する。一方、電池間の劣化度の差が所定の閾値以上でない場合(ステップS8でNoの場合)、電池交換通知(アドバイス)を行なうことなく、電池交換管理の処理を終了する。
【0027】
ステップS7における電池の劣化度の推定の第1の手法として、電池の識別情報及び充電情報を基に、各電池の充電回数を計数し、該充電回数を基に電池の劣化度の算出する手法を用いることができる。電池の劣化は、電池の充放電の回数(サイクル数)と相関関係が有るので、電池の充電回数を基に電池の劣化度を推定することができる。
【0028】
図3は、電池の劣化度を示す容量維持率と電池の充放電の回数(サイクル数)と相関関係を示している。図3において、横軸は電池の充放電の回数(サイクル数)を表し、縦軸は電池の容量維持率(初期容量に対する容量比)を表している。
【0029】
ここで、充放電の回数(サイクル数)は、例えば、電池の充電率が約80%〜100%の状態から充電率が約0%〜10%の状態まで放電し、その後、再び充電率が約80%〜100%の状態まで充電したときの動作を1サイクルとして計数される。
【0030】
図3に示すように、充放電の回数(サイクル数)が増えるに従って容量維持率は徐々に低下し、例えば、充放電の回数(サイクル数)が3600回を超えると、容量維持率(初期容量に対する容量比)が75%以下となり、電池が使用不可能な程度に劣化する。容量維持率は、充放電の回数(サイクル数)の増加に伴って単調減少するので、電池の劣化度を充電回数により推定することができる。このように、充電回数を基に電池の劣化度を推定することにより、簡易な構成で電池の劣化度を推定することができる。
【0031】
また、ステップS7における電池の劣化度の推定の第2の手法として、上述の充電回数による推定のほかに、充電開始時の電池電圧V1と充電終了時の電池電圧V2と充電電流積算量ΣIとを含む充電情報を取得し、これらの充電情報とSOC−OCV特性とを基に推定することができる。
【0032】
SOC−OCV特性は、電池の満充電容量に対する残容量の比率である充電率(SOC:State Of Charge)と電池の開回路電圧(OCV:Open Circuit Voltage)との相関を示す。SOC−OCV特性は、図4に示す例のように、充電率(SOC)が増大するにつれて電池の開回路電圧(OCV)が単調増加し、例えば、充電率(SOC)が0%のとき、電池の開回路電圧(OCV)が2.5V、充電率(SOC)が100%のとき、電池の開回路電圧(OCV)が4.1Vなどとなる。
【0033】
逆に電池の開回路電圧(OCV)から、SOC−OCV特性に基づいて、充電率(SOC)を取得することができる。そこで、充電開始時の電池の開回路電圧V1から充電開始時の充電率SOC1を求め、また、充電終了時の電池の開回路電圧V2から充電終了時の充電率SOC2を求める。そして、それらと前述の充電電流積算量ΣIとを用いて下記の計算式1により満充電容量を算出する。
【0034】
満充電容量=100×ΣI÷(SOC2−SOC1) 式1
算出した満充電容量と初期の満充電容量との比率を算出することにより、容量維持率を算出し、該容量維持率を基に電池の劣化度を推定することができる。図5は、上述の満充電容量の算出による電池の劣化度の推定の処理フローの例を示す。
【0035】
図5に示すように、電池の充電時の充電情報として得られる充電電流積算量を取得し(ステップS51)、また、充電開始時及び充電終了時の電池の電圧を取得する(ステップS52)。そしてこれら取得した充電電流積算量及び電池の電圧を基に、上述の計算式により電池の満充電容量を計算する(ステップS53)。
【0036】
計算した満充電容量と初期の満充電容量との比率を算出して容量維持率を計算し、該容量維持率を基に電池の劣化度を推定する(ステップS54)。以降の処理は、前述の充電回数を基に電池の劣化度を推定した処理以降の処理と同様である。
【0037】
なお、電池の開回路電圧(OCV)は、電池の閉回路電圧(CCV:Closed Circuit Voltage)から電池の内部抵抗及び分極による影響を取り除いた電圧である。そこで、電池の劣化度の推定に用いる充電情報として、充電開始時及び充電終了時の電池の開回路電圧(OCV)の代わりに、充電開始時及び充電終了時の閉回路電圧(CCV)を取得し、該閉回路電圧(CCV)から、電池の内部抵抗及び分極による影響を取り除いた開回路電圧V1,V2を推定して求めてもよい。
【0038】
また、電池の劣化度の推定において、容量維持率を計算せずに、満充電容量を基に電池の劣化度の推定を行ってもよい。このように、満充電容量を計算して電池の劣化度を推定することにより、電池の劣化度を精度良く推定することが可能となる。
【0039】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、以上に述べた実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の構成または実施形態を取ることができる。
【符号の説明】
【0040】
1 電動車両
2a,2b 充電器
3 無線通信装置
4 通信ネットワーク
5 サーバ装置
6 クライアント装置
7 電力線
8 電力線通信回線
図2
図5
図1
図3
図4