特許第6103662号(P6103662)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6103662緊急通報装置、緊急通報方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6103662
(24)【登録日】2017年3月10日
(45)【発行日】2017年3月29日
(54)【発明の名称】緊急通報装置、緊急通報方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G08B 25/04 20060101AFI20170316BHJP
【FI】
   G08B25/04 K
【請求項の数】8
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2016-2476(P2016-2476)
(22)【出願日】2016年1月8日
【審査請求日】2016年1月8日
(73)【特許権者】
【識別番号】000227205
【氏名又は名称】NECプラットフォームズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100077838
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 憲保
(74)【代理人】
【識別番号】100129023
【弁理士】
【氏名又は名称】佐々木 敬
(74)【代理人】
【識別番号】100147809
【弁理士】
【氏名又は名称】松田 順一
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 龍也
【審査官】 中村 信也
(56)【参考文献】
【文献】 特開2015−109040(JP,A)
【文献】 特開平05−189686(JP,A)
【文献】 米国特許第08433281(US,B1)
【文献】 特開2000−105883(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2015/0257646(US,A1)
【文献】 特開2004−086658(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08B 23/00−31/00
H04M 3/00
H04M 3/16−3/20
H04M 3/38−3/58
H04M 7/00−7/16
H04M 11/00−11/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部へ通報する緊急通報部と、
ユーザの操作に基づいて、電気信号を出力する複数の操作部と、
前記複数の操作部の各々から出力された電気信号に基づいて前記緊急通報部を制御する制御部とを備え、
前記複数の操作部は、前記ユーザの操作に基づいて、前記緊急通報部に通報させるための電気信号である緊急信号を前記制御部に出力する緊急操作部を含み、
前記制御部は、前記緊急操作部が操作された後に、前記複数の操作部のうち、2つ以上の操作部が同時に操作されると、前記緊急通報部に通報を取り止めさせる
ことを特徴とする緊急通報装置。
【請求項2】
前記複数の操作部は、3つ以上の操作部を含み、
前記制御部は、前記緊急操作部が操作された後に、前記複数の操作部のうち、前記操作された緊急操作部以外の前記2つ以上の操作部が同時に操作されると、前記緊急通報部に通報を取り止めさせる
ことを特徴とする請求項1に記載の緊急通報装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記緊急操作部が操作された後、予め定められた時間が経過するまでの間に、前記複数の操作部のうち、前記2つ以上の操作部が同時に操作されると、前記緊急通報部に通報を開始させない
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の緊急通報装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記緊急操作部が操作されて、前記緊急通報部による通報が開始した後に、前記複数の操作部のうち、前記2つ以上の操作部が同時に操作されると、前記開始した通報を前記緊急通報部に停止させる
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の緊急通報装置。
【請求項5】
前記緊急通報部は、
予め設定された通報先の装置と通信する緊急通信部と、
音を発する緊急音発生部とを含み、
前記制御部は、前記緊急操作部からの緊急信号を取得すると、前記緊急通信部に前記通信先の装置と通信させるとともに、前記緊急音発生部に音を発生させる
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の緊急通報装置。
【請求項6】
電源プラグと、
電池と、
前記電源プラグから電力が供給されている場合に、前記電源プラグからの電力を動作用の電力として供給し、前記電源プラグからの電力の供給が断たれた場合に、前記電池からの電力を動作用の電力として供給する電源回路部とをさらに備え、
前記制御部は、さらに、前記緊急操作部が操作された後に、前記電源プラグからの電力の供給が断たれると、前記緊急通報部に通報を取り止めさせる
ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の緊急通報装置。
【請求項7】
外部へ通報する緊急通報部と、
ユーザの操作に基づいて、前記緊急通報部に通報させるための電気信号である緊急信号を出力する緊急操作部を含む複数の操作部とを備える緊急通報装置が実行する緊急通報方法であって、
前記緊急操作部が操作された後に、複数の操作部のうち、2つ以上の操作部が同時に操作されたか否かを判断することと、
前記2つ以上の操作部が同時に操作されたと判断した場合に、前記緊急通報部に通報を取り止めさせることとを含む
ことを特徴とする緊急通報方法。
【請求項8】
外部へ通報する緊急通報部と、ユーザの操作に基づいて、前記緊急通報部に通報させるための緊急操作部を含む複数の操作部とを備えたコンピュータに、
前記緊急操作部が操作された後に、複数の操作部のうち、2つ以上の操作部が同時に操作されたか否かを判断することと、
前記2つ以上の操作部が同時に操作されたと判断した場合に、前記緊急通報部に通報を取り止めさせることとを
実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、緊急通報装置、緊急通報方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
見守り対象者の緊急事態などを他者に知らせることによって見守り対象者を見守るための緊急通報装置が種々提案されている。例えば、特許文献1に記載の緊急通報装置は、前面パネルに、緊急通報ボタン、相談ボタン、取消ボタン、スピーカ及びマイクロホンが設けられている。そして、見守り対象者は、緊急通報ボタン又は相談ボタンを押すことにより、スピーカ及びマイクロホンを用いて緊急通報センタに居るオペレータ等とハンズフリーによる通話をするこができる。また、緊急通報ボタン、相談ボタンを誤って押下した場合は、取消ボタンを押すことにより、通報は取り消される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015−109040号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載されたような緊急通報装置では、誤って緊急通報ボタンを押したためにユーザが慌ててしまうと、取消ボタンとは異なるボタンを何度も押してしまい、その結果、誤操作に基づく通報が開始して誤報されてしまうことがある。
【0005】
また、一般的に、比較的緊急性が高い時に押されることが多い緊急通報ボタン及び相談ボタンに比べて、取消ボタンは、重要性が低い。そのため、取消ボタンは、緊急通報ボタン及び相談ボタンよりも小さく目立たない態様で設けられることが多い。このような態様の場合では特に、上述のように、誤操作に基づく通報を取り消すことができずに、誤報されてしまうことがある。
【0006】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであって、誤操作に基づく誤った通報をより確実に取り消すことが可能な緊急通報装置などを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の観点に係る緊急通報装置は、
外部へ通報する緊急通報部と、
ユーザの操作に基づいて、電気信号を出力する複数の操作部と、
前記複数の操作部の各々から出力された電気信号に基づいて前記緊急通報部を制御する制御部とを備え、
前記複数の操作部は、前記ユーザの操作に基づいて、前記緊急通報部に通報させるための電気信号である緊急信号を前記制御部に出力する緊急操作部を含み、
前記制御部は、前記緊急操作部が操作された後に、前記複数の操作部のうち、2つ以上の操作部が同時に操作されると、前記緊急通報部に通報を取り止めさせる
ことを特徴とする。
【0008】
本発明の第2の観点に係る緊急通報方法は、
外部へ通報する緊急通報部と、
ユーザの操作に基づいて、前記緊急通報部に通報させるための電気信号である緊急信号を出力する緊急操作部を含む複数の操作部とを備える緊急通報装置が実行する緊急通報方法であって、
前記緊急操作部が操作された後に、複数の操作部のうち、2つ以上の操作部が同時に操作されたか否かを判断することと、
前記2つ以上の操作部が同時に操作されたと判断した場合に、前記緊急通報部に通報を取り止めさせることとを含む
ことを特徴とする。
【0009】
本発明の第3の観点に係るプログラムは、
外部へ通報する緊急通報部と、ユーザの操作に基づいて、前記緊急通報部に通報させるための緊急操作部を含む複数の操作部とを備えたコンピュータに、
前記緊急操作部が操作された後に、複数の操作部のうち、2つ以上の操作部が同時に操作されたか否かを判断することと、
前記2つ以上の操作部が同時に操作されたと判断した場合に、前記緊急通報部に通報を取り止めさせることとを
実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、誤操作に基づく誤った通報をより確実に取り消すことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の実施の形態1に係る緊急通報システムの構成を示す図である。
図2】実施の形態1に係る緊急通報装置の機能的な構成を示す図である。
図3】実施の形態1に係る緊急通報処理の流れを示すフローチャートである。
図4】実施の形態1に係る緊急通報処理の流れを示すフローチャートである。
図5】本発明の実施の形態2に係る緊急通報装置の機能的な構成を示す図である。
図6】実施の形態2に係る緊急通報処理の流れを示すフローチャートである。
図7】実施の形態2に係る緊急通報処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0013】
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1に係る緊急通報システム100は、老人などの見守り対象者を見守るためのシステムである。緊急通報システム100は、図1に示すように、見守り対象者が使用する緊急通報装置101と、見守りサービスを提供する会社のオペレータが使用する第1端末102と、見守り対象者の家族が使用する第2端末103とから構成される。
【0014】
緊急通報装置101、第1端末102及び第2端末103は、ネットワーク104を介して接続されている。これにより、緊急通報装置101と第1端末102との間で相互に通信することができる。また、緊急通報装置101と第2端末103との間で相互に通信することができる。ネットワーク104は、電話回線、専用回線、光ファイバ回線などから構成されてもよく、適宜、無線回線を含んでもよい。
【0015】
緊急通報装置101は、ユーザである見守り対象者の住居などに設置される装置であって、物理的には、正面から見た外観を図1に示すように、筐体105と、ユーザが押下することができるように筐体105に取り付けられた複数のボタン106a〜106dとを備える。
【0016】
筐体105は、その内部に、プロセッサ、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ、通信インタフェース、マイクロホン、スピーカなどが収容される箱状の部材である。
【0017】
筐体105は、1つ又は複数の孔が設けられたマイク用孔部107及びスピーカ用孔部108を有する。マイク用孔部107の後方には、マイクロホンが設けられ、スピーカ用孔部108の後方にはスピーカが設けられる。
【0018】
なお、マイク用孔部107及びスピーカ用孔部108は、それぞれ、筐体105の内部に設けられたマイクロホン及びスピーカと筐体105の外部との間で音を通過させる構造を有すればよく、例えば孔の数及び大きさは適宜変更されてもよい。
【0019】
複数のボタン106a〜106dは、図1に例示するように、緊急ボタン106aと、相談ボタン106bと、会話ボタン106cと、取消ボタン106dとから構成される。そして、ボタン106a〜106dは、例えば各ボタン106a〜106dに割り当てられた機能(詳細後述)の重要性に応じて、大きさが異なっている。詳細には、ボタン106a〜106dの大きさは、緊急ボタン106a、相談ボタン106b、会話ボタン106c、取消ボタン106dの順に、次第に小さくなる。
【0020】
緊急通報装置101は、機能的には、図2に示すように、見守り対象者の操作に基づいて、予め定められた電気信号を出力する複数の操作部109a〜109dと、緊急通報装置101の外部へ通報する緊急通報部110と、緊急通報装置101の外部の音声を、その音声に応じた音声信号に変換する音声取得部111と、取得した音声信号が示す音声を緊急通報装置101の外部へ出力する音声出力部112と、緊急通報装置101の外部の装置との間で音声データを送受信する音声通信部113と、複数の操作部109a〜109dから出力された電気信号に基づいて緊急通報部110などを制御する制御部114とを備える。ここで、音声信号とは、音声を示す電気信号である。
【0021】
複数の操作部109a〜109dは、機能的には、図2に例示するように、緊急操作部109aと、相談操作部109bと、会話操作部109cと、取消操作部109dとから構成される。
【0022】
緊急操作部109aは、見守り対象者の操作に基づいて、緊急信号を制御部114に出力する。緊急信号は、見守り対象者の緊急事態をその周囲の者、オペレータ及び家族に知らせるための電気信号である。
【0023】
ここで、緊急操作部109aは、ユーザの操作に基づいて、緊急信号を出力する通報操作部に相当する。緊急信号は、緊急通報部110に通報させるための電気信号に相当する。
【0024】
相談操作部109bは、見守り対象者の操作に基づいて、相談信号を制御部114に出力する。相談信号は、見守り対象者がオペレータに相談をするための電気信号である。
【0025】
会話操作部109cは、見守り対象者の操作に基づいて、会話信号を制御部114に出力する。会話信号は、見守り対象者が家族と会話するための電気信号である。
【0026】
取消操作部109dは、見守り対象者の操作に基づいて、取消信号を制御部114に出力する。取消信号は、緊急通報部110による通報を取り消すための電気信号である。
【0027】
本実施の形態では、複数の操作部109a〜109dの機能は、それぞれ、上述の緊急ボタン106a、相談ボタン106b、会話ボタン106c、取消ボタン106dにより実現される。また、操作部109a〜109dの操作は、それぞれ、ボタン106a〜106dを押すことに相当する。
【0028】
緊急通報部110は、緊急操作部109aが操作された場合に、緊急通報装置101の外部へ通報する。詳細には、緊急通報部110は、図2に示すように、緊急通信部115と、緊急音発生部116とを有する。
【0029】
緊急通信部115は、緊急操作部109aが操作された場合に、制御部114の制御の下、通報先の装置として予め設定された第1端末102及び第2端末103へネットワーク104を通じて通報する。
【0030】
ここで、通報とは、見守り対象者の緊急事態をオペレータ及び家族に知らせることであって、例えば、第1端末102及び第2端末103の各々に音や光を発せさせるための指示を送信することである。
【0031】
このような緊急通信部115の機能は、例えば、通信インタフェースにより実現される。
【0032】
なお、緊急通信部115による通報先の装置は、適宜設定されてよく、例えば、第1端末102及び第2端末103のいずれか一方のみであってもよい。
【0033】
緊急音発生部116は、緊急操作部109aが操作された場合に、制御部114の制御の下、予め定められた音を緊急通報装置101の外部へ発する。この音は、見守り対象者の緊急事態を周囲に知らせるための音であって、例えば、ブザー音、ベル音、サイレン音などである。
【0034】
このような緊急音発生部116の機能は、例えば、スピーカにより実現される。
【0035】
音声取得部111は、緊急通報装置101の外部の音声を取得し、その取得した音声に対応する音声信号を生成して制御部114へ出力する。このような音声取得部111の機能は、例えば、マイクにより実現される。
【0036】
音声出力部112は、音声信号を制御部114から取得すると、その取得した音声信号により示される音声を緊急通報装置101の外部へ出力する。このような音声出力部112の機能は、例えば、スピーカにより実現される。
【0037】
音声通信部113は、相談操作部109b又は会話操作部109cが操作された場合に、制御部114の制御の下、通報先の装置として予め設定された第1端末102又は第2端末103へネットワーク104を通じて音声データを送受信する。
【0038】
詳細には、音声通信部113は、相談操作部109bが操作された場合に、見守り対象者がオペレータに相談するため、第1端末102との間で通信状態を確立して、第1端末102との間で音声データを送受信する。
【0039】
また、会話操作部109cが操作された場合に、音声通信部113は、見守り対象者が家族と会話するため、第2端末103との間で通信状態を確立して、第2端末103との間で音声データを送受信する。
【0040】
このような音声通信部113の機能は、例えば、通信インタフェースにより実現される。
【0041】
制御部114は、図2に示すように、緊急操作検出部117と、タイマ部118と、取消操作検出部119と、通報制御部120と、音声処理部121とを有する。
【0042】
緊急操作検出部117は、緊急操作部109aから緊急信号を取得したか否かに基づいて、緊急操作部109aが操作されたことを検出する。詳細には、緊急操作部109aから緊急信号を取得した場合に、緊急操作検出部117は、緊急操作部109aが操作されたと判断する。
【0043】
タイマ部118は、緊急操作部109aの操作が緊急操作検出部117により検出されると、その通知を受けて、緊急操作部109aの操作が検出された時からの経過時間を計測する。
【0044】
取消操作検出部119は、緊急操作部109aが操作された後に、緊急通報部110に通報を取り止めさせるための予め定められた操作(以下、「取消操作」という。)を検出した場合に、取消操作を検出したことを通報制御部120(詳細後述)に通知する。
【0045】
詳細には例えば、取消操作検出部119は、緊急操作部109aが操作された後に、取消操作部109dから取消信号を取得すると、取消操作がなされたと判断して、取消操作を検出したことを通報制御部120に通知する。
【0046】
また例えば、取消操作検出部119は、緊急操作部109aが操作された後に、相談操作部109bと会話操作部109cとが同時に操作されることによって相談信号と会話信号とを同時に取得すると、取消操作がなされたと判断して、取消操作を検出したことを通報制御部120に通知する。
【0047】
ここで、相談操作部109bと会話操作部109cとが同時に操作されることは、複数の操作部109a〜109dのうち、2つ以上の操作部109b,109cが同時に操作されることの一例であり、また、複数の操作部109a〜109dのうち、操作された緊急操作部109a以外の2つ以上の操作部109b,109cが同時に操作されることの一例でもある。
【0048】
通報制御部120は、タイマ部118により計測された経過時間が予め定められた時間(待機時間)となった時に、緊急通報部110に通報を開始させる。待機時間は、例えば、2〜3秒程度である。そして、タイマ部118により計測された経過時間が待機時間になるまでに、取消操作を検出したことが取消操作検出部119から通知されると、通報制御部120は、緊急通報部110に通報を取り止めさせる。
【0049】
ここで、緊急通報部110に通報を取り止めさせることは、緊急操作部109aが操作された後、待機時間が経過するまでの間に、取消操作が検出されることによって、緊急通報部110に通報を開始させないことを含む。また、緊急通報部110に通報を取り止めさせることは、緊急操作部109aが操作されて通報が開始した後に、取消操作が検出されることによって、通報を停止することをも含む。
【0050】
音声処理部121は、相談操作部109bから相談信号を取得した場合に、音声通話によりオペレータに相談するための処理を実行する。
【0051】
詳細には、音声処理部121は、相談信号を取得した場合、第1端末102との間の通信状態を音声通信部113に確立させる。
【0052】
そして、音声処理部121は、ネットワーク104及び音声通信部113を介して第1端末102から音声データを取得すると、取得した音声データに対応する音声を音声出力部112に出力させる。また、音声処理部121は、音声取得部111から音声信号を取得すると、取得した音声信号に対応する音声データを生成して音声通信部113及びネットワーク104を介して第1端末102へ送信させる。
【0053】
音声処理部121は、相談信号を再び取得した場合に、第1端末102との間で確立された通信を切断して、音声通話によりオペレータに相談するための処理を終了させる。
【0054】
また、音声処理部121は、会話操作部109cから会話信号を取得した場合に、音声通話により家族と通話するための処理を実行する。この処理の詳細は、上述の音声通話によりオペレータに相談するための処理の説明において、相談信号を会話信号に、第1端末102を第2端末103に、置き換えたものとなる。
【0055】
このような制御部114の機能は、例えば、プロセッサ、ROM、RAM、フラッシュメモリが協働して、予めインストールされたソフトウェアプログラムを実行することにより実現される。
【0056】
第1端末102、第2端末103の各々は、緊急通報装置101と通信して見守り対象者を見守るためのソフトウェアプログラムがインストールされたパーソナルコンピュータ、スマートホン、タブレット端末などであってもよく、専用の装置であってもよい。第1端末102、第2端末103の各々は、機能的には、例えば、光、音などにより緊急通報装置101からの通報を家族に知らせる報知部と、見守り対象者とその家族との間で通話するためのマイクロホン及びスピーカとを備える(不図示)。
【0057】
なお、見守り対象者の家族や見守りサービスを提供する会社は、ネットワーク104を介して緊急通報装置101に接続された端末を使用して見守り対象者を見守る者の例であって、その他の者、組織などであってもよい。見守る者は少なくとも1人いればよく、従って、第1端末102及び第2端末103といった端末は、いずれか一方のみであってもよい。
【0058】
これまで、本発明の実施の形態1に係る緊急通報装置101の構成を説明した。ここから、本実施の形態に係る緊急通報装置101が実行する緊急通報処理について、図を参照して説明する。
【0059】
緊急通報処理は、見守り対象者の緊急事態をその周囲の者、オペレータ及び家族に知らせるための処理である。緊急通報処理は、緊急操作検出部117が緊急操作を検出することによって開始する。
【0060】
タイマ部118は、図3に示すように、緊急操作を検出した緊急操作検出部117からの通知を受けて、緊急操作が検出された時からの経過時間の計測を開始する(ステップS101)。
【0061】
タイマ部118は、経過時間の計測を開始したことを、通報制御部120に通知する(ステップS102)。
【0062】
取消操作検出部119は、相談操作部109bと会話操作部109cとが同時に操作されたか否かを判断する(ステップS103)。
【0063】
詳細には、取消操作検出部119は、相談信号と会話信号とを同時に取得した場合に、相談操作部109bと会話操作部109cとが同時に操作されたと判断する(ステップS103;Yes)。また、取消操作検出部119は、相談信号と会話信号とを同時に取得しない場合に、相談操作部109bと会話操作部109cとが同時に操作されていないと判断する(ステップS103;No)。
【0064】
ここで、相談信号と会話信号とを同時に取得しない場合は、相談信号と会話信号とのいずれも取得しない場合、及び、相談信号と会話信号とのいずれか一方のみを取得した場合を含む。
【0065】
相談操作部109bと会話操作部109cとが同時に操作されたと判断した場合(ステップS103;Yes)、取消操作検出部119は、取消操作を検出したことを通報制御部120に通知する(ステップS104)。この通知を受けて、通報制御部120は、通報を開始させずに(ステップS105)、緊急通報処理を終了させる。
【0066】
相談操作部109bと会話操作部109cとが同時に操作されていないと判断した場合(ステップS103;No)、取消操作検出部119は、取消操作部109dが操作されたか否かを判断する(ステップS106)。
【0067】
詳細には、取消操作検出部119は、取消信号を取得した場合に、取消操作部109dが操作されたと判断する(ステップS106;Yes)。また、取消操作検出部119は、取消信号を取得しない場合に、取消操作部109dが操作されていないと判断する(ステップS106;No)。
【0068】
取消操作部109dが操作されたと判断した場合(ステップS106;Yes)、取消操作検出部119は、ステップS104の処理を実行し、続けて、通報制御部120は、ステップS105の処理を実行して、緊急通報処理を終了させる。
【0069】
取消操作部109dが操作されていないと判断された場合(ステップS106;No)、通報制御部120は、タイマ部118を参照することによって、緊急操作が検出された時から待機時間が経過したか否かを判断する(ステップS107)。
【0070】
待機時間が経過していないと判断された場合(ステップS107;No)、取消操作検出部119は、再びステップS103の処理を実行する。
【0071】
待機時間が経過したと判断した場合(ステップS107;Yes)、通報制御部120は、緊急通報部110に通知を開始させる(ステップS108)。詳細には、通報制御部120が、第1端末102及び第2端末103へネットワーク104を通じて通報し、緊急音発生部116が、予め定められた音を緊急通報装置101の外部へ発する。
【0072】
続けて、図4に示すように、取消操作検出部119は、ステップS103及びS104のそれぞれと同様のステップS109及びS110の処理を実行する。通報制御部120は、緊急通報部110による通報を停止させて(ステップS111)、緊急通報処理を終了する。取消操作検出部119は、ステップS106と同様のステップS112の処理を実行する。
【0073】
取消操作部109dが操作されていないと判断された場合(ステップS112;No)、通報制御部120は、ステップS108にて開始した通報を継続し(ステップS113)、ステップS109の処理が再び実行される。
【0074】
以上、本発明の実施の形態1について説明した。
【0075】
これまで説明したように、本実施の形態によれば、緊急操作部109aが操作された後に、複数の操作部109a〜109dのうち、2つ以上の操作部としての相談操作部109bと会話操作部109cとが同時に操作されると、緊急通報部110に通報を取り止めさせる。一般的に、見守り対象者が、誤操作で緊急操作部109aを操作してしまうと、慌ててしまうことがある。このような場合に、取消操作部109dを正確に操作できなくても、相談操作部109bと会話操作部109cとを同時に操作することで、緊急通報部110aの通報を取り止めることができる。従って、誤操作に基づく誤った通報をより確実に取り消すことが可能になる。
【0076】
本実施の形態によれば、緊急操作部109aが操作された後に、複数の操作部109a〜109dのうち、操作された緊急操作部109a以外の2つ以上の操作部としての相談操作部109bと会話操作部109cとが同時に操作されると、緊急通報部110aに通報を取り止めさせる。これによれば、実際に緊急事態にある見守り対象者が、緊急操作部109aを連続的に操作し、その際に他の操作部を誤って同時に操作したために、通報が誤って取り消されてしまうことを防ぐことができる。従って、誤操作に基づく通報をより確実に取り消すことが可能になるとともに、実際の緊急事態での通報を誤って取り消す可能性を低減することが可能になる。
【0077】
本実施の形態によれば、緊急操作部109aが操作された後に、予め定められた時間である待機時間が経過するまでの間に、複数の操作部109a〜109dのうち、2つ以上の操作部としての相談操作部109bと会話操作部109cとが同時に操作されると、緊急通報部110aに通報を取り止めさせる。これによれば、通報が開始する前に、その通報を取り止めさせることが可能になる。
【0078】
本実施の形態によれば、制御部114は、緊急操作部109aからの緊急信号を取得すると、緊急通信部115aに通信先の装置である第1端末102及び第2端末103と通信させるとともに、緊急音発生部116に音を発生させる。これによって、見守り対象者の緊急事態をその周囲の者、オペレータ及び家族に知らせることができる。従って、見守り対象者以外の者へ見守り対象者の緊急事態を確実に知らせることが可能になる。
【0079】
(実施の形態2)
実施の形態1では、緊急通報装置101が動作するための電源を省略して説明した。しかし、緊急通報装置101は、商用電源、電池などを適宜組み合わせた電源を備えている。実施の形態2では、商用電源と、この商用電源からの電力の供給が断たれた場合に電力を供給する電池との両方が電源として採用され、緊急操作部109aが操作された後に、商用電源からの電力の供給が断たれた場合に、通報を取り止めさせる例を説明する。
【0080】
本発明の実施の形態2に係る緊急通報装置201は、図5に示すように、実施の形態1と同様の複数の操作部109a〜109d、緊急通報部110、音声取得部111、音声出力部112及び音声通信部113を備える。
【0081】
さらに、緊急通報装置201は、コンセントから電力の供給を受けるための電源プラグ222と、電池223と、電源プラグ222を介して供給される電力及び電池223から供給される電力を、各構成要素109a〜109d,110〜113を動作させる電力に変換して出力する電源回路部224と、実施の形態1に係る制御部114に代わる制御部214とを備える。
【0082】
電源プラグ222は、商用電源からの電力の供給を受けるために一般的に使用されるコンセントに抜き差しされるプラグである。なお、コンセントから供給される電力は、商用電源に限られず、例えば、定置型蓄電池、自然エネルギーを利用した電源などから供給されるものであってもよい。
【0083】
電池223は、筐体105の中に収容される。電池223には、一次電池、二次電池などのいずれが採用されてもよい。
【0084】
電源回路部224は、電源プラグ222から電力が供給されている場合に、電源プラグ222からの電力を緊急通報装置201の動作用の電力として供給する。また、電源回路部224は、電源プラグ222からの電力の供給が断たれた場合に、電池223からの電力を緊急通報装置201の動作用の電力として供給する。
【0085】
制御部214は、図5に示すように、実施の形態1と同様の緊急操作検出部117、タイマ部118、通報制御部120及び音声処理部121を有し、さらに、実施の形態1に係る取消操作検出部119に代わる取消操作検出部219を有する。
【0086】
取消操作検出部219は、実施の形態1に係る取消操作検出部119と同様に、緊急操作部109aが操作された後に、取消操作を検出した場合に、取消操作を検出したことを通報制御部120に通知する。
【0087】
詳細には、取消操作検出部219は、実施の形態1に係る取消操作検出部119と同様に、緊急操作部109aが操作された後に取消操作部109dから取消信号を取得した場合と、緊急操作部109aが操作された後に相談信号と会話信号とを同時に取得した場合とに、取消操作を検出したことを通報制御部120に通知する。
【0088】
これらに加えて、取消操作検出部219は、緊急操作部109aが操作された後に、電源プラグ222からの電力の供給が断たれた場合に、取消操作を検出したことを通報制御部120に通知する。
【0089】
これまで、本発明の実施の形態2に係る緊急通報装置201の構成を説明した。ここから、本実施の形態に係る緊急通報装置201が実行する緊急通報処理について、図を参照して説明する。
【0090】
本実施の形態に係る緊急通報処理では、図6及び7に示すように、概ね実施の形態1に係る緊急通報処理に含まれる各処理に加えて、ステップS214及びS215の処理が実行される。
【0091】
詳細には、図6に示すように、取消操作部109dが操作されていないと判断した場合(ステップS106;No)、取消操作検出部119は、電源プラグ222が抜かれたか否かを判断する(ステップS214)。
【0092】
例えば、取消操作検出部119は、コンセントから供給される電力の電圧を電圧センサによって計測する。そして、電圧が閾値以下である場合に、取消操作検出部119は、電源プラグ222が抜かれたと判断する。また、電圧が閾値より大きい場合に、取消操作検出部119は、電源プラグ222が抜かれていないと判断する。
【0093】
ここでの閾値は、適宜定められてよいが、例えば電圧が実質的にゼロであるか否かを判断するための値である。
【0094】
電源プラグ222が抜かれたと判断した場合(ステップS214;Yes)、取消操作検出部119は、ステップS104の処理を実行する。電源プラグ222が抜かれていないと判断された場合(ステップS214;No)、通報制御部120は、ステップS107の処理を実行する。
また、図7に示すように、取消操作部109dが操作されていないと判断した場合(ステップS112;No)、取消操作検出部119は、電源プラグ222が抜かれたか否かを判断する(ステップS215)。ステップS214の処理とステップS215の処理とでは、処理内容が概ね同様である。
【0095】
電源プラグ222が抜かれたと判断した場合(ステップS215;Yes)、取消操作検出部119は、ステップS110の処理を実行する。電源プラグ222が抜かれていないと判断した場合(ステップS215;No)、通報制御部120は、ステップS113の処理を実行する。
【0096】
以上、本発明の実施の形態2について説明した。
【0097】
本実施の形態によれば、制御部214は、緊急操作部109aが操作された後に、電源プラグ222からの電力の供給が断たれた場合、緊急通報部110に通報を取り止めさせる。一般的に、見守り対象者が、誤操作で緊急操作部109aを操作してしまうと、慌ててしまうことがある。このような場合に、取消操作部109dを正確に操作できなくても、電源プラグ222をコンセントから抜くだけで、電源プラグ222からの電力の供給が断たれるので、その結果、緊急通報部110aの通報を取り止めることができる。従って、誤操作に基づく誤った通報をより確実に取り消すことが可能になる。
【0098】
以上、本発明の実施の形態及び変形例について説明したが、本発明は、これらに限られるものではない。例えば、本発明は、これまで説明した実施の形態及び変形例の一部又は全部を適宜組み合わせた形態、その形態に適宜変更を加えた形態をも含む。
【0099】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載され得るが以下には限られない。
(付記1)
外部へ通報する緊急通報部と、
ユーザの操作に基づいて、電気信号を出力する複数の操作部と、
前記複数の操作部の各々から出力された電気信号に基づいて前記緊急通報部を制御する制御部とを備え、
前記複数の操作部は、前記ユーザの操作に基づいて、前記緊急通報部に通報させるための電気信号である緊急信号を前記制御部に出力する緊急操作部を含み、
前記制御部は、前記緊急操作部が操作された後に、前記複数の操作部のうち、2つ以上の操作部が同時に操作されると、前記緊急通報部に通報を取り止めさせる
ことを特徴とする緊急通報装置。
(付記2)
前記複数の操作部は、3つ以上の操作部を含み、
前記制御部は、前記緊急操作部が操作された後に、前記複数の操作部のうち、前記操作された緊急操作部以外の前記2つ以上の操作部が同時に操作されると、前記緊急通報部に通報を取り止めさせる
ことを特徴とする付記1に記載の緊急通報装置。
(付記3)
前記制御部は、前記緊急操作部が操作された後、予め定められた時間が経過するまでの間に、前記複数の操作部のうち、前記2つ以上の操作部が同時に操作されると、前記緊急通報部に通報を開始させない
ことを特徴とする付記1又は2に記載の緊急通報装置。
(付記4)
前記制御部は、前記緊急操作部が操作されて、前記緊急通報部による通報が開始した後に、前記複数の操作部のうち、前記2つ以上の操作部が同時に操作されると、前記開始した通報を前記緊急通報部に停止させる
ことを特徴とする付記1から3のいずれか1項に記載の緊急通報装置。
(付記5)
前記緊急通報部は、
予め設定された通報先の装置と通信する緊急通信部と、
音を発する緊急音発生部とを含み、
前記制御部は、前記緊急操作部からの緊急信号を取得すると、前記緊急通信部に前記通信先の装置と通信させるとともに、前記緊急音発生部に音を発生させる
ことを特徴とする付記1から4のいずれか1項に記載の緊急通報装置。
(付記6)
電源プラグと、
電池と、
前記電源プラグから電力が供給されている場合に、前記電源プラグからの電力を動作用の電力として供給し、前記電源プラグからの電力の供給が断たれた場合に、前記電池からの電力を動作用の電力として供給する電源回路部とをさらに備え、
前記制御部は、さらに、前記緊急操作部が操作された後に、前記電源プラグからの電力の供給が断たれると、前記緊急通報部に通報を取り止めさせる
ことを特徴とする付記1から5のいずれか1項に記載の緊急通報装置。
(付記7)
外部へ通報する緊急通報部と、
ユーザの操作に基づいて、前記緊急通報部に通報させるための電気信号である緊急信号を出力する緊急操作部を含む複数の操作部とを備える緊急通報装置が実行する緊急通報方法であって、
前記緊急操作部が操作された後に、複数の操作部のうち、2つ以上の操作部が同時に操作されたか否かを判断することと、
前記2つ以上の操作部が同時に操作されたと判断した場合に、前記緊急通報部に通報を取り止めさせることとを含む
ことを特徴とする緊急通報方法。
(付記8)
外部へ通報する緊急通報部と、ユーザの操作に基づいて、前記緊急通報部に通報させるための緊急操作部を含む複数の操作部とを備えたコンピュータに、
前記緊急操作部が操作された後に、複数の操作部のうち、2つ以上の操作部が同時に操作されたか否かを判断することと、
前記2つ以上の操作部が同時に操作されたと判断した場合に、前記緊急通報部に通報を取り止めさせることとを
実行させるためのプログラム。
【符号の説明】
【0100】
100 緊急通報システム
101,201 緊急通報装置
106a〜106d ボタン
109a〜109d 操作部
110 緊急通報部
111 音声取得部
112 音声出力部
113 音声通信部
114,214 制御部
115 緊急通信部
116 緊急音発生部
117 緊急操作検出部
118 タイマ部
119,219 取消操作検出部
120 通報制御部
121 音声処理部
222 電源プラグ
223 電池
224 電源回路部
【要約】
【課題】誤操作に基づく通報をより確実に取り消すことが可能な緊急通報装置を提供する。
【解決手段】緊急通報装置101は、外部へ通報する緊急通報部110と、ユーザの操作に基づいて、電気信号を出力する複数の操作部109a〜109dと、複数の操作部109a〜109dの各々から出力された電気信号に基づいて緊急通報部110を制御する制御部114とを備える。複数の操作部109a〜109dは、ユーザの操作に基づいて、緊急通報部110に通報させるための電気信号である緊急信号を制御部114に出力する緊急操作部109aを含む。制御部114は、緊急操作部109aが操作された後に、複数の操作部109a〜109dのうち、2つ以上の操作部が同時に操作されると、緊急通報部110に通報を取り止めさせる。
【選択図】図2
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7