特許第6103180号(P6103180)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6103180
(24)【登録日】2017年3月10日
(45)【発行日】2017年3月29日
(54)【発明の名称】密閉形電動圧縮機用熱応動開閉器
(51)【国際特許分類】
   H01H 37/14 20060101AFI20170316BHJP
   H01H 37/54 20060101ALI20170316BHJP
【FI】
   H01H37/14
   H01H37/54 D
【請求項の数】4
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2012-202865(P2012-202865)
(22)【出願日】2012年9月14日
(65)【公開番号】特開2014-59968(P2014-59968A)
(43)【公開日】2014年4月3日
【審査請求日】2015年9月8日
(73)【特許権者】
【識別番号】591071274
【氏名又は名称】株式会社生方製作所
(72)【発明者】
【氏名】安宅 孝志
(72)【発明者】
【氏名】堀 友広
【審査官】 段 吉享
(56)【参考文献】
【文献】 特開平10−144189(JP,A)
【文献】 英国特許出願公開第00882940(GB,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01H 37/14
H01H 37/54
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
底面とそれを囲む壁面により長ドーム型を成す金属製の耐圧容器とその開口端に気密に固着される蓋板とで耐圧密閉容器を構成し、
蓋板に穿たれた2つの貫通孔の各々に導電端子ピンが電気絶縁性充填材によって気密に絶縁固定され、
一方の導電端子ピンには固定接点が接続固定され、
他方の導電端子ピンにはヒーターの一端が固着されるとともにヒーターの他端は蓋板に接続固定され、
長ドーム型の耐圧容器の底面内部には一方に可動接点を固着し中央付近を皿状に絞り成形され所定の温度で急跳反転するように設定した熱応動板が導電的に接続固定され、
熱応動板の可動接点は前記固定接点と一対の開閉接点を構成する如く配され、
耐圧容器の熱応動板の固定部近傍を変形することにより動作温度を較正し、
接点の溶着時にはヒーターが溶断して電路を遮断することを可能にした熱応動開閉器に於いて、
ヒーターを平板状の抵抗材で構成するとともに、その発熱部の面を耐圧容器壁面に対して対向させて配置している事を特徴とする密閉形電動圧縮機用熱応動開閉器。
【請求項2】
ヒーターの発熱部の面を含む平面と、熱応動板を含む平面が直交し、ヒーターの主要発熱部の輻射熱を熱応動板に伝わりにくくしたことを特徴とする請求項1に記載の密閉形電動圧縮機用熱応動開閉器。
【請求項3】
ヒーターには平板の両側面から交互に切れ込みを入れることで実質的な幅と長さを調整していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の密閉形電動圧縮機用熱応動開閉器。
【請求項4】
ヒーターの発熱部は蛇行した平面形状とされていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の密閉形電動圧縮機用熱応動開閉器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は冷凍機やエアコンなどに使用される冷媒用密閉形電動圧縮機内部に設置して使用される保護装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から密閉形電動圧縮機の過熱や過電流に対する保護装置として、熱応動開閉器が使われている。特に電動機や冷媒の温度に対してより早い応答を要求される場合、圧縮機の気密容器内に配置可能な耐圧密閉容器を有する熱応動開閉器が使用される。
【0003】
この熱応動開閉器としては例えば図12および図13に示すようなものがある。この熱応動開閉器101は、金属製の耐圧密閉容器の中に温度によって湾曲方向が変化するバイメタルなどの熱応動板を利用したスイッチ機構を有しており、接続用端子を取り付けた合成樹脂製のケースと共に保護ユニット102を構成している。
【0004】
この保護ユニット102は冷媒が封入された密閉形電動圧縮機201の気密容器202内部に配置されるものであり、この例では気密容器に取り付けられた電力供給用の気密端子203の端子ピン203Aのうちの一本に一方の接続端子104を介して接続固定されている。また図13では省略しているが、保護ユニットの他方の端子103には電動機204の主巻線がリード線204Aを介して接続されることで、電動機に対して電気的に直列につながれる。電動機の運転電流が熱応動開閉器中を流れるが、通常運転の範囲においてはこの電流による発熱量は熱応動板によるスイッチ機構を動作させるまでに上昇することは無い。
【0005】
何らかの原因で電動機の回転が拘束されて電流値が所定値以上に上昇したり、気密容器中を流れる冷媒が過熱状態になったりすると熱応動開閉器の内部温度は上昇する。そうしてスイッチ機構の熱応動板が所定の温度以上に上昇すると、熱応動板がその湾曲方向を反転することで可動接点を固定接点から解離させ電動機への通電を遮断する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平10−144189号
【0007】
【特許文献2】特許2769600号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従来の電動圧縮機では熱応動開閉器は電動機の運転電流による熱応動板の自己発熱とヒーターなどからの発熱で熱応動板を加熱する構造とされており、通常運転時には熱応動板を動作温度以下に保ち、過電流が流れた場合などには発熱量が増えることで熱応動板が動作温度に達して電流を遮断する。
【0009】
特に家庭用の冷蔵庫やエアコンなどに使用される小型の電動圧縮機では運転電流が小さいため通常運転での発熱量は低く、過電流に迅速に反応させるためには熱応動開閉器自身の発熱量を上げる必要がある。しかしその構造上、各部品の固有抵抗を上げて対応するには限界があるため、通常はヒーターの抵抗値を上げることで対応することになる。従来の構造においてはヒーターからの熱は主に熱応動板を加熱するようにされており、ヒーターを高発熱の構造として熱応動板を中心に温度上昇することになる。しかし熱応動板が密閉容器のハウジングに固定されている場合、熱応動板の熱はハウジングとの固定部分から奪われるために、熱応動開閉器が過熱や過電流で動作して電流が流れなくなると、熱応動板の温度が急速に低下し短い時間で復帰してしまうと言う問題点がある。
【0010】
例えば運転電流が小さい小型の電動圧縮機では、熱応動板は運転電流による自己発熱だけでは過電流に対する充分な応答性が得られないために、主にヒーターからの熱で加熱する必要がある。一方で熱応動板は密閉容器のハウジング内面に接続固定されているため、この端部からハウジングに熱を奪われることになる。特に冷媒温度が低い場合などハウジングの温度が低いと、熱応動開閉器の動作時には熱応動板の温度が急速に低下して短い時間で復帰してしまうため、電動圧縮機の電動機の巻線温度が充分に低下せず過熱状態となりさらには焼損にいたる可能性がある。
【0011】
そこでヒーターの熱を積極的にハウジングに伝えることで、ハウジングを比較的高温に保ち熱応動板の熱勾配を小さくする必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
そこで本発明の密閉形電動圧縮機用熱応動開閉器においてはヒーターを平板状の抵抗材で構成するとともに、その平面を密閉容器のハウジングの面に対して対向させる事により、ヒーターからの輻射熱をハウジングに効率的に伝える構造としたことをもっとも主要な特徴とする。
【0013】
さらにヒーターの発熱部の面を含む平面と、熱応動板の含む平面を直交させることにより、ヒーターの主要発熱部の輻射熱が熱応動板に伝わりにくくしたことを特徴とする。また平板の両側面から交互に切れ込みを入れたり、蛇行した平面形状のものとしたりすることで、実質的な幅と長さを調整していることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明の密閉形電動圧縮機用熱応動開閉器は密閉容器のハウジングを積極的に加熱する構造とした事で、熱応動開閉器内部の熱勾配を小さくすることができ、熱応動板の温度降下を緩やかにして復帰時間を長くすると言う利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の密閉形電動圧縮機用熱応動開閉器の正面図である。
図2図1の熱応動開閉器の平面図である。
図3】本発明の密閉形電動圧縮機用熱応動開閉器の縦断面図である。(実施例1)
図4図3の熱応動開閉器のA−A断面図である。
図5図3の熱応動開閉器のB−B断面図である。
図6図3の熱応動開閉器に使用されるヒーターを示す斜視図である。
図7】本発明の熱応動開閉器の縦断面図である。(実施例2)
図8図7の熱応動開閉器のC−C断面図である。
図9】本発明の熱応動開閉器に使用されるヒーターを示す斜視図である。
図10】本発明の熱応動開閉器に使用されるヒーターを示す斜視図である。
図11】本発明の熱応動開閉器を使用した保護ユニットを示す平面図である。(実施例3)
図12】本発明の熱応動開閉器および保護ユニットの取付例を示す。
図13】本発明の熱応動開閉器および保護ユニットの取付例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0016】
熱応動開閉器内の温度分布を安定させるという目的を、部品の形状と相対位置を見直すことで実現した。
【実施例1】
【0017】
本発明の第1の実施例について図1ないし図6を参照して説明する。本実施例の密閉形電動圧縮機用熱応動開閉器1(以下、単に熱応動開閉器と言う)は、中心に位置する底面2Aとそれを囲む壁面2Bを持つ長ドーム型をした耐圧容器を構成する金属製のハウジング2と、その開口部に全周にわたって溶接される蓋板3とで耐圧密閉容器を構成している。ハウジング2の底面2Aを含む平面と壁面2Bとはほぼ直交している。また蓋板3は金属板3Aに空けられた二つの貫通孔3Bのそれぞれに導電端子ピン4A、4Bがガラスなどの電気絶縁性充填材5によって気密に貫通固定されている。
【0018】
密閉容器の内側にはリング状に成型されたセラミックスなどからなる耐熱性無機絶縁部材6が導電端子ピンを挿通するとともに、電気絶縁性充填材の表面に一体に密着固定され、電気絶縁性充填材表面を覆い保護している。また密閉容器の外側には電気絶縁性充填材5の表面に汚れなどがついて電気絶縁性能が低下することを防ぐために、電気絶縁性のエポキシ樹脂などの被覆材12が塗布されている。
【0019】
一方の導電端子ピン4Aの密閉容器内部側の先端近傍には固定接点7が固定接点支持体7Aを介して溶接により接続固定されている。また他方の導電端子ピン4Bの密閉容器内部側先端近傍には平板状の抵抗材により構成されたヒーター8の一端が固定されている。さらにヒーター8の他端は蓋板3の金属板3Aに接続固定されている。
【0020】
ハウジング2の底面2Aに設けられた固定面2Cの内面には金属製の熱応動板支持体9を介して短冊状の熱応動板10の一端がハウジング底面に対してほぼ平行になるように固定されている。この熱応動板は浅い皿状に絞り成型され、所定の温度でその湾曲方向を反転・復帰するようにされている。熱応動板10の自由端には前述した固定接点と対向し、接続・解離可能に可動接点11が固定されている。
【0021】
こうして熱応動開閉器1には導電端子ピン4A−固定接点支持体7A−固定接点7−可動接点11−熱応動板10−熱応動板支持体9−ハウジング2−金属板3A−ヒーター8−導電端子ピン4Bの順路で電路が構成される。この熱応動開閉器を電動機と電源との間に接続配置することによって、電動機に過電流が流れた場合や周辺温度が異常に上昇した場合などに確実に電動機への通電を遮断することができる。
【0022】
本熱応動開閉器は密閉形電動圧縮機の気密容器内部に配置されるものであり、前述したように金属製の耐圧容器を構成していることで冷媒の圧力にも耐えることができる。熱応動開閉器1は電動圧縮機の電動機と直列に配置されることにより、ヒーター8が電動機への通電電流により発熱しこの熱は各部に伝えられるが、特にハウジング2が蓋板3の金属板3Aと比較して薄いため、ハウジングは周りの冷媒に熱を奪われるため比較的低温になる。さらにこのハウジング2の内面に接続固定された熱応動板10は通電により加熱される一方で、その固定部はハウジング2に熱を奪われることで比較的低温になる。こうして発生する熱応動板上の温度勾配が比較的大きいため、特に運転電流が小さく冷媒温度の低い小型の電動圧縮機においては、熱応動開閉器の動作時に接点を開放して通電が遮断されると熱応動板の温度は充分な通電停止時間を得ないで早く復帰温度にまで低下してしまい再び通電が開始される。しかし通電停止時間が充分でない場合、電動機巻線の温度も充分に下がらないまま再び通電で加熱されるため、電動機巻線温度は上昇を続け、最悪の場合には焼損を起こす可能性がある。
【0023】
そこで本実施例の熱応動開閉器1において、ヒーター8はハウジング2の内面に沿う側部発熱面8Aがおよそ90度の角度で曲げ起こされており、この発熱面がハウジングの壁面2Bと対向するようにされ、従来よりも相対する面積が大幅に広くなるようにされている。さらにハウジングとの距離を可能な限り近づけることにより、ヒーターからの輻射熱がより効率的にハウジングへ移動するようにしている。一方で従来よりも発熱量を増やしたヒーター8によって通常の運転電流の発熱で熱応動板10を加熱し過ぎないように、熱応動板と対向するヒーターの中間部8Bは熱応動板から離すとともにハウジングと接続された端部を中心に加熱するようにされている。
【0024】
さらにハウジング壁面2Bと対向するヒーター8の主要発熱部である側部発熱面8Aを含む平面を、熱応動板10を含む平面に対して直交させることにより、ヒーターと熱応動板が対向する面積を減らして輻射熱の伝わりを抑えている。また電動機巻線の絶縁劣化などによって短絡が発生して大電流が流れたときには、このヒーター8が溶断することにより電動機への通電を遮断して電動機の焼損事故を防止するヒューズ機能を兼ね備えている。
【0025】
電動圧縮機の通常運転時には熱応動板の温度は所定の温度以下に抑えられて通電が継続される。何らかの原因で過負荷状態となるなどして電流値が所定値以上に上昇した場合や、冷媒温度が過熱状態になったときには、熱応動板は所定の動作温度に達して電流を遮断する。
【0026】
この時、ハウジングの温度を比較的高く保つことで、密閉容器内の熱勾配は従来よりも小さくなる。そのため、過電流などによる通電遮断時の熱応動板の温度低下速度が緩やかになり、異常時の電動機巻線の過熱状態とそれに伴う焼損を防止することができる。
【実施例2】
【0027】
次に本発明の熱応動開閉器の第2の実施例について図7ないし図9を参照して説明する。なお、前述の実施例と同様の部品には同じ記号を付して詳細な説明は省略する。
【0028】
本実施例の熱応動開閉器21において、ヒーター28は発熱量を上げるために図9に示すように帯状の抵抗材料に対して交互に切れ込み28Dを入れた形状とすることで発熱体としての実質的な幅と長さが調整されている。実施例ではこの切れ込み28Dによってヒーター28は実質的な幅を狭くすると同時に電路を長くすることで抵抗値を上げ、発熱量を上げることができる。この実施例ではハウジング内面に対向する側部発熱面28Aと熱応動板に対向する中間部28Bは同じように切れ込みを入れたものを示しているが、例えば側部発熱面と中間部の切れ込みの入れ方を変えて発熱量に差をつけることもできる。また、切れ込みを入れる換わりにはじめからヒーター平面が蛇行した平面形状としてもよいことは言うまでもない。
【0029】
またこの実施例においてはヒーター28の一端28Cを導電端子ピン4Bの側面に溶接固定するための溶接電極が入るように、ヒーターの中間部28Bは蓋板3とほぼ平行にされている。例えば図10に示すヒーター38のように、導電端子ピン4Bの端面に溶接するための溶接部38Cを設けることにより、ヒーターの中間部38Bを全面的に立てた構造としてもよい。
【実施例3】
【0030】
次にこの熱応動開閉器の密閉形電動圧縮機の気密容器内部への取り付け例について図11ないし図13を参照しながら説明する。
【0031】
この熱応動開閉器1は前述した構造を有したものであり、図11のようにケース32で保持されて保護ユニット31を構成する。このケース32は電気絶縁性の合成樹脂などで構成されており、この実施例の場合は一方の接続用端子33がインサート成型されている。この接続用端子33のケース側の端部33Aには熱応動開閉器1の固定接点側の導電端子ピン4Aが溶接固定されており、ケース外側先端はタブ端子33Bとされている。またケース32に取り付けられた他方の接続用端子34はケースの所定位置にスナップアクションで固定されており、ケース側の端部34Aには熱応動開閉器1のヒーター側の導電端子ピン4Bが溶接固定されており、他端はリセプタクル端子34Bとされている。熱応動開閉器1は保護壁32Bでハウジングの半分を覆うように配置されるが、保護壁とハウジングは密着しないように隙間を設けているため冷媒が流れてハウジングとの間で熱交換される。
【0032】
この保護ユニット31は密閉形電動圧縮機201の耐圧気密容器202内部に配置されるものであり、この実施例では保護ユニットのリセプタクル端子34が電動圧縮機の気密容器に取り付けられた気密端子203の端子ピン203Aのひとつに接続固定される。この端子ピンにはタブ端子が溶接固定されており保護ユニットのリセプタクル端子と組み合わせることで、ピンに対する回転を防止されている。一方、保護ユニット31のタブ端子33には電動機204の主巻線204Aが接続され、保護ユニットが電源と電動機の間に直列に配置されることで電動圧縮機の異常時には熱応動開閉器1が動作して電動機への給電を遮断する。
【産業上の利用可能性】
【0033】
以上、本発明によれば特に通常時の運転電流が小さく発熱量の少ない密閉形電動圧縮機においても、異常時に速やかに反応できる熱応動開閉器を得ることができる。
【符号の説明】
【0034】
1,21:熱応動開閉器
2:ハウジング(耐圧容器)
2A:ハウジング底面
2B:ハウジング壁面
3:蓋板
3A:金属板
4A,4B:導電端子ピン
5:電気絶縁性充填材
7:固定接点
8,28,38:ヒーター
8A,28A:側部発熱面
10:熱応動板
11:可動接点
31:保護ユニット
32:ケース
33,34:接続用端子
201:密閉形電動圧縮機
202:耐圧気密容器
203:気密端子
204:電動機
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13