(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
情報を種別ごとに特徴付けるイメージ画像であるアイコンによって表わし、操作者による装置画面上におけるアイコンに対する特定の指示により、該当の情報の内容を装置画面上に表示するユーザ操作環境を有する情報処理装置において、
情報のアイコンを配置する矩形であるセルがマトリクス状に配置され、その外部に情報を特徴付けるタグ名が、その特徴付けの視点である項目名と対応付けられた形で配置されている表の集合であって、装置画面上において、その集合を構成する1つの表の上のセルに対してオープン指示を与えると、その集合を構成する他の表が装置画面上に表示されるように構成される階層表の構成方法であって、
表作成手段によって作成した1つの表を階層先頭表として登録するステップと、
表作成手段によって作成した階層先頭表以外の表である第1の表に対して、特定の値、または、第1の表以外の階層表を構成する表上において設けられる項目名とタグ名の対、または、その対を定めた規則によって組み合わせた集合を、子供表設定条件として設けるステップと
装置画面上に表示されている表上の1つのセルに対するオープン指示を受け、階層先頭表から始めて該当の表に至るまでに装置画面上に表示された各表上においてオープン指示を与えたセルについて、そのセルと特定の位置関係にあるタグ名とその項目名との対の積集合である関連データを得ることを繰り返した後、得られた全ての関連データの積集合を、該当のセルに特定される全関連データとして求めるステップと、
階層表を構成する表の中、階層先頭表から始めて該当の表の表示に至るまでオープン表示された各表とは、表上で定義されている項目名を共有しない表であって、得られた全関連データと定めた関係にある子供表設定条件が設けられた表を選択し、選択した表をオープン表示表として装置画面上に表示するステップと、
からなる方法。
階層表を構成する表ごとに1つの表示属性を定めておき、表を表示するときに、それを構成する各セルを、そのセルに対するオープン指示によって表示されるオープン表示表に割り当てている表示属性を関係付けて表示する請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、または、請求項5に記載の方法。
各セルについて表上において定まるタグ名の中、そのセル対するオープン指示によって表示されるオープン表示表の設定条件を構成するタグ名を、そのオープン表示表に割り当てている表示属性を関係付けて表示する請求項6に記載の方法。
情報を種別ごとに特徴付けるイメージ画像であるアイコンによって表わし、操作者による装置画面上におけるアイコンに対する特定の指示により、該当の情報の内容を装置画面上に表示するユーザ操作環境を有した上、
情報のアイコンを配置する矩形であるセルがマトリクス状に配置され、その外部に情報を特徴付けるタグ名が、その特徴付けの視点である項目名と対応付けられた形で配置されている表の集合であって、装置画面上において、その集合を構成する1つの表の上のセルに対してオープン指示を与えると、その集合を構成する他の表が装置画面上に表示されるように構成される階層表を構成する装置であって、
表作成手段によって作成した1つの表を階層先頭表として登録する手段と、
表作成手段によって作成した階層先頭表以外の表である第1の表に対して、特定の値、または、第1の表以外の階層表を構成する表上において設けられる項目名とタグ名の対、または、その対を定めた規則によって組み合わせた集合を、子供表設定条件として設ける手段と
装置画面上に表示されている表上の1つのセルに対するオープン指示を受け、階層先頭表から始めて該当の表に至るまでに装置画面上に表示された各表上においてオープン指示を与えたセルについて、そのセルと特定の位置関係にあるタグ名とその項目名との対の積集合である関連データを得ることを繰り返した後、得られた全ての関連データの積集合を、該当のセルに特定される全関連データとして求める手段と、
階層表を構成する表の中、階層先頭表から始めて該当の表の表示に至るまでオープン表示された各表とは、表上で定義されている項目名を共有しない表であって、得られた全関連データと定めた関係にある子供表設定条件が設けられた表を選択し、選択した表をオープン表示表として装置画面上に表示する手段と、
からなる装置。
階層表を構成する表ごとに1つの表示属性を定めておき、表を表示するときに、それを構成する各セルを、そのセルに対するオープン指示によって表示されるオープン表示表に割り当てている表示属性を関係付けて表示する請求項8、請求項9、請求項10、請求項11、または、請求項12に記載の装置。
各セルについて表上において定まるタグ名の中、そのセル対するオープン指示によって表示されるオープン表示表の設定条件を構成するタグ名を、そのオープン表示表に割り当てている表示属性を関係付けて表示する請求項13に記載の装置。
情報を種別ごとに特徴付けるイメージ画像であるアイコンによって表わし、操作者による装置画面上におけるアイコンに対する特定の指示により、該当の情報の内容を装置画面上に表示するユーザ操作環境を有する情報処理装置において、
情報のアイコンを配置する矩形であるセルがマトリクス状に配置され、その外部に情報を特徴付けるタグ名が、その特徴付けの視点である項目名と対応付けられた形で配置されている表の集合であって、装置画面上において、その集合を構成する1つの表の上のセルに対してオープン指示を与えると、その集合を構成する他の表が装置画面上に表示されるように構成される階層表の構成方法であって、
表作成手段によって作成した1つの表を階層先頭表として登録するステップと、
表作成手段によって作成した階層先頭表以外の表である第1の表に対して、特定の値、または、第1の表以外の階層表を構成する表上において設けられる項目名とタグ名の対、または、その対を定めた規則によって組み合わせた集合を、子供表設定条件として設けるステップと
装置画面上に表示されている表上の1つのセルに対するオープン指示を受け、階層先頭表から始めて該当の表に至るまでに装置画面上に表示された各表上においてオープン指示を与えたセルについて、そのセルと特定の位置関係にあるタグ名とその項目名との対の積集合である関連データを得ることを繰り返した後、得られた全ての関連データの積集合を、該当のセルに特定される全関連データとして求めるステップと、
階層表を構成する表の中、階層先頭表から始めて該当の表の表示に至るまでオープン表示された各表とは、表上で定義されている項目名を共有しない表であって、得られた全関連データと定めた関係にある子供表設定条件が設けられた表を選択し、選択した表をオープン表示表として装置画面上に表示するステップと、
からなる方法をコンピュータによって実現させるための制御プログラム。
選択された候補表の中から、その親表として他の候補表が指定されていない候補表をオープン表示表として選択する請求項16に記載の方法をコンピュータによって実現させるための制御プログラム。
階層表を構成する表ごとに1つの表示属性を定めておき、表を表示するときに、それを構成する各セルを、そのセルに対するオープン指示によって表示されるオープン表示表に割り当てている表示属性を関係付けて表示する請求項15、請求項16、請求項17、請求項18、または、請求項19に記載の方法をコンピュータによって実現させるための制御プログラム。
各セルについて表上において定まるタグ名の中、そのセル対するオープン指示によって表示されるオープン表示表の設定条件を構成するタグ名を、そのオープン表示表に割り当てている表示属性を関係付けて表示する請求項20に記載の方法をコンピュータによって実現させるための制御プログラム。
情報を種別ごとに特徴付けるイメージ画像であるアイコンによって表わし、操作者による装置画面上におけるアイコンに対する特定の指示により、該当の情報の内容を装置画面上に表示するユーザ操作環境を有する情報処理装置において、
情報のアイコンを配置する矩形であるセルがマトリクス状に配置され、その外部に情報を特徴付けるタグ名が、その特徴付けの視点である項目名と対応付けられた形で配置されている表の集合であって、装置画面上において、その集合を構成する1つの表の上のセルに対してオープン指示を与えると、その集合を構成する他の表が装置画面上に表示されるように構成される階層表の構成方法であって、
表作成手段によって作成した1つの表を階層先頭表として登録するステップと、
表作成手段によって作成した階層先頭表以外の表である第1の表に対して、特定の値、または、第1の表以外の階層表を構成する表上において設けられる項目名とタグ名の対、または、その対を定めた規則によって組み合わせた集合を、子供表設定条件として設けるステップと
装置画面上に表示されている表上の1つのセルに対するオープン指示を受け、階層先頭表から始めて該当の表に至るまでに装置画面上に表示された各表上においてオープン指示を与えたセルについて、そのセルと特定の位置関係にあるタグ名とその項目名との対の積集合である関連データを得ることを繰り返した後、得られた全ての関連データの積集合を、該当のセルに特定される全関連データとして求めるステップと、
階層表を構成する表の中、階層先頭表から始めて該当の表の表示に至るまでオープン表示された各表とは、表上で定義されている項目名を共有しない表であって、得られた全関連データと定めた関係にある子供表設定条件が設けられた表を選択し、選択した表をオープン表示表として装置画面上に表示するステップと、
からなる方法をコンピュータによって実現させるための制御プログラムを格納した記憶媒体。
選択された候補表の中から、その親表として他の候補表が指定されていない候補表をオープン表示表として選択する請求項23に記載の方法をコンピュータによって実現させるための制御プログラムを格納した記憶媒体。
階層表を構成する表ごとに1つの表示属性を定めておき、表を表示するときに、それを構成する各セルを、そのセルに対するオープン指示によって表示されるオープン表示表に割り当てている表示属性を関係付けて表示する請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、または、請求項26に記載の方法をコンピュータによって実現させるための制御プログラムを格納した記憶媒体。
各セルについて表上において定まるタグ名の中、そのセル対するオープン指示によって表示されるオープン表示表の設定条件を構成するタグ名を、そのオープン表示表に割り当てている表示属性を関係付けて表示する請求項27に記載の方法をコンピュータによって実現させるための制御プログラムを格納した記憶媒体。
【発明を実施するための最良の形態】
【0044】
以下、添付図を参照して本発明の実施例を説明する。
図1に、本発明の一実施例における情報処理装置のハードウェア上のシステム構成を示す。このシステムにおいて、キーボード12、およびマウス14が入力装置として、内部メモリ16および外部メモリ18が記憶装置として、表示装置20および印紙装置22が出力装置として、それぞれ適当なインタフエース回路(図示せず)を介してCPU24に接続されている。また、CPU24は、通信装置26を介して電話回線または通信回線27とも接続されている。内部メモリ16および外部メモリ18には、CPU24の処理または制御動作を規定する各種プログラムのほか、各種電子辞書、キャラクタフォント、ファイル等が格納されている。通信装置26は、ファクシミリ通信機能を有している。
【0045】
本装置の電源を入れると、本装置におけるGUI環境を制御する環境制御プログラムが自動的に起動され、例えば、
図2に示すデスクトップ画面30を表示装置20のディスプレイ画面20a上に表示する。公知の方法として、デスクトップ画面30上には、後述するように、ユーザが作成したデータオブジェクトの中、フォルダトゥリーにおいて最上位に位置するデータオブジェクトのアイコン36が配置表示されている。
【0046】
このデスクトップ画面30上において、その左下隅部に常時表示されている「スタート」ボタンを選択指示すると、「プログラム」、「設定」、「検索」等の選択ボタンをリストした「メインメニュー」31がディスプレイ画面20aに現われ、この「メインメニュー」31上において、さらに、「プログラム」ボタン35をクリック指示すると、本装置上にインストールしてあるアプリケーションプログラムの一覧を示す「プログラムメニュ―」32が、ディスプレイ画面20a上に表示される。
図2は、上記「プログラム」ボタン35をクリック指示し、「プログラムメニュ―」32を表示した状態を示したものである。
【0047】
「プログラムメニュ―」32上において、本発明に関わる機能を制御するアプリケーションプログラムである「表管理アプリケーションプログラム」の該当ボタンをクリック指示すると、公知の方法として、環境制御プログラムは、装置の外部メモリ18上の所定格納位置から取り出した表管理アプリケーションプログラムのソースプログラムを内部メモリ16上の適当なエリア上において実行形式のプログラムに展開した上、表管理アプリケーションプログラムを起動し、例えば、
図3に示す表管理アプリケーション画面33をディスプレイ画面20a上に表示させる。
【0048】
表管理アプリケーションは、上記環境上において 上記環境プログラムによって管理される情報(ファイル、またはフォルダ)を管理保存することを目的とするものであり、情報は、そのアイコンを表管理アプリケーション画面33上に作成した「表」上に配置することにより保存される。
【0049】
表管理アプリケーションには、「表作成」、「子供表設定」、「情報保存」、「検索」、「設定」等の機能が設けられ、これらの機能は、上記表管理アプリケーションプログラムが、上記環境制御プログラム、ならびに、本装置を構成する上記ハードウエアと協働して動作するシステムによって実現される。
【0050】
表管理アプリケーションが扱う表は、
図4に示すフォーマットにしたがって作成される。すなわち、表は、アイコン配置欄41と横方向見出し語配置欄42と縦方向見出し語配置欄43とからなり、横方向見出し語配置欄42はアイコン配置欄41の上端外側に隣接して配置され、縦方向見出し語配置欄43はアイコン配置欄41の左端外側に隣接して配置される。なお、横方向見出し語配置欄42と、縦方向見出し語配置欄43を合わせて見出し語欄と呼ぶ。
【0051】
アイコン配置欄41内には管理対象情報のアイコンを配置する矩形域であるセルがマトリクス状に配置され、見出し語欄にはアイコン配置欄41内の各セルを特徴付けるタグ名(関連タグ名)が、該当セルと同一行、または、同一列上に見出し語として記入される。
【0052】
表管理アプリケーション画面33上の1つの行、または、1つの列の上に1つの見出し語欄が配置され、1つの見出し語欄には、1つの項目名に属するタグ名が記入される。見出し語欄は、1つのタグ名が記入される矩形域であるセルに分割され、上記したアイコン配置欄41は、各見出し語欄内の各セルを区切る罫線の延長によって分割され、上記したセルのマトリクスを形成する。表管理アプリケーションが扱う表は、このフォーマット形式に沿う限り、自由に作成されてよい。
【0053】
たとえば、
図5に示す表において、項目名「分野」に対応する見出し語「α」、「β」、「γ」、「δ」、「ε」はアイコン配置欄41の上側最上行の横方向見出し語欄42に配置され、項目名「年度」に対応する見出し語「10」、「11」、「12」、「13」はアイコン配置欄41の左側に隣接する列上の縦方向見出し語欄43に配置される。
【0054】
表管理アプリケーションは、複数の表をトゥリー状に関連付けた階層表を扱うことができ、情報は階層表を構成する任意の表上に保存することができる。ユーザが階層表を構成する1つの表上のアイコン配置欄41内の1つのセルに対して、特定のオープン指示操作(例えば、マウス14によるダブルクリック)を加えると、指示したセルに対して特定の方法によって対応付られている表が、オープン表示表として表管理アプリケーション画面33上表示される。
【0055】
たとえば、
図5に示す表上のアイコン配置欄41内の第2行、第2列のセルに対してオープン指示操作をおこなうと、同セルに対して予め、子供表として対応付けられている
図6に示す表が、オープン表示表として表管理アプリケーション画面33上に表示される。
図6に示す表においては、項目「細分類」に対応する見出し語「a」、「b」、「c」、「d」、「e」がアイコン配置欄41の上側の行に配置され、項目「発信」に対応する見出し語「部内」、「社内」、「取引先」、「経産省」、「東京都」、「甲商事」、「乙物産、「その他」は、アイコン配置欄41の左側に隣接する列上に配置されている。
【0056】
階層表において目的の表の表示は、このオープン表示指示操作を、階層表の最上位の表に始めて各階層の表上において繰り返すことによっておこなわれ、階層表上において、保存される情報は、階層表の最上位の表に始まり、その情報のアイコンを格納配置した表の表示に至るまでに各階層の表上においてオープン指示操作を与えてきたセルと同一行上、同一列上に記入されている関連タグ名のAND集合(正確には、後述のように対応する項目名を付した関連タグ名のAND集合)に、該当情報のアイコンを配置格納した表上のセルについて、その表上において同一行上、同一列上に記入されている関連タグ名を加えた集合によって特徴付けられる。
【0057】
本明細書においては、アイコン配置欄41内のセルに格納される情報を特徴付けるものとして、そのセルと同一行上、同一列上に記入されている関連タグ名とその項目名の対の集合をそのセルの関連データと呼び、特に、階層表を構成する表のアイコン配置欄41内のセルについて、階層表の最上位の表に始まり、その情報のアイコンを格納配置した表の表示に至るまでに、上記のように定まる項目名とタグ名の対の全ての集合を、そのセル、または、そのセルに格納した情報に対する階層表全体による特徴付けを表わすものとして全関連データと呼ぶ。
【0058】
本システムにおいては、情報のアイコンを直接に格納するセル(情報のアイコンを配置格納するセル)は、1つの階層表内においてその全関連データによって特定されるものとし、1つの見出し語配置欄に同じタグ名が重複して記入配置されることは禁止される。また、全関連データは、該当のセルをAND集合として特定するものであることから、それを構成する関連タグ名の属する項目に重複があってはならない。したがって、少なくとも、同じ表内において同じ項目の見出し語配置欄が重複して設けられることも禁止される。
【0059】
実施例システムの本発明に関わる機能の構成を
図7に示す。表作成部51は、定められた方法によって装置に入力された情報に基づいて、階層表を構成する各表を表わす表定義データ(略して、表データとも呼ぶ)を作成する。キーボード12およびマウス14等の入力装置と上記入力をおこなう画面を表示する表示装置20と表作成部51がおこなう処理を実行するCPU24とによって構成される。
【0060】
表記憶部52は、作成された表データを保持する。内部メモリ16または外部メモリ18の記憶領域を用いている。表表示部53は、表データ作成部51によって作成された表、ならびに、オープン表選択部58によってオープン表示表として選択された表を、該当の表データにもとづいて表示する。表表示部53がおこなう制御処理を実行するCPU24と、表示する表データをいったん記憶する内部メモリ16または外部メモリ18と、CPU24の制御の下で表データの表示出力をおこなう表示装置20とによって構成される。
【0061】
実施例システムにおいて、階層表は、親表とする1つの表に対して、別の表を子供表として対応付けることを繰り返す形で作成される。子供表設定部56は、表作成部51によって作成した表、または、表記憶部52から呼び出した表に対して、その親表を対応付けた上、その表がオープン表示表として選択されて画面上に表示される条件である子供表設定条件と関連付ける。キーボード12およびマウス14等の入力装置と、上記の子供表の設定をおこなう画面を表示する表示装置20と、子供表設定部56がおこなう処理を実行するCPU24によって構成される。
【0062】
子供表オープン指示部57は、表表示部53によって表示された表の上において、ユーザによる特定の指示を与えたセルを識別した上、その指示がオープン表示表をオープンさせるオープン指示であることを判定する。キーボード12およびマウス14等の入力装置と上記の表を表示する表示装置20と子供表オープン指示部57がおこなう処理を実行するCPU24によって構成される。
【0063】
オープン表選択部58は、オープン指示を与えたセルについて、そのセルを階層表において特定する全関連データを求めた上、求めた全関連データと特定の関係にある子供表設定条件が設けられている表を選択した上、選択した表の中からオープン表示表を定めた規則により決定する。オープン表選択部58がおこなう処理を実行するCPU24によって構成される。
【0064】
次に、本実施例システムにおける本発明の機能の詳細を、
図8に示す構成をとる階層表の例に即して説明する。同階層表においては、階層最上位の表である表A(
図5)の子供表として、同表のアイコン配置欄41内の第2列第2行上のセルに対して表B(
図6)、同表のアイコン配置欄41内の第2列上の第2行以外の全てのセルと第4列上の全てのセルに対して表C(
図9)、また、同表のアイコン配置欄41内の第2列と第4列以外の全てのセルに対して表D(
図10)が対応付けられている。また、同階層表においては、表Bの子供表として、同表の第3列上のセルに対して表E(
図11)、同表の第3列上以外の全てのセルに対して表G(
図12)が対応付けられる。
【0065】
階層最上位の表である表Aは、次のように作成することができる。ユーザは、まず、表管理アプリケーション画面33上の機能メニュー70上において、「表作成」 ボタン71を指示する。この指示を受け、システムは、システム内に特に設けた「子供表設定モード」パラメータに、「表作成」ボタン71による指示による起動であることを示す「0」をセットした上、表作成部51を起動し、表作成部51は、表管理アプリケーション画面33を表作成入力モードにセットし、その上端部に「文字入力」ボタン91、「罫線」ボタン92、「終了」ボタン95を表示する(
図13)。また、表管理アプリケーション画面33の左上域には「名称欄」90が配置表示される。
【0066】
ユーザは、表作成入力モードにおいて提供される罫線引き機能と文字列記入機能を使用して、表管理アプリケーション画面33上に「表」を作成する。ユーザは、罫線引き機能によって、作成目的の表のアイコン配置欄41内の各セルと見出し語配置欄において1つの見出し語を記入するセルを区切る罫線を引いた上、文字列記入機能によって、各見出し語配置欄ごとにその項目名を記入し、各見出し語配置欄内に見出し語を記入する。また、文字列記入機能によって、作成目的の階層表に与えたい名称を表わす文字列を「名称欄」90内に記入する。以上の罫線、文字列の記入は順不同におこなうことができる。
【0067】
1つの見出し語配置欄に対応する項目名を表わす項目名文字列は、システムとユーザとの間の規約として、横方向見出し語配置欄42の場合には、そのセル列方向の左側に隣接する空白箇所に記入し、縦方向の見出し語配置欄43の場合、セル列方向の上側に隣接する空白箇所に記入するものとする。本明細書においては、この項目名文字列が記入される位置を、特に、「項目名記入位置」と呼ぶことにする。
【0068】
横方向の見出し語配置欄42の項目記入位置と縦方向の見出し語配置欄43の項目記入位置が重なる場合には、いずれか一方の見出し語配置欄に隣接する適当に定めた空白箇所に該当の項目名文字列を記入した上、該当の見出し語配置欄と線分でつなぐものとする。この項目名文字列と見出し語配置欄とをつなぐ線分を、システムに予約した記号として、特に、「結合線」と呼ぶ。
【0069】
今、作成しようとする
図5に示す表Aの場合、見出し語「10」、「11」、「12」、「13」を配置した縦方向見出し語欄43については、その項目名「年度」をその縦方向見出し語欄43の上側に隣接するセル内に記入し、見出し語「α」、「β」、「γ」、「δ」、「ε」を配置した横方向見出し語欄42については、その項目名「分野」をその横方向見出し語欄42の左側上方の空白箇所に記入した上、該当の横方向見出し語欄42と結合線により結ぶ。
【0070】
上記の罫線引きは、公知の方法として、「罫線」ボタン92をクリック指示した後、表管理アプリケーション画面33上において作成したい罫線の1つの端点に合わせてマウス14をクリックした後、以降、マウス14を押下したままマウスポインタを移動させ、他の端点においてマウス14の押下をリリースする操作によっておこなわれる。
【0071】
「罫線」ボタン92の指示を受け、表作成部51の特定ルーチンが起動され、マウス14による最初のクリック位置と押下リリース位置とを、作成目的の罫線の両端位置として識別した上、
図14に示す形式の罫線データを作成する。罫線データ中の線種等の情報は、予め、装置にセットしてあるデフォールトの設定値が登録される。
【0072】
文字列の記入は、ユーザが「文字入力」ボタン91をクリック指示した後、表管理アプリケーション画面33上においてマウスポインタを目的位置に合わせてクリックし、以降、キーボード12から文字の入力を繰り返し、所望の文字列の入力を終えるとキーボード12から特定キー(たとえば、改行キー)を入力する操作によっておこなわれ、その結果、表管理アプリケーション画面33上に上記クリック位置を先頭位置とする文字列が記入される。
【0073】
「文字入力」ボタン91の指示を受け起動される表作成部51の特定ルーチンが、マウス14のクリック位置を目的の文字列の先頭位置として識別した上、キーボード12から、上記特定キーの入力までに入力された文字コード列に基づいて、
図15に示す形式の文字列データを作成する。文字列データ中の文字間ピッチ、文字種、文字サイズ等の情報は、予め、装置にセットしてある標準設定値が登録される。
【0074】
なお、公知の方法として、まず、ディスプレイ20によって「ディスプレイ20a上の位置」として読み取られたマウス14のクリック位置と押下リリース位置は、環境制御プログラムによって「デスクトップ画面30上の位置」に変換された上、さらにデスクトップ画面30に対する表管理アプリケーション画面33の相対位置を差し引く形で「表管理アプリケーション画面33上の位置」に変換され、表管理アプリケーションによって罫線データと文字列データにセットされる。表管理アプリケーションが画面スクロール機能を備えているときは、得られた表管理アプリケーション画面33上位置から、さらに、表示内容である表管理アプリケーション画面33に対するスクロール位置を差し引いた変換値がセットされることになる。
【0075】
以上のように作成された罫線データと文字列データは、各々、作成の順にその「連結ポインタ」部によってつながれることによって罫線データチェインと全体文字列データチェインを形成し、表記憶部52内の所定位置に記憶される。
【0076】
ユーザが、表管理アプリケーション画面33において表の作成を終えると、表作成入力モードの表管理アプリケーション画面33上の「終了」ボタン95をクリックすると、表作成部51は、まず、システム内に設けた「子供表設定モードパラメータ」に「0」がセットされていることを判定して、新しい階層表を管理する階層表管理データ(
図16)を表記憶部52の所定位置に作成した上、表管理アプリケーション画面33の名称欄90に入力された文字列を読み取り、階層表管理データの「名称部」にセットする。
【0077】
また、表作成部51は、該当の表をシステム内で表現する各種のデータを管理する表定義データ(表データとも呼ぶ)を表記憶部52の所定位置に作成した上、該当階層表の階層最上位の表を表わす表データとして、その表記憶部52内の格納アドレス(以降、略して「アドレス」とも呼ぶ)を階層表管理データの「構成表データポインタ」部にセットする。表定義データの形式を、
図17に示す。以降、該当の階層表を構成する各表について作成される表定義データは、その「連結ポインタ」部によって順次連結されることによって構成表データチェインを形成する。
【0078】
表作成部51は、また、作成した表の階層表内における作成順位を表わす表定義データの「階層ランク」部と「設定順位」部に、最初に作成される階層最上位の表の階層ランクと設定順位として、各々に「0」をセットする。以降、設けられる子供表についての階層ランクの定め方は後述する。また、「設定順位」部のセット数は、以降、該当の階層表において子供表が設けられるごとに「1」が加えられていく。1つの階層表における最新の設定順位は、階層表管理データに設けた「最新設定順位パラメータ」部にセットされることによって管理される。
【0079】
表作成部51は「終了」ボタン95のクリック指定を受け、続いて、作成した罫線データチェインと全体文字列データチェインの先頭データのアドレスを、各々、作成した表定義データの罫線データポインタと全体文字列データポインタにセットするとともに、表上において1つづつ検出したセル毎にそれを定義するセルデータを作成し、作成したセルデータをその「連結ポインタ」によって順につないだ全体セルデータチェインの先頭データのアドレスを表定義データの「全体セルデータポインタ」部にセットする。セルデータの形式を
図18に示す。なお、表定義データのその他の構成データ部には定めた初期値がセットされる。
【0080】
表に設けられたセルは、たとえば、次のように検出することができる。本例のように罫線によって表が構成されている場合、表を構成する罫線の罫線データを順次とり出し、書面の縦横両方向について、罫線、またはその延長によって区切られる罫線位置を求める。次にこの罫線位置により生成されるマトリクスの各マスについて、その各4辺が罫線部分であるかどうかをサーチし、罫線部分であれば、それをセル境界とし、罫線部分でなければ該当方向に隣接するますを併合し、併合したますについて同じ判定を繰り返すことにより、セルの4辺の境界を識別する。セルデータの位置情報としてのセルの左上角点位置と右下角点位置は、以上のように識別した4辺の境界をなす罫線の位置情報から求めることができる。
【0081】
システムは、続いて、検出した全てのセルについて、その中に記入されている文字列を識別し、その文字列データのアドレスを、該当セルデータ内の「文字列データポインタ」にセットする。セル内に記入されている文字列の文字列データは、該当のセルのセルデータ位置情報と表上において作成された全ての文字列データの位置情報との照合を繰り返すことによって識別することができる。
【0082】
システムは、以上の表データ作成処理を終えると、表管理アプリケーション画面33を通常モードに戻した上、表定義データの格納アドレスを表表示部53に特に設けた「表示対象表データアドレス記憶部」にセットすることによって、表表示部53に該当の表を表管理アプリケーション画面33上に表示し直しさせる。表の表示は、次の以下の表示全体手順(
図19)にしたがっておこなわれる。
【0083】
同手順は、まず、表示毎データ設定処理として、表の表示のために用いられるデータの中、表示ごとに設定が求められるデータの設定をおこなう(ステップP1)。たとえば、アイコン配置欄41内セルのセルデータの「オープン表表データポインタ」部に、該当するオープン表の表データのアドレスをセットし、情報を保存しているアイコン配置欄41内のセルのセルデータに「情報保存フラグ」をセットする。現在の説明例では、表示対象の表Aには、いまだ、子供表は設けられておらず、情報も保存されていないので、この表示毎データ設定処理はおこなわれない。
【0084】
同手順は、次に、表要素表示処理として、表を構成する要素である罫線、文字列、面属性(色、模様など)を、該当の表データに管理されている罫線データ、文字列データ、セルデータの面属性情報にもとづいて、ディスプレイ画面20a上に描画する(ステップP2)。実施例システムにおいては、セルデータの面属性情報として「色」を採用する。
【0085】
罫線データは、表データからポイントされる罫線データチェインから順次取り出すことができ、文字列データは、表データからポイントされる全体文字列データチェインと項目名文字列データチェインとから取り出すことができる。現在の説明例では、項目名文字列データチェインは未だ作成されていない。また、後述するように表示される表がオープン表示操作によって表示された表である場合、文字列データは、共通条件管理データを介し、共通条件項目名文字列データチェインと共通条件タグ名文字列データチェインからも取り出されて表示される。
【0086】
罫線データ、文字列データは、その位置情報がディスプレイ画面20a上の位置に変換された上、表示装置20に送られる。セルデータは、表データ中に設けられた全てのセルデータチェインから順次取り出され、表示装置20はディスプレイ画面20a上の位置に変換された該当セル領域内に該当する面属性を施す。現在の説明例では、セルデータチェイとして全体セルデータチェインのみが作成されており、また、その各セルデータにはデフォールトの面属性情報が設けられている。
【0087】
続くステップP3においては、セル内マーク表示処理として、セルデータにセットされた「オープン表表データポインタ」情報にもとづいて、該当のセル領域内に、そのセルに対するオープン指示によって子供表がオープンされることを示す特定イメージである子供表設定マーク156を表示するとともに、セルデータに別にセットされている「情報保存フラグ」にもとづいて、そのセル領域内に情報が保存されていることを示す特定イメージである情報保存マーク157を表示する(後出
図48)。
【0088】
子供表設定マークと情報保存マーク157は、各々、ディスプレイ画面20a上の位置に変換された該当セル領域内において、各々、定められた位置に描画される。現在の説明例では、各セルデータに「子供表設定フラグ」と「情報保存フラグ」が設けられていないことから、セル内マーク表示処理はおこなわれない。
【0089】
ユーザは、表の作成を終えると、表管理アプリケーション画面33上に表示されている作成した表に対してフォーマット定義をおこなう。表管理アプリケーション画面33の機能メニュー70上に常時表示されている「定義」ボタン72をクリックすると、表管理アプリケーション画面33は通常モードからフォーマット定義モードに移行し、フォーマットの定義付けの操作をガイドする定義付け副画面97が表管理アプリケーション画面33上に表示される(
図20)。定義付け副画面97を
図21に示す。
【0090】
フォーマット定義操作は、ユーザが自由に作成した表上に保存した情報に関わるタグ名を一意に特定できるようにおこなわれ、ユーザが、フォーマット定義モードの表管理アプリケーション画面33上において、定義付け副画面97を使用して、作成した表のアイコン配置欄41に割り当てられるセルマトリクスの範囲、各見出し語配置欄に割り当てられるセル列の範囲、また、項目名として定義したい文字列を指定することを繰り返す形でおこなわれる。
【0091】
定義付け副画面97上においては、「0.アイコン配置欄」アイテム101、「1.横方向見出し語欄」アイテム102、「2.縦方向見出し語欄」アイテム103、「3.項目名」アイテム104からなる選択アイテムがリストされている。
【0092】
アイコン配置欄41の指定は、たとえば、該当するのセルマトリクスの左上角のセルから右下角のセルまでマウス14のマウスポインタをドラッグ移動させた後、定義付け副画面97上で「0.アイコン配置欄」アイテム101を指示すればよい。見出し語欄の指定は、同じ項目名に属するタグ名が記入されている連続したセル列をマウス14によるドラッグ操作によって指定した上、定義付け副画面97上で「1.横方向見出し語欄」アイテム102、または、「2.縦方向見出し語欄」アイテム103を指示すればよい。また、項目名文字列の指定は、該当の文字列をマウス14によってクリック指示した上、定義付け副画面97上で「3.項目名」アイテム104を指示すればよい。アイコン配置欄41、見出し語欄、項目文字列名を指定する順序は任意であってよい。
【0093】
システムは、定義付け副画面97上における「0.アイコン配置欄」アイテム101、「1.横方向見出し語欄」アイテム102、「2.縦方向見出し語欄」アイテム103に対する指示を検知するごとに、フィールド欄定義データ(
図22)を作成し、その「区分」部に、アイコン配置欄41、または、横方向見出し語配置欄42、または、縦方向見出し語配置欄43を区別するコードをセットする。たとえば、アイコン配置欄41の場合は「0」、横方向見出し語配置欄42の場合は「1」、縦方向見出し語配置欄43の場合は「2」をセットする。
【0094】
システムは、また、定義付け副画面97上における上記の指示を受け、指定されたアイコン配置欄41と見出し語配置欄について、それを構成する各セルのセルデータを、上記した全体セルデータチェインの中から識別した上、識別したセルデータをその「連結ポインタ」によって順次つないだフィールド毎セルデータチェインを作成し、その先頭データのアドレスを該当するフィールド欄定義データの「セルデータポインタ」にセットする。識別されたセルデータは、全体セルデータチェインから除去された上、新たにその所属が識別されたアイコン配置欄41、または見出し語配置欄ごとに連結して管理されることになる。
【0095】
アイコン配置欄41と各見出し語配置欄を構成するセルの集合は、次のように識別することができる。システムは、表上においてアイコン配置欄41、または、各見出し語配置欄が占める領域を指定するマウス14によるドラッグ操作を検知すると、そのドラッグ開始位置とドラッグ終了位置を検出した上、ドラッグ開始位置とドラッグ終了位置が各々、位置する両端のセルのセルデータを識別する。ディスプレイ画面20a上におけるマウス14による指示位置は、上記したように表管理アプリケーション画面33上位置に変換された上、各セルデータの位置情報と照合される。
【0096】
識別した両端のセルが、同一行、または同一列上にあるときは、両端のセルの間に位置するセルのセルデータを、この両端のセルのセルデータ位置情報と全体セルデータチェインからポイントされる他のセルデータの位置情報との間の照合を繰り返すことによって識別すればよい。2つのセルが同一行、または同一列上にあることの判定は、該当する2つのセルデータの位置情報の差と定めた閾値との比較によっておこなえばよい。
【0097】
識別した両端の2つのセルが、同一行になく、かつ、同一列上にないときは、セルのマトリクスをなす集合が、その「左上角」セルと「右下角」セルの指定によって指定されたことと判定し、マトリクスを構成する各行において両端に位置するセルを、「左上角」セル、または、「右下角」セルと横方向位置情報を共有するセルとして識別した上、その間に位置するセルのセルデータを上記のように識別することを、各行について繰り返せばよい。
【0098】
フィールド欄定義データのフィルード書式データポインタには、該当の見出し語配置欄内の見出し語文字列の書式(センタリング/右詰め配置区分、文字大きさ、文字ピッチ、書体など)を表わすフィルード書式データ(
図23)のアドレスがセットされる。フィルード書式データには、予め定めたデフォールトの書式、または、公知の方法によりユーザにより予め指定された書式が登録されている。
【0099】
アイコン配置欄41と各見出し語配置欄各ごとに、フィールド毎セルデータチェインが作成されると、それを構成する各セルデータの「センタリング/右詰め区分」部には、フィルード書式データの該当セット値がコピーされ、その各セルデータからポイントされる文字列データの「文字大きさ」部、「文字ピッチ」部、「書体」部には、各々、フィルード書式データの該当セット値がコピーされる。
【0100】
作成された各フィールド欄定義データは、その「連結ポインタ」により順次に連結され、その先頭データのアドレスが表定義データの「フィールド欄定義データポインタ」にセットされる。
【0101】
また、システムは、定義付け副画面97上における「3.項目名」の指示を検知すると、この副画面97上指示の直前におこなわれたマウス14によるクリック位置と全体文字列データチェインを構成する各文字列データとの間で位置情報の照合を繰り返すことによって、指定された文字列の文字列データを識別する。マウス14によるクリック位置は、表管理アプリケーション画面33上位置に変換され、各文字列データの位置情報と照合されることになる。
【0102】
項目名として識別された各文字列データは、全体文字列データチェインから除去された上、あらためて識別された文字列データどうしで「連結ポインタ」によって順次連結されることによって項目名文字列データチェインを形成し、その先頭アドレスは、表定義データの項目名文字列データポインタにセットされる。項目名文字列データチェインを構成する各文字列データの「文字大きさ」部、「文字ピッチ」部、「書体」部には、各々、表の全ての項目名文字列に対して予め定めたフィルード書式データの該当セット値がコピーされる。
【0103】
ユーザは、表管理アプリケーション画面33上において以上の定義付け操作をおこなった後、定義付け副画面97上の「実行」ボタン105を指示すると、システムは、次のように、各見出し語配置欄について対応する項目名の文字列データを識別し、そのアドレスを該当のフィールド欄定義データの「項目名文字列データポインタ」にセットする。以降、見出し語配置欄について定義された項目名を、その見出し語配置欄の定義項目名とも呼ぶ。
【0104】
各見出し語配置欄に対応する項目名文字列の識別に当たっては、先ず、各見出し語配置欄の中、上記した結合線によって項目名文字列と結ばれた見出し語配置欄を識別する。たとえば、表上の各項目名文字列について、その文字列記入域上にその一端が位置する線分をサーチし、サーチされた線分の他端が位置する見出し語配置欄をサーチすることを繰り返せばよい。
【0105】
項目名文字列の記入域上にその一端が位置する線分は、項目名文字列データチェインを構成する各文字列データの位置情報と罫線データチェインを構成する各罫線データの位置情報との間の照合を繰り返すことによって識別することができる。また、以上のように識別した線分の他端が位置する見出し語配置欄は、該当の罫線データの位置情報と各フィールド欄定義データの「セルデータポインタ」からポイントされる各セルデータの位置情報との間の照合を繰り返すことによって識別することができる。
【0106】
以上のように結合線による項目名文字列と見出し語配置欄の対応付けを識別した後、その対応付けから残された項目名文字列と見出し語配置欄の中から、見出し語配置欄とその項目名記入位置に記入されている項目名文字列の組み合わせを識別することを繰り返す。この見出し語配置欄と項目名文字列の組み合わせは、結合線による対応付けから残された項目名文字列データと各フィールド欄定義データからポイントされる各セルデータとの間の位置情報の照合を繰り返すことによって識別することができる。
【0107】
システムは、以上の処理を終えた後、表管理アプリケーション画面33を通常モードに戻した上、表定義データの格納アドレスを表表示部53に特に設けた「表示対象表データアドレス記憶部」にセットすることによって、表表示部53に、該当の表を表示全体手順にしたがって表管理アプリケーション画面33上に表示し直しさせる。このとき、該当の表定義データの格納アドレスは、作成直後の階層最上位の表の表示として、表表示部53内に特に設けたオープン表列管理データの先頭位置にセットされる。
【0108】
一般に、階層表上において、ユーザが、階層最上位の表から始めて、見たい表の表示に至るまでオープン表示指示操作を繰り返すと、システムは、オープン表示される表の順序列(「オープン表列」と呼ぶ)をオープン表列管理データによって管理する。オープン表列管理データは、オープン表示される表の表定義データの格納アドレスを、ポインタデータを順に配置するデータアドレス列(
図24)の形式にしたがい、オープン表示された順に配置して管理する。
【0109】
上記のように作成した表について子供表の設定は次のようにおこなわれる。子供表を設定したい表(以降、「親表」とも呼ぶ)を通常モードの表管理アプリケーション画面33上に表示させた状態で、機能メニュー70上の「子供表設定」ボタン73を指示すると、システムの子供表設定部56が起動され、子供表設定部56は、親表の表示を継続したまま、表管理アプリケーション画面33を通常モードから子供表設定モードに変える(
図25)。このとき、システム内に設けた「子供表設定モード」パラメータに、「子供表設定」 ボタン73の指示による処理が起動されたことを示す「1」がセットされる。なお、親表の通常モードの表管理アプリケーション画面33上への表示は、親表を作成した直後の表示であっても よいし、親表をいったん格納した後、呼び出したときの表示であってもよい。表の格納と呼び出しについては後述する。
【0110】
本明細書においては、1つの子供表を設ける親表上のアイコン配置欄41内の領域(セルの集合)を子供表設定領域(略して、設定流域とも呼ぶ)と呼ぶ。1つの親表について子供表を設定するのにあたり、ユーザは、子供表設定モードの表管理アプリケーション画面33上において子供表設定領域を指定した後、目的の子供表を表作成入力モードの表管理アプリケーション画面33上において作成し、フォーマット定義モードの表管理アプリケーション画面33上においてフォーマット定義をおこなった上、指定した子供表設定領域に対応付けることを繰り返せばよい。
【0111】
本実施例システムにおいて、ユーザは、子供表の設定を、親表のアイコン配置欄41内の1つのセル単位だけでなく、1つの行単位、または、列単位におこなったり、アイコン配置欄41全体を指定しておこなうこともできる。さらに、アイコン配置欄41内の複数の行、列、またはセルを指定して、その「和」をとった領域を1つの子供表の子供表設定領域とすることもできる。本明細書においては、親表上において子供表を指定する操作上の単位となる行、列、セル、または、アイコン配置欄を「子供表指定単位」、または「指定単位」と呼ぶことにする。
【0112】
説明例において、親表である表Aのアイコン配置欄41内第2列上の第2行以外のセルと第4列の全てのセルに子供表Cを設ける場合、ユーザは、アイコン配置欄41内第2列と第4列を各々、指定単位としてマウス14によるドラッグ指定をおこなったのちに、「実行」ボタン123を指示することを繰り返し、最後に「終了」ボタン127を指示すればよい。
【0113】
アイコン配置欄41内の第2列上における第2行上のセルには子供表Bが設けられ、子供表Cの子供表設定領域には含まれないが、以上のように、ユーザは、第2列上において第2行以外のセルをいちいち指定する必要は無く、第2列全体をまとめてドラッグ指定すればよい。後述するように、システムが自動的に同セルを表Bの子供表設定領域として表Cの子供表設定領域から除外することになる。
【0114】
今、ユーザが、まず、表A上において、1つの指定単位であるアイコン配置欄41内第2列に対してマウス14によるドラッグ指定をおこない、「実行」ボタン123を指示すると、システムは、その指定範囲を1つの指定単位として定義する子供表指定単位データ(指定単位データとも呼ぶ)を作成した上、該当の指定単位について
図26に示す子供表設定手順をおこなう。子供表指定単位データの形式を
図27に表わす。
【0115】
子供表設定手順においては、まず、指定された子供表指定単位を構成するセルのセルデータを識別する(ステップS1)。システムの子供表設定部56は、子供表設定モードの表管理アプリケーション画面33上において、マウス14によるドラッグ操作を表上のアイコン配置欄41上において検知すると、そのドラッグ開始位置とドラッグ終了位置が各々、位置する両端のセルのセルデータを識別した上、この両端のセルの間に位置する各セルのセルデータを、この両セルとアイコン配置欄41を構成する他のセルとの間のセルデータ位置情報の照合を繰り返すことによって識別する。
【0116】
該当の指定単位を構成する各セルについて識別されたセルデータのアドレスは、識別された順にアドレスデータ列の形式(
図24)に従って配置されることによって指定単位セルデータアドレス列を形成し、その先頭データのアドレスは、子供表指定単位データの「構成セルデータポインタ」にセットされる。
【0117】
子供表設定手順は、続いて、該当の指定単位を表上において特定するデータである関連データ(を作成し、その先頭データのアドレスを子供表指定単位データの「関連データポインタ」にセットする(ステップS2)。先に、関連データは、先にアイコン配置欄41内のセルを特徴付けるデータの集合として定義したが、ここでは、アイコン配置欄41内の行、列、または、その集合を特徴付けるデータの集合として拡張して定義し直すものとする。その場合、関連データは、指定単位がアイコン配置欄41内の1つの行であれば、それを表上において特定するタグ名として、同じ列上に位置する見出し語だけを見出せばよい。指定単位が、アイコン配置欄41内の列の場合も同様である。
【0118】
ユーザは、指定単位として行、列の指定をおこなうとき、その表内における行順位、列順位でなく、指定単位を特定する関連タグ名に注目して指定をおこなっていることから、実施例システムは、指定単位を特定するデータとして、ユーザの指定意図を直接に反映する関連データを保持する。
【0119】
なお、本明細書においては、一般に、アイコン配置欄41内のセルについて、同じ表上において見出される関連タグ名とその項目名の対の集合を、特に区別して、表内関連データと呼ぶ。本ステップにおいては、アイコン配置欄41内の1つの指定単位について表内関連データを求めることになる。
【0120】
関連データを構成する該当の項目とタグ名の対は、単位関連データ(関連タグ名定義データとも呼ぶ)に登録され、関連データは、単位関連データを、その「連結ポインタ」により順につないだ単位関連データデータチェインの形で表わされる。単位関連データの形式を
図28に示す。本例において、子供表指定単位が表のアイコン配置欄41内第2列である場合、その関連データは、「「項目名「分野」についてタグ名「β」」が登録された単位関連データのみからなる関連データとして求めることができる。
【0121】
子供表指定単位と同じ行上、または、同じ列上に位置する関連タグ名を納めたセルは、該当の行、または、該当の列と直交方向に配置された見出し語配置欄のフィールド欄定義データの「セルデータポインタ」からポイントされている各セルデータの位置情報と該当の行、または列の位置との間の照合を繰り返すことによって識別することができ、該当する関連タグ名は、識別したセルのセルデータからポイントされる文字列データにより識別される。また、関連タグ名に対応する項目名は、識別された関連タグ名を納めたセルを含む見出し語配置欄のフィールド欄定義データからポイントされる項目名文字列データから読み出すことができる。なお、指定単位がアイコン配置欄41内のセルである場合、その関連データは、そのセルが位置する行と列について単位関連データを作成し、作成した単位関連データを連結することによって得ることができる。
【0122】
子供表設定手順は、続くステップS3において、該当の指定単位が、同じ親表において先に設定されている別な子供表(第2の子供表)の1つの指定単位を領域として包含することを判定し、該当の指定単位に包含される第2の子供表の指定単位を構成するセルのセルデータの「表示除外フラグ」に初期値とは異なる特定値をセットする。指定単位の間の包含関係については後述する。説明例の場合、現在の段階では、該当の指定単位である第2列の中に他の子供表の指定単位が先に設定されていないことが判定され、「表示除外フラグ」のセットはおこなわれない。
【0123】
続くステップS4においては、表管理アプリケーション画面33上において該当の指定単位が占める領域に対して、指定単位であることを示す特殊表示をおこなう。システムは、該当の指定単位のセルデータ列を構成する各セルデータの中、表示除外フラグに上記特定値がセットされていないセルデータの「面属性データポインタ」部からポイントされる「セル面属性データ列」に、該当の子供表Cの子供表設定領域であることを示す面属性データをセットした上、以上の面属性データをセットしたセルデータを含む表データを表表示部53に送り、表管理アプリケーション画面33上において親表Aを上記の特殊表示を加えた形で再表示させる。
【0124】
説明例の場合、この親表Aの再表示は、上記した表示全体手順の中、ステップP2のみがおこなわれる。表を構成する罫線、文字列にの表示は、上記した階層最上位の表の場合と同様におこなわれされ、アイコン配置欄41内の指定された第2列上の各セルについて、その背景色として表Cに割り当てた面属性「水色」が施された表示がおこなわれることになる。
【0125】
後述するように、実施例システムにおいては、1つのセルに複数の面属性を施すことがあるために、各セルの面属性を表わすデータは、「セル面属性データ列」として複数の面属性データの順序列の形をとり(
図29)、「面属性データポインタ」部からポイントされる。また、実施例システムにおいては、面属性データは「色」を区別するコードデータとする。
【0126】
実施例システムにおいては、1つの階層表内に設けられる、複数の子供表の設定領域は互いに区別できるように、互いに異なる面属性が施される。システムの子供表設定部56は、子供表設定領域をディスプレイ画面20a上において区別する複数の面属性データの順序列を「子供表区別面属性データ列」として備えており、階層表内において子供表が設けられるごとに、子供表区別面属性データ列の先頭データから面属性データが順次に取り出され、子供表の「区別面属性データ」として順に割り当てられる。したがって、ある子供表の区別面属性データは、子供表区別面属性データ列において、その子供表の表データに設けた「設定順位」と同じ順位に設けたデータとして取り出すことができる。
【0127】
「表区別面属性データ列」は、セル面属性データ列と同じ形式をとり、階層表管理データの「区別面属性データ列ポインタ」によって管理され、たとえば、「水色」、「黄色」、「緑色」、「橙色」、「茶色」、「桃色」、「青色」…を表わすデータを、この順に備えるものとする。
【0128】
ステップS4は、該当の子供表の「区別面属性データ」として取り出された面属性データを、該当の指定単位を構成する各セルのセルデータに上記したようにセットする。説明例の子供表Cの場合、該当の階層表内に設ける最初の子供表であることから、子供表区別面属性データ列の先頭データ(「水色」を表わす面属性データ)がその「区別面属性データ」として割り当てられ、親表上における該当する指定範囲であるアイコン配置欄41内第2列を構成する各セルのセル面属性データ列の先頭位置にセットされることになる。
【0129】
ユーザは、続いて、同じ表管理アプリケーション画面33上においてアイコン配置欄41内第4列についても同様にマウス14による指定操作をおこない、「実行」ボタン123を指示すると、システムは、4上記した1内第2列の場合と同様に、指定した第4列について子供表指定単位データを作成した上、その「構成セルデータポインタ」から、指定したアイコン配置欄41内第4列を構成する各セルについて作成した指定単位セルデータアドレス列をポイントするとともに、その「関連データポインタ」から「項目名「分野」とタグ名「δ」の対」からなる表内関連データをポイントする。
【0130】
システムは、ユーザによる「実行」ボタン123の指示を受け、また、表管理アプリケーション画面33上において親表A上のアイコン配置欄41内第4列の各セルに対して、その背景色としてアイコン配置欄41内第2列の場合と同じく表Cに割り当てた面属性「水色」を施した特殊表示をおこなう。親表A上のアイコン配置欄41内第2列と第4列の各セルに対する特殊表示を
図30に示す。
【0131】
システムは、また、第4列について作成した子供表指定単位データを、先に第2列について作成した指定単位データの後に、その「連結ポインタ」を介して連結する。一般に、1つの子供表について作成される子供表指定単位データは、作成される順に連結ポインタにより連結されることによって子供表指定単位データチェインを形成し、該当の子供表についての子供表指定条件データとして、表記憶部52内の特定位置に格納される。
【0132】
本例の場合、子供表Cの指定条件データは、「項目名「分野」についてタグ名「β」」という関連データをポイントする指定単位データと「項目名「分野」についてタグ名「δ」」という関連データをポイントする指定単位データを連結した子供表指定単位データチェインとして得られることになる。
【0133】
ここで、本明細書においては、1つの子供表の各指定単位データからポイントされる関連データの「和」をその子供表の子供表指定条件(略して、指定条件)と呼び、一方、上記した子供表設定領域に対応してユーザの元々の指定意図を関連データの形式で表わしたデータを子供表設定条件(設定条件)と呼ぶ。
【0134】
後述するように、実施例システムにおいては、指定操作の便から、子供表設定領域は、1つの指定単位(第1の指定単位)から他の指定単位(第2の指定単位)を除く形で指定されることもあり、その場合、設定条件は第1の指定単位データからポイントされる関連データから、第2の指定単位データからポイントされる関連データを「除外する」ことによって与えられる。たとえば、表Cの指定条件は、「項目名「分野」についてタグ名が「b」、または「d」」であり、表Cの設定条件は、上記指定条件から表Bの指定条件「項目名「分野」についてタグ名が「b」、かつ、項目名「年度」についてタグ名「11」」を除いたものになる。
【0135】
ユーザは、1つの子供表について全ての子供指定単位の指定を終えると、表管理アプリケーション画面33上の「終了」ボタン127を指示し、システムはその指示を受け、制御を子供表設定部56から表作成部51に移し、表管理アプリケーション画面33を表作成入力モードに変更する。ユーザは、表作成入力モードの表管理アプリケーション画面33上において、上記した表Aを作成する場合と同じ操作によって目的の子供表Cを作成した後、表管理アプリケーション画面33上の「定義」ボタン72のクリック指示によって表示されるフォーマット定義モードの表管理アプリケーション画面33において、親表を作成したときと同じ操作によってフォーマット定義をおこなう。
【0136】
フォーマット定義操作を終えた後、ユーザによる副画面97上の「実行」ボタ105の指示を受けると、システムは、上記した「子供表設定モード」パラメータに「1」がセットされていることを判定した上、子供表設定部56の処理として、作成した子供表の表定義データの「親表表データポインタ」と「指定条件データポインタ」に、親表の表定義データのアドレスと、先にシステム内の特定記憶部に作成している子供表指定単位データチェインの先頭データのアドレスを、各々、セットするとともに、作成した表定義データの階層ランク部と設定順位部とに該当の表について定まる階層ランクと設定順位とをセットする。
【0137】
階層表を構成する1つの表について定まる階層ランクは、その親表の階層ランクに「1」を加えた数として定められ、説明例の子供表の場合、階層最上位の表A(階層ランクは「0」)を親表として設定された子供表として「1」がセットされる。
【0138】
システムは、続いて、作成した表定義データを階層表の構成表データチェインの末尾に「連結ポインタ」を介して連結するとともに、「子供表設定モード」パラメータのセット値「1」にもとづいて、表表示部52に親表Aを通常モードの表管理アプリケーション画面33上に表示させる。親表Aの表定義データのアドレスが表示対象表データアドレス記憶部にセットされ、表示全体手順にしたがっておこなわれる。なお、この後、「子供表設定モード」パラメータは、再び、「0」にリセットされる。
【0139】
表示全体手順手順においては、現在の場合、まず、そのステップP1(表示毎データ設定処理)が、表のアイコン配置欄41を構成する全てのセルについて、
図31に示す手順を繰り返す形でおこなわれる。
【0140】
アイコン配置欄41を構成する全てのセルは、たとえば、次のように取り出していくことができる。まず、最上位の行において、アイコン配置欄41の「左上角のセル」を識別することから始めて、1つのセルを識別した後に識別したセルの「右横に位置するセル」を識別することを繰り返す。セルの右横に位置するセルが取り出せないとき、「次の行上における先頭セル」を上記左上角のセルと同一列に属するセルとして識別することから始めて、右横に位置するセルを識別することを繰り返す。以上の手順を、右横に位置するセル、または次の行の先頭セルが取り出せなくなるまで繰り返せばよい。
【0141】
上記の手順において、アイコン配置欄41の「左上角のセル」、また、1つのセルに対する「右横に位置するセル」、また、「次の行上における先頭セル」は、アイコン配置欄41について作成されているセルデータチェインにつながれた各セルデータの位置情報間の照合を繰り返すことによって識別することができる。
【0142】
図31に示す手順においては、まず、ステップQ1おいて、後述するオープン表示表決定手順によって、該当のセルに対するオープン指示によってオープン表示されるオープン表示表を特定し、オープ表示表が存在する場合に、該当セルデータの「オープン表表データポインタ」に該当オープン表示表の表データのアドレスをセットする。
【0143】
同手順は、次に、該当のセルについてセル内情報管理データが作成されていることを判定し、その判定が得られた場合、そのセルデータに情報保存フラグをセットする(ステップQ2)。ステップQ2の処理については後述する
【0144】
同手順は、続いて、該当のセルのセルデータからポイントされるセル面属性データ列に、該当のセルについて特定されたオープン表示表に割り当てられた面属性データをセットするステップQ3)。該当のオープン表示表に割り当てられた面属性データは、上記した子供表区別面属性データ列において、該当の表データの「設定順位」情報と同じ順位に登録されている面属性データとして特定することができる。
【0145】
同手順は、続いて、該当のセルについて定まる関連タグ名の中、該当のオープン表示表の指定条件に登録されている関連タグ名である「設定条件内関連タグ名」(「条件内関連タグ名」とも呼ぶ)を納めたセルのセルデータに該当のオープン表示表に割り当てている区別面属性データをセットする(ステップQ4)。
【0146】
アイコン配置欄41内の1つのセルに定まる設定条件内関連タグ名を納めるセル、ないしは、設定条件内関連タグ名を表わす文字列は、次のように識別することができる。まず、該当のオープン表に設けられた各指定単位データからポイントされる関連データの中、該当のセルについて定まる全関連データを包含する関連データを、「設定条件内関連データ」(「条件内関連データ」とも呼ぶ)として特定する。
【0147】
ここで、第1の関連データが、第2の関連データを「包含する」とは、第1の関連データを構成する各単位関連データと同じ単位関連データが第2の関連データの中に含まれていることを指すものとする。
【0148】
続いて、特定した設定条件内関連データを構成する各単位関連データを順次に取り出し、取り出した単位関連データの登録項目名をその定義項目名とする見出し語配置欄内において、取り出している単位関連データの登録タグ名を納めるセル、ないしは、そのセル内の文字列として見出すことを繰り返せばよい。
【0149】
たとえば、親表Aのアイコン配置欄41内第2列上のセルについては、そのオープン表として表Cが特定され、表Cの各指定単位データからポイントされる関連データの中、該当のセルについて定まる全関連データを包含する関連データとして、項目名「分野」とタグ名「b」の対からなる単位関連データ(だけ)からなる関連データが特定される。
【0150】
続いて、特定された単位関連データの登録項目名「分野」が、その定義項目名として指定されている見出し語配置欄内のセルあって、特定された単位関連データの登録タグ名「b」を納めたセルのセルデータが特定され、そのセル面属性データ列に、表Cに割り当てている面属性データ(「水色」を表わすデータ)がセットされることになる。設定条件内関連タグ名「b」を納めたセルは、項目名「分野」が定義された見出し語欄について作成されているフィールド欄定義データからポイントされる各セルデータの格納文字列との照合を繰り返すことによって識別することができる。
【0151】
なお、共通条件文字列170が表示された表上においては、設定条件内関連タグ名を納めるセル、ないしは、設定条件内関連タグ名を表わす文字列は、該当する項目名が定義されている見出し語配置欄からだけではなく、共通条件文字列170上からも特定される。この設定条件内関連タグ名の共通条件文字列170上からの特定については後述する。
【0152】
表示全体手順のステップP2において、表を構成する罫線、文字列にの表示は、上記した階層最上位の表の場合と同様におこなわれ、子供表Cが設けられた表A上のアイコン配置欄41内第2列と第4列上の各セルと、
項目名「分野」が定義された見出し語配置内の第2列と第4列上のセルとに対して、その背景色として、表Cに割り当てた区別面属性「水色」が施された表示がおこなわれる。
【0153】
ユーザは、表管理アプリケーション画面33上において以上のように特殊表示が施された表を見て、アイコン配置欄41内の第2列と第4列上の各セルには、同じ1つの子供表が設けられ、その子供表を特定する設定条件は、項目名「分野」について「β」と「δ」であることを視覚的に把握することができる。
【0154】
続くステップP3における、アイコン配置欄41を構成する各セル内の子供表設定マークの表示は次に述べる配置規則にしたがっておこなわれる。アイコン配置欄41を構成する各セルについて、そのセル領域150を正領域151と副領域152に分割した上(
図32(a))、そのセルデータにオープン表表データポインタに実アドレスがセットされている場合、その正領域151に子供表設定マーク156を表示し
図32(b)、さらに、そのセルデータに情報フラグも併せてセットされている場合、その正領域内に子供表設定マーク156を表示した上、その副領域内に情報保存マーク157を表示する(
図32(c))。また、そのセルデータに情報保存フラグだけがセットされているセルの場合、その正領域内に情報保存マーク157を表示する(
図32(d)。
【0155】
1つのセル領域150を正領域151と副領域152へ分割する方法としては、たとえば、
図32に示した例のように、セル領域150を適当な縦線によって分割した左側部分を正領域151、右側部分を副領域152とすればよい。実際の使用例では、副領域に情報保存マーク157が表示される割合は、正領域に子供表マーク156、または、情報保存マーク157が表示される割合に比べ小さいことから、副領域を正領域より小さく設けることが好ましく、その場合に表示される情報保存マーク157は、「第2の情報保存マーク」158として小型のイメージを用いてもよい(
図32(e))。なお、情報保存マーク157としては、後述するように、フォルダを表わすアイコンに用いられているイメージを用いることが好ましい。
【0156】
子供表設定マーク156と情報保存マーク157の表管理アプリケーション表管理アプリケーション画面33上の表示位置は、該当するセルのセルデータの位置情報にそれぞれが該当セル内において占める相対位置を加えることによって求められ、20a上の表示位置は、表管理アプリケーション表管理アプリケーション画面33上の表示位置に適当な変換を加えることによって求めることができる。
【0157】
現在の説明例の場合、表A上のアイコン配置欄41内第2列と第4列上の各セルには、
ステップP2において、すでに、上記した該当の面属性が施されているが、ステップP3において、さらに、その正領域151に子供表設定マーク156として定めたイメージが重ねられて表示されることになる。
【0158】
なお、20a上における各セルに対する面属性の描画は、ステップP2においてではなく、ステップP3において、同じセル内に描画する子供表設定マーク156の外接矩形を求め、その外接矩形内に描画させてもよい。各セルに施される面属性は、その中に設けられる子供表を区別するためのものであることから、ユーザから見て、セルの属性ではなく子供表の属性に見えるようにおこなったほうが、より自然でわかりやすいものになる。
【0159】
次に、説明例において、表Aのアイコン配置欄41内の第2列と第4列を除く全てのセルに対して子供表Dを設ける場合、子供表設定領域の指定は、上記したアイコン配置欄41内の第2列と第4列に対しておこなった操作と同様に、アイコン配置欄41内の残る第1列と第3列についてマウス14によるドラッグ指定を繰り返すことによっておこなうことができる。
【0160】
システムは、子供表Dの指定条件データとして、関連データ「項目名「分野」についてタグ名「α」」、関連データ「項目名「分野」についてタグ名「γ」」、「項目名「分野」についてタグ名「ε」」を各々、ポイントする指定単位データを連結した指定単位データチェインを作成し、続いて作成される表Dの表データの指定条件データポインタにセットすることになる。
【0161】
一方、実施例システムにおいては、表Dの子供表設定領域の指定を、より効率的におこなえる方法として、ユーザに、子供表設定モードの表管理アプリケーション画面33上において「アイコン配置欄41全体」を子供表指定単位として指定させた上、「実行」ボタン123を指示させる方法をとることもできる。
【0162】
表Dの子供表設定領域は、アイコン配置欄41全体から第2列と第4列を除外した領域であるが、上記したように、この第2列と第4列には子供表Cが設けられることから、子供表設定領域の指定操作としては、第2列と第4列以外の列をいちいち指定する必要は無く、アイコン配置欄41全体をまとめてドラッグ指定すればよい。後述するように、システムが自動的に同セルを表Cの子供表設定領域として表Dの子供表設定領域から除外することになる。
【0163】
なお、この方法をとる場合、子供表指定単位は、この「アイコン配置欄41全体」の他に設けることができないので、ユーザとの協約の下に、以下の述べるように、表管理アプリケーション画面33上におけるアイコン配置欄41全体を指定する操作を経ずに、直ちに「実行」ボタン123を指示してもよい。
【0164】
今、ユーザが、表管理アプリケーション画面33上において親表である表Aを表示した状態で、「実行」ボタン123を指示すると、システムは、子供表設定手順のステップS1において、指定単位セルデータアドレス列の所定記憶位置にセルデータがセットされていないことを識別し、その「構成セルデータポインタ」に「NULL」値をセットした指定単位データを作成する。
【0165】
続くステップS2は、作成された指定単位データの「構成セルデータポインタ」のセット値が「NULL」値であることから、該当の指定単位が「アイコン配置欄41全体」であることを判定する。この場合は、表上において指定単位を特定する関連タグ名が必要ないことから、作成した子供表指定単位データの「関連データポインタ」にも「NULL」値をセットする。
【0166】
続くステップS3は、該当する指定単位であるアイコン配置欄41全体は、すでに他の表(表C)が子供表として指定されているアイコン配置欄41内第2列と第4列を部分領域として包含することを判定し、部分領域として包含される第2列と第4列を構成する各セルのセルデータの「表示除外フラグ」に上記特定値をセットする。
【0167】
アイコン配置欄41内における2つの指定単位間の包含関係は、各指定単位について特定される関連データ間の包含関係によって判定することができる。関連データ間の包含関係は上記した。なお、「NULL」値がセットされた関連データは、他の全て関連データを包含するものとする。
【0168】
説明例の場合、アイコン配置欄41全体ついて求められ、「NULL」がセットされた関連データは、アイコン配置欄 内第2列と第4列について求められた関連データを各々、包含することから、アイコン配置欄41全体は、その中の第2列と第4列を領域として包含することが判定される。
【0169】
続くステップS4において、システムは、アイコン配置欄41全体から第2列と第4列を除く領域に対して、先に子供表Cが設けられた第2列と第4列に対しておこなった特殊表示とは異なる特殊表示をおこなう。
【0170】
現在、設けようとする子供表Dは、同じ親表A上において、子供表Cについで2番目の子供表として設けられることから、アイコン配置欄41全体を構成する各セルのセルデータの中、その表示除外フラグに初期値がセットされているセルデータからポイントされるセル面属性データ列に、子供表区別面属性データ列の2番目に登録されている面属性データ(「黄色」を表わすデータ)をセットした上、このセルデータを含む表データを表表示部53に渡せばよいことになる。
【0171】
システムは、本例のように指定単位がアイコン配置欄41全体である場合は、上記した「実行」ボタン123の指示を受け、指定単位のアイコン配置欄41全体について子供表設定手順をおこなった後、直ちに、表管理アプリケーション画面33を表作成入力モードに変更し、以降、ユーザに、子供表Cの場合と同じ操作によって、該当の子供表Dを作成させ、続くフォーマット定義モードにおいてフォーマット定義をおこなわせ、該当の表定義データを作成する。
【0172】
以降、システムは、子供表Cの場合と同様に、作成された表定義データの親表表データポインタと指定条件データポインタに、親表である表Aの表定義データのアドレスと、先に作成してシステム内の所定位置にセットしている子供表指定単位データチェインの先頭データのアドレスを、各々、セットするとともに、「階層ランク部」に親表Aの階層ランク「0」に「1」を加えた数である「1」をセットした上、作成した表定義データを構成表データチェインの末尾に連結し、親表Aを通常モードの表管理アプリケーション画面33上に表示する。
【0173】
子供表Dを追加した後の親表Aの表示も、上記した子供表Cの場合と同様に表示全体手順によっておこなわれ、
そのステップP1において、子供表Dが設けられたアイコン配置欄41内第2列、第4列以外の各セルについて、新たにそのセルデータのオープン表表データポインタに表Dの表データアドレスがセットされ、続くステップP2において、表Dに割り当てられた面属性「黄色」が背景色として施されて表示され、さらに、ステップP3において、アイコン配置欄41内第2列、第4列以外の各セルに子供表設定マーク156が追加して表示される。
【0174】
一方、表Dには設定条件が設けられていないことから、子供表Dが設けられたアイコン配置欄41内第2列、第4列以外の各セルについて設定条件関連タグ名は存在しないことから、対応する見出し語配置欄内のセルに該当する面属性「黄色」が施されて表示されることはない。
【0175】
実施例システムにおいて、同じ親表上に設けられる子供表設定の順序は不同であり、たとえば、上記した例とは逆に、先に、アイコン配置欄41全体について子供表Dを指定した後に、アイコン配置欄41内第2列、第4列に対して子供表Cを指定してもよい。
【0176】
その場合、子供表Dの設定領域として指定されたアイコン配置欄41全体の中には、先に別の子供表の設定領域が指定されていないことから、いったん、アイコン配置欄41全体を構成する全てのセルのセルデータ面属性情報に子供表Dの設定領域に割り当てられた面属性情報がセットされるが、続いてアイコン配置欄41内第2列、第4列に子供表Cの設定領域の指定がおこなわれると、アイコン配置欄41内第2列、第4列を構成するセルのセルデータの面属性情報に子供表C設定領域に割り当てられた面属性情報が上書きセットされ、アイコン配置欄41内第2列、第4列には子供表Cの設定領域に割り当てられた特殊表示がおこなわれることになる。
【0177】
次に、親表A上のアイコン配置欄41内第2列上の第2行上のセルに対して表Bを子供表として設ける場合、ユーザが設定対象のセルに対してマウス14によるクリック指定をおこなった後、子供表設定モードの表管理アプリケーション画面33上の「実行」ボタン123を指示すればよい。システムは、「実行」ボタ123の指示を受け、子供表設定手順にしたがって指定単位データを作成し、指定対象のセル(以降、指定セルと呼ぶ)に特殊表示をおこなう。指定セルには、子供表Cを設けたアイコン配置欄41内第2列の第2行以外と第4列に施した特殊表示、また、子供表Dを設けたアイコン配置欄41内の第2列と第4列以外の領域に施した特殊表示とは異なる第3の特殊表示がおこなわれる。
【0178】
子供表設定手順のステップS1は、子供表設定モードにおけるマウス14によるクリック指定は、1つのセルを指定単位とする指定と見なし、指定セルのセルデータを、クリック位置とアイコン配置欄41を構成する全てのセルのセルデータとの間の位置情報の照合を繰り返すことによって識別する。
【0179】
続くステップS2において、指定セルの関連データは、指定セルと同じ行上、ならびに、同じ列上に見いだされる関連タグ名の組み合わせとして特定され、その関連タグ名を納めたセルは、該当の親表について作成されている各フィールド欄定義データの「セルデータポインタ」からポイントされている各セルデータの位置情報と指定セルのセルデータの位置情報との間の照合をくりかえすことによって識別することができる。
【0180】
本例の場合、指定セルの関連データは、指定セルが位置する第3列を特定する「項目名「分野」とタグ名「β」の対」を登録した単位関連データに、指定セルが位置する第2行を特定する「項目名「年度」とタグ名「11」の対」を登録した単位関連データとを連結した単位関連データチェインとして求めることができる。
【0181】
ステップS3においては、該当の指定単位がセルの場合、それが包含する指定単位は存在し得ないことから、指定セルのセルデータの表示除外フラグには上記特定値はセットされず、続くステップS4においては、今、設けようとする子供表Bが同じ親表A上において、表C、表Dにつぐ3番目の子供表として設けられることから、指定セルのセルデータからポイントされるセル面属性データ列に、子供表区別面属性データ列において3番目に登録されているデータ(「緑色」を表わすデータ)がセットされる。
【0182】
表表示部53は、このセルデータを含む表データを受け取り、表管理アプリケーション画面33上において親表A上のアイコン配置欄41内の第2行第2列上のセルに対して、子供表Bに割り当てた面属性「緑色」を施した特殊表示をおこなうことになる。
【0183】
システムは、ユーザによる子供表設定モードの表管理アプリケーション画面33上の「終了」ボタン127の指示を受け、表C、表Dの場合と同様に、表管理アプリケーション画面33を子供表作成入力モードに変更し、ユーザはその上で該当の子供表Bを作成し、続く、フォーマット定義モードにおいてそのフォーマット定義をおこなう。
【0184】
以降、システムは、作成した表定義データの「指定条件データポインタ」、「親表表データポインタ」、「階層ランク部」に、子供表C、Dの場合と同様に求められる該当のデータアドレス、または、該当のデータをセットするとともに、作成した表定義データを、構成表データチェインの末尾に連結した上、親表Aを通常モードの表管理アプリケーション画面33上に表示する。
【0185】
子供表Bを追加した後の親表Aの表示も、上記した子供表C、Dの場合と同様に表示全体手順によっておこなわれ、まず、表示全体手順のステップP1中のステップQ1において、子供表Bを設けたアイコン配置欄41内の第2行、第2列上セルのセルデータのオープン表表データポインタ部に、表Bの表データのアドレスが、これまでの表Cの表データアドレスに代わって上書きセットされ、続くステップQ3において,同セルデータがポイントする面属性データ列に、子供表Bに割り当てていた「緑色」が、これまで子供表Cに割り当てていた「水色」に代わって上書きセットされる。
【0186】
続くステップQ4において、子供表Bを設けたアイコン配置欄41内の第2行、第2列上セルに対する設定条件内関連タグ名「β」と「11」を納めた2つの見出し語配置欄内のセルのセルデータがポイントする面属性データ列に、子供表Bに割り当てている「緑色」を表わす面属性データがセットされる。
【0187】
ここで、設定条件内関連タグ名「11」を納めたセルについては、今回、セットする面属性データ「緑色」は、そのセルデータのセル面属性データ列の先頭データとしてセットされることになるが、一方、設定条件内関連タグ名「b」を納めたセルについては、そのセルデータのセル面属性データ列の先頭データとして、すでに子供表Cに割り当てた面属性データ「水色」がセットされていることから、今回、セットする面属性データ「緑色」は、セル面属性データ列において面属性データ「水色」の次位置にセットされることになる。
【0188】
このように、見出し語配置欄中の1つのセル内に、複数の子供表の設定条件関連タグ名が配置される場合、各子供表に割り当てた面属性データが、該当のセル面属性データ列に先頭から順次セットされる。
【0189】
続く表示全体手順のステップP2において、まず、アイコン配置欄41内については、
子供表Cを設けた第2列上の第2行以外の各セル、および、第4列上の各セルには、これまでどおり、該当の表Cに割り当てた面属性「水色」が施されて表示され、子供表Bを設けた第2列上、第2行のセルには該当する面属性「緑色」が施されて表示される。また、子供表Dを設けた第2列と第4列以外の各セルには、これまでどおり、該当の表Dに割り当てた面属性「黄色」が施されて表示される。
【0190】
また、ステップP2において、表Aの横方向見出し語配置欄42において、第4列上のタグ名「δ」を納めたセルは、全体に表Cに割り当てられている面属性「水色」が施されるが、第2列上のタグ名「β」を納めたセル160は、横方向に2つの分割矩形に分割され、左側の分割矩形161には表Cに割り当てられている面属性「水色」が施され、右側の分割矩形162には表Bに割り当てられている面属性「緑色」が施されて表示される。(
図33)また、横方向見出し語配置欄42の第2列と第4列以外のセルは、面属性は施されない。
【0191】
ステップP2において、縦方向見出し語配置欄43については、第2行上のタグ名「11」を納めたセルが、表Bに割り当てた面属性「緑色」が施されて表示されるが、その他のセルには、面属性は施されない。
【0192】
一般に、関連タグ名を収めた見出し語配置欄内の1つのセルに複数の面属性データが指定される場合、適当に定めた方法によって、該当のセル領域を定義された面属性の個数によって分割した上、各分割領域に対して、各面属性データを順次に割り当て、割り当てた面属性の描画をおこなうものとする。
【0193】
続くステップP3において、アイコン配置欄41内の第2列、第2行上のセルに子供表設定マーク156が追加して表示される。子供表として、表C、表D、表Bが設けられた後、表Aは、表管理アプリケーション画面33上において最終的に、
図34に示すように表示される。
【0194】
子供表設定モードの表管理アプリケーション画面33上において子供表指定単位を指定する方法として、上記した、表管理アプリケーション画面33上において個々の指定単位をマウス14により直接に指定する方法に代え、指定対象の行、列、セルと同一行、同一列上に見出し語として位置する関連タグ名をマウス14によりクリック指定した後、「実行」ボタン123を指示する方法をとってもよい。
【0195】
本方法においては、システムは、子供表設定モードの表管理アプリケーション画面33上においてマウス14によりクリック指定を受けると、まず、そのクリック指定位置がアイコン配置欄41内である判定をおこない、クリック指定位置がアイコン配置欄41内でないことが判定されると、クリック指定がおこなわれた見出し語配置欄内を識別する。一般的には、後述するよう共通文字列内において、クリック指定がおこなわれたタグ名に対してもサーチする。
【0196】
クリック指定がおこなわれた見出し語配置欄内、または、共通文字列内のタグ名は、表の各見出し語配置欄について作成されているフィールド欄定義データがポイントする各セルデータがポイントする文字列データ、および、共通条件タグ名文字列データチェインを構成する各文字列データを順次取り出し、その位置情報とクリック指定位置の間の照合を繰り返すことによって見出すことができる。
【0197】
たとえば、親表A上における子供表Cの指定単位の1つであるアイコン配置欄41内の第2列を指定するときに、その第2列を直接に指定する代わりに、同じ列上に位置する見出し語“β”をマウス14によりクリック指定した後、「実行」ボタン123を指示すればよく、また、子供表Bの指定単位であるアイコン配置欄41内第2列第2行上のセルを指定するときは、そのセルと同じ列上に位置する見出し語“β”と同じ行上に位置する見出し語“11”をクリック指定した後、「実行」ボタン123を指示すればよい。また、子供表Dの指定単位であるアイコン配置欄41全体の指定は、見出し語を指示することなく直ちに「実行」ボタン123を指示すればよい。
【0198】
システムは、「実行」ボタン123の指示を受け、クリック指定された見出し語と対応する項目名とを対として登録した単位関連データを連結した関連データを作成し、作成した関連データを、同時に作成した指定単位データの関連データポインタからポイントする。
たとえば、項目名「分野」が定義されている見出し語配置欄内の見出し語“β”と項目名「年度」が定義されている見出し語“11”をクリック指定した後、「実行」ボタン123を指示する場合、項目名「分野」とタグ名「β」とを登録した単位関連データと項目名「年度」とタグ名「11」とを登録した単位関連データとを連結した関連データが作成され、該当する指定単位データからポイントされることになる。
【0199】
システムは、「実行」ボタン123の指示を受け、続いて、指定した見出し語と同一行、同一列上に位置するアイコン配置欄41内の各セルのセルデータを識別し、識別されたセルデータを連結した指定単位セルデータアドレス列を指定単位データの構成セルデータポインタからポイントする。クリック指定した見出し語と同一行、同一列上に位置するアイコン配置欄41内の各セルは、そのセルについて特定される全関連データが、クリック指定した見出し語にもとづいて上記のように作成した関連データに包含されるセルとして識別することができる。
【0200】
本方法により、同じ指定単位について、上記した、各指定単位をマウス14により直接に指定する方法と同じ関連データとセルデータ列をポイントする指定単位データを得ることができる。また、指定単位ごとに作成された指定単位データは、子供表指定単位データチェインとして連結され、以降、作成される子供表の表データの指定条件データポインタにその先頭アドレスがセットされることは、上記の説明例の場合と同様である。
【0201】
以上のように設けた子供表の表示は、次のようおこなうことができる。ユーザが、表管理アプリケーション画面33上に表示されている表(以降、現在表と呼ぶ)のアイコン配置欄41内のセル(以降、オープン指示セルと呼ぶ)内に配置表示されている子供表設定マーク156に対してオープン指示操作、たとえば、マウス14によるダブルクリックを加えると、子供表オープン指示部57がオープン指示操作を加えたセルを特定し、そのオープン指示操作が子供表のオープンの指示であることを判定した上、オープン表選択部58が該当の階層表について作成されている表の中からオープン表示表を選択し、表表示部53が選択されたオープン表示表を表管理アプリケーション画面33上に表示する。
【0202】
表のアイコン配置欄41内のセルに対してオープン指示操作が検知された場合、システムの子供表オープン指示部57は、まず、オープン指示セルのセルデータを特定する。表示装置20から受け取ったディスプレイ画面20a上のオープン指示位置を、表管理アプリケーション表管理アプリケーション画面33上の位置に変換した上、アイコン配置欄41内の各構成セルのセルデータの位置情報と照合することを繰り返せばよい。アイコン配置欄41内の構成セルは、アイコン配置欄41に定義されているフィールド欄定義データからポイントされるセルデータチェインから順次に取り出すことができる。
【0203】
子供表オープン指示部57は、次に、オープン指示位置(マウス14によるダブルクリック位置)がオープン指示セル内において位置する領域の区分(上記したセル領域150を分割した正領域151と副領域152の区分)を識別し、特定したセルデータのオープン表表データポインタと情報保存フラグのセット値の判定と併せて、次のように処理を振り分ける。
【0204】
(1)オープン表表データポインタに実データ値がセットされ、情報保存フラグがOFFセットの場合、子供表オープン手順をおこない、
(2)オープン表表データポインタにNULL値がセットされ、情報保存フラグがONセットの場合、情報オープン手順をおこない、
(3)オープン表表データポインタに実データ値がセットされ、情報保存フラグがONセットであって、オープン指示位置が正領域内151内ならば、子供表オープン手順をおこない、
(4)オープン表表データポインタに実データ値がセットされ、情報保存フラグがONセットであって、オープン指示位置が副領域152内ならば、情報オープン手順をおこなう。
(5)オープン表表データポインタにNULL値がセットされ、情報保存フラグがOFFセットの場合、処理はおこなわない。
【0205】
以上の処理の振り分けによって、ユーザが子供表設定マーク156に対してオープン指示操作をおこなえば、該当の子供表がオープンされ、情報保存マーク157に対してオープン指示操作をおこなえば、該当の情報がオープンされることになる。
【0206】
今、オープン指示セル内に表示されている子供表設定マーク156に対してオープン指示操作をおこなうことは、該当のセルデータのオープン表表データポインタに実データ値がセットされており、かつ、子供表設定マーク156は該当セルの正領域内にのみ表示されることから、上記の振り分けにおいて、(1)と(3)の分岐に該当し、子供表オープン手順が選択されることになる。
【0207】
子供表オープン手順を
図35に示す。同手順においては、まず、子供表オープン選択部58による処理として、オープン指示セルについて定まる全関連データを求めた上、(ステップM1)オープン表示表決定手順としてオープン表示する子供表であるオープン表示表を決定し、(ステップM2)、求めたオープン表示表に対して、該当するオープン指示セルについて定まる全関連データを表わす共通条件文字列を付加する(ステップM3)。子供表オープン手順は、最後に、表表示部53による処理として、求めたオープン表示表を装置画面上に表示する(ステップM4)。
【0208】
オープン指示セルについて定まる全関連データは、上記したように、階層表の最上位の表に始まり、現在表に至るまでの各階層の表上においてオープン指示操作を与えたセルについて定まる表内関連データの「積」集合であり、現在表の表データの「共通条件関連データポインタ」部からポイントされている共通条件関連データに、現在表上においてオープン指示セルについて得られる表内関連データを連結する形で作成される。
【0209】
階層最上位の表に対して親表は存在しないので、その「共通条件関連データポインタ」部には、ポイント先データがないことを示す特定値(「NULL」値)がセットされており、一般的には、現在表の表データの共通関連条件データポインタ部には、この階層最上位の表についての「NULL」値を初期値として、現在表の表示に至るまでにオープン表示された各表上において、オープン指示セルについて得られる表内関連データが、順次に連結されることによって得られた共通条件関連データのアドレスがセットされている。
【0210】
ここで、上記した、各階層の表上においておこなわれる表内関連データの共通条件関連データへの連結は、共通条件関連データの末尾に位置する単位関連データの連結ポインタに、表内関連データの先頭単位関連データのアドレスをセットする形でおこなわれる。
【0211】
オープン表選択部58によるオープン表示表を決定するオープン表示表決定手順(ステップM2)は、
図36に示す手順によっておこなわれる。同手順においては、先ず、オープン表示候補選択手順として、該当階層表を構成する表の中、オープン表示表となり得る表であるオープン表示候補(以降、「候補表」とも呼ぶ)を選択し(ステップN1)、ステップN2における候補表の数の判定を経て、候補表が複数の場合には、オープン表示候補比較手順によってオープン表示表を決定する(ステップN3)。
【0212】
オープン表示候補選択手順(ステップN1)は、
図37に示す手順によっておこなわれる。同手順は、先ず、取り出し表を管理するために特に設けた「取り出し表データアドレス」の初期値として階層表管理データからポイントされる構成表データチェインの先頭データのアドレスをセットした後(ステップX1)、続くステップX2において、階層最上位の表から始まって現在表に至るまでオープン表示された表の順序列であるオープン表列を構成する各表上に設けられている項目名が、取り出し表上に重複して設けられていないことを判定する。1つの表上に設けられている項目名は、該当の表定義データからポイントされる各フィールド欄定義データの「項目名文字列データポインタ」からポイントされる項目名文字列データによって識別することができる。
【0213】
ステップX2の判定が得られればステップX3に進み、ステップX2の判定が得られなければ、取り出し表はオープン表示表になり得ないとして、次の取り出し表をセットするステップX5にとぶ。
【0214】
ステップX3においては、取り出し表について作成されている指定条件データが、オープン指示セルについて定まる全関連データを包含していることを判定する。ここで、「1つの指定条件データが1つの全関連データを包含する」とは、該当の全関連データが、該当の指定条件データを構成する指定単位データの1つからポイントされる関連データに包含されていることを指す。なお、以降、指定条件データを構成する各指定単位データからポイントされる各関連データを「指定条件データを構成する関連データ」と呼ぶ。
【0215】
ステップX3の判定が得られれば、取り出し表の表データアドレスを、システム内に特に設けたオープン表示候補表管理データ上に得られた順に登録する(ステップX4)。オープン表示候補表管理データは、アドレスデータの形式(
図24)の形式に従って構成される。ステップX4の判定が得られればなければ、次の取り出し表をセットするステップX5にとぶ。
【0216】
ステップX5においては、取り出し表データアドレスを、構成表データチェインにおいて次位置に連結されている表定義データの格納アドレスによって更新することによって、取り出し表を、次に取り出されるべき表によって置き換える。
【0217】
続くステップX6においては、取り出し表データアドレスに、初期値以外の実アドレスがセットされていることを判定し、その判定が得られれば、再び、ステップX2に戻り、その判定が得られなければ手順を終了する。
【0218】
ステップN1において候補表が選択されると、オープン表選択部58は、続くステップN2において、候補表管理データに登録されている候補表の個数を判定し、その個数が1個の場合には、その候補表をオープン表示表としてセットした上(ステップN4)、手順を終える。
【0219】
一方、ステップN2の判定において、候補表の個数が複数の場合には、続くステップN3(オープン表示候補比較手順)において、候補表管理データに登録されている候補表の中から、候補表の間の比較をユーザとの協約に基づいて定めた方法によりおこなうことによってオープン表示表を決定し、決定した表をオープン表示表としてセットした上(ステップN4)、手順を終える。
【0220】
オープン表示候補比較手順(ステップN3)は、
図38に示す手順によっておこなわれる。まず、候補表管理データに登録されている候補表の中、他の候補表を親表とする候補表を見出し、見出した候補表をオープン表示候補表管理データ上から削除する(ステップY1)。
【0221】
オープン表示候補表管理データ上から順次に取り出した候補表について、その親表となる候補表をオープン表示候補表管理データにおいてサーチし、親表となる候補表がサーチされれば、取り出している候補表をオープン表示候補表管理データ上から削除することを繰り返せばよい。取り出している候補表の親表は、取り出している候補表の表データ中の「親表表データポインタ」によって識別することができる。
【0222】
続くステップY2においては、オープン表示候補表管理データ上に残されている候補表の個数を判定し、残されている候補表の個数が1個の場合には、本手順は終了し、以降、本手順に続く親手順内のステップN4において、該当の候補表はオープン表示表としてセットされる。また、オープン表示候補表管理データ上に残されている候補表が複数個ある場合には、次のステップY3に進む。
【0223】
ステップY3においては、オープン表示候補表管理データ上に残されている候補表の中、他の候補表の指定条件データを「強く包含する」指定条件データを持つ候補表を見出し、オープン表示候補表管理データから削除する。ここで、第1の指定条件データが第2の指定条件データを「強く包含する」とは、第1の指定条件が第2の指定条件を「包含する」が、第2の指定条件とは「同じ」ではないことをいう。
【0224】
ここで、第1の指定条件が第2の指定条件を「包含する」とは、第2の指定条件データを構成する関連データを包含する関連データが第1の指定条件データを構成する関連データの中に見出されることをいう。また、第1の指定条件データが第2の指定条件データと「同じ」とは、第1の指定条件データが第2の指定条件データを包含し、かつ、第2の指定条件データが第1の指定条件データを包含することをいう。
【0225】
続くステップY4においては、オープン表示候補表管理データ上に残されている候補表の個数を判定し、残されている候補表の個数が1つであれば、本手順は終了し、複数個であれば、次のステップY5に進む。
【0226】
ステップY5においては、ユーザとの規約により定めた手順によりオープン表示表を決定する。たとえば、まず、オープン表示候補表管理データ上に残されている候補表の中、指定条件データの登録項目名の数が最大の候補表を選択し、選択された候補表の個数が、なお複数であれば、選択された候補表の中、その指定条件データの表内登録項目の数が最大の候補表を選択する。ここで、指定条件データの登録項目名とは、その指定条件データを構成する各関連データの登録項目名のことをいい、指定条件データの表内登録項目名とは、その指定条件データの登録項目名の中、現在表上において定義されている項目名のことをいう。
【0227】
以上の選択を受けて、選択された候補表がなお複数個あれば、表内登録項目名以外の各登録項目が配置されている表の階層数の計を求め、求めた計が最小の候補表を選択する。その上で、選択された候補表がなお複数個残るか、表内登録項目名が0個である場合には、その表データが構成表データチェインにおいて先に連結されている候補表を選択する。 以上の手順によって、ユーザから見る定性的印象として、階層表のトゥリーにおいて現在表のノードにより近いノードに位置する表上において定義されている項目名をより多く持つ候補表が選択されることになる。
【0228】
子供表オープン手順は、ステップM2(オープン表決定手順)においてオープン表を決定すると、オープン指示セルについて上記のように求めた全関連データをコピーして得られる関連データを、オープン表示表の共通条件関連データとして、オープン表示表の表データに付属する共通条件管理データ中の関連データポインタからポイントした上、その共通条件関連データにもとづいて、共通条件関連データの内容を、共通条件文字列としてオープン表示表上において表わす共通条件文字列データを作成する(ステップM3)。ここで、上記共通条件管理データは、オープン表示表の表定義データの「共通条件管理データポインタ」からポイントされる。
【0229】
オープン表に定まる共通条件関連データは、表のアイコン配置欄41内の全てのセルに共通する関連タグ名による特徴付けを表わすものであり、構成する各単位関連データにセットされている項目名とタグ名との対が、共通条件文字列170の形でオープン表示表の外部の適当位置、たとえば、表本体175の上方外部の右寄り位置に表示される。表本体175は、アイコン配置欄41と横方向見出し語配置欄42と縦方向見出し語配置欄43とから構成される。
【0230】
共通条件関連データを構成する各単位関連データにセットされている項目名を表わす項目名文字列とタグ名を表わすタグ名文字列は、表上において対をなして同じ縦方向位置上に配置され、共通条件関連データ全体から得られる複数の項目名文字列とタグ名文字列の対は、表上の同じ横方向位置上において縦方向に定めた間隔をおいて配置される。
【0231】
共通条件関連データは、オープン表示表の表定義データの「共通条件管理データポインタ」からポイントされる共通条件管理データ(
図39)の「関連データポインタ」からポイントされる形で管理される。
【0232】
表上において共通条件文字列170を表わす共通条件文字列データは、共通条件関連データにもとづいて次のように作成される。共通条件文字列データを構成する各種データの中、まず、共通条件のタグ名文字列を表わす共通条件タグ文字列データチェインは、共通条件関連データを構成する各単位関連データのタグ名部にセットされているタグ名をその「テキストコード列データ」にセットした文字列データを作成し、作成した文字列データを、その「連結ポインタ」によって連結することによって得ることができる。
【0233】
また、共通条件の項目名文字列を表わす共通条件項目名文字列データチェインは、共通条件関連データを構成する各単位関連データの項目名部にセットされている項目名文字列をその「テキストコード列データ」にセットした文字列データを作成し、作成した文字列データを、その「連結ポインタ」によって連結することによって得ることができる。
【0234】
共通条件項目名文字列データチェインを構成する各文字列データの横方向位置情報には、適当に定めた一定値がセットされ、共通条件タグ名文字列データチェインとを構成する各文字列データの横方向位置情報には、共通条件項目名文字列データチェインについて定めた上記一定値に、別の一定値を加えた一定値がセットされる。また、1つの関連タグ名データにセットされているタグ名と項目名に基づいて作成される2つの文字列データの縦方向位置情報には、該当する関連タグ名データの共通条件関連データ内における連結順によって定まる同じ位置がセットされる。
【0235】
なお、共通条件文字列170内の各タグ名文字列について、それを囲むセルを表わすセルデータを作成した上、作成した各セルデータを共通条件セルデータチェインとして順に連結する。作成されるセルデータの位置情報は、該当する文字列の文字列データの位置情報に基づいて定め、セルデータの文字列データポインタには、該当の文字列データのアドレスをセットする。
【0236】
以上のように作成した共通条件タグ名文字列データチェイン、共通条件項目名文字列データチェイン、および、共通条件セルデータチェインは、その先頭データアドレスが、各々、上記共通条件管理データの「タグ名文字列データポインタ」、「項目名文字列データポインタ」、「セルデータポインタ」にセットされる形で管理される。
【0237】
ステップM3を終えると、表表示部53による処理として、該当オープン表示表の表定義データの格納アドレスが、上記した表示対象表データアドレス記憶部とオープン表列管理データ上の末尾位置にセットされ、該当のオープン表示表が、共通条件管理データからポイントされる諸データを加えた表データにもとづいて表示全体手順に従って通常モードの表管理アプリケーション画面33上に表示される(ステップM4)。
【0238】
表示全体手順のステップP1とステップP3は、現在の説明例の表には、未だ子供表は設けられておらず、情報も保存されていないことから処理はおこなわれず、ステップP2は、該当の表データから共通条件管理データを介して管理される共通条件文字列データチェインと共通条件項目名文字列データチェインから、順次取り出される各文字列データに基づく表示も加えておこなわれる。
【0239】
例えば、表A上のアイコン配置欄41内第2列第2行上のセルに対して オープン指示をおこなうと、オープン表示表として後述のように表Bがオープン表示される。オープン指示セルについて定まる全関連データは、後述のように、項目名「分野」についてタグ名「β」、項目名「年度」についてタグ名「11」であり、表B100上の右肩部において、それを表わす共通条件文字列170が、
図40に示すように表示される。
【0240】
ユーザは、子供表をオープン表示させた後、再び、親表を表管理アプリケーション画面33上に表示させたい場合、機能メニューの「階層」ボタン77を指示し、表示される階層昇降メニュー81(
図41)の中のアイテム「上へ」82を指示すればよい。システムは、オープン表列管理データ上において現在表示している子供表の表定義データアドレスデータの1つ前の位置にセットされている親表の表定義データのアドレスデータを「表示対象表データアドレス記憶部」にセットすることによって、親表を表示する。また、このとき、オープン表示表列管理データ上において、表示対象の親表の表定義データアドレスデータ以降に配置されているアドレスデータは削除される。
【0241】
説明例において、子供表Bが設けられた表A上のアイコン配置欄41内の第2列第2行に位置するセル(「項目名「分野」について 関連タグ名「β」」が特定されるセル)内の子供表設定マーク156に対して子供表のオープン指示をおこなうと、先ずステップN1中のステップX2において、該当階層表を構成する各表の中、現在表自身である表A以外の表B、表C、表Dはいずれも、現在表である表Aとの間に重複する項目名を持たず、かつ、オープン表列は現在表である表Aのみから構成されることからステップX2の判定が得られる。
【0242】
続くステップX3において、表Bの指定条件(「項目名「分野」についてタグ名「β」、かつ、項目名「年度」についてタグ名「11」」)、表Cの指定条件(「項目名「分野」についてタグ名「β」、または、タグ名「δ」」)、表Dの指定条件(「NULL」)は、いずれもオープン指示セルについて得られる全関連データ(「項目名「分野」についてタグ名「β」、かつ、項目名「年度」についてタグ名「11」」)を包含することから、表B、表C、表Dは候補表として選択される。
【0243】
次に、ステップN2における候補表数の判定を経由して進むステップN3中のステップY1において、表B、表C、表Dは、その間で、いずれも他の表を親表として設けられていないことから、候補表から除去されず、続くステップY2における候補表数の判定を経由して進むステップY3において、表Bの指定条件データが表Cの指定条件データ、ならびに、表Dの指定条件データに強く包含されることから、表Cと表Dは候補表から除去され、残る候補表Bが、ステップY4における候補表数の判定を経由して、ステップN4においてオープン表示表としてセットされることになる。
【0244】
以上のように、オープン指示セルである第2列第2行上のセルは、子供表の指定操作の時には、2つの子供表(表Bと表C)の指定領域に重複して含まれるが、同セルに対するオープン表示をおこなうと、同セルを元々子供表設定領域として含む表Bが、元々同セルを子供表設定領域として含まない表Cに優先してオープン表示されることになる。
【0245】
次に、説明例において、子供表Cが設けられた表A上のアイコン配置欄41内の第2列上の第2行以外に位置するセル(「項目名「分野」について 関連タグ名「β」」、かつ、「項目名「年度」について関連タグ名「11以外」」が特定されるセル)内の子供表設定マーク156に対して子供表のオープン指示をおこなうと、現在表である表A以外の表B、表C、表Dは、いずれも、ステップX2の判定が得られ、続くステップX3の判定において、オープン指示セルについて得られる全関連データは、表C、表Dの指定条件データに包含される一方、表Bの指定条件データに包含されないことから、表C、表Dが候補表として選択される。
【0246】
続くステップN2における候補表数の判定を経由して進むステップN3中のステップY1において、選択されている表Cと表Dは、互いを親表としないことから、候補表から除去されず、続くステップY2における候補表数の判定を経由して進むステップY3において、表Cの指定条件が表Dの指定条件に強く包含されることから、表Dは候補表から除去され、残る表Cが、ステップY4を経由して進むステップN4においてオープン表示表としてセットされることになる。
【0247】
また、同じく子供表Cが設けられた表A上のアイコン配置欄41内の第4列に位置するセル(「項目名「分野」について 関連タグ名“D”」が特定されるセル)に対してオープン指示をおこなうと、上記したアイコン配置欄41内の第2列上の第2行以外のセルに対するオープン指示の場合と同様に、表AがステップX2において除外され、表BがステップX3において除外され、残る表C、表Dの中、表DがステップY3において除外され、表Cがオープン表示表として選択される。
【0248】
次に、説明例において、子供表Dが設けられた表A上のアイコン配置欄41内の第2列以外、かつ、第4列以外に位置するセル(項目名「分野」について 関連タグ名“β以外”」、かつ「項目名「分野」について 関連タグ名「δ以外」が定まるセル)に対して子供表のオープン指示をおこなうと、上記の場合と同様に、先ず、現在表の表A以外の表B、表C、表DはステップX2の判定を得られ、次のステップX3の判定において、表Dの指定条件データのみがオープン指示セルについて得られる全関連データを包含することから、表Dが候補表として残り、オープン表示表として選択されることになる。
【0249】
以上のように、ユーザは、子供表を、親表上アイコン配置欄41内の1つのセルに対してオープン指示をおこなうと、オープン指示セルを、その子供表設定領域が含む子供表がオープン表示され、その子供表設定領域がオープン指示セルを含む子供表が複数あり、その中の第1の表の設定領域が第2の表の設定領域を含まれるとき(第1の表の設条件が第2の表の指定条件を含まれるとき)、第1の表がオープン表示される。
【0250】
「親表上でのより狭い領域に定義した子供表(より狭い設定条件を設けた子供表)が、親表上でのより広い領域に定義した子供表(より広い設定条件を設けた子供表)に優先して表示される」という自然で簡単な規約にしたがって設けておけば、その規約に従ってオープン指示セルを含む最も狭い設定領域に定義した子供表(オープン指示セルの全関連データを包含する最も狭い設定条件を持つ表)が表示される。
【0251】
以上のように作成した階層表は、1つの情報として公知の方法によってシステム内に保存することができる。ユーザが、作成した階層表を構成する任意の表を、通常モードの表管理アプリケーション画面33上に表示させた状態で、表管理アプリケーション画面33上に常時表示されている「保存」ボタン79をクリック指示すると、システムはデスクトップ画面30上において保存指定副画面130(
図42)を表示する。保存指定副画面130の名称欄131には、先に階層表管理データの「名称部」にセットされている名称文字列が表示され、保存先一覧欄133には、ユーザが作成したデータオブジェクトの中、システムに作成されているデータオブジェクトのトゥリー構造(後述)において最上位に位置するデータオブジェクトのアイコンが配置表示される。
【0252】
公知の方法として、システムは、情報を、GUI環境における環境制御プログラムによるデータハンドリング上の単位であるデータオブジェクトとして管理する(この管理単位としての情報を特にファイル情報と呼ぶ)。そのGUI環境上における分類管理は、ファイル情報を別に用意されているフォルダというデータオブジェクトに格納する形でおこなう。フォルダは他のフォルダ中に格納することもでき、公知の方法として、一般に、システム内において1つの外部メモリ18をルートとするフォルダの入れ子構造のトゥリーを形成する。
【0253】
ファイル情報は、デスクトップ画面30上において、その種別ごとに割り当てたアイコンと呼ぶイメージ画像によって表わされ、アイコンに対するオープン操作と呼ぶ特定操作によってファイル情報の内容が表示される。また、フォルダも特定のアイコンによって表わされ、そのアイコンに対するオープン操作によって、該当のフォルダ画面140が表示され、フォルダ画面140上には、該当のフォルダが直接に含むデータオブジェクトのアイコンが配置表示される。
【0254】
今、ユーザが、保存先一覧欄133上において、格納先としたいフォルダを選択してマウス14によるオープン操作をおこなうと、保存先一覧欄133の上には、オープン操作を加えたフォルダ内に直接に含まれるデータオブジェクトのアイコンが、新しく配置表示される。ユーザはこの操作を繰り返し、保存先一覧欄133の上に、保存対象の階層表を直接に格納したいフォルダ(直接格納先フォルダが直接に格納するデータオブジェクトのアイコンが配置表示されたところで保存」ボタン135を指示する。
【0255】
「保存」ボタン135の指示を受け、システムの環境制御プログラムは、保存指定副画面130をデスクトップ画面30上から消去した上、表管理アプリケーション表管理アプリケーション画面33上に表示されている表を、その構成表として含む階層表について作成され、記憶部52内の所定域に記憶されている全てのデータを、該当の階層表を表わすファイル情報として、より記憶効率の良い別の特定形式に変換した上、記憶部52内の第2の所定域に格納するとともに「表フォルダ」というフォルダを新たに作成し、該当のファイル情報をその中に格納するとともに、作成した表フォルダを、上記のように指定した直接格納先フォルダ内に格納する。
【0256】
直接格納先フォルダをオープンさせると、そのフォルダ画面140上には、上記直接格納先フォルダが、先に直接に格納する他のデータオブジェクトのアイコン144と並んで、上記した表フォルダを表わすアイコン142が、名称欄131から入力された名称文字列143が付加された形で配置表示されていることになる(
図43)。
【0257】
以上のように保存した階層表は、デスクトップ画面30上において、次のように取り出し、表管理アプリケーション画面33上に表示させることができる。ユーザは、デスクトップ画面30上において格納先になるフォルダのアイコンを選択してオープン操作をおこなうことから始めて、以降、オープン操作ごとに表示されるフォルダ画面140上において格納先になるフォルダをオープンする操作を繰り返し、まず、目的の情報の直接格納先フォルダのフォルダ画面140をオープンさせる(
図43)。
【0258】
ユーザは、オープンした直接格納先フォルダのフォルダ画面140上において、該当の表フォルダのアイコン142に対してオープン操作をおこなうと、開かれる表フォルダのフォルダ画面140上には、取り出し対象である階層表を表わすファイル情報のアイコン146が、ファイル情報の名称148が付加された形で表示されると共に、他に、該当の階層表上に保存した情報をまとめて格納する「格納フォルダ」149のアイコンが配置表示される(
図44)。「格納フォルダ」については、後述する。
【0259】
取り出し対象である階層表を表わすアイコン146には、表管理アプリケーションに固有なイメージ画像が割り当てられ、そのファイル情報の名称としては、保存指定副画面130から表示されている名称文字列であってもよいし、後述のように表管理アプリケーションについて定めた固定名称であってもよい。
【0260】
ユーザが、取り出し対象である階層表を表わすアイコン146に対してオープン操作を加えると、次のように表管理アプリケーションが起動され、表管理アプリケーション画面33が表示される。まず、環境制御プログラムが、「ファイル情報画面」をデスクトップ画面30上の適当位置に表示するとともに、表記憶部52内の所定位置外部メモリ18中に格納されている該当ファイル情報を表記憶部52内の別の所定位置にロードした上、該当データオブジェクトの「種別情報」にもとづいて表管理アプリケーションプログラムを起動する。
【0261】
起動された表管理アプリケーションプログラムは、ロードされたファイル情報データに基づいて、該当の階層表について作成されている全てのデータとデータとデータ間の関連付けを復元した上、表記憶部52内の特定位置に格納するとともに、表管理アプリケーション画面33をファイル情報画面上の所定位置に表示し、表示した表管理アプリケーション画面33上に、階層表の先頭表をその表データに基づいて表示する。
【0262】
上記した階層表の保存操作と呼び出し操作は、公知の処理として次のようにおこなわれる。ファイル情報とフォルダは、環境制御プログラムによって、「種別情報」、「名称」、「全パス名」、「アイコンイメージデータポインタ情報」、「アイコン配置位置」などのデータから構成されるデータオブジェクト管理データによって管理される(
図45)。
【0263】
データオブジェクト管理データの「種別情報」は、まず、ファイル情報とフォルダを区別した上、ファイル情報である場合には、それが作成されたアプリケーションの種別を表わす。「名称」は、ユーザによって、上記した名称入力副画面130において入力された名称であり、直接に所属するフォルダ内に格納されているデータオブジェクトを互いに区別する。そのために、1つのフォルダ内に格納される各データオブジェクトは、格納先のフォルダ内において上記した「種別情報」ごとに、互いに重複がないように命名されるものとする。
【0264】
また、「全パス名」は、環境制御プログラムが、各データオブジェクトをシステム内において一意に識別するためのキーとなるもので、該当のデータオブジェクトに関わる全ての上位のフォルダの名称を、最上位のフォルダから始めて順に取り出し、取り出したフォルダ名称を特定の区切り記号である分離符を挟んで順に接続した文字列を得た上、得られた文字列に自身の名称文字列を上記分離符を挟んで接続したものである。本明細書においては、上記の分離符を特に、第1の分離符と呼ぶことにする。
【0265】
上記した、ファイル情報のフォルダへの格納、および、フォルダの他のフォルダへの格納は、システム内の処理として、格納先のフォルダの全パスに格納されるファイル情報、またはフォルダの名称を上記の方法によって接続する形でおこなわれる。
【0266】
デスクトップ画面30上に配置表示されるデータオブジェクト、または、「保存」ボタン135の指示直後の保存先一覧欄133上に配置表示されるデータオブジェクトは、システム内のユーザによって作成された他のフォルダの全パス名を「前方に含まない」全パス名を持つデータオブジェクトとして選択される。ここで、第1の全パス名が第2の全パス名を「前方に含む」とは、第2の全パス名が、第1の全パス名の部分文字列であって、第1の全パス名内のある第1の分離符より前方の文字列に一致することを指す。
【0267】
また、第1のフォルダが直接に格納する第2のデータオブジェクトは、その全パス名が、第1のフォルダの全パス名に第1の分離符を介して、その名称文字列を直接に接続した文字列であるデータオブジェクトとして選択することができる。
【0268】
以上のように選択されたフォルダのアイコンは、データオブジェクト管理データの「情報種別部」データ毎に定められたイメージデータとして、該当のフォルダ画面140、または、保存先一覧欄133の上おいて定めた方法にしたがって配置表示される。システム内には、「情報種別」データごとにイメージデータが登録されており、「情報種別」データが与えられれば、該当するイメージデータが取り出すことができる。また、該当データオブジェクト管理データの「名称部」に登録された名称文字列が表示アイコンの定めた隣接位置に配置表示される。なお、フォルダ画面上において定まるアイコンの配置位置は、該当データオブジェクト管理データ内の「アイコン配置位置」部にセットされる。
【0269】
保存先一覧欄133、または、フォルダ画面140の上に配置される1つのフォルダに対して上記したオープン操作をおこなうと、環境制御プログラムは、まず、デスクトップ画面30上に表示されている各アイコンの「アイコン配置位置」情報とオープン操作指示位置との照合を繰り返すことによって該当のフォルダに関わるデータオブジェクト管理データを識別した上、該当のフォルダが含むデータオブジェクトのアイコンを、定めた方法にしたがって保存先一覧欄133、または、新しいフォルダ画面140の上に配置表示する。
【0270】
上記した表フォルダは、直接格納先フォルダの全パス名に表フォルダの名称文字列を接続して得られる全パス名を持つフォルダとして作成され、保存対象の階層表について作成されるファイル情報は、その全パス名を、該当表フォルダの全パス名に名称入力副画面130から入力した名称文字列を接続する形で得ることによって該当表フォルダ内に格納することができる。
【0271】
たとえば、全パス名が”***”というフォルダを直接格納先フォルダとし、名称が”管理表”である階層表の該当ファイル情報が格納される「表フォルダ」の全パス名は、”***¥管理表”であり、該当ファイル情報の全パス名は、”***¥管理表¥管理表”となる。
【0272】
階層表への情報の保存は、ユーザが、階層表を構成する表の中、保存先としたい表を、表管理アプリケーション画面33上に表示させた上、保存したい情報のアイコンをマウス14を用いてアイコン配置欄41内の所望のセルにドラッグ操作する操作によっておこなうことができる。この保存操作は、階層表を作成に続けておこなってもよいし、いったん格納した階層表を呼び出した後におこなってもよい。
【0273】
GUI環境上における公知の方法として、ユーザは、実施例装置において、環境制御プログラムの制御の下に、データオブジェクトのアイコンをディスプレイ画面20a上においてドラッグ操作という特定操作によって移動させることができる。環境制御プログラムは、アイコンに対するドラッグ操作の開始を受け、まず、デスクトップ画面30上に表示されている各アイコンのアイコン表示位置情報とドラッグ開始時のマウス14によるクリック位置との間の照合を繰り返すことによって該当のデータオブジェクトを識別する。
【0274】
ユーザが、マウス14を用いて保存したい情報のアイコンをドラッグ移動させ、アイコン配置欄41内の所望のセルにドロップすると、システムは、
図46に示す情報保存手順をおこなう。同手順においては、まず、ドロップ位置を検知し、検知した位置にもとづいてドラッグ先セルのセルデータを識別する(ステップF1)。
【0275】
ドラッグ先セルのセルデータは、表のアイコン配置欄41について作成されているフィールド欄定義データのセルデータポインタからポイントされている各セルデータの位置情報とマウス14のドロップ位置との照合を繰り返すことによって識別することができる。ここで、各セルデータの位置情報は、ディスプレイ画面20a 上の位置に変換された上、マウス14のドロップ位置と照合されることになる。
【0276】
続いて、システムは、識別した情報保存先セルについて、該当のセル内に保存した情報についての階層表全体による特徴付けを表わす、上記した全関連データを作成する(ステップF2)。
【0277】
システムは、続いて、情報保存先セルについて作成した全関連データと同じ全関連データをポイントするセル内情報管理データがいまだ作成されていないことを判定する(ステップF3)。ここで、全関連データどうしが「同じ」であるとは、上記したように、各々、それを構成する単位関連データにセットされた「項目」の構成が互いに同じであり、かつ、同じ「項目」がセットされた関連タグ定義データにセットされた「タグ名」が互いに同じであることを指す。
【0278】
セル内情報管理データは、後述するように情報を保存するアイコン配置欄41内のセルごとに作成され、その「全関連データポインタ」には、該当のセルについて特定される全関連データの先頭データの格納アドレスがセットされている。セル内情報管理データの形式を
図47に示す。セル内情報管理データは、作成された順に、その「連結ポインタ」によって接続されることによってセル内情報管理データチェインを形成し、その先頭アドレスは、階層表管理データの「セル内情報管理データポインタ」にセットされる。
【0279】
ステップF3は、上記セル内情報管理データチェインから、セル内情報管理データを順次に取り出し、それがポイントする全関連データと情報保存先セルについて特定される全関連データとの間の照合を繰り返す形でおこなわれる。
【0280】
ステップF3の判定が得られれば、システムは情報保存先セルについて新たにセル内情報管理データを作成し(ステップF4)、その「全関連データポインタ」に、情報保存先セルについて作成される全関連データの先頭データの格納アドレスをセットする。また、その「フォルダ名称部」に、該当のセルに対して階層表内において一意に作成されるフォルダ名を登録する。このドラッグ先セルに対して作成されるフォルダ名については後述する。作成されたセル内情報管理データは、その「連結ポインタ」によってセル内情報管理データチェインの末尾に連結される。
【0281】
システムは、続いて、今回に新たに作成したセル内情報管理データに対応して新しく1つのフォルダを作成し、作成したフォルダを該当の階層表について作成されている「表フォルダ」中に設けた前記の「格納フォルダ」内に格納する。(ステップF5)。
【0282】
この1つのセル内情報管理データに対応して作成されるフォルダは、表のアイコン配置欄41内の情報が保存されたセルごとに作成されるフォルダでもあり、本明細書において「セルフォルダ」と呼ぶ。ステップF5においては、このセルフォルダについて、1つの階層表内において一意に定まる名称を生成し、生成したフォルダ名称を該当セル内情報管理データ中の「フォルダ名称部」に登録する。
【0283】
「セルフォルダ」の名称は、セル内情報管理データチェイン内における該当セル内情報管理データの作成順位(追い番)を表わす文字列であってもよいし、該当セル内情報管理データがポイントする全関連データを構成する単位関連データ中の「タグ名」を特定の予約記号を挟んで結合したものであってもよい。
【0284】
セル内情報管理データの名称を追い番によっておこなう場合には、追い番号は階層表管理データの「セル追い番号」データによって管理し、「セル追い番号」データは1つのセル内情報管理データを作成するたびに“1”が加えられる。
【0285】
単位関連データ中の「タグ名」によって命名をおこなう場合、例えば、において、項目「分野」について見出し語「β」、かつ、項目「年度」について見出し語「11」に対応するセルについて作成される「セルフォルダ」の名称は、「β―11」となる。
【0286】
情報保存先セルについて作成したセルフォルダを、該当の階層表について作成した「表フォルダ」中の「格納フォルダ」に格納するには、該当セルフォルダの全パス名を、該当「格納フォルダ」の全パス名の後に、該当セルフォルダについて作成したフォルダ名称を上記した第1の分離符を介してつなげた文字列として生成すればよい。「格納フォルダ」の全パス名は、該当の「表フォルダ」の全パス名に続けて自身のフォルダ名称(たとえば、”格納フォルダ”)を第1の分離符を介してつなげることによって得ることができる。
【0287】
たとえば、全パス名が”***”という直接格納先フォルダに格納され、名称が”管理表”である階層表において、今回、保存情報アイコンのドラッグ先セルについて作成された「セルフォルダ」の名称を”5”とすると、該当「セルフォルダ」の全パス名は、”***¥管理表¥格納フォルダ¥5”となる。
【0288】
ステップF5を終えると、ステップF7に進む。一方、先のステップF3の判定において、今回の情報保存先セルについて作成した全関連データと同じ全関連データをポイントするセル内情報管理データがすでに作成されている場合、該当のセル内情報管理データの「フォルダ名称部」に登録されているフォルダ名称に基づいて該当セルフォルダの全パス名を上記した方法によって求め(ステップF6)、ステップF7に進む。
【0289】
ステップF7においては、該当のセル上にドラッグされた保存対象情報を該当のセルフォルダ中に格納する。保存先セルのセルフォルダについてすでに求めた全パス名に続けて、保存対象情報の名称文字列を上記した第1の分離符を挟んで接続することによって、保存対象情報の全パス名を作成すればよい。
【0290】
保存対象情報の名称文字列は、先に識別されている保存対象情報のデータオブジェクト管理データの「名称部」に登録されている。例えば、名称が「報告書」である情報を上記例のセルフォルダに格納するためには、その全パス名を、”***¥管理表¥格納フォルダ¥5¥報告書”とすればよい。
【0291】
セルフォルダ内に格納する情報の名称は、ユーザとの規約により、該当のセルフォルダ内において重複がないように命名される。上記したように、階層表の名称はシステム内において重複がないように命名され、また、セルフォルダの名称も階層表内において重複がないように生成されることから、上記のように結合して作成される名称は、システム内において一意に定まることになる。
【0292】
情報保存手順は、最後に、保存対象情報のアイコンをドラッグ配置した表の再表示を表示全体手順にしたがっておこなう(ステップF8)。
同手順のステップP1においては、アイコン配置欄41を構成するセルが順次取り出され、取り出されたセルについて上記したセル内情報管理データが作成されている場合、そのセルデータに情報保存フラグがセットされる(ステップQ2)。該当のセルについてセル内情報管理データが作成されている場合とは、特定される全関連データと「同じ」全関連データ」をポイントするセル内情報管理データがすでにセル内情報管理データチェイン内に作成されていることとして判定すればよい。また、表示全体手順のステップP3においては、そのセルデータに情報保存フラグがセットされたセル内の所定位置に情報保存マーク157が表示される。
【0293】
今、名称が「報告書」である情報を、表Aのアイコン配置欄41内第2行第2列のセルに保存する操作を例にとると、同セルには、元々、子供表Bも設けられていることから、上記した子供表設定マーク156と情報保存マーク157の配置規則にしたがって、
図48(a)に示すように子供表設定マーク156 だけが 配置表示されていたが、
今回、同セル内に情報が保存されたことにより、表示全体手順のステップP1において、 情報保存フラグがONセットされ、ステップP3において、情報保存マーク157が加えられて
図48(b)に示すように配置表示されることになる。
【0294】
また、第2の例として、表Aのアイコン配置欄41内第2行第2列上のセルに対するオープン表示操作を受けて表示される子供表Bのアイコン配置欄41内第3行第3列のセルに、名称が「報告書101」である情報のアイコンをドラッグすると、同セルには、いまだに子供表が設けられていないことから、表示全体手順のステップP1において情報保存フラグだけがONセットされ、ステップP3において、情報保存マーク 157だけが、上記配置規則にしたがって、該当のセル内の正領域内に配置表示される(
図48(c))。
【0295】
ユーザが、表管理アプリケーション表管理アプリケーション画面33上に表示した表のアイコン配置欄41内のセル上に表示されている情報保存マーク157に対して、マウス14を用いたオープン指示操作を与えると、上記したように情報オープン手順が起動され、システムは該当するセルフォルダをオープンし、フォルダ内に格納した保存情報のアイコンを配置したフォルダ画面を表管理アプリケーション画面33に表示する。オープンしたいセルフォルダは、オープン指示操作を与えた情報保存マーク157が位置するセルについて定まるセル内情報管理データにセットされたセルフォルダ名称にもとづいて特定することができる。
【0296】
オープン指示を与えたセルについて定まるセル内情報管理データは、上記のように、そのセルについて定まる全関連データと「同じ」全関連データをポイントするセル内情報管理データとして求められ、該当のセルフォルダの全パス名は、求められたれたセル内情報管理データの「フォルダ名部」に登録されている該当セルの名称に基づき、上記した方法にしたがって求めることができる。
【0297】
たとえば、全パス名が”***”という直接格納先フォルダに格納され、名称が”管理表”である階層表において、今回、オープン指示をおこなったセルについて特定されるセル内情報管理データに登録されている「セルフォルダ名称」が”5”であれば、該当のセルフォルダの全パス名は、”***¥管理表¥格納フォルダ¥5”となる。
【0298】
システムは、環境制御プログラムの処理として、求めた全パス名により該当のセルフォルダをオープンし、該当するフォルダ画面140をディスプレイ画面に表示した上、その上に該当のセル内に格納されている情報のアイコンを表示する。ユーザは、オープンされたフォルダ画面上において、目的の情報のアイコンに対してオープン操作をおこなえばよい。
【0299】
たとえば、上記したように、名称が「報告書」である情報を保存した 表Aのアイコン配置欄41内第2行第2列上のセル内の情報保存マーク157に対してオープン指示操作を与えると、同セルのセルデータのポインタには表Bの表データ内オープン表表データポインタに実アドレスがセットされ、また、情報保存フラグはONセットされており、情報保存マーク157は同セルの副領域に表示されていることから、上記したオープン指示操作を受けての振り分け処理において、条件(4)に分岐し、上記情報を格納しているセルフォルダがオープンされ、名称が「報告書」である情報のアイコン191をその中に配置したフォルダ画面140が表示されることになる(
図49)。
【0300】
一方、同セル内の子供表設定マーク156に対してオープン指示操作を与えると、
子供表設定マーク156は同セルの正領域に表示されていることから、オープン指示操作を受けての振り分けにおける条件(3)に分岐し、表Bがオープンされることは上記のとおりである。
【0301】
また、名称が「報告書101」である情報を保存した表B上のアイコン配置欄41内第2行第3列上のセル内の情報保存マーク157に対してオープン指示操作を与えると、同セルのセルデータの情報保存フラグだけがONセットされていることから、上記したオープン指示操作を受けての振り分けにおいて、条件(2)に分岐し、上記の情報を格納しているセルフォルダがオープンされることになる。
【0302】
ユーザは、公知の方法として、以上のように表示したフォルダ画面140上において選択したアイコンに対してマウス14を用いたオープン指示操作を加えることによって、該当の情報をオープンすることができる。環境制御プログラムの処理として、まず、該当のセルフォルダの全パス名とディスプレイ画面20a上に表示されている全てのデータオブジェクトの全パス名との間の照合を繰り返すことによって、該当セルフォルダ内に直接に格納されているデータオブジェクトを選別する。その全パス名が、該当のセルフォルダの全パス名に続けて、第1の分離符を介して文字列が接続されている形をとり、かつ、接続された文字列がその中に別な第1の分離符を含まないデータオブジェクトを選別すればよい。
【0303】
環境制御プログラム、続いて、選別した各データオブジェクトの管理データの「アイコン配置位置」情報を、マウス14による上記指示位置と照合することを繰り返すことによって、目的のデータオブジェクトを識別し、公知の方法によって識別したデータオブジェクトの該当ファイル情報をオープンする。
【0304】
実施例システムにおいては、1つの表について設けた子供表に対して、さらに子供表を設けることができる。上記した方法と同様に、親表とする表を子供表設定モードの表管理アプリケーション画面33上に表示させた上、子供表設定条件を指定した後、続く表作成入力モードとフォーマット定義モードの表管理アプリケーション画面33において新たな子供表を作成し、フォーマット定義をおこなえばよい。新しい子供表の設定は、前述のように、親表の作成に続けておこなってもよいし、格納されている親表を呼び出した後、おこなってもよい。
【0305】
今、上記の説明例において階層最上位の表Aに設けた子供表Bに対して、さらに次に示す子供表を設ける例について説明する。
(1) 「項目名「細分類」についてタグ名「b」」 を子供表指定条件とする表E(図 )
(2) 子供表指定条件を設けない表G(図 )
【0306】
まず、上記子供表Eの設定にあたっては、ユーザが、親表である表B(図 )を子供表設定モードの表管理アプリケーション画面33に表示した上(、たとえば、項目名「細分類」が定義されている表B上の見出し語欄中に記入されているタグ名文字列“b”をマウス14によりクリック指定した後、「実行」ボタン123を指示すると、 システムは、項目名「細分類」とタグ名「b」の対を登録した関連データを作成した上、同時に新たに作成した指定単位データからポイントする一方、作成した関連データによって特定されるアイコン配置欄41内のセルのセルデータを連結した指定単位セルデータアドレス列を該当指定単位データの構成セルデータポインタからポイントする。
【0307】
以降、続く表作成入力モードの表管理アプリケーション画面33上と表フォーマット定義モードの表管理アプリケーション画面33上において、上記した例と同じ方法によるユーザ操作を受けて、目的の子供表Eの表データが作成され、その指定条件データポインタに先に作成された子供表指定単位データチェインの先頭データのアドレスがセットされる。
【0308】
作成された表データは、その親表表データポインタに、親表である表Bの表定義データのアドレスがセットされ、その「階層ランク部」に親表Bの階層ランク「1」に「1」を加えた数である「2」がセットされた上、階層表の構成表データチェインの末尾に連結される。
【0309】
指定条件を指定しない子供表Gの設定も、ユーザは、上記した表Dの場合と同様に、親表Bを表示した子供表設定モードの表管理アプリケーション画面33において、直ちに「実行」ボタン123を指示すればよく、子供表Gについては、関連データポインタに特定値「NULL」をセットした指定単位データが作成される。
【0310】
子供表Gも、子供表Eの場合と同じ過程を経て作成され、作成された表データは、その「指定条件データポインタ」、「親表表データポインタ」、「階層ランク部」に、同様に求められた該当のデータアドレス、または、該当するデータがセットされた上、構成表データチェインの末尾に連結される。
【0311】
上記説明例の階層表に、以上のように子供表E、子供表Gを追加した後、表A上のアイコン配置欄41内の任意のセルに対してオープン指示をおこなうと、子供表Eと子供表Gを追加する前に、同じセルに対しするオープン指示によって表示される表と同じ表がオープンされる。
【0312】
たとえば、表A上において、アイコン配置欄41内の第2列第2行に位置するセルに対してオープン指示をおこなうと、まず、従前から子供表として設けられていた表B、表C、表Dの中から、上記のように表BがステップX3の判定を得られることによって候補表としてセットされる。
【0313】
一方、新たに追加した表E、表Gの中、表Eは、その指定条件(「「項目名「細分類」についてタグ名「b」」)はオープン指示セルの全関連データ(「「項目名「分野」についてタグ名「β」」、かつ、「項目名「年度」についてタグ名「11」」))を包含しないことから、ステップX3において候補表から除外され、表Gは、その設定条件(「NULL」)は、オープン指示セルの全関連データを包含することから、ステップX3の判定を得られが、続くステップN3のステップY1において、表Gは残る候補表である表Bを親表とすることから候補表から排除され、表BがステップY2における残る候補表数の判定を経てオープン表示表として選択される。
【0314】
結局、新たな子供表E、子供表Gが追加された後も、以前と同じ過程を辿って、表Aの元からの子供表である表B、表C、表Dの中から表Bがオープン表示表として選択されることになる。表A上アイコン配置欄41内の他のセルに対するオープン指示の場合も、子供表E、子供表Gの追加は、影響を与えない。
【0315】
次に、表Aのアイコン配置欄41内のセルに対するオープン指示によってオープン表示された表B、表C、表D上のアイコン配置欄41内において、さらにオープン指示をおこなう場合、オープン指示セルがアイコン配置欄41内のいかなるセルであっても、該当の階層表を構成する表の中、表A、表B、表C、表Dは、まず、いずれもオープン表列を構成する表と重複する項目を持つことから、ステップX2において候補表から除外されるが、新たに追加した表E、表Gは、いずれもオープン表列を構成する表と重複する項目を持たないことからステップX2の判定を得られる。ここで、表Bのオープン表列は表Aと表Bであり、表Cのオープン表列は表Aと表Cであり、表Dのオープン表列は表Aと表Dである。
【0316】
ここで、特に、表B、表C、表D上におけるオープン指示セルが、アイコン配置欄41内にあって「項目名「細分類」について 関連タグ名「b」」が特定されるセルである場合、オープン指示セルの全関連データは、「項目名「細分類」についてタグ名「b」」という単位関連データを含むことから、候補表として残る表E(「指定条件は、「項目名「分野」についてタグ名「b」」)、表G(設定条件データは、「NULL」)はいずれも、オープン指示セルの全関連データを包含し、ステップX3の判定を得て候補表としてセットされ、続いて、ステップN2における候補表数の判定を経由して進むステップN3中のステップY3において、その指定条件データが表Eの指定条件データを包含する表Gが候補表から除去され、残る表Eがオープン表示表として選択される。
【0317】
一方、表B、表C、表D上におけるオープン指示セルがアイコン配置欄41内「項目名「細分類」について関連タグ名「b以外」」が特定されるセルである場合、候補表として残る表E、表Gの中、表Eが、その指定条件データがオープン指示セルの全関連データを包含しないことからステップX3において候補表から排除され、残る表Gがオープン表示表として選択される。
【0318】
以上のように、表C、表D上のアイコン配置欄41内セルに対してオープン指示をおこなうと、表Bを親表として設けた子供表である表E、表Gが、オープン指示セルに定まる全関連データと各候補表に設けられた設定条件との間の関係によってオープン表示表として選択される。本明細書においては、このように、他の表の子供表として設けられた表でありながら、別な表上のオープン指示によってオープン表示される表を仮想子供表と呼ぶ。
【0319】
次に、上記説明例の階層表において、表Aに設けた子供表Bに対して、その設定条件が、「項目名「分野」についてタグ名「β」、かつ、項目名「細分類」についてタグ名「b」」である表Sを子供表として追加する例について説明する。表Sを
図50 に示す。
【0320】
ユーザは、子供表Sの子供表指定条件を設けるにあたって、子供表設定モードの表管理アプリケーション画面33において表示した親表Bの上で、項目名「細分類」について設けられた横方向見出し語欄42中に記入されている見出し語文字列“b”と共通条件文字列170において項目名文字列“分野”に対応してその右横位置に記入されているタグ名文字列“β”とを、マウス14によるクリックによって指定した上、「実行」ボタン123を指示すればよい。実施例システムにおいては、このように、子供表設定モードの表管理アプリケーション画面33上において表示した親表上において表示される共通条件文字列170の中から関連タグ名文字列を指定して子供表指定条件に加えることもできる。
【0321】
システムは、「実行」ボタン123の指示を受け、「項目名「分野」とタグ名「β」」の対を登録した単位関連データデータと「項目名「細分類」とタグ名「b」」の対 を登録した単位関連データを作成した上、作成した両単位関連データを連結した関連データを同時に作成した指定単位データ内に登録し、作成された指定単位データを、以降の操作において作成され、フォーマット定義される表Sの表データの指定条件データからポイントする。
【0322】
表Sの表データは、上記した例と同じ方法によるユーザ操作を受けて作成され、その「親表表データポインタ」と「階層ランク部」に、各々、親表である表Bの表データアドレスと表Bの階層ランク「1」に「1」を加えた「2」がセットされた上、階層表の構成表データチェインの末尾に加えられる。
【0323】
以上のように子供表E、子供表Gに加えて子供表Sを設けた後の親表Bの表示は、次のようにおこなわれる。表示全体手順において、表Bのアイコン配置欄41内第3列の各セルについては、そのオープン表示表として表Sが特定され、そのセル領域には、表Sに割り当てられる面属性「桃色」が施され、表Bのアイコン配置欄41内第3列以外の各セルは、そのオープン表示表として表Gが特定され、表Gに割り当てられる面属性「茶色」が施される。表Bのアイコン配置欄41内の全てのセルには、子供表設定マーク156が表示される。子供表の面属性は、上記したように、その子供表の階層表内における設定順位によって割り当てられる。
【0324】
また、項目名「細分類」が定義された見出し語配置欄内の第3列のセル(設定条件内関連タグ名「b」を納めたセル)と、共通条件文字列170上において項目名文字列“分野”の右横位置に位置し、設定条件内関連タグ名文字列“β”を納めたセルに対して、表Sに割り当てられた面属性「桃色」が、次の処理に従って施され、表Bは、
図51に示すように表示されることになる。
【0325】
表示全体手順のステップQ4において、表Bのアイコン配置欄41内の第3列上の各セルについて定まる全関連データは、項目名「分野」についてタグ名「β」」という単位関連データと「項目名「「細分類」についてタグ名「b」」という単位関連データを必ず含むことから、表Sに設けられた指定条件データからポイントされる関連データである「項目名「分野」についてタグ名「β」、かつ、「項目名「細分類」についてタグ名「b」」は、同全関連データを包含し、表Bのアイコン配置欄41内の該当する第3列上の各セルについて設定条件内関連データとして判定される。
【0326】
続いて、ステップQ4において、同設定条件内関連データ内に登録されているタグ名「β」、「b」を格納したセルのセルデータが見出され、見出されたセルデータの面属性データ列に表Sに割り当てた面属性がセットされ、続くステップP2において該当のセル領域に該当する特殊表示がおこなわれる。
【0327】
ここで、同設定条件内関連データ内の登録タグ名「b」を納めたセルは、上記した例と同様に、対応する登録項目名「細分類」を定義項目名とする見出し語欄内において識別され、登録タグ名「β」を納めたセルは、次に述べるように、表Bの共通条件文字列170内において、共通条件項目名文字列“分野”の右横に見出される。このように、設定条件関連タグ名、ないしは、設定条件関連タグ名を納めたセルは、一般に、表内の見出し語欄だけからではなく、共通条件文字列170からも特定される。
【0328】
設定条件内関連データを構成する各単位関連データについて、その登録項目名が表上の各見出し語配置欄の定義項目名として見出されない場合、表上の共通条件項目名文字列をサーチし、見出された共通条件項目名文字列の右横所定位置に配置されているセルを識別すればよい。
【0329】
該当の共通条件項目名文字列は、共通条件項目名文字列データチェインから順次取り出した文字列データの中から見出すことができ、該当のセルは、共通条件セルデータチェインから順次に取り出したセルデータと該当共通条件項目名文字列の文字列データとの間の位置情報の照合を繰り返すことによって識別することができる。
【0330】
今、表B、表C、表D上においてオープン指示をおこなうと、オープン指示セルがアイコン配置欄41内のどのセルであっても、先ず、表A、表B、表C、表DがステップX2においてオープン表示候補表から除外され、残る表E、表G、表Sが、いずれも、ステップX2の判定を得られることは、上記説明例の場合と変わらない、。
【0331】
今、特に、表B、表C上のオープン指示セルが、「項目名「細分類」について関連タグ名が「b」」によって特定されるセルである場合、上記した説明例の場合と同様に、オープン指示セルの全関連データは、単位関連データ「項目名「分野」についてタグ名「β」」と単位関連データ「項目名「細分類」についてタグ名「b」」とを含むことから、候補表として残る表S(指定条件は、「「項目名「分野」についてタグ名「β」」、かつ、「項目名「細分類」についてタグ名「b」」)、表E(指定条件は、「項目名「細分類」についてタグ名「b」」)、表G(指定条件は、「NULL」)は、いずれも、オープン指示セルの全関連データを包含することによってステップX3の判定を得ることができ、候補表としてセットされる。
【0332】
続いて、ステップN1のステップY1において、候補表として残る表E、表G、表Sは、いずれの表も、他の候補表を親表としないことから候補表から除去されず、続くステップY3において、表Eと表Gの指定条件が表Sの指定条件を強く包含することから、表Eと表Gは候補表から除去され、残る表Sが、オープン表示表として選択されることになる。
【0333】
なお、表B、表C上におけるオープン指示セルが、項目名「細分類」について関連タグ名が「b以外」が特定されるセルである場合、候補表として残る表S、表F、表Gの中、まず、表Sと表Eの指定条件は、オープン指示セルの全関連データを包含しないことから、ステップX3において候補表から排除され、残る表Gがオープン表示表として選択される。
【0334】
一方、オープン指示セルが、表D上の項目名「細分類」について関連タグ名が「b」が特定されるセルである場合、その全関連データは、単位関連データ「項目名「分野」についてタグ名「β以外」」と単位関連データ「項目名「細分類」についてタグ名「b」」を含むことから、候補表として残る表S、表E、表Gの中、まず、表SがステップX3の判定において排除され、続くステップN1のステップY3において、表Gの指定条件が表Eの指定条件を強く包含することから、表Gは候補表から除去され、残る表Eがオープン表示表として選択されることになる。
【0335】
なお、オープン指示セルが項目名「細分類」について関連タグ名が「b以外」のセルである場合、表S、表E、表Gの中、表Sと表Eが、その指定条件が、オープン指示セルの全関連データに包含されないことから、ステップX3において排除され、残る表Gがオープン表示表としてセットされる。
【0336】
以上のように、表Sを追加する前は、項目名「細分類」についてのタグ名「b」が見出し語として配置されている表上において、タグ名「b」によって特定される列上のセルに対してオープン指示をおこなうと、そのオープン指示セルがいかなるオープン表上のセルであろうと、指定条件が「項目名「細分類」についてのタグ名「b」」である表Eがオープン表示されるが、その指定条件に「項目名「分野」についてのタグ名「β」」を積として加えた表Sを階層表に追加した後は、オ−プン指示を加える現在表が、表A上のタグ名「β」によって特定される列上のセルに対するオープン指示によってオープン表示される表B、表Cである場合に限って、表Sがオープン表示されることになる。
【0337】
階層表は次の方法によって作成することもできる。まず、階層表管理データと階層最上位の表の表データは、上記した方法と同じ操作によって作成され、階層最上位表の表データの「階層ランク」部には「0」がセットされる。子供表の作成にあたっては、上記した方法と同じく、親表とする表を通常モードの表管理アプリケーション画面33上に表示させた上、機能メニュー70上の「子供表設定」ボタン73を指示し、
図52に示す子供表設定条件入力画面200を表管理アプリケーション画面33上に表示させる。
【0338】
子供表設定条件入力画面200上には、階層ランク入力欄210と複数の入力行230からなる設定条件入力欄220とが設けられ、各入力行230上には項目名入力欄240とタグ名入力欄250が対をなして設けられている。各入力行230は設定条件の各項目名ごとに割り当てられ、割り当てられた1つの入力行230内の項目名入力欄240には該当の項目名が記入され、タグ名入力欄250にはその対応タグ名が記入される。
【0339】
1つのタグ名入力欄250には、複数のタグ名を「スペース」コードを挟んで記入することができ、記入された複数のタグ名は、設定条件として「和」を取って解釈され、異なる入行上220に記入される項目名とタグ名の対は「積」を取って解釈される。
【0340】
ユーザが、子供表設定条件入力画面200上において、設けたい子供表の階層ランクと設定条件を入力した後、子供表設定条件入力画面200上の「実行」ボタン270を指示すると、システムは、1つの入力行220ごとに、入力された項目名とタグ名を対として登録した単位関連データを作成し、作成した全ての単位関連データを「連結ポインタ」により連結した関連データを作成し、いったん子供表設定部56内の特定エリアに記憶する。
【0341】
本変形例において、1つのタグ名入力欄250に複数のタグ名が入力できるように単位関連データのタグ名部は、
図53に示す形式をとるものとする。1つのタグ名記入欄250に記入された複数のタグ名は、単位関連データのタグ名部において決められた区切りデータによって区切られる形でセットされ、末尾にセットされたタグ名と単位関連データの連結ポインタは、決められた終端指示データによって区切られる。
【0342】
1つの項目名について複数のタグ名が「和」をとる形で入力されることに対応して、関連データ間の包含関係は、次のように定義し直すことができる。第1の関連データが、第2の関連データを「包含する」とは、第1の関連データを構成する各単位関連データについて、その登録項目名と同じ項目名が登録された単位関連データを第2の関連データの中に見出すことができ、さらに、第2の関連データにおいて見出された単位関連データの登録タグ名と同じ登録タグ名が第1の関連データにおいて、同じ項目名に対応した形で識別されることをいう。
【0343】
たとえば、第1の関連データが、項目名「分野」についてタグ名が「b」、「d」であり、第2の関連データが、項目名「分野」についてタグ名が「b」、かつ、項目名「年度」についてタグ名が「11」である場合、第1の関連データに登録されている項目名「分野」は、第2の関連データ中においても存在し、第2の関連データにおいてその項目名に対応するタグ名「b」は、第1の関連データにおいても、項目名「分野」に対応した形で登録されていることから、第1の関連データは第2の関連データを包含することが言えることになる。
【0344】
「実行」ボタン270の指示を受けてのシステムによる以上の処理の後、以降、上記した説明例の場合と同じ操作を受けて、目的の子供表の表データが作成され、その「階層ランク」部に階層数入力欄210から読み取った階層数がセットされると共に、その指定条件データポインタに、先に作成した関連データのアドレスが、直接にセットされる。また、作成された表データは、該当の階層表管理データからポイントされる構成表データチェインに連結される。なお、表データの指定条件データポインタにそのアドレスをセットした関連データを、その「表の関連データ」とも呼ぶ。
【0345】
今、上記した表Bを該当の階層表の第2層に位置する子供表として設けたい場合、ユーザは、子供表設定条件入力画面200の階層数入力欄210に、「1」を入力すると共に、
設定条件記入欄220の1つの入力行230上の項目名記入欄240とタグ名記入欄250に、各々、文字列“分野”と文字列“β”を入力し、他の1つの入力行230上の項目名記入欄240とタグ名記入欄250に、各々、文字列“年度”と文字列“11”を入力した後、実行ボタン270を指示することになる。
【0346】
また、表Cを上記の説明例と同じく、該当階層表の第2層の子供表として設けたい場合、階層数入力欄210には同じく「1」を入力すると共に、設定条件記入欄220の1つの入力行230上において、項目名記入欄240に文字列“分野”を入力し、タグ名記入欄250に文字列“β”と“δ”を入力した後、実行ボタン270を指示すればよい。表Dを該当階層表の第2層の子供表として設けたい場合、階層数入力欄210に「1」を入力した後、直ちに実行ボタン270を指示すればよい。
【0347】
現在の説明例である表Bについては、「階層ランク」に「1」がセットされ、指定条件データポインタに単位関連データ「項目名「分野」についてタグ名「B」」と単位関連データ「項目名「年度」についてタグ名「11」」を連結した関連データをポイントする表データが作成されることになる。
【0348】
また、表Cについては、同様の手順を経て、「階層ランク」に「1」がセットされ、指定条件データポインタには、関連データ「項目名「分野」についてタグ名「β」、または「δ」」がセットされた表データが作成され、表Dについては、階層数」に「1」がセットされ、指定条件データポインタに「NULL」がセットされた表データが作成されることになる。また、以上のように作成された各表データは、階層表管理データからポイントされる構成表データチェインに順に連結される。
【0349】
次に、以上のように設けた表Bの子供表として、表S、表E、表Gを設ける場合について説明する。上記の説明例の場合と同じく、表Sの指定条件は「「項目名「分野」について「β」」、かつ、「項目名「細分類」について「b」」」、表Eの指定条件は「項目名「細分類」について「b」」、表Gの指定条件は「NULL」とする。
【0350】
ユーザは、上記の各子供表について、同じく、子供表設定ボタン73を指示して表示される子供表設定画面200上において、階層数入力欄 に、「2」を入力すると共に、設定条件記入欄220に、各々、該当する内容を入力した後、「実行」ボタン270を指示すればよい。子供表設定」ボタン73の指示は、該当の階層表に組み入れられている任意の表を表管理アプリケーション画面33上に表示した状態でおこなうものとする。
【0351】
以降、上記説明例と同じユーザ操作を受けて、表S、表E、表Gについて、「階層ランク」に「2」がセットされ、その指定条件データポインタから該当する関連データがポイントされる表データが作成されることになる。また、以上のように作成された各表データは、階層表管理データからポイントされる構成表データチェインに順次連結される。
【0352】
オープン指示を受けてのオープン表示表の表示にあたっては、まず、オープン表示候補選択手順のステップX2における、選択対象の各表に設けられている項目名とオープン表列を構成する各表上に設けられている項目名との間の重複の判定は、ユーザとの間で「異なる階層の表の間では、その設定項目名の重複を許さない」という規約を設けることにより省くことができる。
【0353】
続く、オープン表示候補選択手順のステップX3の判定は、上記した方法と同値の判定として、上記方法に代え、候補表の表データの指定条件データポインタからポイントされる関連データが、オープン指示セルについて定まる全関連データを包含することを判定すればよい。関連データ間の包含関係については前記した。
【0354】
また、オープン表示候補比較手順内のステップY1は、上記した処理に代え、オープン指示を与えた表(現在表)の階層ランクに「1」を加えた階層ランクが、その表データの「階層ランク」にセットされている候補表を選択する処理をおこなえばよい。
【0355】
また、ステップY1に代える処理として、ユーザとの間の規約の下、選択された候補表の中で、その階層ランクが、「現在表の階層ランク」よりも大きく、かつ、最小のものを選択し、それ以外の候補表を除外する処理をおこなってもよい。この階層数が最小の候補表を選択する方法をとる場合、表がオープン表示されたときのの実際の階層表内における階層ランクとその表の表データに登録される階層ランクは、必ずしも一致しないので、上記の処理においては、「現在表の階層ランク」としては、表データに登録された階層ランクでなく、実際の階層表内における階層ランクを用いる。実際の階層表内における階層ランクは、オープン表列管理データにもとづいて、オープン表列を構成する表の数として求めることができる。本階層表については、表Aのアイコン配置欄41内セルに対してオープン指示をおこなうとき、上記した方法と同じく、ステップY1において、表E、表G、表Sが候補表から除外される。
【0356】
さらに、オープン表示候補比較手順内のステップY3においては、上記した方法における判定と同値の判定として、上記方法に代え、候補表の中、他の候補表の関連データを「強く包含する」関連データを持つ候補表を見出し、候補表から削除すればよい。ここで、第1の関連データが第2の関連データを「強く包含する」とは、第1の関連データが第2の関連データを「包含する」が、第2の関連データとは「同じ」ではないことをいう。
【0357】
オープン指示セルが2つの子供表の指定領域に重複して含まれる場合、同セルに対するオープン表示をおこなうと、上記のように、同セルを元々子供表設定領域として含む表が、元々同セルを子供表設定領域として含まない表に優先してオープン表示されることは上記の方法と変わらない。
【0358】
また、 本変形例における上記の方法に対する処理の変更は、ステップY4以降においては影響を与えない。以上のことから、本階層表の最上位の表A、また、階層表内においてオープンされる全ての表上のアイコン配置欄41内の全てのセルに対してオープン指示をおこなうと、上記基本例の場合も本変形例の場合も同じ表がオープンされることになる。
【0359】
なお、本発明は、上記した本発明の機能を実現するためのプログラムまたはソフトウェアを用いる。かかるソフトウェアは、任意の媒体を介して、たとえば蓄積媒体あるいはオンライン等により本発明のシステムにインストールされ得るものである。したがって、本発明を実施するためのソフトウェアを格納した蓄積媒体を業として譲渡する行為や、該ソフトウェアをオンラインでシステムにインストロールする行為等は本発明の実施の一形態である。