(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
第1ネットワーク上に設けられており、ユーザ端末と接続可能なサーバ装置と、前記第1ネットワークとは異なる第2ネットワークに接続されており、前記サーバ装置と接続可能なネットワークストレージとを備える通信システムにおいて、
前記ネットワークストレージは、前記ネットワークストレージに対する所定操作に応じて、ストレージ要求信号を前記サーバ装置に送信し、
前記サーバ装置は、前記ストレージ要求信号に応じて、待受け状態に遷移し、
前記ユーザ端末は、前記ネットワークストレージと一意に対応付けられるセットアップ情報を用いて、前記ネットワークストレージを識別するストレージ識別情報及び前記ユーザ端末を識別する端末識別情報を含むユーザ要求信号を前記サーバ装置に送信し、
前記サーバ装置は、前記待受け状態において前記ユーザ要求信号を前記ユーザ端末から受信した場合に、少なくとも前記端末識別情報と前記ストレージ識別情報との対応付けを行い、
対応付けられた前記ユーザ端末と前記ネットワークストレージとが前記第1のネットワーク及び前記第2のネットワークに接続されたルータを経由して通信を行うときに、前記ユーザ端末はアクセス要求信号を前記サーバ装置に送信し、前記サーバ装置は前記アクセス要求信号を受信した後、前記ルータのIPアドレスを含む第1の応答信号を前記ルータを経由して前記ネットワークストレージに送信し、前記ネットワークストレージは前記第1の応答信号を受信した後、前記ルータを経由してポーリング信号を前記ユーザ端末に送信し、前記ユーザ端末は前記ポーリング信号を受信した後、前記ルータのIPアドレスを含む第2の応答信号を前記ルータを経由して前記ネットワークストレージに送信し、前記ルータは前記第1の応答信号及び第2の応答信号に含まれる前記ルータのIPアドレスを前記ネットワークストレージのアドレスに変換する
ことを特徴とする通信システム。
第1ネットワーク上に設けられており、前記第1ネットワークとは異なる第2ネットワークを介してネットワークストレージ及びユーザ端末と接続可能なサーバ装置であって、
前記ネットワークストレージに対する所定操作に応じて前記ネットワークストレージから送信されるストレージ要求信号を受信する受信部と、
前記ストレージ要求信号に応じて、前記ユーザ端末から送信されるユーザ要求信号を待受ける待受け状態に遷移する状態遷移部と、
前記待受け状態において前記ユーザ要求信号を受信した場合に、少なくとも前記ユーザ端末を識別する端末識別情報と前記ネットワークストレージを識別するストレージ識別情報との対応付けを行うペアリング部とを備え、
前記ユーザ要求信号は、前記ネットワークストレージと一意に対応付けられるセットアップ情報を用いて送信され、前記ストレージ識別情報及び前記端末識別情報とを含み、
対応付けられた前記ユーザ端末と前記ネットワークストレージとが前記第1のネットワーク及び前記第2のネットワークに接続されたルータを経由して通信を行うときに、前記ユーザ端末からアクセス要求信号を受信し、前記アクセス要求信号を受信した後、前記ルータのIPアドレスを含む応答信号を前記ルータを経由して前記ネットワークストレージに送信し、前記ルータは前記応答信号に含まれる前記ルータのIPアドレスを前記ネットワークストレージのアドレスに変換する
ことを特徴とするサーバ装置。
前記セットアップ情報は、前記待受け状態において前記ユーザ要求信号が受信された場合に無効とされるURL情報であることを特徴とする請求項4に記載のサーバ装置。
第1ネットワーク上に設けられたサーバ装置と接続可能であり、前記第1ネットワークとは異なる第2ネットワークに接続されたネットワークストレージに適用されるプログラムであって、コンピュータに、
前記ネットワークストレージに対する所定操作に応じて、前記サーバ装置と接続可能なユーザ端末から送信されるユーザ要求信号を待ち受ける待受け状態に前記サーバ装置を遷移させるためのストレージ要求信号を前記サーバ装置に送信するステップを実行させ、
前記待受け状態において前記ユーザ要求信号を前記サーバ装置が受信した場合に、少なくとも前記ユーザ端末を識別する端末識別情報と前記ネットワークストレージを識別するストレージ識別情報との対応付けが行われ、
前記ユーザ要求信号は、前記ネットワークストレージと一意に対応付けられるセットアップ情報を用いて送信され、前記ストレージ識別情報及び前記端末識別情報とを含み、
対応付けられた前記ユーザ端末と前記ネットワークストレージとが前記第1のネットワーク及び前記第2のネットワークに接続されたルータを経由して通信を行うときに、 前記サーバ装置から送信されて前記ルータのIPアドレスを含む第1の応答信号を前記ルータを経由して受信するステップと、前記第1の応答信号を受信した後、前記ルータを経由してポーリング信号を前記ユーザ端末に送信するステップと、前記ポーリング信号を前記ユーザ端末に送信した後、前記ユーザ端末から送信されて前記ルータのIPアドレスを含む第2の応答信号を前記ルータを経由して受信するステップとを実行させる
ことを特徴とするプログラム。
第1ネットワーク上に設けられており、前記第1ネットワークとは異なる第2ネットワークを介してネットワークストレージ及びユーザ端末と接続可能なサーバ装置に適用されるプログラムであって、コンピュータに、
前記ネットワークストレージに対する所定操作に応じて前記ネットワークストレージから送信されるストレージ要求信号を受信するステップAと、
前記ストレージ要求信号に応じて、前記ユーザ端末から送信されるユーザ要求信号を待受ける待受け状態に遷移するステップBと、
前記待受け状態において前記ユーザ要求信号を受信した場合に、少なくとも前記ユーザ端末を識別する端末識別情報と前記ネットワークストレージを識別するストレージ識別情報との対応付けを行うステップCとを実行させ、
前記ユーザ要求信号は、前記ネットワークストレージと一意に対応付けられるセットアップ情報を用いて送信され、前記ストレージ識別情報及び前記端末識別情報とを含み、
対応付けられた前記ユーザ端末と前記ネットワークストレージとが前記第1のネット ワーク及び前記第2のネットワークに接続されたルータを経由して通信を行うときに、前記ユーザ端末からアクセス要求信号を受信するステップDと、前記アクセス要求信号を受信した後、前記ルータのIPアドレスを含む応答信号を前記ルータを経由して前記ネットワークストレージに送信するステップEとを実行させる
ことを特徴とするプログラム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかながら、「Webアクセス」では、広域回線網からルータのLANに接続されているネットワークストレージへアクセスする場合において、ルータにUPnP機能が搭載されていない場合には、ルータのNATを越えてネットワークストレージへアクセスするために、利用者がルータのポートフォワーディングの設定を行わなければならず、複雑な手順が必要とされるという問題があった。また、「Webアクセス」では、ルータにUPnP機能が搭載されておらず、かつ、ルータがポートフォワーディングの設定変更にも対応していない場合、或いは、ルータにUPnP機能が搭載されていても、ポートフォワードの設定が正しく行われていない場合は、ユーザ端末がネットワークストレージに接続できない。
【0009】
そこで、本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、ユーザ端末とネットワークストレージとの
ルータ経由でのアクセスを
容易に行うことを可能とする通信システム、ネットワークストレージ、サーバ装置及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
第1の特徴に係る通信システムは、第1ネットワーク上に設けられており、ユーザ端末と接続可能なサーバ装置と、前記第1ネットワークとは異なる第2ネットワークに接続されており、前記サーバ装置と接続可能なネットワークストレージとを備える。前記ネットワークストレージは、前記ネットワークストレージに対する所定操作に応じて、ストレージ要求信号を前記サーバ装置に送信する。前記サーバ装置は、前記ストレージ要求信号に応じて、待受け状態に遷移する。前記ユーザ端末は、前記ネットワークストレージと一意に対応付けられるセットアップ情報を用いて、前記ネットワークストレージを識別するストレージ識別情報及び前記ユーザ端末を識別する端末識別情報を含むユーザ要求信号を前記サーバ装置に送信する。前記サーバ装置は、前記待受け状態において前記ユーザ要求信号を前記ユーザ端末から受信した場合に、
少なくとも前
記端末
識別情報と前記
ストレージ識別情報との対応付けを行う。
対応付けられた前記ユーザ端末と前記ネットワークストレージとが前記第1のネットワーク及び前記第2のネットワークに接続されたルータを経由して通信を行うときに、前記ユーザ端末はアクセス要求信号を前記サーバ装置に送信する。前記サーバ装置は、前記アクセス要求信号を受信した後、前記ルータのIPアドレスを含む第1の応答信号を前記ルータを経由して前記ネットワークストレージに送信する。前記ネットワークストレージは、前記第1の応答信号を受信した後、前記ルータを経由してポーリング信号を前記ユーザ端末に送信する。前記ユーザ端末は、前記ポーリング信号を受信した後、前記ルータのIPアドレスを含む第2の応答信号を前記ルータを経由して前記ネットワークストレージに送信する。前記ルータは、前記第1の応答信号及び第2の応答信号に含まれる前記ルータのIPアドレスを前記ネットワークストレージのアドレスに変換する。
【0011】
第2の特徴に係るネットワークストレージは、第1ネットワーク上に設けられたサーバ装置と接続可能であり、前記第1ネットワークとは異なる第2ネットワークに接続される。ネットワークストレージは、前記ネットワークストレージに対する所定操作に応じて、前記サーバ装置と接続可能なユーザ端末から送信されるユーザ要求信号を待ち受ける待受け状態に前記サーバ装置を遷移させるためのストレージ要求信号を前記サーバ装置に送信する送信部を備える。前記待受け状態において前記ユーザ要求信号を前記サーバ装置が受信した場合に、
少なくとも前記ユーザ端末
を識別する端末識別情報と前記ネットワークストレージ
を識別するストレージ識別情報との対応付けが行われる。前記ユーザ要求信号は、前記ネットワークストレージと一意に対応付けられるセットアップ情報を用いて送信され、前
記ストレージ識別情報及び前
記端末識別情報とを含む。
対応付けられた前記ユーザ端末と前記ネットワークストレージとが前記第1のネットワーク及び前記第2のネットワークに接続されたルータを経由して通信を行うときに、前記ネットワークストレージは、前記サーバ装置から送信されて前記ルータのIPアドレスを含む第1の応答信号を前記ルータを経由して受信し、前記第1の応答信号を受信した後、前記ルータを経由してポーリング信号を前記ユーザ端末に送信し、前記ポーリング信号を前記ユーザ端末に送信した後、前記ユーザ端末から送信されて前記ルータのIPアドレスを含む第2の応答信号を前記ルータを経由して受信する。前記ルータは、前記第1の応答信号及び第2の応答信号に含まれる前記ルータのIPアドレスを前記ネットワークストレージのアドレスに変換する。
【0012】
第3の特徴において、前記ネットワークストレージは
、前記ルータ及び前記ルータに接続された外付けストレージによって構成される。
【0013】
第4の特徴に係るサーバ装置は、第1ネットワーク上に設けられており、前記第1ネットワークとは異なる第2ネットワークを介してネットワークストレージ及びユーザ端末と接続可能である。サーバ装置は、前記ネットワークストレージに対する所定操作に応じて前記ネットワークストレージから送信されるストレージ要求信号を受信する受信部と、前記ストレージ要求信号に応じて、前記ユーザ端末から送信されるユーザ要求信号を待受ける待受け状態に遷移する状態遷移部と、前記待受け状態において前記ユーザ要求信号を受信した場合に、
少なくとも前記ユーザ端末を
識別する端末識別情報と前記ネットワークストレージ
を識別するストレージ識別情報との対応付けを行うペアリング部とを備える。 前記ユーザ要求信号は、前記ネットワークストレージと一意に対応付けられるセットアップ情報を用いて送信され、前
記ストレージ識別情報及び前
記端末識別情報とを含む。
対応付けられた前記ユーザ端末と前記ネットワークストレージとが前記第1のネットワーク及び前記第2のネットワークに接続されたルータを経由して通信を行うときに、前記サーバ装置は、前記ユーザ端末からアクセス要求信号を受信し、前記アクセス要求信号を受信した後、前記ルータのIPアドレスを含む応答信号を前記ルータを経由して前記ネットワークストレージに送信する。前記ルータは、前記応答信号に含まれる前記ルータのIPアドレスを前記ネットワークストレージのアドレスに変換する
【0014】
第5の特徴において、前記セットアップ情報は、バーコード又はQRコード(登録商標)の読取りによって前記ユーザ端末によって取得される。
【0015】
第6の特徴において、前記セットアップ情報は、前記待受け状態において前記ユーザ要求信号が受信された場合に無効とされるURL情報である。
【0016】
第7の特徴において、前記待受け状態は、一定期間で解除される。
【0017】
第8の特徴に係るプログラムは、第1ネットワーク上に設けられたサーバ装置と接続可能であり、前記第1ネットワークとは異なる第2ネットワークに接続されるネットワークストレージに適用される。プログラムは、コンピュータに、前記ネットワークストレージに対する所定操作に応じて、前記サーバ装置と接続可能なユーザ端末から送信されるユーザ要求信号を待ち受ける待受け状態に前記サーバ装置を遷移させるためのストレージ要求信号を前記サーバ装置に送信するステップを実行させる。前記待受け状態において前記ユーザ要求信号を前記サーバ装置が受信した場合に、
少なくとも前記ユーザ端末
を識別する端末識別情報と前記ネットワークストレージを
識別するストレージ識別情報との対応付けが行われる。前記ユーザ要求信号は、前記ネットワークストレージと一意に対応付けられるセットアップ情報を用いて送信され、前
記ストレージ識別情報及び前
記端末識別情報とを含む。
前記プログラムは、前記コンピュータに、対応付けられた前記ユーザ端末と前記ネットワークストレージとが前記第1のネットワーク及び前記第2のネットワークに接続されたルータを経由して通信を行うときに、前記サーバ装置から送信されて前記ルータのIPアドレスを含む第1の応答信号を前記ルータを経由して受信するステップと、前記第1の応答信号を受信した後、前記ルータを経由してポーリング信号を前記ユーザ端末に送信するステップと、前記ポーリング信号を前記ユーザ端末に送信した後、前記ユーザ端末から送信されて前記ルータのIPアドレスを含む第2の応答信号を前記ルータを経由して受信するステップとを実行させる。
【0018】
第9の特徴に係るプログラムは、第1ネットワーク上に設けられており、前記第1ネットワークとは異なる第2ネットワークを介してネットワークストレージ及びユーザ端末と接続可能なサーバ装置に適用される。プログラムは、コンピュータに、前記ネットワークストレージに対する所定操作に応じて前記ネットワークストレージから送信されるストレージ要求信号を受信するステップAと、前記ストレージ要求信号に応じて、前記ユーザ端末から送信されるユーザ要求信号を待受ける待受け状態に遷移するステップBと、前記待受け状態において前記ユーザ要求信号を受信した場合に、
少なくとも前記ユーザ端末
を識別する端末識別情報と前記ネットワークストレージ
を識別するストレージ識別情報との対応付けを行うステップCとを実行させる。前記ユーザ要求信号は、前記ネットワークストレージと一意に対応付けられるセットアップ情報を用いて送信され、前
記ストレージ識別情報及び前
記端末識別情報とを含む。
前記プログラムは、前記コンピュータに、対応付けられた前記ユーザ端末と前記ネットワークストレージとが前記第1のネットワーク及び前記第2のネットワークに接続されたルータを経由して通信を行うときに、前記ユーザ端末からアクセス要求信号を受信するステップDと、前記アクセス要求信号を受信した後、前記ルータのIPアドレスを含む応答信号を前記ルータを経由して前記ネットワークストレージに送信するステップEとを実行させる。
【発明の効果】
【0019】
本願によれば、ユーザ端末とネットワークストレージとの
ルータ経由でのアクセスを
容易に行うことを可能とする通信システム、ネットワークストレージ、サーバ装置及びプログラムを提供すことができる。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下において、本発明の実施形態に係るネットワークストレージ及びサーバ装置について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には、同一又は類似の符号を付している。
【0022】
ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なることに留意すべきである。従って、具体的な寸法などは以下の説明を参酌して判断すべきである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
【0023】
[実施形態の概要]
実施形態に係る通信システムは、第1ネットワーク上に設けられており、ユーザ端末と接続可能なサーバ装置と、前記第1ネットワークとは異なる第2ネットワークに接続されており、前記サーバ装置と接続可能なネットワークストレージとを備える。前記ネットワークストレージは、前記ネットワークストレージに対する所定操作に応じて、ストレージ要求信号を前記サーバ装置に送信する。前記サーバ装置は、前記ストレージ要求信号に応じて、待受け状態に遷移する。前記ユーザ端末は、前記ネットワークストレージと一意に対応付けられるセットアップ情報を用いて、前記ネットワークストレージを識別するストレージ識別情報及び前記ユーザ端末を識別する端末識別情報を含むユーザ要求信号を前記サーバ装置に送信する。前記サーバ装置は、前記待受け状態において前記ユーザ要求信号を前記ユーザ端末から受信した場合に、前記ユーザ端末と前記ネットワークストレージとの対応付けを行う。
【0024】
実施形態では、サーバ装置は、ネットワークストレージに対する所定操作に応じてネットワークストレージから送信されるストレージ要求信号に応じて待受け状態に遷移して、待受け状態においてユーザ要求信号を受信した場合に、ユーザ端末とネットワークストレージとの対応付けを行う。
【0025】
このように、ネットワークストレージを識別する識別情報をユーザが入力する必要がないため、ユーザ端末とネットワークストレージとのペアリングを簡易に行うことができる。また、ペアリング処理において、ネットワークストレージに対する所定操作が必要であるため、ユーザが意図しないペアリングが抑制される。
【0026】
[第1実施形態]
(通信システム)
以下において、第1実施形態に係る通信システムについて説明する。
図1は、第1実施形態に係る通信システム100を示す図である。
【0027】
図1に示すように、通信システム100は、ユーザ端末10と、ルータ20と、無線基地局30と、ネットワークストレージ40と、ホームネットワーク50Aと、外部ネットワーク50Bと、サーバ装置60と、広域通信網70と、移動体通信網80とを有する。
【0028】
ユーザ端末10は、例えば、スマートフォンなどの携帯電話やデジタルカメラなどである。ユーザ端末10は、移動体通信網80に設けられる無線基地局30と無線接続を確立する機能を有する。ユーザ端末10は、ルータ20と無線接続を確立する機能を有していてもよい。なお、ユーザ端末10の詳細については後述する(
図3を参照)。
【0029】
ルータ20は、例えば、無線LAN又は有線LANなどのLAN50に接続されており、広域通信網70へ接続する際に用いられるIPアドレスをLANへ接続する際に用いられるIPアドレスに変換するネットワークアドレス変換(NAT)を行う機能を有する。ルータ20は、無線LANアクセスポイントの機能を有しており、ルータ20から出力される電波が到達する範囲であるカバーエリアを有していてもよい。このようなケースでは、ルータ20は、カバーエリア内に位置するユーザ端末10と無線接続を確立する機能を有する。第1実施形態では、ルータ20として、ルータ20A及びルータ20Bが設けられている。
【0030】
第1実施形態では、ルータ20Aは、自宅などの宅内LANに接続されており、広域通信網70に接続されている。ルータ20Bは、宅内LAN以外のLAN(例えば、公衆無線LAN)に接続されており、広域通信網70に接続されている。
【0031】
無線基地局30は、無線基地局30から出力される電波が到達する範囲であるカバーエリア31を有する。無線基地局30は、カバーエリア31内に位置するユーザ端末10と無線接続を確立する機能を有する。
【0032】
ネットワークストレージ40は、データ記憶機能及び通信機能を有する。第1実施形態では、ネットワークストレージ40は、自宅などの宅内LANに接続されている。例えば、ネットワークストレージ40は、ネットワークケーブルを介してルータ20Aの有線LANポートに接続されている。但し、ネットワークストレージ40は、ネットワークインタフェースによってルータ20Aと接続されていればよい。例えば、ネットワークストレージ40は、ルータ20Aと無線で接続されてもよい。なお、ネットワークストレージ40の詳細については後述する(
図2を参照)。
【0033】
ホームネットワーク50Aは、ルータ20Aが接続される宅内LANの一例である。ホームネットワーク50Aは、第2ネットワークの一例である。外部ネットワーク50Bは、ルータ20Bが接続されるLANの一例である。移動体通信網80は、無線基地局30などのように、通信事業者によって提供される装置によって構成される。
【0034】
サーバ装置60は、広域通信網70から接続可能な位置に設けられる。つまり、サーバ装置60は、第1ネットワーク(ホームネットワーク50A)を介してネットワークストレージ40と接続可能である。サーバ装置60は、ユーザ端末10と接続可能である。
【0035】
ここで、サーバ装置60は、外部ネットワーク50B又は移動体通信網80を介してユーザ端末10と接続されてもよく、ホームネットワーク50Aを介してユーザ端末10と接続されてもよい。また、ユーザ端末10とサーバ装置60との間のアクセス経路は、広域通信網70において、ネットワークストレージ40とサーバ装置60との間のアクセス経路と重複していてもよい。
【0036】
サーバ装置60は、ユーザ端末10とネットワークストレージ40との対応付けを行う。なお、サーバ装置60の詳細については後述する(
図4を参照)。
【0037】
広域通信網70は、例えば、TCP/IPなどのプロトコルが適用されるインターネット網である。広域通信網70には、様々なウェブサーバが接続される。第1実施形態では、サーバ装置60が接続するネットワークが第1ネットワークの一例である。すなわち、第1ネットワークは、広域通信網70の一部である。 ここで、広域通信網70(第1ネットワーク)及びホームネットワーク50A(第2ネットワーク)のネットワークアドレスは互いに異なっている。詳細には、ホームネットワーク50Aに接続されるネットワークストレージ40には、ホームネットワーク50Aで用いるIPアドレスが割り当てられており、ネットワークストレージ40の外部からネットワークストレージ40のIPアドレスを指定することができない。従って、広域通信網70を経由してネットワークストレージ40にアクセスするためには、広域通信網70へ接続する際に用いられるルータのIPアドレスをネットワークストレージ40のIPアドレスに変換するネットワークアドレス変換(NAT)が必要である。
【0038】
(ネットワークストレージ)
以下において、第1実施形態に係るネットワークストレージについて説明する。
図2は、第1実施形態に係るネットワークストレージ40を示すブロック図である。
【0039】
図2に示すように、ネットワークストレージ40は、通信部41と、操作部42と、制御部43と、記憶部44とを有する。
【0040】
通信部41は、例えば、有線LANモジュールである。通信部41は、第2ネットワーク(ホームネットワーク50A)を介して、広域通信網70から接続可能な位置に設けられたサーバ装置60と通信を行う。
【0041】
操作部42は、ボタンなどによって構成される。後述するように、操作部42に対する所定操作によって、ストレージ要求信号が送信される。ストレージ要求信号は、ユーザ端末10から送信されるユーザ要求信号を待ち受ける待受け状態にサーバ装置60を遷移させるための信号である。ストレージ要求信号は、少なくとも、ネットワークストレージ40を識別するストレージ識別情報を含む。ストレージ識別情報は、例えば、ネットワークストレージ40に割当てられたID又はネットワークストレージ40が有するMACアドレスである。
【0042】
制御部43は、ネットワークストレージ40を制御する。例えば、制御部43は、操作部42に対する所定操作に応じて、ストレージ要求信号の送信を通信部41に指示する。
【0043】
なお、上述した通信部41は、制御部43からの指示に応じて、第2ネットワーク(ホームネットワーク50A)を介してストレージ要求信号をサーバ装置60に送信する。
【0044】
記憶部44は、ハードディスクなどである。或いは、記憶部44は、フラッシュメモリによって構成されるSSD(Solid State Drive)である。
【0045】
(ユーザ端末)
以下において、第1実施形態に係るユーザ端末について説明する。
図3は、第1実施形態に係るユーザ端末10を示すブロック図である。
【0046】
図3に示すように、ユーザ端末は、通信部11と、取得部12と、制御部13とを有する。
【0047】
通信部11は、アンテナや無線モジュールを有する。通信部11は、無線基地局30から出力される電波を検出し、無線基地局30と無線接続を確立する機能を有する。なお、通信部11は、ルータ20から出力される電波を検出し、ルータ20と無線接続を確立してもよい。
【0048】
言い換えると、通信部11は、広域通信網70から接続可能な位置に設けられたサーバ装置60と通信を行う。ここで、通信部11は、ホームネットワーク50A、外部ネットワーク50B又は移動体通信網80を介して、サーバ装置60と通信を行う。
【0049】
取得部12は、入力インタフェースやカメラなどによって構成される。取得部12は、ネットワークストレージ40と一意に対応付けられるセットアップ情報を取得する。
【0050】
セットアップ情報は、少なくとも、サーバ装置60にアクセスするための情報(例えば、サーバ装置60のURL情報)、及び、ネットワークストレージ40を識別するストレージ識別情報を含む。
【0051】
例えば、セットアップ情報は、サーバ装置60へアクセスするためのURL情報(以下、汎用URL情報)及びストレージ識別情報のセットである。或いは、セットアップ情報は、ネットワークストレージ40と一意に対応付けられたサーバ装置60へアクセスするためのURL情報(以下、個別URL情報)である。なお、個別URL情報は、例えば、ネットワークストレージ40のMACアドレスを含む。
【0052】
例えば、取得部12がカメラである場合には、セットアップ情報は、ネットワークストレージ40と同梱される説明書などに印刷されたQRコード(登録商標)又はバーコードで提供されていてもよい。取得部12は、QRコード(登録商標)又はバーコードの撮像(読取り)によってセットアップ情報を取得する。
【0053】
或いは、取得部12が入力インタフェースである場合には、セットアップ情報は、ネットワークストレージ40と同梱される説明書などに印刷された文字列で提供されていてもよい。取得部12は、文字列の入力によってセットアップ情報を取得する。
【0054】
制御部13は、ユーザ端末10を制御する。制御部13は、例えば、セットアップ情報の取得に応じて、端末識別情報及びストレージ識別情報を含むユーザ要求信号の送信を通信部11に指示する。詳細には、ユーザ要求信号は、セットアップ情報を用いて送信される。端末識別情報は、例えば、通信事業者からユーザ端末10に割り当てられたメールアドレスなどである。
【0055】
なお、セットアップ情報が個別URL情報である場合であっても、個別URL情報がネットワークストレージ40と一意に対応付けられており、ユーザ要求信号がセットアップ情報を用いて送信されているため、ユーザ要求信号は、例えば、宛先アドレスとしてストレージ識別情報を含むことに留意すべきである。
【0056】
ユーザ要求信号は、セットアップ情報に加えて、少なくとも、ユーザ端末10を識別する端末識別情報を含む。
【0057】
ここで、制御部13は、サーバ装置60からの指示(例えば、後述するパスワード設定要求信号)に応じて、パスワードを含むパスワード設定応答信号の送信を通信部11に指示してもよい。パスワードは、ユーザによってユーザ端末10に入力される。
【0058】
なお、上述した通信部11は、制御部13からの指示に応じて、第1ネットワーク(外部ネットワーク50B又は移動体通信網80)を介して、ユーザ要求信号をサーバ装置60に送信する。また、通信部11は、制御部13からの指示に応じて、第1ネットワーク(外部ネットワーク50B又は移動体通信網80)を介して、パスワード設定応答信号をサーバ装置60に送信する。
【0059】
(サーバ装置)
以下において、第1実施形態に係るサーバ装置について説明する。
図4は、第1実施形態に係るサーバ装置60を示すブロック図である。
【0060】
図4に示すように、サーバ装置60は、通信部61と、状態遷移部62と、ペアリング部63と、制御部64とを有する。
【0061】
通信部61は、第2ネットワーク(ホームネットワーク50A)を介して、ネットワークストレージ40と通信を行う。通信部61は、ユーザ端末10と通信を行う。
【0062】
上述したように、通信部61は、ストレージ要求信号をネットワークストレージ40から受信する。通信部61は、ユーザ要求信号やパスワード設定応答をユーザ端末10から受信する。
【0063】
状態遷移部62は、ストレージ要求信号に応じて、ユーザ端末10から送信されるユーザ要求信号を待受ける待受け状態に遷移する。待受け状態は、一定期間で解除されることが好ましい。
【0064】
ペアリング部63は、待受け状態においてユーザ要求信号を受信した場合に、ユーザ端末10とネットワークストレージ40との対応付け(ペアリング)を行う。詳細には、ペアリング部63は、端末識別情報及びストレージ識別情報を対応付ける。
【0065】
上述したように、ユーザ要求信号は、ネットワークストレージ40を識別するストレージ識別情報及びユーザ端末10を識別する端末識別情報を含むため、ユーザ要求信号によってペアリングを行うことが可能であることに留意すべきである。
【0066】
なお、セットアップ情報が個別URL情報である場合には、サーバ装置60に対するアクセス先がネットワークストレージ40と一意に対応付けられているため、ペアリング部63は、ストレージ識別情報を特定することが可能であることに留意すべきである。
【0067】
また、ペアリング部63は、待受け状態が解除された状態でユーザ要求信号を受信した場合に、ペアリングを拒否することに留意すべきである。
【0068】
制御部64は、サーバ装置60を制御する。例えば、制御部64は、ストレージ要求信号に応じて、待受け状態への遷移を状態遷移部62に指示する。制御部64は、ユーザ要求信号に応じて、ペアリングをペアリング部63に指示する。
【0069】
また、制御部64は、待受け状態におけるユーザ要求信号の受信に応じて、パスワードの設定を要求するパスワード設定要求の送信を通信部61に指示する。制御部64は、パスワードを含むパスワード設定応答に応じて、ユーザ端末10とネットワークストレージ40とを対応付ける情報にパスワードを対応付けるようにペアリング部63に指示する。
【0070】
なお、制御部64は、パスワード設定応答に応じて、端末識別情報、ストレージ識別情報及びパスワードのペアリングをペアリング部63に指示してもよい。
【0071】
(通信システムの動作)
以下において、第1実施形態に係る通信システムの動作について説明する。
図5及び
図6は、第1実施形態に係る通信システム100の動作を示すシーケンス図である。
【0072】
第1に、端末識別情報及びストレージ識別情報のペアリングを行う手順について、
図5を参照しながら説明する。
【0073】
ここでは、セットアップ情報として、第1セットアップ情報及び第2セットアップ情報が用いられる。言い換えると、端末識別情報及びストレージ識別情報のペアリングが2段階の処理で行われる。
【0074】
第1セットアップ情報は、サーバ装置60の汎用URL情報及びストレージ識別情報のセットであり、QRコード(登録商標)又はバーコードの読取りによって取得される。第2セットアップ情報は、ネットワークストレージ40と一意に対応付けられるサーバ装置60の個別URL情報であり、サーバ装置60からユーザ端末10に送信される。
【0075】
ここで、第2セットアップ情報(個別URL情報)は、待受け状態においてユーザ要求信号が受信された場合に無効とされるURL情報であることが好ましい。言い換えると、第2セットアップ情報(個別URL情報)は、1度のアクセスのみを許容するワンタイムURL情報であることが好ましい。個別URL情報は、例えば、ネットワークストレージ40のMACアドレスを含む。
【0076】
図5では、セットアップ情報として第1セットアップ情報及び第2セットアップ情報が用いられるが、実施形態は、これに限定されるものではない。すなわち、第2セットアップ情報が省略されて、端末識別情報及びストレージ識別情報のペアリングが1段階の処理で行われてもよい。このようなケースにおいて、第1セットアップ情報は、ネットワークストレージ40と一意に対応付けられるサーバ装置60の個別URL情報であり、QRコード(登録商標)又はバーコードの読取りによって取得されてもよい。
【0077】
図5に示すように、ステップ10において、ネットワークストレージ40は、ネットワークストレージ40に対する所定操作に応じて、第2ネットワーク(ホームネットワーク50A)を介して、ストレージ要求信号をサーバ装置60に送信する。ストレージ要求信号は、ネットワークストレージ40を識別するストレージ識別情報を含む。
【0078】
ステップ20において、サーバ装置60は、ストレージ要求信号に応じて、ユーザ端末10から送信されるユーザ要求信号を待受ける待受け状態に遷移する。待受け状態は、一定期間で解除されることが好ましい。
【0079】
ステップ30において、ユーザ端末10は、ネットワークストレージ40と一意に対応付けられる第1セットアップ情報を取得する。第1セットアップ情報は、上述したように、サーバ装置60の汎用URL情報及びストレージ識別情報のセットである。なお、ステップ30は、ステップ10やステップ20よりも前に行われてもよい。
【0080】
ステップ40において、ユーザ端末10は、端末識別情報及びストレージ識別情報を含む第1ユーザ要求信号をサーバ装置60に送信する。第1ユーザ要求信号は、第1セットアップ情報を用いて送信される。ここでは、端末識別情報がメールアドレスであるケースについて例示する。
【0081】
ステップ50において、サーバ装置60は、第2セットアップ情報をユーザ端末10に送信する。第2セットアップ情報は、上述したように、ネットワークストレージ40と一意に対応付けられるサーバ装置60の個別URL情報である。
【0082】
ここで、サーバ装置60は、待受け状態が解除された状態において第1ユーザ要求信号を受信した場合には、第2セットアップ情報の送信を拒否する旨をユーザ端末10に送信する。
【0083】
ステップ60において、ユーザ端末10は、端末識別情報を含む第2ユーザ要求信号をサーバ装置60に送信する。第2ユーザ要求信号は、第2セットアップ情報を用いて送信される。上述したように、第2ユーザ要求信号は、宛先URLとしてストレージ識別情報を含むことに留意すべきである。
【0084】
ステップ70において、サーバ装置60は、パスワード設定要求信号をユーザ端末10に送信する。なお、サーバ装置60は、端末識別情報としてメールアドレスを取得しているため、パスワード設定要求をメールで送信することが可能である。
【0085】
ステップ80において、ユーザ端末10は、パスワードを含むパスワード設定応答信号をサーバ装置60に送信する。ここで、パスワード設定信号は、サーバ装置の個別URL上へパスワードを入力し、設定ボタンをクリックすることにより送信されてもよく、また、サーバ装置60からパスワード設定要求をメール送信された場合、ユーザ端末10よりパスワードをメール返信してもよい。設定要求やパスワードは暗号化されていてもよい。
【0086】
ステップ90において、サーバ装置60は、ユーザ端末10とネットワークストレージ40との対応付け(ペアリング)を行う。ここでは、サーバ装置60は、端末識別情報、ストレージ識別情報及びパスワードを対応付ける。
【0087】
ここで、サーバ装置60は、待受け状態が解除された状態において第2ユーザ要求信号を受信した場合には、ペアリングを拒否する旨をユーザ端末10に送信してもよい。また、サーバ装置60は、待受け状態が解除された状態においてパスワード設定応答信号を受信した場合には、ペアリングを拒否する旨をユーザ端末10に送信してもよい。
【0088】
さらに、第2セットアップ情報(個別URL情報)がワンタイムURLであり、第2セットアップ情報を用いたサーバ装置60へのアクセスが2回目である場合には、サーバ装置60は、ペアリングを拒否する旨をユーザ端末10に送信する。
【0089】
ステップ100において、サーバ装置60は、第2ネットワーク(ホームネットワーク50A)を介して、ストレージ応答信号をネットワークストレージ40に送信する。
【0090】
第2に、ユーザ端末10がサーバ装置60を経由してネットワークストレージ40にアクセスする手順について、
図6を参照しながら説明する。
【0091】
図6に示すように、ネットワークストレージ40は、ステップ210において、所定時間が経過したことを検出して、ステップ220において、ルータ20Aを経由してポーリング信号をサーバ装置60に送信する。なお、ポーリング信号の送信は、所定時間毎に繰り返されている。ポーリング信号は、広域通信網70へ接続する際に用いられるサーバ装置60のIPアドレスを送信先アドレスとして含み、広域通信網70へ接続する際に用いられるルータ20AのIPアドレスを送信元アドレスとして含む。
【0092】
ステップ230において、ユーザ端末10は、入力画像を取得するための入力画像要求信号をサーバ装置60に送信する。
【0093】
ステップ240において、サーバ装置60は、入力画像をユーザ端末10に送信する。入力画像は、例えば、ストレージ識別情報及びパスワードを入力するための画像である。
【0094】
ステップ250において、ユーザ端末10のユーザは、入力画像を用いて、ストレージ識別情報及びパスワードを入力する。ユーザ端末10は、ストレージ識別情報及びパスワードを含むアクセス要求信号をサーバ装置60に送信する。ここで、アクセス要求信号は、広域通信網70へ接続する際に用いられるサーバ装置60のIPアドレスを送信先アドレスとして含み、広域通信網70へ接続する際に用いられるユーザ端末10のIPドレスを送信元アドレスとして含む。
【0095】
ステップ260において、サーバ装置60は、ストレージ識別情報及びパスワードを認証する。
【0096】
ステップ270において、サーバ装置60は、ネットワークストレージ40から受信するポーリング信号に応じて、ルータ20Aを経由して、広域通信網70へ接続する際に用いられるユーザ端末10のIPドレスを含む応答信号をネットワークストレージ40に送信する。応答信号は、ユーザ端末10から受信するアクセス要求信号であってもよい。応答信号は、広域通信網70へ接続する際に用いられるルータ20AのIPアドレスを送信
先アドレスとして含み、広域通信網70へ接続する際に用いられるサーバ装置60のIPアドレスを送信
元アドレスとして含む。
【0097】
ステップ280において、ネットワークストレージ40は、所定時間が経過したことを検出する。ステップ290において、ネットワークストレージ40は、ルータ20Aを経由してポーリング信号をユーザ端末10に送信する。ポーリング信号は、応答信号に含まれるユーザ端末10のIPドレスを宛先アドレスとして含み、広域通信網70へ接続する際に用いられるルータ20AのIPアドレスを送信元アドレスとして含む。
【0098】
ステップ300において、ユーザ端末10は、ネットワークストレージ40から受信するポーリング信号に応じて、ルータ20Aを経由して、所定操作を含む応答信号をネットワークストレージ40に送信する。所定操作は、データのアップロード又はデータのダウンロードなどの操作である。応答信号は、広域通信網70へ接続する際に用いられるルータ20AのIPアドレスを送信
先アドレスとして含み、広域通信網70へ接続する際に用いられる
ユーザ端末10のIPアドレスを送信
元アドレスとして含む。
【0099】
このようなケースにおいて、ルータ20Aは、ポーリング信号に応じて送信される応答信号に含まれるルータ20AのIPアドレスをネットワークストレージ40のアドレスに変換する(NAT機能)。
【0100】
(作用及び効果)
第1実施形態では、サーバ装置60は、ネットワークストレージ40に対する所定操作に応じてネットワークストレージ40から送信されるストレージ要求信号に応じて待受け状態に遷移して、待受け状態においてユーザ要求信号を受信した場合に、ユーザ端末10とネットワークストレージ40との対応付けを行う。
【0101】
このように、ネットワークストレージ40を識別する識別情報をユーザが入力する必要がないため、ユーザ端末10とネットワークストレージ40とのペアリングを簡易に行うことができる。また、ペアリング処理において、ネットワークストレージ40に対する所定操作が必要であるため、ユーザが意図しないペアリングが抑制される。
【0102】
また、ネットワークストレージ40からのポーリングへの応答として応答信号を送信することによって、ルータ20AのNATを越えて、ユーザ端末10からネットワークストレージ40に応答信号を直接送信することが可能である。
【0103】
第1実施形態では、セットアップ情報として、第1セットアップ情報及び第2セットアップ情報が用いられる。第2セットアップ情報が個別URL情報(ワンタイムURL)である。従って、ユーザが意図しないペアリングがさらに抑制される。
【0104】
[変更例1]
以下において、第1実施形態の変更例1について説明する。以下においては、第1実施形態に対する差異について主として説明する。
【0105】
第1実施形態では、ネットワークストレージは、サーバ装置60と通信を行う機能を有するネットワークストレージ40である。これに対して、変更例1では、ネットワークストレージは、第2ネットワークに接続されたルータ及びルータに接続された外付けストレージによって構成される。
【0106】
具体的には、
図7に示すように、ネットワークストレージ200は、ルータ210及び外付けストレージ220によって構成される。
【0107】
ルータ210は、自宅などの宅内LANを構成する。ルータ210は、無線ルータであってもよく、有線ルータであってもよい。変更例1では、ルータ210は、上述したネットワークストレージ40が有する機能の一部(通信機能)を有する。例えば、ルータ210は、上述した通信部41及び制御部43に相当する構成を有する。
【0108】
外付けストレージ220は、データ記憶機能を有する。但し、外付けストレージ220は、通信機能を有していない。変更例1では、外付けストレージ220は、上述したネットワークストレージ40が有する機能の一部を有する。例えば、外付けストレージ220は、上述した操作部42に相当する構成を有する。外付けストレージ220は、バスインタフェース(例えば、USBやIEEE1394)を介してルータ210と接続される。
【0109】
[その他の実施形態]
本発明は上述した実施形態によって説明したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、この発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
【0110】
実施形態では、ユーザ端末10が無線機能を有しているケースについて例示した。しかしながら、ユーザ端末10は、無線機能を有しておらず、有線LANに接続する機能を有する端末でもよい。
【0111】
上述した実施形態では特に触れていないが、
図5又は
図6に示す各ステップをコンピュータに実行させるプログラムが提供されてもよい。すなわち、ネットワークストレージ40の動作を実行するプログラム及びサーバ装置60の動作を実行するプログラムが提供されてもよい。また、プログラムは、コンピュータ読取り可能媒体に記録されていてもよい。コンピュータ読取り可能媒体を用いれば、コンピュータにプログラムをインストールすることが可能である。ここで、プログラムが記録されたコンピュータ読取り可能媒体は、非一過性の記録媒体であってもよい。非一過性の記録媒体は、特に限定されるものではないが、例えば、CD−ROMやDVD−ROM等の記録媒体であってもよい。