(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、
図1〜
図5を参照して本発明の実施形態を説明する。
図1は、動画データ再生装置として適用したデジタルカメラの基本的な構成要素を示したブロック図である。
このデジタルカメラは、被写体を高精細に撮影可能な撮像機能(静止画撮影機能、動画撮影機能)、現在日時やタイマ時間を計時する計時機能、記録保存されている撮影済み画像(保存画像)を任意に読み出して再生する画像再生機能などの機能を備えたコンパクトカメラで、特に、通常の動画撮影時のフレームレート(例えば、30fps)よりも速い(高い)フレームレートで高速度撮影するハイスピード撮影機能を備えている。このハイスピード撮影機能は、例えば、複数のフレームレート“120fps”、“240fps”、“480fps”、“1000fps”の中から任意のフレームレートをユーザ操作によって選択されると、この選択されたフレームレートで高速度撮影を行う機能である。
【0012】
制御部1は、電源部(二次電池)2からの電力供給によって動作し、記憶部3内に格納されている各種のプログラムに応じてこのデジタルカメラの全体動作を制御するもので、この制御部1には図示しないCPU(中央演算処理装置)やメモリなどが設けられている。記憶部3は、例えば、ROM、フラッシュメモリなどを有する構成で、後述する
図3〜
図5に示した動作手順に応じて本実施形態を実現するためのプログラムや各種のアプリケーションなどが格納されているプログラムメモリ3Aと、フラグなどを一時記憶するワークメモリ3Bと、撮影された画像を圧縮記録して保存する画像メモリ3Cなどを有している。なお、記憶部3は、例えば、SDカード、ICカードなど、着脱自在な可搬型メモリ(記録メディア)を含む構成であってもよく、図示しないが、通信機能を介してネットワークに接続されている状態においては所定のサーバ装置側の記憶領域を含むものであってもよい。
【0013】
操作部4は、図示省略したが、押しボタン式の各種のキーを備えている。例えば、撮影が可能な動作モード(撮影モード)と、撮影済み画像(保存画像)を再生する動作モード(再生モード)とを切り替えたり、更に撮影モードとして、動画撮影モードなどに切り替えたりするモード変更ボタンと、動画撮影開始/終了を指示する動画撮影開始/終了ボタンと、動画再生開始/終了を指示する動画再生開始/終了ボタンと、露出やシャッタスピードなどの撮影条件を設定する設定ボタンなどを備えている。制御部1は、この操作部4からの入力操作信号に応じた処理として、例えば、モード変更処理、撮影処理、撮影条件の設定処理などを実行する。
【0014】
撮像部5は、図示しないが、光学レンズからの被写体画像が撮像素子(CCDやCMOSなど)に結像されることにより被写体を高精細に撮影することが可能なもので、撮影レンズ、撮像素子、ストロボ、各種のセンサ、アナログ処理部、デジタル処理部を有している。この撮像部5によって撮影された画像は、画像圧縮処理が施された後、SDカードなどの画像メモリ3Cに記録保存される。タッチ表示部6は、高精細液晶などの表示画面上に透明のタッチパネルが積層されたもので、各種のソフトウェアキー(タッチキー)を割り当て配置してその機能名を表示したり、指などによるタッチ操作を感知してそのタッチ操作に応じた操作信号を入力したりする。タッチ表示部6の表示画面は、撮像された画像(ライブビュー画像)をリアルタイムに表示するモニタ画面(ライブビュー画面)となったり、撮影済み画像を再生する再生画面となったりする。
【0015】
図2(1)は、ハイスピード撮影時のモニタ画面を例示し、
図2(2)は、ハイスピード撮影された動画の再生画面を例示した図である。
図2(1)に示すようにハイスピード撮影時のモニタ画面には、撮影中の画像(動画データを構成する各フレーム画像)が逐次モニタ表示されると共に、撮影中の画像(各フレーム画像)を表示しているモニタ画面の隅部(図中、右上角部)に動画記録(撮影)時の経過時間に関する情報が合成表示される。この動画記録時の経過時間に関する情報は、ハイスピード撮影の開始からの経過時間を時分秒で示した案内情報であり、図示の例の“00時間00分05秒”は、動画撮影の開始時から5秒が経過したタイミングであることを示している。更に、モニタ画面には、ハイスピード撮影時にユーザ操作によって任意に選択された撮影フレームレート、図示の例では、“HS(ハイスピード)240(240fps)”が案内情報として表示され、また、現在の年月日時分情報、図示の例では、“14年02月10日8時56分”が案内情報として表示される。
【0016】
この場合、ハイスピード撮影された動画の再生時に、撮影時のフレームレート(撮影フレームレート)とは異なるフレームレートを再生時のフレームレート(再生フレームレート)としてユーザ操作により任意に選択可能となっている。例えば、撮影フレームレート(“120fps”、“240fps”、“480fps”、“1000fps”)よりも遅い(低い)再生フレームレート(例えば、30fps、60fps)が指定されると(特にユーザが指定しなければデフォルトの再生フレームレートである30fpsが選択される)、つまり、撮影フレームレートが再生フレームレートよりも速い場合には、ハイスピード撮影された動画データを構成する各フレーム画像は、選択された再生フレームレートに応じてスローモーション再生される。ここで、動画データの再生時において、所定の撮影フレームレート(“120fps”、“240fps”、“480fps”、“1000fps”)に応じた表示サイズで動画データが再生画面に表示される。例えば、撮影フレームレートが“120fps”であれば、640×480ドットの表示サイズ、“240fps”であれば、512×384ドットの表示サイズで再生される。
【0017】
図2(2)に示すようにハイスピード撮影された動画の再生画面には、再生中の画像(動画データを構成する各フレーム画像)が逐次表示再生されると共に、再生中の画像(各フレーム画像)を表示しているモニタ画面の隅部(図中、右上角部)に動画再生時の経過時間に関する情報が合成表示される。この動画再生時の経過時間に関する情報は、動画再生の開始からの経過時間を時分秒で示した案内情報であり、図示の例の“00時間00分41秒”は、再生の開始から41秒が経過したタイミングであることを示している。この再生時の経過時間に関する情報の近くには、それに並行して動画記録時の経過時間に関する情報が合成表示される。
【0018】
この再生画面内の動画記録時の経過時間に関する情報は、ハイスピード撮影時にその撮影の開始時からの経過時間を時分秒1/1000秒で示した案内情報であり、図示の例の“00時間00分05秒199/1000秒”は、再生中のフレーム画像の撮影タイミングとして、撮影開始から05秒199/1000秒が経過したタイミングであることを示している。この動画撮影時の経過時間に関する情報は、ハイスピード撮影された動画データを構成する各フレーム画像を逐次再生する毎にその再生中のフレーム画像に対応して算出されたもので、再生中のフレーム画像と共に表示される。更に、動画データの再生画面には、ハイスピード撮影時にユーザ操作によって任意に選択されたフレームレート、図示の例では、“HS(ハイスピード)240(240fps)”が案内情報として表示されると共に、現在の年月日時分情報、図示の例では、“14年05月26日10時02分”が案内情報として表示される。
【0019】
なお、動画データの再生画面には、早送り再生を指示したり、巻き戻し再生を指示したり、一時停止を指示したりする再生制御ボタン(タッチキー)SETが設けられている。この再生制御ボタンSETは、例えば、タップ操作が行われる毎に“早送り再生”、“巻き戻し再生”、“一時停止”を順次指定可能なもので、“早送り再生”又は“巻き戻し再生”が指定されている状態において、ダブルタップ操作が行われる毎に早送り再生(スロー再生)の速度を段階的にアップ指定したり、巻き戻し再生時の速度を段階的にアップ指定したりするようにしている。
【0020】
動画記録時の経過時間や動画再生時の経過時間は、動画データの再生中に再生が一時停止された場合に、それらの経過時間の変化が一時停止される。つまり、動画データの再生中に一時停止や早送りなどで再生速度が変化した場合であっても、同じフレームに対して算出及び表示される経過時間は変化しない。
また、動画データの再生を一時停止した状態で、ユーザ操作に応じて再生フレームをコマ送りすることも可能であり、この場合、動画記録時の経過時間については、1フレーム毎に1000分の1秒単位で経過時間が変化し、動画再生時の経過時間については、複数フレーム毎に1秒単位で経過時間が変化するようになる。
【0021】
次に、本実施形態におけるデジタルカメラの動作概念を
図3〜
図5に示すフローチャートを参照して説明する。ここで、これらのフローチャートに記述されている各機能は、読み取り可能なプログラムコードの形態で格納されており、このプログラムコードにしたがった動作が逐次実行される。また、ネットワークなどの伝送媒体を介して伝送されてきた上述のプログラムコードに従った動作を逐次実行することもできる。すなわち、記録媒体のほかに、伝送媒体を介して外部供給されたプログラム/データを利用して本実施形態特有の動作を実行することもできる。なお、
図3〜
図5は、デジタルカメラの全体動作のうち、本実施形態の特徴部分の動作概要を示したフローチャートであり、この
図3のフロー、
図4及び
図5のフローから抜けた際には、全体動作のメインフロー(図示省略)に戻る。
【0022】
図3は、動画撮影モードが選択された際に実行開始される動画撮影処理を示したフローチャートである。
制御部1は、ハイスピード撮影時のフレームレートとして、例えば、“30fps”、“60fps”、“120fps”、“240fps”、“480fps”、“1000fps”を選択候補として一覧表示を表示させ、その一覧画面の中からユーザ操作によって任意のフレームレートが選択されると、その選択フレームレートを撮影フレームレートとして確定する(ステップA1)。そして、動画撮影の開始を指示する動画撮影開始/停止ボタンの操作待ち状態となる(ステップA2)。
【0023】
いま、動画撮影開始/終了ボタンが操作されて動画撮影開始が指示されると(ステップA2でYES)、上述の計時機能から現在日時を撮影開始日時として取得してワークメモリ3Bに一時記憶した後(ステップA3)、上述の選択フレームレート(撮影フレームレート)で動画撮影処理を実行する(ステップA4)。この場合、“120fps”、“240fps”、“480fps”、“1000fps”のいずれかが選択された場合には、その撮影フレームレートに応じた高速度撮影(ハイスピード撮影)を実行する。
【0024】
そして、再度、動画撮影開始/終了ボタンが操作されることによって動画撮影終了が指示されたかを調べ(ステップA5)、動画撮影の終了が指示されるまで動画撮影処理の実行を継続するが(ステップA4)、動画撮影の終了が指示されたときには(ステップA5でYES)、撮影された動画データ(各フレーム画像)を動画ファイルとして記録保存すると共に、選択フレームレート(撮影フレームレート)の情報と撮影開始日時の情報を読み出し取得し、その動画ファイルのヘッダ部に付加してSDカードなどの画像メモリ3Cに記録保存する処理(ステップA6)を行った後、
図3のフローから抜ける。
【0025】
図4及び
図5は、動画再生モードが選択された場合に実行開始される動画再生処理を示したフローチャートである。
制御部1は、動画データを再生する場合の再生フレームレート(fr1)を“30fps”に設定する(
図4のステップB1)。この場合、任意の再生フレームレートがユーザ操作によって選択された場合には、その選択フレームレートを再生フレームレートとして設定するが、いま、デフォルトである“30fps”が設定されたものとする。そして、画像メモリ3Cに記憶保存されている各動画データ(例えば、タイトル名)を選択候補として一覧表示させ、その一覧画面の中からユーザ操作によって任意の動画データが選択されると、その選択された動画データ
を再生対象として確定する(ステップB2)。そして、再生対象として選択された動画データの撮影フレームレート(fr2)をその動画ファイルのヘッダ部から読み出し取得(ステップB3)した後、再生時の経過時間(T1)を初期化(00.00.00)する処理を行う(ステップB4)。
【0026】
ここで、再生フレームレート(fr1)と撮影フレームレート(fr2)とを比較し、fr2>fr1の条件が成立するか否か、つまり、撮影フレームレートが再生フレームレートよりも速いか否かを調べ(ステップB5)、fr2>fr1であれば(ステップB5でYES)、撮影時の経過時間(T)2を初期化(00.00.00.000)する処理を行う(ステップB6)。なお、fr2=fr1又はfr2<fr1であれば(ステップB5でNO)、撮影時の経過時間(T2)を初期化する処理(ステップB6)はスキップされる。
【0027】
次に、動画データを構成する各フレーム画像のうち表示対象のフレーム画像を逐次指定するために現フレーム番号(n)を初期化(1)する処理(ステップB7)を行った後、
図5のフローに移り、動画再生の開始を指示する動画再生開始/停止ボタンの操作待ち状態となる(ステップB8)。いま、動画再生開始/終了ボタンが操作されて動画再生開始が指示されたときには(ステップB8でYES)、現フレーム番号(n)/再生フレームレート(fr1)の演算により再生時の経過時間(T1)に関する情報を更新する処理を行う(ステップB9)。これによって最初はT1=1/30秒が求められる。そして、現フレーム番号(n)で指定されるフレーム画像を読み出し、このフレーム画像の一部に再生時の経過時間(T1)に関する情報を合成する処理(ステップB10)を行った後、再生フレームレート(fr1)と撮影フレームレート(fr2)とを比較し、fr2>fr1の条件が成立するか否かを調べる(ステップB11)。
【0028】
いま、撮影フレームレートが再生フレームレートよりも速く、fr2>fr1の条件が成立する場合には(ステップB11でYES)、現フレーム番号(n)/撮影フレームレート(fr2)の演算により動画撮影時の経過時間(T2)に関する情報を更新する処理を行う(ステップB12)。この場合、撮影フレームレート(fr2)が“120fps”であれば、最初はT1=1/120秒が求められる。そして、現フレーム番号(n)で指定されるフレーム画像の一部に撮影時の経過時間(T2)に関する情報を合成する処理を行う(ステップB13)。なお、fr2=fr1又はfr2<fr1であれば(ステップB11でNO)、更新処理(ステップB12)及び合成処理(ステップB13)はスキップされる。
【0029】
そして、合成後のフレーム画像をタッチ表示部6の再生画面に表示させると共に、撮影フレームレート及び現在の年月日時分情報を案内情報として表示させる(ステップB14)。その結果、fr2=fr1又はfr2<fr1であれば(ステップB11でNO)、フレーム画像には再生時の経過時間(T1)が案内情報として合成表示されると共に、撮影フレームレート及び現在の年月日時分情報
が案内情報として表示されるが、fr2>fr1であれば(ステップB11でYES)、更に撮影時の経過時間(T2)に関する情報が案内情報として合成表示される。
【0030】
次に、表示フレームの更新タイミングに到達したか、つまり、1/fr1秒(1/30秒)が経過したかを調べ(ステップB15)、更新タイミングに達するまで待機状態となるが、更新タイミングに達したときには(ステップB15でYES)、表示対象のフレーム画像を指定する現フレーム番号(n)に“1”を加算してその値を更新する処理を行う(ステップB16)。これによって現フレーム番号(n)の値は、1/30秒毎に更新されるが、その更新タイミングは、1/30秒に限らず、例えば、再生フレームレート(fr1)が“30fps”であっても1/10秒毎又は1/20秒毎に現フレーム番号(n)を更新するようにしてもよい。次に、再度、動画再生開始/終了ボタンが操作されることによって動画再生終了が指示されたかを調べ(ステップA17)、動画再生の終了が指示されるまで上述のステップB9に戻り、以下、上述の動作を繰り返すが、動画再生の終了が指示されたときには(ステップB17でYES)、
図4及び
図5のフローから抜ける。
【0031】
以上のように、本実施形態において制御部1は、指定された再生フレームレートとは異なる撮影フレームレートで記録された動画データを再生する場合に、その動画データを構成する各フレーム画像を再生フレームレートに応じた速度で逐次再生するが、その際、再生中のフレーム画像に対して、その動画記録時の経過時間に関する情報を撮影フレームレートに基づいて算出し、この動画記録時の経過時間に関する情報を案内情報として、再生中のフレーム画像と共に表示するようにしたので、動画の視認者にあってはその動画記録時における時間の経過状態を適切に確認しながら動画を鑑賞することが可能となる。これによって、例えば、撮影開始から所望する時間(例えば、5秒)が経過したタイミングで再生動作の一時停止を指示したり、早送り再生を指示したりすることができる。この場合、早送り再生や巻き戻し再生を指示したとしても、動画記録時の経過時間に関する情報は、再生中のフレーム画像を撮影したタイミングを示すものとなる。
【0032】
制御部1は、再生中のフレーム画像の個々に対して、その再生時の経過時間に関する情報を再生フレームレートに基づいて算出し、この再生時の経過時間に関する情報を案内情報として再生中のフレーム画像と共に表示するようにしたので、動画の視認者にあっては動画記録時の経過時間に関する情報と共に再生時の経過時間に関する情報も併せて確認することができる。
【0033】
制御部1は、動画記録時の経過時間に関する情報を再生中のフレーム画像と共に表示する否かを所定の条件に応じて制御するようにしたので、動画記録時の経過時間に関する情報を必要に応じて案内することができる。
【0034】
制御部1は、撮影フレームレートと再生フレームレートとが異なることを条件として、動画記録時の経過時間に関する情報を再生中のフレーム画像と共に表示するようにしたので、再生フレームレートと撮影フレームレートとの関係を基に動画記録時の経過時間に関する情報を案内することができる。
【0035】
制御部1は、撮影フレームレートが再生フレームレートよりも速いことを条件として、動画記録時の経過時間に関する情報を再生中のフレーム画像と共に表示するようにしたので、再生フレームレートが撮影フレームレートよりも遅い場合に動画記録時の経過時間に関する情報を案内することができる。
【0036】
制御部1は、所定の撮影フレームレートに応じた表示サイズで動画データを再生することを条件として、動画記録時の経過時間に関する情報を再生中のフレーム画像と共に表示するようにしたので、撮影フレームレートに応じた表示サイズに基づいて動画記録時の経過時間に関する情報を案内することができる。
【0037】
制御部1は、計時機能によって計時された現在の日時情報を再生中のフレーム画像と共に表示するようにしたので、動画の視認者にあっては、再生時の経過時間に関する情報、動画記録時の経過時間に関する情報のほか、動画データの再生が一時停止された場合であっても時刻の経過が一時停止されることのない現在の日時情報をも併せて確認することができる。
【0038】
なお、上述した実施形態においては、動画記録時の経過時間に関する情報を再生中のフレーム画像と共に表示する否かを所定の条件に応じて制御するようにしたが、再生時の経過時間に関する情報を表示する場合においても再生中のフレーム画像と共に表示する否かを所定の条件に応じて制御するようにすれば、再生時の経過時間に関する情報を必要に応じて案内することができる。この所定の条件は、ユーザが任意に指定した条件であってもよい。
【0039】
また、上述した実施形態においては、現フレーム番号(n)/撮影フレームレート(fr2)の演算により動画撮影時の経過時間(T2)に関する情報を更新する処理を行うようにしたが、その算出する方法は、任意である。例えば、撮影フレームレートが“240fps”、再生フレームレートが“30fps”の場合には、動画再生時の経過時間に対して30/240倍の速度でカウント動作を行う計測カウンタの値を動画記録時の経過時間に関する情報として求めるようにしてもよい。
【0040】
また、上述した実施形態においては、動画記録時の経過時間に関する情報として、動画撮影開始時からの経過時間を示したが、動画撮影開始時からの経過時刻であってもよい。この場合、制御部1は、動画データの再生を開始する際に、動画撮影時に動画データに付加した撮影開始時刻(
図3のステップA6を参照)を読み出し、この撮影開始時刻に動画記録時の経過時間を加算することによって撮影開始時からの経過時刻を算出して再生中のフレーム画像と共に表示するようにしてもよい。例えば、撮影開始時刻が“2014年2月10日午前5時00分00秒”の場合に、動画記録時の経過時間に関する情報として、再生開始時には“2014.02.10.05:00:00:000”を案内表示させ、再生開始時から5秒が経過した時点では、“2014.02.10.05:00:05:000”を案内表示させるようにしてもよい。これによって例えば、日の出の瞬間を撮影した動画であれば、実際の日の出の日時(撮影日時)を案内することができる。
【0041】
更に、動画記録時の経過時間に関する情報としては、数値列データを表示する場合に限らず、動画記録時の経過時間の表示を例えば、グラフ表示やレベル表示などで行うようにしてもよい。同様に、再生時の経過時間に関する情報も経過時間に限らず、再生開始時からの再生時刻であってもよく、更に、数値列データの表示に限らず、例えば、グラフ表示やレベル表示などで行うようにしてもよい。
【0042】
また、上述した実施形態においては、動画記録時の経過時間に関する情報及び再生時の経過時間に関する情報を、再生中のフレーム画像内に合成して表示するようにしたが、このような画像合成処理は行わず、例えば、再生中のフレーム画像が表示されている領域の周辺部に、動画記録時の経過時間に関する情報及び再生時の経過時間に関する情報を案内情報として表示するようにしてもよい。
【0043】
また、上述した実施形態においては、撮影フレームレートが再生フレームレートよりも速い場合、つまり、ハイスピード撮影された動画データをスローモーション再生する場合を例示したが、ハイスピード撮影された動画データに限らず、例えば、インターバル撮影や微速度撮影による流れゆく雲とか、花の開花などを撮影した動画データを早送り状態で再生する場合に適用するようにしてもよい。この場合、例えば、“1/10fps”、“1fps”、“10fps”のフレームレートのいずれかで撮影した動画データを“30fps”で再生する場合でも、動画記録時の経過時間(撮影フレームレートに基づいて算出された経過時間)に関する情報及び再生時の経過時間(再生フレームレートに基づいて算出された経過時間)に関する情報を再生中のフレーム画像と共に表示するようにすればよい。
【0044】
また、上述した実施形態においては、動画データ再生装置としてデジタルカメラに適用した場合を示したが、カメラに限らず、カメラ機能付きパーソナルコンピュータ・PDA(個人向け携帯型情報通信機器)・スマートフォンなどの携帯電話機・タブレット端末装置・音楽プレイヤなどであってもよく、勿論、DVDプレイヤなどであってもよい。
【0045】
また、上述した実施形態において示した“装置”や“部”とは、機能別に複数の筐体に分離されていてもよく、単一の筐体に限らない。また、上述したフローチャートに記述した各ステップは、時系列的な処理に限らず、複数のステップを並列的に処理したり、別個独立して処理したりするようにしてもよい。
【0046】
以上、この発明の実施形態について説明したが、この発明は、これに限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲を含むものである。
以下、本願出願の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
(付記)
(請求項1)
請求項1に記載の発明は、
指定された再生フレームレートとは異なる撮影フレームレートで記録された動画データを再生する場合に、その動画データを構成する各フレーム画像を前記再生フレームレートに応じた速度で逐次再生する再生手段と、
前記再生手段による再生中のフレーム画像に対して、その動画記録時の経過時間に関する情報を前記撮影フレームレートに基づいて算出する第1の算出手段と、
前記第1の算出手段によって算出された動画記録時の経過時間に関する情報を案内情報として、前記再生中のフレーム画像と共に表示する案内情報表示手段と、
を備えたことを特徴とする動画データ再生装置。
(請求項2)
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の動画データ再生装置において、
前記再生手段による再生中のフレーム画像の個々に対して、その再生時の経過時間に関する情報を前記再生フレームレートに基づいて算出する第2の算出手段を更に備え、
前記案内情報表示手段は、前記第2の算出手段によって算出された再生時の経過時間に関する情報を案内情報として、前記再生中のフレーム画像と共に表示する、
ことを特徴とする。
(請求項3)
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の動画データ再生装置において、
前記案内情報表示手段は、前記第1の算出手段によって算出された動画記録時の経過時間に関する情報を、前記再生中のフレーム画像と共に表示する否かを所定の条件に応じて制御する、
ことを特徴とする。
(請求項4)
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の動画データ再生装置において、
前記案内情報表示手段は、前記撮影フレームレートと前記再生フレームレートとが異なることを条件として、前記第1の算出手段によって算出された動画記録時の経過時間に関する情報を、前記再生中のフレーム画像と共に表示する、
ことを特徴とする。
(請求項5)
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の動画データ再生装置において、
前記案内情報表示手段は、前記撮影フレームレートが前記再生フレームレートよりも速いことを条件として、前記第1の算出手段によって算出された動画記録時の経過時間に関する情報を、前記再生中のフレーム画像と共に表示する、
ことを特徴とする。
(請求項6)
請求項6に記載の発明は、請求項3に記載の動画データ再生装置において、
前記案内情報表示手段は、所定の撮影フレームレートに応じた表示サイズで動画データを再生することを条件として、前記第1の算出手段によって算出された動画記録時の経過時間に関する情報を前記再生中のフレーム画像と共に表示する、
ことを特徴とする。
(請求項7)
請求項7に記載の発明は、請求項2に記載の動画データ再生装置において、
前記案内情報表示手段は、前記第1の算出手段によって算出された動画記録時の経過時間に関する情報と前記第2の算出手段によって算出された動画再生時の経過時間に関する情報とを同時に前記案内情報として前記再生中のフレーム画像と共に表示する、
ことを特徴とする。
(請求項8)
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の動画データ再生装置において、
前記案内情報表示手段は、前記動画記録時の経過時間に関する情報については、1フレーム毎に異なる経過時間を前記案内情報として表示し、前記動画再生時の経過時間に関する情報については、複数フレーム毎に異なる経過時間を前記案内情報として表示する
ことを特徴とする。
(請求項9)
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の動画データ再生装置において、
前記案内情報表示手段は、前記動画記録時の経過時間に関する情報については、10分の1秒以下の単位で経過時間を変化させて前記案内情報として表示し、前記動画再生時の経過時間に関する情報については、1秒以上の単位で経過時間を変化させて前記案内情報として表示する
ことを特徴とする。
(請求項10)
請求項10に記載の発明は、請求項7に記載の動画データ再生装置において、
前記再生手段による動画データの再生中に、再生を一時停止する再生速度制御手段を更に備え、
前記案内情報表示手段は、前記再生速度制御手段により再生が一時停止された場合に、前記動画再生時の経過時間の変化及び前記動画再生時の経過時間の変化を一時停止する、
ことを特徴とする。
(請求項11)
請求項11に記載の発明は、請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の動画データ再生装置において、
時刻情報を計時する計時手段を更に備え、
前記案内情報表示手段は、前記計時手段によって計時された時刻情報を、前記再生中のフレーム画像と共に表示する、
ことを特徴とする。
(請求項12)
請求項12に記載の発明は、
指定された再生フレームレートとは異なる撮影フレームレートで記録された動画データを再生する場合に、その動画データを構成する各フレーム画像を前記再生フレームレートに応じた速度で逐次再生するが、その際、前記再生中のフレーム画像に対して、その動画記録時の経過時間に関する情報を前記撮影フレームレートに基づいて算出するステップと、
前記算出された動画記録時の経過時間に関する情報を案内情報として、前記再生中のフレーム画像と共に表示するステップと、
を含むことを特徴とする動画データ再生方法。
(請求項13)
請求項13に記載の発明は、
コンピュータに対して、
指定された再生フレームレートとは異なる撮影フレームレートで記録された動画データを再生する場合に、その動画データを構成する各フレーム画像を前記再生フレームレートに応じた速度で逐次再生する機能と、
前記再生中のフレーム画像に対して、その動画記録時の経過時間に関する情報を前記撮影フレームレートに基づいて算出する機能と、
前記算出された動画記録時の経過時間に関する情報を案内情報として、前記再生中のフレーム画像と共に表示する機能と、
を実現させるためのプログラム。